JP2005105323A - 粉末冶金用潤滑剤および粉末冶金用混合粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】 混合機の種類を選ばずに、流れ性と潤滑性の両特性を兼ね備えた粉末冶金用潤滑剤、およびこうした潤滑剤を混合して上記の特性を発揮することのできる粉末冶金用混合粉末などを提供する。
【解決手段】 本発明の粉末冶金用潤滑剤は、粉末冶金に用いられる潤滑剤であって、相対的に融点の低い潤滑剤を芯材とし、その潤滑剤の表面を、相対的に融点の高い物質若しくは融点の存在しない物質で覆ったものであり、前記芯材となる潤滑剤としては、脂肪酸、脂肪酸アミド、複合系ワックス、金属石鹸およびエチレンビスステアロアミドよりなる群から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粉末冶金用潤滑剤およびこうした潤滑剤と金属粉末を混合した粉末冶金用混合粉末に関するものであり、殊に流れ性と潤滑性を兼ね備えた混合粉末を得るための粉末冶金用潤滑剤、およびそのような特性を発揮する混合粉末に関するものである。
鉄粉や鋼粉等の金属粉末を主原料として用いる粉末冶金においては、主原料粉末に焼結体の物性(強度特性や加工特性)を改善するための成分として、合金成分や黒鉛等の粉末を添加混合し、これに潤滑剤を加えた後、圧縮成形して圧粉体を形成し、引き続いて圧粉体を焼結して製品焼結体としているのが一般的である。
こうした粉末冶金法において、混合粉末を貯蔵ホッパーから排出する際に、または金型に混合粉末を充填する際に、混合粉末における流れ性は重要な特性の一つとなる。即ち、混合粉末の流れ性が悪いと、ホッパーの排出口上部でバルッジングを起こして排出不良を引き起こし、或はホッパーからシューボックスまでのホース内で閉塞するなどの問題が発生することになる。
また流れ性の悪い混合粉末では、ホース内を強制的に流出できたとしても、金型、特に薄肉部分の金型に充填されずに健全な成形体が作製できないことがある。こうしたことから、粉末冶金用の原料粉末としては、流れ性の優れた混合粉末への要求が強くなっている。
こうした流れ性は、使用する金属粉末の粒径や形状、物性改善添加元素の種類や添加量、粒径、形状等によっても左右されるが、最も影響を受けるのは潤滑剤の種類と添加量であると考えられている。このうち潤滑剤の添加量については、通常0.1質量%をピークにして添加するほど流れ性が悪くなる傾向があるので、流れ性の面からすれば潤滑剤の添加量はできるだけ少ないほうが好ましいとされている。しかしながら、潤滑剤の添加量を少なくすると、潤滑性が著しく低下し、成形体を取り出すときに成形体と金型との摩擦係数が増加してしまい、型かじりや金型を損傷させる原因となる。従って、粉末冶金用混合粉末において潤滑性を損なわずに流れ性を兼ね備えることは困難な状況である。
一方、潤滑剤の種類や融点の面においても、流れ性と潤滑性は両立しない傾向がある。即ち、一般的に融点の低いステアリン酸やステアリン酸アミドなどは潤滑性に優れているが、潤滑剤が相互に溶着し易いので、凝集が発生して流れ性が悪くなる傾向がある。特に、環境温度が高い状況下では、こうした不都合は顕著に表れる。
これに対して、融点が比較的高い金属石鹸やエチレンビスステアロアミド等は相互に作用し難い性質を有しており、流れ性が良好になる反面、潤滑性はステアリン酸アミドに比べると劣ることになる。こうしたことからしても、従来の潤滑剤では流れ性と潤滑性を両立した種類を選択することは困難である。
潤滑剤については、これまでにもその目的や用途に応じて様々な形態のものが提案されている。例えば特許文献1には、電子機器のスイッチ接点部に用いられる潤滑剤組成物として、シリコーン油とアルキルチアゾールの混合物に、粘稠剤としてのシリカ粉や金属石鹸を配合したものが提案されている。この潤滑剤組成物は、スイッチ接点部における高温での潤滑性能や耐硫化特性の改善を目的としてなされるものである。また、特許文献2には、シリカ粒子等の金属酸化物表面をポリシロキサン基等の有機物で表面処理された潤滑剤について開示されている。
これらの潤滑剤は、夫々の用途においてはその効果を発揮し得るものであるが、粉末冶金用混合粉末で用いる潤滑剤としてそのまま適用できるものではない。
一方、粉末冶金用混合粉末の流動性を改善するために、鉄含有粉末、添加剤、潤滑剤および流動剤を含む粉末組成物についても提案されている(例えば、特許文献3)。この技術では、ワックス、金属石鹸、熱可塑性樹脂等の潤滑剤を用いる際に、粒子径200nm未満のシリカ(二酸化珪素)粉末を流動材として混合することによって粉末組成物の流動特性(流れ性)を向上させるものである。この技術によって、粉末の流動性の改善が認められるのであるが、微細なシリカ粒子を金属粉末に混合するときに均一混合が達成されないことがあり、混合時間によっては流動性改善効果が発揮されないことがあった。また、混合する際に用いる混合機の種類によっては流動性改善効果が全く発揮されないことがあり、混合機の種類に制約を受けるという不都合もある。
特開平6−122889号公報 特許請求の範囲等 特開平11−140476号公報 特許請求の範囲等 特表2003−508635号公報 特許請求の範囲等
本発明はこの様な状況の下でなされたものであり、その目的は、混合機の種類を選ばずに、流れ性と潤滑性の両特性を発揮する混合粉末を実現するための粉末冶金用潤滑剤、およびこうした潤滑剤を混合して上記の特性を発揮することのできる粉末冶金用混合粉末等を提供することにある。
上記目的を達成し得た本発明の粉末冶金用潤滑剤とは、粉末冶金に用いられる潤滑剤であって、相対的に融点の低い潤滑剤を芯材とし、その潤滑剤の表面を、相対的に融点の高い物質若しくは融点の存在しない物質で覆ったものである点に要旨を有するものである。
本発明の粉末冶金用潤滑剤において、前記芯材となる潤滑剤は、脂肪酸、脂肪酸アミド、複合系ワックス、金属石鹸およびエチレンビスステアロアミドよりなる群から選ばれる1種または2種以上が挙がられる。
一方、低融点潤滑剤の表面を覆う物質としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ソーダ、ポリウレタン、ポリメタクリル酸メチル、尿素樹脂、メラミン樹脂、金属石鹸、脂肪酸アミド、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルセルロース、ナイロン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリアミド、金属酸化物、金属水酸化物および炭酸塩よりなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
本発明の潤滑剤における具体的な形態としては、低融点潤滑剤の表面を覆う物質が、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ソーダ、ポリウレタン、ポリメタクリル酸メチル、尿素樹脂、メラミン樹脂、金属石鹸、脂肪酸アミド、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルセルロース、ナイロン、ポリエステル、エポキシ樹脂およびポリアミドの少なくともいずれかであり、これが低融点潤滑剤の表面の全体若しくは一部を被覆したものが挙げられる。こうした形態の潤滑剤においては、低融点潤滑剤の表面を覆う物質の含有量は、低融点潤滑剤に対して0.01〜50質量%であることが好ましい。
他の具体的な形態としては、低融点潤滑剤の表面を覆う物質が、金属酸化物、金属水酸化物および炭酸塩の少なくともいずれかであり、これが低融点潤滑剤の表面の全体に若しくは一部を被覆したものが挙げられる。こうした潤滑剤において、低融点潤滑剤の表面を覆う物質はシリカが最も好ましい。こうした形態の潤滑剤においては、低融点潤滑剤の表面を覆う物質の含有量が、低融点潤滑剤に対して0.3〜50質量%であることが好ましい。
上記の様な本発明の粉末冶金用潤滑剤と原料となる金属粉末を混合することによって、流れ性および潤滑性を兼ね備えた粉末冶金用混合粉末が実現できるのであるが、こうした効果を発揮させるためには、潤滑剤の混合割合は混合粉末に対して0.01〜2質量%程度であることが好ましい。
この粉末冶金用混合粉末には、更にバインダーを混合させることもでき、こうしたバインダーを混合した場合であっても上記特性に何ら影響を与えることはない。またバインダーを混合するときの混合割合は、混合粉末に対して0.01〜0.5質量%程度であることが好ましい。
本発明は以上の様に構成されており、混合機の種類を選ばずに、流れ性と潤滑性の両特性を兼ね備えた粉末冶金用潤滑剤、およびこうした潤滑剤を混合して上記の特性を発揮することのできる粉末冶金用混合粉末が実現できた。
本発明者らは、上記目的に適う潤滑性の実現を目指して様々な角度から検討した。その結果、相対的に融点が低く潤滑性に優れる潤滑剤(以下、これを「低融点潤滑剤と呼ぶことがある」を芯材とし、その芯材表面を、高融点若しくは融点の存在しない物質(以下、これを総称して「高融点物質」と呼ぶことがある)で覆う構成とした潤滑剤では、上記目的が見事に達成されることを見出し、本発明を完成した。
即ち、流れ性が要求される段階では、表面層に存在する高融点物質によって低融点同士の直接的な接触を回避して良好な潤滑性を達成すると共に、成形した段階には表面層に存在する高融点物質が崩壊して芯材である低融点潤滑剤が露出することによって、良好な潤滑性が達成できたのである。尚、「融点の存在しない物質」とは、例えばエポキシ樹脂のように高温になるにつれて硬化するような物質を想定したものである。
成形体における潤滑性は、成形体を取り出すときに必要な圧力(抜き圧)で評価されるが、低融点の潤滑剤に要求される特性としては、抜き圧が低減されるもので必要がある。こうした潤滑剤としては、ステアリン酸やオレイン酸等の脂肪酸、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルシン酸アミド等の脂肪酸アミド等の脂肪酸アミド等が代表的なものとして挙げられる。また50〜200℃程度に加熱して成形する温間加工用潤滑剤として使用する場合には、芯材となる潤滑剤は、その融点も比較的高温である必要がある。こうした観点からして、従来では比較的融点が高いものとされている複合系ワックス、金属石鹸、およびエチレンビスステアロアミド等も本発明の潤滑剤における芯材(低融点潤滑剤)として用いることができる。
一方、低融点潤滑剤の表面を覆う物質としては、低融点潤滑剤の融点よりも高い融点を有する物質(若しくは融点の存在しない物質)であり、流れ性に優れている必要がある。こうした観点から選ばれる高融点物質としては、ポリビニアルコール、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ソーダ、ポリウレタン、ポリメタクリル酸メチル、尿素樹脂、メラミン樹脂、金属石鹸、脂肪酸アミド、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルセルロース、ナイロン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリアミド、金属酸化物、金属水酸化物および炭酸塩等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
これらの物質のうち、エポキシ樹脂等は、熱によって硬化するものであり、「融点の存在しない物質」に相当するものである。また、金属酸化物、金属水酸化物および炭酸塩としては、例えばシリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、酸化カルシウムや珪藻土(SiO2主体の鉱物)等の金属酸化物、水酸化カルシウムや水酸化マグネシウム等の水酸化物、炭酸カルシウムやドーソナイト等の炭酸塩が挙げられ、いずれも極めて高い融点を有するものである。これらの高融点物質のうち、温間加工に用いることを想定した潤滑剤では、その融点が80℃以上の物質を選ぶことが好ましい。
尚、金属石鹸や脂肪酸アミド等は、上記のように低融点潤滑剤として用いることができるが、「低融点潤滑剤」として更に融点の低いものを選ぶ場合(例えば、常温加工の場合)には、これらの潤滑剤を高融点物質に相当するものとして使用することができる。要するに、その使用形態に応じて、相対的に低融点となる潤滑剤と高融点となる物質を適切に組み合わせて本発明の潤滑剤を構成することができる。
低融点潤滑剤の表面を高融点潤滑剤で覆う手段については、特に限定されるものではないが、代表的な方法として、マイクロカプセル化する方法が挙げられる。このマイクロカプセル化は、例えば、高融点物質を溶解させた溶液や高融点物質を分散させたエマルジョン中に低融点潤滑剤を浸漬する湿式法で行なうことができる。この湿式法は、低融点潤滑剤の表面を覆う物質が、「実質的に」ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ソーダ、ポリウレタン、ポリメタクリル酸メチル、尿素樹脂、メラミン樹脂、金属石鹸、脂肪酸アミド、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルセルロース、ナイロン、ポリエステル、エポキシ樹脂およびポリアミドの少なくともいずれかのときに有用であり、この方法によれば上記高融点物質が低融点潤滑剤の表面の全体若しくは一部を被覆した形態のものとなる。またこうした形態の潤滑剤においては、低融点潤滑剤の表面を覆う物質の含有量は、低融点潤滑剤に対して0.01〜50質量%であることが好ましい。この含有量が、0.01質量%未満では、高融点物質で覆うことによる効果(良好な流れ性)が発揮されず、50質量%を超えると、被覆層が厚くなって成形後における低融点潤滑剤による潤滑効果が発揮されにくくなる。
尚、上記「実質的に」とは、主成分として(全体として50%以上)上記物質(高融点物質)を含有するという意味であり、他の成分が50%以下で含有されていても良い。具体的には、主成分以外に更に多官能性の反応基を有する架橋剤を50%以下含有させることにより融点を高めることも本発明に含まれ、且つ推奨される。例えば、ポリビニルアルコールの被覆層を形成した後に、ホルムアルデヒドやトルエンジイソシアネートにより架橋反応させ、被覆層の融点を高める方法がある。またポリウレタンやポリメタクリル酸メチルなどにおいて、多官能性モノマーを併用して融点の高い被覆層を形成することもできる。
上記方法の他、乾式混合法によって低融点潤滑剤の表面に、静電気力を利用して高融点物質を被覆させる方法も挙げられる。また低融点潤滑剤の表面が溶融し、この表面に高融点物質を付着させる乾式混合法も適用できる。これらの乾式混合法は、低融点の潤滑剤の表面を覆う物質が、金属酸化物、金属水酸化物および炭酸塩の少なくともいずれかのときに有用であり、この方法によれば上記高融点物質が低融点潤滑剤の表面の全体に若しくは一部を被覆した形態のものとなる。こうした形態の潤滑剤における、低融点潤滑剤の表面を覆う高融点物質は、シリカが最も好ましい。またこうした形態の潤滑剤においては、低融点潤滑剤の表面を覆う物質の含有量は、低融点潤滑剤に対して0.3〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜50質量%である。この含有量が、0.3質量%未満では、高融点物質で覆うことによる効果(ボールベアリング効果による流れ性)が発揮されず、50質量%を超えると、被覆層が厚くなって成形後における低融点潤滑剤による潤滑効果が発揮されにくくなる。
尚、湿式法および乾式混合法の夫々に有用な物質(高融点物質)の両方を用いて被覆する場合には、基本的にこれらの高融点物質を溶解・分散させた水溶液やエマルジョン中に低融点潤滑剤を浸漬する湿式法に従って行なえばよく、こうした方法では低融点潤滑剤の表面に、金属酸化物、金属水酸化物および炭酸塩等の物質が樹脂中に分散した被覆層が形成された形態の潤滑剤が得られることになる。またこうした形態の潤滑剤を製造する際の、高融点物質の好ましい含有量は、上記湿式法の場合と基本的に同じである。
高融点物質の粒子により低融点潤滑剤を被覆する場合、低融点潤滑剤と高融点物質の夫々の粒径についても適切に選定することが好ましい。低融点の潤滑剤の粒径は、粒子が小さ過ぎると1つの粒子当たりの表面積が小さくなることから被覆が物理的に困難になる。また逆に大き過ぎると被覆は容易であるが焼結体の欠陥となりうる。従って、低融点潤滑剤の粒径は、1〜50μm程度であることが好ましい。
一方、高融点物質の粒径は500nm以下にすることが好ましく、より好ましくは300nm以下とするのが良い。高融点物質の粒径が500nmよりも大きくなると、流動性改善効果が少なくなるばかりか、成形体密度が上がりにくく、焼結後の機械的特性が悪化することになる。これらの粒径は電子顕微鏡で観察される。
尚、高融点物質が膜を形成して低融点潤滑剤を被覆する場合は、流動性改善効果を有効に発揮させるためには、その膜厚は1μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以下とするのがよい。このときの膜厚は、被覆前の心材と被覆後の潤滑剤の電子顕微鏡観察から推定される。
また、上記のようにして構成される潤滑剤全体の粒径については、大きくなりすぎると焼結後に空孔欠陥となる可能性があることから、50μm以下にすることが好ましく、これによって優れた焼結体特性が得られることになる。
本発明の潤滑剤は、通常主原料となる金属粉末(鉄粉等)の他、合金用粉末や物性改善粉末と混合して使用されることになるが、このとき用いる合金粉末としては、黒鉛粉、銅粉、ニッケル粉、燐合金粉等が使用でき、物性改善粉末としては、被削性改善に使用される硫化マンガンやタルク、フッ化カルシウム等が使用できる。
上記の様な本発明の粉末冶金用潤滑剤と、原料となる金属粉末を混合することによって、流れ性および潤滑性を兼ね備えた粉末冶金用混合粉末が実現できるのであるが、こうした効果を発揮させるためには、潤滑剤の混合割合は混合粉末に対して0.01〜2質量%であることが好ましい。
ところで、粉末冶金用合金においては、黒鉛粉等の合金用粉末または物性改善粉末を鉄粉表面に付着させて偏析や発塵を防止する目的でバインダー等が併用されることがあるが、本発明の混合粉末においてもこうしたバインダーを使用することができ、こうしたバインダーを併用した場合であっても本発明の潤滑剤による効果は影響されない。本発明で用いることのあるバインダーとしては、スチレンブタジエン共重合体、アクリル系樹脂、ポリスチレン、エチレングリコールジステアレート、エポキシ樹脂、ロジンエステル等が挙げられる。
本発明者らは、良好な特性を発揮するバインダーとして、常温液状のエポキシ樹脂と、アミノ基、メルカプト基およびカルボキシル基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する硬化剤を含むものを提案している(例えば、特願2003−51692号)。また、(1)イソシアネート基末端ポリ尿素プレポリマー(例えば、ポリアミンとポリイソシアネートとを反応したもの)を含有する湿気硬化型の常温液状組成物、(2)シアノアクリレートを含有する湿気硬化型の常温液状組成物、(3)嫌気性重合モノマー[例えば、多官能(メタ)アクリレート]を含有する嫌気性硬化型の常温液状組成物、等が有用な粉末冶金用バインダーになり得ることも提案している(例えば、特願2003−159879号)。本発明で用いることのあるバインダーとして、これらのバインダーも好適なものとして挙げられる。
上記各種のバインダーを使用する場合には、その添加量が少ないと偏析防止効果が有効に発揮され難くなり、添加量が多くなると圧縮比の低下を招くので、その添加量は混合粉末に対する割合で0.01〜0.5質量%程度であることが好ましい。
以下、本発明を実施例によってより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
実施例1
純鉄粉[(株)神戸製鋼所製:商品名「アトメル300M」]に、質量比で0.75%の各種潤滑剤(下記表1)をV型混合機(筒井理化学器械株式会社製)で30分間混合し、潤滑剤含有混合粉末の見掛け密度、流動度、限界流出径を下記の方法によって測定した。また、この混合粉末を用いて成形(圧粉体)したときの成形体密度(圧粉体密度)と抜き出し圧力(抜き圧)を下記の方法によって測定した。
(a)見掛け密度(g/cm3
JIS Z 2504(金属粉−見掛け密度試験方法)にて測定した。
(b)流動度(sec/50g)
JIS Z 2502(金属粉の流動度試験法)に準じ、2.63mmφのオリフィスを50gの混合粉末が流れ出るまでの時間を混合粉末の流動度(sec/50g)とした。
尚、見掛け密度と流動度については、室温測定のほかに、40℃、50℃、60℃の夫々の温度に保持したときの見掛け密度と流動度についても測定した。
(c)限界流出径(mm)
内径:114mmφ、高さ:150mmの円筒状で、底に排出径を変えることのできる排出孔を設けた容器に、2kgの混合粉末を充填し、10分間保持した後、混合粉末を排出できる最小径を限界流出径とした。限界流出径が小さいほど、流動度(流れ性)に優れていることを意味する。
(d)成形体密度(g/cm3
圧力:490.3MPa(5t/cm2)で、直径:25mmφ、長さ:15mmの成形体を常温(25℃)で作製し、JSPM標準1−64(金属粉の圧縮性試験法)に準じて測定した。
(e)抜き圧(MPa)
成形体を金型から抜き出すのに必要な荷重を、金型と成形体との接触面積で除して求めた。
このとき潤滑剤としては、下記表1に示す各種のものを用いた。これらの潤滑剤のうち、No.1〜4のものは、表面にコーティングされていないものであり、他の潤滑剤は、低融点の潤滑剤(芯材部分の潤滑剤)の表面を高融点物質(殻部分の物質)で被覆したものであるが、これらの潤滑剤における被覆形態は次の通りである。
(1)No.5:ステアリン酸アミド(融点:99〜105℃、平均粒径:30nm)の 表面を、シリカ粒子(高融点物質:殻部分の物質)でドライコーティングしたもの (シリカ粒子の粒径:10nm,添加量:潤滑剤全体に対して7質量%)で,芯材 の表面にナノ粒子のシリカがほぼ全面を被覆するような形で存在するもの
(2)No.6:ステアリン酸アミド(No.6に同じ)を、尿素とホルムアルデヒドか らなる尿素樹脂(融点:>150℃)でマイクロカプセル化したもの(芯材:85 質量%、殻:15質量%)
(3)No.7:ステアリン酸アミド(No.6に同じ)を、ポリメタクリル酸メチル樹 脂(PMMA樹脂、融点:約120℃)で湿式コーティングしたもの(芯材:75 質量%、殻:25質量%)
(4)No.8:ステアリン酸アミド(No.6に同じ)を、メチルセルロース(融点: >200℃)でコーティングしたもの(芯材:85質量%、殻:15質量%)
(5)No.9:ステアリン酸アミドを、PVAと、エチレンジアミンとヘキサメチレン ジイソシアネートからなるウレア樹脂(融点:>150℃)でコーティングしたも の(芯材:65質量%、殻:35質量%)
(6)No.10:ステアリン酸(融点:69℃、平均粒径:50nm)を、PMMA樹 脂で湿式コーティングしたもの(芯材:85質量%、殻:15質量%)
(7)No.11:ステアリン酸(No.6に同じ)を、PVDと、エチレンジアミンと ヘキサメチレンジイソシアネートからなるウレア樹脂(融点:>150℃)でコー ティングしたもの(芯材:75質量%、殻:25質量%)
(8)No.12:エチレンビスステアロアミド(融点:144〜147℃)を、PMM A樹脂でコーティングしたもの(芯材:85質量%、殻:15質量%)
これらの試験結果を、潤滑剤の種類と共に下記表1に示すが、この結果から次の様に考察できる。まず、本発明で規定する要件を満足するもの(No.5〜12)では限界流出径が小さく、また各温度における優れた流動性が確保されていると共に、潤滑性も良好である。
これに対して、比較的融点の低いステアリン酸やステアリン酸アミド等を潤滑剤として用いたものでは(No.1、4)、抜き圧が低く潤滑性に優れているが、流動性、特に測定温度が高いときの流動性の悪化が顕著である。No.2のものは、潤滑性を確保するために成分を調整したものであり、抜き出し力は低いが流動性に問題がある。また、No.3のものは、市販品に相当するものであり、流動性は良好であるがNo.2のものに比べて潤滑性が悪くなっている。
本発明に係る潤滑剤では、芯材となる材料に低融点の潤滑剤を用いているので、抜き圧はそのままで優れた潤滑性を発揮している。従って、本発明の様に低融点潤滑材を高融点物質でコーティングすることによって、混合機の種類を選ばずとも優れた潤滑性を維持しながら流れ性、特に環境温度が高いときの良好な流れ性を確保することが可能となったのである。
Figure 2005105323
実施例2
(A)本発明材1、5
純鉄粉[(株)神戸製鋼所製:商品名「アトメル300M」]に、質量比で0.8%の黒鉛粉末[日本黒鉛社製:商品名「JCB黒鉛粉」]と、2.0%銅粉末[福田金属社製:商品名「CuATG−200」]を羽付きミキサー[月島器械社製:商品名「ハイスピードミキサー」]によって高速攪拌しつつ、ビスフェノールA型エポキシ樹脂[ジャパンエポキシレジン社製:商品名「エピコート828」]と複素環式アミノ硬化剤[ジャパンエポキシレジン社製:商品名「B001」]を2:1で使用前に混合して調整したものを、混合粉末に対して質量比で0.1%添加し、約5分間強攪拌して混合した後、緩やかな攪拌に切り替えて更に50℃に加熱して20分攪拌して、粉末冶金用混合粉末を得た。得られた混合粉末の一部をサンプリングして黒鉛飛散率を下記の方法にて測定した。
[黒鉛飛散率測定方法]
図1に示すように、ニューミリポアフィルター1(網目12μm)を取り付けた漏斗状ガラス管2(内径:16mm、高さ:106mm)を使用し、これに試料粉末P(25g)を入れて、下から窒素ガスを0.8リットル/分の速度で20分攪拌し、次式より黒鉛飛散率を求めた。
黒鉛飛散率(%)=[1−(N2ガス流通後の試料粉末の黒鉛量(g)/N2ガス流通 前の試料粉末の黒鉛量)]×100
上記混合粉末に、ステアリン酸アミドを芯材とし、尿素樹脂を殻材(芯材:85%、殻材:15%)とする潤滑剤を前記V型混合機で30分混合したものを本発明例1とし、ステアリン酸アミドにシリカでドライコーティングしたもの(芯材:95%、殻材:5%)をV型混合機で30分混合したものを本発明例5として、流動度、限界流出径、成形体密度、抜き圧を実施例1と同様にして測定した。
(B)本発明材2、6
純鉄粉[(株)神戸製鋼所製:商品名「アトメル300M」]に、質量比で0.8%の黒鉛粉末[日本黒鉛社製:商品名「JCB黒鉛粉」]と、2.0%銅粉末[福田金属社製:商品名「CuATG−200」]を前記羽付きミキサーによって高速攪拌しつつ、ポリオキシプロピレンジアミン(分子量:2000)100質量部にヘキサメチレンジイソシアネート18質量部を反応させ、更に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート30質量部を添加して、イソシアネート基末端ポリ尿素プレポリマーを含有する常温液状組成物(以下、「ポリウレア」と呼ぶ)を、混合粉末に対して質量比で0.1%添加し、約20分間強攪拌して混合した後、緩やかな攪拌に切り替えて更に50℃に加熱して20分攪拌して、粉末冶金用混合粉末を得た。得られた混合粉末の一部をサンプリングして黒鉛飛散率を上記の方法にて測定した。
上記混合粉末に、ステアリン酸アミドを芯材とし、尿素樹脂を殻材(芯材:85%、殻材:15%)とする潤滑剤を前記V型混合機で30分混合したものを本発明例2とし、ステアリン酸アミドにシリカでドライコーティングしたもの(芯材:95%、殻材:5%)をV型混合機で30分混合したものを本発明例6として、流動度、限界流出径、成形体密度、抜き圧を実施例1と同様にして測定した。
(C)本発明材3、7
純鉄粉[(株)神戸製鋼所製:商品名「アトメル300M」]に、質量比で0.8%の黒鉛粉末[日本黒鉛社製:商品名「JCB黒鉛粉」]と、2.0%銅粉末[福田金属社製:商品名「CuATG−200」]を前記羽付きミキサーによって高速攪拌しつつ、スチレンブタジエン共重合体のトルエン10%溶液を混合粉末に対して質量比で0.1%となるように添加し、真空中攪拌しながらトルエンを揮発させて、粉末冶金用混合粉末を得た。得られた混合粉末の一部をサンプリングして黒鉛飛散率を上記の方法にて測定した。
上記混合粉末に、ステアリン酸アミドを芯材とし、尿素樹脂を殻材(芯材:85%、殻材:15%)とする潤滑剤を前記V型混合機で30分混合したものを本発明例1とし、ステアリン酸アミドにシリカでドライコーティングしたもの(芯材:95%、殻材:5%)をV型混合機で30分混合したものを本発明例7として、流動度、限界流出径、成形体密度、抜き圧を実施例1と同様にして測定した。
(D)本発明材4、8
純鉄粉[(株)神戸製鋼所製:商品名「アトメル300M」]に、質量比で0.8%の黒鉛粉末[日本黒鉛社製:商品名「JCB黒鉛粉」]と、2.0%銅粉末[福田金属社製:商品名「CuATG−200」]を前記羽付きミキサーによって高速攪拌して粉末冶金用混合粉末を得た。得られた混合粉末の一部をサンプリングして黒鉛飛散率を上記の方法にて測定した。
上記混合粉末に、ステアリン酸アミドを芯材とし、尿素樹脂を殻材(芯材:85%、殻材:15%)とする潤滑剤を前記V型混合機で30分混合したものを本発明例4とし、ステアリン酸アミドにシリカでドライコーティングしたもの(芯材:95%、殻材:5%)をV型混合機で30分混合したものを本発明例8として、流動度、限界流出径、成形体密度、抜き圧を実施例1のときと同様にして測定した。
(E)比較材1
上記本発明材3の製造において、潤滑剤としてステアリン酸アミドだけを使用したもの(比較材1)についても、黒鉛飛散率、流動度、限界流出径、成形体密度、抜き圧を上記と同様にして測定した。
これらの試験結果を、潤滑剤の種類と共に下記表2に示すが、本発明材1〜8では、比較材に比べて優れた流動性が確保されていると共に、潤滑性も良好であることが分かる。またバインダーを含有させても、上記特性に殆ど影響を及ぼしていないことも明らかである。
Figure 2005105323
黒鉛飛散率の測定装置の概略断面図である。
符号の説明
1 ニューミリポアフィルター
2 漏斗状ガラス管
P 試料粉末

Claims (12)

  1. 粉末冶金に用いられる潤滑剤であって、相対的に融点の低い潤滑剤を芯材とし、その潤滑剤の表面を、相対的に融点の高い物質若しくは融点の存在しない物質で覆ったものであることを特徴とする粉末冶金用潤滑剤。
  2. 前記芯材となる潤滑剤は、脂肪酸、脂肪酸アミド、複合系ワックス、金属石鹸およびエチレンビスステアロアミドよりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項1に記載の粉末冶金用潤滑剤。
  3. 芯材となる低融点潤滑剤の表面を覆う物質は、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ソーダ、ポリウレタン、ポリメタクリル酸メチル、尿素樹脂、メラミン樹脂、金属石鹸、脂肪酸アミド、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルセルロース、ナイロン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリアミド、金属酸化物、金属水酸化物および炭酸塩よりなる群から選択される1種または2種以上である請求項1または2に記載の粉末冶金用潤滑剤。
  4. 低融点潤滑剤の表面を覆う物質が、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ソーダ、ポリウレタン、ポリメタクリル酸メチル、尿素樹脂、メラミン樹脂、金属石鹸、脂肪酸アミド、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルセルロース、ナイロン、ポリエステル、エポキシ樹脂およびポリアミドの少なくともいずれかであり、これが低融点潤滑剤の表面の全体若しくは一部を被覆したものである請求項3に記載の粉末冶金用潤滑剤。
  5. 低融点潤滑剤の表面を覆う物質の含有量が、低融点潤滑剤に対して0.01〜50質量%である請求項4に記載の粉末冶金用潤滑剤。
  6. 低融点潤滑剤の表面を覆う物質が、金属酸化物、金属水酸化物および炭酸塩の少なくともいずれかであり、これが低融点潤滑剤の表面の全体に若しくは一部を被覆したものである請求項3に記載の粉末冶金用潤滑剤。
  7. 低融点潤滑剤の表面を覆う物質がシリカである請求項6に記載の粉末冶金用潤滑剤。
  8. 低融点潤滑剤の表面を覆う物質の含有量が、低融点潤滑剤に対して0.3〜50質量%である請求項6または7に記載の粉末冶金用潤滑剤。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の粉末冶金用潤滑剤と金属粉末を混合したものである粉末冶金用混合粉末。
  10. 潤滑剤の混合割合が、混合粉末に対して0.01〜2質量%である請求項9に記載の粉末冶金用混合粉末。
  11. 更に、バインダーを混合したものである請求項9または10に記載の粉末冶金用混合粉末。
  12. バインダーの混合割合が、混合粉末に対して0.01〜0.5質量%である請求項11に記載の粉末冶金用混合粉末。
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