JP2005103825A - 導光板、バックライト装置及び導光板の製造方法 - Google Patents

導光板、バックライト装置及び導光板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造工程を削減し、転写ムラのない導光板とする。
【解決手段】 光入射面11を有し、光入射面11の長手方向に所定の間隔で列状に配列された発光素子21a,21b,21c,21dから入射された光を導光して面発光させる、楔形形状をした導光板10において、当該導光板10の射出成形時に射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入するゲートを、光入射面11の複数の発光素子21a,21b,21c,21dがいずれも配列されない位置に設けることで実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)のバックライトユニットなどに使用される導光板に関し、詳しくは、所定のゲート位置から溶融材料を射出成形用金型に注入して射出成形される導光板、上記導光板を備えたバックライト装置及び導光板の製造方法に関する。
液晶表示装置のバックライトユニットは、液晶表示装置を搭載する電子機器の普及に伴い、大量生産されることが求められている。バックライトユニットは、主に、光源と、光源から出射された光を導光して面発光させる導光板とによって形成されている。
光源は、蛍光管や、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などが用いられ、特に小型化、薄型化された電子機器に搭載する場合は、発光ダイオードが使用されることが多い。
導光板は、アクリル系の板材を所望の形状に加工して用いられていたが、製造工程を削減でき、安定した品質で大量生産をすることが可能な射出成形によって製造されるようになってきている。射出成形は、射出成形用金型のキャビティ内に、例えば、溶融したアクリル樹脂といった、溶融材料を充填して、キャビティ形状の成形物を製造する手法である。
射出成形用金型には、キャビティ内に充填する溶融樹脂を注入するためのゲートと呼ばれる溶融材料注入口が開口されている。このように射出成形によって製造される導光板は、この溶融材料注入口であるゲートの位置によって、その品質が左右されることになる。
したがって、射出成型用金型のゲート位置が異なる様々な導光板が製造されている。例えば、図9に示すように導光板100の光入射面101から入射される光の導光方向に対して平行となる側面102にゲート104を設けて導光板100を製造する手法、図10に示すように光入射面201にゲート204を設けて導光板200を製造する手法、また、図11に示すように光入射面301と対向する位置にある反光入射面303にゲート304を設けて製造する手法などが考案、実施されている。
特開2002−292690号公報
ところが、図9に示すように側面102上にゲート104を設けた場合、射出成型用金型のキャビティ内へゲート104を介して溶融材料を注入すると、ゲート104付近で強い圧力がかかることになる。
一般に導光板の光反射面、図9においては、光出射面105に対向する面は、入射された光を効率よく光出射面方向へ立ち上げるためにプリズムパターンや、ドットパターンなどが形成されている。これらのパターンは、射出成形用金型のキャビティ内に形成された細かい凹凸が、充填された溶融材料に転写されることで形成される。
充填される溶融材料への圧力が強いとそれだけ転写はよくなるため、図9に示す導光板100においては、ゲート104が設けられた側面102付近での転写が優れることになる。逆にいうと、側面102に対向する位置の側面103付近での転写は、側面102付近に較べて劣ってしまうことになる。
したがって、導光板100では、光入射面101に対して左右で転写の精度が異なる転写ムラが生じてしまっていることになり、光出射面105から出射される光は、不均一な輝度となってしまうといった問題がある。
また、図10に示すように、光入射面201上にゲート204を設けた場合、形成された導光板200には、上述したような転写ムラは生じないが、光入射面201上にはゲート跡が残ってしまうため、ゲート204を、単に切断しただけでは、光の伝搬に支障をきたしてしまう。そこで、光入射面201は、ゲート204を切断した後に鏡面研削を施す必要がある。
したがって、導光板200を製造するには、通常よりも工程が増え、製造工程増加による時間のロス、コストアップをしてしまうといった問題がある。
さらに、図11に示すように、反光入射面303上にゲート304を設けた場合、光導光板300が、導光板としては一般的な楔形形状であるとすると、溶融材料を注入するゲート304の面積が非常に狭くなり、最悪の場合、溶融樹脂を注入できなくなってしまうといった問題がある。特に、小型化、薄型化する電子機器においては、導光板自体の厚さも非常に薄くする要請がある。したがって、楔形形状をしている導光板300の場合、反光入射面303は最も薄くなるため、反光入射面303にゲート304を設けるのは現実的ではないといった問題がある。
そこで、本発明は、このような問題を解決するために案出されたものであり、不要な製造工程を削減し、転写ムラのない導光板、上記導光板を備えたバックライト装置及び導光板の製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る導光板は、光入射面を有し、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子から入射された光を導光して面発光させる導光板において、当該導光板の射出成形時に射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入するゲートを、上記光入射面の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けることを特徴とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る導光板は、光入射面を有し、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子から入射された光を導光して面発光させる、上記導光された光の導光方向の厚みが徐々に減少する楔形形状をした導光板において、当該導光板の射出成形時に射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入するゲートを、上記光入射面の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けることを特徴とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係るバックライト装置は、光入射面から入射された光を導光して光出射面から面発光させる導光板と、上記導光板の上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子を有する光源と、上記導光板の光反射面側に配置される反射シートと、上記導光板の上記光出射面側に重ねて配置される拡散シート及びプリズムシートからなるシート材と、上記導光板に、上記光源と、上記反射シートと、上記シート材とを保持するフレームとを備え、上記導光板は、当該導光板の射出成形時に射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入するゲートを、上記光入射面の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けることを特徴とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係るバックライト装置は、光入射面から入射された光を導光して光出射面から面発光させる、上記導光された光の導光方向の厚みが徐々に減少する楔形形状をした導光板と、上記導光板の上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子を有する光源と、上記導光板の光反射面側に配置される反射シートと、上記導光板の上記光出射面側に重ねて配置される拡散シート及びプリズムシートからなるシート材と、上記導光板に、上記光源と、上記反射シートと、上記シート材とを保持するフレームとを備え、上記導光板は、当該導光板の射出成形時に射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入するゲートを、上記光入射面の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けることを特徴とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る導光板の製造方法は、光入射面を有し、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子から入射された光を導光して面発光させる導光板の製造方法において、上記光入射面の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けられたゲートから、射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入することで、上記導光板を射出成形することを特徴とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る導光板の製造方法は、光入射面を有し、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子から入射された光を導光して面発光させる、上記導光された光の導光方向の厚みが徐々に減少する楔形形状をした導光板の製造方法において、上記光入射面の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けられたゲートから、射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入することで、上記導光板を射出成形することを特徴とする。
本発明の導光板及び導光板の製造方法は、当該導光板の射出成形時に射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融樹脂を注入するゲートを、光入射面側の複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けることを特徴とする。
これにより、光入射方向に対して左右の転写ムラを抑制することを可能とすると共に、ゲートによって形成されるゲート形成物を切断し、鏡面研削するといった工程を経る必要がなくなるため、製造時間を短縮できるため低コストで製造可能となり、容易に大量生産をすることを可能とする。
また、このような導光板を備えたバックライト装置は、製造時間を短縮できるため低コストで製造可能であり、また大量生産も容易になる。
以下、本発明に係る導光板、バックライト装置及び導光板の製造方法の発明を実施するための最良の形態を図面を参照にして詳細に説明する。
図1に、本発明を実施するための最良の形態として示す導光板10を示す。導光板10は、液晶表示装置のバックライト装置であるバックライトユニットなどに用いられる。導光板10に用いられる材料としては、アクリル樹脂の他、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明熱可塑性樹脂が用いられる。
導光板10は、一例として、透明度の高いアクリル樹脂などを材料とし射出成形される。導光板10は、光入射面11から入射された光を、当該導光板10の一方主面である光反射面12で多方向へ反射させ、反射された光を光出射面13から均一な光として出射させる。光反射面12には、細かい凹凸形状、例えば、プリズムパターンや、ドットパターンなどが形成されており、入射され当該導光板10内に導光された光を効率よく光出射面13方向へ立ち上げるような処理が施されている。この、光反射面12のプリズムパターンや、ドットパターンは、射出成形用金型によって形成される。
導光板10は、光入射面11から入射され、導光された光の導光方向の厚みが徐々に減少するような楔形形状をしているが、本発明は、このような楔形形状以外の形状の導光板にも適用可能である。
導光板10の光源としては、図1に示す基板23に所定の間隔で列状に配列された発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)21a,21b,21c,21dを備える光源部20が用いられる。発光ダイオード21a,21b,21c,21dの光出射方向は、全て同一であり、光を出射する面をそれぞれ光出射面22a,22b,22c,22dとする。なお、以下の説明においては、発光ダイオード21a,21b,21c,21dを総称して発光ダイオード21とも呼び、それぞれの光出射面22a,22b,22c,22dを総称して光出射面22とも呼ぶ。発光ダイオード21は、例えば、チップ型発光ダイオードである。
基板23上に配列される各発光ダイオード21のピッチは、導光板10のサイズ、用いる発光ダイオード21の数によって決定される。例えば、発光ダイオード21は、基板23上に14mmや6mmといったピッチで配列される。なお、本発明は、発光ダイオード21を配列する際のピッチに限定されるものではなく、発光ダイオード21が基板23上にどのようなピッチで配列されていても有効に機能する。
この光源部20は、導光板10に対して、当該光源部20が備える発光ダイオード21の光出射面22が導光板10の光入射面11と密着するように設置される。例えば、図1に示す光源部20の基板23上に“×”印として示す箇所に両面テープを貼り、導光板10の光反射面12側で光の反射に影響がない箇所とで接着させることで、導光板10に対して光源部20を取り付けることができる。
また、導光板10と、光源部20とは、バックライトユニットのフレーム内に収めた際に、導光板10の光入射面11と、発光ダイオード21の光出射面22とを密着するようにしてもよい。
図1において、導光板10の光反射面11上に点線で囲った箇所、位置11a,11b,11c,11dは、上述したように導光板10と、光源部20とを取り付けた際に、発光ダイオード21の光出射面22が密着する位置を示している。
導光板11の光出射面11には、位置11bと、位置11cとの間に、導光板11を射出成形する場合に必ず形成される射出成形用金型のゲート部分の樹脂が硬化したゲート形成物15が残されている。
導光板11に残されたゲート形成物15は、全くの不要物であるため、一般には、射出成形した成形物をランナーから切り離す際に、なるべく成型物に残らないようにカットされ、必要であれば研削処理されることになる。
導光板10の光入射面11に形成されているゲート形成物15は、光源部20を、導光板10に取り付けた場合に、発光ダイオード21bと、発光ダイオード21cとの間に入り込むため、全く邪魔にならない。また、ゲート形成物15は、発光ダイオード21が光を出射する方向に存在しないため、導光板10の入射された光を導光して面発光させる機能を損なうといった虞も全くないことになる。
従来の技術でも説明したように、射出成型用金型のゲート位置を、成形される導光板の光入射面とするような場合には、ゲートによって形成されるゲート形成物をカットするゲートカット処理をした後に、さらに鏡面研削処理を施す必要があった。
しかし、このように、導光板10の光入射面11上において、発光ダイオード21が配列されない位置に、ゲート形成物15が形成されるよう、射出成形用金型のゲート位置を決めることで、ゲート形成物15をカットするといったゲートカット処理をするだけでよい。さらに、このゲートカット処理も、導光板10に極めて近い位置でするといった精密な処理でなくてもよく、発光ダイオード21の光出射方向の厚さ程度、例えば、光入射面11より1mm厚程度のゲート形成部15を残すような処理で十分である。
導光板10を射出成形する際に用いられる射出成形用金型は、図1に示すような導光板10を形成するキャビティと、ゲート形成物15を形成するゲートとを備えている。上述したように、射出成型用金型のゲートは、射出成形した導光板10に光源部20を取り付けた際に、発光ダイオード21が配列されない光入射面11上の位置に設けられる。
また、射出成型用金型に設けるゲートの位置は、キャビティ内に充填する溶融材料が均一にキャビティ内に広がるように、形成する導光板10の光入射面11の中央位置とすることが望ましい。
図1に示す例では、光源部20の発光ダイオード21が偶数個であるため、導光板10の光入射面11の中央位置は、ちょうど、いずれの発光ダイオード21も配列されない状態となっている。したがって、発光ダイオード21b,21cが配置される位置11bと、位置11cとの間がゲートとなるように射出成形用金型を作製する。
図2に、光源部の発光ダイオードが奇数個の場合を示す。図2に示すように光源部40は、基板43上に3個の発光ダイオード41a,41b,41cが所定の間隔で配列されている。導光板10と同じく楔形形状の導光板30の光入射面31に示した位置31a,31b,31cは、各発光ダイオード41a,41b,41cの光出射面42a,42b,42cを導光板30の光入射面31に密着させるように取り付けた場合に、各発光ダイオードが位置する箇所を示している。
光入射面31の中央位置には、発光ダイオード41bが配置されるため、ここにゲートを設けることができない。したがって、射出成形用金型のゲートは、溶融材料をキャビティに充填した際に、当該ゲートによって、ゲート形成物35a又はゲート形成部35bが形成されるような位置、つまり、位置31bと位置31aとの間か、位置31bと、位置31cとの間に設けられることになる。これにより、射出成形用金型に充填される溶融材料がほぼ均一にキャビティ内に広がることになる。
導光板10の光反射面12を形成する射出成型用金型のキャビティ内面は、上述したように、導光板10内に導光された光を効率よく光出射面13方向へ立ち上げるための、プリズムパターンや、ドットパターンなどを形成する細かい凹凸形状となっている。この凹凸形状が、充填された溶融材料に転写されて硬化することで、各種パターンが光反射面12に形成されることになる。
実際に導光板10を射出成型用金型によって形成した場合、ゲート形成物15の他に、図3に示すようにランナー部16も形成される。ランナー部16は、溶融材料供給源から溶融材料、例えば、溶融したアクリル樹脂を射出成型用金型に供給する際の供給路(ランナー)によって形成された、ゲート形成物15と同様の不要物である。なお、図3には、1つの導光板10と、ゲート形成物15と、ランナー部16としか示していないが、実際には、複数枚の導光板10を一度に形成することになる。
溶融材料供給源から供給される溶融した溶融材料は、ランナー、ゲートを介して射出成型用金型のキャビティ内に充填されていく。キャビティ内に溶融材料、例えば、溶融したアクリル樹脂を充填する際は、圧力及び温度が適切となるように制御がなされる。
キャビティ内への溶融材料の充填が終了し冷却されると、射出成型用金型が外され、図3に示す矢印Aの箇所において、ゲートカット処理され、ランナー部16から、ゲート形成物15を有する導光板10が切り離される。
上述したように、ゲート形成物15は、発光ダイオード21を設置した際に、邪魔にもならず、光の導光にもなんら影響を与えないため、ゲート形成物15を有する導光板10は、このまま液晶表示装置のバックライトユニットとして用いられることになる。
図4に上述した導光板10と、光源部20とを備えるバックライトユニット80を示す。バックライトユニット80は、導光板10の光入射面11側に光源部20が配置され、さらに導光板10の光反射面12側に反射シート81が配置され、導光板10の光出射面13側に、拡散シート82、第1のプリズムシート83、第2のプリズムシート84が順に重ねて配置される。このように配置された、導光板10、光源20、反射シート81、拡散シート82、第1のプリズムシート83、第2のプリズムシート84は、バックライト装置80の筐体となるフレーム85、フレーム86内に、反射シート81をフレーム86側にして、がたつきなどがないように組み付けられる。
このようなバックライト装置80は、光源部20が有する各発光ダイオード21から出射された光を、導光板10の光入射面11から入射して導光し、光反射面12及び反射シート81で反射して、光出射面13から出射させる。光出射面13から出射された光は、拡散シート82によって、均一な光に拡散され、第1のプリズムシート83、第2のプリズムシート84によって、光の水平成分、垂直成分が共に法線方向、つまり発光ダイオード21からの光の入射方向と垂直な方向に集光される。第2のプリズムシートから出射された光は、フレーム85の開口部85Aから出射され、例えば、液晶表示装置などに照射される。
図2で示した、導光板30及び光源40を用いた場合でも、バックライトユニットのその他の構成及び光の経路は、バックライトユニット80と全く同様となるため、説明を省略する。
続いて、実施例として、光入射面の発光ダイオードが配列されない位置にゲートを設けた射出成型用金型を用いて射出成形した楔形形状の導光板と、光入射面から入射される光の導光方向と平行な側面にゲートを設けた射出成型用金型を用いて射出成形した楔形形状の導光板とを用意し、それぞれの輝度を測定した。なお、溶融材料としては、どちらの場合においても、溶融したアクリル樹脂を用いるものとする。
まず、光入射面にゲートを設けた射出成形用金型で製造された楔形形状の導光板について説明をする。図5に示すように導光板50は、光入射面51から反光反射面52までの幅が30mm、側面53から側面54までの幅が35mmであり、光入射面51は、25mm×1mm、反光入射面52は、35mm×0.3mmというような形状をしている。
この導光板50に、光を入射する光源部60は、5mmのピッチで配列された4個のチップ型発光ダイオード、発光ダイオード61a,61b,61c,61dを基板63上に備えている。各発光ダイオードは、縦×横×高さが、1mm×2mm×1mmのサイズである。
光源部60は、基板63に示した“×”印に貼り付けられた両面テープによって、導光板50の光反射面55側と接続される。このとき、各発光ダイオードの光出射面62a,62b,62c,62dは、導光板50の光入射面51に密着するように取り付けられる。
導光板50の光入射面51の、位置51bと、位置51cとの間には、射出成形用金型のゲートによって形成されたゲート形成物55が残されている。位置51bと、位置51cとの間は3mm程度、光入射面51の厚さは1mmであるため、ゲート形成物55の光入射面51と接触している面積は、それ以下のサイズとなっている。
また、ゲート形成物55の突出部分は、各発光ダイオードの光出射方向のサイズ1mmに合わせて、1mmとなるようにゲートカットされている。
図6に、図5に示した導光板50の光入射面51に対して、上述のようにして取り付けられた光源部60から出射された光を入射した場合に、光出射面56から出射される光の輝度を測定した結果を示す。図6において、結ばれた等高線は、同一の輝度レベルを示しており、この等高線によりほぼ同心状の楕円が形成されているのが分かる。したがって、導光板50は、転写ムラなく良好に射出成形されたと考えられる。
続いて、側面にゲートを設けた射出成形用金型で製造された楔形形状の導光板について説明をする。図7に示すように、導光板70は、光入射面71から反光反射面72までの幅が30mm、側面73から側面74までの幅が35mmであり、光入射面71は、25mm×1mm、反光入射面72は、35mm×0.3mmというように、図5で示した導光板50と、全く同じサイズである。
外見的に導光板70が、導光板50と、異なる箇所は、光入射面71上にゲート形成物がないということと、側面73にゲートカットされた痕跡である73Aがあるという2箇所である。
この導光板70に、図5を用いて説明した光源部60を、導光板50のときと全く同様にして、各発光ダイオードの光出射面62a,62b,62c,62dが光入射面71に密着するように両面テープで取り付ける。
図8に、図7に示した導光板70の光入射面71に対して、上述のようにして取り付けられた光源部60から出射された光を入射した場合に、光反射面75で反射され、光出射面76から出射される光の輝度を測定した結果を示す。
図8に示すように、結ばれた等高線は同心状の楕円とならず、実線で囲い斜線で示した領域Xにおいて輝度が乱れているのが分かる。領域Xは、ゲートが設けられた位置であり、この位置において、非常に高い圧力がかかって、溶融樹脂が注入されたため、光の入射方向に対して左と右とで転写の程度が異なる、つまり転写ムラが生じ、輝度にもばらつきを生じさせてしまっていると考えられる。
以上の結果からも分かるように、光入射面51の位置51bと、位置51cとの間にゲートを設けた射出成型用金型で射出成形された導光板50は、ゲート形成物55を光入射面51上に残していても、転写ムラがなく、優れた輝度特性を示す。
本発明を実施するための最良の形態として示す導光板について説明するための図である。 同導光板の別な例を示した図である。 同導光板において、ランナーまでを含めた様子を示した図である。 同導光板を搭載したバックライトユニットの構成について説明するための図である。 具体的に製造した同導光板について説明するための図である。 具体的に製造した同導光板の輝度を測定した結果を示した図である。 側面にゲートを設けて具体的に製造した導光板について説明するための図である。 側面にゲートを設けて具体的に製造した導光板の輝度を測定した結果を示した図である。 従来の技術として示す、側面にゲートを設けて製造した導光板について説明するための図である。 従来の技術として示す、光入射面にゲートを設けて製造した導光板について説明するための図である。 従来の技術として示す、反光入射面にゲートを設けて製造した導光板について説明するための図である。
符号の説明
10 導光板、11 光入射面、11a,11b,11c,11d 位置、15 ゲート形成物、20 光源部、21,21a,21b,21c,21d 発光ダイオード、22a,22b,22c,22d 光出射面、23 基板、80 バックライトユニット

Claims (14)

  1. 光入射面を有し、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子から入射された光を導光して面発光させる導光板において、
    当該導光板の射出成形時に射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入するゲートを、上記光入射面側の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けること
    を特徴とする導光板。
  2. 光入射面を有し、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子から入射された光を導光して面発光させる、上記導光された光の導光方向の厚みが徐々に減少する楔型形状をした導光板において、
    当該導光板の射出成形時に射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入するゲートを、上記光入射面側の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けること
    を特徴とする導光板。
  3. 上記複数の発光素子が、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で偶数個だけ列状に配列される場合には、上記ゲートを、上記光入射面の長手方向の中央近傍に配列される2つの発光素子の間の、上記発光素子がいずれも配列されない位置に設けること
    を特徴とする請求項2記載の導光板。
  4. 上記複数の発光素子が、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で奇数個だけ列状に配列される場合には、上記ゲートを、上記光入射面の長手方向の中央に配列された発光素子と、上記発光素子のいずれか一方の隣りに配列された発光素子との間の、上記発光素子がいずれも配列されない位置に設けること
    を特徴とする請求項2記載の導光板。
  5. 上記複数の発光素子は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)であること
    を特徴とする請求項2記載の導光板。
  6. 光入射面から入射された光を導光して光出射面から面発光させる導光板と、
    上記導光板の上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子を有する光源と、
    上記導光板の光反射面側に配置される反射シートと、
    上記導光板の上記光出射面側に重ねて配置される拡散シート及びプリズムシートからなるシート材と、
    上記導光板に、上記光源と、上記反射シートと、上記シート材とを保持するフレームとを備え、
    上記導光板は、当該導光板の射出成形時に射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入するゲートを、上記光入射面の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けること
    を特徴とするバックライト装置。
  7. 光入射面から入射された光を導光して光出射面から面発光させる、上記導光された光の導光方向の厚みが徐々に減少する楔形形状をした導光板と、
    上記導光板の上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子を有する光源と、
    上記導光板の光反射面側に配置される反射シートと、
    上記導光板の上記光出射面側に重ねて配置される拡散シート及びプリズムシートからなるシート材と、
    上記導光板に、上記光源と、上記反射シートと、上記シート材とを保持するフレームとを備え、
    上記導光板は、当該導光板の射出成形時に射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入するゲートを、上記光入射面の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けること
    を特徴とするバックライト装置。
  8. 上記導光板は、上記光源が有する複数の発光素子が、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で偶数個だけ列状に配列される場合には、上記ゲートを、上記光入射面の長手方向の中央近傍に配列される2つの発光素子の間の、上記発光素子がいずれも配列されない位置に設けること
    を特徴とする請求項7記載のバックライト装置。
  9. 上記導光板は、上記光源が有する複数の発光素子が、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で奇数個だけ列状に配列される場合には、上記ゲートを、上記光入射面の長手方向の中央に配列された発光素子と、上記発光素子のいずれか一方の隣りに配列された発光素子との間の、上記発光素子がいずれも配列されない位置に設けること
    を特徴とする請求項7記載のバックライト装置。
  10. 上記光源が有する複数の発光素子は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)であること
    を特徴とする請求項7記載のバックライト装置。
  11. 光入射面を有し、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子から入射された光を導光して面発光させる導光板の製造方法において、
    上記光入射面の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けられたゲートから、射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入することで、上記導光板を射出成形すること
    を特徴とする導光板の製造方法。
  12. 光入射面を有し、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で列状に配列された複数の発光素子から入射された光を導光して面発光させる、上記導光された光の導光方向の厚みが徐々に減少する楔形形状をした導光板の製造方法において、
    上記光入射面の上記複数の発光素子がいずれも配列されない位置に設けられたゲートから、射出成形用金型のキャビティ内に充填する溶融材料を注入することで、上記導光板を射出成形すること
    を特徴とする導光板の製造方法。
  13. 上記複数の発光素子が、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で偶数個だけ列状に配列される場合には、
    上記光入射面の長手方向の中央近傍に配列された2つの発光素子の間の、上記発光素子がいずれも配列されない位置に設けられた上記ゲートから、上記射出成形用金型に充填する上記溶融材料を注入することで、上記導光板を射出成形すること
    を特徴とする請求項12記載の導光板の製造方法。
  14. 上記複数の発光素子が、上記光入射面の長手方向に所定の間隔で奇数個だけ列状に配列される場合には、
    上記光入射面の長手方向の中央に配列された発光素子と、上記発光素子のいずれか一方の隣りに配列された発光素子との間の、上記発光素子がいずれも配列されない位置に設けられた上記ゲートから、上記射出成形用金型に充填する上記溶融材料を注入することで、上記導光板を射出成形すること
    を特徴とする請求項12記載の導光板の製造方法。
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