JP2005102115A - 同期発振器、pll回路、これを用いた発振回路及び電子機器 - Google Patents

同期発振器、pll回路、これを用いた発振回路及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 広範囲な周波数可変範囲を有するPLL回路を、回路規模の増大を伴うことなく容易に実現する。
【解決手段】 電圧制御発振器16を有する第1の周波数調整部10を含むループと、電圧制御発振器26を有する第2の周波数調整部20を含むループとのうちの一方を、基準信号Refと同位相の信号を出力するメインPLLループ、他方を、メインPLLループの出力にロックするよう動作するサブPLLループとして動作させる。サブPLLループの電圧制御発振器の中心周波数を、その周波数可変範囲がメインPLLループの周波数可変範囲とその一部で重なるように設定し、サブPLLループがロック状態であることをロック検出回路57で検出したとき、メイン及びサブPLLループとして動作するループを切り替える。このとき、メイン及びサブPLLループの出力は同位相であるから、位相が途切れることなく連続的に周波数を切り替えることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、同期発振器、PLL回路、これを用いた発振回路及び電子機器に関し、特に、出力周波数を広範囲に変更可能なPLL回路、これを用いた発振回路及び電子機器に関する。
従来、PLL(phase locked loop:位相同期)回路を用いたPLL発振器は、コンピュータや通信の分野等で、基準信号発生回路として広く用いられている。また、近年の、データ転送及び処理の高速化に伴って、基準信号は低雑音であることが求められている。
このため、低雑音なLC発振器等をVCO(voltage controlled oscillator:電圧制御発振器)として用い、これを半導体集積回路として作り込むといった方法が用いられている。
しかしながら、一般に、低雑音VCOは、周波数可変範囲が狭いため、複数個のVCOを用い、これらを切り替えて使用することで、広い周波数可変範囲を得る方法が用いられている。
例えば、中心周波数の異なる3つのVCOを設け、ロックがはずれる前にVCOを順次切り替えることで、ロック外れがなく、且つ高周波数可変範囲を得るようにしたもの等が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば中心周波数の異なる複数のVCOを設け、所望の周波数可変範囲を実現し得るVCOを実測により選択し、選択したVCO以外のVCOを切断して中心周波数を変更することで、周波数可変範囲を変更可能に形成したものも、提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−149000号公報 特開2002−16493号公報
しかしながら、前述のように、複数のVCOを設け、ロックが外れる前に順次VCOを切り替えることで、所望の周波数可変範囲を実現するようにした場合、周波数可変範囲を広げるためにはそれに応じた個数のVCOを設ける必要がある。このため、例えば、半導体基板上に搭載する場合には、半導体基板上にVCOを配置するための多大な面積を必要とすることになり、コストの増加を招くことになる。
また、複数のVCOの中から、所望の周波数可変範囲を満足するものを選択するようにした場合、何れか一つのVCOのみしか選択することができないため、所望の周波数可変範囲を満足するVCOを選択することはできるものの、選択したVCOの中心周波数で特定される周波数可変範囲内でしか周波数を変化させることができない。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、回路の増大を伴うことなく、より広範囲な周波数可変範囲を有する同期発振器、PLL回路、これを用いた発振回路及び電子機器を実現することを目的としている。
上記目的を達成するために、第1の発明では、周波数可変範囲の一部が互いに重なるよう設定された複数の周波数可変発振器と、前記周波数可変発振器間で位相が互いにロックされた状態で前記周波数可変発振器の出力を切り替える信号選択部とを備えることを特徴とする。
この第1の発明では、周波数可変発振器の出力を切り替える際に、位相の不連続点が発生しないようにすることが可能となる。このため、入力周波数が変化した場合においても、周波数を滑らかに切り替えることが可能となり、周波数安定度の劣化を抑制しつつ、周波数可変範囲を拡大することが可能となる。
また、第2の発明では、前記周波数可変発振器の出力周波数の比較結果に基づいて前記信号選択部に前記周波数可変発振器の出力を選択させる制御部をさらに備えることを特徴とする。
この第2の発明では、入力周波数が変化した場合においても、周波数可変発振器を入力周波数に安定してロックさせることが可能となり、周波数安定度の劣化を抑制しつつ、周波数可変範囲を拡大することが可能となる。
また、第3の発明では、前記周波数可変発振器のうちの少なくとも1個は、中心周波数の異なる複数の周波数可変範囲を備え、前記制御部は、前記制御部に入力される基準信号に基づいて前記周波数可変発振器の中心周波数を切り替えることを特徴とする。
この第3の発明では、制御部に入力される基準信号に基づいて、周波数可変発振器の周波数可変範囲を拡大することが可能となる。このため、周波数可変発振器の個数の増大を抑制しつつ、周波数可変範囲をより広範囲に変化させることが可能となり、回路規模の増大を抑制することを可能として、低コスト化・低消費電力化を図ることができる。
また、第4の発明では、周波数可変範囲の一部が互いに重なるよう設定された複数の注入同期発振器と、前記注入同期発振器間で位相が互いにロックされた状態で前記注入同期発振器の出力を切り替えるセレクタと、前記注入同期発振器の出力周波数の比較結果に基づいて前記セレクタに前記注入同期発振器の出力を選択させるコントローラとを備えることを特徴とする。
この第4の発明では、複数の注入同期発振器を用いることで、基準信号と位相を同期させるためにフィードバックループを構成する必要がなくなるとともに、入力周波数が変化した場合においても、周波数を滑らかに切り替えることが可能となる。このため、回路規模の増大を抑制しつつ、周波数可変範囲を拡大することが可能となるとともに、周波数安定度を向上させることが可能となる。
また、第5の発明では、前記注入同期発振器は中心周波数の異なる複数の周波数可変範囲をそれぞれ備え、前記コントローラは、前記コントローラに入力される入力周波数に基づいて前記注入同期発振器の中心周波数を切り替えることを特徴とする。
この第5の発明では、コントローラに入力される入力周波数に基づいて注入同期発振器の周波数可変範囲を拡大することが可能となり、注入同期発振器の個数の増大を抑制しつつ、周波数可変範囲をより広範囲に変化させることが可能となる。このため、回路規模の増大を抑制することが可能となり、低コスト化・低消費電力化を図ることが可能となるとともに、回路構成を単純化することを可能として、高周波化に容易に対応させることができる。
また、第6の発明では、前記コントローラは、前記注入同期発振器の周波数を電圧に変換する周波数/電圧変換部と、前記注入同期発振器の周波数と電圧との関係を記憶したルックアップテーブルと、前記ルックアップテーブルの参照結果に基づいて、前記注入同期発振器の出力周波数を比較する比較回路と、前記比較回路の比較結果に基づいて、前記注入同期発振器の出力を切り替えさせる切り替え信号を前記セレクタに出力する制御信号発生部とを備えることを特徴とする。
この第6の発明では、入力周波数が変化した場合においても、入力周波数に安定してロックさせることが可能な注入同期発振器を容易に選択することが可能となり、周波数安定度の劣化を抑制しつつ、周波数可変範囲を拡大することが可能となる。
また、第7の発明では、前記コントローラは、前記注入同期発振器に入力される入力周波数と前記注入同期発振器の出力周波数との比較結果に基づいて、前記注入同期発振器のロック状態を判定するロック状態判定部と、前記注入同期発振器のロック状態の判定結果に基づいて、前記注入同期発振器の動作を停止させる停止部とを備えることを特徴とする。
この第7の発明では、複数の注入同期発振器を設けた場合においても、不要な注入同期発振器の動作を停止させることが可能となり、省電力化を図ることが可能となる。
また、第8の発明では、前記注入同期発振器に入力される入力周波数を逓倍または分周させる逓倍/分周器をさらに備えることを特徴とする
この第8の発明では、入力周波数が逓倍または分周された信号を出力させることが可能となり、入力周波数を変化させることなく、周波数を可変させることが可能となる。
また、第9の発明では、電圧制御発振器をそれぞれ含み、且つ前記電圧制御発振器は他の少なくとも一の電圧制御発振器とその周波数可変範囲の一部が重なるように設定されている複数のPLLループを備え、一のPLLループを、基準信号と同位相の信号を出力するよう動作するメインPLLループとして動作させ、前記メインPLLループとして動作するPLLループを、前記メインPLLループとして動作中のPLLループとその周波数可変範囲がその一部で重なる他のPLLループに切り替える切り替え動作を行うようになっているPLL回路であって、前記切り替え動作の際には、前記メインPLLループとして次に動作させるPLLループを、前記メインPLLループのPLL出力と同位相の信号を出力するよう動作するサブPLLループとして動作させ、前記サブPLLループとして動作中のPLLループがロック状態にあるときに、前記メインPLLループとして動作中のPLLループに替えて、前記サブPLLループとして動作中のPLLループを新たなメインPLLループとして動作させるようになっていることを特徴としている。
この第9の発明では、電圧制御発振器をそれぞれ含むPLLループを複数備えており、各電圧制御発振器は、少なくとも何れか一つの電圧制御発振器と周波数可変範囲がその一部で重なるように設定されている。そして、何れか一つのPLLループを、入力される基準信号と同位相の信号を出力するよう動作するメインPLLループとして動作させ、このメインPLLループとして動作するPLLループを、メインPLLループとして動作中のPLLループと周波数可変範囲がその一部で重なる他のPLLループに切り替える切り替え動作を行うことで、周波数可変範囲を連続して広げることができ、周波数を広範囲に変化させることができる。
このとき、前記切り替え動作を行う際には、次にメインPLLループとして動作させるPLLループを、メインPLLループのPLL出力と同位相の信号を出力するよう動作するサブPLLループとして動作させ、サブPLLループのPLL出力がメインPLLループのPLL出力と同位相となるロック状態にあるときに、メインPLLループ及びサブPLLループの切り替えを行い、サブPLLループとして動作していたPLLループを新たに、メインPLLループとして動作させる。
ここで、これまでサブPLLループとして動作していたPLLループは、ロック状態であって、メインPLLループ及びサブPLLループのPLL出力は同位相である。つまり、二つのPLLループのPLL出力が同位相である状態で、メインPLLループの切り替えが行われることになる。したがって、PLL回路の出力信号の位相が途切れることなく、二つのPLLループの切り替えを行うことができる。つまり、PLL回路の出力周波数を、位相が途切れることなく、連続的に広範囲に変化させることができる。
また、第10の発明では、基準信号と同位相の信号を出力するように動作するメインPLLループ及び前記メインPLLループのPLL出力と同位相の信号を出力するように動作するサブPLLループとして動作可能であり、且つ中心周波数を変更可能な電圧制御発振器をそれぞれ含む二つのPLLループと、前記サブPLLループに含まれる前記電圧制御発振器の中心周波数を、その周波数可変範囲の一部が、前記メインPLLループに含まれる前記電圧制御発振器の周波数可変範囲と重なるように調整する中心周波数調整手段と、前記サブPLLループがロック状態にあるかどうかを検出するロック検出手段と、当該ロック検出手段で前記サブPLLループがロック状態にあることが検出された状態で、メインPLLループとして動作するPLLループとサブPLLループとして動作するPLLループとを切り替える切替手段と、を備えることを特徴としている。
この第10の発明では、中心周波数を変更可能な電圧制御発振器を含んで構成されるPLLループを二つ備えて、PLL回路が構成されている。各PLLループは、入力される基準信号と同位相の信号を出力するように動作するメインPLLループとして動作可能であり、且つ、メインPLLループのPLL出力と同位相の信号を出力するように動作するサブPLLループとしても動作可能に構成されている。
前記サブPLLループに含まれる電圧制御発振器の中心周波数は、中心周波数調整手段によって調整され、このとき、メインPLLループの電圧制御発振器の周波数可変範囲と、サブPLLループの電圧制御発振器の周波数可変範囲とがその一部で重なるように、調整が行われる。
そして、サブPLLループのPLL出力が、メインPLLループのPLL出力と同位相となるロック状態にあることがロック検出手段によって検出されたとき、切替手段によって、メインPLLループとして動作するPLLループとサブPLLループとして動作するPLLループとの切り替えが行われる。
ここで、二つのPLLループに含まれる各電圧制御発振器は、その可変周波数範囲が、その一部で重なるように設定されている。よって、結果的に、PLL回路の出力周波数を連続的に広範囲に変化させることができる。
また、このとき、これまでサブPLLループとして動作していたPLLループは、ロック状態であって、メインPLLループ及びサブPLLループのPLL出力は同位相である。つまり、二つのPLLループのPLL出力が同位相である状態で、メインPLLループ及びサブPLLループの切り替えが行われるから、PLL回路のPLL出力の位相が途切れることなく、二つのPLLループの切り替えを行うことができる。つまり、PLL回路の出力周波数を、位相が途切れることなく、連続的に広範囲に変化させることができる。
そして、このとき、例えば、新たにサブPLLループとなったPLLループに含まれる電圧制御発振器の中心周波数を、その周波数可変範囲が、新たにメインPLLループとなったPLLループに含まれる電圧制御発振器の周波数可変範囲とその一部で重なるように変更し、且つ、メインPLLループの出力周波数の変化方向に変更し、この状態で、ロック検出手段によりサブPLLループがロック状態であることを検出したときに、メインPLLループ及びサブPLLループの切り替えを行う。
これによって、PLL回路の出力信号の周波数可変範囲をさらに広げることができ、且つ、このとき、周波数を連続的に、且つ位相が途切れることなく実現することができ、この処理を繰り返し行うことで、電圧制御発振器を含むPLLループを二つ設けるだけで、広範囲な周波数可変範囲を有するPLL回路を容易且つ回路規模の増大を伴うことなく実現することができる。
また、第11の発明では、前記中心周波数調整手段は、前記サブPLLループに含まれる電圧制御発振器の周波数可変範囲が、前記メインPLLループに含まれる前記電圧制御発振器の出力周波数の変化方向に連続するように、前記中心周波数を調整するようになっていることを特徴としている。
この第11の発明では、サブPLLループの中心周波数調整手段は、サブPLLループに含まれる電圧制御発振器の周波数可変範囲が、メインPLLループに含まれる電圧制御発振器の出力周波数の変化方向に連続するように、サブPLLループに含まれる電圧制御発振器の中心周波数を調整するようにしているから、入力される基準信号の周波数の変化方向に、PLL回路の周波数可変範囲を広げることができ、基準信号の周波数の変化に応じたPLL回路の出力周波数を実現することができる。
また、第12の発明では、前記切替手段は、前記メインPLLループに含まれる前記電圧制御発振器の出力周波数を制御するための制御信号が、予め設定した規定範囲を超えたとき、前記PLLループの切り替えを行うようになっていることを特徴としている。
この第12の発明では、切替手段では、メインPLLループに含まれる電圧制御発振器の出力周波数を制御するための制御信号が、予め設定した規定範囲を超えたときに、PLLループの切り替えを行う。したがって、メインPLLループに含まれる電圧制御発振器への制御信号に応じて変化する出力周波数の状況に応じた的確なタイミングで、切り替えを行うことができる。
また、第13の発明では、前記電圧制御発振器は、LC発振器で構成されることを特徴としている。
この第13の発明では、PLLループを構成する電圧制御発振器として低雑音なLC発振器を用いているから、低雑音であり、且つ広範囲な周波数可変範囲を有するPLL回路を実現することができる。
また、第14の発明では、前記請求項1乃至8の何れかに記載の同期発振器または前記第1乃至第5の発明の何れかにおけるPLL回路を含んで発振回路を構成している。
この第14の発明では、広範囲な周波数可変範囲を有する発振回路を、少ない構成部品で容易に実現することができる。
さらに、第15の発明では、前記請求項1乃至8の何れかに記載の同期発振器または前記第1乃至第5の何れかにおけるPLL回路を含んで電子機器を構成している。
この第15の発明では、広範囲な周波数可変範囲を有する電子機器を、少ない構成部品で容易に実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る同期発振器の概略構成を示すブロック図である。なお、この第1実施形態では、周波数可変範囲の一部が互いに重なるよう設定された複数の周波数可変発振器2a、2bを設け、周波数可変発振器2a、2b間で位相が互いにロックされた状態で周波数可変発振器2a、2bの出力を切り替えるようにしたものである。
図1において、同期発振器には、制御部1、複数の周波数可変発振器2a、2bおよび信号選択部3が設けられている。なお、周波数可変発振器2a、2bは、PLLループを構成するようにしてもよいし、注入同期発振器を用いるようにしてもよい。
ここで、周波数可変発振器2aは、例えば、図9に示すように、中心周波数がf0、f2、f4、・・・、fn−1の複数の周波数可変範囲を持つことができ、周波数可変発振器2bは、中心周波数がf1、f3、f5、・・・、fnの複数の周波数可変範囲を持つことができる。また、周波数可変発振器2a、2bの周波数可変範囲は一部が互いに重なるよう設定することができる。また、信号選択部3は、周波数可変発振器2a、2b間で位相が互いにロックされた状態で周波数可変発振器2a、2bの出力を切り替えることができる。また、制御部1は、周波数可変発振器2a、2bの出力周波数の比較結果に基づいて、信号選択部3に周波数可変発振器2a、2bの出力を選択させるとともに、制御部1に入力される基準信号Srefに基づいて、周波数可変発振器2a、2bの中心周波数をそれぞれ切り替えることができる。
そして、基準信号Srefが制御部1に入力されると、制御部1は、基準信号Srefの入力周波数に基づいて中心周波数切り替え信号S3a、S3bを生成し、中心周波数切り替え信号S3a、S3bを周波数可変発振器2a、2bにそれぞれ出力する。そして、周波数可変発振器2a、2bは、中心周波数切り替え信号S3a、S3bを受け取ると、基準信号Srefの入力周波数に追従できるように、周波数可変発振器2a、2bの中心周波数をそれぞれ切り換える。
また、制御部1は、基準信号Srefが制御部1に入力されると、制御信号S2a、S2bを周波数可変発振器2a、2bにそれぞれ出力する。そして、周波数可変発振器2a、2bは、制御部1から出力された制御信号S2a、S2bにそれぞれ基づいて、周波数可変発振器2a、2bの出力信号S5a、S5bを基準信号Srefの周波数と位相にそれぞれロックさせる。
また、周波数可変発振器2a、2bは、周波数可変発振器2a、2bから出力される出力信号S5a、S5bの周波数を判別するための比較用信号S1a、S1bを制御部1にそれぞれ出力する。そして、制御部1は、周波数可変発振器2a、2bからそれぞれ出力される比較用信号S1a、S1bを受け取ると、これらの比較用信号S1a、S1bの比較結果に基づいて、周波数可変発振器2a、2bのいずれか一方の出力信号S5a、S5bを選択させる切り替え信号S4を信号選択部3に出力する。そして、信号選択部3は、切り替え信号S4で指定される出力信号S5a、S5bに切り替えることにより、いずれか一方の出力信号S5a、S5bを出力信号Soutとして外部に出力することができる。
ここで、制御部1は、基準信号Srefの入力周波数に周波数可変発振器2a、2bがロック可能となるように、切り替え信号S4を生成することができる。また、信号選択部3は、周波数可変発振器2a、2b間で位相が互いにロックされた状態で周波数可変発振器2a、2bの出力を切り替えることができる。
これにより、周波数可変発振器2a、2bの出力を切り替える際に、位相の不連続点が発生しないようにすることができる。このため、基準信号Srefの入力周波数が変化した場合においても、出力信号Soutの周波数を滑らかに切り替えることが可能となり、周波数安定度の劣化を抑制しつつ、周波数可変範囲を拡大することが可能となる。
また、制御部1に入力される基準信号Srefに基づいて周波数可変発振器2a、2bの中心周波数を切り替えることにより、周波数可変発振器2a、2bの制御電圧の制御範囲を変えることなく、周波数可変発振器2a、2bの周波数可変範囲を拡大することが可能となる。このため、周波数可変発振器2a、2bの個数の増大を抑制しつつ、周波数可変範囲をより広範囲に変化させることが可能となり、回路規模の増大を抑制することを可能として、低コスト化・低消費電力化を図ることができる。
図2は、本発明の第2実施形態に係るPLL回路100の一例を示す回路図である。なお、この第2実施形態では、周波数可変範囲の一部が互いに重なるよう設定された複数のPLLループを設け、これらのPLLループ間で位相が互いにロックされた状態でPLLループの出力を切り替えるようにしたものである。
このPLL回路100は、第1の周波数調整部10と、第2の周波数調整部20と、基準信号Refと帰還信号との位相差を検出する位相比較器32と、前記第1の周波数調整部10の出力と前記第2の周波数調整部20の出力との位相差を検出する位相比較器34と、前記位相比較器32の出力及び前記位相比較器34の出力の何れか一方を前記第1の周波数調整部10に出力し、他方を前記第2の周波数調整部20に出力する入力切替部40と、前記第1の周波数調整部10の出力及び第2の周波数調整部20の出力の何れかを選択し、これをPLL出力として出力する出力切替器52と、当該出力切替器52の出力を分周しこれを前記帰還信号として前記位相比較器32に出力する分周器(DIV)55と、を備えている。
さらに、前記位相比較器34の出力をもとに、第1の周波数調整部10及び第2の周波数調整部20の出力が同位相であるかどうかを判定するロック検出回路57と、前記入力切替部40及び出力切替器52を制御するコントローラ60と、を備え、このコントローラ60は、前記第1及び第2の周波数調整部10及び20に含まれる後述の電圧制御発振器の中心周波数の切り替え制御も行うようになっている。
前記第1の周波数調整部10は、前記入力切替部40の出力である位相比較器32又は34からの位相差信号を、電流信号に変換するチャージポンプ12と、当該チャージポンプ12で電流信号に変換した位相差信号を積分するローパスフィルタ14と、当該ローパスフィルタ14の出力に応じて周波数制御を行う電圧制御発振器VCO(以後、第1の電圧制御発振器ともいう。)16とから構成されている。
同様に、前記第2の周波数調整部20は、前記入力切替部40の出力である位相比較器32又は34からの位相差信号を、電流信号に変換するチャージポンプ22と、当該チャージポンプ22で電流信号に変換した位相差信号を積分するローパスフィルタ24と、当該ローパスフィルタ24の出力に応じて周波数制御を行う電圧制御発振器VCO(以後、第2の電圧制御発振器ともいう。)26とから構成されている。
前記電圧制御発振器VCO16及び26は、図3に示すように、定電流源Qと、インダクタLと、可変容量Cと、を有するLC発振器を用いた公知のVCOで構成されている。前記可変容量Cは、例えば、複数の可変容量素子が並列に接続されて構成され、各可変容量素子と直列に介挿されたスイッチング素子を切り替えることによって何れかの可変容量素子が有効となり、可変容量Cの容量値を離散的に変更できるようになっている。
そして、スイッチング素子を操作し可変容量Cの容量値を離散的に変更することによって、電圧制御発振器VCO16、26の中心周波数が切り替わると共に、有効な可変容量素子の図示しない制御端子に入力される制御信号Vinを変化させ可変容量素子の容量値を変化させることによって、電圧制御発振器VCO16、26の出力周波数が変化するようになっている。つまり、この場合には、前記ローパスフィルタ14、24の出力電圧に応じて、有効な可変容量素子の容量値を変化させるようになっている。
また、前記電圧制御発振器16、26の可変容量Cの容量値は、前記電圧制御発振器16及び26の容量値を交互に切り替えたときに、各容量値で特定される周波数可変範囲どうしが、その一部で重なるよう設定され、電圧制御発振器16、26を交互に切り替えたときに、その周波数可変範囲が、一部で重なって連続するように構成されている。
前記入力切替部40は、前記第1の周波数調整部10への供給信号を切り替える第1の切替器41と、前記第2の周波数調整部20への供給信号を切り替える第2の切替器42とを備え、これら切替器41、42は、コントローラ60からの2値の切替信号に応じて、前記第1の位相比較器32及び前記第2の位相比較器34の出力の何れか一方を選択し、それぞれ対応する第1の周波数調整部10及び第2の周波数調整部20に出力する。
このとき、前記第1の切替器41は、前記切替信号で“0”が指示された場合には、前記位相比較器32の出力を選択し、“1”が指示された場合には、前記位相比較器34の出力を選択し、これを前記第1の周波数調整部10のチャージポンプ12に出力する。また、前記第2の切替器42は、前記切替信号で“0”が指示された場合には、前記位相比較器34の出力を選択し、“1”が指示された場合には、前記位相比較器32の出力を選択し、これを前記第2の周波数調整部20のチャージポンプ22に出力する。
また、前記出力切替器52は、前記コントローラ60からの2値の切替信号に応じて、前記電圧制御発振器16及び26の何れかの出力を選択し、前記切替信号が“0”であるときには前記電圧制御発振器16の出力を選択し、前記切替信号が“1”であるときには、前記電圧制御発振器26の出力を選択し、これをPLL出力として出力する。
つまり、切替信号が“0”であるときには、入力切替部40によって、第1の周波数調整部10には、位相比較器32の出力が供給され、前記第2の周波数調整部20には、位相比較器34の出力が供給され、また、出力切替器52によって第1の周波数調整部10の出力が選択されるから、図4に示すように、基準信号Refとの位相差を検出する位相比較器32、チャージポンプ12、ローパスフィルタ14、電圧制御発振器16、分周器55のループからなるメインPLLループと、電圧制御発振器16の出力との位相差を検出する位相比較器34、チャージポンプ22、ローパスフィルタ24、電圧制御発振器26のループからなるサブPLLループとが構成されることになる。
逆に、切替信号が“1”であるときには、入力切替部40によって、第1の周波数調整部10には、位相比較器34の出力が供給され、前記第2の周波数調整部20には、位相比較器32の出力が供給され、また、出力切替器52によって、第2の周波数調整部20の出力が選択されるから、図5に示すように、基準信号Refとの位相差を検出する位相比較器32、チャージポンプ22、ローパスフィルタ24、電圧制御発振器26、分周器55のループからなるメインPLLループと、電圧制御発振器26の出力との位相差を検出する位相比較器34、チャージポンプ12、ローパスフィルタ14、電圧制御発振器16のループからなるサブPLLループとが構成されることになる。
前記コントローラ60は、前記第1の周波数調整部10のローパスフィルタ14及び第2の周波数調整部20のローパスフィルタ24の各電圧制御発振器16、26への制御電圧Vc1、Vc2と、前記ロック検出回路57からのロック状態検出情報とをもとに、前記入力切替部40及び出力切替器52への切替信号を生成し、第1の周波数調整部10を含むループと第2の周波数調整部20を含むループとの何れをメインPLLループとして動作させるかを制御する共に、前記電圧制御発振器16及び26を構成する可変容量Cの容量値の切り替えを行う。
次に、上記実施の形態の動作を、図6に示す、コントローラ60の処理手順の一例を示すフローチャートに基づいて説明する。
なお、第1の電圧制御発振器16は、その中心周波数を、図7に示すように、f0、f2、…に設定可能であり、また、前記第2の電圧制御発振器26は、その中心周波数をf1、f3、…に設定可能であって、f0、f1、f2、f3、…の順に中心周波数が、定間隔で増大するように設定されているものとする。
前記図7において、横軸は、制御電圧Vc、縦軸は出力周波数である。また、各ラインは、各電圧制御発振器16、26の出力周波数を表す。
コントローラ60は、起動されるとまずステップS2で、初期設定を行い、第1の周波数調整部10を含むループ及び第2の周波数調整部20を含むループの何れのループをメインPLLループとして動作させるかを設定すると共に、第1及び第2の電圧制御発振器16及び26の中心周波数を設定する。
例えば、第1の周波数調整部10を含むループをメインPLLループとして動作させるものとすると、切替信号を“0”として出力する。これによって、前記入力切替部40及び出力切替器52が動作し、図4に示すように、第1の周波数調整部10を含むループがメインPLLループとなり、第2の周波数調整部20を含むループがサブPLLループとなる。
したがって、第1の周波数調整部10を含むループがメインPLLループとなって、基準信号Refを逓倍した周波数の信号を出力するよう動作し、第2の周波数調整部20を含むループがサブPLLループとなって、メインPLLループの出力、つまり、第1の周波数調整部10の出力周波数と同位相の信号を出力するように動作する。
また、初期状態として、第1の電圧制御発振器16は、その中心周波数を“f0”、第2の電圧制御発振器26は、その中心周波数を“f1”に設定すると、第1の電圧制御発振器16は、図7に示すように、制御電圧Vc1に応じて、ラインL0に沿ってその出力周波数が変化し、第2の電圧制御発振器26は、制御電圧Vc2に応じて、ラインL1に沿ってその出力周波数が変化することになる。
コントローラ60では、前記第1の周波数調整部10及び第2の周波数調整部20の各ローパスフィルタ14、24の出力電圧、つまり、第1及び第2の電圧制御発振器16、26への制御電圧Vc1、Vc2を入力し、メインPLLループに含まれるローパスフィルタの制御電圧(以後、メイン制御電圧Vc*という。)、この場合、ローパスフィルタ14の制御電圧Vc1が、予め設定した、中心周波数切り替え用のしきい値VMを挟んで変化したかどうかを判定する(ステップS4)。
なお、このしきい値VMは、サブPLLループの電圧制御発振器の中心周波数を変更するタイミングを規定するものであって、任意に設定することができ、ここでは、例えば、制御電圧Vc*の可変範囲の中間値に設定している。
このとき、例えば、初期状態におけるメインPLLループの周波数可変範囲内で、PLL回路100に入力される基準信号Refに応じた所定周波数の信号を出力することが十分可能であって、メインPLLループを構成する第1の電圧制御発振器16への制御電圧Vc1が、図7のVM<Vc1≦VS2を満足する値である場合には、メイン制御電圧Vc*はしきい値VMを挟んで変化しないから、ステップS4からステップS12に移行する。なお、前記VS2は、メインPLLループの電圧制御発振器の出力周波数が、サブPLLループの電圧制御発振器の周波数可変範囲内に含まれるようになるときの、制御電圧の最小値である。
そして、メイン制御電圧Vc*が、予め設定した規定範囲内にあるかどうかを判定する。具体的には、メイン制御電圧Vc*がその低側しきい値VL及び高側しきい値VHの間にあるかどうかを判定する。なお、前記低側しきい値VL及び高側しきい値VHは、メインPLLループ及びサブPLLループを切り替えるタイミングを規定するためのしきい値であって、低側しきい値VLは、中心周波数をより低い方向に切り替えるときのタイミングを規定し、高側しきい値VHは、中心周波数をより高い方向に切り替えるときのタイミングを規定している。
この場合、前述のように、メインPLLループの第1の電圧制御発振器16への制御電圧Vc1は、VM<Vc1≦VS2を満足しているから、ステップS12からそのまま、ステップS4に戻り、引き続き、第1の周波数調整部10を含むループをメインPLLループとして動作させる。
つまり、メイン制御電圧Vc*(=Vc1)が規定範囲内(VL≦Vc*≦VH)にある場合には、第1の周波数調整部10を含むPLLループを用いることで基準信号Refに適合した所定周波数の信号を発生させることができるから、引き続き第1の周波数調整部10を含むループをメインPLLループとして動作させる。
このとき、サブPLLループでは、前記メインPLLループの出力周波数と同期するように動作するが、図7のラインL0に示すように、メインPLLループを構成する第1の電圧制御発振器16への制御電圧Vc1が、VM<Vc1≦VS2を満足するときのその出力周波数は、図7のラインL1に示す中心周波数が“f1”であるときのサブPLLループを構成する第2の電圧制御発振器26の周波数可変範囲外であるから、サブPLLループの電圧制御発振器26の出力周波数は、図8(a)に示すように、その周波数可変範囲の最小周波数を維持し、つまり、メインPLLループの出力周波数よりも高い周波数となる。
なお、図8は、各電圧制御発振器16、26への制御信号Vc1、Vc2の変化に伴う、各電圧制御発振器16、26の出力周波数を表したものであって、横軸は、経過時間を表す。
この状態から、基準信号Refの周波数が上昇し、第1の電圧制御発振器16の出力周波数をこれに追従させるためにその制御電圧Vc1が上昇し、その出力周波数が、サブPLLループの第2の電圧制御発振器26の周波数可変範囲に含まれるようになる制御電圧VS2に達すると、第2の電圧制御発振器26では、第1の電圧制御発振器16と同位相となる信号を出力するように動作するから、やがて、サブPLLループはロック状態となる。つまり、図8(b)に示すように、第1及び第2の電圧制御発振器16、26の出力が同位相となり、これによって、位相比較器34の位相差出力に基づいて、ロック判定回路57でロック状態が検出されることになる。
そして、さらに、メイン制御電圧Vc*(=Vc1)が増加すると、これに伴って、第1の電圧制御発振器16の出力周波数が増加し、これに追従して第2の電圧制御発振器26の出力周波数も増加する。
この間、コントローラ60では、メイン制御電圧Vc*は、VL≦Vc*≦VHを満足するから、引き続き第1の周波数調整部10を含むループをメインPLLループとして動作させるが、メイン制御電圧Vc*(=Vc1)がその高側しきい値VHを超えると、図6のステップS12からステップS14に移行する。
そして、サブPLLループがロック状態であるとき、つまり、図8(c)に示すように、第1の電圧制御発振器16の出力周波数と、第2の電圧制御発振器26の出力周波数とが一致し、これがロック検出回路57で検出されてロック状態であることがコントローラ60に通知されると、コントローラ60では、図6のステップS14からステップS16に移行し、入力切替部40及び出力切替器52を制御し、メインPLLループとサブPLLループとを切り替える。
これによって、入力切替部40及び出力切替器52への切替信号が切り替わるから、今度は、図5に示すように、第2の周波数調整部20を含むループがメインPLLループとなり、第1の周波数調整部10を含むループがサブPLLループとなる。
このとき、図8(c)に示すように、サブPLLループはロック状態であって、第1及び第2電圧制御発振器16及び26の出力信号は同位相であるから、メインPLLループ及びサブPLLループを切り替えたとしても、PLL回路100から出力される信号の出力周波数は同等となる。つまり、切り替わり時に、PLL回路100の出力周波数の周波数変動及び位相の不連続点を伴うことはない。
そして、PLL回路100では、新たにメインPLLループとなった第2の周波数調整部20によって、基準信号Refに同期するようその出力周波数が調整され、その出力周波数は、制御電圧Vc2に応じて、図7のラインL1に沿って変化する。
このとき、新たにサブPLLループとなった第1の周波数調整部10では、その中心周波数“f0”で特定される周波数可変範囲内で、ラインL0に沿って、メインPLLループ、つまり第2の周波数調整部20の出力周波数と同位相となるように動作する。
一方、第2の電圧制御発振器26は、その中心周波数“f1”は、前記第1の電圧制御発振器16の中心周波数“f0”よりも大きな値に設定されているから、メインPLLループ及びサブPLLループを切り替えると、その制御電圧Vc2は、図7のラインL1に示すように、VL≦Vc2<VMを満足する値となる。したがって、コントローラ60では、引き続き、第2の周波数調整部20を含むループをメインPLLループとして動作させる。
この状態から、さらに、メインPLLループを構成する電圧制御発振器26の制御電圧Vc2が増加し、しきい値VMを超えると、メイン制御電圧Vc*(=Vc2)がしきい値VMを挟んで変化したことから、コントローラ60では、図6のステップS4からステップS6に移行し、VM<Vc*であることから、ステップS8に移行し、図7に示すように、サブPLLループの電圧制御発振器、この場合、第1の電圧制御発振器16の中心周波数を、メインPLLループの電圧制御発振器、つまり、第2の電圧制御発振器26の中心周波数“f1”よりも1段階高い、“f2”に切り替える。
これによって、第1の電圧制御発振器16は、ラインL2に沿って動作することが可能となり、その周波数可変範囲は、第2の電圧制御発振器26よりも周波数の高い範囲に設定されるが、メインPLLループの第2の電圧制御発振器26の出力周波数が、第1の電圧制御発振器16の周波数可変範囲よりも低い状態では、ロック状態とはならない(図8(d))。
そして、メインPLLループの第2の電圧制御発振器26への制御電圧Vc2が、VS2を上回り、第2の電圧制御発振器26の出力周波数が、第1の電圧制御発振器16の周波数可変範囲内に含まれる状態となると、サブPLLループの第1の電圧制御発振器16の出力周波数は、メインPLLループの第2の電圧制御発振器26の出力周波数と同期するようになり、すなわち、サブPLLループはロック状態となる(図8(e))。
そして、メインPLLループの第2の電圧制御発振器26への制御電圧Vc2が、高側しきい値VHを上回ると、コントローラ60では、図6のステップS12からステップS14に移行し、サブPLLループがロック状態であることがロック検出回路57で検出されているときに(図8(f))、入力切替部40及び出力切替器52を制御し、メインPLLループ及びサブPLLループを切り替える(ステップS16)。
これによって、図4に示すように、初期状態と同様に、第1の周波数調整部10を含むループがメインPLLループを構成することになる。
そして、引き続き、基準信号Refが増加している場合には、メインPLLループの第1の電圧制御発振器16への制御電圧Vc1が、しきい値VMを超えた時点で(ステップS4)、サブPLLループの第2の電圧制御発振器26の中心周波数を、メインPLLループの第1の電圧制御発振器16の中心周波数“f2”よりも1段高い、“f3”に切り替え(ステップS6、S8)、制御電圧Vc1が、高側しきい値VHを超え、且つ、サブPLLループがロック状態となったときに(ステップS12、S14)、メインPLLループ及びサブPLLループを切り替える(ステップS16)。
この動作を繰り返し行い、第1の周波数調整部10を含むループ及び第2の周波数調整部20を含むループを、中心周波数を切り替えながら、順次、メインPLLループ及びサブPLLループとして切り替える。
つまり、第1及び第2の電圧制御発振器16、26は、図9に示すように、基準信号Refの増加に伴って、その中心周波数が段階的に増加し、且つ、互いの周波数可変範囲がその一部で重なるように変化する。
そして、コントローラ60では、基準信号Refの増加に伴って、メインPLLループ及びサブPLLループを切り替え、PLL回路100の出力として、図7に一点鎖線αで示すように、第1の電圧制御発振器16の出力及び第2の電圧制御発振器26の出力が交互に出力するようにし、このとき、第1及び第2の電圧制御発振器16及び26の出力周波数が一致した状態、つまり、図9に示すように、第1及び第2の電圧制御発振器16、26の出力周波数が重なる状態にある時点で、切り替えを行うようにしているから、PLL回路100の出力周波数を連続的に変化させることができる。
一方、この状態から基準信号Refの周波数が低下した場合には、サブPLLループの中心周波数をメインPLLループの中心周波数よりも1段階小さな値に設定する。
つまり、例えば、中心周波数が“f3”に設定された第2の電圧制御発振器26が、メインPLLループとして動作している状態で、基準信号Refの周波数が低下し、第2の電圧制御発振器26がラインL3に沿って動作し、その制御電圧Vc2が、しきい値VMを挟んで変化すると、コントローラ60では、図6のステップS4からステップS6を経て、ステップS10に移行し、サブPLLループとして動作している第1の電圧制御発振器16の中心周波数を、メインPLLループの第2の電圧制御発振器26の中心周波数“f3”よりも1段下げて、“f2”に設定する。
これによって、サブPLLループでは、その出力周波数が、ラインL2に沿って変化するが、メインPLLループの第2の電圧制御発振器26の制御電圧Vc2が、VS1<Vc2<VMであって、第2の電圧制御発振器26の出力周波数が、サブPLLループの第1の電圧制御発振器16の周波数可変範囲外にあるときには、ロック状態とはならない。
そして、制御電圧Vc2がVS1を下回り、メインPLLループの第2の電圧制御発振器26の出力周波数が、サブPLLループの第1の電圧制御発振器16の周波数可変範囲に含まれる状態となると、サブPLLループでは、メインPLLループの出力周波数にロックするよう動作し、メインPLLループの第2の電圧制御発振器26の制御電圧Vc2が、低側しきい値VLを下回り且つ、サブPLLループがロック状態であるときに(ステップS12、S14)、メイン及びサブPLLループの切り替えを行う。
このため、今度は、中心周波数“f2”が設定された第1の電圧制御発振器16がメインPLLループとして作動し、その周波数可変範囲は、中心周波数“f3”に設定された第2の電圧制御発振器26よりも低い周波数域であるから、基準信号Refの周波数の低下に伴って、これに応じた周波数の信号を出力することができる。
また、この場合も、メインPLLループ及びサブPLLループの切り替えは、メインPLLループ及びサブPLLループの出力信号が同位相となった状態で行うから、PLL回路100の出力周波数を連続的に変化させることができる。
そして、さらに、基準信号Refの周波数が低下し、メインPLLループの第1の電圧制御発振器16への制御信号Vc1がしきい値VMを下回ると、サブPLLループの第2の電圧制御発振器26の中心周波数が“f1”に切り替えられ、制御信号Vc1がさらに低下し、VS1を下回ると、サブPLLループは、メインPLLループに対するロック動作が可能となる。そして、メインPLLループの第1の電圧制御発振器16の制御信号Vc1が低側しきい値VLを下回り、且つロック状態であるとき、メイン及びサブのPLLループの切り替えが行われ、今度は、第2の電圧制御発振器26側が、メインPLLループとなる。
以後同様に、基準信号Refの周波数が低下するに応じて、メイン制御電圧Vc*がしきい値VMを下回った時点で、サブPLLループの電圧制御発振器の中心周波数が、メインPLLループの電圧制御発振器の中心周波数の1段下の中心周波数に変更される。そして、メイン制御電圧Vc*が、低側しきい値VLを下回り、且つ、サブPLLループがロ
ック状態となったときに、メインPLLループ及びサブPLLループの切り替えが行われる。
したがって、基準信号Refの周波数が低下すると、PLL回路100の出力周波数として、図7に一点鎖線βで示すように、第1及び第2の電圧制御発振器16及び26の出力が交互に出力されることになり、また、このとき、メイン及びサブPLLループの切り替えを、第1及び第2の電圧制御発振器16及び26の出力信号が同位相である状態で行うようにしているから、この場合も、PLL回路100の出力周波数を連続的に変化させることができる。
上述のように、2つのPLLループを交互にメインPLLループとして作動させることで、広範囲な周波数可変範囲を有するPLL回路100を実現することができると共に、メイン及びサブPLLループの切り替え前後で、周波数可変範囲が重なるように、中心周波数を変更するようにし、且つメイン及びサブPLLループの切り替えを、メイン及びサブPLLループの出力の位相が一致した状態で行うようにしているから、切り替え前後で位相が途切れることなく連続的に周波数を変化させることができる。
また、メイン及びサブの二つのPLLループを順次切り替えることで、実現することができるから、PLL回路100の回路規模の増大を伴うことなく広範囲な周波数可変範囲を有するPLL回路を実現することができ、また、コストの増加を抑制することができる。
また、上述のように、中心周波数を変更することで周波数可変範囲を変更するようにしているから、制御電圧Vcの可変範囲に対して、変更可能な周波数範囲を増大させることができる。
ここで、従来のPLL回路では、前記制御電圧Vcは電源電圧に依存することから周波数可変範囲が制限されてしまい、特に、低電源電圧で作動する回路等においては、十分な周波数可変範囲を実現することは困難である。
しかしながら、上述のように、制御電圧Vcの制御範囲を変えることなく、周波数可変範囲をより広範囲に変化させることができるから、低電源電圧で作動する回路においても、より広い周波数可変範囲を有する発振回路を実現することができる。いいかえれば、所定の周波数可変範囲を有するPLL回路を、より低い電源電圧で実現することができる。
また、このとき、電圧制御発振器としてLC発振器を用いているから、低雑音であり且つ広範囲な周波数可変範囲を有するPLL回路を実現することができる。
なお、上記実施の形態において、メインPLLループの電圧制御発振器への制御電圧Vc*がVS1<Vc*<VS2であるとき、つまり、サブPLLループの周波数可変範囲とメインPLLループの出力周波数とが重ならず、サブPLLループがロック動作を行うことができない状態であるときに、例えば、コントローラ60によって、サブPLLループを構成する各部への電源供給及び信号を切断するようにしてもよい。このようにすることによって、低消費電力化を図ることができる。
また、上記実施の形態におけるPLL回路を、例えば、図10に示すように、CDR(Clock Data Recovery)回路に組み込み、広帯域なCDR回路を構成するようにしてもよい。
この場合、あるデータ信号Dinを、上記PLL回路100に入力するようにし、このデータ信号Dinにロックすることで、クロック信号CLKを抽出する。そして、例えばD型フリップフロップ回路等によって、抽出したクロック信号CLKを用いてデータ信号Dinに対してラッチをかけることで、データ信号Dinのタイミング補正を行い、リタイミングデータ信号Din′を出力する。
これによって、データ信号Dinのみから、クロック信号CLKと、ノイズ除去されたデータ信号であるリタイミングデータ信号Din′を得ることができ、いわゆる、CDR回路を実現することができる。ここで、前記PLL回路100は、広範囲な周波数のデータ信号Dinに対してロックすることができるから、広帯域なCDR回路を、容易に実現することができる。
なお、CDR回路に限らず、PLL回路を用いた発振回路や、PLL回路を用いた電子機器等であっても適用することができる。
また、上記実施の形態においては、電圧制御発振器としてLC発振器を用いた場合について説明したが、これに限るものでなく、例えば、リングオシレータ等、電圧制御発振器であれば適用することができる。このとき、特に低雑音な発振器を用いることで、低雑音であり且つ、広範囲な周波数可変範囲を有するPLL回路を容易に実現することができる。
また、上記実施の形態においては、二つのPLLループを切り替え、これらの何れかを交互にメインPLLループとして動作させるようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、二つ以上のPLLループを順次切り替えるようにしてもよい。この場合には、必ずしも中心周波数を切り替える必要はなく、各PLLループの電圧制御発振器の周波数可変範囲がその一部で重なるように設定し、PLLループを切り替えることで、中心周波数を切り替えた場合と同等の状態を実現するようにしてもよい。しかしながら、二つのPLLループで構成した場合には、各PLLループを最も効率よく稼働させることができ、また、より少ない回路構成で実現することができるから、効果的である。
また、上記実施の形態においては、第1及び第2の電圧制御発振器16及び26の中心周波数を、前記図7の特性を満足するように設定するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、任意に設定することができる。要は、各電圧制御発振器16及び26の周波数可変範囲がその一部で重なるような中心周波数であればよく、中心周波数が等間隔に変化するように設定しなくともよい。
なお、前記図7に示すように、制御電圧VcがVS2を上回った時点で、サブPLLループが、ロック動作を開始することが可能な状態となるから、ロック動作に要する時間を考慮して周波数可変範囲の重なる範囲を設定するようにすれば、入力される基準信号Refの周波数の変化に対し、これに速やかに追従して周波数可変範囲を変化させることができる。
また、上記実施の形態においては、各中心周波数において、制御電圧Vcが規定範囲外となったときに、メイン及びサブPLLループの切り替えを行うようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、各中心周波数において、それぞれ個別のタイミングで切り替えるようにしてもよい。
なお、上記実施の形態において、位相比較器32、第1の周波数調整部10及び分周器55からなるループがメインPLLループ、位相比較器PD34及び第2の周波数調整部20からなるループがサブPLLループに対応している。また、位相比較器32、第2の周波数調整部20及び分周器55からなるループがメインPLLループ、位相比較器PD34及び第1の周波数調整部10からなるループがサブPLLループに対応し、ロック検出回路57がロック検出手段に対応し、図6のステップS6〜ステップS10の処理が中心周波数調整手段に対応し、ステップS14及びS16の処理が切替手段に対応している。
図11は、本発明の第3実施形態に係る同期発振器の概略構成を示すブロック図である。なお、この第3実施形態では、周波数可変範囲の一部が互いに重なるよう設定された複数の注入同期発振器122a、122bを設け、注入同期発振器122a、122b間で位相が互いにロックされた状態で注入同期発振器122a、122bの出力を切り替えるようにしたものである。
図11において、同期発振器には、コントローラ121、複数の注入同期発振器122a、122bおよびセレクタ123が設けられている。ここで、注入同期発振器122aは、例えば、図9に示すように、中心周波数がf0、f2、f4、・・・、fn−1の複数の周波数可変範囲を持つことができ、注入同期発振器122bは、中心周波数がf1、f3、f5、・・・、fnの複数の周波数可変範囲を持つことができる。また、注入同期発振器122a、122bの周波数可変範囲は一部が互いに重なるよう設定することができる。また、セレクタ123は、注入同期発振器122a、122b間で位相が互いにロックされた状態で注入同期発振器122a、122bの出力を切り替えることができる。また、コントローラ121は、注入同期発振器122a、122bの出力周波数の比較結果に基づいて、セレクタ123に注入同期発振器122a、122bの出力を選択させるとともに、コントローラ121に入力される基準信号Sinに基づいて、注入同期発振器122a、122bの中心周波数をそれぞれ切り替えることができる。
ここで、基準信号Sinがコントローラ121および注入同期発振器122a、122bに入力される。そして、基準信号Sinがコントローラ121に入力されると、コントローラ121は、基準信号Sinの入力周波数に基づいて中心周波数切り替え信号S11a、S11bを生成し、中心周波数切り替え信号S11a、S11bを注入同期発振器122a、122bにそれぞれ出力する。そして、注入同期発振器122a、122bは、中心周波数切り替え信号S11a、S11bを受け取ると、基準信号Sinの入力周波数に追従できるように、注入同期発振器122a、122bの中心周波数をそれぞれ切り換える。
一方、基準信号Sinが注入同期発振器122a、122bに入力されると、注入同期発振器122a、122bは、注入同期発振器122a、122bの出力信号S14a、S14bを基準信号Sinの周波数と位相にそれぞれロックさせるとともに、比較用信号S12a、S12bをコントローラ121にそれぞれ出力する。なお、注入同期発振器122a、122bから出力される比較用信号S12a、S12bは、注入同期発振器122a、122bの出力信号S14a、S14bから取り出すことができる。
そして、コントローラ121は、注入同期発振器122a、122bからそれぞれ出力された比較用信号S12a、S12bを受け取ると、これらの比較用信号S12a、S12bの比較結果に基づいて、注入同期発振器122a、122bのいずれか一方の出力信号S14a、S14bを選択させる切り替え信号S13をセレクタ123に出力する。そして、セレクタ123は、切り替え信号S13で指定される出力信号S14a、S14bに切り替えることにより、いずれか一方の出力信号S14a、S14bを出力信号Soutとして外部に出力することができる。
ここで、コントローラ121は、基準信号Sinの入力周波数に注入同期発振器122a、122bがロック可能となるように、切り替え信号S13を生成することができる。また、セレクタ123は、注入同期発振器122a、122b間で位相が互いにロックされた状態で注入同期発振器122a、122bの出力を切り替えることができる。
これにより、注入同期発振器122a、122bの出力を切り替える際に、位相の不連続点が発生しないようにすることが可能となるとともに、基準信号Sinと位相を同期させるためにフィードバックループを構成する必要がなくなる。このため、基準信号Sinの入力周波数が変化した場合においても、注入同期発振器122a、122bの周波数を滑らかに切り替えることが可能となり、回路規模の増大を抑制しつつ、周波数可変範囲を拡大することが可能となるとともに、周波数安定度を向上させることが可能となる。
また、コントローラ121に入力される基準信号Sinに基づいて、注入同期発振器122a、122bの中心周波数を切り替えることにより、注入同期発振器122a、122bの個数の増大を抑制しつつ、周波数可変範囲をより広範囲に変化させることが可能となる。このため、回路規模の増大を抑制することが可能となり、低コスト化・低消費電力化を図ることが可能となるとともに、注入同期発振器122a、122bの回路構成を単純化することを可能として、高周波化に容易に対応させることができる。
図12は、図11の注入同期発振器122aの概略構成を示す回路図である。
図12において、注入同期発振器122aには、トランジスタMa、Mbが設けられ、トランジスタMa、MbのドレインはインダクタLa、Lbをそれぞれ介して電源電位に接続されている。また、トランジスタMaのドレインは、トランジスタMbのゲートに接続されるとともに、トランジスタMbのドレインは、トランジスタMaのゲートに接続されている。
また、注入同期発振器122aには、注入同期発振器122aの出力信号S14aを基準信号Sinの入力周波数に引き込むためのトランジスタMcが設けられ、トランジスタMa、MbのソースはトランジスタMcを介して接地されている。また、トランジスタMcのゲートには、コンデンサC0を介して振幅調整器133が接続されるとともに、トランジスタMdのゲートに接続されている。ここで、トランジスタMdのゲートは、トランジスタMdのドレインに接続されるとともに、トランジスタMdのドレインは定電流源Q2に接続されている。
また、注入同期発振器122aには、注入同期発振器122aの中心周波数を切り替えるための容量素子部131および容量素子部切り替え部132が設けられている。ここで、容量素子部131には、コンデンサC1a〜Cna、C1b〜Cnbが設けられるとともに、容量素子部切り替え部132には、スイッチW2a〜Wna、W2b〜Wnbが設けられている。そして、コンデンサC1a〜Cnaは、トランジスタMaのドレインに並列にそれぞれ接続されるとともに、コンデンサC2a〜Cnaには、スイッチW2a〜Wnaが直列にそれぞれ介挿されている。また、コンデンサC1b〜Cnbは、トランジスタMbのドレインに並列にそれぞれ接続されるとともに、コンデンサC2b〜Cnbには、スイッチW2b〜Wnbが直列にそれぞれ介挿されている。
そして、容量素子部131には、中心周波数切り替え信号S11aが入力される。そして、容量素子部131は、中心周波数切り替え信号S11aに基づいてスイッチW2a〜Wna、W2b〜Wnbをオン/オフさせることにより、容量素子部131の容量値を離散的に変更させることができ、注入同期発振器122aの中心周波数を切り替えることができる。
なお、注入同期発振器122aのコンデンサC1a〜Cna、C1b〜Cnbの容量値は、注入同期発振器122aのコンデンサC1a〜Cna、C1b〜Cnbの容量値を切り替えたときに、注入同期発振器122a、122bの各容量値で特定される周波数可変範囲同士が、その一部で重なるよう設定することができる。
また、注入同期発振器122aに入力された基準信号Sinは、振幅調整器133にて振幅が最適化された後、ACカップリングにてトランジスタMcのゲートに入力される。そして、トランジスタMcのゲートに入力された基準信号Sinに基づいて、注入同期発振器122aの出力電圧Vout1、Vout2を基準信号Sinの入力周波数および位相に引き込むことができる。そして、この注入同期発振器122aの出力電圧Vout1、Vout2のいずれか少なくとも一方を、注入同期発振器122aの出力信号S14aとして取り出すことができる。
なお、図11の注入同期発振器122bについても、図12と同様の構成を用いることができる。
図13は、図11のコントローラ121の第1構成例を示すブロック図である。
図13において、コントローラ121には、F/V変換部131a〜131c、ルックアップテーブル132、比較回路133および制御信号発生部134が設けられている。ここで、F/V変換部131a、131cには、図11の注入同期発振器122a、122bからそれぞれ出力された比較用信号S12a、S12bがそれぞれ入力されるとともに、F/V変換部131bには、基準信号Sinが入力され、比較用信号S12a、S12bおよび基準信号Sinの周波数を電圧に変換することができる。ルックアップテーブル132は、注入同期発振器122a、122bからそれぞれ出力される比較用信号S12a、S12bの周波数と、F/V変換後の電圧との関係を記憶することができる。比較回路133は、ルックアップテーブル132の参照結果に基づいて、注入同期発振器122a、122bからそれぞれ出力される出力信号S14a、S14bの周波数を比較することができる。制御信号発生部134は、比較回路133の比較結果に基づいて、出力信号S14a、S14bのいずれかを選択して出力させる切り替え信号S13を図11のセレクタ123に出力することができる。
そして、基準信号Sinが図11のコントローラ121に入力されると、F/V変換部131bは、基準信号Sinの入力周波数を電圧に変換し、比較回路133に出力する。そして、比較回路133は、F/V変換された電圧値を受け取ると、その電圧値に基づいてルックアップテーブル132を参照し、基準信号Sinの入力周波数を割り出す。そして、比較回路133は、基準信号Sinの入力周波数を割り出すと、その基準信号Sinの入力周波数を制御信号発生部134に知らせる。そして、制御信号発生部134は、基準信号Sinの入力周波数を知らされると、基準信号Sinの入力周波数に基づいて中心周波数切り替え信号S11a、S11bを生成し、中心周波数切り替え信号S11a、S11bを注入同期発振器122a、122bにそれぞれ出力する。
また、注入同期発振器122a、122bからそれぞれ出力された比較用信号S12a、S12bがコントローラ121に入力されると、F/V変換部131a、131cは、比較用信号S12a、S12bの周波数を電圧に変換し、比較回路133に出力する。そして、比較回路133は、F/V変換された電圧値を受け取ると、その電圧値に基づいてルックアップテーブル132を参照し、比較用信号S12a、S12bの周波数を割り出す。そして、比較回路133は、比較用信号S12a、S12bの周波数を割り出すと、その比較用信号S12a、S12bの周波数を制御信号発生部134に知らせる。そして、制御信号発生部134は、比較用信号S12a、S12bの周波数を知らされると、比較用信号S12a、S12bの周波数の比較結果に基づいて切り替え信号S13を生成し、切り替え信号S13をセレクタ123に出力する。
これにより、基準信号Sinの入力周波数が変化した場合においても、入力周波数に安定してロックさせることが可能な注入同期発振器122a、122bを容易に選択することが可能となり、周波数安定度の劣化を抑制しつつ、周波数可変範囲を拡大することが可能となる。
なお、比較回路133は、注入同期発振器122a、122bに入力される入力周波数と、注入同期発振器122a、122bの出力周波数との比較結果に基づいて、注入同期発振器122a、122bのロック状態を判定することができる。そして、コントローラ121は、注入同期発振器122a、122bのロック状態の判定結果に基づいて、注入同期発振器122a、122bの動作を停止させるようにしてもよい。これにより、複数の注入同期発振器122a、122bを設けた場合においても、不要な注入同期発振器122a、122bの動作を停止させることが可能となり、省電力化を図ることが可能となる。
図14は、図11のコントローラ121の第2構成例を示すブロック図である。
図14において、コントローラ121には、時分割F/V変換回路141、ルックアップテーブル142、比較回路143および制御信号発生部144が設けられている。ここで、時分割F/V変換回路141には、図11の注入同期発振器122a、122bからそれぞれ出力された比較用信号S12a、S12bおよび基準信号Sinが入力され、比較用信号S12a、S12bおよび基準信号Sinの周波数を時分割的に電圧に変換することができる。ルックアップテーブル142は、注入同期発振器122a、122bからそれぞれ出力される比較用信号S12a、S12bの周波数と、F/V変換後の電圧との関係を記憶することができる。比較回路143は、ルックアップテーブル142の参照結果に基づいて、注入同期発振器122a、122bからそれぞれ出力される出力信号S14a、S14bの周波数を比較することができる。制御信号発生部144は、比較回路143の比較結果に基づいて、出力信号S14a、S14bのいずれかを選択して出力させる切り替え信号S13を図11のセレクタ123に出力することができる。
これにより、基準信号Sinの入力周波数が変化した場合においても、時分割F/V変換回路141を1個だけ設けることで、入力周波数に安定してロックさせることが可能な注入同期発振器122a、122bを容易に選択することが可能となる。このため、回路規模の縮小を可能としつつ、周波数可変範囲を拡大することが可能となるとともに、F/V変換のバラツキを低減させることを可能として、注入同期発振器122a、122bの切り替え精度を向上させることが可能となる。
図15は、本発明の第4実施形態に係る同期発振器の概略構成を示すブロック図である。なお、この第4実施形態では、周波数可変範囲の一部が互いに重なるよう設定された複数の注入同期発振器152a、152bの前段に、注入同期発振器152a、152bに入力される入力周波数を逓倍または分周させる逓倍/分周器154a、154bをそれぞれ設け、周波数可変発振器152a、152b間で位相が互いにロックされた状態で周波数可変発振器152a、152bの出力を切り替えるようにしたものである。
図15において、同期発振器には、コントローラ151、複数の注入同期発振器152a、152b、セレクタ153および逓倍/分周器154a、154bが設けられている。ここで、注入同期発振器152aは、例えば、図9に示すように、中心周波数がf0、f2、f4、・・・、fn−1の複数の周波数可変範囲を持つことができ、注入同期発振器152bは、中心周波数がf1、f3、f5、・・・、fnの複数の周波数可変範囲を持つことができる。また、注入同期発振器152a、152bの周波数可変範囲は一部が互いに重なるよう設定することができる。また、セレクタ153は、注入同期発振器152a、152b間で位相が互いにロックされた状態で注入同期発振器152a、152bの出力を切り替えることができる。また、コントローラ151は、注入同期発振器152a、152bの出力周波数の比較結果に基づいて、セレクタ153に注入同期発振器152a、152bの出力を選択させるとともに、コントローラ151に入力される基準信号Sinに基づいて、注入同期発振器152a、152bの中心周波数をそれぞれ切り替えることができる。また、逓倍/分周器154a、154bは、基準信号Sinのサブハーモニクス(分数調波)およびハーモニクス(高調波)を発生させることができ、基準信号Sinの1/n倍の分数調波およびm倍(n、mは正の整数)の高調波を注入同期発振器152a、152bにそれぞれ注入することができる。
ここで、基準信号Sinがコントローラ151および逓倍/分周器154a、154bに入力される。そして、基準信号Sinがコントローラ151に入力されると、コントローラ151は、基準信号Sinの入力周波数に基づいて中心周波数切り替え信号S21a、S21bを生成し、中心周波数切り替え信号S21a、S21bを注入同期発振器152a、152bにそれぞれ出力する。そして、注入同期発振器152a、152bは、中心周波数切り替え信号S21a、S21bを受け取ると、基準信号Sinの入力周波数に追従できるように、注入同期発振器152a、152bの中心周波数をそれぞれ切り換える。
一方、基準信号Sinが逓倍/分周器154a、154bに入力されると、基準信号Sinの周波数が1/n倍された分数調波またはm倍された高調波を生成し、基準信号Sinの分数調波または高調波を注入同期発振器152a、152bに入力する。そして、基準信号Sinの分数調波または高調波が注入同期発振器152a、152bに入力されると、注入同期発振器152a、152bは、注入同期発振器152a、152bの出力信号S24a、S24bを基準信号Sinの分数調波または高調波にそれぞれロックさせるとともに、比較用信号S22a、S22bをコントローラ151にそれぞれ出力する。なお、注入同期発振器152a、152bから出力される比較用信号S22a、S22bは、注入同期発振器152a、152bの出力信号S24a、S24bから取り出すことができる。
そして、コントローラ151は、注入同期発振器152a、152bからそれぞれ出力される比較用信号S22a、S22bを受け取ると、これらの比較用信号S22a、S22bの比較結果に基づいて、注入同期発振器152a、152bのいずれか一方の出力信号S24a、S24bを選択させる切り替え信号S23をセレクタ153に出力する。そして、セレクタ153は、切り替え信号S23で指定される出力信号S24a、S24bに切り替えることにより、いずれか一方の出力信号S24a、S24bを出力信号Soutとして外部に出力することができる。
ここで、コントローラ151は、基準信号Sinの分数調波または高調波に注入同期発振器152a、152bがロック可能となるように、切り替え信号S24を生成することができる。また、セレクタ153は、注入同期発振器152a、152b間で位相が互いにロックされた状態で注入同期発振器152a、152bの出力を切り替えることができる。
これにより、基準信号Sinの入力周波数を変化させることなく、入力周波数が逓倍または分周された出力信号S24a、S24bを出力させることが可能となるとともに、基準信号Sinと位相を同期させるためにフィードバックループを構成することなく、位相の不連続点が発生しないようにして注入同期発振器152a、152bの出力を切り替えることが可能となる。このため、基準信号Sinの入力周波数が変化した場合においても、注入同期発振器152a、152bの周波数を滑らかに切り替えることが可能となり、回路規模の増大を抑制しつつ、周波数可変範囲を拡大することが可能となるとともに、周波数安定度を向上させることが可能となる。
また、コントローラ151に入力される基準信号Sinに基づいて、注入同期発振器152a、152bの中心周波数を切り替えることにより、注入同期発振器152a、152bの個数の増大を抑制しつつ、周波数可変範囲をより広範囲に変化させることが可能となる。このため、回路規模の増大を抑制することが可能となり、低コスト化・低消費電力化を図ることが可能となるとともに、注入同期発振器152a、152bの回路構成を単純化することを可能として、高周波化に容易に対応させることができる。
なお、図15の実施形態では、逓倍/分周器154a、154bを周波数可変発振器152a、152bにそれぞれ個別に設ける方法について説明したが、いずれか一方の逓倍/分周器154a、154bを2個の周波数可変発振器152a、152bで共用するようにしてもよい。
図16は、図15の逓倍/分周器154a、154bのうちの逓倍器の構成例を示す回路図である。
図16において、歪み発生部16には、トランジスタM11および抵抗R11が設けられ、抵抗R11はトランジスタM11のドレインに接続されている。そして、基準信号SinがトランジスタM11のゲートに入力されると、トランジスタM11にて基準信号Sinの高調波が生成される。そして、トランジスタM11にて生成された高調波をトランジスタM11のドレインから取り出し、フィルタ回路162にて所望の高周波成分を抽出することができる。
図17は、図15の逓倍/分周器154a、154bのうちの分周器の構成例を示す回路図である。
図17において、DフリップフロップF1、F2が縦列接続され、DフリップフロップF1のQ端子はDフリップフロップF2のD端子に接続され、DフリップフロップF2のQB端子はDフリップフロップF1のD端子に接続されている。そして、DフリップフロップF1、F2のCk端子に基準信号Sinを入力することにより、DフリップフロップF2のQ端子から基準信号Sinの2分周波をDフリップフロップF2のQ端子から取り出すことができる。
なお、図17の実施形態では、2個のDフリップフロップF1、F2を用いることにより、2分周器を構成する方法について説明したが、n個のDフリップフロップを用いることにより、n分周器を構成するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る同期発振器の概略構成を示すブロック図。 本発明の第2実施形態に係るPLL回路の一例を示す概略構成図である。 図2の電圧制御発振器の一例を示す回路図である。 本発明の動作説明に供する説明図である。 本発明の動作説明に供する説明図である。 図2のコントローラの処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の動作説明に供する説明図である。 本発明の動作説明に供する説明図である。 本発明の動作説明に供する説明図である。 本発明のPLL回路を用いたCDR回路の一例である。 本発明の第3実施形態に係る同期発振器の概略構成を示すブロック図。 図11の注入同期発振器の概略構成を示す回路図である。 図11のコントローラの第1構成例を示すブロック図である。 図11のコントローラの第2構成例を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態に係る同期発振器の概略構成を示すブロック図。 図15の逓倍器の概略構成を示す回路図である。 図15の分周器の概略構成を示す回路図である。
符号の説明
1 制御部、2a、2b 周波数可変発振器、3 信号選択部、100 PLL回路、10 第1の周波数調整部、12、22 チャージポンプ、14、24 ローパスフィルタ、16、26 電圧制御発振器、20 第2の周波数調整部、32、34 位相比較器、40 入力切替部、41、42 切替器、52 出力切替器、55 分周器、57 ロック検出回路、60、121、151 コントローラ、Q、Q2 定電流源、L、La、Lb インダクタ、C 可変容量、122a、122b、152a、152b 注入同期発振器、123,153 セレクタ、131 容量素子部、132 容量素子部切り替え部、133 振幅調整器、C0、C1a〜Cna、C1b〜Cnb コンデンサ、W2a〜Wna、W2b〜Wnb スイッチ、Ma〜Md、M11 トランジスタ、131a〜131c F/V変換部、132、142 ルックアップテーブル、133、143 比較回路、134、144 制御信号発生部、141 時分割F/V変換回路、154a、154b 逓倍/分周器、160 歪み発生部、R11 抵抗、162 フィルタ回路、F1、F2 Dフリップフロップ

Claims (15)

  1. 周波数可変範囲の一部が互いに重なるよう設定された複数の周波数可変発振器と、
    前記周波数可変発振器間で位相が互いにロックされた状態で前記周波数可変発振器の出力を切り替える信号選択部とを備えることを特徴とする同期発振器。
  2. 前記周波数可変発振器の出力周波数の比較結果に基づいて前記信号選択部に前記周波数可変発振器の出力を選択させる制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の同期発振器。
  3. 前記周波数可変発振器のうちの少なくとも1個は、中心周波数の異なる複数の周波数可変範囲を備え、
    前記制御部は、前記制御部に入力される基準信号に基づいて前記周波数可変発振器の中心周波数を切り替えることを特徴とする請求項1または2記載の同期発振器。
  4. 周波数可変範囲の一部が互いに重なるよう設定された複数の注入同期発振器と、
    前記注入同期発振器間で位相が互いにロックされた状態で前記注入同期発振器の出力を切り替えるセレクタと、
    前記注入同期発振器の出力周波数の比較結果に基づいて前記セレクタに前記注入同期発振器の出力を選択させるコントローラとを備えることを特徴とする同期発振器。
  5. 前記注入同期発振器は中心周波数の異なる複数の周波数可変範囲をそれぞれ備え、
    前記コントローラは、前記コントローラに入力される入力周波数に基づいて前記注入同期発振器の中心周波数を切り替えることを特徴とする請求項4記載の同期発振器。
  6. 前記コントローラは、
    前記注入同期発振器の周波数を電圧に変換する周波数/電圧変換部と、
    前記注入同期発振器の周波数と電圧との関係を記憶したルックアップテーブルと、
    前記ルックアップテーブルの参照結果に基づいて、前記注入同期発振器の出力周波数を比較する比較回路と、
    前記比較回路の比較結果に基づいて、前記注入同期発振器の出力を切り替えさせる切り替え信号を前記セレクタに出力する制御信号発生部とを備えることを特徴とする請求項4または5記載の同期発振器。
  7. 前記コントローラは、
    前記注入同期発振器に入力される入力周波数と前記注入同期発振器の出力周波数との比較結果に基づいて、前記注入同期発振器のロック状態を判定するロック状態判定部と、
    前記注入同期発振器のロック状態の判定結果に基づいて、前記注入同期発振器の動作を停止させる停止部とを備えることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項記載の同期発振器。
  8. 前記注入同期発振器に入力される入力周波数を逓倍または分周させる逓倍/分周器をさらに備えることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項記載の同期発振器。
  9. 電圧制御発振器をそれぞれ含み、且つ前記電圧制御発振器は他の少なくとも一の電圧制御発振器とその周波数可変範囲の一部が重なるように設定されている複数のPLLループを備え、
    一のPLLループを、基準信号と同位相の信号を出力するよう動作するメインPLLループとして動作させ、
    前記メインPLLループとして動作するPLLループを、前記メインPLLループとして動作中のPLLループとその周波数可変範囲がその一部で重なる他のPLLループに切り替える切り替え動作を行うようになっているPLL回路であって、
    前記切り替え動作の際には、前記メインPLLループとして次に動作させるPLLループを、前記メインPLLループのPLL出力と同位相の信号を出力するよう動作するサブPLLループとして動作させ、
    前記サブPLLループとして動作中のPLLループがロック状態にあるときに、前記メインPLLループとして動作中のPLLループに替えて、前記サブPLLループとして動作中のPLLループを新たなメインPLLループとして動作させるようになっていることを特徴とするPLL回路。
  10. 基準信号と同位相の信号を出力するように動作するメインPLLループ及び前記メインPLLループのPLL出力と同位相の信号を出力するように動作するサブPLLループとして動作可能であり、且つ中心周波数を変更可能な電圧制御発振器をそれぞれ含む二つのPLLループと、
    前記サブPLLループに含まれる前記電圧制御発振器の中心周波数を、その周波数可変範囲の一部が、前記メインPLLループに含まれる前記電圧制御発振器の周波数可変範囲と重なるように調整する中心周波数調整手段と、
    前記サブPLLループがロック状態にあるかどうかを検出するロック検出手段と、
    当該ロック検出手段で前記サブPLLループがロック状態にあることが検出された状態で、メインPLLループとして動作するPLLループとサブPLLループとして動作するPLLループとを切り替える切替手段と、を備えることを特徴とするPLL回路。
  11. 前記中心周波数調整手段は、前記サブPLLループに含まれる電圧制御発振器の周波数可変範囲が、前記メインPLLループに含まれる前記電圧制御発振器の出力周波数の変化方向に連続するように、前記中心周波数を調整するようになっていることを特徴とする請求項10記載のPLL回路。
  12. 前記切替手段は、前記メインPLLループに含まれる前記電圧制御発振器の出力周波数を制御するための制御信号が、予め設定した規定範囲を超えたとき、前記PLLループの切り替えを行うようになっていることを特徴とする請求項10又は11に記載のPLL回路。
  13. 前記電圧制御発振器は、LC発振器で構成されることを特徴とする請求項9乃至13の何れか1項に記載のPLL回路。
  14. 前記請求項1乃至8の何れかに記載の同期発振器または前記請求項9乃至13の何れかに記載のPLL回路を含む構成を有することを特徴とする発振回路。
  15. 前記請求項1乃至8の何れかに記載の同期発振器または前記請求項9乃至13の何れかに記載のPLL回路を含む構成を有することを特徴とする電子機器。
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