JP2005105486A - 無塵紙 - Google Patents

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倫史 成島
Mitsuyuki Watanabe
満之 渡辺
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Abstract

【課題】 クリーンルーム内で使用可能な低発塵性を有し、紙腰が高く、重ねた場合にはブロッキングの懸念が無く、使い勝手が良好であり、さらに再生性を有する無塵紙を提供する。
【解決手段】 カナダ標準ろ水度が50ml以上300ml以下であり、好ましくはクラフトパルプ、サルファイトパルプ等の化学パルプを主成分とし、好ましくは填料を含有しない原紙に対して、ガラス転移温度が20℃以上100℃未満の範囲であるアクリル系樹脂を原紙に対して2.5重量%以上20重量%未満の範囲で含有させる。

Description

本発明は、クリーンルーム等で使用される無塵紙に関し、特に紙腰が維持され、ブロッキングの懸念が無く再生性を有する無塵紙に関する。
近年、LSI、IC等の半導体産業、精密機械産業、医療・医薬産業、食品製造産業等において塵や細菌の極めて少ないクリーンルーム内での作業が行われている。このクリーンルーム内で使用される作業指示書、マニュアル、コピー用紙、メモ帳、包装紙等の収集の紙は無塵紙、若しくはクリーンペーパーと呼ばれる発塵量が極めて少ない紙が使用されている。
無塵紙としてはポリエチレン繊維より乾式抄紙した不織布、ポリプロピレン樹脂に顔料を添加して溶融押し出しによりフィルム化し、更に2軸延伸処理した合成紙等が使用されてきた。しかしながら、これらのシートは耐熱性が低く、PPC適性が劣っていることから、この点を改善したセルロース系繊維を主体とした基紙に、水系合成樹脂で含浸処理した樹脂含浸紙、あるいは水系天然樹脂で含浸処理した樹脂含浸紙が開示されている。例えば、ガラス転移温度が0℃以下の高分子物質を含浸する無塵紙(特許文献1参照)、水系バインダーまたは溶剤系バインダーを含有する無塵紙(特許文献2参照)、ガラス転移温度が−20℃〜70℃、ガラス転移温度が−65℃〜10℃の2種の高分子物質を含有し、それらの平均ガラス転移温度が−30℃〜20℃である無塵紙(特許文献3参照)が開示されている。しかしながら、これらの樹脂含浸紙は紙腰が低く、重ねた場合にブロッキングが発生しやすくなる。更に近年の環境問題の高まりに対応して無塵紙についても再生性が要求されてきたが、ガラス転移温度の低い樹脂を含有する無塵紙は再生性が悪化するといった問題がある。
特公平2-46719号公報 特公平6-11959号公報 特開平9-87993号公報
本発明者らは、クリーンルーム内で使用可能な低発塵性を有し、紙腰が高く、重ねた場合ブロッキングの懸念が無く、使い勝手が良好であり、さらに再生性を有する無塵紙を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、カナダ標準ろ水度が50ml以上300ml以下である叩解を進めたパルプを主成分とし、さらにガラス転移温度が20℃以上100℃未満の範囲であるアクリル系樹脂エマルジョンを原紙に対して2.5重量%以上20重量%未満の範囲で含有させることで、十分な発塵抑制効果を有しながら、再生性を有し、紙腰が高く、ブロッキングが発生し難い無塵紙を完成した。
本発明によれば、充分な発塵抑制効果を有し、かつ紙腰、耐ブロッキング生、及び再生性を有する無塵紙を得ることができる。
本発明で使用するパルプは、叩解処理により容易に紙力が向上する木材から得られる化学パルプ、例えば、クラフトパルプ、サルファイトパルプあるいは脱リグニンされた非木材系の靭皮繊維、わら、竹、パガス、麻等の使用が好ましい。リグニン量の多い機械パルプは叩解を進めると繊維が短繊維化し、シート化すると塵発生の原因となるので好ましくない。
本発明の無塵紙に使用するパルプの叩解度は、カナダ標準ろ水度で50mlから300mlの範囲であることが必須であり、この範囲のカナダ標準ろ水度であれば抄紙性と低発塵性を両立することが可能である。カナダ標準ろ水度が50ml未満では抄紙時にワイヤー上での脱水性が著しく低下し、抄紙効率が低下するので好ましくない。また、カナダ標準ろ水度が300mlを超えると発塵抑制効果が不充分である。
本発明の無塵紙に使用する原紙は、水系のアクリル系樹脂エマルジョンを紙中に均一に浸透させる必要があるため、サイズ剤を添加していない無サイズ紙が好ましい。また、樹脂含浸処理時に断紙しない程度の湿潤紙力が必要である。湿潤紙力を付与するには、抄紙時パルプスラリー中に湿潤紙力向上剤を内添することにより可能である。湿潤紙力向上剤としては、ポリアミドエピクロールヒドリン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂等の一般的に使用されている湿潤紙力向上剤の使用が可能である。
本発明で使用するアクリル系樹脂としては、アクリル系ポリマー、アクリル−スチレン系コポリマー等の共重合体、自己架橋型アクリル系共重合体等のアクリル系樹脂エマルジョンを単独、あるいは2種以上の混合物の使用が可能である。具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エステル(アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等)、メタクリル酸エステル(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等)から選択された1種以上のモノマーを必須の構成成分とし、さらに必要に応じてスチレン及び/またはスチレン系誘導体、酢酸ビニル、アクリロニトリル、ブタジエン、マレイン酸、アクリルアミド、メタクリルアミドなどを共重合したアクリル系共重合体である。
本発明で使用するアクリル系樹脂のガラス転移温度は20℃〜100℃の範囲であることが必須である。アクリル系樹脂のガラス転移温度が20℃未満であると、発塵抑制効果は良くなる傾向であるが、樹脂が軟らかくなり過ぎるため結果的に紙が過剰に軟らかくなり腰が低下し、ブロッキングが発生し易くなる。また、樹脂の粘着性が増大することから再生時、離解し難くなるので好ましくない。一方、ガラス転移温度が100℃を超えると紙が硬くなり過ぎるため問題となる。ガラス転移温度が20℃〜100℃の範囲では、アクリル系樹脂は再生時の離解工程において機械的剪断力により細かく粉砕され、粘着性も低い。従って、分離した繊維を再凝集したり、抄紙時にウェットプレスロールやドライヤー表面に付着してマシンを汚すトラブルも無い。すなわち、充分な発塵抑制効果を維持しつつ、紙腰が改善され、耐ブロッキング性及び再生性を有する無塵紙を得ることができる。
アクリル系樹脂の含有量は、紙重量当たりに対して2.5重量%〜20重量%であることが必須である。アクリル系樹脂の含有量が2.5重量%未満であると充分な発塵抑制効果、紙腰の改善効果が得られない。また、20重量%を超えると、紙が硬くなり過ぎ、再生性も得られなくなる。
また、本発明の効果(発塵性抑制、紙腰、再生性、耐ブロッキング性等)に影響を与えない範囲で、水溶性または水分散性の天然高分子系樹脂、合成樹脂を含有させてもよい。水溶性または水分散性の天然高分子系樹脂としては、澱粉、化工澱粉、カルボキシメチルセルロース、カゼイン等が挙げられる。水溶性または水分散性の合成樹脂としては、スチレン−ブタジエン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。
なお、本発明の無塵紙を抄造するに当り目的の効果(発塵性抑制、紙腰、再生性、耐ブロッキング性等)を損なわない範囲で抄造時、内添の填料、染料、紙力向上剤、定着剤等の添加が可能である。ただし、填料については発塵抑制効果の点からは添加しない方が望ましい。
原紙にアクリル系樹脂を含有させる方法は、アクリル系樹脂エマルジョンを原紙に含浸処理すればよい。含浸処理は抄紙工程の中間に設置された2ロールサイズプレス、ゲートロールコーター、エアーナイフコーター、ブレードコーター、コンマコーター、バーコーター等の含浸機あるいは塗工機により含浸処理が可能である。また、製紙後、オフマシンでの上記の含浸機、あるいは塗工機での含浸処理も可能である。
本発明の無塵紙は、発塵性抑制、紙腰、再生性、耐ブロッキング性に優れているので、クリーンルーム内の作業に使用する作業指示書、マニュアル、コピー用紙、メモ帳、包装紙等に好適に使用される。
以下、本発明を実施例にて詳しく説明するが、本発明はこれらに何等限定されるものではない。実施例、比較例で製造した無塵紙について下記に示す性能評価を行った。
<無塵紙の性能評価>
・発塵性:SEMI(Semiconductor Equipment Materials International)規格Doc.No.2362に準じて揉み、擦り、引き裂き揉みを行った試料について、粒子径0.3μm以上の粒子の個数を測定した。
・再生性:試料を1cm×1cm角に切断し、その40gとTappi離解機に投入し全量を2kgとし水酸化ナトリウムを0.8g加え、液温を60℃に調整し、20分間Tappi離解機で処理し、離解の程度を目視観察した。
・クラークこわさ:JIS P 8143により紙の縦方向のクラークこわさ(紙腰の尺度)を測定した。
・耐ブロッキング性:Tappi T521 hm−85に準じた。良好:ブロッキング無し、不良:ブロッキング有り。
[実施例1]
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)を75重量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)を25重量%採取し、叩解機でカナダ標準ろ水度で180mlになるように混合叩解した。このパルプスラリーに湿潤紙力向上剤(商品名:アラフィックス256、荒川化学工業(株)製)を対パルプ絶乾重量当たり0.2重量%添加して抄紙した。次にアクリル系樹脂(商品名:EK−61、サイデン化学製、ガラス転移温度24℃)を紙重量当たり7.5重量%となるように含浸・乾燥し、坪量50g/mの無塵紙を作成した。得られた無塵紙について発塵性、再生性、耐ブロッキング性の評価を行い、評価結果を表1に示した。
[比較例1]
LBKP/NBKPの混合カナダ標準ろ水度を400mlとした以外、実施例1と同様に無塵紙を作成した。得られた無塵紙について発塵性、再生性、耐ブロッキングの評価を行い、評価結果を表1に示した。
[比較例2]
アクリル系樹脂としてガラス転移温度0℃の樹脂(商品名:GF−5、日本エヌエスシー製)を含浸させた以外は、実施例1と同様に無塵紙を作成した。得られた無塵紙について発塵性、再生性、耐ブロッキングの評価を行い、評価結果を表1に示した。
[比較例3]
アクリル系樹脂の含有率が1重量%である以外は、実施例1と同様に無塵紙を作成した。得られた無塵紙について発塵性、再生性、耐ブロッキングの評価を行い、評価結果を表1に示した。
[比較例4]
アクリル系樹脂の含有率が30重量%である以外は、実施例1と同様に無塵紙を作成した。得られた無塵紙について発塵性、再生性、耐ブロッキングの評価を行い、評価結果を表1に示した。
Figure 2005105486
表1に示されるように、実施例1の無塵紙は発塵抑制効果、耐ブロッキング性に優れ、かつ再生性を有し、適度な紙腰を保つことから、クリーンルーム内で使い勝手が良い優れた無塵紙である。これに対して、比較例1の無塵紙は発塵抑制効果が不十分である。比較例2の無塵紙は再生性が不良で、紙腰が劣る上、耐ブロッキング性も不良である。比較例3の無塵紙は発塵抑制効果が不十分で、紙腰が劣っている。比較例4の無塵紙は再生性が不良で、紙腰が高すぎるので、使い勝手に劣っている。

Claims (1)

  1. カナダ標準ろ水度が50ml以上300ml以下のパルプを主成分とし、かつガラス転移温度が20℃以上100℃未満の範囲であるアクリル系樹脂を原紙に対して2.5重量%以上20重量%未満の範囲で含有させることを特徴とする無塵紙。
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