JP2005107082A - 位相シフトマスクおよびパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】補助パターンとしての寸法的な制限を緩和しつつ、メインピークの強度低下やサイドピークの発生を抑制して、より高い精度でのパターン転写を可能とする位相シフトマスクおよび該位相シフトマスクを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】透光性を有する基板1の上に、光を透過させる透過部TRと、該透過部TRを透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに上記基板1を透過する光の量を制限するハーフトーン部HTと、上記基板1を透過する光を遮光する遮光部とを形成する。またこの際、ハーフトーン部HTを、その一端側において基板1を透過する光を遮光する遮光部を介して透過部TRに隣接する一方、その他端側においては遮光部に接する態様で形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】透光性を有する基板1の上に、光を透過させる透過部TRと、該透過部TRを透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに上記基板1を透過する光の量を制限するハーフトーン部HTと、上記基板1を透過する光を遮光する遮光部とを形成する。またこの際、ハーフトーン部HTを、その一端側において基板1を透過する光を遮光する遮光部を介して透過部TRに隣接する一方、その他端側においては遮光部に接する態様で形成する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、例えば半導体装置の製造プロセスにおけるリソグラフィ工程に用いられる位相シフトマスクおよび該位相シフトマスクを用いたパターン形成方法に関する。
周知のように、近年の半導体装置の高集積化に伴い、その微細加工技術はますます重要になってきている。特にリソグラフィ工程では、パターンを転写するために用いられる光の波長を下回るパターン解像度が要求されている。そして、必要な焦点深度を確保した上でこうした解像度を向上させるために、パターン転写に用いる光自体の短波長化など、光学系のさらなる改善が望まれている。しかし、こうした光学系の改善は、上述した微細化の進展に対して必ずしも追いついていないのが現状である。そこで従来から、光学系によらず、パターン転写に用いるマスク自体の構造によって解像度を向上させる位相シフトマスク等が提案されている。
この位相シフトマスクとしては、例えば図11に例示するような断面構造を有するものが知られている。以下、同図11を参照して、このマスクの構造について説明する。
図11に示されるように、このマスクは、透光性を有する基板11の上に、開口部12bを有して入射光に対する透過光の位相を略反転させるとともに、上記入射光のうちの例えば4〜8%程度の光を透過させるハーフトーン膜12が積層されて形成されている。なお、上記開口部12bは、転写所望とされるパターン形状をもって、すなわち主パターンとして形成されており、この開口部12bを通じて上記基板11を透過する光によって、この主パターンがレジスト等に転写されることとなる。
図11に示されるように、このマスクは、透光性を有する基板11の上に、開口部12bを有して入射光に対する透過光の位相を略反転させるとともに、上記入射光のうちの例えば4〜8%程度の光を透過させるハーフトーン膜12が積層されて形成されている。なお、上記開口部12bは、転写所望とされるパターン形状をもって、すなわち主パターンとして形成されており、この開口部12bを通じて上記基板11を透過する光によって、この主パターンがレジスト等に転写されることとなる。
また従来、例えば非特許文献1〜3に記載のように、解像限界以下のサイズの補助パターンを設けて解像度の向上を図るようにしたマスクもある。図12(a)〜(c)に、これら非特許文献1〜3に記載された位相シフトマスクを示す。
まず、非特許文献1に記載されたマスクは、図12(a)に示されるように、透光性を有する基板11の上に、開口部13aおよび開口部13bを有して、その他の部分では上記基板11を透過する光を遮光する遮光膜13が積層されて形成されている。なおここでは、上記開口部13bが主パターンとして形成されており、上記開口部13aは、解像限界以下の幅をもつ補助パターンとして形成されている。また、開口部13aにはそれぞれ、透明な位相シフト手段14がさらに設けられている。
一方、非特許文献2に記載されたマスクは、図12(b)に示されるように、透光性を有する基板11の上に、開口部12aおよび開口部12bを有して、その他の部分では上記基板11を透過する光の量を制限するハーフトーン膜12が積層されて形成されている。なおここでは、上記開口部12bが主パターンとして形成されており、上記開口部12aは、解像限界以下の幅をもつ補助パターンとして形成されている。
また一方、非特許文献3に記載されたマスクは、図12(c)に示されるように、透光性を有する基板11の上に、上記基板11を透過する光の量を制限するハーフトーン膜12と、上記基板11を透過する光を遮光する遮光膜13とが選択的に設けられて形成されている。なおここでは、上記ハーフトーン膜12が主パターンとして形成されており、上記遮光膜13は、解像限界以下の幅をもつ補助パターンとして形成されている。ちなみに、上記主パターンを形成するハーフトーン膜12は、比較的高い透過率を有している。
Tsuneo Terasawa,etal,"0.3−micron optical lithography using a phase−shifting mask",SPIE Vol.1088,P.25−33,1989 Norio Hasegawa,etal,"A Proposal of a Composite Phase−shifting Mask for 0.15−μm Hole−pattern Delineation Using KrF Exposure",SPIE Vol.3334,P.522−531,1998 Cheng−Ming LIN,etal,"AlSixOy as a High−Transmittance Embedded Material of Ternary Attenuated Phase−Shifting Mask and Correlation between Chemical Composition and Optical Properties of AlSixOy in 193nm Lithography",Jpn.J.Appl.Phys.Vol.39,P.6801−6806,2000
Tsuneo Terasawa,etal,"0.3−micron optical lithography using a phase−shifting mask",SPIE Vol.1088,P.25−33,1989 Norio Hasegawa,etal,"A Proposal of a Composite Phase−shifting Mask for 0.15−μm Hole−pattern Delineation Using KrF Exposure",SPIE Vol.3334,P.522−531,1998 Cheng−Ming LIN,etal,"AlSixOy as a High−Transmittance Embedded Material of Ternary Attenuated Phase−Shifting Mask and Correlation between Chemical Composition and Optical Properties of AlSixOy in 193nm Lithography",Jpn.J.Appl.Phys.Vol.39,P.6801−6806,2000
ところで、先の図11に示したマスクによっても、前述した微細化の進展に伴い、メインピークの強度を維持しつつ、サイドピークの発生を抑制することは困難になってきている。具体的には、パターンの微細化が進むと、主パターンとしての開口部12bを透過する光の光強度分布はよりなだらかなものになり、前述したパターン解像度が悪化するようになる。このような光強度分布をより急峻なものにするためには、上記位相シフト部に相当するハーフトーン膜12の透過率をさらに高める必要が生じ、結局は、上記位相シフト部を通じて位相の反転した光によるメインピークの強度低下やサイドピークの発生等が避けられなくなる。このように、図11に例示したマスクによっても、パターン転写特性についてはいまだ改良の余地を残すものとなっている。
他方、上記非特許文献1〜3に記載したマスクはいずれも、主パターンを転写する際に補助パターン自体が解像されることのないよう、補助パターンについてはこれを解像限界以下のサイズにする必要がある。そのため、このような補助パターンを有するマスクは、その製造に際してマスクパターンの描画等が困難になり、ひいては高い寸法精度をもって形成することも難しくなる。また、マスクの検査等も困難になり、マスクの製造期間の長期化やコスト上昇等を招くことにもなりかねない。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、補助パターンとしての寸法的な制限を緩和しつつ、メインピークの強度低下やサイドピークの発生を抑制して、より高い精度でのパターン転写を可能とする位相シフトマスクおよび該位相シフトマスクを用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
まず、請求項1に記載の発明は、透光性を有する基板上に、光を透過させる透過部と、前記透過部を透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに前記基板を透過する光の量を制限するハーフトーン部と、前記基板を透過する光を遮光する遮光部とを備える位相シフトマスクにおいて、前記ハーフトーン部は、その一端側において前記遮光部を介して前記透過部に隣接する一方、その他端側においては前記遮光部に接する態様で形成されてなることをその要旨とする。
まず、請求項1に記載の発明は、透光性を有する基板上に、光を透過させる透過部と、前記透過部を透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに前記基板を透過する光の量を制限するハーフトーン部と、前記基板を透過する光を遮光する遮光部とを備える位相シフトマスクにおいて、前記ハーフトーン部は、その一端側において前記遮光部を介して前記透過部に隣接する一方、その他端側においては前記遮光部に接する態様で形成されてなることをその要旨とする。
上記構造においては、転写所望とされるパターン(主パターン)として形成された上記透過部と、補助パターンとして形成されたハーフトーン部とを、上記遮光部を通じて所定の距離を置くかたちで配設するようにしている。このため、上記ハーフトーン部を透過して位相の略反転した光がメインピークの強度を低下させる悪影響は好適に抑制されることになる。また、上記ハーフトーン部の他端側に遮光部を接する態様で配設することで、ハーフトーン部を透過する光の強度分布を上記ハーフトーン部の一端および他端付近に裾部分をもつ分布とすることができるようになる。そのため、サイドピークの発生する部分に対して上記ハーフトーン部を選択的に設けることでサイドピークの発生についてもこれを好適に抑制することができるようになる。
また、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の位相シフトマスクにおいて、前記ハーフトーン部の前記遮光部を介して前記透過部に隣接する一端から前記遮光部に接する他端にかけての幅が、前記透過部の前記遮光部を介して前記ハーフトーン部にそれぞれ隣接する一端から他端にかけての幅の「2倍」以下に設定されてなることをその要旨とする。
上記透過部の幅(主パターン幅)に対する上記ハーフトーン部の幅(補助パターン幅)の比率(補助パターン幅/主パターン幅)と、サイドピークの強度との関係の測定結果から、上記比率を「2」よりも大きくすると、サイドピークの強度は略一定になるという傾向にあることが発明者らによって確認されている。他方、上記比率が「2」よりも小さく設定されたマスクでは、より小さな比率に設定されたマスクほど、サイドピークの抑制効果がより大きくなるという傾向にある。このため、上記構造によれば、サイドピークの抑制効果が期待できるようになる。
また、請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の位相シフトマスクにおいて、前記ハーフトーン部の前記遮光部を介して前記透過部に隣接する一端から前記透過部の前記遮光部を介して前記ハーフトーン部に隣接する一端にかけての距離が、前記透過部の前記遮光部を介して前記ハーフトーン部にそれぞれ隣接する一端から他端にかけての幅の「1/2倍〜2倍」に設定されてなることをその要旨とする。
上記透過部の幅(主パターン幅)に対する上記ハーフトーン部と透過部との距離(遮光部幅)の比率(遮光部幅/主パターン幅)と、メインピークの相対強度との関係の測定結果から、上記比率を「1/2〜2」に設定した範囲でメインピークの相対強度が「1」以上、あるいは「1」からそれ程大きくは低下しない範囲となることが同じく発明者らによって確認されている。なお、上記メインピークの相対強度は、一般に広く用いられている基板上にクロム膜を積層させて該クロム膜に主パターンとして開口部を形成するマスク(Crマスク)のメインピークを「1」としている。このため、上記構造によれば、メインピークを維持あるいは向上させることができるようになる。
また、請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれか一項に記載の位相シフトマスクにおいて、前記透過部および前記ハーフトーン部は略平行なラインパターンからなる平面構造をもって形成されてなり、前記透過部が、2本の前記ハーフトーン部の間に挟まれる態様で配設されてなることをその要旨とする。
一般にラインパターンは、ホールパターンと比較して位相シフト効果が小さいため、解像度を向上させることが困難である。この点、上記構造によれば、こうしたラインパターンの解像度についてもこれを向上させることができるようになる。
また、請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜4のいずれか一項に記載の位相シフトマスクにおいて、前記透過部は略矩形の平面構造をもって形成されてなり、前記ハーフトーン部が、前記透過部の4辺を囲繞する態様で配設されてなることをその要旨とする。
上記構造によれば、略矩形の平面構造をもつパターンの解像度についてもこれを向上させることができるようになる。また、こうした構造は規則性をもたない孤立パターンに適用して特に有効である。
また、請求項6に記載の発明は、上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の位相シフトマスクにおいて、前記ハーフトーン部が、前記透過部を透過する光に対して位相を略反転させる位相シフト手段を備えることをその要旨とする。
このようにハーフトーン部に位相シフト手段を設けることで、上記透過部を透過する光に影響を与えることなく、上記透過部を透過する光に対して上記ハーフトーン部を透過する光の位相を略反転させることができるようになる。
また、請求項7に記載の発明は、上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の位相シフトマスクにおいて、前記透過部が、前記ハーフトーン部を透過する光に対して位相を略反転させる位相シフト手段を備えることをその要旨とする。
このような構造によっても、上記透過部を透過する光に対して上記ハーフトーン部を透過する光の位相を略反転させることができる。
また、請求項8に記載の発明は、上記請求項6または7に記載の位相シフトマスクにおいて、前記位相シフト手段は、前記基板を透過する光の光路長を変化させる態様で形成されてなることをその要旨とする。
また、請求項8に記載の発明は、上記請求項6または7に記載の位相シフトマスクにおいて、前記位相シフト手段は、前記基板を透過する光の光路長を変化させる態様で形成されてなることをその要旨とする。
前記基板を透過する光の光路長を変化させることで、該光に位相差を生じさせることができる。このため、上記構造によれば、上記位相シフト手段の形成をより容易に行ったり、マスク自体の構造を簡素にしたりすることができるようになる。
また、請求項9に記載の発明は、上記請求項1〜8のいずれか一項に記載の位相シフトマスクにおいて、前記透光性を有する基板の上に、前記透過部を透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに前記基板を透過する光の量を制限するハーフトーン膜と、前記基板を透過する光を遮光する遮光膜とを有してなるとともに、前記遮光膜の前記透過部および前記ハーフトーン部に相当する部位には開口部が形成され、前記遮光膜の前記ハーフトーン部に相当する部位に形成された開口部には前記ハーフトーン膜が設けられてなることをその要旨とする。
上記のような構造を採用することで、マスク自体の構造を極めて簡素に保つことができるようになる。
また、請求項10に記載の発明は、上記請求項1〜8のいずれか一項に記載の位相シフトマスクにおいて、前記透光性を有する基板の上には、前記透過部を透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに前記基板を透過する光の量を制限するハーフトーン膜と、前記基板を透過する光を遮光する遮光膜とが順次積層されてなり、前記遮光膜および前記ハーフトーン膜の前記透過部に相当する部位には、これら各膜を貫通して前記基板に達するような開口部が形成されてなるとともに、前記遮光膜の前記ハーフトーン部に相当する部位には、当該遮光膜を貫通して前記ハーフトーン膜に達するような開口部が形成されてなることをその要旨とする。
また、請求項10に記載の発明は、上記請求項1〜8のいずれか一項に記載の位相シフトマスクにおいて、前記透光性を有する基板の上には、前記透過部を透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに前記基板を透過する光の量を制限するハーフトーン膜と、前記基板を透過する光を遮光する遮光膜とが順次積層されてなり、前記遮光膜および前記ハーフトーン膜の前記透過部に相当する部位には、これら各膜を貫通して前記基板に達するような開口部が形成されてなるとともに、前記遮光膜の前記ハーフトーン部に相当する部位には、当該遮光膜を貫通して前記ハーフトーン膜に達するような開口部が形成されてなることをその要旨とする。
上記構造によれば、マスク自体の構造が簡素に保たれるとともに、その製造に際しても、周知のフォトリソグラフィ技術等を用いてより容易に製造することができるようになる。
また、請求項11に記載の発明は、パターン形成方法として、基板上にレジストを成膜する工程と、請求項1〜10のいずれか一項に記載の位相シフトマスクにより前記レジストにパターンを転写する工程と、前記パターンが転写されたレジストを現像することにより前記基板上にパターンを形成する工程とを備えることをその要旨とする。
上記パターン形成方法によれば、上述した位相シフトマスクを用いて、より精度の高いパターン形成をより容易に行うことができるようになる。
以下、本発明にかかる位相シフトマスクおよびパターン形成方法についてその一実施の形態を示す。
この実施の形態にかかるマスクも、先の図11および図12に示したマスクと同様、例えば半導体装置の製造プロセスにおけるリソグラフィ工程に用いて好適なものである。ただしこのマスクでは、図1に示すような構造とすることで、前述したサイドピークの発生等についてもその好適な抑制を図るようにしている。
この実施の形態にかかるマスクも、先の図11および図12に示したマスクと同様、例えば半導体装置の製造プロセスにおけるリソグラフィ工程に用いて好適なものである。ただしこのマスクでは、図1に示すような構造とすることで、前述したサイドピークの発生等についてもその好適な抑制を図るようにしている。
以下、図1(a)および(b)を参照して、この実施の形態にかかる位相シフトマスクの構造について説明する。なお、図1(a)はこのマスクの平面構造を模式的に示す平面図、図1(b)は図1(a)のB−B線に沿った断面図である。
同図1(a)および(b)に示すように、このマスクは、例えば略100%の透過率を有する基板1の上に、入射光に対する透過光の位相を略反転させるとともに透過光の量を制限するハーフトーン膜2と、上記基板1を透過する光を遮光する遮光膜3とが順次積層されて形成されている。
このうち、上記ハーフトーン膜2および遮光膜3には、これら各膜を貫通して基板1に達するような開口部2bおよび3bがそれぞれ形成されている。また、上記遮光膜3にはさらに、当該遮光膜3を貫通して上記ハーフトーン膜2に達するような開口部3aが形成されている。そして上記基板1の上には、これら開口部2bおよび3bと開口部3aとにより、光を透過させる透過部TRと、透過部TRを透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに基板1を透過する光の量を制限するハーフトーン部HTとがそれぞれ形成され、その他の部分は基板1を透過する光を遮光する遮光部になっている。また、上記透過部TRおよびハーフトーン部HTは略平行なラインパターンからなる平面構造をもって形成され、該透過部TRは2本のハーフトーン部HTの間に挟まれる態様で配設されている。
また、上記透過部TRは、転写所望とされるパターン形状をもって、すなわち主パターンとして形成されている。そして、この透過部TRを通じて上記基板1を透過する光によって、主パターンがレジスト等に転写されることとなる。一方、上記ハーフトーン部HTは、メインパターンによる光強度分布をより急峻なものにするためのパターン、いわば補助パターンとして形成されている。そして、このハーフトーン部HTを透過する光、すなわち上記透過部TRの透過光に対して略反転した位相をもつ光によって前述した透過部TRの外側に生じるサイドピークについてもこれを従来に比べて低減することができるようになる。
またここでは、主パターンとして形成された透過部TRと、補助パターンとして形成されたハーフトーン部HTとを、上記遮光部を通じて所定の距離を置くかたちで配設するようにしている。このため、上記ハーフトーン部HTを透過して位相の略反転した光が上記透過部TRを透過する光の強度ピーク(メインピーク)の強度を低下させる悪影響は好適に抑制されることになる。また、図1(a)に示されるように、上記遮光部は、透過部TRおよびハーフトーン部HTを囲繞する態様で配設されている。つまり、上記ハーフトーン部HTの遮光部を介して透過部TRに隣接する側の反対側についても、該ハーフトーン部HTに接する態様で遮光部が配設されている。このため、上記ハーフトーン部HTを透過する光の強度分布を、上記ハーフトーン部の遮光部に接する両端付近に裾部分をもつ分布とすることができるようになる。これにより、このハーフトーン部HTをサイドピークが発生する部分に対して選択的に設けることで、メインピークの強度低下を抑制しつつ、サイドピークの発生についてもこれを抑制することができるようになる。すなわち、前述したパターン解像度についてもこれを向上させることができるようになる。
また、補助パターンとして形成されたハーフトーン部HTの幅D1は、主パターンとして形成された透過部TRの幅D2の「2倍」以下に設定されている。これにより、サイドピーク抑制効果のさらなる向上を図るようにしている。一方、上記ハーフトーン部HTと透過部TRとの間に介在する遮光部の幅D3は、透過部TRの幅D2の「1/2倍〜2倍」に設定されている。またこれにより、メインピークの強度低下についてもこれを抑制するようにしている。
なお、このマスクは、基板1の上に、ハーフトーン膜2と、遮光膜3とを順次積層させた後、例えば周知のフォトリソグラフィ技術を用いて、開口部3aおよび3bと開口部2bとを形成することによって製造される。また、上記基板1あるいは上記各膜の材料として、上記基板1に例えば石英ガラス等、上記ハーフトーン膜2に例えばジルコニウムシリサイド系やMo−Si系のハーフトーン材料等、上記遮光膜3に例えばクロム等が用いられる。
以下、図2〜図5を参照して、この実施の形態にかかる位相シフトマスクのパターン転写特性について説明する。
図2に、この実施の形態にかかる位相シフトマスクの光振幅強度分布を示す。なお、図中L1で示される曲線は透過部TRの透過光の光振幅強度分布を、図中L2で示される曲線はハーフトーン部HTの透過光の光振幅強度分布を、図中L3で示される曲線はこれら曲線L1およびL2を合成した光振幅強度分布、すなわちこの実施の形態にかかる位相シフトマスクの光振幅強度分布をそれぞれ示している。
図2に、この実施の形態にかかる位相シフトマスクの光振幅強度分布を示す。なお、図中L1で示される曲線は透過部TRの透過光の光振幅強度分布を、図中L2で示される曲線はハーフトーン部HTの透過光の光振幅強度分布を、図中L3で示される曲線はこれら曲線L1およびL2を合成した光振幅強度分布、すなわちこの実施の形態にかかる位相シフトマスクの光振幅強度分布をそれぞれ示している。
同図2に示されるように、上記透過部TRの透過光の光振幅強度分布としての曲線L1はなだらかな曲線となっており、その裾部分においてもまだ光強度(光振幅強度)が高いものとなっている。一方、上記ハーフトーン部HTの透過光の光振幅強度分布としての曲線L2は、上記裾部分の光強度を抑制すべく、該裾部分に逆位相の光強度をもっている。またこの際、該ハーフトーン部HTの透過光の量は制限されているため、上記逆位相の光強度は低くなっている。そのため、上記逆位相の光強度に起因する不必要なサイドピークの発生は抑制され、上記曲線L1およびL2を合成した曲線L3は、上記透過部TRに対応するかたちで高いピークをもつ急峻な曲線となっている。このように、このマスクによれば、メインピーク(主パターンのピーク)の強度を維持しながら、サイドピークの発生についてもこれを抑制することができるようになる。
図3に、この実施の形態にかかる位相シフトマスクと従来の位相シフトマスクとの光強度分布を対比して示す。なお、同図3において、図中L11で示される曲線はこの実施の形態にかかる位相シフトマスクの光強度分布を示している。一方、図中L12で示される曲線は、透明基板の主パターン以外の部分がクロム(Cr)からなる遮光膜によって覆われたマスク、いわゆるCrマスクの光強度分布を示している。一方、図中L13で示される曲線は先の図11に示したマスクの光強度分布を示している。また、これら光強度分布は、転写に用いる光の波長を「248nm」、開口数(NA)を「0.68」、コヒーレンスファクタσを「0.44」、ハーフトーン膜の透過率を「6%」、主パターンのサイズを「0.13μm」、補助パターンのサイズを「0.1μm」、透過部TRとハーフトーン部HTとの間に介在する遮光部の幅を「0.15μm」とした場合のシミュレーション結果である。また、本実施の形態にかかるマスクについて、補助パターンのサイズは図1(b)中の幅D1、主パターンのサイズは同図1(b)中の幅D2、透過部TRとハーフトーン部HTとの間に介在する遮光部の幅は同図1(b)中の幅D3にそれぞれ相当する。
この図3に示されるように、曲線L13で示される光強度分布は、その他の曲線L11およびL12と比較してメインピークの強度が大きく低下しており、サイドピークについてもより大きなものとなっている。一方、曲線L12で示される先の図11に示したマスクの光強度分布は、サイドピークについては十分に抑制されているが、メインピークについてはその強度に低下が生じている。他方、曲線L11で示されるこの実施の形態にかかるマスクの光強度分布は、メインピークの強度が維持されて且つ、サイドピークの発生についても十分抑制されている。このように、ハーフトーン位相シフトマスクとして上述した構造を採用することで、メインピークの強度低下を抑制しつつ、サイドピークの発生についてもこれを抑制することができるようになる。
図4に、この実施の形態にかかる位相シフトマスクと先の図12(a)に示した従来の位相シフトマスクとについて、メインピークに対するサイドピークの比(サイドピーク/メインピーク)と主パターン−補助パターン間のピッチとの関係をそれぞれグラフとして示す。なお、同図4において、データaはこの実施の形態にかかるマスク、データb〜dは先の図12(a)に示した従来のマスクに関するデータである。ここでは、主パターンのサイズを、データa〜dの全てのマスクで「0.13μm」としている。一方、補助パターンのサイズは、データaのマスクでは「0.13μm」、データbのマスクでは「0.10μm」、データcのマスクでは「0.07μm」、データdのマスクでは「0.05μm」としている。また、このグラフも発明者らによるシミュレーション結果であり、光学条件は先の図3のシミュレーションと同様にした。
このグラフによれば、従来のマスクは、その補助パターンのサイズが小さくなるほどサイドピークも共に小さくなっている。これに対し、本実施の形態にかかるマスク(データa)は、補助パターンのサイズが「0.05μm」に設定された従来のマスク(データd)と比較しても、サイドピークの発生がより抑制されたものとなっている。
また一方、図5に、この実施の形態にかかる位相シフトマスクと先の図12(a)に示した従来の位相シフトマスクとについて、FocusとNILS(規格化像強度対数勾配)との関係をそれぞれグラフとして示す。なお、同図5中のデータa〜dは、先の図4に示したデータa〜dにそれぞれ対応したものである。また、主パターン−補助パターン間のピッチは、図4のグラフから、サイドピーク強度が低くなるピッチ「0.26μm」に設定している。また、このグラフも発明者らによるシミュレーション結果であり、光学条件は先の図3のシミュレーションと同様にしている。ちなみに、NILSとは「w(∂lnI/∂x)(w:パターンサイズ、I:光強度、x:位置)」で表される値で、主パターンのエッジ位置での光強度(対数)の傾きを主パターンサイズで規格化したものである。これはレジストパターンの露光裕度に比例する値であり、光学像の品質を判定する論理的な指標となっている。一方、Focusは焦点合わせの度合いを示すもので、グラフ中の目盛り「0」は、あえて焦点合わせを行わずとも焦点が合っている状態を示している。
このグラフによれば、一般に使用されるFocus範囲である「0.2μm」以下の範囲において、従来のマスク(データb〜d)よりも本実施の形態にかかるマスク(データa)のほうが高いNILS値を示している。すなわち、本実施の形態にかかるマスクによれば、高い露光裕度を得ることができるようになる。
これら図4および図5に示すグラフからもわかるように、この実施の形態にかかるマスクによれば、補助パターンとしての寸法的な制限を緩和しつつ、メインピークの強度低下やサイドピークの発生を抑制して、より高い精度でのパターン転写を行うことができるようになる。
次に、図6および図7を参照して、この実施の形態にかかる位相シフトマスクの各部寸法と、サブピーク強度およびメインピーク強度との関係についてそれぞれ説明する。
まず、図6に、透過部TRの幅D2(主パターン幅)に対する上記ハーフトーン部HTの幅D1(補助パターン幅)の比率(補助パターン幅/主パターン幅)とサブピーク(サイドピーク)相対強度との関係をグラフとして示す。なお、上記サブピーク相対強度は、補助パターン幅が十分広い場合を「1」としている。また、データeでは転写に用いる光の波長を「248nm」、主パターン幅を「130nm」とし、データfでは転写に用いる光の波長を「193nm」、主パターン幅を「90nm」としている。
まず、図6に、透過部TRの幅D2(主パターン幅)に対する上記ハーフトーン部HTの幅D1(補助パターン幅)の比率(補助パターン幅/主パターン幅)とサブピーク(サイドピーク)相対強度との関係をグラフとして示す。なお、上記サブピーク相対強度は、補助パターン幅が十分広い場合を「1」としている。また、データeでは転写に用いる光の波長を「248nm」、主パターン幅を「130nm」とし、データfでは転写に用いる光の波長を「193nm」、主パターン幅を「90nm」としている。
このグラフによれば、上記比率(補助パターン幅/主パターン幅)が「2」よりも大きくなると、サブピーク相対強度は略「1」に達し、ここで略一定するようになっている。他方、上記比率が「2」以下となる範囲では、より小さな比率になるほど、サブピーク相対強度も小さくなっている。すなわち、こうした範囲において、特にサイドピーク(サブピーク)が抑制されるようになる。
図7に、透過部TRの幅D2(主パターン幅)に対する上記ハーフトーン部HTと透過部TRとの間に介在する遮光部の幅D3(遮光部幅)の比率(遮光部幅/主パターン幅)とメインピーク相対強度との関係をグラフとして示す。なお、上記メインピーク相対強度は、基板上にクロム膜を積層させて該クロム膜に主パターンとして開口部を形成するマスク、いわゆるCrマスクを用いた場合のメインピークを「1」としている。またここでも、データeでは転写に用いる光の波長を「248nm」、主パターン幅を「130nm」とし、データfでは転写に用いる光の波長を「193nm」、主パターン幅を「90nm」としている。
このグラフによれば、上記比率(遮光部幅/主パターン幅)が「1/2〜2」となる範囲で、メインピーク相対強度が「1」以上、あるいは「1」からそれ程大きくは低下しない範囲となることがわかる。すなわち、こうした範囲において、特にメインピークの強度低下が抑制されるようになる。
これらグラフからもわかるように、この実施の形態にかかる位相シフトマスクにおける上記各部の幅D1〜D3が上述したような幅に設定されていることで、サイドピークの抑制効果やメインピーク強度低下の抑制効果が期待できるようになる。
また、例えば半導体装置の製造プロセスにおけるリソグラフィ工程に、上述した位相シフトマスクを用いることとすれば、より精度の高いパターン形成をより容易に行うことができるようになる。具体的には、まず、例えばシリコンからなる基板上にレジストを塗布する。次に、上述した位相シフトマスクによりこの基板上のレジストにパターンを転写する。そしてこのパターンが転写されたレジストを現像することによって、上記基板上により精度の高いパターンを形成することができる。
以上説明したように、この実施の形態にかかる位相シフトマスクおよびパターン形成方法によれば、以下のような優れた効果が得られるようになる。
(1)上記透過部TRを透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに上記基板1を透過する光の量を制限するハーフトーン部HTを、その一端側において遮光部を介して透過部TRに隣接する一方、その他端側においては遮光部に接する態様で形成した。このような構造によれば、メインピークの強度低下を抑制しつつ、サイドピークの発生についてもこれを好適に抑制することができるようになる。そのため、前述したパターン解像度についてもこれを向上させることができるようになる。
(1)上記透過部TRを透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに上記基板1を透過する光の量を制限するハーフトーン部HTを、その一端側において遮光部を介して透過部TRに隣接する一方、その他端側においては遮光部に接する態様で形成した。このような構造によれば、メインピークの強度低下を抑制しつつ、サイドピークの発生についてもこれを好適に抑制することができるようになる。そのため、前述したパターン解像度についてもこれを向上させることができるようになる。
(2)また、上記構造を有するマスクによれば、補助パターンとしての寸法的な制限を緩和しつつ、メインピークの強度低下やサイドピークの発生を抑制して、より高い精度でのパターン転写を行うことができるようになる。そのため、補助パターンの形成もより容易になり、ひいては歩留りを向上させることができるようにもなる。また、マスクの検査等もより容易に行うことができるようになり、マスクの製造期間の長期化やコスト上昇等についてもこれを緩和することができるようになる。
(3)補助パターンとして形成されたハーフトーン部HTの幅D1を、主パターンとして形成された透過部TRの幅D2の「2倍」以下に設定した。これにより、前述したサイドピークについてもこれを好適に抑制することができるようになる。
(4)一方、上記ハーフトーン部HTと透過部TRとの間に介在する遮光部の幅D3を、透過部TRの幅D2の「1/2倍〜2倍」に設定した。これにより、メインピークの強度低下についてもこれを好適に抑制することができるようになる。
(5)また、上記各部の幅D1〜D3を無意味に広げることは近隣パターンの配置を制限することにもなるので、上記各部の幅D1〜D3を上述した幅に設定することは、近隣パターンのスペース確保の面からもより好ましいものとなっている。
(6)ハーフトーン膜2自体を、透過部TRを透過する光に対して位相を略反転させる位相シフト手段として形成した。このようにハーフトーン部HTに位相シフト手段を設けることで、主パターンとしての透過部TRを透過する光に影響を与えることなく、上記透過部TRを透過する光に対して上記ハーフトーン部HTを透過する光の位相を略反転させることができるようになる。
(7)また、パターン形成方法として、基板上にレジストを成膜して、上述した位相シフトマスクにより上記レジストにパターンを転写した後、このパターンが転写されたレジストを現像するようにすれば、上記基板上により精度の高いパターン形成をより容易に行うことができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下の形態をもって実施することもできる。
・上記実施の形態では、図1(a)に示されるように、上記透過部TRおよびハーフトーン部HTが略平行なラインパターンからなる平面構造をもって形成され、上記透過部TRが2本のハーフトーン部HTの間に挟まれる態様で配設された構造とした。しかし、例えば図8に示すように、上記ハーフトーン部HTを、略矩形の平面構造をもつ透過部TRの4辺を囲繞する態様で配設した構造も適宜採用できる。
・上記実施の形態では、図1(a)に示されるように、上記透過部TRおよびハーフトーン部HTが略平行なラインパターンからなる平面構造をもって形成され、上記透過部TRが2本のハーフトーン部HTの間に挟まれる態様で配設された構造とした。しかし、例えば図8に示すように、上記ハーフトーン部HTを、略矩形の平面構造をもつ透過部TRの4辺を囲繞する態様で配設した構造も適宜採用できる。
・上記実施の形態では、図1(b)に示すように、主パターンとして上記遮光膜3に形成された開口部3bと、同じく主パターンとしてハーフトーン膜2に形成された開口部2bとを同様の幅をもつ端面の揃った開口部とし、これらによって透過部TRを形成するようにした。しかし、例えば図9(a)に示すように、透過部TRよりも大きな幅をもつ開口部2bを有するハーフトーン膜2に対して選択的に遮光膜3を設けることで、透過部TRおよびハーフトーン部HTを形成するようにしてもよい。
・上記実施の形態では、基板1の上に、ハーフトーン膜2と、遮光膜3とを順次積層させた構造とした。しかし、遮光膜3の上にハーフトーン膜2が形成された構造なども適宜採用することができる。例えば図9(b)に示すように、基板1の上に、主パターンとしての開口部3bと、補助パターンとしての開口部3aとを有する遮光膜3を形成し、上記開口部3aに対してハーフトーン膜2を設けることで上記ハーフトーン部HTが形成されるような構造とすることもできる。
・上記実施の形態では、ハーフトーン膜2自体を、透過部TRを透過する光に対して位相を略反転させる位相シフト手段として形成した。しかし、この位相シフト手段を、上記基板1およびハーフトーン膜2および遮光膜3以外の膜としてさらに設けるようにした構造も適宜採用することができる。例えば図10(a)に示されるように、図1(b)に示した構造を有するマスクについて、ハーフトーン部HTに例えばSiO2からなる位相シフト膜(シフタ)4がさらに設けられた構造も適宜採用することができる。またこうした構造によれば、ハーフトーン膜2自体が上記位相シフト手段として機能する必要はなくなり、このハーフトーン膜2として用いる材料の選択幅も広がることとなる。また、例えば図10(b)に示すように、上記位相シフト手段を開口部1aとして形成し、上記基板1を透過する光の光路長を変化させるようにしてもよい。このように、光路長を変化させることによっても、該光に位相差を生じさせることができる。そしてこうした構造によれば、上記位相シフト手段の形成をより容易に行ったり、マスク自体の構造を簡素にしたりすることができるようになる。
・また、上記実施の形態では、上記位相シフト手段をハーフトーン部HTに設けるようにしたが、例えば図10(c)に示すように、上記位相シフト手段を、開口部1bとして透過部TRに設けるようにしてもよい。また、上記実施の形態では、上記基板1とハーフトーン膜2と遮光膜3とを順次積層させた3層構造としたが、同図10(c)に示すように、上記ハーフトーン膜2および遮光膜3を同層上に形成した2層構造のものも適宜採用可能である。
・上記実施の形態では、ハーフトーン部HTの幅D1を、透過部TRの幅D2の「2倍」以下に設定し、ハーフトーン部HTと透過部TRとの間に介在する遮光部の幅D3を、透過部TRの幅D2の「1/2倍〜2倍」に設定した。しかし、これら各部の幅D1〜D3の寸法は任意であり、例えば解像限界以下に設定してもよい。
・また、上記基板1は略100%の透過率を有する基板には限られない。要は、透光性を有する基板であればよい。
1…基板、2…ハーフトーン膜、3…遮光膜、1a、1b、2b、3a、3b…開口部、4…位相シフト膜(シフタ)、TR…透過部、HT…ハーフトーン部。
Claims (11)
- 透光性を有する基板上に、光を透過させる透過部と、前記透過部を透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに前記基板を透過する光の量を制限するハーフトーン部と、前記基板を透過する光を遮光する遮光部とを備える位相シフトマスクにおいて、
前記ハーフトーン部は、その一端側において前記遮光部を介して前記透過部に隣接する一方、その他端側においては前記遮光部に接する態様で形成されてなる
ことを特徴とする位相シフトマスク。 - 前記ハーフトーン部の前記遮光部を介して前記透過部に隣接する一端から前記遮光部に接する他端にかけての幅が、前記透過部の前記遮光部を介して前記ハーフトーン部にそれぞれ隣接する一端から他端にかけての幅の「2倍」以下に設定されてなる
請求項1に記載の位相シフトマスク。 - 前記ハーフトーン部の前記遮光部を介して前記透過部に隣接する一端から前記透過部の前記遮光部を介して前記ハーフトーン部に隣接する一端にかけての距離が、前記透過部の前記遮光部を介して前記ハーフトーン部にそれぞれ隣接する一端から他端にかけての幅の「1/2倍〜2倍」に設定されてなる
請求項1または2に記載の位相シフトマスク。 - 前記透過部および前記ハーフトーン部は略平行なラインパターンからなる平面構造をもって形成されてなり、前記透過部が、2本の前記ハーフトーン部の間に挟まれる態様で配設されてなる
請求項1〜3のいずれか一項に記載の位相シフトマスク。 - 前記透過部は略矩形の平面構造をもって形成されてなり、前記ハーフトーン部が、前記透過部の4辺を囲繞する態様で配設されてなる
請求項1〜3のいずれか一項に記載の位相シフトマスク。 - 前記ハーフトーン部が、前記透過部を透過する光に対して位相を略反転させる位相シフト手段を備える
請求項1〜5のいずれか一項に記載の位相シフトマスク。 - 前記透過部が、前記ハーフトーン部を透過する光に対して位相を略反転させる位相シフト手段を備える
請求項1〜5のいずれか一項に記載の位相シフトマスク。 - 前記位相シフト手段は、前記基板を透過する光の光路長を変化させる態様で形成されてなる
請求項6または7に記載の位相シフトマスク。 - 前記透光性を有する基板の上に、前記透過部を透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに前記基板を透過する光の量を制限するハーフトーン膜と、前記基板を透過する光を遮光する遮光膜とを有してなるとともに、前記遮光膜の前記透過部および前記ハーフトーン部に相当する部位には開口部が形成され、前記遮光膜の前記ハーフトーン部に相当する部位に形成された開口部には前記ハーフトーン膜が設けられてなる
請求項1〜8のいずれか一項に記載の位相シフトマスク。 - 前記透光性を有する基板の上には、前記透過部を透過する光に対して位相が略反転した光を透過させるとともに前記基板を透過する光の量を制限するハーフトーン膜と、前記基板を透過する光を遮光する遮光膜とが順次積層されてなり、前記遮光膜および前記ハーフトーン膜の前記透過部に相当する部位には、これら各膜を貫通して前記基板に達するような開口部が形成されてなるとともに、前記遮光膜の前記ハーフトーン部に相当する部位には、当該遮光膜を貫通して前記ハーフトーン膜に達するような開口部が形成されてなる
請求項1〜8のいずれか一項に記載の位相シフトマスク。 - 基板上にレジストを成膜する工程と、
請求項1〜10のいずれか一項に記載の位相シフトマスクにより前記レジストにパターンを転写する工程と、
前記パターンが転写されたレジストを現像することにより前記基板上にパターンを形成する工程と
を備えるパターン形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003339441A JP2005107082A (ja) | 2003-09-30 | 2003-09-30 | 位相シフトマスクおよびパターン形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005107082A true JP2005107082A (ja) | 2005-04-21 |
Family
ID=34534632
Family Applications (1)
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JP2003339441A Pending JP2005107082A (ja) | 2003-09-30 | 2003-09-30 | 位相シフトマスクおよびパターン形成方法 |
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JP (1) | JP2005107082A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007188064A (ja) * | 2005-12-16 | 2007-07-26 | Dainippon Printing Co Ltd | カラーフィルタの製造方法 |
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JP2019012280A (ja) * | 2018-09-19 | 2019-01-24 | Hoya株式会社 | フォトマスク、フォトマスクの製造方法、フォトマスクブランク及び表示装置の製造方法 |
-
2003
- 2003-09-30 JP JP2003339441A patent/JP2005107082A/ja active Pending
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