JP2005105354A - 摺動部材 - Google Patents

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Mitsunori Arimura
光典 有村
Katsumune Tabata
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Abstract

【課題】 良好な初期なじみ性と耐久性を有すると共に構成元素としてPbを含まない,公害防止促進上有益な表面層を備えたすべり軸受を提供する。
【解決手段】 すべり軸受1は,金属製支持板2と,その支持板2上に電気メッキ法により形成されて,相手部材3との摺動面4を持つ金属製表面層5とを備えている。金属製表面層5は,金属製支持板2から成長した複数の柱状晶6を有する第1の層構成部51 と,その第1の層構成部51 を覆い,且つ粒状晶8の集合体よりなる第2の層構成部52 とを有する。第1の層構成部51 はCuよりなる。第2の層構成部52 はSnおよびInの一方よりなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は摺動部材に関する。
従来,摺動部材であるすべり軸受として,金属製支持板と,その支持板上に電気メッキ法により形成されて,相手部材との摺動面を持つ金属製表面層とを備えたものが知られている(例えば,特許文献1参照)。
特開2002−195264号公報
しかしながら従来のすべり軸受は,その表面層がPb合金より構成されているので,公害防止を促進する上で好ましくない。
本発明は,良好な初期なじみ性と耐久性を有すると共に構成元素としてPbを含まない,公害防止促進上有益な表面層を備えた前記摺動部材を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明によれば,金属製支持板と,その支持板上に電気メッキ法により形成されて,相手部材との摺動面を持つ金属製表面層とを備え,前記金属製表面層は,前記金属製支持板から成長した複数の柱状晶を有する第1の層構成部と,その第1の層構成部を覆い,且つ粒状晶の集合体よりなる第2の層構成部とを有し,前記第1の層構成部はCuよりなり,前記第2の層構成部はSnおよびInの一方よりなる摺動部材が提供される。
前記構成において,摺動部材使用開始時に相手部材と摺擦する第2の層構成部は,潤滑性を有するSnおよびInの一方より形成され,また粒状晶は柱状晶に比べて硬さが低いので,良好な初期なじみ性を得ることができる。この場合,第1の層構成部はCuよりなり,しかもその結晶構造が複数の柱状晶を有することから良好な熱伝導性を備える。これにより,第2の層構成部の発生熱は第1の層構成部を通じて効率良く金属製支持板に逃がされるので,SnおよびInが低融点であるにも拘らず,第2の層構成部の溶融が防止される。
またCuが面心立方構造(fcc構造)を有することから,その柱状晶は四角錐形先端部を有する。これにより第1の層構成部表面の第2の層構成部との接触面積が大となるので,その第2の層構成部の密着性が良好となる。
第2の層構成部の摩滅後は第1の層構成部が現出し,それは,Cuが持つ潤滑性および熱伝導性を有し,また柱状晶が持つ比較的高い硬さを有することから相手部材との摺擦において優れた耐久性を発揮する。
さらに表面層はその構成元素としてPbを含まないので公害防止を促進する上で有益である。
本発明によれば,前記のように構成することによって,良好な初期なじみ性と耐久性を有すると共に構成元素としてPbを含まない,公害防止促進上有益な表面層を備えた摺動部材を提供することができる。
図1,2において,摺動部材としてのすべり軸受1はエンジンにおけるクランクシャフトのジャーナル部,コンロッドの大端部等に適用されるもので,第1および第2半体11 ,12 よりなる。両半体11 ,12 は同一構造を有し,金属製支持板2と,その支持板2上に電気メッキ法により形成されて,相手部材3との摺動面4を持つ金属製表面層5とを備えている。支持板2は,この実施例では,いわゆる裏金であって,圧延鋼板より構成され,その厚さはすべり軸受1の設定厚さにより決められる。表面層5は,支持板2から成長した複数の柱状晶6を有する第1の層構成部51 と,その第1の層構成部51 を覆い,且つ粒状晶8の集合体よりなる第2の層構成部52 とを有する。第1の層構成部51 はCuよりなる。第2の層構成部52 はSnおよびInの一方よりなる。表面層5の厚さtは12μm≦t≦30μmであって,第1の層構成部51 の厚さt1 は11.5μm≦t1 ≦25μmであり,また第2の層構成部52 の厚さt2 は0.5μm≦t2 ≦5μmである。
前記のように構成すると,すべり軸受1使用開始時に相手部材3と摺擦する第2の層構成部52 は,潤滑性を有するSnおよびInの一方より形成され,また粒状晶は柱状晶6に比べて硬さが低いので,良好な初期なじみ性を得ることができる。この場合,第1の層構成部51 はCuよりなり,しかもその結晶構造が複数の柱状晶6を有することから良好な熱伝導性を備える。これにより,第2の層構成部52 の発生熱は第1の層構成部51 を通じて効率良く金属製支持板2に逃がされるので,SnおよびInが低融点であるにも拘らず,第2の層構成部52 の溶融が防止される。
またCuが面心立方構造(fcc構造)を有することから柱状晶6の先端部7は四角錐形をなす。これにより第1の層構成部51 表面の第2の層構成部52 との接触面積が大となるので,その第2の層構成部52 の密着性が良好となる。
第2の層構成部52 の摩滅後は第1の層構成部51 が現出し,それは,Cuが持つ潤滑性および熱伝導性を有し,また柱状晶6が持つ比較的高い硬さを有することから相手部材3との摺擦において優れた耐久性を発揮する。
第1の層構成部51 の熱伝導性および耐久性ならびに第2の層構成部52 の密着性を良好にするためには,第1の層構成部51 における柱状晶6の存在率は,その第1の層構成部51 表面において全部の四角錐形先端部7が占める面積の比率,つまり面積率Aに変換して,A≧20%(100%を含む)であることが好ましい。この面積率Aは,顕微鏡写真において,所定の区域の面積をaとし,その区域内にて複数の四角錐形先端部7が占める面積をbとしたとき,A=(b/a)×100(%)として求められる。
さらに表面層5はその構成元素としてPbを含まないので公害防止を促進する上で有益である。
Cuよりなる第1の層構成部51 を形成する場合のメッキ浴条件は表1の通りである。
Figure 2005105354
第1の層構成部51 を形成する電気メッキ法ではパルス電流法が適用される。そのパルス電流法においては,図3に示すように電流の立上り開始時から下降開始時までの通電時間TONは1ms≦TON≦4msに,先の立上り開始時から次の立上り開始時までを1サイクルとして,そのサイクル時間をTc としたとき,時間比TON/Tc はTON/Tc ≦0.2にそれぞれ設定される。また最大陰極電流密度CDmaxはCDmax≧10A/dm2 に,平均陰極電流密度CDmはCDm≧4A/dm2 にそれぞれ設定される。
Snよりなる第2の層構成部52 を形成するためのメッキ浴条件は表2の通りである。
Figure 2005105354
Inよりなる第2の層構成部52 を形成するためのメッキ浴条件は表3の通りである。
Figure 2005105354
第2の層構成部52 を形成する電気メッキ法では直流法が適用され,陰極電流密度CDは2A/dm2 ≦CD≦4A/dm2 に設定される。
[実施例]
すべり軸受1における第1,第2半体11 ,12 用支持板2として,厚さ2.0mmの冷間圧延鋼板(JIS SPCC)よりなり,且つ断面半円弧状に成形されたものを2つ用意し,それらの内周面に電気メッキ法により厚さtが約16μmの表面層5を形成した。この場合,第1の層構成部51 はCuより構成されると共に複数の柱状晶を有し,その厚さt1 は約15μmに設定された。一方,第2の層構成部52 はSnの粒状晶の集合体より構成され,その厚さt2 は約1μmに設定された。これを実施例とする。
第1の層構成部51 の形成にはパルス電流法を,一方,第2の層構成部52 の形成には直流法をそれぞれ適用した。表4は,第1の層構成部51 を形成するためのメッキ浴条件を,また表5は第2の層構成部52 を形成するためのメッキ浴条件をそれぞれ示す。さらにまた表6は第1,第2の層構成部51 ,52 の形成に関する通電条件を示す。
Figure 2005105354
Figure 2005105354
Figure 2005105354
図4は,実施例における第1の層構成部51 断面の結晶構造を示す顕微鏡写真の写図であり,複数のCu柱状晶6が観察される。この場合,第1の層構成部51 表面における複数の四角錐形先端部7の面積率AはA=30%であった。
比較のため,前記同様の2つの支持板2を用意し,これらに表4のメッキ浴を用い,また陰極電流密度CDを10A/dm2 に設定した直流法の適用下で,Cuの粒状晶の集合体よりなる厚さ約15μmの第1の層構成部51 を形成し,次いでその第1の層構成部51 の上に,表5のメッキ浴を用い,また陰極電流密度CDを,表6同様に4A/dm2 に設定した直流法の適用下で,Snの粒状晶の集合体よりなる厚さ約1μmの第2の層構成部52 を形成した。これを比較例とする。
実施例および比較例について,次のような焼付きテストを行った。即ち,JIS S50Cよりなる回転軸の外周面に実施例等を押圧し,摺動速度20m/s,給油温度140℃および給油圧力10MPaにて,その押圧荷重を増加量3kNで段階的に上昇させ,押圧荷重が60kNに達したときテストを停止して,実施例等の摺動面を観察した。
実施例においては,Snよりなる第2の層構成部52 が摩耗していたが,その形態を維持していた。つまり,実施例においては,第2の層構成部52 の温度がSnの融点(232℃)未満に保たれて,焼付きの発生の無いことが判明した。比較例においては,第2の層構成部52 に流動が生じており,したがって焼付きの発生が認められた。
図5は本発明の他の実施例を示し,支持板2を,裏金21 と,その表面に形成されたライニング層22 とより構成したもので,表面層5はライニング層22 の表面に形成される。ライニング層22 はCu,Cu合金,Al,Al合金等よりなり,構成元素としてPbを含まず,また焼結と圧延を行うことによって形成されたもので,その厚さは50〜500μm,通常は300μm程度である。Cu合金にはCu−6wt%Sn合金等が該当し,またAl合金にはAl−12wt%Sn−3wt%Si合金等が該当する。このすべり軸受1は高負荷用として好適である。
なお,本発明はすべり軸受に限らず他の摺動部材にも当然に適用される。
すべり軸受の実施例の斜視図である。 すべり軸受の実施例の断面図である。 電気メッキ用電源の出力波形図である。 実施例において,第1の層構成部断面の結晶構造を示す顕微鏡写真の写図である。 すべり軸受の他の実施例の断面図である。
符号の説明
1………すべり軸受(摺動部材)
2………金属製支持板
3………相手部材
4………摺動面
5………金属製表面層
1 ……第1の層構成部
2 ……第2の層構成部
6………柱状晶
8………粒状晶

Claims (1)

  1. 金属製支持板(2)と,その支持板(2)上に電気メッキ法により形成されて,相手部材(3)との摺動面(4)を持つ金属製表面層(5)とを備え,前記金属製表面層(5)は,前記金属製支持板(2)から成長した複数の柱状晶(6)を有する第1の層構成部(51 )と,その第1の層構成部(51 )を覆い,且つ粒状晶(8)の集合体よりなる第2の層構成部(52 )とを有し,前記第1の層構成部(51 )はCuよりなり,前記第2の層構成部(52 )はSnおよびInの一方よりなることを特徴とする摺動部材。
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