JP2005103700A - キレート剤添加装置、キレート剤添加方法、ウェーハ研磨システム及びウェーハ研磨方法 - Google Patents

キレート剤添加装置、キレート剤添加方法、ウェーハ研磨システム及びウェーハ研磨方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
ウェーハの金属汚染量とウェーハ研磨率とのバランスを考慮し、ウェーハの金属汚染を抑制しつつウェーハ研磨率を良好に保ち、研磨工程の効率を向上させる。
【解決手段】
スラリーをキレート繊維が充填されたをカラム12に通液する。続いて、純水をカラム12に通液した後、硝酸溶液をカラム12に通液する。この際、キレート繊維に捕捉された金属は硝酸溶液に溶解する。金属が溶解した硝酸溶液を分析器15に供給し、溶液中の金属の量を測定する。分析器15の測定結果を添加量解析装置16に取り込み、測定時点での最適なキレート剤の添加量を判定する。そして、その判定量に基づいて、キレート剤をスラリー供給槽5に供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ウェーハの研磨に用いられるスラリーにキレート剤を添加して、スラリーに含まれる金属を錯体化し、スラリー中の金属に起因するウェーハ汚染を防止するキレート剤添加装置及びキレート剤添加方法に関し、その装置及び方法を用いたウェーハ研磨システム及びウェーハ研磨方法に関する。
半導体ウェーハは複数の製造工程を経て製品として形成される。その製造工程のうち、鏡面研磨工程は、研磨装置にてクロス(研磨布)とウェーハ表面とを擦り合わせることによって行われる。この際、クロスとウェーハとの間にはスラリーが供給される。
このスラリーにはCuやNiやFe等のイオン化した金属が混在する場合がある。CuやNi等は拡散係数が高く、シリコンバルク内に容易に拡散する。したがって、このようなスラリーを用いてウェーハを研磨すると、ウェーハ内に金属が拡散する。ウェーハ内に拡散した金属は、その後に行われるウェーハの熱処理や長期の保管等によってウェーハ表面に析出し、デバイス形成における歩留まりに悪影響を及ぼす。また、NiやFeは、シリコンの電気特性(GOI(Gate Oxide Integrity)、Life time等)やOSF欠陥(Oxidation-induced Stacking Fault)を著しく劣化させる。これらの具体例を図4、図5に示す。
図4、図5はスラリー中の金属濃度とウェーハ内のOSF欠陥の数及びGOIの良品率(Cmode)との関係を示す図である。図4はスラリーの汚染金属がFeである例を示し、図5はスラリーの汚染金属がNiである例を示している。
図4、図5で示すように、スラリー中の金属濃度が増加するに従ってOSF欠陥数が増加し、GOIの良品率が低下する。
このようなことから、鏡面研磨工程におけるウェーハの金属汚染を防止することが必要とされている。現在はその対処法として、スラリー中の金属の量を極端に少なくするスラリー高純度化法と、スラリーにキレート剤を添加して金属錯体を形成するキレート剤添加法が提案されている(下記特許文献1参照)。
前者のスラリー高純度化法によれば、スラリーに金属が混入することを防止するために、クロスとウェーハ間までのスラリーの供給路、例えばスラリー供給装置や研磨装置等を清浄に保つ必要がある。しかし、これらの装置を実際に清浄に保つことは非常に困難である。そこで、後者のキレート剤添加法が注目されている。キレート剤添加法によれば、スラリーに添加されたキレート剤が金属と結合し、キレート化合物すなわち金属錯体が形成される。金属錯体はウェーハと電気的に反発するため、ウェーハの金属汚染が抑制される。しかしながら一方では、キレート剤をスラリーに添加すると、研磨レートの低下が確認されている。これはキレート剤によってウェーハの研磨面に薄膜が形成されるためである。
図6はキレート剤の添加量とウェーハの金属汚染量及びウェーハ研磨率との関係を示す図である。
図6は本発明者が行った実験から得られた特性である。この実験では、スラリーに混入する金属をCuとした。また、キレート剤を複数回に分けて添加し、各回毎にウェーハの研磨を行い、研磨の際のウェーハ研磨率と研磨によって得られたウェーハ中のCu濃度を測定した。Cu濃度の測定は、ウェーハバルク内のCuを表面に析出させ分析することによって行った。
図6で示すように、キレート剤の添加量が増加するに従ってウェーハのCu汚染量は減少する反面、ウェーハ研磨率は低下する。ウェーハの金属汚染量の減少は望ましいが、ウェーハ研磨率の低下は望ましくない。そこで、良好な研磨工程のためには、ウェーハの金属汚染量とウェーハ研磨率とのバランスを考慮し、キレート剤の添加量を最適値にする必要がある。
特開昭63−272460号公報
しかしながら、実際にはスラリー中の金属量の測定は行われていないうえ、キレート剤の添加量は厳密に制御されていない。従来はウェーハの金属汚染を抑制することが優先され、スラリーに十分な量のキレート剤が添加されている。このため、ウェーハの金属汚染は抑制されるが、ウェーハ研磨率は良好ではない。
本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであり、ウェーハの金属汚染量とウェーハ研磨率とのバランスを考慮し、ウェーハの金属汚染を抑制しつつウェーハ研磨率を良好に保ち、研磨工程の効率を向上させることを解決課題とするものである。
第1発明は、
ウェーハの研磨に用いられるスラリーにキレート剤を添加して、スラリーに含まれる金属を錯体化するキレート剤添加装置において、
スラリーの一部を抽出し、その中に含まれる錯体化してない金属の量を測定し、その測定結果に基づいてスラリーに添加するキレート剤の量を判定し、判定した量のキレート剤をスラリーに添加すること
を特徴とする。
第2発明は、
ウェーハの研磨に用いられるスラリーにキレート剤を添加して、スラリーに含まれる金属を錯体化するキレート剤添加装置において、
スラリーの一部を抽出し、その中に含まれる錯体化してない金属を捕捉する金属捕捉手段と、
前記金属捕捉手段で捕捉した金属を所定液に溶解させて回収する金属回収手段と、
前記所定液に溶解した金属の量を測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果に基づいてスラリーに添加するキレート剤の量を判定する判定手段と、
判定した量のキレート剤をスラリーに添加する添加手段と、を備えたこと
を特徴とする。
第3発明は、第2発明において、
前記金属捕捉手段は、添加するキレート剤よりも錯体安定度定数が低いキレート樹脂を含むこと
を特徴とする。
図1を用いて第1〜第3発明を説明する。
スラリーはスラリー供給槽5に貯留されており、ここから研磨装置1に供給される。一方、一部のスラリーは金属量の測定のために抽出される。
コントローラ20によってスラリー抽出部11が制御され、スラリーが所定時間だけカラム12に通液される。カラム12にはキレート剤よりも錯体安定度定数が低いキレート繊維が充填されているため、錯体化してない金属のみがキレート繊維に捕捉される(以上、金属捕捉手段)。
コントローラ20によって純水供給部13が制御され、純水がカラム12に通液された後、硝酸供給部14が制御され、硝酸溶液(所定液)がカラム12に通液される。キレート繊維に捕捉された金属は硝酸溶液に溶解し回収される(以上、金属回収手段)。
金属が溶解した硝酸溶液は分析器15に供給され、溶液中の金属の量が測定される(以上、測定手段)。
分析器15の測定結果は添加量解析装置16に出力される。添加量解析装置16には所定の方法によって、測定時点での最適なキレート剤の添加量を判定するように設定されている。ここでは、スラリーの抽出量と、キレート繊維の金属捕捉効率と、カラムに通液させる硝酸溶液の量と、硝酸溶液の金属回収率と、測定された金属の量とを用いて、最適なキレート剤の添加量を判定するように設定されている。キレート繊維の金属捕捉効率と硝酸溶液の金属回収率は予め特定されている。また、スラリーの抽出量とカラム12に通液させる硝酸溶液の量はコントローラ20によって制御される値である。したがって、分析器15の測定結果さえ判れば測定時点での最適なキレート剤の添加量が判定される(以上、判定手段)。
添加量解析装置16の判定結果はコントローラ20に出力され、コントローラ20によってキレート剤供給部9が制御される。こうして添加量が最適化されたキレート剤がスラリー供給槽5に供給される(以上、添加手段)。
第4発明は、
ウェーハの研磨に用いられるスラリーにキレート剤を添加して、スラリーに含まれる金属を錯体化するキレート剤添加方法において、
スラリーの一部を抽出し、その中に含まれる錯体化してない金属を捕捉する金属捕捉工程と、
前記金属捕捉手段で捕捉した金属を所定液に溶解させて回収する金属回収工程と、
前記所定液に溶解する金属の量を測定する測定工程と、
前記測定工程の測定結果に基づいてスラリーに添加するキレート剤の量を判定する判定工程と、
判定した量のキレート剤をスラリーに添加する添加工程と、を備えたこと
を特徴とする。
第4発明は、第2発明を方法の発明に置換したものである。
第5発明は、ウェーハ研磨システムにおいて、
第1発明又は第2発明のキレート剤添加装置と、
スラリーを貯留する貯留槽と、
スラリーを用いてウェーハを研磨する研磨装置と、を備え、
前記キレート剤添加装置を用いて前記貯留槽のスラリーにキレート剤を添加し、前記貯留槽のスラリーを前記研磨装置に供給すると共に、前記研磨装置で使用したスラリーを前記貯留槽に排出すること
を特徴とする。
第5発明は、第1、第2発明を利用したウェーハ研磨システムに関する。第5発明では研磨装置と貯留槽との間でスラリーが循環されており、キレート剤添加装置を用いて貯留槽のスラリーにキレートが添加される。
第6発明は、ウェーハ研磨方法において、
貯留槽に貯留したスラリーに、第4発明のキレート剤添加方法を用いてキレート剤を添加する工程と、
キレート剤を添加したスラリーを研磨装置に供給してウェーハを研磨する工程と、
前記研磨装置で使用したスラリーを前記貯留槽に排出する工程と、を含むこと
を特徴とする。
第6発明は、第4発明を利用したウェーハ研磨方法に関する。第6発明は、第5発明を方法の発明に置換したものである。
本発明によれば、抽出したスラリー中に含まれる錯体化してない金属の量を測定し、その結果に基づいて、測定時点でのウェーハの金属汚染を抑制するのに必要最低限のキレート剤の添加量を判定している。そして、判定した量だけキレート剤を添加するようにしている。このようなフィードバック制御を行うことによって、必要以上にキレート剤を添加することがなくなり、ウェーハ研磨率の低下を防止できる。したがって、研磨工程の効率を向上させることができる。
さらに、第5、第6発明によれば、研磨装置と貯留槽との間でスラリーが循環され、循環するスラリーには適量のキレート剤が添加される。研磨装置で使用されたスラリーには金属が混入するが、適量のキレート剤が添加されることによって錯体が形成されるため、このスラリーが再び研磨装置に供給されてウェーハの研磨が行われても、ウェーハの金属汚染は問題となるほどではない。このようにスラリーのリサイクルが可能になるため、少量のスラリーによって効率よくウェーハの研磨を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本実施形態のウェーハ研磨システムの機能ブロック図である。
本実施形態では、図1に示すようなスラリーの供給・リサイクルシステムを想定している。スラリーの循環系は、研磨装置1を起点と考えると、第1ポンプ2と、第1フィルタ3と、スラリー回収槽4と、スラリー供給槽5と、第2ポンプ6と、第2フィルタ7からなる。
研磨装置1はウェーハとクロスとを擦り合わせてウェーハ表面を研磨する。研磨装置は様々な形態のものがあるが、どのような研磨装置を用いてもよい。研磨装置1にはスラリー供給槽5から第2ポンプ6及び第2フィルタ7を介してスラリーが供給される。研磨装置1の下流側には第1ポンプ2及び第1フィルタ3が設けられている。第1フィルタ3はスラリーに含まれる汚染金属を除いた異物粒子を捕捉する。第1フィルタ3の下流側にはスラリー回収槽4が設けられている。スラリー回収槽4は研磨の際に使用されたスラリーを一時的に貯留する。スラリー回収槽4の下流側にはスラリー供給槽5が設けられている。第1ポンプ2によって、研磨装置1で使用されたスラリーは第1フィルタ3を介してスラリー回収槽4に排出され、さらには図示しないポンプによって、スラリー回収槽4のスラリーはスラリー供給槽5に供給される。
スラリー供給槽5は研磨装置1に供給するスラリーを貯留する。スラリーにはキレート剤とキレート剤によって錯体化した金属と錯体化してない金属とが混入する。スラリー供給槽5には循環用ポンプ8が設けられており、スラリー供給槽5のスラリーを内部で循環させている。循環によってスラリーは攪拌され、キレート剤の濃度が均一化する。スラリー供給槽5の下流側には第2ポンプ6及び第2フィルタ7が設けられている。第2フィルタ7は第1フィルタ3と同様にスラリーに含まれる異物粒子を捕捉する。第2ポンプ6によってスラリー供給槽5のスラリーは第2フィルタ7を介して研磨装置1に供給される。
キレート剤供給部9はスラリー供給槽5にキレート剤を供給する。供給されたキレート剤は貯留されたスラリーに添加される。ここで用いられるキレート剤は、縮合リン酸系又はホスホン酸系のキレート剤及びそのナトリウム塩であるとする。
次に、本実施形態の測定・判定系を説明する。
スラリー抽出部11はコントローラ20の制御によってスラリー供給槽5のスラリーを抽出する。抽出方法としては、例えば、バルブ等の開閉によって下流側に流れるスラリーの流量制御をするようにしてもよいし、ポンプ等で下流側にスラリーを流してもよい。スラリーの抽出量は特に規定しないが、ここでは数百ccとする。スラリー抽出部11にはカラム12が連通されており、抽出されたスラリーはカラム12に供給される。
カラム12にはキレート樹脂が充填されている。このキレート樹脂の物質は特に指定されず、またその形態は繊維状であっても粒子状であってもよい。但し、キレート樹脂はPH=10〜11程度で十分な金属捕捉力を有するものである必要がある。一方、添加するキレート剤よりも錯体安定度定数が高いと、スラリー中の錯体化してない金属に加えてキレート剤によって錯体化した金属も捕捉してしまう。本実施形態では錯体化してない金属のみを捕捉したいため、キレート樹脂はキレート剤よりも錯体安定度定数が低いものである必要がある。また、カラム内のキレート樹脂の充填率はスラリー中のシリカ粒子を捕捉しないように設定される。
純水供給部13はカラム12に純水を供給する。純水の供給によってカラム12内はフラッシングされ、キレート樹脂に捕捉された金属を除く物質が水と共にカラム12外に排出される。また、硝酸供給部14はカラム12に硝酸溶液を供給する。硝酸溶液の供給によってキレート樹脂に捕捉された金属が硝酸溶液に溶解し回収される。
分析器15は硝酸溶液に含有される金属の量を測定する。この分析器15としては、例えばボルタンメトリー等のように扱いが簡易であって且つ測定時間の短いものが望ましいが、溶液中の金属の量を測定できるものであれば何を用いてもよい。
添加量解析装置16は分析器15の測定結果に基づいて添加するキレート剤の分量を判定する。この判定の際には幾つかのパラメータが使用される。ここでは“スラリーの抽出量”と、“キレート繊維の金属捕捉効率”と、“カラムに通液させる硝酸溶液の量”と、“硝酸溶液の金属回収率”と、“測定された金属の量”を用いて最適なキレート剤の添加量が判定される。
例えば、上記各パラメータを用いてスラリー中の金属濃度を算出したとする。ウェーハの金属汚染を抑制できる金属濃度を予め設定しておけば、測定時点での金属濃度を設定した濃度にすべく必要最低限のキレート剤の添加量が判別できる。
なお、上記各パラメータのうち、“キレート繊維の金属捕捉効率”と“硝酸溶液の金属回収率”は予め特定されている。また、“スラリーの抽出量”と“カラムに通液させる硝酸溶液の量”はコントローラ20によって制御される値である。したがって、“測定された金属の量”すなわち分析器15の測定結果さえ判れば最適なキレート剤の添加量が判定される。なお、ここに示すパラメータは一例であって、他のパラメータを用いるようにしてもよい。
コントローラ20は、スラリー抽出部11や純水供給部13や硝酸供給部14を制御する。また、添加量解析装置16の判定結果に基づき、キレート剤供給部9を制御する。
図2はキレート剤添加処理の処理フローを示す図である。
コントローラによってスラリー抽出部11が制御され、スラリーがスラリー供給槽5からカラム12に所定時間だけ通液される(ステップ10)。すると、スラリー中の錯体化してない金属のみがキレート樹脂に捕捉される。次に、コントローラ20によって純水供給部13が制御され、カラム12に純水が供給される(ステップ20)。カラム内が十分にフラッシングされると純水の供給は停止される。次に、コントローラによって硝酸供給部14が制御され、カラム12に所定量の硝酸溶液が供給される(ステップ30)。すると、キレート樹脂に捕捉された金属は硝酸溶液に溶解する。
金属が溶解した硝酸溶液は分析器15に供給される。分析器15では電位測定等によって溶解した金属量が測定される(ステップ40)。測定結果は添加量解析装置16に出力される。添加量解析装置16ではキレート剤の添加量が判定される(ステップ50)。添加量解析装置16の判定結果はコントローラ20に出力される。そして、コントローラ20によってキレート剤供給部9が制御され、判定結果に応じた分量のキレート剤がスラリー供給槽5に供給される(ステップ60)。
なお、研磨処理の前に上述したキレート剤添加処理を行うことが望ましい。また、研磨処理の最中にもスラリー中に金属が混入する虞があるため、研磨処理を行いつつキレート剤添加処理を行うことが望ましい。この際、キレート剤添加処理を定期的に行うようにしてもよいし、不定期に行うようにしてもよい。
図3はキレート剤の添加量とスラリー中の金属濃度との関係を示す図である。
図3は本発明者が行った実験から得られた特性である。この実験では、スラリーの汚染金属をCuとした。また、キレート剤を複数回に分けて添加し、本実施形態のスラリー抽出部11、カラム12、純水供給部13、硝酸供給部14、分析器15を用いて各回毎にスラリー中のCu量を求め、求めた値をスラリー中のCu濃度に換算した。
図3で示すように、キレート剤の添加量が増加するに従ってスラリー中のCu濃度が減少する。これはキレート剤の増加に伴って錯体化するCuが増加し、キレート樹脂で捕捉されるCuが減少するためである。
図3から、例えば、キレート剤添加量を500ppb程度に保つことによってスラリーのCu汚染を抑制できるといえる。また、図6でキレート剤添加量が500ppb程度である場合のウェーハ研磨率を見ると、ウェーハ研磨率の低下は本発明者の許容範囲内であった。このような結果から、本発明者は、例えばキレート剤添加量を約500ppbにすることでウェーハのCu汚染を抑制でき、且つウェーハの研磨率の低下も防止できると想定している。なお、キレート剤添加量は汚染金属の種類やスラリーの量に応じて変化させる必要がある。
本実施形態によれば、抽出したスラリー中に含まれる錯体化してない金属の量を測定し、その結果に基づいて、測定時点でのウェーハの金属汚染を抑制するのに必要最低限のキレート剤の添加量を判定している。そして、判定した量だけキレート剤を添加するようにしている。このようなフィードバック制御を行うことによって、必要以上にキレート剤を添加することがなくなり、ウェーハ研磨率の低下を防止できる。したがって、研磨工程の効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、研磨装置と貯留槽との間でスラリーが循環され、循環するスラリーには適量のキレート剤が添加される。研磨装置で使用されたスラリーには金属が混入するが、適量のキレート剤が添加されることによって錯体が形成されるため、このスラリーが再び研磨装置に供給されてウェーハの研磨が行われても、ウェーハの金属汚染は問題となるほどではない。このようにスラリーのリサイクルが可能になるため、少量のスラリーによって効率よくウェーハの研磨を行うことができる。
図1は本実施形態のウェーハ研磨システムの機能ブロック図である。 図2はキレート剤添加処理の処理フローを示す図である。 図3はキレート剤の添加量とスラリー中の金属濃度との関係を示す図である。 図4はスラリー中の金属濃度とウェーハ内のOSF欠陥の数及びGOIの良品率との関係を示す図である。 図5はスラリー中の金属濃度とウェーハ内のOSF欠陥の数及びGOIの良品率との関係を示す図である。 図6はキレート剤の添加量とウェーハの金属汚染量及びウェーハ研磨率との関係を示す図である。
符号の説明
5 スラリー供給槽
9 キレート剤供給部
11 スラリー抽出部
12 カラム
13 純水供給部
14 硝酸供給部
15 分析器
16 添加量解析装置
20 コントローラ

Claims (6)

  1. ウェーハの研磨に用いられるスラリーにキレート剤を添加して、スラリーに含まれる金属を錯体化するキレート剤添加装置において、
    スラリーの一部を抽出し、その中に含まれる錯体化してない金属の量を測定し、その測定結果に基づいてスラリーに添加するキレート剤の量を判定し、判定した量のキレート剤をスラリーに添加すること
    を特徴とするキレート剤添加装置。
  2. ウェーハの研磨に用いられるスラリーにキレート剤を添加して、スラリーに含まれる金属を錯体化するキレート剤添加装置において、
    スラリーの一部を抽出し、その中に含まれる錯体化してない金属を捕捉する金属捕捉手段と、
    前記金属捕捉手段で捕捉した金属を所定液に溶解させて回収する金属回収手段と、
    前記所定液に溶解した金属の量を測定する測定手段と、
    前記測定手段の測定結果に基づいてスラリーに添加するキレート剤の量を判定する判定手段と、
    判定した量のキレート剤をスラリーに添加する添加手段と、を備えたこと
    を特徴とするキレート剤添加装置。
  3. 前記金属捕捉手段は、添加するキレート剤よりも錯体安定度定数が低いキレート樹脂を含むこと
    を特徴とする請求項2記載のキレート剤添加装置。
  4. ウェーハの研磨に用いられるスラリーにキレート剤を添加して、スラリーに含まれる金属を錯体化するキレート剤添加方法において、
    スラリーの一部を抽出し、その中に含まれる錯体化してない金属を捕捉する金属捕捉工程と、
    前記金属捕捉手段で捕捉した金属を所定液に溶解させて回収する金属回収工程と、
    前記所定液に溶解する金属の量を測定する測定工程と、
    前記測定工程の測定結果に基づいてスラリーに添加するキレート剤の量を判定する判定工程と、
    判定した量のキレート剤をスラリーに添加する添加工程と、を備えたこと
    を特徴とするキレート剤添加方法。
  5. 請求項1又は2記載のキレート剤添加装置と、
    スラリーを貯留する貯留槽と、
    スラリーを用いてウェーハを研磨する研磨装置と、を備え、
    前記キレート剤添加装置を用いて前記貯留槽のスラリーにキレート剤を添加し、前記貯留槽のスラリーを前記研磨装置に供給すると共に、前記研磨装置で使用したスラリーを前記貯留槽に排出すること
    を特徴とするウェーハ研磨システム。
  6. 貯留槽に貯留したスラリーに、請求項4記載のキレート剤添加方法を用いてキレート剤を添加する工程と、
    キレート剤を添加したスラリーを研磨装置に供給してウェーハを研磨する工程と、
    前記研磨装置で使用したスラリーを前記貯留槽に排出する工程と、を含むこと
    を特徴とするウェーハ研磨方法。
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