JP2005101988A - 立体音再生用ヒンジスピーカ及び立体音再生用携帯電話 - Google Patents

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Abstract

【課題】 折畳み式携帯電話のヒンジ部にスピーカを設けることで、モバイルステレオサウンド、モバイル3Dサウンドを得られる立体音再生用ヒンジスピーカ及び立体音再生用携帯電話を提供する。
【解決手段】 折畳み式携帯電話1は、上部筐体部2と、下部筐体部3と、前記2つの筐体部を互いに回動可能に保持するヒンジ部4とからなる。ヒンジ部4は、左右に2つのチャンネルからなるスピーカ5R、5Lと、2つの筐体部2、3を回動支持するヒンジ部材4aと、スピーカ受け部4bとからなり、携帯電話1内部に設けられた立体音再生部PAから、スピーカ5R、5Lに、ステレオダイポール方式とその最適化された信号処理方式であるダイマジックバーチャライザー(商標)による処理が施された音響信号が送られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、立体音を再生するための技術の改良に関するもので、特に、折畳み式携帯電話のヒンジ部にスピーカを設けることで、モバイルステレオサウンド、モバイル3Dサウンドを得られるようにしたものである。
近年、携帯電話機においては、着信音として単にメロディを鳴らすことを目的とするのみでなく、16和音等の多音声を発するものや、FM音源を用いて様々な音色を発するものの開発されている。また、携帯電話を単に受信する装置として利用するだけでなく、ポータブルCDプレーヤやMDプレーヤ等と同等の音楽メディアとしてステレオ音による音楽の再生用装置としても用いられ始めている。
一方、携帯電話は利便性等の面から小型化する傾向にあり、上記多様化する音声を出力する手段として、狭小なスペースで音量及び音質を確保する技術の開発が進められている。
例えば、特許文献1は、上記のような背景の下、以下のような問題点に鑑みて提案されたものである。すなわち、小型スピーカを携帯電話の筐体部にそのまま取り付けただけでは、携帯電話の筐体部とスピーカとの間の間隙から音圧が抜け、必要な音量を得るのが困難で、音量を上げるためにアンプの出力を上限近くに設定すると、着信音のメロディによっては出力の過大により音が割れて音質が劣化するという課題である。そこで、特許文献1では、図6に示すように、携帯電話20には、スピーカ21が回路基板22に弾性部材23を介して弾性的に保持されるよう装着されている。このスピーカ21は略円筒形の形状を有し、一方の端面には音がでてくるための孔を有するグリル21aが設けられ、他方の端面にはダイヤフラム21bが設けられている。弾性部材23はスピーカ21の外周を覆う形状で、端面はグリル21aおよびダイヤフラム21bを露出するよう開口部が形成されており、グリル21a側の開口部の縁にはリブ23aが形成されている。このように、スピーカ21を弾性部材23を介してケース24内面に密着させることによって、音圧がぬけるのを防止し、スピーカ21の音が開口部25hから効率よく放出され、音圧レベルを保つことを実現している。
また、特許文献2は、携帯電話においてステレオ音を効果的に再生するために提案されてたものである。図7に示すように、折り畳み式の携帯電話30において、第1のスピーカ31aを第1の筐体部32のヒンジ部34による第2の筐体部33との接合部とは反対の端側に配置し、第2のスピーカ31bを第2の筐体部33のヒンジ34による第1の筐体部32との接合部とは反対の端側に配置する。そして、第1及び第2のスピーカ31a,31bは、閉じた状態(回動角度0°)から回動して開いた状態において、携帯装置においてそれぞれの端側、且つ略同一方向に向くようにして位置するようになる。このように、本従来技術は、第1のスピーカ31aと第2のスピーカ31bとが最大限離れて位置されるようにすることによって、これらのスピーカがステレオ再生に適したポジションになり、左右2チャンネルによるステレオ効果をもった音楽の鑑賞を可能としている。
特開2001−127858号公報 特開2002−57768号公報
ところで、上記特許文献1に示すような従来の携帯電話20では、スピーカ21が、携帯電話の筐体部裏面に設けられているため、当該筐体部によって音響的なシャドウ現象が起こり、高域周波数では周波数特性の影響を受けることとなってしまう。また、この場合、携帯電話をバッグの中やポケットに入れてしまうと、表面及び裏面部は平滑面であるため、バック等と表裏面部との間にスペースが生まれず、音の広がりを妨害することとなり、16和音などの工夫が施された着信音メロディがその効果を十分に発揮できないばかりか、音響がユーザに届かない場合もあった。
一方、特許文献2においは、上記特許文献1に見られるような、携帯電話の筐体部による音響的なシャドウ現象の発生を防止することはできるものの、ステレオ音を再生するためには、筐体部を所定の間隔に開かなければならず、ユーザに面倒な作業を強いることとなり、利便性において課題があった。また、一般に折畳み式携帯電話は、待ち受け時には筐体部を折り畳んだ状態であり、通話あるいは使用時であっても、特許文献2に示すような状態に開いて使用することは考え難い。したがって、通常の使用状態、例えば折り畳んだ状態で着信メロディをステレオ音で再生した状態においては、再生された音は上記シャドウ現象等によりモノラルのようになってしまい、ステレオ再生の有する音の広がりを実現できなかった。
また、いずれの特許文献に示される従来技術であっても、上述の通り、スピーカが筐体部に設けられているため、複数のボタンからなる操作部や表示部及びそれらと接続する内部回路のスペースを圧迫することから、携帯電話全体を小型化することの妨害となると共に、操作部や表示部のデザイン開発の妨げとなっていた。
本発明は、以上のような従来技術の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、折り畳み式の携帯電話のヒンジ部にスピーカを設けることで、モバイルステレオサウンド、モバイル3Dサウンドを得られる立体音再生用ヒンジスピーカ及び立体音再生用携帯電話を提供することである。
上記目的を達成するため、請求項1記載の立体音再生用携帯電話は、上下2つの筐体部を回動可能に支持するヒンジ部に、左右2つのチャンネルのスピーカを備え、前記筐体部内部には、録音あるいは合成された音響信号に対して音の定位を加えるための音像定位演算手段と、この音像定位演算手段から出力される音響信号に対して、その音響信号を前記左右のスピーカから出力した場合に生じる各チャンネルのクロストークをキャンセルするための処理を施すクロストークキャンセル演算手段と、による処理が施された音響信号を前記各スピーカに送るための立体音再生部を備えたことを特徴とする。
また、請求項4記載の立体音再生用ヒンジスピーカは、上下2つの筐体部を回動可能に支持するヒンジ部に設けられた、左右2つのチャンネルのスピーカであって、前記スピーカが、録音あるいは合成された音響信号に対して音の定位を加えるための音像定位演算手段と、この音像定位演算手段から出力される音響信号に対して、その音響信号を左右のスピーカから出力した場合に生じる各チャンネルのクロストークをキャンセルするための処理を施すクロストークキャンセル演算手段と、による処理が施された音響信号を入力するものであることを特徴とする。。
以上のような請求項1及び4記載の発明では、ユーザは立体音再生部により、ステレオダイポール方式の処理がなされた音響がヒンジ部に設けられて左右2つのスピーカより出力されるため、優れた音像定位による立体音を楽しむことができる。すなわち、スピーカが近接していることによって音場を広げたり、立体音響を再生したりすることが可能なステレオダイポール方式を採用では、折り畳み式携帯電話のヒンジ部という狭小な箇所に近接して2つのスピーカを設けたとしても、従来技術のような手間の掛かる作業なしで、ステレオ立体音を再現することが可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の立体音再生用携帯電話において、前記左右2つのスピーカが、それぞれ前記ヒンジ部の左右端部に、前記ヒンジ部軸方向外側に向けて設けられていることを特徴とする。また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の立体音再生用携帯電話において、前記左右2つのスピーカが、前記ヒンジ部左右端部周面上に前記ヒンジ部軸方向と垂直方向に向けて設けられていることを特徴とする。
以上のような請求項2記載の発明では、2つのスピーカが、折り畳み式携帯電話のヒンジ部の両端部に設けられているため、携帯電話の筐体部によって音響が遮られるようなことはない。また、スピーカは、口径の小さいものであるので、指向特性が点音源に近づき、ユーザの受聴方向から横を向けたとしても、指向特性の影響が少なく、さらに、携帯電話をバッグの中やポケットに入れたとしても、スピーカを筐体部に設けた場合と異なり、スピーカの周囲には一定の空間が保たれるので、このような場合にも、音の広がりが妨害されることない。
また、請求項2及び3記載の発明では、通常、空洞となっている携帯電話のヒンジ部にスピーカを設けることによって、スペースは携帯電話が小型化する傾向にある中でもスピーカを設けるに十分なスペースを確保できると共に、スピーカを筐体部に設けることによる操作部や液晶表示部及びそれらと接続する内部回路のスペースの圧迫を防ぐことができ、内部の高機能化、携帯電話全体の小型化を促進することができる。また、操作部や表示部のデザイン開発の余地を十分に残すことが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、折畳み式携帯電話のヒンジ部にスピーカを設けることで、モバイルステレオサウンド、モバイル3Dサウンドを得られる立体音再生用ヒンジスピーカ及び立体音再生用携帯電話を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態(以下、本実施形態と呼ぶ)について、図面を参照して具体的に説明する。
〔1. 構成〕
本実施形態は、立体音を再生するための携帯電話を例示するもので、折畳み式携帯電話のヒンジ部にスピーカを設けることで、モバイルステレオサウンド、モバイル3Dサウンドを得られるようにしたものである。
まず、図1は、本実施形態の折畳み式携帯電話の全体構成を示す斜視図及び側面図である。すなわち、本実施形態の折畳み式携帯電話1は、上部筐体部2と、下部筐体部3と、前記2つの筐体部を互いに回動可能に保持するヒンジ部4とからなる。上部筐体部部2は、中央部にSTN(Super Twisted Nematic Liquid Crystal=ねじれ状ネマティック)、TFD(Thin Film Diode=薄膜ダイオード)あるいはTFT(Thin Film Transister=薄膜トランジスタ)等の液晶パネルからなり、待ち受け画面、動作画面や着信画面等を表示する液晶表示部2aと、上部に受話部2bとを有し、内部には、前記液晶パネル及び受話部2bの配線が備えられている。下部筐体部3は、複数のダイヤル及び文字キーボタン、メニューボタンや画面スクロール等の回転ダイヤルからなる操作部3aと、送話部3bと、アンテナ3c等からなり、内部には、携帯電話制御部Sと、後述するヒンジスピーカ5R、5Lにステレオダイポール方式の音声を出力する立体音再生部PAと、それらの配線とを備えている。また、上部の左右両端部には、後述するヒンジスピーカ5R、5Lを支持する円筒状のを備えている。
ヒンジ部4は、図2に示すように、左右に2つのチャンネルからなるスピーカ5R、5Lと、2つの筐体部2、3を回動支持するヒンジ部材4aと、スピーカ受け部4bとからなる。ヒンジ部材4aは、円筒形状で、その円筒軸方向中心に軸受け穴4cを備え、上部筐体部2の下端中央部分に上端部を支持されており、スピーカ受け部4bは、左右一組の中空円筒状で、内周面には雌ねじ孔が刻み込まれ、下部筐体部3の上端左右側部に下端部を支持されている。また、スピーカ5R、5Lは、音声出力部5a、5a'と、周囲に雄ねじ孔が刻み込まれたスピーカ本体部5b、5b'と、軸受け穴4cと嵌合する軸棒5c、5c'と、後述する立体音再生部PAと接続するケーブル5dとからなる。
そして、スピーカ本体部5b、5b'と、スピーカ受け部4bの雌雄のねじは相互に噛み合い、本体部5b、5b'は、スピーカ受け部4bの図中斜線部分に嵌め込まれる。また、ヒンジ部材4aを図中矢印方向に進め、左右の軸受け部4b間に合わせた後、スピーカ5R、5Lを図中矢印方向に進め、スピーカ本体部5b、5b'をスピーカ受け部4bに嵌合すると、軸棒5c、5c'は、軸受け穴4cに挿入される構成となっている。このような構成によって、上部筐体部2と下部筐体部3は、ヒンジ部4を介して回動可能に連結されている。
一方、本実施形態の折畳み式携帯電話1の内部構成を図3を用いて説明する。図3に示すように、内部には、携帯電話制御部Sと、立体音再生部PAが設けられている。携帯電話制御部Sは、複数のLSIからなり、操作部3aから信号を受け、表示部2aに信号を送る等、携帯電話の動作を制御している。そして、携帯電話制御部Sの指令によって立体音再生部PAも動作し、スピーカ5R、5Lにステレオダイポールによる処理が施された音響信号を送るように構成されている。
ここで、ステレオダイポール方式は、音像定位の技術の1つである。まず、音像定位の技術とは、音源の位置や方向に応じて、部屋や空間といった伝達系、聴く人の頭部、耳介、肩などでの反射、回折、共振などの影響によって、左右の耳に届く周波数成分すなわち音色などが異なることを応用した技術である。
具体的には、音像定位の技術は、左右の耳に聞こえる音について、強さの違い、周波数成分、音波の位相のずれといった違いを生じさせる頭部伝達関数に基いた処理を加えることで、あたかも特定の方向から聞こえてくるように感じさせるものである。
このような音像定位の技術の例としては、ステレオダイポールの他にバイノーラル録音などが知られている。例えばバイノーラル録音は、聴く人の両耳に伝わる音圧を制御することで音場を再現する技術で、人間の頭に似たダミーヘッドの両耳の位置に配置したマイクで、両耳に届く音をそのまま録音し再生する技術である。このバイノーラル録音では、原音場の定位感や臨場感には優れるが、再生は実質上ヘッドホンに限られ、ヘッドホンの特性の影響や装着時の違和感といった問題がある。
一方、本実施形態で用いるステレオダイポール方式は、近接して配置した2つのスピーカで立体音を再生する技術で、音源の種類に合わせたデジタルフィルタにより、左右のスピーカからの音が反対側の耳にも届く現象(クロストークと呼ぶ)のキャンセルや、3次元空間内の所望の角度と距離に応じた前記のような頭部伝達関数を電気的に合成することで、空間の任意の位置に仮想音源を配置するものである。また、このような音響信号に対する最適化された信号処理をダイマジックバーチャライザー(商標)と呼ぶこととする。
このようなステレオダイポール方式によれば、互いに離れた位置に左右のスピーカを設置するトランスオーラル方式などと比べて、スピーカの設置スペースがコンパクトで済み、また、聴く人が3D効果を体感できる範囲も広く、音像の定位も安定する。また、ステレオダイポール方式では、従来のステレオ録音やバイノーラル録音による音源も、リアスピーカなどを使うことなく立体的に再生することができる。
すなわち、立体音再生部PAは、スピーカ5R、5Lには、スピーカ5R、5Lには、上記のようなダイマジックバーチャライザーによる処理が施された音響信号を送るように構成されており、具体的には、図4に示すように、原音生成手段6と、音響定位演算手段7と、クロストークキャンセル演算手段8と、第2のクロストークキャンセル演算手段14と、出力制御部9と、を備えている。
このうち原音生成手段6は、音源LSIによって原音となる音響信号を生成するための部分であり、音響定位演算手段7は、原音生成手段6から提供される音響信号に対して音の定位を加えるための部分である。また、クロストークキャンセル演算手段8は、この音像定位演算手段7から出力される音響信号に対して、その音響信号を左右のスピーカから出力した場合に生じる各チャンネルのクロストークをキャンセルするための処理を施す部分である。
また、出力制御部9は、クロストークキャンセル演算手段8によって処理が施された音響信号を、スピーカ5R、5Lから出力するための手段であり、D/A変換回路やアンプなどの手段を備えている。
〔2.作用〕
上記のように構成された本実施形態は、次のように作用する。
〔2−1.作用の概略〕
本実施形態では(図1)、ユーザによる操作部3aの操作あるいは着信等の携帯電話制御部Sの指令に対応した音響の音響信号が、立体音再生部PAによって、ダイマジックバーチャライザーによる処理が施された後、スピーカ5R、5Lに送られる。
〔2−2.具体的作用〕
より具体的には、図4に示すように、携帯電話制御部Sによって立体音再生部PAに指令が送られると、まず、原音生成手段6の音響LSIが、原音となる音響信号を生成され、この音響信号に、音源の種類に合わせたデジタルフィルタにより、次のような処理が行われる。
まず、音響定位演算手段7により、3次元空間内の所望の角度と距離に応じた頭部伝達関数を電気的に合成することで、空間の任意の位置に仮想音源を配置する、すなわち音の定位を加えるための処理が行われる。続いて、この音響信号については、クロストークキャンセル演算手段8により、その音響信号を左右のスピーカから出力した場合に生じる各チャンネル間のクロストークをキャンセルするための処理が施される。
そして、出力制御部9は、音響定位演算手段7及びクロストークキャンセル演算手段8によって上記のように処理が施された音響信号を、ヒンジ部4に設けられた左右2チャンネルのスピーカ5R、5Lから出力する。
この結果、スピーカ5R、5Lから、ステレオダイポール方式とその最適化された信号処理方式であるダイマジックバーチャライザーによる処理された音響が聞こえてくるので、ユーザは優れた音像定位による立体音を楽しむことができる。
〔3.効果〕
上記のように、本実施形態では、ユーザは立体音再生部PAにより、ステレオダイポール方式とその最適化された信号処理方式であるダイマジックバーチャライザーによる処理がなされた音響がスピーカ5R、5Lより出力されるため、優れた音像定位による立体音を楽しむことができる。
また、通常、携帯電話という限られたスペースで2つのスピーカを設けたとしても、通常はその2つのスピーカが近接しすぎているため、仮にステレオ音源を再生したとしても再生音はモノラル音のように聞こえてしまう。そのため、ステレオ音を再現するためには、特許文献2のように、筐体部を開いてスピーカをできる限り遠ざける必要があったが、本実施形態では、スピーカが近接していることによって音場を広げたり、立体音響を再生したりすることが可能なステレオダイポール方式を採用しているため、ヒンジ部4の左右端部という近接した位置にスピーカ5R、5Lを設けたとしても、従来技術のような手間の掛かる作業なしで、ステレオ立体音を再現することが可能である。
さらに、本実施形態では、スピーカ5R、5Lが、折り畳み式携帯電話1のヒンジ部4の両端部に設けられてことにより、以下のような効果を奏する。すなわち、従来技術にみられるように、筐体部裏面にスピーカを設ける構成では、筐体部によって音響的なシャドウ現象が起こり、高域周波数では周波数特性の影響を受けることとなっていたが、本実施形態では、ヒンジ部4に横向きに取り付けられているため、筐体部2及び3によって音響が遮られるようなことはない。また、スピーカ5R、5Lは、口径の小さいものであるので、指向特性が点音源に近づき、ユーザの受聴方向から横を向けたとしても、指向特性の影響が少なく、その上、携帯電話をバッグの中やポケットに入れたとしても、スピーカを筐体部に設けた場合と異なり、スピーカ5R、5Lの周囲には一定の空間が保たれるので、このような場合にも、音の広がりが妨害されることない。
また、携帯電話のヒンジ部は、通常筐体部の重量を支えるに必要十分のスペース以外は空洞となっており、このようなスペースは携帯電話が小型化する傾向にある中でもスピーカを設けるに十分なスペースを確保できる。さらに、スピーカを筐体部に設けることによる操作部や液晶表示部及びそれらと接続する内部回路のスペースの圧迫を防ぐことができ、内部の高機能化、携帯電話全体の小型化を促進すると共に、操作部や表示部のデザイン開発の余地を十分に残すことができる。
〔4.他の実施の形態〕
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、次に例示するような他の実施形態も包含するものである。例えば、本実施形態におけるヒンジ部4の構成を、図5に示すヒンジ部14とすることも可能である。すなわち、スピーカ15R、15Lを、ヒンジ部14の両端部に設けるのではなく、下部筐体部3の上端左右に設けられたヒンジ受け14cの周面上操作部3a側に設けたものである。この場合、図5(b)に示すように、携帯電話10を折り畳んだ状態においても、スピーカ15R、15Lが露出するようになっている。
折り畳み式の携帯電話のヒンジ部分については、通常、上下筐体部の重量を支持するに充分の大きさが確保されていればよいため、この他の実施形態のように、ヒンジ部材14aの幅を上記実施形態よりも幾分狭く構成することによって、ヒンジ部14にスペースを設けることができる。そして、このような十分なスペースにスピーカ15R、15Lを設けることによって、操作部や表示部のデザインや機能の妨げとなることを防止することができる。なお、上記実施の形態における上下筐体部の具体的な構成、作用及び携帯電話10の内部の構成、作用等は、上記実施形態と同様であるので、説明を省略する。
また、いかなる実施の形態においても、音像定位やクロストークキャンセルのための演算の具体的なアルゴリズムや各種特性値は自由に定めることは可能である。
本実施形態にかかる折り畳み式携帯電話1の全体構成を示す斜視図及び側面図。 本実施形態にかかるヒンジ部4の構成を示す斜視図。 本実施形態にかかる折り畳み式携帯電話1の内部構造を示すブロック図。 本実施形態にかかる信号処理方式であるダイマジックバーチャライザーによる処理を示すブロック図。 他の実施の形態にかかる折り畳み式携帯電話10の構成を示す斜視図及び正面図。 特許文献1にかかる従来の折り畳み式携帯電話20の全体構成を示す斜視図。 特許文献2にかかる従来の折り畳み式携帯電話30の全体構成を示す斜視図。
符号の説明
1、10、20、30…折り畳み式携帯電話
2…上部筐体部
2a…表示部
2b…受話部
3…下部筐体部
3a…操作部
3b…送話部
3c…アンテナ
4、14、34…ヒンジ部
4a、14a…ヒンジ部材
4b、14b…スピーカ受け部
4c、14c…軸受け穴
5R、5L、15R、15L、21、31a、31b…スピーカ
5a…音声出力部
5b…スピーカ本体部
5c…軸棒
5d…ケーブル
6…原音生成手段
7…音響定位演算手段
8…クロストークキャンセル演算手段
9…出力制御部
PA…立体音再生部
S…携帯電話制御部
21a…グリル
21b…ダイヤフラム
22…回路基板
23…弾性部材
23…aリブ
24…ケース
25h…開口部
32、33…筐体部

Claims (4)

  1. 上下2つの筐体部を回動可能に支持するヒンジ部に、左右2つのチャンネルのスピーカを備え、
    前記筐体部内部には、録音あるいは合成された音響信号に対して音の定位を加えるための音像定位演算手段と、
    この音像定位演算手段から出力される音響信号に対して、その音響信号を前記左右のスピーカから出力した場合に生じる各チャンネルのクロストークをキャンセルするための処理を施すクロストークキャンセル演算手段と、
    による処理が施された音響信号を前記各スピーカに送るための立体音再生部を備えたことを特徴とする立体音再生用携帯電話。
  2. 前記左右2つのスピーカが、それぞれ前記ヒンジ部の左右端部に、前記ヒンジ部軸方向外側に向けて設けられていることを特徴とする請求項1記載の立体音再生用携帯電話。
  3. 前記左右2つのスピーカが、前記ヒンジ部左右端部周面上に前記ヒンジ部軸方向と垂直方向に向けて設けられていることを特徴とする請求項1記載の立体音再生用携帯電話。
  4. 上下2つの筐体部を回動可能に支持するヒンジ部に設けられた、左右2つのチャンネルのスピーカであって、
    前記スピーカが、録音あるいは合成された音響信号に対して音の定位を加えるための音像定位演算手段と、
    この音像定位演算手段から出力される音響信号に対して、その音響信号を左右のスピーカから出力した場合に生じる各チャンネルのクロストークをキャンセルするための処理を施すクロストークキャンセル演算手段と、
    による処理が施された音響信号を入力するものであることを特徴とする立体音再生用ヒンジスピーカ。
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