JP2005104069A - 導電性樹脂組成物の成形方法及び成形金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】 導電性フィラーを含有する樹脂成形品の導通性を良好にする。
【解決手段】 切削面20を有する可動部材17を備える金型10を使用し、金型10内で成形品が固化したところで可動部材17を移動させて切削面20でスキン層を切削する。スキン層を切削された部分では導電性フィラーが充分に露出して導電性が確保されるから、金型10から取り出した成形品を2次加工する必要はないし、歩留まりは向上する。キャビティ15を特別な形状にする必要はないし、切削面20でどれだけの範囲を切削するか、どの部分を切削するか等は自由に設定できるから、導電性フィラーを露出させる部分の面積や形状も限定されない。スキン層を切削して導電性を確保するから、導電性フィラーの材質、形状、寸法等に制約はなく、きわめて汎用性が高い。
【選択図】 図3

Description

本発明は、導電性フィラーを含有する導電性樹脂組成物の成形技術に関する。
例えば携帯電話、PDA、モバイルパソコン等の電子機器においては、電子機器から発生する電磁波の漏出や外部からの電磁波の侵入を防ぐために、電子回路を収容する筐体に電磁波シールド効果を持たせている。
この電子機器の筐体には、量産性、経済性、軽量性等の点から合成樹脂製とされることが多く、合成樹脂製の筐体に電磁波シールド性を持たせる方法の一つに金属粉、炭素粉、金属箔、金属繊維、炭素繊維等の導電性フィラーを混和した合成樹脂によって筐体を成形する技術がある。
合成樹脂製の筐体の場合、導電性フィラーが成形品の外観表面に露出して外観の平滑性が損なわれ、また露出した導電性フィラーから電荷が供給されて筐体が帯電するおそれがあり、成形品表面にスキン層を形成して導電性フィラーの露出を防止していた。しかし、導通接続が必要な筐体の嵌合部等ではスキン層によって導電性が損なわれて、電磁波シールド効果が低下したり、接地がうまくとれないという問題があった。
この問題に対処する技術として、ケース嵌合部とそれに連なる導通用薄片部とからなる中空部を刻設した金型を用いて該導電性樹脂組成物を成形した後、該導通用薄片部に成形された薄片を成形品から除去して、上記嵌合部に導電性フィラーの高充填された面を形成する方法(特開平5−145263号公報)や、
先端に櫛歯状突起物を有する移動中子を設けた金型を用いて成形した後、該櫛歯状突起物を写した線に沿って成形品を切断し、導電性フィラーが高充填した上記切断面にケースの導通接続部を形成する方法(特開平5−145264号公報)が提案された。
特開平5−145263号公報(請求項1) 特開平5−145264号公報(請求項1)
特許文献1、2の技術は、キャビティに射出樹脂の流路を狭くした部分を設け、射出樹脂の導電性フィラーを狭隘な部分で引っ掛けて溜めて導電性フィラーの高充填部を形成させる。そして、型開して取り出した成形品の一部を切断する等で導電性フィラーの高充填部を露出させる。すなわち、2次加工を必要とする。
また、キャビティに狭隘な部分を設ける必要上、小面積でしか対応できず、形状が限定されるという問題もある。
さらに、切断された部分は廃棄されるので歩留まりが悪いという問題もある。
しかも、狭隘な部分に引っ掛かるような形状、寸法のフィラー(例えば長さが4mm以上)でなければ、良好に実施できないという制約もあり、汎用性が欠けている。
請求項1記載の導電性樹脂組成物の成形方法は、導電性フィラーを含有する導電性樹脂組成物を成形するにあたり、切削面を有する可動部材を備える金型を使用し、該金型から成形品を取り出す前に前記可動部材を移動させ、該移動に伴って前記切削面で該成形品のスキン層を切削することを特徴とする。
導電性フィラーを含有する導電性樹脂組成物を金型のキャビティに充填(例えば射出充填)し、この樹脂組成物が適宜の固さまで固化した後に可動部材を移動させ、この可動部材の移動に伴ってその切削面で成形品のスキン層を切削する。スキン層を切削された部分では導電性フィラーが充分に露出して導電性が確保される。
なお、可動部材を移動させる(切削する)タイミングは、成形品を取り出す前ならいつでもよいが、好適なのは型開前である。すなわち、従来の技術であれば型開するタイミングで可動部材を移動させ(成形品を切削し)、その後に型開するのが好適である。
スキン層を切削された部分では導電性フィラーが充分に露出して導電性が確保されるから、金型から取り出した成形品を2次加工する必要はない。当然ながら、歩留まりは向上する。
キャビティに例えば狭隘な部分を設ける等、キャビティを特別な形状にする必要はないし、切削面でどれだけの範囲を切削するか、どの部分を切削するか等は自由に設定できるから、導電性フィラーを露出させる部分の面積や形状も限定されない。
スキン層を切削して導電性を確保するから、導電性フィラーの材質、形状、寸法等に制約はなく、きわめて汎用性が高い。
請求項2記載の導電性樹脂組成物の成形方法は、請求項1記載の導電性樹脂組成物の成形方法において、前記可動部材を、前記成形品の被切削面に沿ってスライドさせることを特徴とする。
可動部材を成形品の被切削面に沿ってスライドさせる構成であるから、可動部材、それをスライドさせる機構等が複雑化しない。
請求項3記載の成形金型は、切削面を有し移動に伴って前記切削面で金型内の成形品のスキン層を切削する可動部材を備えるから、請求項1又は2の成形方法の実施に好適である。
上記の通り、請求項1記載の導電性樹脂組成物の成形方法によれば、スキン層を切削された部分では導電性フィラーが充分に露出して導電性が確保されるから、金型から取り出した成形品を2次加工する必要はなく、歩留まりは向上する。
また、キャビティを特別な形状にする必要はないし、導電性フィラーを露出させる部分の面積や形状も限定されない。
しかも、導電性フィラーの材質、形状、寸法等に制約はなく、きわめて汎用性が高い。
請求項2記載の導電性樹脂組成物の成形方法によれば、可動部材やスライドさせる機構等、すなわち金型が複雑化しない。
請求項3記載の成形金型は、請求項1又は2の成形方法の実施に好適である。
次に、本発明の実施例により最良の実施形態を説明する。なお、実施例は本発明を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
[金型]
まず図1により、金型の構造を説明する。
本実施例の金型10は、固定側12と可動側14とで構成されている。
固定側12にはゲート13が設けられている。ゲート13には図示省略の射出装置が接続される。
固定側12と可動側14とを型閉させると、両型間にキャビティ15が形成され、ゲート13はキャビティ15と連通する。
可動側14には、可動部材17とこれをスライドさせるための油圧駆動部19が備わっている。
可動部材17の構造は図2に示すとおりで、微少な山状の突起が多数設けられた切削面20を備えている。切削面20の構造は図示の例に限る必要はなく、例えば各種のヤスリや荒目の砥石のような粗面であれば充分である。
可動部材17は油圧駆動部19によって駆動されて昇降スライドする。可動部材17を下降位置(図1に示す位置)にして金型10を閉じると、切削面20がキャビティ15を形作るキャビティ面の一部となる。
油圧駆動部19の構造は、可動部材17を昇降スライドできればよいので、特に限定はない。例えば油圧シリンダにて可動部材17を駆動する構造を採用すればよい。
[成形]
成形に用いる導電性樹脂組成物としては、熱可塑性エラストマ、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリプロピレン、変性ポリフェニレンオキサイド等の熱可塑性樹脂からなるベースポリマに、繊維状、粉末状又はフレーク状のカーボン、鉄、銅、銅合金、アルミニウム、ニッケル等の導電性フィラーを混和したものが例示される。
射出時の樹脂温度、金型温度、射出圧、保圧時間等の諸条件は、導電性樹脂組成物や目的とする成形品の形状、寸法等に応じて、公知技術に従って設定されればよい。
射出成形は、まず型閉する。このとき、可動部材17は下降位置(図1に示す位置)にしておく。
次に、型閉によって形成されたキャビティ15内にゲート13から導電性樹脂組成物を射出して充填する(図3(a)参照)。
樹脂の充填後、適宜時間保圧し、さらに冷却時間を経過した後に、油圧駆動部19により可動部材17を上方へスライドさせて成形品の表面(スキン層)を切削する(図3(b)参照)。
冷却時間の設定、つまり可動部材17をスライドさせて成形品の表面を切削するタイミングは、導電性樹脂組成物や成形品の形状、寸法等により一律ではないので、実験等を行って好適な時間を決定すればよい。
その後、型開して成形品を取り出す。
可動部材17による切削屑がわずかながらも発生するが、これは例えば型開時に空気等の気体を噴射させて吹き飛ばして除去すればよい。
本例の成形品は、底側と蓋側の2部分を接合して構成される筐体の例えば蓋側部分であり、可動部材17にて表面を切削した部分は、筐体を形成する際に相手方と嵌合する嵌合端部である。
[導通試験]
2種類の導電性樹脂組成物(組成物1:ABS+炭素繊維(10vol%)、組成物2:ポリカーボネート/ABS+炭素繊維(10vol%))を用いて、それぞれ本発明の方法で成形した実施例1、2(切削あり)と比較例1、2(切削無し)とを製造し、図4に示すように導通試験を行った。具体的には、成形品の辺に沿って端子の位置を移動させ、1試料につき40箇所の導通有無を測定した。
その結果、
有効導通率=導通箇所数/全測定個所数×100(%)
は、
組成物1の実施例1では60%、同組成物1の比較例1では10%、
組成物2の実施例2では73%、同組成物2の比較例2では13%
であり、本発明により良好な導通性を確保できることが確認された。
以上のように、本実施例の成形方法によれば、導電性フィラーを含有する導電性樹脂組成物を成形するにあたり、切削面20を有する可動部材17を備える金型10を使用し、金型10内で成形品が固化したところで可動部材17を移動させ、その移動に伴って切削面20で成形品のスキン層を切削するので、スキン層を切削された部分では導電性フィラーが充分に露出して導電性が確保される。
スキン層を切削された部分では導電性フィラーが充分に露出して導電性が確保されるから、金型10から取り出した成形品を2次加工する必要はないし、歩留まりは向上する。
キャビティ15を特別な形状にする必要はないし、切削面20でどれだけの範囲を切削するか、どの部分を切削するか等は自由に設定できるから、導電性フィラーを露出させる部分の面積や形状も限定されない。
スキン層を切削して導電性を確保するから、導電性フィラーの材質、形状、寸法等に制約はなく、きわめて汎用性が高い。
成形品のスキン層を切削するための可動部材17の移動は、成形品の被切削面に沿ってのスライドであるから、可動部材17も、それをスライドさせる油圧駆動部19の構造も複雑化しない。
実施例の金型の構造説明図。 実施例の金型に装備された可動部材の斜視図。 実施例の金型による成形の説明図。 実施例による成形品の導通試験の説明図。
符号の説明
10・・・金型、
12・・・固定側、
13・・・ゲート、
14・・・可動側、
15・・・キャビティ、
17・・・可動部材、
19・・・油圧駆動部、
20・・・切削面。

Claims (3)

  1. 導電性フィラーを含有する導電性樹脂組成物を成形するにあたり、
    切削面を有する可動部材を備える金型を使用し、
    該金型から成形品を取り出す前に前記可動部材を移動させ、該移動に伴って前記切削面で該成形品のスキン層を切削する
    ことを特徴とする導電性樹脂組成物の成形方法。
  2. 請求項1記載の導電性樹脂組成物の成形方法において、
    前記可動部材を、前記成形品の被切削面に沿ってスライドさせる
    ことを特徴とする導電性樹脂組成物の成形方法。
  3. 切削面を有し移動に伴って前記切削面で金型内の成形品のスキン層を切削する可動部材を備えることを特徴とする成形金型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008546193A (ja) * 2005-06-02 2008-12-18 ナムローゼ・フェンノートシャップ・ベーカート・ソシエテ・アノニム 導電性繊維を含むポリマーemiハウジング

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