JP2019012280A - フォトマスク、フォトマスクの製造方法、フォトマスクブランク及び表示装置の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の構成1は、透明基板上に成膜された、半透光膜及び低透光膜をそれぞれパターニングすることによって形成された転写用パターンを備えるフォトマスクであって、前記半透光膜は、i線〜g線の波長範囲にある代表波長の光を略180度シフトするとともに、前記代表波長に対する透過率T1(%)をもち、前記低透光膜は、前記代表波長の光に対して、前記半透光膜の透過率T1(%)より低い透過率T2(%)をもち、前記転写用パターンは、前記透明基板が露出する透光部からなる径W1(μm)の主パターンと、前記主パターンの近傍に配置され、前記透明基板上に前記半透光膜が形成された半透光部からなる幅d(μm)の補助パターンと、前記転写用パターンのうち前記主パターン及び前記補助パターンが形成される以外の領域に配置され、前記透明基板上に少なくとも前記低透光膜が形成された低透光部とを有し、下記の式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする、フォトマスクである。
0.8 ≦ W1 ≦ 4.0 ・・・(1)
本発明の構成2は、前記補助パターンの前記幅dがd≦W1を満たすことを特徴とする、構成1に記載のフォトマスクである。
本発明の構成3は、前記転写用パターンにおける前記主パターンの前記径W1が4.0(μm)以下であるとともに、前記主パターンに対応して、被転写体上に、径W2(μm)(但しW1>W2)のホールパターンを形成するものであることを特徴とする、構成1又は2に記載のフォトマスクである。
本発明の構成4は、前記転写用パターンにおける前記主パターンの前記径W1が4.0(μm)以下であるとともに、前記主パターンに対応して、被転写体上に、径W2が3.0(μm)以下(但しW1>W2)のホールパターンを形成するものであることを特徴とする、構成1〜3のいずれかに記載のフォトマスクである。
本発明の構成5は、前記主パターンの前記径W1と、前記被転写体上の前記径W2との差W1−W2をバイアスβ(μm)とするとき、0.2≦β≦1.0であることを特徴とする構成3又は4に記載のフォトマスクである。
本発明の構成6は、前記低透光膜の、前記代表波長の光に対する前記透過率T2(%)がT2<30を満たすことを特徴とする、構成1〜5のいずれかに記載のフォトマスクである。
本発明の構成7は、前記低透光膜は、前記代表波長の光を実質的に透過しないものであることを特徴とする、構成1〜6のいずれかに記載のフォトマスクである。
本発明の構成8は、前記透光部は、前記透明基板が露出してなり、前記半透光部は、前記透明基板上に、前記半透光膜が形成されてなり、前記低透光部は、前記透明基板上に、前記半透光膜と前記低透光膜が積層されてなることを特徴とする、構成1〜7のいずれかに記載に記載のフォトマスクである。
本発明の構成9は、前記半透光膜は、Zr、Nb、Hf、Ta、Mo、Tiのいずれかと、Siとを含む材料、又は、これらの材料の酸化物、窒化物、酸化窒化物、炭化物、又は酸化窒化炭化物を含む材料からなることを特徴とする、構成1〜8のいずれかに記載のフォトマスクである。
本発明は、本発明の構成10は、透明基板上に形成された転写用パターンであって、被転写体上に孤立ホールパターン形成するための前記転写用パターンを備えるフォトマスクの製造方法であって、前記透明基板上に、半透光膜及び低透光膜を積層し、更に、第1フォトレジスト膜を形成したフォトマスクブランクを用意する工程と、前記第1フォトレジスト膜に対し、所定の前記転写用パターンに基づく第1描画を行い、現像することによって第1レジストパターンを形成する工程と、前記第1レジストパターンをマスクとして、前記低透光膜をウェットエッチングし、低透光膜パターンを形成する工程と、前記第1レジストパターンを除去し、前記低透光膜パターンを含む全面に第2フォトレジスト膜を形成する工程と、前記第2フォトレジスト膜に対し、第2描画を行い、現像することによって第2レジストパターンを形成する工程と、前記第2レジストパターンと前記低透光膜パターンとをマスクとして前記半透光膜をウェットエッチングする工程と、を含み、前記半透光膜は、i線〜g線の波長範囲にある代表波長の光を略180度シフトするとともに、前記代表波長に対する透過率T1(%)をもち、前記低透光膜は、前記代表波長の光に対して、前記半透光膜の透過率T1(%)より低い透過率T2(%)をもち、前記転写用パターンは、前記透明基板が露出する透光部からなる径W1(μm)の主パターンと、前記主パターンの近傍に配置され、前記透明基板上に前記半透光膜が形成された半透光部からなる幅d(μm)の補助パターンと、前記転写用パターンのうち前記主パターン及び前記補助パターンが形成される以外の領域に配置され、前記透明基板上に少なくとも前記低透光膜が形成された低透光部とを有し、下記の式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする、フォトマスクの製造方法である。
0.8 ≦ W1≦ 4.0 ・・・(1)
本発明は、本発明の構成11は、構成1〜9のいずれかに記載のフォトマスクを用意する工程と、開口数(NA)が0.08〜0.20であり、i線、h線、g線を含む露光光源をもつ露光装置を用いて、前記転写用パターンを露光し、被転写体上に、径W2が0.6〜3.0(μm)のホールパターンを形成する工程とを含む、表示装置の製造方法である。
本発明の構成12は、前記透明基板上に、i線〜g線の波長範囲にある代表波長に対する透過率T1が30〜80(%)である半透光膜と、前記代表波長に対する透過率が、前記半透光膜より小さい低透光膜とを積層した、表示装置製造用のフォトマスクブランクであって、前記半透光膜は、前記代表波長に対して、屈折率が1.5〜2.9であり、略180度の位相シフト量をもつような膜厚とされており、前記低透光膜は、実質的に前記代表波長の光を透過しないものであるか、又は、30%未満の透過率と、略180度の位相シフト量とをもつものであることを特徴とする、表示装置製造用フォトマスクブランクである。
本発明の構成13は、前記半透光膜は、Zr、Nb、Hf、Ta、Mo、Tiを含む遷移金属と、Siとを含む材料、又はその酸化物、窒化物、酸化窒化物、炭化物、又は酸化窒化炭化物を含む材料からなるとすることができる構成12に記載の、表示装置製造用フォトマスクブランクである。
0.8 ≦ W1 ≦ 4.0 ・・・(1)
の関係となるようにすることが好ましい。このとき被転写体上に形成される主パターン(ホールパターン)の径W2(μm)は、
0.6≦W2≦3.0
とすることができる。
1.0≦W1≦3.0
とすることができる。尚、径W1と径W2との関係を、W1=W2とすることもできるが、好ましくは、W1>W2とする。すなわち、β(μm)をバイアス値とするとき、
β=W1−W2>0(μm)
であるとき、
0.2≦β≦1.0、
より好ましくは、
0.2≦β≦0.8
とすることができる。このようにするとき、後述するように、被転写体上における、レジストパターンの損失を低減するなどの、有利な効果が得られる。
30 ≦ T1 ≦ 80
とする。より好ましくは、
40 ≦ T1 ≦ 75
である。尚、透過率T1(%)は、透明基板の透過率を基準としたときの、上記代表波長の透過率とする。
0 < T3 < T1
を満たすものである。好ましくは、
0 < T3 ≦ 20
を満たす。透過率T3(%)は、透明基板の透過率を基準としたときの、上記代表波長の透過率とする。
が成り立つときに、発明の優れた効果が得られる。このとき、主パターンの中心と、補助パターンの幅方向の中心の距離をピッチP(μm)とし、ピッチPは、
1.0 < P ≦ 5.0
の関係が成り立つことが好ましい。
より好ましくは、ピッチPは、
1.5 < P ≦ 4.5
とすることができる。
d ≧ 0.7
より好ましくは、
d ≧ 0.8
である。また、d≦W1であることが好ましく、d<W1であることがより好ましい。
尚、本発明の効果を妨げない限り、本発明の主パターン、補助パターンに加えて、付加的に他のパターンを用いてもかまわない。
図4に示すように、比較例1−1のフォトマスクは、透明基板上に形成した遮光膜パターンからなる、いわゆるバイナリマスクのパターンを有する。比較例1−1のフォトマスクでは、透明基板が露出する透光部からなる主パターンが、遮光部に囲まれている。主パターンの径W1(正方形の一辺)は2.0(μm)である。
図4に示すように、比較例1−2のフォトマスクは、露光光透過率(対h線)が5%であって位相シフト量が180度の半透光膜をパターニングすることにより形成された、一辺(径)(すなわちW1)が2.0(μm)の四角形の透光部からなる主パターンをもつ、ハーフトーン型位相シフトマスクである。
図4に示すように、実施例1のフォトマスクは、本発明の転写用パターンを有す。ここで主パターンは、一辺(径)(すなわちW1)が2.0(μm)の正方形とし、補助パターンは幅dが1.3(μm)の八角形帯とし、主パターン中心と、補助パターンの幅中心との距離であるピッチPは、4(μm)とした。
例えば、径の小さい微細な透光パターンを転写するには、フォトマスク透過後の露光光が、被転写体上に形成する空間像、すなわち、透過光強度曲線のプロファイルが良くなければならない。具体的には、透過光強度のピークを形成する傾斜が鋭く、垂直に近い立ち上がり方をしていること、及び、ピークの光強度の絶対値が高いこと(周囲にサブピークが形成される場合には、その強度に対し相対的に、十分に高いこと)などが肝要である。
目標CDに対し、±10%以の範囲内となるための焦点深度の大きさ。DOFの数値が高ければ、被転写体(例えば表示装置用のパネル基板)の平坦度の影響を受けにくく、確実に微細なパターンが形成でき、そのCD(線幅)ばらつきが抑えられる。
Mask CD誤差と被転写体上に形成されたパターンのCD誤差の比率を示す数値であり、MEEFが低いほど被転写体上に形成されたパターンのCD誤差が低減できる。
表示装置製造用のフォトマスクにおいて、特に重要な評価項目に、Eopがある。これは、得ようとするパターンサイズを被転写体上に形成するために必要な露光光量である。表示装置製造においてはフォトマスクサイズが大きい(例えば、主表面の一辺が300〜1400mm程度の正方形又は長方形)ため、Eop数値が低いフォトマスクを用いると、スキャン露光の速度を上げることが可能であり、生産効率が向上する。
図6に示すように、比較例2−1のフォトマスクは、透明基板上に形成した遮光膜パターンからなる、いわゆるバイナリマスクのパターンである。比較例2−1のフォトマスクでは、透明基板が露出する透光部からなる主パターンが、遮光部に囲まれている。この主パターンの径W1(正方形の一辺)は2.5(μm)である。
図6に示すように、比較例2−1のフォトマスクは、露光光透過率(対h線)が5%であって位相シフト量が180度の半透光膜をパターニングすることにより形成された、主パターンの径W1(正方形の一辺)が2.5(μm)の四角形の透光部からなる主パターンをもつ、ハーフトーン型位相シフトマスクである。
図6に示すように、実施例2のフォトマスクは、本発明の転写用パターンである。実施例2のフォトマスクの主パターンは、主パターンの径W1(正方形の一辺)が2.5(μm)の正方形であり、補助パターンは幅dが1.3(μm)の八角形帯であり、主パターン中心と、補助パターンの幅中心の距離であるピッチPは、4(μm)とした。
Claims (13)
- 透明基板上に成膜された、半透光膜及び低透光膜をそれぞれパターニングすることによって形成された転写用パターンを備えるフォトマスクであって、
前記半透光膜は、i線〜g線の波長範囲にある代表波長の光を略180度シフトするとともに、前記代表波長に対する透過率T1(%)をもち、
前記低透光膜は、前記代表波長の光に対して、前記半透光膜の透過率T1(%)より低い透過率T2(%)をもち、
前記転写用パターンは、
前記透明基板が露出する透光部からなる径W1(μm)の主パターンと、
前記主パターンの近傍に配置され、前記透明基板上に前記半透光膜が形成された半透光部からなる幅d(μm)の補助パターンと、
前記転写用パターンのうち前記主パターン及び前記補助パターンが形成される以外の領域に配置され、前記透明基板上に少なくとも前記低透光膜が形成された低透光部と
を有し、
下記の式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする、フォトマスク。
0.8 ≦ W1 ≦ 4.0 ・・・(1)
- 前記補助パターンの前記幅dがd≦W1を満たすことを特徴とする、請求項1に記載のフォトマスク。
- 前記転写用パターンにおける前記主パターンの前記径W1が4.0(μm)以下であるとともに、前記主パターンに対応して、被転写体上に、径W2(但しW1>W2)のホールパターンを形成するものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のフォトマスク。
- 前記転写用パターンにおける前記主パターンの前記径W1が4.0(μm)以下であるとともに、前記主パターンに対応して、被転写体上に、径W2が3.0(μm)以下(但しW1>W2)のホールパターンを形成するものであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォトマスク。
- 前記主パターンの前記径W1と、前記被転写体上の前記径W2との差W1−W2をバイアスβ(μm)とするとき、
0.2 ≦ β ≦1.0
であることを特徴とする請求項3又は4に記載のフォトマスク。 - 前記低透光膜の、前記代表波長の光に対する前記透過率T2(%)がT2<30を満たすことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフォトマスク。
- 前記低透光膜は、前記代表波長の光を実質的に透過しないものであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のフォトマスク。
- 前記透光部は、前記透明基板が露出してなり、
前記半透光部は、前記透明基板上に、前記半透光膜が形成されてなり、
前記低透光部は、前記透明基板上に、前記半透光膜と前記低透光膜が積層されてなることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載に記載のフォトマスク。 - 前記半透光膜は、Zr、Nb、Hf、Ta、Mo、Tiのいずれかと、Siとを含む材料、又は、これらの材料の酸化物、窒化物、酸化窒化物、炭化物、又は酸化窒化炭化物を含む材料からなることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のフォトマスク。
- 透明基板上に形成された転写用パターンであって、被転写体上に孤立ホールパターン形成するための前記転写用パターンを備えるフォトマスクの製造方法であって、
前記透明基板上に、半透光膜及び低透光膜を積層し、更に、第1フォトレジスト膜を形成したフォトマスクブランクを用意する工程と、
前記第1フォトレジスト膜に対し、所定の前記転写用パターンに基づく第1描画を行い、現像することによって第1レジストパターンを形成する工程と、
前記第1レジストパターンをマスクとして、前記低透光膜をウェットエッチングし、低透光膜パターンを形成する工程と、
前記第1レジストパターンを除去し、前記低透光膜パターンを含む全面に第2フォトレジスト膜を形成する工程と、
前記第2フォトレジスト膜に対し、第2描画を行い、現像することによって第2レジストパターンを形成する工程と、
前記第2レジストパターンと前記低透光膜パターンとをマスクとして前記半透光膜をウェットエッチングする工程と、を含み、
前記半透光膜は、i線〜g線の波長範囲にある代表波長の光を略180度シフトするとともに、前記代表波長に対する透過率T1(%)をもち、
前記低透光膜は、前記代表波長の光に対して、前記半透光膜の透過率T1(%)より低い透過率T2(%)をもち、
前記転写用パターンは、
前記透明基板が露出する透光部からなる径W1(μm)の主パターンと、
前記主パターンの近傍に配置され、前記透明基板上に前記半透光膜が形成された半透光部からなる幅d(μm)の補助パターンと、
前記転写用パターンのうち前記主パターン及び前記補助パターンが形成される以外の領域に配置され、前記透明基板上に少なくとも前記低透光膜が形成された低透光部と
を有し、
下記の式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする、フォトマスクの製造方法。
0.8 ≦ W1≦ 4.0 ・・・(1)
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のフォトマスクを用意する工程と、
開口数(NA)が0.08〜0.20であり、i線、h線、g線を含む露光光源をもつ露光装置を用いて、前記転写用パターンを露光し、被転写体上に、径W2が0.6〜3.0(μm)のホールパターンを形成する工程とを含む、表示装置の製造方法。 - 前記透明基板上に、
i線〜g線の波長範囲にある代表波長に対する透過率T1が30〜80(%)である半透光膜と、
前記代表波長に対する透過率が、前記半透光膜より小さい低透光膜と
を積層した、表示装置製造用のフォトマスクブランクであって、
前記半透光膜は、前記代表波長に対して、屈折率が1.5〜2.9であり、略180度の位相シフト量をもつような膜厚とされており、
前記低透光膜は、実質的に前記代表波長の光を透過しないものであるか、又は、30%未満の透過率と、略180度の位相シフト量とをもつものであることを特徴とする、表示装置製造用フォトマスクブランク。 - 前記半透光膜は、Zr、Nb、Hf、Ta、Mo、Tiを含む遷移金属と、Siとを含む材料、又はその酸化物、窒化物、酸化窒化物、炭化物、又は酸化窒化炭化物を含む材料からなるとすることができる請求項12に記載の、表示装置製造用フォトマスクブランク。
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