JP2005103920A - 印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】印刷画像に形成された有色インクのドットの良好な耐擦性を確保しながら、ハーフトーン処理や色変換処理を高速化させることを課題とする。
【解決手段】所定数の画素に対応させた所定のパターンとされたClインク(無着色インク)のドットの形成状況を表す無色用ハーフトーンデータD1を記憶領域M1に記憶しておき、有色インクのドットが形成される位置に対応させて有色用ハーフトーンデータD2に無色用ハーフトーンデータD1を合わせる際に有色インクのみの使用量に対応した階調データの値とは無関係に無色用ハーフトーンデータD1を合わせてハーフトーンデータD3を生成し、生成したハーフトーンデータD3を用いてプリンタ(印刷装置)20に有色インクおよびClインクのドットを形成させて印刷画像を印刷させる制御を行うようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、色剤を含む有色インクと色剤を含まない無着色インクとを使用して印刷媒体上に印刷画像を印刷する印刷装置を制御する印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラムに関する。
印刷媒体には多くの種類があるが、例えば、光沢紙と普通紙のように光沢の異なる媒体が存在し、写真等の高画質印刷に光沢紙を利用し、最高の画質を要求しないときに普通紙を利用するなどしている。普通紙のように比較的光沢の弱い印刷媒体においては、インクが吸収されやすい。このため、印刷された印刷媒体の表面に残るインクの色剤が少なくなり、本来はインクで隠したい印刷媒体自体の色が表面に現れてしまい、必要とするインクの均一な発色が得られないという発色のムラが生じることがある。そこで、色剤を含まない無着色インクを有色インクと共に使用して、印刷画像の発色のムラを解消することが行われている。また、有色インクに無着色インクを重ねて印刷することにより、良好な耐擦性(印刷媒体の表面が擦られたときに表面上のインクの色剤のこすり落とされにくさを表す性質)を得ることができる。有色インクとしては、シアン系のインクC、マゼンタ系のインクM、イエロー系のインクY、墨色系のインクK、等が用いられる。
ディスプレイの出力画像を要素色R(赤)、G(緑)、B(青)別の階調データで表現するRGBデータに基づいて印刷装置に対する印刷制御を行う場合、まず、色変換テーブル(色変換LUT)を参照することにより印刷装置で使用される有色インクに対応した要素色CMYKおよび無着色インクに対応した無色Cl別の階調データで表現するCMYKClデータを生成する色変換処理を行う。このCMYKClデータは、多数の画素毎の階調データからなる画像データである。同CMYKClデータに対してハーフトーン処理を行い、同じ画素数でCMYKClそれぞれに対応する二値化データ(多値化データ)からなるハーフトーンデータを生成し、当該ハーフトーンデータを用いて印刷制御を行っている。
また、5値化された量子化データから2×2ドットのビットマップに展開する際、有色インクのドットに、同有色インクの色剤を不溶化または凝集させる処理液(無着色インク)のドットに重ね合わせる技術も知られている(特許文献1参照)。
特開平11−334114号公報
画像データのデータサイズが増えていく中、上記耐擦性を維持するとともに発色のムラのない均一な画像を維持しながら、画素数変換を伴わないハーフトーン処理の処理速度や、色変換処理の処理速度を向上させることが望まれていた。また、色変換LUTを記憶する記憶容量を低減させることも望まれていた。
特許文献1に開示された技術は、各画素毎に有色インク用の量子化データから処理液用の量子化データを生成する必要があるため処理に時間がかかるし、また、ハーフトーン処理後の有色インク用の量子化データを用いて印刷を実行する技術であるためハーフトーン処理の速度向上という上記課題を解決するために適用することはできない。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、無着色インクを使用可能な印刷装置に対する印刷制御を行う場合に、印刷画像に形成された有色インクのドットの良好な耐擦性を確保しながら、ハーフトーン処理や色変換処理を高速化させることが可能な印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラムの提供を目的とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するため、本発明は、有色インクと無着色インク(以下、両インクとも記載)とを使用して印刷媒体上に印刷画像を印刷する印刷装置に対し、多数の画素毎に同有色インクおよび無着色インクのドットの形成状況を表すハーフトーンデータを用いて印刷制御を行う印刷制御装置であって、有色データ生成手段と、無色用ハーフトーンデータが記憶された記憶領域と、データ合成手段と、印刷制御手段とを具備する構成としてある。同無色用ハーフトーンデータは、無着色インクのドットの形成状況を表すデータであり、所定数の上記画素に対応させた所定のパターンとされたデータである。
上記有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに対して上記有色データ生成手段により所定のハーフトーン処理が行われると、同有色インクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータが生成される。すると、上記データ合成手段により、有色インクのドットが形成される位置に対応させて有色用ハーフトーンデータに無色用ハーフトーンデータが合わせられるが、有色インクのみの使用量に対応した階調データの値とは無関係に無色用ハーフトーンデータが合わせられて、ハーフトーンデータとされる。そして、印刷制御手段により、同ハーフトーンデータが用いられて印刷装置に両インクのドットを形成させて印刷画像を印刷させる制御が行われる。
以上の構成により、無着色インクのドットの形成状況を表すデータを生成する際にハーフトーン処理を行う必要がなくなるので、ハーフトーン処理の処理速度を向上させることができる。
無着色インクを使用可能な印刷装置で有色インクのドットとは無関係に無着色インクのドットを形成しても、印刷画像の色にはほとんど影響しない。そして、有色インクのドットに無着色インクの所定のパターンが重ねられるので、有色インクのドットの耐擦性は良好とされるとともに発色のムラのない均一な画像が得られる。従って、印刷画像に形成された有色インクのドットの良好な耐擦性を確保するとともに発色のムラのない均一な画像を維持しながら、ハーフトーン処理を高速化させることが可能となる。
また、有色インクのドットが形成されない位置に無着色インクのドットを形成しなくても、印刷画像の色にはほとんど影響しないため、無着色インクの使用量が少なくて済む。
さらに、ハーフトーン処理の前に色変換テーブルを参照することにより入力画像データをインクの使用量に対応した階調データからなる画像データに色変換する場合には、各画素毎に無着色インクの使用量に対応した階調データを生成する必要がなくなるので、色変換処理も高速化させることが可能となる。さらに、無着色インクの使用量に対応した各格子点毎の階調データを色変換テーブルに格納する必要がなくなるので、色変換テーブルを記憶する記憶容量を低減させることが可能となる。
また、請求項2にかかる発明では、両インクを使用して印刷媒体上に印刷画像を印刷する印刷装置に対し、画像を多数の画素毎の階調データで表現した画像データから同多数の画素毎に同有色インクおよび無着色インクのドットの形成状況を表すハーフトーンデータに変換して印刷制御を行う印刷制御装置であって、有色データ生成手段と、無色用ハーフトーンデータが記憶された記憶領域と、データ合成手段と、印刷制御手段とを具備する構成としてある。
上記多数の画素毎とされて上記有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに対して上記有色データ生成手段により所定のハーフトーン処理が行われると、同多数の画素毎とされて同有色インクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータが生成される。すると、上記データ合成手段により、有色用ハーフトーンデータに無色用ハーフトーンデータが合わせられて、ハーフトーンデータとされる。そして、印刷制御手段により、同ハーフトーンデータが用いられて印刷装置に両インクのドットを形成させて印刷画像を印刷させる制御が行われる。
以上の構成としても、印刷画像に形成された有色インクのドットの良好な耐擦性を確保するとともに発色のムラのない均一な画像を維持しながら、ハーフトーン処理を高速化させることが可能となる。また、色変換処理も高速化させることが可能となり、色変換テーブルを記憶する記憶容量を低減させることが可能となる。
ここで、上記有色インクは、溶媒に有色の色剤を混合したインクであって、印刷媒体に記録されたときに有色の色として見えるインクとしてもよい。同溶媒は、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒のように水性の溶媒でもよいし、油性の溶媒でもよい。有色インクに含まれる色剤は、水溶性染料のような色剤(着色剤)でもよいし、不溶性ないし難溶性の顔料または染料のような色材(着色材)でもよく、当該色材(着色材)も本発明にいう色剤に含まれる。
上記無着色インクは、色剤が含まれていなければよく、例えば有色インクと同じ溶媒から構成してもよいし、有色インクのみで印刷されたときの印刷画像の発色の均一性を改善することができる発色感改善インクでもよい。この改善インクは、例えば、特開平8−60059号公報に記載されたように液媒体に酸化セリウム系紫外線吸収剤を含有させたインクでもよいし、液媒体に有機水溶性紫外線吸収剤を含有させたインクでもよいし、有色インクの色剤を不溶化または凝集させる成分(例えば色剤がアニオン性化合物の場合にはカチオン性物質)を液媒体に含有させたインクでもよい。これらのインクによれば、耐水性、耐光性を向上させ、発色のムラを低減させることができるし、光沢紙における光沢ムラを低減することができる。
無着色インクには、色剤が含まれないことによって無色透明の無色インクを採用可能であるが、溶媒に由来したり上記色剤を不溶化等させる成分に由来したりして印刷画像の色にほとんど影響を与えない淡色となっているインクも含まれる。
なお、上記記憶領域は、書き換え可能なRAM等の半導体メモリやハードディスク等に設けてもよいし、書き換え不可能なROM等の半導体メモリや光ディスク等に設けてもよい。また、プリンタと同プリンタを接続したコンピュータとから印刷システムを構成する場合には、同コンピュータと同プリンタのいずれに記憶領域を設けてもよいし、両方に記憶領域を設けてもよい。
上記ハーフトーン処理は、様々な処理が考えられ、誤差拡散法のように階調数変換後の階調誤差を他の画素に拡散させるハーフトーン処理でもよいし、ディザ法のように所定のディザマトリクスを用いて階調数変換を行うハーフトーン処理でもよい。また、ドットの形成状況を表すデータは、様々なデータが考えられ、二値化されたデータでもよいし、四値等の多値化されたデータでもよい。
ハーフトーンデータを用いて印刷制御を行う場合には、例えば、ハーフトーンデータに対して所定のラスタライズ処理を行って両インクのドットの形成状況が表されたラスタデータを生成して印刷装置に対して出力することにより、両インクのドットを印刷装置に形成させて印刷画像を印刷させることができる。同ラスタライズ処理は、様々な処理が考えられ、マイクロウィーブ処理でもよいし、バンド送りによる処理でもよい。
ここで、上記データ合成手段は、上記有色インクのドットが形成される位置に対応させて上記無着色インクのドットを形成させることが表された上記ハーフトーンデータを生成する構成としてもよい。有色インクのドットが形成されない位置に無着色インクのドットを形成しなくても、印刷画像の色にはほとんど影響しないため、印刷画像の色にほとんど影響を与えずに無着色インクの使用量を低減させることが可能となる。
むろん、有色インクのドットが形成される位置に合わせて無着色インクのドットを形成させるようにしてもよい。
上記データ合成手段は、上記多数の画素の中から近隣する所定数の画素を画素区分として、同画素区分内で上記有色インクのドットが形成されるときに同画素区分については上記有色用ハーフトーンデータと上記無色用ハーフトーンデータとを合わせて上記ハーフトーンデータを生成してもよい。これにより、より確実に有色インクのドットに無着色インクのドットパターンを重ねることができ、印刷画像に形成された有色インクのドットの良好な耐擦性を確保しながらハーフトーン処理を高速化させることが可能な具体例を提供することができる。
なお、画素区分の画素数は、当該画素区分内に無着色インクのドットが一つ以上形成させる画素数とされていると、より確実に印刷画像の良好な耐擦性を確保することが可能となる。
上記無着色インクのドットを所定の記録率で形成させる無色用階調データに対して上記ハーフトーン処理を行って上記無色用ハーフトーンデータを生成して上記記憶領域に記憶させる無色データ生成手段を設けてもよい。ハーフトーンデータを生成する印刷制御用のプログラムを利用して無色用ハーフトーンデータを生成することができるので、無着色インクのドットの分散性を良好にさせることが可能となる。特に、印刷媒体や印刷解像度に応じた種類のハーフトーン処理を行う場合、無着色インクについて印刷媒体や印刷解像度に応じた最適なドットを形成することが可能となる。
むろん、無色用ハーフトーンデータ自体を色変換テーブルの一部等として予め記憶領域に記憶させておく構成とすることができる。この場合、請求項5記載の発明と比べて、ハーフトーン処理をより高速化させることができる点で有用である。一方、請求項5記載の発明は、無色用ハーフトーンデータを予め記憶領域に記憶させておく場合と比べて、無色用ハーフトーンデータを記憶する記憶容量を低減させることができる点で有用である。
複数の要素色に対応した階調データからなる入力画像データに対して所定の色変換処理を行って上記有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データを生成する色変換手段を設け、上記データ合成手段は、上記有色インクのドットが形成される位置に対応させて上記有色用ハーフトーンデータに上記無色用ハーフトーンデータを合わせる際に上記複数の要素色に対応した階調データの値とは無関係に上記無色用ハーフトーンデータを合わせて上記ハーフトーンデータを生成してもよい。色変換の処理を高速化させ、色変換テーブルの記憶容量を低減させることが可能な具体例を提供することができる。
また、複数の要素色に対応した階調データと上記有色インクのみの使用量に対応した階調データとの対応関係を規定するとともに上記無色用階調データを格納した色変換テーブルを参照することにより、同複数の要素色に対応した階調データからなる入力画像データを同有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに色変換する色変換手段を設け、上記無色データ生成手段は、上記色変換テーブルに格納された無色用階調データに対して上記ハーフトーン処理を行って上記無色用ハーフトーンデータを生成して上記記憶領域に記憶させてもよい。これにより、色変換の処理を高速化させ、色変換テーブルの記憶容量を低減させることが可能となる。また、ハーフトーンデータを生成する印刷制御用のプログラムを利用して無色用ハーフトーンデータを生成することができるので、無着色インクのドットの分散性を良好にさせることが可能となる。特に、印刷媒体や印刷解像度に応じた種類の色変換処理やハーフトーン処理を行う場合、無着色インクについて印刷媒体や印刷解像度に応じた最適なドットを形成することが可能となる。
請求項8にかかる発明のように、所定数のラスタ単位で有色用ハーフトーンデータに無色用ハーフトーンデータを合わせてハーフトーンデータを生成すると、ハーフトーン処理を簡素化させることが可能となる。特に、ハーフトーン処理の最小単位のラスタ毎にハーフトーンデータを生成すると、ハーフトーン処理をより簡素化させることが可能となる。
なお、上述した装置は、ある機器に組み込まれた状態で他の方法とともに実施されることもある等、発明の思想としては各種の態様を含むものであって、適宜、変更可能である。また、上記構成に対応した所定の手順に従って処理を進めていくことも可能であるので、本発明は制御方法としても適用可能であり、請求項9、請求項10にかかる発明も、基本的には同様の作用、効果を有する。さらに、ドットを形成して画像データに対応する画像を印刷する印刷手段を備える印刷システムとしても適用可能であり、基本的には同様の作用、効果となる。
本発明を実施しようとする際に、上記装置にて所定の制御プログラムを実行させる場合もある。そこで、請求項11、請求項12に記載したプログラムでも、基本的には同様の作用、効果を有する。また、同プログラムを記録した媒体が流通し、同記録媒体からプログラムを適宜コンピュータに読み込むことが考えられるので、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としても適用可能であり、基本的には同様の作用、効果を有する。
むろん、請求項2〜請求項8に記載された構成を上記方法やプログラムや記録媒体に対応させることも可能である。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)第一の実施形態における印刷システムの構成:
(2)印刷制御装置の構成:
(3)印刷制御装置が行う処理の詳細:
(4)第二の実施形態:
(5)第三の実施形態:
(1)第一の実施形態における印刷システムの構成:
図1は、本発明にいう印刷制御装置であるパーソナルコンピュータ(PC)10、本実施形態の印刷装置(印刷手段)となるカラー印刷可能なインクジェットプリンタ20、等から構成された印刷システム100を示している。むろん、本発明に用いられるコンピュータは、PCに限定されない。PC10では、演算処理の中枢をなすCPU11がシステムバス10aを介してPC全体を制御する。同バス10aには、書き換え不可能なメモリであるROM12、書き換え可能なメモリであるRAM13、CD−ROMドライブ15、フレキシブルディスク(FD)ドライブ16、各種インターフェイス(I/F)17a〜e等が接続され、ハードディスクドライブを介して磁気ディスクであるハードディスク(HD)14も接続されている。
HD14にはオペレーティングシステム(OS)やAPL等が記憶されており、実行時にCPU11によって適宜RAM13に転送され、実行される。同HD14には、本発明にいう印刷制御プログラムであるプリンタドライバ14aや、無色用階調データ14cを有する色変換テーブル(色変換LUT)14bや、図示しない階調変換テーブル(階調変換LUT)が記憶されている。本実施形態の記憶領域となるRAM13は、本発明にいう無色用ハーフトーンデータD1を一時的に記憶する。USBI/F17aにはデジタルカメラ30等を接続可能であり、CRTI/F17bにはカラー画像データに基づいて当該画像データに対応する画像を表示するディスプレイ18aが接続され、入力I/F17cにはキーボード18bやマウス18cが操作用入力機器として接続され、プリンタI/F17eには例えばパラレルI/Fケーブル(シリアルI/Fケーブルも可)を介してプリンタ20が接続されている。
図2に示すプリンタ20は、色剤を含む有色インクとしてC、M、Y、レッド系のインクR(RGBデータのRとは異なる)、バイオレットV系のインクV、Kの計6色のインクを使用するとともに、色剤を含まない無着色インク(発色感改善インク)としてClの1種類の無色インクを使用して、印刷用紙(印刷媒体)上にドットを形成することにより画像データに対応する印刷画像を印刷する。以下、説明の都合上Clも一つの色として記載することもある。ここで、Cインクは波長450〜500nm程度の分光反射率が大きく、Yインクは波長500〜700nm程度の分光反射率が大きく、Mインクは波長400〜500nm程度と600〜700nm程度の分光反射率が大きいので、500nm付近の分光反射率は3色とも大きい。そのため、CMYインクを組み合わせると500nm付近の分光反射率が他の波長の分光反射率より大きくなりがちとなる。一方、RインクとVインクは500nm程度の分光反射率が非常に小さいため、CMYインクにRVインクを組み合わせると、500nm付近の分光反射率は突出せず、光源の変化による色の変化が少ない印刷結果を得ることができる。
本実施形態の各有色インクは水性の溶媒にそれぞれC、M、Y、R、V、Kの色剤を混合したインクとされているが、油性の溶媒を用いたインクでもよい。Clインクは、有色インクと同じ水性の溶媒に、色剤と反応して色剤を不溶化させたり凝集させたりする物質を混合した透明のインクとされている。むろん、有色インクと異なる溶媒からなるインクも使用可能である。本実施形態のClインクは、溶媒内に有色の色剤が存在しないことによって無色になっている。溶媒に混合された物質により、Clインクは、有色インクとともに記録されることにより、有色インクのみの状態と比較して耐水性、耐光性を向上させることができる。その結果、印刷媒体の表面が擦られたときに表面上のインクの色剤はこすり落とされにくくなり、耐擦性を向上させることができる。
なお、無着色インクに有色インクと同一の溶媒を用いることにより、良好な耐擦性を得ながら印刷画像の「発色」のムラを確実に少なくさせることが可能となる。
なお、RVインクを用いない4色の有色インクとClインクとを使用するプリンタを採用してもよいし、さらに異なる組み合わせの有色インクとClインクとを使用するプリンタを採用してもよい。また、インク通路内に泡を発生させてインクを吐出するバブル方式のプリンタや、色剤を含むトナーインク(有色インク)と色剤を含まないトナーインク(無着色インク)とを使用して印刷媒体上に印刷画像を印刷するレーザープリンタ等、種々の印刷装置を採用可能である。
本プリンタ20では、CPU21、ROM22、RAM23、通信I/O24、コントロールIC25、ASIC26、I/F27、等がバス20aを介して接続され、CPU21がROM22に書き込まれたプログラムに従って各部を制御する。
通信I/O24はPC10のプリンタI/F17eと接続され、プリンタ20は通信I/O24を介してPC10から送信される色別のラスタデータを受信する。ASIC26は、CPU21と所定の信号を送受信しつつヘッド駆動部26aに対してラスタデータに対応する印加電圧データを出力する。同ヘッド駆動部26aは、同印加電圧データから印刷ヘッドに内蔵されたピエゾ素子への印加電圧パターンを生成し、印刷ヘッドにClを含めて7色のインクをドット単位で吐出させる。I/F27に接続されたキャリッジ機構27aや紙送り機構27bは、印刷ヘッドを主走査させたり、適宜改ページ動作を行いながら印刷用紙を順次送り出して副走査を行ったりする。
本プリンタは、ピエゾ素子への電圧の印加パターンを変えることにより、インク滴の大きさを変更し、大中小の3種類の大きさのドットを形成可能である。そして、ラスタ毎にドットの種類を表現するドットデータからなるラスタデータを入力すると、プリンタはラスタデータに対応してインク量の異なる3種類のドットを印刷用紙上に形成する。
上記ラスタデータは、ラスタ毎に色別にドットの形成状況を表すデータであり、ドットを形成する色の情報が付加情報(例えばヘッダ情報)として付加されている。プリンタ20は、同ラスタデータを入力すると、付加情報に含まれる色に対応するインクを使用して、印刷用紙上でラスタ別に同ラスタデータに対応するドットを形成することにより印刷画像を印刷する。例えば、付加情報に含まれる色がCMYRVKのみである場合、Clインクを使用せずにCMYRVKインクのみを使用して印刷媒体上に画像を記録する。
(2)印刷制御装置の構成:
PC10では、OSにプリンタI/F17eを制御するプリンタドライバ等が組み込まれ、OSの一部となって各種の制御を実行する。APLは、OSを介してハードウェアとデータ等のやりとりを行う。プリンタドライバは、APLの印刷機能の実行時に稼働され、プリンタI/F17eを介してプリンタ20と双方向の通信を行うことが可能であり、GDI等が組み込まれたOSを介してAPLから画像データを受け取ってプリンタ20に対して出力するラスタデータに変換し、プリンタ20に送出する。
図3は上記ハードウェアと上記制御プログラムとが協働して構築する印刷制御装置U0の構成を模式的に示す図であり、図4は上記印刷制御の処理を示すフローチャートである。本装置U0は、各部U11〜U17と記憶領域M1とから構成され、画像を多数の画素毎の階調データで表現した画像データからハーフトーンデータD3に変換し、このハーフトーンデータD3を用いて印刷制御を行う。ハーフトーンデータD3を生成する階調数変換処理部U14は、各手段U21〜U23を備えている。記憶領域M1は、RAM13とされている。ここで、記憶領域M1に記憶された無色用ハーフトーンデータD1は、所定数の画素に対応させた所定のパターンとされたClインクのドットの形成状況を表すデータとされており、本実施形態では無色データ生成手段U22により生成されるようになっている。有色データ生成手段U21は、有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに対して所定のハーフトーン処理を行い、同有色インクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータD2を生成する。データ生成手段U23は、有色インクのドットが形成される位置に対応させて有色用ハーフトーンデータD2に無色用ハーフトーンデータD1を合わせる際に有色インクのみの使用量に対応した階調データの値とは無関係に無色用ハーフトーンデータD1を合わせてハーフトーンデータD3を生成する。
APLに備わるAPL用印刷機能にてディスプレイ18aに表示される印刷実行メニューが選択されると、フローを開始し、指示入力部(印刷媒体入力手段)U17により、図示しない印刷設定画面を表示して各種印刷パラメータを取得する処理を行う(ステップS100。以下、「ステップ」の記載を省略)。同画面では、印刷媒体の種類を選択入力可能な印刷媒体選択欄81a(図4中に図示)等の各種選択欄、各種ボタンを表示する。マウスやキーボードから各種選択欄への操作入力を受け付け、例えばOKボタンがクリック操作されると、各種印刷パラメータを取得する。ユーザが設定を行わない印刷条件項目については、前回の情報をデフォルト情報として取得する。印刷媒体選択欄81aでは、プリンタに印刷させる印刷媒体の種類を表す情報の入力を受け付ける。
次に、画像入力部U11により、多数(所定数)の画素別とされて複数の要素色に対応した階調データから構成された画像データを入力し、広域RGB色空間内の256階調のRGBデータに変換する(S110)。入力する画像データは、デジタルカメラ30からのデータや、CD−ROM15a等に記録したデータ等がある。同画像データは、画像をドットマトリクス状の多数の画素毎の階調データで表現したデータであり、sRGB色空間で定義されるRGBから構成された画像データや、YUV表色系におけるYUVから構成された画像データ、等がある。むろん、Exif2.2規格(Exifは社団法人電子情報技術産業協会の登録商標)に準拠したデータ、Print Image Matching(PIM:PIMはセイコーエプソン株式会社の登録商標)に対応したデータ、等でもよい。画像データの各成分も様々な階調数とされているので、sRGBやYUV表色系等の定義に従って、画像データを広域RGB色空間内のRGB各256階調(0〜255の整数値)のRGBデータに変換する。なお、データを部分的に読み込んでもよいし、データを格納したバッファ領域を表すポインタの受け渡しだけであってもよい。
さらに、解像度変換部U12により、印刷画像を印刷させる解像度に合わせて解像度を変換する、解像度変換処理を行う(S120)。本実施形態では、横方向の解像度をNx倍(Nxは1以上の整数)、縦方向の解像度をNy倍(Nyは1以上の整数)にする変換を行うことにしている。むろん、解像度を大きくする場合には線形補間により隣接する画素の階調データの間に新たなデータを生成し、解像度を小さくする場合には一定の割合でデータを間引き、解像度をそのままにする場合には上記RGBデータをそのまま解像度変換後の画像データとするようにしてもよい。
解像度変換後、色変換部(色変換手段)U13により、色変換LUT14bを参照することによって、複数の要素色RGBに対応した階調データからなるRGBデータを、CMYRVK計6種類のインクすなわち有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに色変換する所定の色変換処理を行う(S130)。従来はRGBデータをCMYRVKCl計7種類のインクの使用量に対応した階調データからなる画像データに色変換していたため、色変換の処理は従来よりも高速になっている。
上記色変換処理をより具体的に説明すると、色変換LUT14bは印刷媒体の種類毎に設けられており、S100で入力された情報で表される印刷媒体の種類に対応する色変換LUTを参照することにしている。そして、解像度変換後のRGBデータを構成する階調データをLUT14bの格子点の階調データに変換するプレ変換処理を行い(S142)、プレ変換後のRGBデータを構成する各画素の階調データを変換対象として順次対象画素を移動させながら、LUT14bを参照することによって、同RGBデータを、CMYRVKインクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに色変換する(S144)。
プレ変換処理とは、RGBデータのRGB色空間内における座標値(階調値)を、所定の階調数変換処理を用いて色変換LUTの格子点に対応する座標値(階調値)のいずれかに変換する処理である。例えば、特開平7−30772号公報に開示された手法を採用することができ、誤差拡散法や平均誤差最小法を用いてプレ変換後のRGBデータで表現される画像の局所的な領域における各画素の階調データの平均値がなるべくプレ変換前のRGBデータで表現される画像の局所的な領域における各画素の階調データの平均値に等しくなるように、一つ一つの階調データを近傍の格子点の階調データに変換していく。これにより、プレ変換を行わずに補間処理を行った場合とほとんど同等の色補正結果を得ることができ、色変換LUTの記憶容量を増やすことなく色変換処理を高速化させることができる。
図5は、HD14に記憶された色変換LUT14bの構造を模式的に示している。LUT14bは、変換前のRGBの3要素色に対応した階調データと、変換後のCMYRVKの6要素色に対応した階調データ(有色用階調データD11)と、の対応関係を複数の格子点(参照点)について規定している。ここで、RGBに対応した階調データはディスプレイで表示される各RGBの濃度を表す階調値からなり、CMYRVKに対応した階調データは印刷装置で用いられるインクのうち有色インクのみの使用量に対応した階調値からなる。同LUTはCMYRVK別に階調データが格納されており、入力するRGBデータに一致するCMYRVK別の階調データが取得されるようになっている。また、LUT14bは、Clインクのドットを所定の記録率で形成させる階調データ(無色用階調データD12)も有している。この無色用階調データD12は、格子点の違いに関係なく同一の階調値(Clで表すことにする)、すなわち、RGBに対応した階調データの値およびCMYRVKに対応した階調データの値とは無関係に一律とされた値とされている。図の例では、RGBおよびCMYRVKの階調値に関係なく、Cl=128と単一にされている。ここで、LUT14bに格納された階調データはインクの使用量に比例した0〜255の整数値とされているため、Clの階調値128は128/255すなわち略50%の記録率でClインクのドットが形成される値である。通常、印刷媒体上に形成される1ドットの面積は1画素の面積より大きいため、有色インクのドットの良好な耐擦性を確保しながらClインクの使用量を節約すべく、100%より小さい記録率としている。
なお、色変換LUTは印刷媒体の種類のそれぞれに対して設けられており、各LUT内で単一の値とされた無色用階調データは各色変換LUTに対して別々に設けられている。むろん、各無色用階調データは、互いに異なる値にされていてもよいし、互いに同じ値にされていてもよい。
このように、LUT14bは、有色インクの使用量に対応した有色用階調データD11と、無着色インクの使用量に対応した無色用階調データD12と、が格納された情報テーブルとされている。
従来では色変換LUTにCMYRVKClの7要素色に対応した階調データを格納していたため、色変換テーブルの記憶容量は従来よりも少なくなっている。
上記解像度変換処理で解像度をNx×Ny倍に大きくした場合、解像度変換前の画素に対応する解像度変換後のNx×Ny画素単位でプレ変換処理を行う。そして、Nyラスタ分について同じ処理を行った後に次のNyラスタについてNx×Ny画素単位の処理を行うことを繰り返す。
例えば、変換前の解像度が横360×縦360dpiであり、変換後の解像度(印刷画像の解像度と同じ)が1440×720dpiであるとき、4×2画素単位でプレ変換が行われる。ここで、RGB色空間内におけるプレ変換前のRGBデータの位置が格子点の位置ではないとき、RGBデータの近傍にある複数の格子点の階調データを用いる。このとき各格子点の階調データを4×2画素中における各画素に割り振る必要があるが、同RGBデータの位置と各格子点の位置との距離の逆数に比例するような割合で各格子点の階調データを割り振って4×2画素中における各画素の階調データとする。
むろん、S130では、プレ変換を行わずに色変換を行ってもよい。この場合、入力するRGBデータに一致するCMYRVKがLUTに格納されていない場合には、同RGBデータに近い複数のRGBデータに対応する階調データを取得し、体積補間等の補間演算により色変換後の階調値を算出すればよい。
以上説明したようにして、図5の下段に示すように、色変換LUT14bを参照することにより、RGBデータを、有色インクのみに対応した階調データからなる画像データに変換することができる。
色変換の対象となる色変換直前のRGBデータが本発明にいう入力画像データとなるが、プレ変換の対象となるプレ変換直前の画像データや、解像度変換の対象となる解像度変換直前の画像データや、S110で入力した画像データも本発明にいう入力画像データとして捉えることも可能である。色変換後の画像データは、プリンタ20の印刷画像(出力画像)を表現する別の複数の要素色CMYRVK別の階調値からなる画像データであり、画像をドットマトリクス状の多数(所定数)の画素で階調表現した各要素色別の256階調のデータである。なお、色変換前後で、画素数の変更はなく、縦横の画素数は同じままとされている。
色変換後、階調数変換処理部U14により、所定の階調数変換処理(ハーフトーン処理)を行い、CMYRVKClインクのハーフトーンデータ(ドットの形成状況を表すデータ)を生成する(S150)。なお、ハーフトーン処理の前後で、画素数の変更はなく、縦横の画素数は同じままとされている。
図6は、階調数変換処理の具体例を示している。本実施形態では、まず、色変換後の要素色別に、色変換後の画像データを構成する各画素の階調データD21を変換対象として順次対象画素を移動させながら、HD14に記憶された階調変換テーブル(階調変換LUT)14dを参照して、対象画素の階調データを大中小のドットの種類別にインク使用量に対応するドット量を表すドット量データD22に変換する。なお、図の小さな正方形の一つ一つは一つの画素を示している。ドット量データD22は、色変換後の画像データを構成するドットマトリクス状の多数の画素別にインクの種類別とされた多階調データである。次に、インクの種類別に、各画素のドット量データD22を変換対象として順次対象画素を移動させながら、全画素のドット量データに対して誤差拡散法やディザ法といった手法による二値化処理(狭義の階調数変換処理)を行って二値化し、大中小のドットの種類別の2階調データD23からなるハーフトーンデータを生成する。同ハーフトーンデータは、ドットの形成有無を表すデータであり、例えば階調値「1」をドット形成有り、階調値「0」をドット形成無しに対応させたデータとすることができる。
階調変換LUT14dは、インクの種類別に、変換前の256階調の階調データと、変換後のドット量を表すドット量データと、の対応関係を階調データの各階調値について規定した情報テーブルである。同LUTはCMYRVKCl別とされるとともに、各色用のLUTには、大ドットと中ドットと小ドットのそれぞれについてドット量を表すドット量データが格納されている。そして、入力する階調データに一致する大中小のドットの種類別のドット量データが取得されるようになっている。
むろん、S150では、インクの種類別に変換前の256階調の階調データと変換後の4階調のハーフトーンデータ(ドットの形成状況を表すデータ)との対応関係を規定した情報テーブルを参照して、色変換後の画像データを4階調のハーフトーンデータに変換する処理を行ってもよい。同ハーフトーンデータは、例えば階調値「3」を大ドット形成有り、階調値「2」を中ドット形成有り、階調値「1」を小ドット形成有り、階調値「0」をドット形成無しに対応させたデータとすることができる。
本印刷制御装置は、有色インク用の階調数変換処理とClインク用の階調数変換処理とを設けることにより、ハーフトーン処理を高速化させている。一連の階調数変換処理については、後に詳述する。
階調数変換後、インターレース処理部U15により、ハーフトーンデータに対して所定のインターレース処理(ラスタライズ処理)を行ってプリンタで使用される順番に並べ替え、CMYRVKClインクのドットの形成状況が表されたラスタデータを生成する(S160)。その際、ドットを形成する色を表す付加情報を付加する。なお、インターレース処理では、マイクロウィーブ処理を行ってもよい。
そして、データ送出部U16により、ラスタデータをプリンタ20に対して出力するラスタデータ送出処理を行い(S170)、フローを終了する。すると、プリンタ20は、印刷画像を表現するラスタデータを入手し、同データに基づいて印刷ヘッドを駆動してインクを印刷用紙上に吐出し、画像データに対応する印刷画像を印刷する。
上記インターレース処理部U15とデータ送出部U16とから印刷制御手段が構成され、上記S160〜S170の処理は、生成されたハーフトーンデータを用いて印刷装置に有色インクおよび無着色インクのドットを形成させて印刷画像を印刷させる制御を行っていることになる。ここで、ハーフトーン処理とラスタライズ処理を実行可能な印刷装置であれば色変換後の画像データをそのまま同印刷装置に出力することにより、印刷画像を印刷させる制御を行うことができる。
(3)印刷制御装置が行う処理の詳細:
図7は上記S150の階調数変換処理の詳細を示すフローチャートであり、図8は無色用ハーフトーンデータD1を生成する様子を模式的に示す図であり、図9は有色用ハーフトーンデータD2に無色用ハーフトーンデータD1を合わせてハーフトーンデータD3を生成する様子を模式的に示す図である。なお、図8の小さな正方形の一つ一つは一つの画素を示している。ここで、S205〜S215の処理を行うPCが無色データ生成手段を構成し、S220の処理を行うPCが有色データ生成手段を構成し、S225〜S250の処理を行うPCがデータ合成手段を構成する。
まず、色変換LUT14bから無色用階調データD12を読み出す(S205)。ここで、複数の色変換LUTのうち、上記S100で入力された情報で表される印刷媒体の種類に対応する色変換LUTを選択する処理を行い、当該色変換LUTに格納された無色用階調データD12を読み出す。次に、無色用階調データD12を所定数のラスタ分繰り返し並べて、所定数のラスタ分の無色用階調データを生成する(S210)。例えば、解像度変換処理の際に縦方向の解像度を2倍に変換した場合に2ラスタ分の無色用階調データを生成する等、Ny倍に変換した場合にNyラスタ分の無色用階調データを生成する。ここで、図8に示すように、LUT14bから読み出した単一の無色用階調データD12がNyラスタ分の画素のそれぞれに格納されることになる。むろん、生成する無色用階調データは、1ラスタ分、Ny×n(nは2以上の整数)のラスタ分、等、適宜変更可能である。
さらに、所定数のラスタ分の無色用階調データに対して画素数を変化させることなくハーフトーン処理を行って無色用ハーフトーンデータD1を生成し、記憶領域M1に記憶する(S215)。具体的には、まず、所定数のラスタ分の無色用階調データを構成する各画素の階調データD21を変換対象として順次対象画素を移動させながら、HD14に記憶されたClインク用の階調変換LUT14d1を参照して、対象画素の階調データを大中小のドットの種類別にClインクの使用量に対応するドット量を表すドット量データD32に変換する(S216)。Clインク用のドット量データD32は、所定数のラスタ分の無色用階調データを構成するドットマトリクス状の画素別とされた多階調データである。次に、各画素のドット量データD32を変換対象として順次対象画素を移動させながら、所定数のラスタ分のドット量データに対して画素毎に二値化処理(狭義の階調数変換処理)を行って二値化し、大中小のドットの種類別の2階調データD33からなる無色用ハーフトーンデータD1を所定数のラスタ分生成して、RAM13に記憶する(S217)。一律の値とされた無色用階調データから所定の階調数変換処理により無色用ハーフトーンデータを生成するため、当該無色用ハーフトーンデータは、所定数のラスタ分の画素に対応させた所定のパターンのドットを形成させるデータとされる。
図8の例では、無色用階調データD12はClインクのドットを略50%の記録率で形成させるデータとされており、無色用ハーフトーンデータD1はClインクの大ドットを市松模様のように2画素おきに1ドットずつ形成させるデータとされていることが示されている。ここで、各画素を示す正方形の内部に描かれた丸印は、各画素に対応して形成されるドットを示している。このようにして、Clインクのドットの形成状況を表す無色用ハーフトーンデータが生成される。
無色用ハーフトーンデータを生成すると、CMYRVKインクのみの使用量に対応した階調データからなる色変換後の画像データに対してS215と同じハーフトーン処理を行い、CMYRVKインクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータを生成する(S220)。すなわち、HD14に記憶された階調変換LUT14dを参照して、色変換後の画像データを構成する各画素の階調データを大中小のドットの種類別にドット量データに変換し(S221)、当該ドット量データに対して画素毎に二値化処理を行って二値化し、大中小のドットの種類別の2階調データからなる有色用ハーフトーンデータD2を生成する(S222)。有色用ハーフトーンデータD2は、色変換後の画像データと同じ画素数の画素毎とされて有色インクのみのドットの形成状況が表されている。
有色用ハーフトーンデータを生成すると、図9に示すように、有色用ハーフトーンデータD2と無色用ハーフトーンデータD1とを合わせてハーフトーンデータD3を生成する(S225〜S250)。
具体的には、まず、生成するハーフトーンデータD3を格納するバッファ領域をRAM13内に設ける(S225)。ここで、有色用ハーフトーンデータD2を構成する多数の画素に対応させて、無色用ハーフトーンデータD1を所定数のラスタ単位で繰り返し並べる設定としておく。本実施形態では、有色用ハーフトーンデータD2のみバッファ領域に格納した状態にしておき、繰り返された無色用ハーフトーンデータをバッファ領域に格納する処理を行っていない。むろん、無色用ハーフトーンデータをバッファ領域に格納するようにしてもよい。
次に、有色用ハーフトーンデータD2を構成する多数の画素の中から近隣する所定数の画素を画素区分B1とし、有色用ハーフトーンデータD2に無色用ハーフトーンデータD1を合わせる着目画素区分を設定する(S230)。本実施形態では、隣接する2×2画素を画素区分にすることにしているが、Nx×Ny倍の解像度変換に合わせてNx×Ny画素を画素区分にしてもよいし、1画素のみ、3×1画素、等を画素区分にしてもよい。有色用ハーフトーンデータは色別かつドットの種類別とされているため、色毎かつドットの種類毎に画素区分を設定する。本実施形態では、全画素について上下左右方向に整然と並んだ同じ大きさの画素区分としている。着目画素区分の設定順序は、様々な順序とすることができ、例えば、左上の画素区分から開始して順番に右上の画素区分までとし、その後一つずつ下の左端の画素区分から順番に右端の画素区分までとして、最後に右下の画素区分とすればよい。
画素区分を構成する画素の数は、画素区分内に一つ以上のClインクのドットが形成される数とされていると、印刷画像の良好な耐擦性をより確実に確保することが可能となる。例えば、Clインクの記録率をr(0<r≦1)で表すと、画素区分の画素数を1/r以上の整数とすることにより、画素区分内でClインクのドットを確実に形成して印刷画像の耐擦性をより良好に保つことが可能となる。
その後、着目画素区分内の各画素の2階調データを参照して、着目画素区分内でCMYRVKインクのドットを形成するか否かを判断する(S235)。ここで、着目画素区分内で少なくともCMYRVKインクの大中小いずれか一つのドットが形成されるときに条件成立とし、着目画素区分内でCMYRVKインクの大中小いずれのドットも形成されないときに条件不成立とすることにしている。図9は簡略化して描いているが、有色インクのドットが全く形成されない画素区分B11が着目画素区分であるときに条件不成立ということになる。
条件成立時、無色用ハーフトーンデータD1を構成する各画素の2階調データの中から着目画素区分に対応する2階調データをバッファ領域に格納することにより、着目画素区分について有色用ハーフトーンデータに無色用ハーフトーンデータを合わせてハーフトーンデータを生成し(S240)、S250に進む。このとき、階調数変換処理前におけるCMYRVKデータ(有色インクのみの使用量に対応した階調データ)の値とは無関係に無色用ハーフトーンデータを合わせることになるし、色変換前におけるRGBデータ(複数の要素色に対応した階調データ)の値とは無関係に無色用ハーフトーンデータを合わせることになる。一方、条件不成立時、着目画素区分の各画素に対応してClインクのドットを形成しない2階調データ(例えば階調値0)をバッファ領域に格納することにより、着目画素区分について有色インクのみのドットを形成させるハーフトーンデータを生成し(S245)、S250に進む。図9の例では、有色インクのドットを形成する画素区分についてのみ、所定のパターンのドットを形成させる無色用ハーフトーンデータが有色用ハーフトーンデータに合わせられている様子が示されている。これにより、有色インクのドットが形成される位置に対応させてClインクのドットを形成させることが表されたハーフトーンデータが生成される。
S250では、全ての画素区分についてハーフトーンデータを生成したか否かを判断する。ハーフトーンデータを生成していない画素区分が残っている場合にはS230〜S250の処理を繰り返し、残っていない場合にはフローを終了する。
以上の処理により、所定数のラスタ単位で有色用ハーフトーンデータに無色用ハーフトーンデータが合わせられて、ハーフトーンデータとされる。
なお、画素区分を1画素のみとしたときには、有色インクのドットが形成される位置に合わせてClインクのドットを形成させることが表されたハーフトーンデータが生成されることになる。
このように、所定数のラスタ分の無色用ハーフトーンデータをバッファ領域に保持して繰り返し使用することにより、無色用ハーフトーンデータを生成する処理の時間を短縮させることができ、ハーフトーン処理の高速化させることができる。
階調数変換処理が終了すると、インターレース処理が行われてCMYRVKClのインクドットの形成有無が表された中間ラスタデータが生成され、CMYRVKClのドットを形成することを表す付加情報が付加される等により最終的なラスタデータが生成されて、プリンタに対して出力される。すると、プリンタは、付加情報に従ってCMYRVKClのインクを使用し、ラスタデータに対応するドットを形成して印刷画像を印刷する。
Clインクを使用可能な印刷装置でClインクのドットを有色インクのドットとは関係無く形成しても、印刷画像の色にはほとんど影響しない。一方、Clインクの所定のパターンが有色インクのドットに重ねられるので、印刷画像に良好な耐擦性を得ることができる。従って、印刷画像に形成された有色インクのドットの良好な耐擦性を確保するとともに発色のムラのない均一な画像を維持しながら、ハーフトーン処理の処理速度を向上させることが可能となる。なお、有色インクのドットが形成される画素区分全ての画素にClインクのドットを形成せず、所定の記録率となるようにClインクのドットを形成しているが、形成されるClインクの1ドットの面積は1画素の面積よりも大きいため、Clインクの使用量を少なくさせることができ、Clインクを効率よく使用しながら十分な耐擦性を得ることが可能となる。そして、従来からのハーフトーン処理を実現させる印刷制御用のプログラムを利用して無色用ハーフトーンデータを生成しているので、Clインクのドットの分散性が良好とされる。ここで、印刷媒体の種類に応じたハーフトーン処理や印刷解像度に応じたハーフトーン処理を行うと、印刷媒体や印刷解像度に応じた最適なClインクのドットを形成することが可能となる。
また、有色インクのドットの位置にClインクのドットを形成しないようにしているが、有色インクのドットの位置にClインクのドットを形成しなくても印刷画像の色にはほとんど影響しないため、Clインクの使用量が少なくて済む。
さらに、色変換LUTを参照することにより画像データを色変換する際、各画素毎にClインクの使用量に対応した無色用階調データを生成する必要がないので、無色用階調データを生成していた従来と比べて色変換処理も高速化させることが可能となる。その際、Clインクの使用量に対応した各格子点毎の階調データを色変換LUTに格納する必要がなくなるので、色変換LUTを記憶する記憶容量を少なくさせることが可能となる。
ところで、本発明を実施する際に使用可能なコンピュータと印刷装置は、様々な構成が可能である。例えば、プリンタは、コンピュータと一体化されたものであってもよいし、単色画像のみを印刷する専用品であってもよい。
また、濃色のKと淡色のLkの二種類の墨色系インクを使用可能な印刷装置を用いてもよい。この場合、例えばRGBデータをCMYRVK’別の階調データからなる画像データに色変換し(K’はLkのインク使用量をKのインク使用量に換算してさらにKのインク使用量を加算したインク使用量に対応する階調データ)、K’の階調データに対して所定の分版処理を行ってKの階調データとLkの階調データとを生成し、CMYRVKLkClのインクの使用量を表す階調データから有色用ハーフトーンデータを生成する。そして、有色用ハーフトーンデータに無色用ハーフトーンデータを合わせてハーフトーンデータを生成し、当該ハーフトーンデータを用いて印刷画像を印刷させる制御を行えばよい。
さらに、印刷媒体の種類に応じてClインクの使用量を変更してもよい。印刷装置が少なくとも第一印刷媒体(例えば、光沢紙)と第二印刷媒体(例えば、普通紙、マット紙)とを使用して印刷可能であるとともに、第二印刷媒体は第一印刷媒体よりも光沢が弱くされている場合、印刷装置に印刷させる印刷媒体の種類を表す情報の入力を受け付ける印刷媒体入力手段を設け、無色データ生成手段は、印刷媒体入力手段にて入力された情報で表される印刷媒体の種類が第二印刷媒体である場合には第一印刷媒体である場合よりも大きい記録率でClインクのドットを形成させる無色用階調データに対してハーフトーン処理を行って無色用ハーフトーンデータを生成して記憶領域に記憶させてもよい。光沢の弱い印刷媒体ではClインクを使用する印刷装置でClインクの使用量が多くされていても印刷画像の光沢感には影響しないので、印刷媒体の種類に応じて適切な印刷画像を得ることが可能となる。
また、解像度に応じてClインクの使用量を変更してもよい。解像度が大きい場合には高画質が求められるので、第一解像度が第二解像度よりも高解像度とされている場合、より耐擦性を向上すべく、第一解像度に場合に第二解像度の場合よりも大きい記録率でClインクのドットを形成させる無色用階調データに対してハーフトーン処理を行って無色用ハーフトーンデータを生成して記憶領域に記憶させてもよい。
(4)第二の実施形態:
図10は、第二の実施形態における階調数変換処理の詳細を示すフローチャートである。本実施形態では、所定数の画素に対応させた所定のパターンとされたClインクのドットの形成状況を表す無色用ハーフトーンデータD41を予めHD14に記憶させてあり、この無色用ハーフトーンデータD41を用いてハーフトーンデータを生成する。ここで、無色用ハーフトーンデータD41を色変換LUTの一部として記憶領域に記憶させてもよいし、色変換LUTとは別のデータとして記憶領域に記憶させてもよい。
まず、所定数のラスタ分の無色用ハーフトーンデータD41をHD14からRAM13に読み出す(S305)。なお、印刷解像度や印刷媒体の種類に応じて無色用ハーフトーンデータを設けてもよく、この場合には印刷解像度や印刷媒体の種類に対応する無色用ハーフトーンデータを読み出せばよい。
そして、上述したS220〜S250と同様の処理を行い、ハーフトーンデータを生成する(S310〜S340)。すなわち、CMYRVKインクのみの使用量に対応した階調データからなる色変換後の画像データに対して所定のハーフトーン処理を行い、CMYRVKインクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータを生成する(S310)。次に、生成するハーフトーンデータを格納するバッファ領域を設け(S315)、着目画素区分を設定し(S320)、着目画素区分内でCMYRVKインクのドットを形成するか否かを判断する(S325)。条件成立時、無色用ハーフトーンデータD41を構成する各画素の2階調データの中から着目画素区分に対応する2階調データをバッファ領域に格納することにより、着目画素区分について有色用ハーフトーンデータに無色用ハーフトーンデータを合わせてハーフトーンデータを生成する(S330)。条件不成立時、着目画素区分の各画素に対応してClインクのドットを形成しない2階調データをバッファ領域に格納することにより、着目画素区分について有色インクのみのドットを形成させるハーフトーンデータを生成する(S335)。S320〜S335の処理を、全画素区分について終了するまで繰り返す(S340)。
以上の構成によっても、印刷画像に形成された有色インクのドットの良好な耐擦性を確保するとともに発色のムラのない均一な画像を維持しながら、ハーフトーン処理や色変換処理を高速化させることが可能となる。
なお、無色用ハーフトーンデータを予め記憶領域に記憶させておくと、第一の実施形態のように無色用ハーフトーンデータを生成する場合と比べてハーフトーン処理の処理速度をより向上させることができる点で有用である。一方、無色用ハーフトーンデータを生成する構成にすると、第二の実施形態のように無色用ハーフトーンデータを記憶領域に記憶させておく場合と比べて無色用ハーフトーンデータを記憶する記憶容量を低減させることができる点で有用である。
無色用ハーフトーンデータを記憶する記憶領域としては、HD以外にも、ROM等、データの書き換えができないメモリであってもよい。無色用ハーフトーンデータがプリンタのROMに記憶されている場合には、S305でプリンタから無色用ハーフトーンデータを受信し、ハーフトーンデータを生成するようにしてもよい。
(5)第三の実施形態:
図11はプリンタのROM22に無色用ハーフトーンデータD51を記憶させた場合の別の印刷制御処理を示すフローチャートであり、図12はプリンタ20がCPU21の制御により行う印刷処理を示すフローチャートである。本実施形態では、所定数の画素に対応させた所定のパターンとされたClインクのドットの形成状況を表す無色用ハーフトーンデータD51をプリンタのROM22に予め記憶させてあり、この無色用ハーフトーンデータD51を用いて印刷制御を行う。
まず、上述したS100〜S130と同様、各種印刷パラメータを取得する処理を行い(S400)、画像データを入力して広域RGB色空間内のRGBデータに変換し(S410)、解像度変換処理を行い(S420)、色変換処理を行う(S430)。本実施形態でも、RGBデータを、有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに色変換している(S442〜S444)。
その後、図7のS220と同様、CMYRVKインクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに対して所定のハーフトーン処理を行い、有色用ハーフトーンデータを生成する(S450)。そして、生成した有色用ハーフトーンデータをプリンタ20に対して送出し(S460)、フローを終了する。
プリンタ20では、まず、上記有色用ハーフトーンデータをPC10から入手する(S505)。そして、上述した図7のS225〜S250と同様の処理を行い、ハーフトーンデータを生成する(S510〜S535)。すなわち、生成するハーフトーンデータを格納するバッファ領域をRAM23内に設け(S510)、着目画素区分を設定し(S515)、着目画素区分内でCMYRVKインクのドットを形成するか否かを判断する(S520)。条件成立時、ROM22に記憶された無色用ハーフトーンデータD51を構成する各画素の2階調データの中から着目画素区分に対応する2階調データをバッファ領域に格納することにより、着目画素区分について有色用ハーフトーンデータに無色用ハーフトーンデータを合わせてハーフトーンデータを生成する(S525)。条件不成立時、着目画素区分の各画素に対応してClインクのドットを形成しない2階調データをバッファ領域に格納することにより、着目画素区分について有色インクのみのドットを形成させるハーフトーンデータを生成する(S530)。S515〜S530の処理を、全画素区分について終了するまで繰り返す(S535)。
ハーフトーンデータを生成すると、ハーフトーンデータに対して所定のインターレース処理を行ってプリンタで使用する順番に並べ替え、CMYRVKClインクのドットの形成状況が表されたラスタデータを生成する(S540)。そして、生成したラスタデータに基づいて印刷ヘッドを駆動してインクを印刷用紙上に吐出させながら画像データに対応する印刷画像を印刷する処理を行い(S545)、フローを終了する。
すなわち、本実施形態において、プリンタのROM22は本発明にいう記憶領域であり、図12のS505〜S540の処理を行うプリンタ20と図11の処理を行うP10とが本発明にいう印刷制御装置を構成する。また、図12のS545の処理を行うプリンタ20が、本発明にいう印刷装置を構成する。
以上の構成によっても、印刷画像に形成された有色インクのドットの良好な耐擦性を確保するとともに発色のムラのない均一な画像を維持しながら、ハーフトーン処理や色変換処理を高速化させることが可能となる。
本実施形態の構成は、PCの処理速度を基準としたときにプリンタの処理が比較的速い場合や、PCの処理を少なくさせたい場合等に有用である。
なお、プリンタが上記S505〜S545の印刷処理を行っている最中にPCにて別の印刷処理を実行させるための有色用ハーフトーンデータが生成されたとき、ROM22から無色用ハーフトーンデータを読み出してPCに対して出力するようにしてもよい。この場合、PCでは、プリンタに対して有色用ハーフトーンデータを出力することができるか否かを問い合わせ、プリンタでは上記印刷処理を行っているときにROM22に記憶された無色用ハーフトーンデータをPCに対して出力し、上記印刷処理を行っていないときには有色用ハーフトーンデータを受信可能であることを意味する情報をPCに対して出力するようにしてもよい。そして、プリンタから無色用ハーフトーンデータを入手したとき、PCは、当該無色用ハーフトーンデータを有色用ハーフトーンデータに合わせてハーフトーンデータを生成し、当該ハーフトーンデータを用いてプリンタに対する印刷制御を行ってもよい。すると、印刷画像が印刷されるまでの時間が短縮されるので、印刷画像を得るまでの時間を少なくさせることができる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、印刷画像に形成された有色インクのドットの良好な耐擦性を確保するとともに発色のムラのない均一な画像を維持しながら、ハーフトーン処理や色変換処理を高速化させることが可能となる。
第一の実施形態における印刷システムの概略構成を示すブロック図。 プリンタの概略構成を示すブロック図。 印刷制御装置の構成を模式的に示すブロック図。 印刷制御処理を示すフローチャート。 色変換LUTの構造を模式的に示す図。 階調数変換処理の具体例を模式的に示す図。 階調数変換処理の詳細を示すフローチャート。 無色用ハーフトーンデータを生成する様子を模式的に示す図。 ハーフトーンデータD3を生成する様子を模式的に示す図。 第二の実施形態における階調数変換処理の詳細を示すフローチャート。 第三の実施形態においてPCが行う印刷制御処理を示すフローチャート。 第三の実施形態においてプリンタが行う印刷処理を示すフローチャート。
符号の説明
10…パーソナルコンピュータ(PC)、11…CPU、12…ROM、13…RAM(記憶領域)、14…ハードディスク(HD)、14a…プリンタドライバ、14b…色変換テーブル(色変換LUT)、14c…無色用階調データ、14d…階調変換テーブル(階調変換LUT)、20…インクジェットプリンタ、22…ROM、100…印刷システム、B1,B11…画素区分、D1,D41,D51…無色用ハーフトーンデータ、D2…有色用ハーフトーンデータ、D3…ハーフトーンデータ、D11…有色用階調データ、D12…無色用階調データ、D21…階調データ、D22,D32…ドット量データ、D23,D33…2階調データ、M1…記憶領域、U0…印刷制御装置、U11…画像入力部、U12…解像度変換部、U13…色変換部(色変換手段)、U14…階調数変換処理部、U15…インターレース処理部、U16…データ送出部、U17…指示入力部(印刷媒体入力手段)、U21…有色データ生成手段、U22…無色データ生成手段、U23…データ合成手段

Claims (12)

  1. 色剤を含む有色インクと色剤を含まない無着色インクとを使用して印刷媒体上にドットを形成することにより印刷画像を印刷する印刷装置に対し、多数の画素毎に同有色インクおよび無着色インクのドットの形成状況を表すハーフトーンデータを用いて印刷制御を行う印刷制御装置であって、
    上記有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに対して所定のハーフトーン処理を行い、同有色インクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータを生成する有色データ生成手段と、
    所定数の上記画素に対応させた所定のパターンとされた上記無着色インクのドットの形成状況を表す無色用ハーフトーンデータが記憶された記憶領域と、
    上記有色インクのドットが形成される位置に対応させて上記有色用ハーフトーンデータに上記無色用ハーフトーンデータを合わせる際に上記有色インクのみの使用量に対応した階調データの値とは無関係に上記無色用ハーフトーンデータを合わせて上記ハーフトーンデータを生成するデータ合成手段と、
    生成された上記ハーフトーンデータを用いて上記印刷装置に上記有色インクおよび無着色インクのドットを形成させて上記印刷画像を印刷させる制御を行う印刷制御手段とを具備することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 色剤を含む有色インクと色剤を含まない無着色インクとを使用して印刷媒体上にドットを形成することにより印刷画像を印刷する印刷装置に対し、画像を多数の画素毎の階調データで表現した画像データから同多数の画素毎に同有色インクおよび無着色インクのドットの形成状況を表すハーフトーンデータに変換して印刷制御を行う印刷制御装置であって、
    上記多数の画素毎とされて上記有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに対して所定のハーフトーン処理を行い、同多数の画素毎とされて同有色インクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータを生成する有色データ生成手段と、
    所定数の上記画素に対応させた所定のパターンとされた上記無着色インクのドットの形成状況を表す無色用ハーフトーンデータが記憶された記憶領域と、
    上記有色用ハーフトーンデータと上記無色用ハーフトーンデータとを合わせて上記ハーフトーンデータを生成するデータ合成手段と、
    生成された上記ハーフトーンデータを用いて上記印刷装置に上記有色インクおよび無着色インクのドットを形成させて上記印刷画像を印刷させる制御を行う印刷制御手段とを具備することを特徴とする印刷制御装置。
  3. 上記データ合成手段は、上記有色インクのドットが形成される位置に対応させて上記無着色インクのドットを形成させることが表された上記ハーフトーンデータを生成することを特徴とする請求項2に記載の印刷制御装置。
  4. 上記画像データは、上記多数の画素毎とされた上記階調データから構成され、
    上記データ合成手段は、上記多数の画素の中から近隣する所定数の画素を画素区分として、同画素区分内で上記有色インクのドットが形成されるときに同画素区分については上記有色用ハーフトーンデータと上記無色用ハーフトーンデータとを合わせて上記ハーフトーンデータを生成することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の印刷制御装置。
  5. 上記無着色インクのドットを所定の記録率で形成させる無色用階調データに対して上記ハーフトーン処理を行って上記無色用ハーフトーンデータを生成して上記記憶領域に記憶させる無色データ生成手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷制御装置。
  6. 複数の要素色に対応した階調データからなる入力画像データに対して所定の色変換処理を行って上記有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データを生成する色変換手段が設けられ、
    上記データ合成手段は、上記有色インクのドットが形成される位置に対応させて上記有色用ハーフトーンデータに上記無色用ハーフトーンデータを合わせる際に上記複数の要素色に対応した階調データの値とは無関係に上記無色用ハーフトーンデータを合わせて上記ハーフトーンデータを生成することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷制御装置。
  7. 複数の要素色に対応した階調データと上記有色インクのみの使用量に対応した階調データとの対応関係を規定するとともに上記無色用階調データを格納した色変換テーブルを参照することにより、同複数の要素色に対応した階調データからなる入力画像データを同有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに色変換する色変換手段が設けられ、
    上記無色データ生成手段は、上記色変換テーブルに格納された無色用階調データに対して上記ハーフトーン処理を行って上記無色用ハーフトーンデータを生成して上記記憶領域に記憶させることを特徴とする請求項5に記載の印刷制御装置。
  8. 上記印刷装置は、ラスタ毎にドットの形成状況を表すラスタデータを入力し、上記有色インクおよび無着色インクを使用して印刷媒体上で同ラスタ別に同ラスタデータに対応するドットを形成することにより印刷画像を印刷する装置であり、
    上記無色データ生成手段は、所定数のラスタ分の上記無色用階調データに対して上記ハーフトーン処理を行って上記無色用ハーフトーンデータを生成して上記記憶領域に記憶させ、
    上記データ合成手段は、上記所定数のラスタ単位で上記有色用ハーフトーンデータに上記無色用ハーフトーンデータを合わせて上記ハーフトーンデータを生成することを特徴とする請求項5または請求項7に記載の印刷制御装置。
  9. 色剤を含む有色インクと色剤を含まない無着色インクとを使用して印刷媒体上にドットを形成することにより印刷画像を印刷する印刷装置に対し、多数の画素毎に同有色インクおよび無着色インクのドットの形成状況を表すハーフトーンデータを用いて印刷制御を行う印刷制御方法であって、
    上記有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに対して所定のハーフトーン処理を行い、同有色インクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータを生成する有色データ生成工程と、
    上記有色インクのドットが形成される位置に対応させて上記有色用ハーフトーンデータに、所定の記憶領域に記憶されて所定数の上記画素に対応させた所定のパターンとされた上記無着色インクのドットの形成状況を表す無色用ハーフトーンデータを、合わせる際に、上記有色インクのみの使用量に対応した階調データの値とは無関係に同無色用ハーフトーンデータを合わせて上記ハーフトーンデータを生成するデータ合成工程と、
    生成された上記ハーフトーンデータを用いて上記印刷装置に上記有色インクおよび無着色インクのドットを形成させて上記印刷画像を印刷させる制御を行う印刷制御工程とを具備することを特徴とする印刷制御方法。
  10. 色剤を含む有色インクと色剤を含まない無着色インクとを使用して印刷媒体上にドットを形成することにより印刷画像を印刷する印刷装置に対し、画像を多数の画素毎の階調データで表現した画像データから同多数の画素毎に同有色インクおよび無着色インクのドットの形成状況を表すハーフトーンデータに変換して印刷制御を行う印刷制御方法であって、
    上記多数の画素毎とされて上記有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに対して所定のハーフトーン処理を行い、同多数の画素毎とされて同有色インクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータを生成する有色データ生成工程と、
    上記有色用ハーフトーンデータと、所定の記憶領域に記憶されて所定数の上記画素に対応させた所定のパターンとされた上記無着色インクのドットの形成状況を表す無色用ハーフトーンデータと、を合わせて上記ハーフトーンデータを生成するデータ合成工程と、
    生成された上記ハーフトーンデータを用いて上記印刷装置に上記有色インクおよび無着色インクのドットを形成させて上記印刷画像を印刷させる制御を行う印刷制御工程とを具備することを特徴とする印刷制御方法。
  11. 色剤を含む有色インクと色剤を含まない無着色インクとを使用して印刷媒体上にドットを形成することにより印刷画像を印刷する印刷装置に対し、多数の画素毎に同有色インクおよび無着色インクのドットの形成状況を表すハーフトーンデータを用いて印刷制御を行う機能をコンピュータに実現させる印刷制御プログラムであって、
    上記有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに対して所定のハーフトーン処理を行い、同有色インクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータを生成する有色データ生成機能と、
    上記有色インクのドットが形成される位置に対応させて上記有色用ハーフトーンデータに、所定の記憶領域に記憶されて所定数の上記画素に対応させた所定のパターンとされた上記無着色インクのドットの形成状況を表す無色用ハーフトーンデータを、合わせる際に、上記有色インクのみの使用量に対応した階調データの値とは無関係に同無色用ハーフトーンデータを合わせて上記ハーフトーンデータを生成するデータ合成機能と、
    生成された上記ハーフトーンデータを用いて上記印刷装置に上記有色インクおよび無着色インクのドットを形成させて上記印刷画像を印刷させる制御を行う印刷制御機能とを実現させることを特徴とする印刷制御プログラム。
  12. 色剤を含む有色インクと色剤を含まない無着色インクとを使用して印刷媒体上にドットを形成することにより印刷画像を印刷する印刷装置に対し、画像を多数の画素毎の階調データで表現した画像データから同多数の画素毎に同有色インクおよび無着色インクのドットの形成状況を表すハーフトーンデータに変換して印刷制御を行う機能をコンピュータに実現させる印刷制御プログラムであって、
    上記多数の画素毎とされて上記有色インクのみの使用量に対応した階調データからなる画像データに対して所定のハーフトーン処理を行い、同多数の画素毎とされて同有色インクのみのドットの形成状況を表す有色用ハーフトーンデータを生成する有色データ生成機能と、
    上記有色用ハーフトーンデータと、所定の記憶領域に記憶されて所定数の上記画素に対応させた所定のパターンとされた上記無着色インクのドットの形成状況を表す無色用ハーフトーンデータと、を合わせて上記ハーフトーンデータを生成するデータ合成機能と、
    生成された上記ハーフトーンデータを用いて上記印刷装置に上記有色インクおよび無着色インクのドットを形成させて上記印刷画像を印刷させる制御を行う印刷制御機能とを実現させることを特徴とする印刷制御プログラム。
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