JP2005101944A - 逆相電力分配器および逆相電力合成器および高周波通信装置 - Google Patents

逆相電力分配器および逆相電力合成器および高周波通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】使用帯域外の抑圧特性を向上できる小規模でRFIC上に一体集積化が容易な逆相電力分配器および逆相電力合成器およびそれを用いた高周波通信装置を提供する。
【解決手段】入力ポートINと出力ポートOUT1との間にインダクタンス成分L1aを接続し、入力ポートINと出力ポートOUT2との間にキャパシタンス成分C1aを接続する。出力ポートOUT1,OUT2の間にT型回路(C2a,C3a,R1a)を接続する。入力ポートINとグランドとの間に並列共振回路(C4a,L4a)を接続し、出力ポートOUT1,OUT2をインダクタンス成分L2a,L3aを介してグランドに夫々接続する。入力された高周波信号が、位相が略180度ずれた2つの高周波信号に分配されて出力されるように、インダクタンス成分L1a〜L4aとキャパシタンス成分CL1a〜C4aおよび抵抗成分R1を設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、逆相電力分配器および逆相電力合成器および高周波通信装置に関し、特に、マイクロ波帯やミリ波帯のような高周波電気回路で用いられる逆相電力分配器および逆相電力合成器および高周波通信装置に関する。
電力分配器とは、一つの入力ポートに入力された高周波信号を、複数の出力ポートに分配して出力する回路である。このような電力分配器は、受動回路のみで構成する場合が多く、その場合は入力と出力の向きを逆方向にして電力合成器として用いることができる。
電力分配器の種類は多いが、本明細書で対象とする電力分配器は、中でも次の2つの特徴を有する回路である。
第1の特徴として、安全性向上のために2つある出力ポートの間でアイサレーション特性が確保されていること。
第2の特徴として、2つある出力ポートから出力される高周波信号の位相が180度ずれていること。
以下、本明細書においては、このような回路を逆相電力分配器と呼ぶ。
このような逆相電力分配器としては、いわゆるラットレース回路が代表的である。ラットレース回路は、例えば電子情報通信学会「モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)」(非特許文献1)等の多数の文献に記載されている公知の回路である。前記非特許文献1には、分布定数線路主体で実現された形態のラットレース回路が記載されている。しかし、分布定数回路はサイズが大きくなる傾向があるため、小型化のために、集中定数のL,C,R素子だけで実現したラットレース回路が考案されている。
従来の第1の逆相電力分配器としては、図10に示すように、特開昭63−43412号公報(特許文献1)で開示されている集中定数ラットレース回路がある。また、従来の第2の逆相電力分配器としては、図11に示すように、特開2001−168609号公報(特許文献2)で開示されている集中定数ラットレース回路がある。図10の回路と図11の回路は、ポート間を結ぶ直列素子がインダクタンス成分かキャパシタンス成分か、即ち+90度位相器か−90度位相器かという符号が異なるだけであり、基本的な動作原理は同じである。ポート間を結ぶ直列素子が入れ替わったことに合せて、ところどころに挿入されているインピーダンス整合用の並列素子も、その種類(インダクタンス成分かキャパシタンス成分か)と位置が若干変化している。
図10の回路では、入力ポートINと第1の出力ポートOUT1との間にインダクタンス成分L1eを挿入し、入力ポートINから第2の出力ポートOUT2への間にキャパシタンス成分C1eを挿入している。第1の出力ポートOUT1と第2の出力ポートOUT2の間に、2個のインダクタンス成分L2e,L3eと1個の抵抗成分R1eから成るT型回路を接続している。また、第1の出力ポートOUT1とグランドとの間にキャパシタンス成分C2eを接続し、抵抗成分R1eにキャパシタンス成分C3eを並列に接続している。
一方、図11の回路では、入力ポートINと第1の出力ポートOUT1との間にインダクタンス成分L1fを挿入し、入力ポートINと第2の出力ポートOUT2との間にキャパシタンス成分C1fを挿入している。第1の出力ポートOUT1と第2の出力ポートOUT2の間に、2個のキャパシタンス成分C2f,C3fと1個の抵抗成分R1fから成るT型回路を接続している。また、第2の出力ポートOUT2とグランドとの間にインダクタンス成分L2fを接続し、抵抗成分R1fにキャパシタンス成分L3fを並列に接続している。
図12〜図14は、図11の回路の典型的な特性の例である。表1の設計仕様を目標に、一般的な市販の回路シミュレータによって計算した。これらグラフで得た時の回路定数は、C1f=0.4pF、C2f=0.447pF、C3f=0.472pF、L1f=2.187nH、L2f=0.902nH、L3f=0.76nH、R1f=62.84Ωであった。Sパラメータの表記は、図11のポート番号(かっこ書き)に従っている。
Figure 2005101944
図12は、反射,透過係数のグラフである。目標帯域(5〜6GHz)において、反射係数(S11,S22,S33)は低く、透過係数(S21,S31)は高く、しかも同じ大きさに揃っており、即ち電力分配器として良好な性能であることが分かる。しかし、帯域外においては、反射係数も透過係数も中途半端なランダムな値しか取っておらず、この帯域外特性が、後に示す本発明との大きな違いとなる。図13は、2つの出力ポートOUT1,OUT2間のアイサレーション特性のグラフである。目標帯域(5〜6GHz)において、15dB程度の良好な値が得られている。図14は、透過係数の位相特性のグラフである。目標帯域(5〜6GHz)において、入力ポートINから第1の出力ポートOUT1への透過係数であるS21と、入力ポートINから第2の出力ポートOUT2への透過係数であるS31との間で、180度の位相差が実現されている。
次に、このような逆相電力分配器の、高周波通信装置の中での位置付けを説明する。代表的な使用法としては、バランス型イメージ除去ミキサ等多数あるのだが、その中で、特に本発明がターゲットとしている、バラン回路(差動非差動変換回路)について説明する。
図18は、近年進歩が著しいRFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)技術を用いて高周波通信装置を構成する場合の、送信部の模式的ブロック図の一例である。RFIC技術とは、例えば従来はディジタル回路向けに使用されてきたようなSiウェハ上のCMOSプロセス等を改良して、GHz帯の高周波アナログ回路までもIC上に一体集積化するような技術である。RFIC技術は、無線通信装置の小型化,軽量化および低コスト化を実現するメリットがあるが、その反面、RFIC上の回路が好んで差動回路によって設計されるために、GHz帯のバラン回路(差動非差動変換回路)が必要になるという不便さも生じている。図18において、RFIC13上の差動回路14の出力は、バラン回路15によって非差動出力に変換された後、バンドパスフィルタ回路16を通り、パワーアンプ12で増幅されて、アンテナ11から送信される。GHz帯におけるバンドパスフィルタ回路16は、例えば図18に示したように、キャパシタンス素子C1〜C3と高周波線路共振器T1〜T2を交互に多段接続した構成等が多用されている。バンドパスフィルタ回路16は、その線路共振器T1〜T2が4分の1波長程度の寸法であることから、高周波通信装置の中では最も大きな寸法の部品の一つである場合が多い。
高周波通信装置の中では、従来技術による逆相電力合成器は、図19に示すように、バラン回路15の一形態として使われている。図19において、RFIC23上の差動回路24の出力は、バラン回路25によって非差動出力に変換された後、バンドパスフィルタ回路26を通り、パワーアンプ22で増幅されて、アンテナ21から送信される。バラン回路25は、従来技術の逆相電力合成器によって実現されており、例えば図11の回路を図19中に記したポート配置に従って結線することで実現される。図11の逆相電力分配器を逆相電力合成器として用いた場合は、図19に示したように、バラン回路までもRFIC上に一体集積化することが可能になるメリットがある。
このように、逆相電力分配器および逆相電力合成器は、現在のディジタル無線通信回路においては、必須部品の一つとなりつつある。
特開昭63−43412号公報 特開2001−168609号公報、第15図 相川正義他著、「モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)」、初版、電子情報通信学会、平成9年1月25日、p.54、(2.5.2節、「180°ハイブリッド回路」)
本発明が解決しようとする課題は、以上のような特性を有する従来技術の逆相電力分配器および逆相電力合成器に対して、回路を大規模化させることなく、バンドパスフィルタ特性を新たに追加することにある。即ち、図13,図14の特性を損なうことなく、図12の使用帯域外の抑圧特性のみを改善することにある。また、図18,図19のブロック図に示したような近年の高周波通信装置において、部品数を更に削減し、これによって装置全体の小型化,軽量化および低コスト化を実現することである。
より具体的には、性能を落とすこと無く部品数を削減するための方策として、既にある部品(バラン回路25)を高機能化して、その周辺の部品(バンドパスフィルタ回路26)の機能までも取り込んでしまうことを目的としている。またその際、できるだけ小規模な回路で前記機能取り込みを実現することで、全体が1チップのRFIC化された高周波通信装置を実現することにある。
前記目的を達成するため、この発明の逆相電力分配器は、1つの入力ポートから入力された高周波信号を位相が略180度ずれた2つの高周波信号に分配して第1の出力ポートと第2の出力ポートに夫々出力する逆相電力分配器であって、前記入力ポートと前記第1の出力ポートとの間に接続された第1回路要素と、前記入力ポートと前記第2の出力ポートとの間に接続された第2回路要素と、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間に直列に接続された第3回路要素および第4回路要素と、前記第3回路要素と前記第4回路要素との接続点からグランドとの間に接続された抵抗成分と、前記入力ポートとグランドとの間に接続された共振回路要素と、前記第1の出力ポートとグランドとの間に接続された第5回路要素と、前記第2の出力ポートとグランドとの間に接続された第6回路要素とを備え、前記第1回路要素がインダクタンス成分であり、前記第2回路要素がキャパシタンス成分であり、前記第3,第4回路要素のどちらもがキャパシタンス成分またはインダクタンス成分のいずれか一方であり、前記第5,第6回路要素が、前記第3,第4回路要素がキャパシタンス成分であるときはインダクタンス成分である一方、前記第3,第4回路要素がインダクタンス成分であるときはキャパシタンス成分であり、前記入力ポートに入力された高周波信号が、位相が略180度ずれた2つの高周波信号に分配されて前記第1,第2の出力ポートから夫々出力されるように、前記第1乃至第4回路要素と前記抵抗成分および前記共振回路要素が設定されていることを特徴とする。
ここで、回路要素とは、インダクタンス,キャパシタンスおよび抵抗などのうちの少なくとも1つの集中定数素子または分布定数線路により構成されたものである。
上記構成の逆相電力分配器によれば、回路を大規模化させることなくかつ電力分配器としての特性を損なうことなく、使用帯域外の抑圧特性を改善でき、小型でRFIC上に一体集積化が容易な回路構成の逆相電力分配器を実現できる。また、入力された高周波信号を位相が略180度ずれた2つの高周波信号に分配することができる回路構成を集中定数素子のみによって実現できる。
また、一実施形態の逆相電力分配器は、前記共振回路要素が、キャパシタンス成分とインダクタンス成分とからなる並列共振回路または短絡線路共振器である回路構成であっても良い。
前記実施形態の逆相電力分配器によれば、キャパシタンス成分とインダクタンス成分とからなる並列共振回路を共振回路要素に用いることによって、キャパシタンス成分とインダクタンス成分の組み合わせによって使用周波数帯を自由に設定でき、設計の自由度を向上できる。また、共振回路要素に短絡線路共振器を用いることによって、マイクロ波帯(ミリ波帯を含む)に対応するフィルタ回路を低コストで実現でき、さらに、集中定数LC共振器よりも短絡線路共振器の方が、Q値や加工精度の点で優れているため、性能を向上でき、製造バラツキを低減できる。
また、一実施形態の逆相電力分配器は、前記第1乃至第4回路要素のうちのキャパシタンス成分を有する回路要素は、直列接続された複数のキャパシタンス成分とそのキャパシタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のインダクタンス成分とを有する回路構成であっても良いし、或いは、前記第1乃至第4回路要素のうちのインダクタンス成分を有する回路要素は、直列接続された複数のインダクタンス成分とそのインダクタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のキャパシタンス成分とを有する回路構成であっても良い。
上記実施形態の逆相電力分配器によれば、回路要素の入出力端に両端が接続された直列素子がキャパシタンス成分である場合は、直列接続された複数のキャパシタンス成分とそのキャパシタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のインダクタンス成分に置き換える。また、回路要素の入出力端に両端が接続された直列素子がインダクタンス成分である場合は、直列接続された複数のインダクタンス成分とそのインダクタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のキャパシタンス成分に置き換える。そうすることで、広帯域化が容易にできる。
また、この発明の逆相電力合成器は、第1の入力ポートと第2の入力ポートから入力された位相が略180度ずれた2つの高周波信号を合成して1つの出力ポートに出力する逆相電力合成器であって、前記出力ポートと前記第1の入力ポートとの間に接続された第1回路要素と、前記出力ポートと前記第2の入力ポートとの間に接続された第2回路要素と、前記第1の入力ポートと前記第2の入力ポートとの間に直列に接続された第3回路要素および第4回路要素と、前記第3回路要素と前記第4回路要素との接続点からグランドとの間に接続された抵抗成分と、前記出力ポートとグランドとの間に接続された共振回路要素と、前記第1の入力ポートとグランドとの間に接続された第5回路要素と、前記第2の入力ポートとグランドとの間に接続された第6回路要素とを備え、前記第1回路要素がインダクタンス成分であり、前記第2回路要素がキャパシタンス成分であり、前記第3,第4回路要素のどちらもがキャパシタンス成分またはインダクタンス成分のいずれか一方であり、前記第5,第6回路要素が、前記第3,第4回路要素がキャパシタンス成分であるときはインダクタンス成分である一方、前記第3,第4回路要素がインダクタンス成分であるときはキャパシタンス成分であり、前記第1,第2の入力ポートに入力された位相が略180度ずれた2つの高周波信号が1つの高周波信号に合成されて前記出力ポートから出力されるように、前記第1乃至第4回路要素と前記抵抗成分および前記共振回路要素が設定されていることを特徴とする。
ここで、回路要素とは、インダクタンス,キャパシタンスおよび抵抗などのうちの少なくとも1つの集中定数素子または分布定数線路により構成されたものである。
上記構成の逆相電力合成器によれば、回路を大規模化させることなくかつ電力合成器としての特性を損なうことなく、使用帯域外の抑圧特性を改善でき、小型でRFIC上に一体集積化が容易な回路構成の逆相電力合成器を実現できる。また、入力された位相が略180度ずれた2つの高周波信号を1つの高周波信号に合成することができる回路構成を集中定数素子のみによって実現できる。
また、一実施形態の逆相電力合成器は、前記共振回路要素が、キャパシタンス成分とインダクタンス成分とからなる並列共振回路または短絡線路共振器である回路構成であっても良い。
前記実施形態の逆相電力合成器によれば、キャパシタンス成分とインダクタンス成分とからなる並列共振回路を共振回路要素に用いることによって、キャパシタンス成分とインダクタンス成分の組み合わせによって使用周波数帯を自由に設定でき、設計の自由度を向上できる。また、共振回路要素に短絡線路共振器を用いることによって、マイクロ波帯(ミリ波帯を含む)に対応するフィルタ回路を低コストで実現でき、さらに、集中定数LC共振器よりも短絡線路共振器の方が、Q値や加工精度の点で優れているため、性能を向上でき、製造バラツキを低減できる。
また、一実施形態の逆相電力合成器は、前記第1乃至第4回路要素のうちのキャパシタンス成分を有する回路要素は、直列接続された複数のキャパシタンス成分とそのキャパシタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のインダクタンス成分とを有する回路構成であっても良いし、或いは、前記第1乃至第4回路要素のうちのインダクタンス成分を有する回路要素は、直列接続された複数のインダクタンス成分とそのインダクタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のキャパシタンス成分とを有する回路構成であっても良い。
上記実施形態の逆相電力合成器によれば、回路要素の入出力端に両端が接続された直列素子がキャパシタンス成分である場合は、直列接続された複数のキャパシタンス成分とそのキャパシタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のインダクタンス成分に置き換える。また、回路要素の入出力端に両端が接続された直列素子がインダクタンス成分である場合は、直列接続された複数のインダクタンス成分とそのインダクタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のキャパシタンス成分に置き換える。そうすることで、広帯域化が容易にできる。
また、本発明による高周波通信装置は、前記逆相電力分配器を、半導体チップ上に集積化された差動型の高周波アナログ回路に非差動信号を差動信号に変換して入力する変換回路として用いたことを特徴とする。
上記構成の高周波通信装置によれば、使用帯域外の抑圧特性が改善された小型でRFIC上に一体集積化が容易な回路構成の逆相電力分配器を用いることによって、高周波通信装置の小型化,軽量化および低コスト化が可能となる。
また、本発明による高周波通信装置は、前記逆相電力合成器を、半導体チップ上に集積化された差動型の高周波アナログ回路から出力される差動信号を非差動信号に変換する変換回路として用いたことを特徴とする。
上記構成の高周波通信装置によれば、使用帯域外の抑圧特性が改善された小型でRFIC上に一体集積化が容易な回路構成の逆相電力合成器を用いることによって、高周波通信装置の小型化,軽量化および低コスト化が可能となる。
以上より明らかなように、本発明の逆相電力分配器および逆相電力合成器によれば、逆相電力分配器を高機能化し、バンドパスフィルタ機能を付加することができる。その際、フィルタ機能まで含めた全回路は、極めて小規模,小型で、なおかつRFIC上に一体集積化が容易な回路構成によって実現することができる。
また、本発明の高周波通信装置によれば、本発明の逆相電力分配器や逆相電力合成器をRFICのバラン回路(差動非差動変換回路)として用いることによって、部品点数を最小化し、装置全体の小型化,軽量化および低コスト化を実現することができる。
以下、本発明の逆相電力分配器および逆相電力合成器および高周波通信装置の実施の形態を、図面を用いてさらに具体的に詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による第1実施形態の逆相電力分配器の回路図である。図1において、入力ポートINと第1の出力ポートOUT1との間にインダクタンス成分L1aを接続し、入力ポートINと第2の出力ポートOUT2との間にキャパシタンス成分C1aを接続している。第1の出力ポートOUT1と第2の出力ポートOUT2の間に、直列に接続された2個のキャパシタンス成分C2a,C3aおよびそのキャパシタンス成分C2a,C3a間の接続点とグランドとの間に接続された1個の抵抗成分R1aから成るT型回路を接続している。また、前記入力ポートINとグランドとの間に、共振回路要素の一例としてのキャパシタンス成分C4aとインダクタンス成分L4aとから成る並列共振回路を接続している。また、第1の出力ポートOUT1とグランドとの間にインダクタンス成分L2aを接続し、第2の出力ポートOUT2とグランドとの間にインダクタンス成分L3aを接続している。
図7〜図9は、図1の回路を、表2の目標仕様に沿って設計した結果のグラフである。Sパラメータ表記におけるポート番号は、図1に従った。なお、後に示す比較例1において公平を期すために、設計作業は、市販のごく一般的な回路シミュレータの最適設計機能を用いて、人手に頼らずにコンピュータで自動的に行った。この結果を得た時の回路定数は、C1a=0.538pF、C2a=2.657pF、C3a=2.72pF、C4a=2.663pF、L1a=1.862nH、L2a=0.39nH、L3a=0.27nH、L4a=0.315nH、R1a=1.459Ωであった。
Figure 2005101944
図7は、反射,透過係数のグラフである。図7において、S11,S22,S33は反射係数、S21,S31は透過係数である。本発明による逆相電力分配器(図1)は極めて小規模な回路であるが、このグラフから明らかな通り、非常に良好なバンドパスフィルタ特性が実現できることが分かる。図8は、アイサレーション特性のグラフである。目標の帯域(5〜6GHz)において、ほぼ15dBのアイサレーションが実現できている。図9は、入力ポートから第1の出力ポートへの透過波(S21)と、入力ポートから第2の出力ポートへの透過波(S31)の、位相特性のグラフである。目標の帯域(5〜6GHz)において、180度の位相差が実現できている。
以上より、図1の回路は、極めて小規模な回路ながら、逆相電力分配器とバンドパスフィルタの2つの機能を兼ね備えていることが分かる。したがって、回路を大規模化させることなく、さらに電力分配器としての特性を損なうことなく、使用帯域外の抑圧特性を向上することができ、小型でRFIC上に一体集積化が容易な回路構成の逆相電力分配器を実現できる。
(第2実施形態)
前記第1実施形態の図1に示す逆相電力分配器は、その構造の一部を分布定数素子に置き換えることが可能である。図2は、本発明の第2実施形態の逆相電力分配器の回路図を示しており、図1の回路における共振器、即ちキャパシタンス成分C4aとインダクタンス成分L4aが形成するLC並列共振回路を、高周波線路共振器T1bで置き換えた例である。一般的にマイクロ波帯では、集中定数LC共振器よりも分布定数線路共振器の方が、Q値や加工精度の点で優れている。そのため、図2のような分布定数素子による置き換えは、性能向上,製造バラツキ低減の観点から大変有効な手段である。
図2のような分布定数素子による置き換えを行っても、ほぼ同等の回路特性が実現できる。例えば、C1b=0.538pF、C2b=2.734pF、C3b=2.748pF、L1b=1.869nH、L2b=0.268nH、L3b=0.374nH、R1b=1.417Ωとし、T1bは特性インピーダンスが8.295Ωで周波数5529.185MHzにおいて1/4波長となる寸法の高周波線路とすれば、図1の回路の特性(図7〜図9)とほぼ同じ回路特性が得られる。
(第3実施形態)
本発明の電力分配器(図1)は、その反射,透過特性(図7)を見れば、このままでも、中心周波数5.5GHzに対して約1GHzもの帯域幅が確保できている。この帯域幅は、以下の方法で容易に、更なる拡大を図ることができる。
図5に模式的に示したように、回路中におけるキャパシタンス素子Cs0は、直列に接続された複数のキャパシタンス素子Cs1〜Cs6およびそのキャパシタンス素子間の接続点とグランドとの間に接続された複数のインダクタンス素子Lp1〜Lp4を交互に配置したT型多段回路で置き換える。また、図6に模式的に示したように、回路中におけるインダクタンス素子Ls0は、直列に接続された複数のインダクタンス素子Ls1〜Ls6およびそのインダクタンス素子間の接続点とグランドとの間に接続された複数のキャパシタンス素子Cp1〜Cp4を交互に配置したT型多段回路で置き換える。このような多段化LC回路による広帯域化は、回路理論においては一般的に知られた手法であるが、本発明の逆相電力分配器においてもそのまま適用が可能である。
図3は、図1の逆相電力分配器に前記手法を適用して広帯域化を図った場合の第3実施形態の逆相電力分配器の回路図である。より詳細には、以下のような置き換えを行っている。図1の回路におけるインダクタンス成分L1aは、図3の回路において、直列に接続された2個のインダクタンス成分L1c,L2cおよびそのインダクタンス素子L1c,L2c間の接続点とグランドとの間に接続された1個のキャパシタンス成分C3cから成るT型回路に置き換えられている。図1の回路におけるキャパシタンス成分C1aは、図3の回路において、直列に接続された2個のキャパシタンス成分C1c,C2cおよびそのキャパシタンス成分C1c,C2c間の接続点とグランドとの間に接続された1個のインダクタンス成分L3cから成るT型回路に置き換えられている。図1の回路におけるキャパシタンス成分C2aは、図3の回路において、直列に接続された2個のキャパシタンス成分C4c,C5cおよびそのキャパシタンス成分C4c,C5c間の接続点とグランドとの間に接続された1個のインダクタンス成分L5cから成るT型回路に置き換えられている。図1の回路におけるキャパシタンス成分C3aは、図3の回路において、直列に接続された2個のキャパシタンス成分C6c,C7cおよびそのキャパシタンス成分C6c,C7c間の接続点とグランドとの間に接続された1個のインダクタンス成分L7cから成るT型回路に置き換えられている。
(第4実施形態)
図4は、本発明の第4実施形態の逆相電力分配器の回路図である。前記第4実施形態の図1の逆相電力分配器と回路構成はほぼ同じであり、一部のインダクタンス成分Lとキャパシタンス成分Cの位置を入れ換えたような構造になっている。
図4において、入力ポートINと第1の出力ポートOUT1との間にインダクタンス成分L1dを接続し、入力ポートINと第2の出力ポートOUT2との間にはキャパシタンス成分C1dを接続している。第1の出力ポートOUT1と第2の出力ポートOUT2の間に、直列に接続された2個のインダクタンス成分L2d,L3dおよびそのインダクタンス成分L2d,L3d間の接続点とグランドとの間に接続された1個の抵抗成分R1dから成るT型回路を接続している。前記入力ポートINとグランドとの間に、共振回路要素の一例としてのキャパシタンス成分C4dとインダクタンス成分L4dとから成る並列共振回路を接続している。また、第1の出力ポートOUT1とグランドとの間にキャパシタンス成分C2dを接続し、第2の出力ポートOUT2とグランドとの間にキャパシタンス成分C3dを接続している。
図4の回路は、その動作原理が図1と同じであり、その特性も図1とほぼ同じになる。例えば、C1d=0.448pF、C2d=3.123pF、C3d=2.17pF、C4d=2.728pF、L1d=1.569nH、L2d=0.311nH、L3d=0.318nH、L4d=0.313nH、R1d=1.455Ωとすれば、図1の回路の特性(図7〜図9)とほぼ同じ回路特性が得られる。
なお、この図4に示した第4実施形態の逆相電力分配器に対しても、第2実施形態(あるいは図2)で説明したような分布定数素子による置き換えや、第3実施形態(あるいは図3)で説明したような広帯域化の手法が、そのまま適用可能である。
(第5実施形態)
図20は、図18,図19に対比させて構成した本発明の第5実施形態の高周波通信装置の送信部の模式図である。
既に説明した従来技術(図19)方法では、確かにバラン回路25をRFIC23上に一体集積化するのは成功しているが、まだまだ一体集積化が十分に進んでいるとは言い難い。即ち、バンドパスフィルタ回路26は、RFIC23の外に放置されている。しかしながら、図20に示す本発明の高周波通信回路によれば、このバンドパスフィルタ回路までをもRFIC上に一体集積化することができる。
図20において、RFIC33上の差動回路34の出力は、同じRFIC上に一体集積化されたバラン回路35によって非差動出力に変換された後、パワーアンプ32で増幅されて、アンテナ31から送信される。バラン回路35は、本発明の逆相電力合成器によって実現されており、例えば図1の逆相電力分配器の入力と出力の向きを逆方向にして電力合成器として用いて、図20中に記したポート配置に従って結線することで実現される。本発明の逆相電力合成器を用いたバラン回路35は、極めて小規模な回路であるため、このようにRFIC上に一体集積化することが容易である。また、本発明の逆相電力合成器を用いたバラン回路35は、これ自体がバンドパスフィルタ機能も備えているため、外付けのバンドパスフィルタ回路を削除することができる。
以上のように、本発明の高周波通信装置によれば、従来の限界を超えて高集積化,高機能化されたRFICが実現可能であり、装置全体の小型化,軽量化および低コスト化を図ることが可能になる。
(比較例1)
本発明の逆相電力分配器(図1)に対して、従来技術(図11)に共振器を追加しただけではないか、共振器を追加すればフィルタ特性が強まって当然ではないか、との疑問が生じる可能性がある。そこで、以下に、本発明(図1)と従来技術(図11)には、単なる共振器の有無以上に大きな構造上の違いがあることの詳細を示す。具体的には、図1におけるインダクタンス成分L2aと、図8におけるインダクタンス成分L3fという、整合用インダクタンスの位置が異なっており、この位置の違いが、フィルタ機能を付加しようとした際に、性能上の大きな差となって現れる。
図15は、試みに、従来技術回路(図11)に対して、本発明(図1)と同じ位置に同じ構造の共振器を追加した回路である。即ち、入力ポートとグランドとの間に、キャパシタンス成分C4gとインダクタンス成分L4gの並列共振器が挿入されている。即ち、図15の回路は、整合用インダクタンス(図1におけるインダクタンス成分L2a、図15におけるインダクタンス成分L3gの位置以外は、本発明(図1)と全く同一構造の回路である。
この図15の回路を、本発明の第1実施形態の逆相電力分配器(図1)と全く同一の条件(表1)で、市販の一般的な回路シミュレータを用いて、自動最適設計させてみる。この計算結果を図16,図17のグラフに示している。図16は反射,透過特性のグラフであるが、フィルタとしての帯域幅が確保できず、帯域外減衰量も取れず、2つの透過波(S21,S31)の大きさも非常にアンバランスである。図17は、アイサレーション特性のグラフであるが、目標値の15dBを満たす帯域幅がほとんど確保できていないことが分かる。なお、この結果を得た時の回路定数は、C1g=0.604pF、C2g=0.672pF、C3g=0.499pF、C4g=4.317pF、L1g=3.175nH、L2g=0.891nH、L3g=1.25nH、L4g=0.189nH、R1g=39.203Ωであった。
以上の比較実験より、図15の回路、即ち従来技術回路(図11)に単純に並列共振器を1個追加しただけの回路では、本発明の趣旨である「逆相電力分配器の機能とフィルタ機能の両立」を実現できないことが分かる。即ち、本発明(図1)と従来技術(図11)の回路構成には、単なる共振器1個の有無以上の相違があることが分かる。
また、前記第1〜第4実施形態では、逆相電力分配器について説明したが、各実施形態と同一の構成で入出力の向きを逆方向にした逆相電力合成器についても同様に、簡単な構成で回路規模を最小にでき、RFIC化に適した回路構成が実現できる。
また、本発明の逆相電力分配器および逆相電力合成器において、集中定数のキャパシタンス素子やインダクタンス素子の代わりに、分布定数線路を用いることでも実現できる。本発明の回路構成において、直列のインダクタンス素子は90度の位相回転量を有する高周波線路でも代用でき、直列のキャパシタンス素子は−90度、即ち270度の位相回転量を有する高周波線路でも代用できる。
図1は本発明の第1実施形態の逆相電力分配器の回路図である。 図2は本発明の第2実施形態の逆相電力分配器の回路図である。 図3は本発明の第3実施形態の逆相電力分配器の回路図である。 図4は本発明の第4実施形態の逆相電力分配器の回路図である。 図5は本発明の逆相電力分配器を広帯域化するための素子置き換え方法である。 図6は本発明の逆相電力分配器を広帯域化するための素子置き換え方法である。 図7は図1の回路の反射,透過特性である。 図8は図1の回路のアイサレーション特性である。 図9は図1の回路の透過位相特性である。 図10は従来の第1の逆相電力分配器である。 図11は従来の第2の逆相電力分配器である。 図12は図11の回路の反射,透過特性である。 図13は図11の回路のアイサレーション特性である。 図14は図11の回路の透過位相特性である。 図15は図11の回路に共振器を付加した、比較用の回路である。 図16は図15の回路の反射,透過特性である。 図17は図15の回路のアイサレーション特性である。 図18は従来の高周波通信装置の送信部の模式図である。 図19は従来の高周波通信装置の送信部の模式図である。 図20は本発明の第5実施形態の高周波通信装置の送信部の模式図である。
符号の説明
C1a〜C4a,C1b〜C3b,C1c〜C8c,C1d〜C4d,C1e〜C3e,C1f〜C3f,C1g〜C4g,Cs0〜Cs6,Cp1〜Cp4,C1〜C3…キャパシタンス成分
L1a〜L4a,L1b〜L3b,L1c〜L8c,L1d〜L4d,L1e〜L3e,L1f〜L3f,L1g〜L4g,Ls0〜Ls6,Lp1〜Lp4…インダクタンス成分
R1a,R1b,R1c,R1d,R1e,R1f,R1g…抵抗成分
T1b,T1,T2…高周波線路共振器
11,21,31…アンテナ
12,22,32…送信パワーアンプ
13,23,33…RFIC
14,24,34…差動回路
15,25,35…バラン回路
16,26…バンドパスフィルタ回路

Claims (10)

  1. 1つの入力ポートから入力された高周波信号を位相が略180度ずれた2つの高周波信号に分配して第1の出力ポートと第2の出力ポートに夫々出力する逆相電力分配器であって、
    前記入力ポートと前記第1の出力ポートとの間に接続された第1回路要素と、
    前記入力ポートと前記第2の出力ポートとの間に接続された第2回路要素と、
    前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間に直列に接続された第3回路要素および第4回路要素と、
    前記第3回路要素と前記第4回路要素との接続点からグランドとの間に接続された抵抗成分と、
    前記入力ポートとグランドとの間に接続された共振回路要素と、
    前記第1の出力ポートとグランドとの間に接続された第5回路要素と、
    前記第2の出力ポートとグランドとの間に接続された第6回路要素とを備え、
    前記第1回路要素がインダクタンス成分であり、
    前記第2回路要素がキャパシタンス成分であり、
    前記第3,第4回路要素のどちらもがキャパシタンス成分またはインダクタンス成分のいずれか一方であり、
    前記第5,第6回路要素が、前記第3,第4回路要素がキャパシタンス成分であるときはインダクタンス成分である一方、前記第3,第4回路要素がインダクタンス成分であるときはキャパシタンス成分であり、
    前記入力ポートに入力された高周波信号が、位相が略180度ずれた2つの高周波信号に分配されて前記第1,第2の出力ポートから夫々出力されるように、前記第1乃至第4回路要素と前記抵抗成分および前記共振回路要素が設定されていることを特徴とする逆相電力分配器。
  2. 請求項1に記載の逆相電力分配器において、
    前記共振回路要素が、キャパシタンス成分とインダクタンス成分とからなる並列共振回路または短絡線路共振器であることを特徴とする逆相電力分配器。
  3. 請求項1に記載の逆相電力分配器において、
    前記第1乃至第4回路要素のうちのキャパシタンス成分を有する回路要素は、直列接続された複数のキャパシタンス成分とそのキャパシタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のインダクタンス成分とを有することを特徴とする逆相電力分配器。
  4. 請求項1に記載の逆相電力分配器において、
    前記第1乃至第4回路要素のうちのインダクタンス成分を有する回路要素は、直列接続された複数のインダクタンス成分とそのインダクタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のキャパシタンス成分とを有することを特徴とする逆相電力分配器。
  5. 第1の入力ポートと第2の入力ポートから入力された位相が略180度ずれた2つの高周波信号を合成して1つの出力ポートに出力する逆相電力合成器であって、
    前記出力ポートと前記第1の入力ポートとの間に接続された第1回路要素と、
    前記出力ポートと前記第2の入力ポートとの間に接続された第2回路要素と、
    前記第1の入力ポートと前記第2の入力ポートとの間に直列に接続された第3回路要素および第4回路要素と、
    前記第3回路要素と前記第4回路要素との接続点からグランドとの間に接続された抵抗成分と、
    前記出力ポートとグランドとの間に接続された共振回路要素と、
    前記第1の入力ポートとグランドとの間に接続された第5回路要素と、
    前記第2の入力ポートとグランドとの間に接続された第6回路要素とを備え、
    前記第1回路要素がインダクタンス成分であり、
    前記第2回路要素がキャパシタンス成分であり、
    前記第3,第4回路要素のどちらもがキャパシタンス成分またはインダクタンス成分のいずれか一方であり、
    前記第5,第6回路要素が、前記第3,第4回路要素がキャパシタンス成分であるときはインダクタンス成分である一方、前記第3,第4回路要素がインダクタンス成分であるときはキャパシタンス成分であり、
    前記第1,第2の入力ポートに入力された位相が略180度ずれた2つの高周波信号が1つの高周波信号に合成されて前記出力ポートから出力されるように、前記第1乃至第4回路要素と前記抵抗成分および前記共振回路要素が設定されていることを特徴とする逆相電力合成器。
  6. 請求項5に記載の逆相電力合成器において、
    前記共振回路要素が、キャパシタンス成分とインダクタンス成分とからなる並列共振回路または短絡線路共振器であることを特徴とする逆相電力合成器。
  7. 請求項5に記載の逆相電力合成器において、
    前記第1乃至第4回路要素のうちのキャパシタンス成分を有する回路要素は、直列接続された複数のキャパシタンス成分とそのキャパシタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のインダクタンス成分とを有することを特徴とする逆相電力合成器。
  8. 請求項5に記載の逆相電力合成器において、
    前記第1乃至第4回路要素のうちのインダクタンス成分を有する回路要素は、直列接続された複数のインダクタンス成分とそのインダクタンス成分間の接続点とグランドとの間に接続された1以上のキャパシタンス成分とを有することを特徴とする逆相電力合成器。
  9. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の逆相電力分配器を、半導体チップ上に集積化された差動型の高周波アナログ回路に非差動信号を差動信号に変換して入力する変換回路として用いたことを特徴とする高周波通信装置。
  10. 請求項5乃至8のいずれか1つに記載の逆相電力合成器を、半導体チップ上に集積化された差動型の高周波アナログ回路から出力される差動信号を非差動信号に変換する変換回路として用いたことを特徴とする高周波通信装置。
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