JP2005100825A - 除電装置及び除電装置の放出管 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複雑形状の除電対象物であっても確実に除電することができる除電装置及び放出管を提供する。
【解決手段】 放出管41は、屈曲可能な筒体部材42の内部に当該筒体部材42の長手方向に伸びる針金部材47を備えると共に、この筒体部材42に長手方向に沿って複数の放出孔42aが形成されて構成されている。これら筒体部材42及び当該筒体部材42内部の針金部材47を除電対象物49の形状に沿うように折り曲げることにより、除電対象物49の各所、各面にイオンを含んだ空気を吹き付けることができる。これにより、除電対象物49が複雑形状であっても、確実に除電することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 放出管41は、屈曲可能な筒体部材42の内部に当該筒体部材42の長手方向に伸びる針金部材47を備えると共に、この筒体部材42に長手方向に沿って複数の放出孔42aが形成されて構成されている。これら筒体部材42及び当該筒体部材42内部の針金部材47を除電対象物49の形状に沿うように折り曲げることにより、除電対象物49の各所、各面にイオンを含んだ空気を吹き付けることができる。これにより、除電対象物49が複雑形状であっても、確実に除電することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、空気流供給手段からの空気流にイオン生成手段で生成されたイオンを含ませて放出管に供給することにより、イオンを含んだ空気流を前記放出管を通じて除電対象物に吹き付ける除電装置及びその除電装置に用いられる放出管に関する。
従来から、除電対象物としての帯電物にイオン(+イオン・−イオン)を吹き付けることにより除電対象物を除電するイオナイザが提供されている。このイオナイザ(以下、除電装置と称する)は、例えば液晶基板、液晶パネル、実装基板、シリコンウエハ等の電子部品の製造時においてこれらに帯電した静電気を除去するために使用されるものである。
このような除電装置においては、イオン生成手段により生成されたイオンを除電対象物の所望の除電箇所に対して効率よく吹き付けるために、イオン生成手段が設けられた本体ケースから延出された屈曲可能な導管を備えているものがある。
このような除電装置においては、イオン生成手段により生成されたイオンを除電対象物の所望の除電箇所に対して効率よく吹き付けるために、イオン生成手段が設けられた本体ケースから延出された屈曲可能な導管を備えているものがある。
このものは、例えば除電対象物付近において除電装置の設置条件に制約があり、本体ケースと除電対象物が離れてしまう場合、除電箇所に対して本体ケースの位置を変えることなく導管先端の放出口の位置を適宜変えることで、除電対象物にイオンを含んだ空気を吹き付ける構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
また、除電対象物がある程度の幅を持った、例えばシート状をなす場合、このシート状の除電対象物を効率よく除電するために長尺な放出管、いわゆるバータイブの放出管を備えた除電装置がある。
また、除電対象物がある程度の幅を持った、例えばシート状をなす場合、このシート状の除電対象物を効率よく除電するために長尺な放出管、いわゆるバータイブの放出管を備えた除電装置がある。
このものは、放出管の長手方向に沿って放出孔が複数設けられており、シート状の除電対象物の幅方向に長手方向が位置するように長尺な放出管を設置し、この放出管に形成された複数の放出孔を通じて除電対象物の幅方向へ広くイオンを含んだ空気を吹き付ける構成となっている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−133413号公報
特開2000−138090号公報
近年では除電装置が適用される範囲も多様化しており、除電する除電対象物も様々な形状のものがあるのが現実である。このため、例えば立体形状の除電対象物を一度に除電したい場合、つまり一度に除電対象物の複数面を除電したい場合に特許文献1のような導管を用いる除電装置では不可能であり、仮に複数面を一度に除電しようとすれば、除電対象物における全ての面(全ての除電箇所)に導管を導いて除電しなくてはならないため、作業効率が悪い上に手間がかかるという問題がある。
また、上記のように除電対象物の複数面を一度に除電する際に、特許文献2のようなバータイブの放出管を用いる場合、除電対象物の形状によっては放出管を除電対象物の形状に沿わせることができず、結果的に除電対象物に対する除電にムラが生じてしまうという問題がある。
更に、特許文献1及び特許文献2の夫々の従来技術を組み合わせた場合、本体からイオンを含んだ空気を屈曲可能な導管で導き、この導管の放出口にバータイプの放出管を備えるといった構成が考えられるが、このような構成であっても、バータイブの放出管を除電対象物の近傍まで導くことはできるものの、除電対象物が複雑形状の場合にはやはり対応できず、確実な除電を行えるものではない。
更に、特許文献1及び特許文献2の夫々の従来技術を組み合わせた場合、本体からイオンを含んだ空気を屈曲可能な導管で導き、この導管の放出口にバータイプの放出管を備えるといった構成が考えられるが、このような構成であっても、バータイブの放出管を除電対象物の近傍まで導くことはできるものの、除電対象物が複雑形状の場合にはやはり対応できず、確実な除電を行えるものではない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、複雑形状の除電対象物であっても確実に除電することができる除電装置及び除電装置の放出管を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の除電装置は、空気流供給手段からの空気流にイオン生成手段で生成されたイオンを含ませて放出管に供給することにより、イオンを含んだ空気流を前記放出管を通じて除電対象物に吹き付ける除電装置であって、前記放出管は長尺形状をなし、その長手方向に沿って複数の放出孔が形成されていると共に屈曲可能であることを特徴とする(請求項1の発明)。
また、上記構成において、前記放出管は、異なる折り曲げ形状に再屈曲可能であるのが望ましい(請求項2の発明)。
また、前記放出管は、折り曲げられたときにその形状を保持する形状保持性を有するのが望ましい(請求項3の発明)。
また、前記放出管における少なくとも空気流路に接する部位は導電性を有するようにするのが望ましい(請求項4の発明)。
また、前記放出管は、折り曲げられたときにその形状を保持する形状保持性を有するのが望ましい(請求項3の発明)。
また、前記放出管における少なくとも空気流路に接する部位は導電性を有するようにするのが望ましい(請求項4の発明)。
また、前記放出管は、可撓性を有する筒体部材と形状保持性を有する少なくとも1本の針金部材とから構成され、前記筒体部材の基端部には前記空気供給手段からの空気流を導く空気流入口が設けられ、前記針金部材は、一端が前記筒体部材における前記空気流入口以外の前記基端部側に固定され、他端が前記筒体部材の内部を長手方向に沿って先端部側まで延びていてもよい(請求項5の発明)。
また、本発明の除電装置の放出管は、上記除電装置が前記空気供給手段及び前記イオン生成手段を有した本体ケースを備えた構成において、前記本体ケースに対して着脱自在に構成されるのが望ましい(請求項6の発明)。
請求項1の発明によれば、除電対象物が複雑な形状であっても、放出管を除電対象物の外形形状に沿うような形状に屈曲させることができるので、除電対象物の隅々までイオンを吹き付けることができる。これにより、複雑形状の除電対象物であっても、確実に且つ効率良く除電することができる。
請求項2の発明によれば、除電対象物の形状が変更となった場合であっても、放出管を除電対象物の形状に応じた折り曲げ形状に再び屈曲させることができるので、除電対象物の形状毎に新たな除電装置を必要とせず、適用範囲の拡大を図ることができる。
請求項2の発明によれば、除電対象物の形状が変更となった場合であっても、放出管を除電対象物の形状に応じた折り曲げ形状に再び屈曲させることができるので、除電対象物の形状毎に新たな除電装置を必要とせず、適用範囲の拡大を図ることができる。
請求項3の発明によれば、例えば製造工場においてラインを流れる同一形状の除電対象物に対して、放出管の形状を除電対象物に沿うように一旦決めてしまえば、その形状を保持させるための固定金具等が不要となるので、除電装置の取り付けの際に手間がかからず作業効率が良好となる。
請求項4の発明によれば、イオンが含まれた空気流が放出管を通る際に当該放出管の内部でイオンが中和(帯電)してしまうことを低減することができるので、イオンが減少してしまうことを防止して除電対象物を効率良く除電することが可能となる。
請求項4の発明によれば、イオンが含まれた空気流が放出管を通る際に当該放出管の内部でイオンが中和(帯電)してしまうことを低減することができるので、イオンが減少してしまうことを防止して除電対象物を効率良く除電することが可能となる。
請求項5の発明によれば、例えば放出管を可撓性を有する筒体部材(テフロン(登録商標)チューブ、ゴムチューブ等)から形成するにしても、放出管を構成する少なくとも1本の針金部材によって除電対象物の形状に沿わせた形状に容易に保持することができる。
請求項6の発明によれば、放出管を除電対象物の大きさや形状、或いは除電装置の設置条件等に応じて適宜着脱したり、交換したりする場合や放出管が劣化した場合の交換において、本体ケースに対する放出管の着脱、或いは交換が簡単に行えるので、除電装置全体のメンテナンスを行う上で作業効率が良好となる。
請求項6の発明によれば、放出管を除電対象物の大きさや形状、或いは除電装置の設置条件等に応じて適宜着脱したり、交換したりする場合や放出管が劣化した場合の交換において、本体ケースに対する放出管の着脱、或いは交換が簡単に行えるので、除電装置全体のメンテナンスを行う上で作業効率が良好となる。
以下、本発明の一実施例について図1〜6を参照して説明する。
始めに、除電装置1の概略的な構成を説明するに、図2は除電装置の横断面図、図3は縦断面図、図4は除電装置の斜視図である。これらの図2〜図4に示すように、除電装置1の筐体をなす樹脂製の本体ケース2は、底面が開口した矩形箱状の基板収納部3(図3のみに図示)の上面にブロック状のヘッド部4を一体形成してなる。基板収納部3は、プリント配線基板5(図3のみに図示)が収納された状態で蓋部6により閉鎖されている。ヘッド部4の前端には対向電極として機能する金属製のノズル7が装着され、後端には放電針ユニット8とエアーチューブホルダ9が装着されている。この場合、ノズル7と放電針ユニット8とは同軸上となるように装着され、放電針ユニット8とエアーチューブホルダ9とは並列するように装着されている。また、前記ノズル7には、詳細を後述する放出管が取り付けられており、この放出管には、図示しない取付金具が固定されているので、これら取付金具により除電装置1はライン等の設備機器周辺に設置される。
始めに、除電装置1の概略的な構成を説明するに、図2は除電装置の横断面図、図3は縦断面図、図4は除電装置の斜視図である。これらの図2〜図4に示すように、除電装置1の筐体をなす樹脂製の本体ケース2は、底面が開口した矩形箱状の基板収納部3(図3のみに図示)の上面にブロック状のヘッド部4を一体形成してなる。基板収納部3は、プリント配線基板5(図3のみに図示)が収納された状態で蓋部6により閉鎖されている。ヘッド部4の前端には対向電極として機能する金属製のノズル7が装着され、後端には放電針ユニット8とエアーチューブホルダ9が装着されている。この場合、ノズル7と放電針ユニット8とは同軸上となるように装着され、放電針ユニット8とエアーチューブホルダ9とは並列するように装着されている。また、前記ノズル7には、詳細を後述する放出管が取り付けられており、この放出管には、図示しない取付金具が固定されているので、これら取付金具により除電装置1はライン等の設備機器周辺に設置される。
プリント配線基板5には、図3に示すように、高電圧発生回路部10が搭載されていると共にケーブル11が接続されており、このケーブル11が本体ケース2の後端に装着されたケーブルホルダ12により固定された状態で外方に導出されている。このケーブル11を通じて高電圧発生回路部10に電圧が供給されることにより、この高電圧発生回路部10が放電用の高電圧を発生する構成となっている。
プリント配線基板5には、除電装置1の動作状態を示す複数のLED(図示せず)が実装されており、そのLEDが本体ケース2に形成された窓部13(図2のみに図示)から外方を臨む構成となっている。
次に、除電装置1を構成する各部品について、その詳細を説明する。
まず、ヘッド部4の前端には、第1の被装着部14が形成されている。この第1の被装着部14はネジ孔15を有しており、そのネジ孔15にノズル7が螺着されるようになっている。第1の被装着部14の底面は隔壁部16で閉鎖されており、その隔壁部16の中心に略円柱状の放電針支持部17が突出形成されている。放電針支持部17の中心には放電針挿入口18が貫通形成されており、この放電針挿入口18の周囲に当該放電針挿入口18を囲繞するように複数の空気供給孔18aが形成されている。
次に、除電装置1を構成する各部品について、その詳細を説明する。
まず、ヘッド部4の前端には、第1の被装着部14が形成されている。この第1の被装着部14はネジ孔15を有しており、そのネジ孔15にノズル7が螺着されるようになっている。第1の被装着部14の底面は隔壁部16で閉鎖されており、その隔壁部16の中心に略円柱状の放電針支持部17が突出形成されている。放電針支持部17の中心には放電針挿入口18が貫通形成されており、この放電針挿入口18の周囲に当該放電針挿入口18を囲繞するように複数の空気供給孔18aが形成されている。
また、ヘッド部4の後端には、第2の被装着部19が形成されている。この第2の被装着部19は、大径な第1孔部19aと小径な第2孔部19bとを連通して構成されており、第2孔部19bには第1の被装着部14の放電針挿入口18及び空気供給孔18aが連通している。これらの第1孔部19a及び第2孔部19bは放電針挿入口18と同軸上に形成されており、これらの孔部19a、19bを貫通するように放電針ユニット8が挿入される。
放電針ユニット8は、一端に樹脂製のノブ20を一体形成してなると共に、他端に放電針21を備えるものであり、これらの間にはネジ部22が形成されている。このネジ部22は、第2の被装着部19内に位置する電極板23のネジ孔に螺着されるようになっており、この螺着状態で、図3に示すように、リード線24を介して電極板23と接続されたプリント配線基板5の高電圧発生回路部10が放電針21に電気的に接続されるものである。なお、この放電針21は放電針支持部17における放電針挿入口18と同一径に形成されており、放電針21が放電針挿入口18に挿入された状態では、放電針21が放電針挿入口18に密閉状態で挿入されるようになっている。このような密閉状態により、第2の被装着部19の第2孔部19b内には空気供給室25が形成されている。本実施例では、以上の放電針ユニット8における放電針21、ノズル7及び電極板23にてイオン生成手段が構成されている。
また、ヘッド部4の後端には、図2に示すように、第2の被装着部19とは外れた箇所に位置させて第3の被装着部26が形成されている。この第3の被装着部26は有底なネジ孔27を有しており、このネジ孔27にエアーチューブホルダ9が螺着される。ここで、第2の被装着部19の第2孔部19b、つまり空気供給室25と第3の被装着部26とは空気通路28で連結されていると共に、この空気通路28は副空気通路29で第1の被装着部14に連結されている。この場合、エアーチューブホルダ9により固定された空気流供給手段として機能するエアーチューブ30から供給される空気流は空気通路28を通じて第2の被装着部19、いわゆる空気供給室25に供給されると共に、副空気通路29を通じて第1の被装着部14にも供給されるようになっている。
次にノズル7について説明する。ノズル7は、フランジ部31を有した円筒状をなしている。図2、図3中において、フランジ部31の図示右側の外周には第1ネジ部32が形成されると共に、図示左側の内周には第2ネジ部33が夫々形成されている。ノズル7は、第1ネジ部32をヘッド部4の第1の被装着部14におけるネジ孔15に螺着されることにより本体ケース2に装着されるものである。
ノズル7の中心には当該ノズル7を前後方向(図2、図3の図示左右方向)へ貫通する第1孔部34及び当該第1孔部34よりも若干径大な第2孔部35が連通して形成されており、第2孔部35には絶縁チューブ36が挿入されている。この場合、第2孔部35に挿入された絶縁チューブ36の内周面と第1孔部34との内周面は互いが面一となっており、空気が通過する際の抵抗が軽減されるようになっている。また、第1孔部34と第2孔部35の周囲には、複数の空気通過孔37が形成されている。なお、第1ネジ部32の端部にはパッキン38が嵌合されている。
ここで、ノズル7が本体ケース2におけるヘッド部4の第1の被装着部14に装着された形態では、ノズル7の第2孔部35に挿入された絶縁チューブ36の内周面と、放電針支持部17の外周面とが互い当接し合い、密閉状態で被着されている。これにより絶縁チューブ36の内側にイオン生成室39が形成されるものであり、このように形成されたイオン生成室39に放電針ユニット8の放電針21の先端部が位置する構成となっている。この場合、放電針支持部17の周囲に形成された空気供給孔18aはイオン生成室39に連通し、副空気通路29は絶縁チューブ36の外周側に形成された副空気供給室40に連結している。
ノズル7には、長尺形状の放出管41が取り付けられている。この放出管41は、導電性部材としての導電性ウレタンからなる筒体部材42を主体として構成されている。この筒体部材42は、可撓性を有すると共に図5に示すように当該筒体部材42の長手方向に沿って複数の放出孔42aが等間隔にて形成されている。なお、図5では放出孔42aの位置を上下逆さまに示している。この放出孔42aは、例えば切削加工やレーザ加工により形成されるもので、その形状は当該筒体部材42の長手方向に長いいわゆる長孔形状をなすものとなっている。
放出孔42aは、筒体部材42表面に対して垂直に、比較的平坦な中央部分だけレーザ光源からレーザ光を照射させつつ、この照射スポットを筒体部材42の長手方向に沿って移動させることにより形成するものであり、レーザ光の移動具合を調整することで放出孔42aの流路断面積を適宜調節することができる。
尚、筒体部材42は、図5に示すように、その先端部(図5(b)の図示左端部)は先端側壁部43により遮蔽されている。
尚、筒体部材42は、図5に示すように、その先端部(図5(b)の図示左端部)は先端側壁部43により遮蔽されている。
筒体部材42は、放出管41を構成する放出管保持部材44に装着されている。この放出管保持部材44は、放出管41をノズル7に装着するためのもので、筒体部材42の放出管保持部材44への装着は、図6(a)のX−X線断面を示す図6(b)のように、筒体部材42の端部を放出管保持部材44に挿入することによりなされるものである。このように筒体部材42を放出管保持部材44に対して挿入すると、筒体部材42の開口部42bが放出管保持部材44の末端側壁部45で閉鎖される。この末端側壁部45の中央部には空気流入口46が形成されており、筒体部材42の開口部42bが放出管保持部材44の末端側壁部45で閉鎖された形態では、その空気流入口46が筒体部材42の開口部42bひいては筒体部材42の内部と連通する。
ここで、末端側壁部45には放出管41を構成する一本の針金部材47の基端部が固定されており、その先端は筒体部材42の内部を通過して先端側まで延びている。尚、針金部材47は、導電性ウレタンからなる筒体部材42の弾性復元力に打ち勝ちながら、人力で折り曲げられるような比較的柔らかい、例えばフィライト系、或いはマルテンサイト系の金属から形成されるものである。
更に、放出管保持部材44の前面側には、図2及び図3にも示すように、ナット48が螺着されている。このナット48は筒体部材42を放出管保持部材44に対して確実に固定するためのものであり、その形状を長尺な円筒状とすることにより当該ナット48の内周面で筒体部材42の外周面を広い範囲で圧入するように接触するため、放出管保持部材44に対し強固に筒体部材42を固定できるものである。従って、筒体部材42における放出孔42aの向きを調整した状態でナット48を放出管保持部材44に螺着することにより、放出管41からのイオンの含んだ空気の吹き付け方向を任意に調整することができる。尚、ノズル7や放出管保持部材44、そしてナット48は、例えばステンレスから構成される。また、筒体部材42は、放出管保持部材44がノズル7への装着された状態でプリント配線基板5のグランドラインと導通しており、その電位が0レベルとなっている。
さて、上記のように構成された除電装置1においては、電源が投入されると、プリント配線基板5に搭載された高電圧発生回路部10が動作し、電極板23を通じて放電針ユニット8ひいては放電針21に交流の高電圧がノズル7との間で印加されることになる。すると、放電針21の先端にコロナ放電が発生し、空気の分子がイオン化される。このとき、放電針21には交流の高電圧が印加されることから、+イオンと−イオンとが交互にイオン生成室39内で発生するようになる。
ここで、エアーチューブ30から空気流が供給されると、この空気流が第2の被装着部19の第2孔部19b、つまり空気供給室25に供給される。空気供給室25に供給された空気は、放電針支持部17の周囲に形成された空気供給孔18aを通じて当該放電針支持部17に装着された絶縁チューブ36の内周側、つまりイオン生成室39に供給され、その供給に伴って放電針21の周囲を通過する空気流が発生してイオンがノズル7の前方に放出される。このとき、空気流が副空気通路29を通じて絶縁チューブ36の外周側、つまり副空気供給室40にも供給されるので、ノズル7に形成された空気通過孔37を通じて空気流がノズル7の前方に放出される。
ノズル7の前方に放出されたイオンを含む空気流は、当該ノズル7に螺着された放出管保持部材44の空気流入口46を通じて放出管41の筒体部材42内部へと送られ、最終的に放出孔42aから外部へと放出されて除電対象物に吹き付けられる。
この場合、除電対象物が−に帯電していたときは、+イオンが除電対象物に引き寄せられ、除電対象物の帯電が中和されるようになる。また、除電対象物が+に帯電していたときは、−イオンが除電対象物に引き寄せられ、除電対象物の帯電が中和されるようになる。以上のようにして、除電対象物の帯電の正負にかかわらず、除電対象物の帯電を中和して除電することができる。
この場合、除電対象物が−に帯電していたときは、+イオンが除電対象物に引き寄せられ、除電対象物の帯電が中和されるようになる。また、除電対象物が+に帯電していたときは、−イオンが除電対象物に引き寄せられ、除電対象物の帯電が中和されるようになる。以上のようにして、除電対象物の帯電の正負にかかわらず、除電対象物の帯電を中和して除電することができる。
尚、筒体部材42の電位は0レベルとなっているので、イオンを含んだ空気流が筒体部材42を通過する際に、当該筒体部材42に引き付けられてイオンが中和されてしまうことはない。
ところで、近年、除電対象物は、小さな電子部品或いは平坦な形状に限らず、様々な大きさ、形状等を有するものに変化してきているのが現実であり、例えばラインを流れる立体形状の除電対象物の複数面を一度に除電したい場合がある。
ところで、近年、除電対象物は、小さな電子部品或いは平坦な形状に限らず、様々な大きさ、形状等を有するものに変化してきているのが現実であり、例えばラインを流れる立体形状の除電対象物の複数面を一度に除電したい場合がある。
このような場合、本実施例における除電装置1の放出管41は、可撓性を有する筒体部材42の内部に針金部材47が備えられて構成されており、筒体部材42を、例えば図1に示すような除電対象物49の形状に沿って折り曲げれば、この折り曲げられた筒体部材42の形状を針金部材47により保持することができる。従って、放出管41を設備機器50に対して固定金具等の特別な部材を用いて固定することなく除電対象物49の複数面を同時に除電することができるので、除電装置1の取り付けの際に手間がかからず作業効率を良好にさせることができる。
また、除電対象物49が沢山の凹凸を有する複雑な形状をなしていても、この除電対象物49に放出管41の形状を合わせるには、針金部材47を除電対象物49の形状に合わせて折り曲げるだけであるので、様々な凹凸形状をなす除電対象物の各部、各面の隅々に亘ってイオンを含んだ空気を吹き付けることができ、確実に除電を行うことができる。
しかも、放出管41は、複数回折り曲げたりカーブさせたりしても亀裂等が入らずに使用でき、除電対象物毎に交換する必要がないので、適用範囲の拡大を図ることができる。
しかも、放出管41は、複数回折り曲げたりカーブさせたりしても亀裂等が入らずに使用でき、除電対象物毎に交換する必要がないので、適用範囲の拡大を図ることができる。
また、放出管41の筒体部材42の材質を導電性ウレタンとし、イオンを含んだ空気が放出管41内部を通る際にイオンが筒体部材42に引き寄せられて中和しないようにしたので、除電対象物に吹き付けられるイオンが減少することに起因して、除電効率が低下することを防止できる。
また、本体ケース2から放出管41を螺着によって着脱可能に構成としたので、様々な除電対象物に対して放出管41を素早く交換できると共に、放出管保持部材44に対する筒体部材42の交換も簡単に行うことができる。
また、本体ケース2から放出管41を螺着によって着脱可能に構成としたので、様々な除電対象物に対して放出管41を素早く交換できると共に、放出管保持部材44に対する筒体部材42の交換も簡単に行うことができる。
尚、上記実施例においては、放出管41の筒体部材42を導電性ウレタンにより形成したが、これに限定されるものではなく、例えばポリエチレン、或いは高密度ポリエチレン等の樹脂を使用したり、或いはこれらの樹脂に他の材料を混合して、針金部材47に頼らず筒体部材42だけで形状を保持できるような形状保持機能を有するくらいの強度を付して筒体部材42を形成したりするようにしてもよい。この場合、前述したように、筒体部材42内でのイオンの中和を防ぐために導電性材料を混合して放出管41を構成することにより、当該放出管41の電位を0レベルとすることが望ましい。
また、放出管を、筒体部材42内部の針金部材47を省略して構成するようにしてもよい。この場合、図7に示すように、放出孔100aを有する放出管100を複数箇所にて屈曲させると共に、この放出管100を除電対象物101に沿った形状に保持するために、ライン102の設備機器103に対して複数の取付部材104を用いて固定する必要がある。
また、空気流入口を筒体部材42における末端部に形成したが、これに限定されるものではなく、例えば筒体部材42の長手方向における中央付近等に形成してもよい。
また、放出管41に形成された放出孔42aを、いわゆる長孔としたが、これに限定されるものではなく、例えば空気流の噴射力が徐々に低減する放出管41の先端側に向かって当該放出孔42aの表面積が段階的に大きくなるような構成にしてもよく、放出孔の形状も要旨を逸脱しない範囲で、三角、四角形状等と適宜変変更可能である。
また、放出管41に形成された放出孔42aを、いわゆる長孔としたが、これに限定されるものではなく、例えば空気流の噴射力が徐々に低減する放出管41の先端側に向かって当該放出孔42aの表面積が段階的に大きくなるような構成にしてもよく、放出孔の形状も要旨を逸脱しない範囲で、三角、四角形状等と適宜変変更可能である。
また、筒体部材42の形状を円筒状としたが、これに限定されるものではなく、例えば四角柱状等でもよく、その形状を特に限定するものではない。
また、筒体部材42の内部に備える針金部材47を一本としたが、例えば筒体部材42の長さがさらに長くなったり、或いはさらに太くなる場合等には、この針金部材47を複数本備えるようにしたり、或いは太くするようにしたりすればよい。
また、筒体部材42の内部に備える針金部材47を一本としたが、例えば筒体部材42の長さがさらに長くなったり、或いはさらに太くなる場合等には、この針金部材47を複数本備えるようにしたり、或いは太くするようにしたりすればよい。
また、放出管保持部材44の空気流入口46は、空気流の進行方向に円錐台形をなす構成としたが、これに限定されるものではなく、例えばノズル7の第1孔部34及び筒体部材42の夫々の内周面と面一となるように構成してもよい。
図面中、1は除電装置、2は本体ケース、41は放出管、42は筒体部材、42aは放出孔、46は空気流入口、47は針金部材、49は除電対象物である。
Claims (6)
- 空気流供給手段からの空気流にイオン生成手段で生成されたイオンを含ませて放出管に供給することにより、イオンを含んだ空気流を前記放出管を通じて除電対象物に吹き付ける除電装置であって、
前記放出管は長尺形状をなし、その長手方向に沿って複数の放出孔が形成されていると共に屈曲可能であることを特徴とする除電装置。 - 前記放出管は、異なる折り曲げ形状に再屈曲可能であることを特徴とする請求項1記載の除電装置。
- 前記放出管は、折り曲げられたときにその形状を保持する形状保持性を有することを特徴とする請求項1または2記載の除電装置。
- 前記放出管における少なくとも空気流路に接する部位は導電性を有することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の除電装置。
- 前記放出管は、可撓性を有する筒体部材と形状保持性を有する少なくとも1本の針金部材とから構成され、
前記筒体部材の基端部には前記空気供給手段からの空気流を導く空気流入口が設けられ、
前記針金部材は、一端が前記筒体部材における前記空気流入口以外の前記基端部側に固定され、他端が前記筒体部材の内部を長手方向に沿って先端部側まで延びていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の除電装置。 - 請求項1ないし5の何れかに記載の除電装置は前記イオン生成手段を有した本体ケースを備え、
前記本体ケースに対して着脱自在に構成されていることを特徴とする除電装置の放出管。
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JP2008281439A (ja) * | 2007-05-10 | 2008-11-20 | Nippon Eng Kk | 半導体装置の搬送装置 |
JP2010098178A (ja) * | 2008-10-17 | 2010-04-30 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 配線基板の非接触搬送装置及び方法、樹脂製配線基板の製造方法 |
-
2003
- 2003-09-25 JP JP2003333647A patent/JP2005100825A/ja active Pending
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