JP2005104969A - フェニルアゾール化合物及びその用途 - Google Patents

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岳 小森
Yasushi Sakaguchi
裕史 阪口
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Abstract

【課題】
優れた植物病害防除効力を有する化合物を提供すること。

【解決手段】
式(1)
Figure 2005104969

〔式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基又はC1−C3アルコキシ基等を表し、R2は水素原子、ハロゲン原子又はC1−C3アルキル基等を表し、Qは明細書中のQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6及びQ7からなる群より選ばれるいずれかを表し、R5はC1−C3アルキル又はC3−C4アルキニル基を表す。〕で示されるフェニルアゾール化合物は優れた植物病害防除効力を有する。

【選択図】 なし


Description

本発明は、フェニルアゾール化合物及びその用途に関する。
従来より、植物病害を防除するために多くの化合物が開発され、それらの化合物を有効成分とする植物病害防除剤が実用に供されている。(例えば、特許文献1参照。)
「ヨーロピアン ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー (European Journal of Medicinal Chemistry)」、第21巻、第1号、第65−69頁、1986年。
特開2003−012651号公報
本発明は、優れた植物病害防除効力を有する化合物を提供することを課題とする。
本発明者等は、優れた植物病害防除効力を有する化合物を見出すべく鋭意検討した結果、下記式(1)で示されるフェニルアゾール化合物が優れた植物病害防除活性を有することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は式(1)
Figure 2005104969
〔式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基又はC1−C3アルコキシ基を表し、R2は水素原子、ハロゲン原子又はC1−C3アルキル基を表すか、或いはR1とR2とが一緒になって、トリメチレン基、テトラメチレン基又はCH=CH−CH=CH基を表し、Qは下記のQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6及びQ7
Figure 2005104969
{式中、R41、R42及びR43は各々、水素原子又はC1−C4アルキル基を表す。}からなる群より選ばれるいずれかを表し、R5はC1−C3アルキル又はC3−C4アルキニル基を表す。〕で示されるフェニルアゾール化合物(以下、本発明化合物を記す。)、本発明化合物を有効成分として含有することを特徴とする植物病害防除剤及び本発明化合物の有効量を植物又は土壌に処理することを特徴とする植物病害防除方法を提供する。
本発明化合物は優れた植物病害防除効力を有することから、植物病害防除剤の有効成分として有用である。
本発明において、
1で表されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、C1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられ、C1−C3ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、フルオロメチル基、クロロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基等が挙げられ、C1−C3アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられ、
2で表されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、C1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられ、
41、R42及びR43で表されるC1−C4アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられ、
5で表されるC1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられ、C3−C4アルキニル基としては、例えば2−プロピニル基、1−メチル−2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基が挙げられる。
本発明化合物の態様としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
式(1)において、R1が水素原子であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1がハロゲン原子であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1が塩素原子であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1がC1−C3アルキル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1がメチル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R2が水素原子であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R2がハロゲン原子であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R2が塩素原子であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1がハロゲン原子又はC1−C3アルキル基を表し、R2がハロゲン原子又はC1−C3アルキル基を表すか、或いはR1とR2とが一緒になって、トリメチレン基、テトラメチレン基又はCH=CH−CH=CH基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1とR2とが一緒になってトリメチレン基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1とR2とが一緒になってテトラメチレン基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1とR2とが一緒になってCH=CH−CH=CH基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、QがQ1であり、R41がC1−C3アルキル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、QがQ1であり、R41がメチル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、QがQ1であり、R41が水素原子であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R5がC1−C3アルキル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R5がメチル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R5がC3−C4アルキニル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R5が2−プロピニル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1がC1−C3アルキル基であり、R2が水素原子であるフェニルアゾール化合物
式(1)において、R1がメチル基であり、R2が水素原子であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1がハロゲン原子であり、R2が水素原子であるフェニルアゾール化合物
式(1)において、R1が塩素原子であり、R2が水素原子であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1が臭素原子であり、R2が水素原子であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1がメチル基であり、R2が水素原子であり、R5がメチル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1が塩素原子であり、R2が水素原子であり、R5がメチル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1がハロゲン原子又はC1−C3アルキル基を表し、R2がハロゲン原子又はC1−C3アルキル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R2が水素原子であり、R5がC3−C4アルキニル基であるフェニルアゾール化合物。
式(1)において、R2が水素原子であり、R5が2−プロピニル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R2が水素原子であり、R4がメチル基であり、R5が2−プロピニル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、R1が水素原子、ハロゲン原子又はC1−C3アルキル基であるフェニルアゾール化合物;
式(1)において、QがQ1であるフェニルアゾール化合物。
なお、前記式(1)で示される本発明化合物のうち、QがQ1であるフェニルアゾ−ル化合物としては、下記式(1−a)
Figure 2005104969
で示される化合物及び下記式(1−b)
Figure 2005104969
で示される化合物のR41にかかる2つの位置異性体が存在するが、本発明化合物はいずれか一方の位置異性体、及び両位置異性体の任意の割合での混合物のいずれも包含するものである。
次に、本発明化合物の製造法について説明する。
本発明化合物は、例えば(製造法1)〜(製造法5)により製造することができる。
(製造法1)
本発明化合物は、式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物とを、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
Figure 2005104969
〔式中、L1は塩素原子又は臭素原子を表し、Q、R1、R2及びR5は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えば1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン化合物及びピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物が挙げられる。
反応に用いられる試剤の量は、式(2)で示される化合物1モルに対して、式(3)で示される化合物が通常0.5〜2モルの割合であり、塩基が通常1〜10モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常0〜150℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物に水を加えて有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、本発明化合物(1)を単離することができる。単離された本発明化合物(1)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
本発明化合物のうち式(6)で示される化合物は、式(5)で示される化合物を酸の存在下で反応させることにより製造することができる。
(製造法2)
Figure 2005104969
〔式中、R1、R2及びR5は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる酸としては、例えば塩酸、硫酸等の無機酸が挙げられる。
反応に用いられる酸の量は、式(5)で示される化合物1モルに対して、通常0.01モル〜過剰量の割合である。
該反応の反応温度は、通常0〜150℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(6)で示される化合物を単離することができる。単離された式(6)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(製造法3)
本発明化合物は、式(13)で示される化合物と式(3)で示される化合物とを、脱水縮合剤の存在下で反応させることにより製造することもできる。

Figure 2005104969
〔式中、Q、R1、R2及びR5は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばN,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ピリジン、キノリン等の含窒素芳香族化合物及びこれらの混合物等が挙げられる。
反応に用いられる脱水縮合剤としては、例えば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド類が挙げられる。
反応に用いられる試剤の量は、式(13)で示される化合物1モルに対して、式(3)で示される化合物が通常1〜3モルの範囲であり、脱水縮合剤が通常1〜5モルの範囲である。
該反応の反応温度は、通常0〜140℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である
反応終了後は、例えば下記の方法で後処理操作を行うことにより、本発明化合物を単離することができる。
(i)反応混合物に希塩酸等の酸を加えて有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する方法。
(ii)反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加え、濾過し、濾液を濃縮する方法。
(iii)反応混合物を濾過した後、濾液を有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する方法。
単離された本発明化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(製造法4)
本発明化合物は、式(14)で示される化合物と式(15)で示される化合物とを塩基の存在下で反応させることにより製造することもできる。
Figure 2005104969
〔式中、Q、R1、R2及びR5は前記と同じ意味を表し、L2は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はメタンスルホニルオキシ基を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩及び水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物が挙げられる。
反応に用いられる試剤の量は、式(14)で示される化合物1モルに対して、式(15)で示される化合物が通常1〜2モルの割合であり、塩基が通常1〜2モルの割合である。
該反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、本発明化合物を単離することができる。単離された本発明化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(製造法5)
本発明化合物は、式(14)で示される化合物と式(16)で示される化合物とを、アゾ化合物及びトリフェニルホスフィンの存在下で反応させることにより製造することもできる。
Figure 2005104969
〔式中、Q、R1、R2及びR5は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられるアゾ化合物としては、例えばジエチルアゾジカルボキシレート、ジメチルアゾジカルボキシレート、ジイソプロピルアゾジカルボキシレートが挙げられる。
反応に用いられる試剤の量は、式(14)で示される化合物1モルに対して、式(16)で示される化合物は通常1〜5モルの割合であり、アゾ化合物は通常1〜5モルの割合であり、トリフェニルホスフィンは通常1〜5モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常0〜100℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えて濾過し、濾液を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、本発明化合物を単離することができる。単離された本発明化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
次に本発明化合物の中間体製造法について説明する。
式(3)で示される化合物のうち、QがQ1である式(3−1)で示される化合物は、例えば(中間体製造法1)、(中間体製造法2)により製造することができる。
(中間体製造法1)
Figure 2005104969
〔式中、R11及びR12は各々、メチル基又はエチル基を表し、R4及びR5は前記と同じ意味を表す。〕
(工程11−1)
式(106)で示される化合物は、式(104)で示される化合物と、式(105)で示される化合物とを、金属ナトリウムの存在下で反応させることにより製造することができる。
該反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えば1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる試剤の量は、式(104)で示される化合物1モルに対して、金属ナトリウムが通常1〜2モルの割合であり、式(105)で示される化合物が通常2モル〜過剰量の割合である。
該反応の反応温度は、通常100〜150℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物に酢酸水溶液等の希酸を加えて酸性とした後、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(106)で示される化合物を単離することができる。単離された式(106)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(工程11−2)
式(108)で示される化合物は、式(106)で示される化合物と式(107)で示される化合物とを反応させることにより、製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類,ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、無水酢酸等の酸無水物及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる式(107)で示される化合物の量は、式(106)で示される化合物1モルに対して、通常1〜10モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常50〜150℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(108)で示される化合物を単離することができる。単離された式(108)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等により精製することもできる。
(工程11−3)
式(110)で示される化合物は、式(108)で示される化合物と式(109)で示される化合物又はその塩酸塩、硫酸塩等の塩とを反応させることにより、製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下、塩基の存在下又は非存在下で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert−ブトキシド等の金属アルコキシドが挙げられる。
反応に用いられる試剤の量は、式(108)で示される化合物1モルに対して、式(109)で示される化合物が通常1〜3モルの割合であり、塩基を用いる場合には、その量は通常0.1〜3モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常0〜150℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、例えば下記の方法で後処理操作を行うことにより、式(110)で示される化合物を単離することができる。
(i)反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えて濃縮する方法。
(ii)反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えて、濾過し、濾液を濃縮する方法。
単離された式(110)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(工程11−4)
式(111)で示される化合物は、式(110)で示される化合物を塩基の存在下で水と反応させることにより製造することができる。
該反応は、水の存在下、通常有機溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。
反応に用いられる塩基の量は、式(110)で示される化合物1モルに対して、通常1〜20モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常0〜120℃の範囲であり、反応時間は0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物に塩酸等の酸を加えて酸性とした後、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(111)で示される化合物を単離することができる。単離された式(111)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(工程11−5)
式(112)で示される化合物は、式(111)で示される化合物と塩素化剤とを反応させることにより製造することができる。
該反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩素化剤としては、例えば塩化チオニル及びオキシ塩化リン等が挙げられる。
反応に用いられる塩素化剤の量は、式(111)で示される化合物1モルに対して、通常1モル〜過剰量の割合である。
該反応の反応温度は、通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(112)で示される化合物を単離することができる。
(工程11−6)
式(113)で示される化合物は、式(112)で示される化合物とアンモニアとを反応させることにより製造することができる。
該反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられるアンモニアとしては、例えばアンモニアガス、アンモニア水等が挙げられる。
反応に用いられるアンモニアの量は、式(112)で示される化合物1モルに対して、通常1モル〜過剰量の割合である。
該反応の反応温度は、通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(113)で示される化合物を単離することができる。単離された式(113)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(工程11−7)
式(3−1)で示される化合物は、式(113)で示される化合物を、塩基の存在下で臭素と反応させることにより製造することができる。
該反応は水の存在下、通常有機溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる有機溶媒としては、例えば1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基のとしては、例えば水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物が挙げられる。
反応に用いられる試剤の量は、式(113)で示される化合物1モルに対して、塩基が通常1〜10モルの割合であり、臭素が通常1〜2モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより式(3−1)で示される化合物を単離することができる。単離された式(3−1)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(中間体製造法2)
Figure 2005104969
〔式中、R13はC1−C4アルキル基を表し、R4及びR5は前記と同じ意味を表す。〕
(工程12−1)
式(120)で示される化合物は、式(111)で示される化合物と式(119)で示される化合物とジフェニルホスホリルアジドとを、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
該反応は溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、式(119)で示される化合物が挙げられ、具体的には例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール等が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えばトリエチルアミン等の第3級アミン化合物が挙げられる。
反応に用いられる試剤の量は、式(111)で示される化合物1モルに対して、ジフェニルホスホリルアジドが通常1〜3モルの割合であり、塩基が通常1〜3モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常50〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(120)で示される化合物を単離することができる。単離された式(120)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(工程12−2)
式(3−1)で示される化合物は、式(120)で示される化合物を、酸の存在下で水と反応させることにより製造することができる。
該反応は水及び有機酸の存在下で行われる。
反応に用いられる有機酸としてはトリフルオロ酢酸、酢酸、プロピオン酸及びこれらの混合物が挙げられる。
該反応の反応温度は、通常40〜120℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に加えて有機溶媒抽出し、乾燥、濃縮する等の後処理操作により、式(3−1)で示される化合物を単離することができる。単離された式(3−1)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(中間体製造法3)
式(110)で示される化合物は、例えば下記の方法により製造することもできる。
Figure 2005104969
〔式中、PGは水酸基の保護基(例えばベンジル基、4−メトキシベンジル基、トリメチルシリル基及びtert−ブチルジメチルシリル基が挙げられる)を表し、R4、R5、R11、R12及びL2は前記と同じ意味を表す。〕
(工程13−1)〜(工程13−3)
式(203)で示される化合物は、(中間体製造法1)の(工程11−1)〜(工程11−3)に準ずる方法で、式(104)で示される化合物の代わりに式(200)で示される化合物を用いて反応させることにより製造することができる。
(工程13−4)
(i) 式(203)で示される化合物のうち、PGがベンジル基又は4−メトキシベンジル基である場合には、例えば式(203)で示される化合物と水素とをパラジウム炭素の存在下で反応させることにより、式(204)で示される化合物を製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、トルエン等の芳香族炭化水素類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられるパラジウム炭素の量は、式(203)で示される化合物1モルに対して、通常0.001〜0.1モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えて濾過し、濾液を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(204)で示される化合物を単離することができる。単離された式(204)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(ii) 式(203)で示される化合物のうち、PGがトリメチルシリル基又はtert−ブチルジメチルシリル基である場合には、例えば式(203)で示される化合物と、酸若しくはテトラブチルアンモニウムフロリドの存在下で反応させることにより、式(204)で示される化合物を製造することができる。
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる酸としては、例えば塩酸、硫酸等の無機酸及び酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸が挙げられる。
反応に用いられる酸又はテトラブチルアンモニウムフロリドの量は、式(203)で示される化合物1モルに対して、通常0.001〜過剰量の割合である。
該反応の反応温度は、通常20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えて濾過し、濾液を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(204)で示される化合物を単離することができる。単離された式(204)で示される化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(工程13−5)
式(110)で示される化合物は、(製造法4)又は(製造法5)に準ずる方法で、式(14)で示される化合物の代わりに式(204)で示される化合物を用いて反応させることにより製造することができる。
次に本発明化合物の具体例を以下に示す。
式(A)で示される化合物;
Figure 2005104969
式(B)で示される化合物;
Figure 2005104969
式(C)で示される化合物;
Figure 2005104969
式(D)で示される化合物;
Figure 2005104969
式(E)で示される化合物;
Figure 2005104969
式(F)で示される化合物;
Figure 2005104969
式(G)で示される化合物;
Figure 2005104969
式(H)で示される化合物;
Figure 2005104969
式(I)で示される化合物;
Figure 2005104969
で示される化合物を表す。
上記式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)及び(I)においてR1、R2及びR5の各置換基の組合せは以下の〔表1〕に記載する。
Figure 2005104969

本発明化合物が防除効力を有する植物病害としては、例えば藻菌類による植物病害が挙げられ、具体的には例えば次の病害が挙げられる。
蔬菜類、ダイコンのべと病(Peronospora brassicae)、ホウレンソウのべと病(Peronospora spinaciae)、タバコのべと病(Peronospora tabacina)、ウリ類のべと病(Pseudoperonospora cubensis)、ブドウのべと病(Plasmopara viticola)、リンゴ、イチゴ、ヤクヨウニンジンの疫病(Phytophthora cactorum)、トマト、キュウリの灰色疫病(Phytophthora capsici)、パイナップルの疫病(Phytophthora cinnamomi)、ジャガイモ、トマトの疫病(Phytophthora infestans)、タバコ、ソラマメ、ネギの疫病(Phytophthora nicotianae var. nicotianae)、ホウレンソウの立枯病(Pythium sp.)、キュウリ苗立枯病(Pythium aphanidermatum)、コムギ褐色雪腐病(Pythium sp.)、タバコ苗立枯病(Pythium debaryanum)、ダイズのPythium rot(Pythium aphanidermatum, P. debaryanum, P. irregulare, P. myriotylum, P. ultimum)。
本発明の植物病害防除剤は本発明化合物そのものであってもよいが、通常は固体担体、液体担体、界面活性剤その他の製剤用補助剤と混合し、乳剤、水和剤、顆粒水和剤、フロアブル剤、粉剤、粒剤等に製剤化されている。これらの製剤は本発明化合物を通常0.1〜90重量%含有する。
製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えばカオリンクレー、アッタパルジャイトクレー、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土、方解石等の鉱物、トウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等の天然有機物、尿素等の合成有機物、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム等の塩類、合成含水酸化珪素等の合成無機物等からなる微粉末或いは粒状物等が挙げられ、液体担体としては、例えばキシレン、アルキルベンゼン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、セロソルブ等のアルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、ダイズ油、綿実油等の植物油、石油系脂肪族炭化水素類、エステル類、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、水が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホネートホルムアルデヒド重縮合物等の陰イオン界面活性剤及びポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤が挙げられる。
その他の製剤用補助剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、アラビアガム、アルギン酸及びその塩、CMC(カルボキシメチルセルロ−ス)、ザンサンガム等の多糖類、アルミニウムマグネシウムシリケート、アルミナゾル等の無機物、防腐剤、着色剤、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT等の安定化剤が挙げられる。
本発明の植物病害防除剤は、例えば植物体に処理することにより当該植物を植物病害から保護するために用いられ、また、土壌に処理することにより当該土壌に生育する植物を植物病害から保護するために用いられる。
本発明の植物病害防除剤を植物体に茎葉処理することにより用いる場合又は土壌に処理することにより用いる場合、その処理量は、防除対象植物である作物等の種類、防除対象病害の種類、防除対象病害の発生程度、製剤形態、処理時期、気象条件等によって変化させ得るが、10000m2あたり本発明化合物として通常1〜5000g、好ましくは5〜1000gである。
乳剤、水和剤、フロアブル剤等は、通常水で希釈して散布することにより処理する。この場合、本発明化合物の濃度は通常0.0001〜3重量%、好ましくは0.0005〜1重量%の範囲である。粉剤、粒剤等は通常希釈することなくそのまま処理する。
また、本発明の植物病害防除剤は種子消毒等の処理方法で用いることもできる。その方法としては、例えば本発明化合物の濃度が1〜1000ppmとなるように調製した本発明の植物病害防除剤に植物の種子を浸漬する方法、植物の種子に本発明化合物の濃度が1〜1000ppmの本発明の植物病害防除剤を噴霧もしくは塗沫する方法及び植物の種子に本発明の植物病害防除剤を粉衣する方法が挙げられる。
本発明の植物病害防除方法は、通常本発明の植物病害防除剤の有効量を、病害の発生が予測される植物若しくはその植物が生育する土壌に処理する、及び/又は病害の発生が確認された植物若しくはその植物が生育する土壌に処理することにより行われる。
本発明の植物病害防除剤は通常、農園芸用植物病害防除剤、即ち畑地、水田、果樹園、茶園、牧草地、芝生地等の植物病害を防除するための植物病害防除剤として用いられる。
本発明の植物病害防除剤は他の植物病害防除剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調節剤及び/又は肥料と共に用いることもできる。
かかる植物病害防除剤の有効成分としては、例えば、クロロタロニル、フルアジナム、ジクロフルアニド、ホセチル−Al、環状イミド誘導体(キャプタン、キャプタホール、フォルペット等)、ジチオカーバメート誘導体(マンネブ、マンコゼブ、チラム、ジラム、ジネブ、プロピネブ等)、無機もしくは有機の銅誘導体(塩基性硫酸銅、塩基性塩化銅、水酸化銅、オキシン銅等)、アシルアラニン誘導体(メタラキシル、フララキシル、オフレース、シプロフラン、ベナラキシル、オキサジキシル等)、ストロビルリン系化合物(クレソキシムメチル、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ジモキシストロビン等)、アニリノピリミジン誘導体(シプロジニル、ピリメタニル、メパニピリム等)、フェニルピロール誘導体(フェンピクロニル、フルジオキソニル等)、イミド誘導体(プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン等)、ベンズイミダゾール誘導体(カルベンダジム、ベノミル、チアベンダゾール、チオファネートメチル等)、アミン誘導体(フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン等)、アゾール誘導体(プロピコナゾール、トリアジメノール、プロクロラズ、ペンコナゾール、テブコナゾール、フルシラゾール、ジニコナゾール、ブロムコナゾール、エポキシコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、メトコナゾール、トリフルミゾール、テトラコナゾール、マイクロブタニル、フェンブコナゾール、ヘキサコナゾール、フルキンコナゾール、トリティコナゾール、ビテルタノール、イマザリル、フルトリアホール等)、シモキサニル、ジメトモルフ、ファモキサドン、フェナミドン、イプロヴァリカルブ、ベンチアバリカルブ、シアゾファミド、ゾキサミド、エタボキサム、ボスカリド、フェンヘキサミド、キノキシフェン、ジエトフェンカルブ及びアシベンゾラールSメチルが挙げられる。
以下、本発明を製造例、製剤例及び試験例等によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。
まず、本発明化合物の製造例を示す。
製造例1
4−クロロフェニル酢酸170mg、4−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール233mg、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩211mg及びピリジン10mlを混合し、115℃で4時間攪拌した。その後、室温付近まで放冷した反応混合物を減圧下濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を5%塩酸及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/3)に付し、N−{3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル}−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(1)と記す。)130mgを得た。
本発明化合物(1)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.70(2H,s)、3.87(3H,s)、3.88(3H,s)、3.92(3H,s)、6.40(1H,dd,J=8.0Hz、1.9Hz)、6.69(1H,d,J=8.3Hz)、7.04(1H,d,J=1.9Hz)、7.09(1H,br)、7.24(2H,d,J=8.5Hz)、7.37(2H,d,J=8.3Hz)、8.06(1H,s)
製造例2
N,N−ジメチルホルムアミド2mlに4−アミノ−3−{3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル―1H−ピラゾ―ル0.15g、フェニル酢酸0.14g及び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩0.20gを混合し、30℃で2時間攪拌した。室温で一夜静置した後、反応混合物に水10ml、酢酸エチル8mlを加え分液した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後,無水硫酸マグネシウムで乾燥し,減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−[3−{3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−2−フェニルアセトアミド0.12gを得た。
N−[3−{3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−2−フェニルアセトアミド(以下、本発明化合物(2)と記す。)120mgを得た。
本発明化合物(2)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS):δ(ppm) 8.08(1H,s)、7.41〜7.27(5H,m)、7.15(1H,s)、7.02(1H,d,J=2.0Hz)、6.85(1H,d,J=8.4Hz)、6.49(1H,dd,J=8.4Hz,2.0Hz)、4.77(2H,d,J=2.4Hz)、3.88(3H,s)、3.83(3H,s)、3.73(2H,s)、2.56(1H,t,J=2.4Hz)
製造例3
フェニル酢酸の代わりに4−メチルフェニル酢酸を用いて製造例2と同様の操作を行い、N−3−{3−[メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(3)と記す。)製造した。
本発明化合物(3)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS):δ(ppm) 8.07(1H,s)、7.31〜7.16(4H,m)、7.15(1H,s)、7.03(1H,d,J=2.0Hz)、6.84(1H,d,J=8.0Hz)、6.50(1H,dd,J=8.0Hz,2.0Hz)、4.77(2H,d,J=2.8Hz)、3.88(3H,s)、3.83(3H,s)、3.69(2H,s)、2.55(1H,t,J=2.4Hz)、2.39(3H,s)
製造例4
フェニル酢酸の代わりに4−フルオロフェニル酢酸を用いて製造例2と同様の操作を行い、N−[3−{3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−2−(4−フルオロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(4)と記す。)を製造した。
本発明化合物(4)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS):δ(ppm) 8.07(1H,s)、7.29〜7.25(2H,m)、7.12〜7.06(3H,m)、7.05(1H,d,J=2.0Hz)、6.89(1H,d,J=8.4Hz)、6.53(1H,dd,J=8.4Hz,2.0Hz)、4.79(2H,d,J=2.8Hz)、3.89(3H,s)、3.86(3H,s)、3.70(2H,s)、2.57(1H,t,J=2.4Hz)
製造例5
フェニル酢酸の代わりに4−ブロモフェニル酢酸を用いて製造例2と同様の操作を行い、N−[3−{3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−2−(4−ブロモフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(5)と記す。)を製造した。
本発明化合物(5)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS):δ(ppm) 8.06(1H,s)、7.54(2H,d,J=8.8Hz)、7.18(2H,d,J=8.0Hz)、7.10(1H,s)7.07(1H,d,J=2.0Hz)、6.89(1H,d,J=8.0Hz)、6.46(1H,dd,J=8.4Hz,2.0Hz)、4.82(2H,d,J=2.4Hz)、3.89(3H,s)、3.86(3H,s)、3.68(2H,s)、2.57(1H,t,J=2.4Hz)
製造例6
フェニル酢酸の代わりに4−メトキシフェニル酢酸を用いて製造例2と同様の操作を行い、N−[3−{3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−2−(4−メトキシフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(6)と記す。)を製造した。
本発明化合物(6)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS):δ(ppm) 8.07(1H,s)、7.19(2H,d,J=8.8Hz)、7.18(1H,s)、7.02(1H,d,J=2.0Hz)6.91(2H,d,J=8.4Hz)、6.84(1H,d,J=8.4Hz)、6.50(1H,dd,J=8.4Hz,2.0Hz)、4.78(2H,d,J=2.0Hz)、3.88(3H,s)、3.84(3H,s)、3.83(3H,s)、3.67(2H,s)、2.57(1H,t,J=2.0Hz)
製造例7
フェニル酢酸の代わりに4−トリフルオロメチルフェニル酢酸を用いて製造例2と同様の操作を行い、N−[3−{3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(7)と記す。)を製造した。
本発明化合物(7)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS):δ(ppm) 8.06(1H,s)、7.66(2H,d,J=8.4Hz)、7.44(2H,d,J=8.0Hz)、7.12(1H,s)7.08(1H,d,J=2.0Hz)、6.87(1H,d,J=8.4Hz)、6.56(1H,dd,J=8.4Hz,2.0Hz)、4.76(2H,d,J=2.4Hz)、3.89(3H,s)、3.86(3H,s)、3.78(2H,s)、2.53(1H,t,J=2.4Hz)
製造例8
フェニル酢酸の代わりに(5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)酢酸を用いて製造例2と同様の操作を行い、N−[3−{3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)アセトアミド(以下、本発明化合物(8)と記す。)を製造した。
本発明化合物(8)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS):δ(ppm)8.08(1H,s)、7.23(1H,s)、7.12〜6.97(4H,m)、6.87(1H,d,J=8.4Hz)、6.57(1H,dd,J=8.4Hz,2.0Hz)、4.77(2H,d,J=2.4Hz)、3.88(3H,s)、3.82(3H,s)、3.65(2H,s)、2.80−2.70(4H,m)、2.53(1H,t,J=2.4Hz)、1.81−1.72(4H,m)
製造例9
フェニル酢酸の代わりに(2−ナフチル)酢酸を用いて製造例2と同様の操作を行い、N−[3−{3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−2−(2−ナフチル)アセトアミド(以下、本発明化合物(9)と記す。)を製造した。
本発明化合物(9)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS):δ(ppm)8.09(1H,s)、7.92−7.81(3H,m)、7.77(1H,s)、7.57−7.55(2H,m)、7.40(1H,dd,J=8.4Hz,2.0Hz)、7.19(1H,s)、6.97(1H,d,J=2.0Hz)、6.15(1H,dd,J=8.0Hz,2.0Hz)、6.05(1H,d,J=8.4Hz)、4.50(2H,d,J=2.4Hz)、3.91(2H,s)、3.88(3H,s)、3.68(3H,s)、2.50(1H,t,J=2.4Hz)
製造例10
フェニル酢酸の代わりに3,4−ジクロロフェニル酢酸を用いて製造例2と同様の操作を行い、N−[3−{3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−2−(3,4−ジクロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(10)と記す。)を製造した。
本発明化合物(10)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS):δ(ppm) 8.05(1H,s)、7.46(1H,d,J=8.0Hz)、7.43(1H,s)、7.15(1H,dd,J=8.4Hz,2.0Hz)、7.08(1H,s)、6.95(1H,d,J=8.4Hz)、6.61(1H,dd,J=8.4Hz,2.0Hz)、4.80(2H,d,J=2.4Hz)、3.89(3H,s)、3.87(3H,s)、3.67(2H,s)、2.55(1H,t,J=2.4Hz)
製造例11
4−アミノ−1−メチル−3−(4−(2−プロピニルオキシ)−3−メトキシフェニル)ピラゾール216mg、4−クロロフェニル酢酸159mg及び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩178mgをピリジン6mlに溶解し、該溶液を80℃で4時間撹拌した。室温付近まで放冷した反応混合物を減圧下濃縮した後、残渣を酢酸エチルで抽出した。有機層を希塩酸、水、炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2〜酢酸エチルのみ)に付し、N−{1−メチル−3−(4−(2−プロピニルオキシ)−3−メトキシフェニル)ピラゾール−4−イル}−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(11)と記す。) 204mgを得た。
本発明化合物(11)
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS):δ(ppm) 7.96(1H,s)、7.28−7.24(4H,m)、7.11−6.99(3H,m)、5.99(1H,br)、4.78(2H,d,J=2.4Hz)、4.41(2H,d,J=5.8Hz)、3.94(3H,s)、3.79(3H,s)、2.51(1H,t,J=2.4Hz)
次に、本発明化合物の製造中間体の製造について参考製造例を示す。
参考製造例1
炭酸ジエチル214gを約125℃にして、金属ナトリウム6.3gを徐々に加えた。混合物が均一となるまで攪拌し、ここに3’,4’−ジメトキシアセトフェノン50.0gと炭酸ジエチル50gとの混合物を徐々に加え、140℃で攪拌した。反応混合物を室温付近まで放冷してから、水と酢酸との混合液(水/酢酸=4/1)を加えて分液し、水層をジエチルエーテルで2回抽出した。有機層を混合して水で3回洗浄した。有機層を乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−オキソ−プロピオン酸エチル55gを得た。
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−オキソ−プロピオン酸エチル
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.39(3H,t,J=7.2Hz)、3.87−3.94(8H,m)、4.36(2H,q,J=7.2Hz)、6.89(1H,d,J=8Hz)、7.50(1H,d,J=2Hz)、7.69(1H,dd,J=8,2Hz)
参考製造例2
無水酢酸67gに3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−オキソ−プロピオン酸エチル55gとオルトギ酸エチル49gとを加え、120℃で2時間、140℃で5時間攪拌した。その後、室温まで放冷した反応混合物を減圧下濃縮して2−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−3−エトキシアクリル酸エチル64gを粗生成物として得た。
Figure 2005104969
参考製造例3
エタノール150mlに参考製造例2で得られた2−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−3−エトキシアクリル酸エチル20gとメチルヒドラジン3.3gとを約0℃で混合し、1時間攪拌した後、40℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル11gを得た。
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.30(3H,t,J=7.2Hz)、3.92(3H,s)、3.94(3H,s)、3.94(3H,s)、4.25(2H,q,J=7.2Hz)、6.91(1H,d,J=8.4Hz)、7.41−7.43(2H,m)、7.94(1H,s)
参考製造例4
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル11gと20%水酸化ナトリウム水溶液11gとをエタノール30mlに混合し、該混合液を70〜80℃で1時間攪拌した。室温付近まで放冷した反応混合物に5%塩酸を加えてpH2付近として、クロロホルムで3回抽出した。有機層を乾燥し、減圧下濃縮して3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸11gを得た。
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(Hz):3.92(6H,s)、3.96(3H,s)、6.91(1H,d,J=8.8Hz)、7.40−7.43(2H,m)、8.01(1H,s)
参考製造例5
ヘキサン60mlに参考製造例4で得られた3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸5.8gを混合し、塩化チオニル3mlを加え、還流下で3時間攪拌した。室温付近まで放冷した反応混合物を減圧下濃縮し、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸塩化物を粗生成物として得た。
テトラヒドロフラン30mlに上記で得られた3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸塩化物の粗生成物を混合し、0℃で28%アンモニア水溶液3.9gを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド4.8gを得た。
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.92(3H,s)、3.93(3H,s)、3.94(3H,s)、5.4−5.8(2H,br)、6.95(1H,d,J=8Hz)、7.11(1H,d,J=2Hz)、7.16(1H,dd,J=8Hz,2Hz)、7.98(1H,s)
参考製造例6
水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム2.8gと水50mlとの混合液)に、−10℃で臭素0.97mlと3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド4.5gとを順次加え、−10〜0℃で30分間、次いで75℃で1時間攪拌した。その後、室温付近まで放冷した反応混合物に水を加え、クロロホルムで3回抽出した。有機層を乾燥し、減圧下濃縮して、4−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール3.1gを得た。
4−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール
Figure 2005104969
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.1(2H,br)、3.84(3H,s)、3.91(3H,s)、3.94(3H,s)、6.92(1H,d,J=8.4Hz)、7.03(1H,s)、7.26−7.30(2H,m)
参考製造例7
Figure 2005104969
3−オキソ−3−(4−ベンジルオキシ−3−メトキシフェニル)プロピオン酸エチル13.13gとオルト蟻酸エチル8.89gとを、無水酢酸12.25gに加え、120℃で2.5時間、180℃で6時間時間攪拌した。室温付近まで放冷した反応液にキシレンを加え、減圧下濃縮し、粗2−(4−ベンジルオキシ−3−メトキシベンゾイル)−3−エトキシアクリル酸エチル16.04gを得た。
粗2−(4−ベンジルオキシ−3−メトキシベンゾイル)−3−エトキシアクリル酸エチル7.79gをエタノール40mlに加え、該混合液にモノメチルヒドラジン1.12gを室温で滴下した。該混合液に更に2.2gのモノメチルヒドラジンを加えた後、40℃で5時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)に付し、3−(4−ベンジルオキシ−3−メトキシフェニル)−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸エチル4.79gを得た。
1H−NMR(CDCl3、TMS):δ(ppm) 7.93(1H,s)、7.42−7.46(3H,m)、7.25−7.38(4H,m)、6.91(1H,d,J=8.3Hz)、5.20(2H,s)、4.23(2H,q,J=7.1Hz)、3.94(3H,s)、3.93(3H,s)、1.27(3H,t,J=7.0Hz)
3−(4−ベンジルオキシ−3−メトキシフェニル)−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸エチル3.59gと10%パラジウム炭素522mgとを、メタノール66mlに加え、該溶液を水素雰囲気下で室温で4時間撹拌した。反応液をセライト濾過した後、濾液を減圧下濃縮し、粗3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸エチル2.79g得た。
1H−NMR(CDCl3、TMS):δ(ppm) 7.93(1H,s)、7.40(1H,d,J=1.7Hz)、7.35(1H,dd,J=2.0Hz,8.3Hz)、6.94(1H,d,J=8.3Hz)、5.69(1H,br)、4.24(2H,q,J=7.1Hz)、3.94(3H,s)、3.93(3H,s)、1.29(3H,t,J=7.0Hz)
粗3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸エチル1.89gとジエチルアゾジカルボキシレート40%トルエン溶液4.46gとをジメチルスルホキシド20mlに加えた溶液に、トリフェニルホスフィン2.87g及びプロパルギルアルコール0.77gを順次加え、室温で一晩攪拌した。次いでトリフェニルホスフィン3.59gとジエチルアゾジカルボキシレート40%トルエン溶液5.95gとを該混合液に追加して、室温で4時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、粗3−(4−(2−プロピニルオキシ)−3−メトキシフェニル)−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸エチル1.79gを得た。
粗3−(4−(2−プロピニルオキシ)−3−メトキシフェニル)−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸エチル1.79gをテトラヒドロフラン18mlに溶かした溶液に、10%水酸化ナトリウム水溶液4.55gを加え、11時間加熱還流した。室温付近まで放冷した反応液を減圧下濃縮し、残渣に希塩酸を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水で2回洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮して、粗3−(4−(2−プロピニルオキシ)−3−メトキシフェニル)−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸1.83gを得た。
1H−NMR(CD3SOCD3、TMS):δ(ppm) 8.24(1H,s)、7.43(1H,d,J=2.0Hz)、7.33(1H,dd,J=2.0Hz,8.6Hz)、7.01(1H,d,J=8.6Hz)、4.79(2H,d,J=2.4Hz)、3.86(3H,s)、3.76(3H,s)、2.48−2.50(1H,m)
3−(4−(2−プロピニルオキシ)−3−メトキシフェニル)−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸1.37gとトリエチルアミン0.73gとジフェニルフォスホリルアジド1.65gとをtert−ブチルアルコール18mlに加え、3時間加熱還流した。室温付近まで放冷した反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた粗N−(3−(4−(2−プロピニルオキシ)−3−メトキシフェニル)−1−メチルピラゾール−4−イル)カルバミン酸 tert−ブチルをそのまま酢酸20mlと水5mlとの混合溶媒に加えた溶液に、トリフルオロ酢酸4.37gを加え、室温で1時間攪拌した。反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥したのち、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、4−アミノ−3−(4−(2−プロピニルオキシ)−3−メトキシフェニル)−1−メチルピラゾール216mgを得た。
1H−NMR(CDCl3、TMS):δ(ppm) 7.33(1H,d,J=2.0Hz)、7.24−7.28(2H,m)、7.08(2H,d,J=8.3Hz)、7.03(1H,s)、4.79(2H,d,J=2.4Hz)、3.93(3H,s)、3.83(3H,s)、3.07(2H,br)、2.51(1H,t,J=2.43)
製剤例1
本発明化合物(1)〜(11)50部、リグニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸マグネシウム2部及び合成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合することにより、各々の水和剤を得る。
製剤例2
本発明化合物(1)〜(11)20部とソルビタントリオレエ−ト1.5部とを、ポリビニルアルコール2部を含む水溶液28.5部と混合し、湿式粉砕法で微粉砕した後、この中に、キサンタンガム0.05部及びアルミニウムマグネシウムシリケート0.1部を含む水溶液40部を加え、さらにプロピレングリコール10部を加えて攪拌混合し、各々の製剤を得る。
製剤例3
本発明化合物(1)〜(11)2部、カオリンクレー88部及びタルク10部をよく粉砕混合することにより、各々の粉剤を得る。
製剤例4
本発明化合物(1)〜(11)5部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエ−テル14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部及びキシレン75部をよく混合することにより、各々の乳剤を得る。
製剤例5
本発明化合物(1)〜(11)2部、合成含水酸化珪素1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30部及びカオリンクレー65部をよく粉砕混合した後、水を加えてよく練り合せ、造粒乾燥することにより、各々の粒剤を得る。
製剤例6
本発明化合物(1)〜(11)10部;ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部;及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、各々の製剤を得る。
次に、本発明化合物が植物病害の防除に有用であることを試験例で示す。
なお防除効果は、調査時の供試植物上の病斑の面積を目視観察し、無処理区の病斑の面積と本発明化合物処理区の病斑の面積を比較することにより評価した。
本発明化合物の比較として、式(A)
Figure 2005104969
で示される化合物(特開2003−012651号公報に記載の化合物。以下、比較化合物(A)と記す。)を試験に供試した。
試験例1
プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(品種:ポンテローザ)を播種し、温室内で20日間生育させた。本発明化合物(1)〜(11)及び比較化合物(A)を製剤例6に準じて製剤とした後、水で本発明化合物の濃度が500ppmとなるように希釈して試験用薬液を調製した。この試験用薬液を上記のトマト苗の葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後、葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾し、トマト疫病の遊走子嚢の水懸濁液(約10000個/ml)を噴霧(植物1個体あたり約2mlの割合)した。その後、このトマト苗を23℃、相対湿度90%以上の条件下で1日間栽培し、さらに昼間24℃、夜間20℃の温室に移して4日間栽培した後、植物上の病斑面積を調査した。
本発明化合物(1)〜(11)を供試した植物上の病斑面積は、無処理区の病斑面積の10%以下であったのに対し、比較化合物(A)を供試した植物上の病斑面積は、無処理区の病斑面積の76〜100%の範囲であった。
試験例2
プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウ(品種:ベリーA)を播種し、温室内で40日間生育させた。本発明化合物(1)〜(11)を製剤例6に準じて製剤とした後、水で200ppmの濃度に希釈し、希釈液を調製した。該希釈液を前記のブドウ葉面に充分付着するように茎葉散布した。次いで葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾させた後、ブドウべと病の遊走子嚢の水懸濁液(約10000個/ml)を噴霧(植物1個体あたり約2mlの割合)した。その後、このブドウ苗を23℃、相対湿度90%以上の条件下で1日間栽培し、さらに昼間24℃、夜間20℃の温室に移して6日間栽培した後、植物上の病斑面積を調査した。
本発明化合物(1)〜(11)にて供試した植物上の病斑面積は植物上の病斑面積は、薬剤にて処理していない植物上の病斑面積に対して、30%以下であった。



Claims (4)

  1. 式(1)
    Figure 2005104969
    〔式中、
    1は水素原子、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3ハロアルキル基又はC1−C3アルコキシ基を表し、
    2は水素原子、ハロゲン原子又はC1−C3アルキル基を表すか、
    或いはR1とR2とが一緒になって、トリメチレン基、テトラメチレン基又はCH=CH−CH=CH基を表し、
    Qは下記のQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6及びQ7
    Figure 2005104969
    {式中、R41、R42及びR43は各々、水素原子又はC1−C4アルキル基を表す。}
    からなる群より選ばれるいずれかを表し、
    5はC1−C3アルキル又はC3−C4アルキニル基を表す。〕
    で示されるフェニルアゾール化合物。
  2. QがQ1である請求項1記載のフェニルアゾール化合物。
  3. 請求項1又は2記載のフェニルアゾール化合物を有効成分として含有することを特徴とする植物病害防除剤。
  4. 請求項1又は2記載のフェニルアゾール化合物の有効量を植物又は土壌に処理することを特徴とする植物病害の防除方法。

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