JP2005106120A - 自動車用の液化ガス燃料供給方法、及びその装置 - Google Patents

自動車用の液化ガス燃料供給方法、及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 加圧用ガスを用いずにオートガススタンドの設置を容易にできる 自動車用の液化ガス燃料供給技術を提供する。
【解決手段】 自動車用の液化ガス燃料が収容される容器3と、容器3内の液化ガス燃料を加温する加温手段9と、加温手段9の加温温度を検出する加温温度検出手段19と、一端側が容器3内の液相部5に位置し、自動車11の燃料タンク13に液相の液化ガス燃料を供給する燃料供給管路7とを備え、燃料供給管路7には、燃料供給管路7内を通流する液化ガス燃料を予め設定した温度に冷却する冷却手段21が設けられている構成とする。ポンプや加圧用ガスを用いずに、容器3と燃料タンク13との圧力差で液化ガス燃料を燃料タンク13に供給できるため、加圧用ガスを用いずにオートガススタンドの設置を容易にできる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液化ガス燃料の供給技術に係り、特に、自動車用の液化ガス燃料の供給技術に関する。
従来、自動車用の液化ガス燃料を自動車の燃料タンクに充填するため、2種類の液化ガス燃料の供給技術が利用または提案されている。1つは、液化ガス燃料を収容する容器から自動車の燃料タンクに液化ガスを供給する燃料供給管路に、送液用のポンプを設け、このポンプの駆動により容器内に収容された液化ガス燃料を自動車の燃料タンクに充填するものである。もう1つは、液化ガス燃料を収容する容器の気相部に、この容器内を加圧するための加圧用ガス、例えばプロパンガス、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどを収容した加圧用ガス容器を連結し、この加圧用ガス容器から液化ガスを収容した容器に供給される加圧用ガスによって液化ガスを収容した容器内の圧力を高め、容器内に収容された液化ガス燃料を自動車の燃料タンクに充填するものである(例えば、特許文献1乃至4参照)。
ポンプの駆動により容器内に収容された液化ガス燃料を自動車の燃料タンクに充填する液化ガス燃料の供給技術では、高圧ガス保安法上の規定により、保安監督者の選任や敷地内での保安距離の確保などが必要となる。このため、自動車燃料用の液化ガス供給装置を設置した液化ガス供給施設、つまりオートガススタンドを容易に設置できないという問題がある。
これに対して、加圧用ガスを用いて容器内に収容された液化ガス燃料を自動車の燃料タンクに充填する液化ガス燃料の供給技術では、高圧ガス保安法上の規定により、保安監督者の選任や敷地内での保安距離の確保などの必要がなく、オートガススタンドの設置を容易に行うことができる。
特開平11−210989号公報(第2−3頁、第1図) 特開平2002−181290号公報(第3−5頁、第1図) 特開平2002−181291号公報(第3−4頁、第1図) 特開平2002−195494号公報(第3−5頁、第1図)
しかし、上記のような加圧用ガスを用いて容器内に収容された液化ガス燃料を自動車の燃料タンクに充填する液化ガス燃料の供給技術では、加圧用ガスを用いるため、この加圧用ガスを貯蔵するための容器や、この容器への加圧用ガスの定期または不定期の充填作業などが必要になるなど、液化ガス燃料供給装置に液化ガス燃料用の容器以外の容器が必要となって装置の構成要素が増えたり、ランニングコストが増大するといった問題が生じる。このため、加圧用ガスを用いずにオートガススタンドの設置を容易に行うことができる自動車用の液化ガス燃料の供給技術が望まれている。
本発明の課題は、加圧用ガスを用いずにオートガススタンドの設置を容易にすることにある。
本発明の自動車用の液化ガス燃料供給方法は、自動車用の液化ガス燃料が収容される容器内の液化ガス燃料を予め設定した温度で加温し、容器内の圧力を自動車の燃料タンク内の圧力よりも高くして容器から自動車の燃料タンクに液相の液化ガス燃料を供給することにより上記課題を解決する。
このような方法とすれば、容器内の液化ガス燃料を自動車の燃料タンクに充填するのに液化ガス燃料を送液するためのポンプを用いないため、高圧ガス保安法上の規定により、保安監督者の選任や敷地内での保安距離の確保などの必要がなく、オートガススタンドの設置を容易にできる。加えて、容器内の液化ガス燃料を予め設定した温度で加温することで容器内の圧力を自動車の燃料タンク内の圧力よりも高くして容器から自動車の燃料タンクに液化ガス燃料を供給するため、加圧用ガスを用いる必要がない。したがって、加圧用ガスを用いずにオートガススタンドの設置を容易にできる。
また、自動車の燃料タンクに供給する液相の液化ガス燃料を冷却した後、自動車の燃料タンクに供給する方法とする。外気温度が高い場合などに、自動車の燃料タンク内の温度や圧力が、加温した容器内の温度や圧力に近づくに連れ、容器から加温された液相の液化ガス燃料を供給すると、容器内と自動車の燃料タンク内との温度や圧力の差がなくなり易くなるため、液化ガス燃料を供給できなくなる場合が生じる。そこで、このような方法とすると、自動車の燃料タンクに供給される液化ガス燃料の温度が下がることにより、容器内と自動車の燃料タンク内との温度や圧力の差がなくなり難くなるため、液化ガス燃料を供給できなくなるのを防ぐことができる。
さらに、容器内の液化ガス燃料の予め設定した温度での加温は、容器に収容された液化ガス燃料を容器の外に導いて予め設定した温度で加温し、この加温により気化した気相の液化ガス燃料を容器内に戻すことで行う。このような方法とすれば、容器を直接加温する方法では法的な規制などにより上げることができない温度でも液相の液化ガス燃料を加温できる。このため、容器内の圧力を自動車の燃料タンク内の圧力よりもより確実に高くすることができ、液化ガス燃料を供給できなくなるのを防ぐことができる。
また、本発明の自動車用の液化ガス燃料供給方法により液化ガス燃料の自動車の燃料タンクへの充填を行う本発明の自動車用の液化ガス燃料供給装置は、自動車用の液化ガス燃料が収容される容器と、該容器内の液化ガス燃料を加温する加温手段と、該加温手段の加温温度を検出する加温温度検出手段と、一端側が前記容器内の液相部に位置し、自動車の燃料タンクに液相の液化ガス燃料を供給する燃料供給管路とを備えた構成とする。
さらに、加温手段は、加温温度検出手段で検出した温度に応じて加温状態が制御され容器を予め設定した温度で加温する構成とする。
また、燃料供給管路には、この燃料供給管路内を通流する液化ガス燃料を予め設定した温度に冷却する冷却手段が設けられている構成とする。
さらに、加温手段は、容器の外側で容器に収容された液相の液化ガス燃料を加温するものであり、一端が容器内の液相部に連通し、他端が加温手段に連結された液取り出し管路と、一端が加温手段に連結され、他端が容器内の気相部に連通したガス戻し管路とを備えた構成とする。
また、加温手段は、容器の底面下方に設けられた加熱器で液相の液化ガス燃料を加温するものであり、液取り出し管路は、容器の底面に連結されている構成とすれば、液相の液化ガス燃料を容器の上方から抜き出す場合に比べて、液相の液化ガス燃料を自然流下させるための液相の液化ガス燃料の位置を低くできるため、容器の設置位置を低くできる。
本発明によれば、加圧用ガスを用いずにオートガススタンドの設置を容易にできる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を適用してなる自動車用の液化ガス燃料供給装置の第1の実施形態について図1を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる自動車用の液化ガス燃料供給装置の概略構成を示す模式図である。なお、図1において、自動車用の液化ガス燃料が収容される容器であるバルク貯槽や加温手段を構成する加熱器、冷却手段を構成する熱交換器などは断面で示されている。
本実施形態の自動車用の液化ガス燃料供給装置1は、図1に示すように、自動車用の液化ガス燃料、例えば液化石油ガス(LPG)である液化プロパンと液化ブタンなどを混合した液化ガス燃料を収容して貯蔵するための容器であるバルク貯槽3を有している。バルク貯槽3には、バルク貯槽3内の液相部5に一端側が連通する燃料供給管路7、そして、バルク貯槽3の底部に設置されてバルク貯槽3内の液化ガス燃料を加温するための加熱器9などが設けられている。燃料供給管路7の他端は、自動車11の燃料タンクとなる車載LP容器13への液化ガス燃料の供給及び供給停止の制御などを行うディスペンサー15に連結されている。
加熱器9は、上面が開口された金属製のケース9aの中に蛇腹状に屈曲させた銅などの熱伝導性を有する材料で形成した熱交換管路9bを配設したものを、ケース9aの開口の縁部をバルク貯槽3の底面に密着させて取り付けたものである。そして、熱交換管路9bとケース9aとの間の空間には、水などの熱媒体となる液体やシリコンなどの熱伝達可能な充填物を充填している。加熱器9の熱交換管路9bは、熱媒体が内部を通流する熱媒循環管路17を介して図示していない熱源機に連結されている。この熱源機は、熱媒体を加熱するためのバーナや熱媒体を循環させるためのポンプなどを内蔵したものである。このように、本実施形態では、加熱器9や熱媒循環管路17、図示していない熱源機などが加温手段を構成している。
また、加熱器9には、加温温度を検出する加温温度検出手段となる温度スイッチ19が設けられている。温度スイッチ19は、加熱器9のケース9a内に充填された充填物の温度を検出することによって、加熱器9によるバルク貯槽3の加温温度を検出するとともに、検出した温度が予め設定した温度になると電気信号を発信する。そして、温度スイッチ19は、加温手段を構成している図示していない熱源機と図示していない配線を介して電気的に接続されており、予め設定した温度になったときに発信する電気信号により、図示していない熱源機を駆動及び停止させる。
一方、燃料供給管路7には、熱交換器21が設けられている。本実施形態の熱交換器21は、プレートフィン型の熱交換器であり、燃料供給管路7内を通流する液化ガス燃料と冷却媒体との間で熱交換を行い、燃料供給管路7内を通流する液化ガス燃料の温度を降下させるものである。熱交換器21に代えて、プレートフィン型以外の構造の熱交換器を用いることもできるが、熱交換器21のようなプレートフィン型の熱交換器を用いれば、熱交換器の小型化や低コスト化などが可能となる。
熱交換器21の冷却媒体が通流する流路21aは、水などの冷却媒体が内部を通流する冷媒管路23に連結されている。冷媒管路23は、例えば冷却媒体が水道水である場合、2本の冷媒管路23のうち、一方の冷媒管路が図示していない水道に連結され、他方の冷媒管路は排水用の管路となる。また、冷媒管路23は、例えば冷却媒体を循環させる構成の場合には、冷却媒体を冷却するための図示していない冷凍機などに連結されている。冷却媒体を循環させる構成の場合には、冷却媒体としては、水以外の液体や、圧縮空気などの気体などを用いることもできる。このように、本実施形態の冷却手段は、熱交換器21、冷媒管路23、図示していない水道や冷凍機などで構成されている。
ディスペンサー15は、液化ガス燃料の車載LP容器13への供給の開始及び停止を指令する図示していないスイッチ、このスイッチに連動して燃料供給管路7の流路を開閉する図示していない制御弁、ディスペンサー15を通過した液相の液化ガス燃料の体積を計測する図示していない流量計、この流量計で計測した流量を表示する表示部15a、そして、車載LP容器13の供給口部に連結され、ディスペンサー15を通過した液化ガス燃料を車載LP容器13に導くホース15bなどを備えている。なお、ディスペンサー15のスイッチが、熱交換器21への冷却媒体の通流及び停止や、冷凍機の駆動及び停止などを制御できる構成とすれば、不要なときに冷却媒体の通流や冷凍機の運転が行われないため、省エネルギー効果が得られる。
また、本実施形態では、加熱器9のケース9aの側面から加熱器9が設けられた部分以外のバルク貯槽3の外面を覆うように保温カバー25が設けられている。保温カバー25は、保温カバー25の内面とバルク貯槽3の外面との間に隙間を形成した状態で設置されている。このような保温カバー25を設けることにより、加熱器9から発せられた熱は、保温カバー25の内面とバルク貯槽3の外面との間の隙間を上昇し、バルク貯槽3を、バルク貯槽3の加熱器が設置された底面側からだけでなく、バルク貯槽3の全面から加温することになる。さらに、冬期など外気温度が比較的低いときに、バルク貯槽3からの放熱を抑制ができ、加温効率が向上する。さらに、このような保温カバー25を透明な樹脂で形成すれば、バルク貯槽3の加温への太陽熱の利用効率を向上できる。
このような構成の自動車用の液化ガス燃料供給装置1の動作や本発明の特徴部などについて説明する。自動車用の液化ガス燃料供給装置1の運転が開始されると、図示していない熱源機が駆動され、加熱された熱媒体が加熱器9に供給される。加熱器9は、熱源機からの加熱された熱媒体の熱によりバルク貯槽3を加温する。バルク貯槽3が加温されることにより、バルク貯槽3内の液相の液化ガス燃料が加温されて気化し、気相の液化ガスとなる。気相の液化ガスが生成されると、バルク貯槽3内の気相部27の圧力が上昇する。
ここで、加熱器9が予め設定された温度、例えば40℃付近でバルク貯槽3を加温するようにするため、温度スイッチ19は、加熱器9の加温温度が上昇し、例えば40℃以上になると電気信号を発信して図示していない熱源機を停止させ、40℃よりも低くなると電気信号を発信して図示していない熱源機を駆動させる。このとき、バルク貯槽3内には、自動車用の液化ガス燃料として、プロパンガスとブタンガスの割合が2:8の液化ガス燃料が収容されているとする。このプロパンガスとブタンガスの割合が2:8の液化ガス燃料が、温度スイッチ19による制御によって加熱器9により40℃に昇温されると、バルク貯槽3内の圧力は、約0.5MPaとなる。
これに対して、車載LP容器13内の圧力は、季節や外気温度などの条件によって変動するが、プロパンガスとブタンガスの割合が2:8の液化ガス燃料の場合、35℃の蒸気圧に相当する約0.4MPaである。
したがって、ディスペンサー15の制御弁が開かれると、バルク貯槽3内の圧力が車載LP容器13内の圧力よりも約0.1MPa高いことから、液相の液化ガス燃料が燃料供給管路7を介してバルク貯槽3から車載LP容器13に流れ、車載LP容器13に液相の液化ガス燃料が供給される。
ところで、夏期など、日射や外気温度などの影響で車載LP容器13内の温度及び圧力が高くなるに連れて、バルク貯槽3から加温された液化ガス燃料が供給されると、車載LP容器13内の温度がバルク貯槽3の温度に近くなると共に、載LP容器13内の圧力がバルク貯槽3の圧力に近くなってほとんど圧力差が無くなり、液化ガス燃料を供給できなくなる場合がある。
例えば、プロパンガスとブタンガスの割合が2:8の液化ガス燃料の場合、バルク貯槽3内の温度が約40℃のときのバルク貯槽3内の圧力が約0.5MPaであるのに対して、車載LP容器13内の温度が約37℃になっていると、車載LP容器13内の圧力は、約0.45MPaになる。この状態の車載LP容器13内にバルク貯槽3からの約40℃の液化ガス燃料が供給されると、車載LP容器13内の温度は、さらに上昇してバルク貯槽3内の温度に近づき、これに連れて車載LP容器13内の圧力も上昇して約0.05MPaであったバルク貯槽3内と車載LP容器13内の差圧がさらに小さくなって行き、車載LP容器13に液化ガス燃料を供給できなくなる。
これに対して、本実施形態では、夏期など、日射や外気温度などの影響で車載LP容器13内の温度及び圧力が高くなる場合には、熱交換器21などで構成される冷却手段を駆動させ、車載LP容器13に供給する液化ガス燃焼の温度を予め設定した温度まで下げている。例えば、プロパンガスとブタンガスの割合が2:8の液化ガス燃料を予め設定した温度として約30℃にまで下げて車載LP容器13に供給した場合、液化ガス燃料を供給するに連れて約37℃あった車載LP容器13内の温度は降下し、これに連れて車載LP容器13内の圧力も低下して約0.05MPaであったバルク貯槽3内と車載LP容器13内の差圧が大きくなって行く。したがって、外気温度などの条件に関係なく、車載LP容器13への液化ガス燃料を供給することができる。
このように本実施形態の自動車用の液化ガス燃料供給方法および液化ガス燃料供給装置1では、加熱器9などで構成される加温手段によって予め設定された温度でバルク貯槽3を加温することにより、バルク貯槽3内の圧力を自動車11の車載LP容器13内の圧力よりも高くしている。これにより、バルク貯槽3内の圧力が自動車11の車載LP容器13内の圧力よりも高く保たれるため、バルク貯槽3から自動車11の車載LP容器13に液化ガス燃料を供給できる。したがって、バルク貯槽3内の液化ガス燃料を自動車11の車載LP容器13に充填するのに液化ガス燃料を送液するためのポンプを用いないため、高圧ガス保安法上の規定により、保安監督者の選任や敷地内での保安距離の確保などの必要がなく、オートガススタンドの設置を容易に行うことができる。さらに、バルク貯槽3内の液化ガス燃料を自動車11の車載LP容器13に充填するのに加圧用ガスを用いる必要もない。したがって、加圧用ガスを用いずにオートガススタンドの設置を容易にできる。
さらに、加圧用ガスを用いないため、加圧用ガスを収容する容器の設置や、加圧用ガスの充填や補充作業などが無くなり、液化ガス燃料供給装置のコストや、ランニングコストなどを低減できる。加えて、加圧用ガスを収容する容器が不要な分、液化ガス燃料供給装置の設置面積を小さくできるため、省スペース化や設置場所の制限の低減などが可能となる。
さらに、本実施形態の自動車用の液化ガス燃料供給方法および液化ガス燃料供給装置1では、熱交換器21などで構成される冷却手段で液化ガス燃料の温度を低下させて供給している。したがって、夏期などに外気温度などの条件によって自動車11の車載LP容器13内の温度が高く、バルク貯槽3内と自動車11の車載LP容器13内との圧力差がほとんどなくなり、液化ガス燃料を供給できなくなるような環境でも、バルク貯槽3内の温度及び圧力を降下さて液化ガス燃料が供給できなくなるのを防ぐことができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用してなる自動車用の液化ガス燃料供給装置の第2の実施形態について図2を参照して説明する。図2は、本発明を適用してなる自動車用の液化ガス燃料供給装置の概略構成を示す模式図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一の構成などには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成や特徴部などについて説明する。なお、図2において、自動車用の液化ガス燃料が収容される容器であるバルク貯槽や冷却手段を構成する熱交換器などは断面で示されている。
本実施形態の自動車用の液化ガス燃料供給装置が第1の実施形態と相違する点は、バルク貯槽に収容された液相の液化ガス燃料をバルク貯槽の外側に導いて加温していることにある。すなわち、本実施形態の自動車用の液化ガス燃料供給装置28は、図2に示すように、バルク貯槽3の底部に下降する液取り出し管路29を設け、液取り出し管路29に加熱器31を連結している。液取り出し管路29には、液相の液化ガスの加熱器31への通流及び停止を制御する制御弁32が設けられている。
加熱器31は、加熱器31に連結された熱媒循環管路17を通流する熱媒体と液取り出し管路29から流下してくる液相の液化ガス燃料との間で熱交換を行う熱交換器で形成されている。加熱器31内の液化ガス燃料が通流する流路の出口部分には、ガス戻し管路33の一端が連結されている。ガス戻し管路33の他端は、バルク貯槽3内の気相部27に連通している。バルク貯槽3の底面には、液取り出し管路29や加熱器31を覆う箱状のプロテクター35が設けられている。また、温度スイッチ19は、熱媒循環管路17の加熱器31への入口部分に取り付けられている。
このような構成でバルク貯槽3内の液相の液化ガス燃料を加温することでも、加熱器31で加温され気化された気相の液化ガス燃料がバルク貯槽3に戻されることで、バルク貯槽3内の圧力が上昇する。このため、ポンプや加圧用ガスを用いずに、バルク貯槽3と車載LP容器13との圧力差で液化ガス燃料を車載LP容器13に供給できるため、加圧用ガスを用いずにオートガススタンドの設置を容易にできる。
さらに、本実施形態では、バルク貯槽3の外に液相の液化ガス燃料を導いて加温しているため、加温温度を高くすることができる。つまり、バルク貯槽3に収容された液化ガス燃料を加温する場合には、法的な規制などにより、例えば40℃以上の温度で加温することができない。しかし、バルク貯槽3の外に液相の液化ガス燃料を導いて加温することにより、より高い温度、例えば40℃よりも高い温度で加温することが可能となる。したがって、本実施形態では、第1の実施形態よりも、高い温度、例えば50℃から70℃といった温度で加温し、圧力上昇した気相の液化ガス燃料をバルク貯槽3内に戻すことで、バルク貯槽3内の圧力を第1の実施形態よりも高くできる。
一方で、自動車11の車載LP容器13の設置位置などの条件によっては、自動車11のエンジンや排気系からの熱の影響により、車載LP容器13内の温度、そして圧力が上昇してしまう場合がある。このとき、第1に実施形態では、車載LP容器13内の温度、そして圧力が、40℃で加温されたバルク貯槽3内の圧力よりも高くなると、バルク貯槽3と車載LP容器13との圧力差で液化ガス燃料を燃料タンク13に供給できなくなる場合がある。
これに対して、本実施形態の自動車用の液化ガス燃料供給方法及び液化ガス燃料供給装置28では、第1の実施形態よりも、高い温度で液化ガス燃料を加温し、バルク貯槽3内の圧力を第1の実施形態よりも高くできるため、バルク貯槽3内の圧力を車載LP容器13内の圧力よりもより確実に高くできるため、車載LP容器13内の圧力上昇により液化ガス燃料を供給できなくなるのを防ぐことができる。
また、バルク貯層槽3に設けられているサイフォン管を利用して液相の液化ガスを加熱器31に導く構成などにもできるが、バルク貯槽3の底面に液取り出し管路29を設けることによって、バルク貯槽3の下側の空間を有効利用でき、また、バルク貯槽3の高さを比較的低くできる。さらに、加熱器31をプレートフィン型の熱交換器にすれば、熱交換器を小型化でき、一層バルク貯槽3の高さを比較的低くできる。加えて、プロテクター35を設けているため、安全性も向上できる。また、装置全体をユニット化すれば、空間を一層有効利用でき、さらに、設置の工事費などを低減できる。
また、第1及び第2の実施形態では、温度スイッチ19が予め設定した温度で電気信号を発信することにより、図示していない熱源機の駆動及び停止を制御している。しかし、制御部とこの制御部に電気的に接続された温度センサを設け、制御部が温度センサで検出した温度に応じて熱源機の駆動及び停止などを制御する構成などにすることもできる。
また、第1及び第2の実施形態では、加温手段として、バルク貯槽3の底面やバルク貯槽3の底面の下方に設けた加熱器9、31を有する構成を示しているが、加温手段は、バルク貯槽をジャケット構造にしたり、バルク貯槽内に熱媒体が通流する管路などを内挿した構造などにすることもできる。さらに、加温手段は、ヒータやバーナなどを含む加熱装置を直接バルク貯槽に取り付けたり、バルク貯槽の底面の下方に設けた構成などにすることもできる。ただし、ヒータやバーナなどを含む加熱装置を直接バルク貯槽に取り付ける場合、加熱装置は防爆構造にする必要があるため、構成の複雑化やコストの増大を招く場合がある。これに対して、第1及び第2の実施形態の加熱器9、31を含む加温手段のような構成であれば、防爆対策の必要がない。
また、第1及び第2の実施形態では、冷却手段として、熱交換器21を含む構成としているが、冷却手段は、燃料供給管路7を通流する液化ガス燃料の温度を低下できれば様々な構成のものを用いることができる。例えば、ペルチェ素子などの冷却装置を直接燃料供給管路7に取り付けることもできる。ただし、ペルチェ素子などの電気を利用した冷却装置を直接燃料供給管路に取り付ける場合、冷却装置は防爆構造にする必要があるため、構成の複雑化やコストの増大を招く場合がある。これに対して、本実施形態の熱交換器21を含む冷却手段のような構成であれば、防爆対策の必要がない。さらに、外気温度などの条件によって自動車11の車載LP容器13内の温度が高くなり、液化ガス燃料を供給できなくなるような環境で用いない場合には、冷却手段を設けていない構成にすることができる。
また、本発明を適用してなる液化ガス燃料供給装置は、第1及び第2の実施形態の構成に限らず、様々な構成にすることができる。
本発明を適用してなる自動車用の液化ガス燃料供給装置の第1の実施形態の概略構成を示す模式図である。 本発明を適用してなる自動車用の液化ガス燃料供給装置の第2の実施形態の概略構成を示す模式図である。
符号の説明
1 液化ガス供給装置
3 バルク貯槽
5 液相部
7 燃料供給管路
9 加熱器
11 自動車
13 車載LP容器
15 ディスペンサー
17 熱媒循環管路
19 温度スイッチ
21 熱交換器
23 冷媒管路
25 保温カバー
27 気相部

Claims (8)

  1. 自動車用の液化ガス燃料が収容される容器内の液化ガス燃料を予め設定した温度で加温し、前記容器内の圧力を自動車の燃料タンク内の圧力よりも高くして前記容器から前記自動車の燃料タンクに液相の液化ガス燃料を供給する自動車用の液化ガス燃料供給方法。
  2. 前記自動車の燃料タンクに供給する液相の液化ガス燃料を予め設定した温度に冷却した後、前記自動車の燃料タンクに供給することを特徴とする請求項1に記載の自動車用の液化ガス燃料供給方法。
  3. 前記容器内の液化ガス燃料の予め設定した温度での加温は、前記容器に収容された液化ガス燃料を前記容器の外に導いて予め設定した温度で加温し、該加温により気化した気相の液化ガス燃料を容器内に戻すことで行うことを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用の液化ガス燃料供給方法。
  4. 自動車用の液化ガス燃料が収容される容器と、該容器内の液化ガス燃料を加温する加温手段と、該加温手段の加温温度を検出する加温温度検出手段と、一端側が前記容器内の液相部に位置し、自動車の燃料タンクに液相の液化ガス燃料を供給する燃料供給管路とを備えた自動車用の液化ガス燃料供給装置。
  5. 前記加温手段は、前記加温温度検出手段で検出した温度に応じて加温状態が制御され前記容器を予め設定した温度で加温してなることを特徴とする請求項4に記載の自動車用の液化ガス燃料供給装置。
  6. 前記燃料供給管路には、該燃料供給管路内を通流する液化ガス燃料を予め設定した温度に冷却する冷却手段が設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の自動車用の液化ガス燃料供給装置。
  7. 前記加温手段は、前記容器の外側で前記容器に収容された液相の液化ガス燃料を加温するものであり、一端が前記容器内の液相部に連通し、他端が前記加温手段に連結された液取り出し管路と、一端が前記加温手段に連結され、他端が前記容器内の気相部に連通したガス戻し管路とを備えたことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の自動車用の液化ガス燃料供給装置。
  8. 前記加温手段は、前記容器の底面下方に設けられた加熱器で液相の液化ガス燃料を加温するものであり、前記液取り出し管路は、前記容器の底面に連結されていることを特徴とする請求項7に記載の自動車用の液化ガス燃料供給装置。
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