JP2005100698A - 貯蔵タンクおよび燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 貯蔵タンクのレイアウト上の自由度を向上させる。
【解決手段】 水タンク1に貯蔵した水と熱交換を行う不凍液が流通する伝熱チューブ21を、水タンク1内に複数収容する。複数の伝熱チューブ21相互間に、貯蔵した水を水タンク1内に導入するための水回収経路17を配置し、この水回収経路17の水流出口17aの直下に、下部45aを伝熱チューブ21の表面に固定した板状の受液部45を設ける。受液部45で気液分離後の水は、加湿水供給経路15を経て燃料電池スタックの加湿に用いる。電熱チューブ21には、燃料電池スタックを冷却した後の不凍液が流入し、貯蔵している水と熱交換する。
【選択図】 図1
【解決手段】 水タンク1に貯蔵した水と熱交換を行う不凍液が流通する伝熱チューブ21を、水タンク1内に複数収容する。複数の伝熱チューブ21相互間に、貯蔵した水を水タンク1内に導入するための水回収経路17を配置し、この水回収経路17の水流出口17aの直下に、下部45aを伝熱チューブ21の表面に固定した板状の受液部45を設ける。受液部45で気液分離後の水は、加湿水供給経路15を経て燃料電池スタックの加湿に用いる。電熱チューブ21には、燃料電池スタックを冷却した後の不凍液が流入し、貯蔵している水と熱交換する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、流体を貯蔵する貯蔵タンクに関する。
従来、例えば下記特許文献1には、燃料電池を収容するスタックケース内に冷却液を貯蔵し、このスタックケース(貯蔵タンク)の上部に、冷却液内に漏れ出てくる気体を集めて排出するための気体排出用配管を接続し、この気体排出用配管から排出される液成分を含む気体を気液分離し、分離した液体を戻す液戻り配管をスタックケースの側方に接続している。
特開2002−134138号公報
しかしながら、上記した構造では、液体をスタックケースに戻す液戻り配管は、スタックケースの下部側方に接続する必要があり、このため例えば貯蔵タンクを燃料電池の加湿用や冷却用の水タンクとして使用して車載する際に、レイアウト上の規制が発生している。
そこで、この発明は、貯蔵タンクのレイアウト上の自由度を向上させることを目的としている。
前記目的を達成するために、この発明は、熱交換媒体が流通する媒体配管を複数収容し、前記熱交換媒体と貯蔵する流体とが熱交換を行うた貯蔵タンクであって、前記複数の媒体配管相互間に、前記貯蔵流体をタンク内に導入するための流体導入管を配置し、この流体導入管の流体出口部直下に、一端を前記媒体配管に接続した板状の受液部を設けた構成としてある。
この発明によれば、流体導入管から流出する流体が直下に設けた受液部に落下することで、気体と液体とを分離することができ、この流体導入管については、その流体出口部を受液部の上方に配置するだけでよく、貯蔵タンクのレイアウト上の自由度が高くなる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる貯蔵タンクとしての水タンク1を示すもので、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。ただし図1(a)は、図1(b)に示してある蓋47を省略してある。この水タンク1は、図2に示す車載用の燃料電池システムにおける燃料電池スタック3を冷却するための流体としての水を貯蔵する。
この燃料電池システムは、大別して、上記した燃料電池スタック3、この燃料電池スタック3に燃料である水素(あるいは水素リッチガス)およびび酸化剤(空気)を供給する燃料・空気供給系5、燃料電池スタック3に加湿用の水を供給する加湿手段7、燃料電池スタック3を冷却するための冷却手段9をそれぞれ備える。
燃料電池スタック3は、水素が供給される燃料極と酸素(空気)が供給される空気極とが電解質・電極触媒複合体を挟んで重ね合わせた発電セルが多段積層した構造を有し、電気化学反応により化学エネルギを電気エネルギに変換する。各発電セルの燃料極では、水素が供給されることで水素イオンと電子とが解離し、水素イオンは電解質を通り、電子は外部回路を通って電力を発生させて、空気極側にそれぞれ移動する。また、空気極では、供給された空気中の酸素と前記水素イオンおよび電子が反応して水を生成し、この生成した水を外部に排出する。
燃料電池スタック3の電解質としては、高エネルギ密度化、低コスト化、軽量化などを考慮して、例えば固体高分子電解質を用いる。固体高分子電解質は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜など、イオン(プロトン)伝導性の高分子膜からなるものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能することから、この燃料電池スタック3においては水を供給して加湿することが必要になる。
この燃料電池スタック3で電力を発生させるには、燃料となる水素や酸化剤である空気を各燃料極や空気極にそれぞれ供給する必要があり、そのための機構が前記した燃料・空気供給系5である。この燃料・空気供給系5は、水素ガスあるいは水素リッチガスを供給するための燃料供給経路11および、空気を供給するための空気供給経路13をそれぞれ有し、燃料供給経路11は燃料電池スタック3の燃料供給口と接続し、空気供給経路13は燃料電池スタック3の空気供給口と接続する。
燃料供給経路11においては、図示していないが、水素タンクから供給する水素を、減圧弁によって所定の圧力まで減圧し、さらに、例えばマイクロコンピュータなどのコントロールユニットによって制御される圧力制御弁により、運転条件に対応した所望の圧力に調整し、燃料電池スタック3に供給する。また、空気供給経路13においては、図示していないが、コンプレッサなどの稼働により導入する空気を、圧力制御弁により運転条件に対応した所望の圧力に調整して燃料電池スタック3に供給する。
一方、前記加湿手段7は、燃料電池スタック3の固体高分子電解質、燃料である水素あるいは空気の少なくともいずれかを加湿するものであり、加湿用の水を燃料電池スタック3に供給する流体排出管としての加湿水供給経路15、余分な水を水タンク1に回収する流体導入管としての水回収経路17、加湿用の水を貯蔵する前記した水タンク1および、水タンク1内の水を汲み上げるための水ポンプ19とをそれぞれ有する。
水タンク1内の水は、水ポンプ19によって汲み上げ、加湿水供給経路15を経て燃料電池スタック3の加湿に供され、余剰の水が水回収経路17を経て水タンク1に戻される。なお、加湿水は、燃料電池スタック3に直接供給しないで、燃料電池スタック3に供給するガス(水素や空気)を加湿する加湿器を用い、ここに供給するようにしてもよい。
また、水タンク1内には、貯水部内を加熱する媒体配管としての伝熱チューブ21を複数収容している。この伝熱チューブ21は、扁平な平板状に形成し、複数のものをほぼ等間隔をおいて設置し、かつ下端を水タンク1の底部から離反させている。さらにこの電熱チューブ21は、前記した図1に示すように、水タンク1の周囲四方および底部の外壁をいずれも中空とし、この中空部23と図1(a)中で上下両端を連通している。
上記した固体高分子電解質型の燃料電池スタック3は、適正な作動温度が80℃程度と比較的低く、過熱時には冷却することが必要である。そこで、この燃料電池システムにおいては、燃料電池スタック3を冷却する冷却手段9を設けている。
この冷却手段9は水タンク1内の水と熱交換する熱交換媒体としての冷媒を、燃料電池スタック3に循環させる循環経路25を有し、例えば冷媒として不凍液(純水よりも凝固点の低い液体)により燃料電池スタック3を冷却し、これを最適な温度に維持する。なお、冷媒としては、前記不凍液以外のものを用いてもよいが、寒冷地での使用などを考慮すると、凝固点の低い不凍液を用いることが好ましい。
上記した冷却手段9の循環経路25は、水タンク1の前記した外壁に形成した中空部23に連通している。したがって、燃料電池スタック3から出た不凍液は、循環経路25から水タンク1の不凍液入口1aを経て中空部23に流入し、中空部23からから水タンク1内の伝熱チューブ21内に流入し、ここで水と熱交換する。熱交換後の不凍液は、水タンク1の不凍液出口1bから循環経路25に流出する。
上記した不凍液出口1bに接続される循環経路25には、ラジエータ27を設けており、燃料電池スタック3の冷却により加熱された不凍液を、ここで冷却する。また、ラジエータ27と並列に、熱交換器29に通じる分岐経路31を設けてあり、例えば寒冷地での始動時などにおいて、燃料電池スタック3を適正温度まで加熱する必要がある場合には、前記不凍液を流路切替バル33の操作によって熱交換器29へ導き、これを加熱して燃料電池スタック3に供給する。
したがって、この場合には、前記不凍液は温媒として機能することになる。したがって寒冷地での始動時などにおいては、水タンク1の中空部23およびそれに連通する伝熱チューブ21に、不凍液を温媒として流すことで、水タンク1内の凍結した水を解凍する。
熱交換器29は、水素燃焼器35を熱源とするものであり、この水素燃焼器35の燃料としては、燃料電池スタック3の燃料・空気供給系5の水素ガス(水素リッチガス)および空気を利用する。すなわち、前記燃料・空気供給系5の燃料供給経路11および空気供給経路13には、中途部にそれぞれバルブ35,37を設ており、ここから分岐した分岐燃料供給経路39および分岐空気供給経路41を、前記水素燃焼器35に接続している。この水素燃焼器35からの燃焼ガスは、熱交換器29にて吸熱された後、排気管43より外部へと排気される。
前記した図1に示すように、水タンク1内の互いに隣接する伝熱チューブ21相互間の下方位置であって、図1(a)中で上下方向中央部には、一対の板状の受液部45を設置してある。そして、この受液部45の上方には、前記した水回収経路17の流体出口部としての水流出口17aを配置する。この水流出口17aは、図1(b)に示すように、互いに隣接する伝熱チューブ21相互間であって伝熱チューブ21の上端近傍に位置している。また、別の互いに隣接する伝熱チューブ21相互間には、前記した加湿水供給経路15を配置し、その水吸入口15aを、水タンク1の底部付近に位置させる。
なお、上記した水タンク1の上部開口は、蓋47によって閉塞してあり、この蓋47を前記した水回収経路17および加湿水供給経路15が貫通している。
前記した一対の受液部45は、図1(b)に示すように、水タンク1の底部近傍に位置しており、かつ上下方向位置を互いにずらせてある。この各受液部45は、互いに対向する伝熱チューブ21の側面に、下部45aを接続固定し、上部45bは、固定した伝熱チューブ21から離れる方向に湾曲させ、その先端相互が上方から見て互いにオーバラップしている。
以上の構成を有する燃料電池システムにおいて、通常走行時には、冷却手段9の流路切替バルブ33を33a−33b連通とし、不凍液が燃料電池スタック3とラジエータ27との間を循環する回路を構成する。この場合、不凍液は冷媒として機能し、燃料電池スタック3での発熱をラジエータ27で放熱し、燃料電池スタック3を温度調節する。
一方、寒冷地などでの冷間起動時においては、流路切替バルブ33を33a−33c連通とし、不凍液が燃料電池スタック3と熱交換器29との間を循環する回路を構成する。このとき、図示しない水素タンクから水素ガスあるいは水素リッチガスを水素燃焼器35に供給し、その燃焼ガスを加熱媒質とする熱交換器29が不凍液を加温する。
この場合、不凍液は温媒として機能し、燃料電池スタック3を流通してこれを加温した後、水タンク1の伝熱チューブ21を流通して水タンク1内の水(氷)を加温し、熱交換器29へ戻る。不凍液は、水素ガス、あるいは水素リッチガスが水素燃焼器35に供給されている限り加温され、この不凍液が、燃料電池スタック3および水タンク1の伝熱チューブ21を流通して、燃料電池スタック3および水タンク1を加温する。
このとき、水タンク1内の水が凍結している場合には、この不凍液による加温によって水タンク1内の水を解凍することになる。そして、不凍液により解凍した水を、水ポンプ19に接続した加湿水供給経路15を経て燃料電池スタック3に供給し、燃料電池スタック3の加湿に使用する。
ここで、加湿に使用して余った水は、水回収経路17を経て水流出口17aから水タンク1内に排出する。排出した水は、下方の受液部45に落下し、ここで気液分離する。分離後の液体すなわち水は、水タンク1内に溜まり、水ポンプ19の稼働によって燃料電地スタック3の加湿に用いる。分離後の気体については、図示していないが、水タンク1の上部にエア抜き用の配管を接続し、適宜外部へ排出する。
上記した第1の実施形態によれば、燃料電池スタック3から回収した水を、水流出口17aの直下に設けた受液部45により、気体と液体とに分離することができ、この水流出口17aを有する水回収経路17については、加湿水供給経路15とともに、水タンク1の上部に配置することができる。このため、水タンク1を車載する際のレイアウト上の規制は抑制でき、レイアウト上の自由度は高いものとなる。
また、前記した受液部45は、水タンク1内の水Wの凍結(凍結状態は図1(b)中で二点鎖線で示している)による体積膨張とともに変位可能で、かつ凍結した水が解凍したときに形状が復元するよう弾性変形可能な構成とする。
これにより、凍結する際の水の体積膨張による受液部45の破壊を回避でき、低温環境下での使用が可能になる。
さらに、上記弾性変形可能な受液部45としては、弾性体であって、水タンク1内の水の電気伝導度に変化をきたさない材料とすることで、受液部45の凍結に対する耐久性が向上し、水の変質を防ぐことができる。また、水タンク1自身および受液部45を含む水タンク1内の構成部品の材質を、SUS301、SUS304、SUS420J2もしくはSUS631とすることで、水の変質を確実に防ぐことができる。
そして、図2に示すように、水タンク1内の水を、燃料電池スタック3に対する加湿用または冷却用として燃料電池システムに適用することで、加湿水、冷却液(不凍液)に気体が混じることを抑制し、安定して燃料電池のシステムに加湿水、冷却液を供給することができる。
図3は、この発明の第2の実施形態を示しており、図3(a)は図1(a)に、図3(b)は図1(b)にそれぞれ対応している。この実施形態は、各伝熱チューブ21Aが、図3(b)に示すように、上方へいくに従って厚さが減少するような傾斜部21aを有し、この傾斜部21aに前記した受液部45を接続固定している。
この実施形態によれば、水タンク1内の水が凍結して図3(b)にて二点鎖線で示すように体積膨張する際に、凍結した氷は伝熱チューブ21の傾斜部21aに沿って上方に盛り上がるようにして拡大していくが、この拡大する氷が上方ほど間隔が広くなる伝熱チューブ21相互間に入り込むので、伝熱チューブ21自体の変形を防ぐことができ、受液部45の取付け位置や角度の変位を最小限に抑えることができる。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
図4は、この発明の第3の実施形態に係わる水タンク1の一部を示しており、図4(a)は図1(a)に、図4(b)は、図1(b)にそれぞれ対応している。この実施形態による一対の受液部45は、図4(b)に示すように上下方向位置を互いに同一とし、かつ上部45bが水回収経路17から導入する水を受けることで撓み、それぞれの上部45bが互いに接触する接触部45cを先端に有し、この各接触部45cの互いに対向する面に、互いに平行な状態で接触する受け面45dを設けている。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
すなわち、受液部45の上部45bが水回収経路17から落下する水によって各接触部45cが互いに接近する方向に撓み、その後受け面45d同士が互いに面接触する。これにより、一対の受液部45同士が互いに支え合う状態となり、伝熱チューブ21の表面を受液部45によって傷付けることを防止できる。
図5は、この発明の第4の実施形態に係わる水タンク1の一部を示しており、図5(a)は図1(a)に、図5(b)は図1(b)にそれぞれ対応している。この実施形態は、互いに隣接する伝熱チューブ21相互間において、一方の伝熱チューブ21にのみ受液部45を設けている。この受液部45は、上部45bが水回収経路17から導入する水を受けることで撓み、上部45bが隣接する伝熱チューブ21に接触する接触部45cを有し、この接触部45cの伝熱チューブ21に対向する面に、伝熱チューブ21の表面と平行な状態で伝熱チューブ21に接触する受け面45dを設けている。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
すなわち、受液部45の上部45bが水回収経路17から落下する水によって接触部45cが隣接する伝熱チューブ21に接近する方向に撓み、その後受け面45dが伝熱チューブ21に面接触する。これにより、受液部45の変形を極力抑えるとともに、伝熱チューブ21表面を、受液部45から保護することができる。
図6は、この発明の第5の実施形態を示しており、図6(a)は図1(a)に、図6(b)は図1(b)にそれぞれ対応している。この実施形態は、水回収経路17を、加湿水供給経路15を配置した伝熱チューブ21相互間に隣接する伝熱チューブ21相互間であって、受液部45の設置幅(図6(a)中で上下方向の幅)内に設置している。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
これによれば、水回収経路17より水タンク1に導入した水は、受液部45に落下して気液分離した後、その液成分が、図6(a)にて矢印Fで示すように、受液部45の位置から互いに離れる方向に流れて水タンク1の側壁に向かうものとなる。その後、この液成分は、伝熱チューブ21の下部を通って加湿水供給経路15を配置した隣接する伝熱チューブ21相互間に流入し、さらに互いに接近する方向すなわち加湿水供給経路15に向かうものとなる。
したがって、この場合、水回収経路17を、加湿水供給経路15を配置した伝熱チューブ21相互間に隣接する伝熱チューブ21相互間に配置しても、受液部45に導入した水の加湿水供給経路15への直接の流入を防止することができる。
水回収経路17と加湿水供給経路15とを、上記したように隣接した位置に配置することで、配管の組付作業の簡素化および構造の簡素化を図ることができる。
図7は、この発明の第6の実施形態を示しており、図7(a)は図1(a)に、図7(b)は図1(b)にそれぞれ対応している。この実施形態は、図7(a)に示すように、受液部45の一方の側端部を水タンク1の側壁内面に接触させ、これに対応して図6と同様に互いに隣接して配置した水回収経路17および加湿水供給経路15を、この側壁内面に近づけた位置に配置している。
この実施形態では、水回収経路17より水タンク1に導入して受液部45に落下した水の気液分離後の液成分は、図7(a)中の矢印Fで示すように、上記した受液部45に接触する側壁内面から反対側の側壁内面に向かう流れのみとなる。そして、この液成分は、伝熱チューブ21の下部を通り、隣接する加湿水供給経路15を配置した伝熱チューブ21相互間に流入した後、加湿水供給経路15に向かうものとなる。
したがって、この場合でも、水回収経路17を、加湿水供給経路15を配置した伝熱チューブ21相互間に隣接する伝熱チューブ21相互間に配置しても、受液部45に導入した水の加湿水供給経路15への直接の流入を防止することができる。
なお、第7の実施形態として、受液部45の材質として、イオン溶出性の低い樹脂を使用する。これにより、水タンク1に貯蔵する水の変質を防ぐことができる。この場合の受液部45は樹脂材料としてPP(ポリプロピレン)などを用い、伝熱チューブ21へは溶着により接合する。
また、受液部45の他に、水タンク1自身を含む水タンク1内の構成部品の材質を、イオン溶出性の低い樹脂を使用することで、水タンク1に貯蔵する水の変質を確実に防ぐことができる。
また、第8の実施形態として、水タンク1の少なくとも水の接触する部位に、イオン溶出性の低い樹脂のコーティングを施す。これによっても、水タンク1に貯蔵する水の変質を防ぐことができる。
1 水タンク(貯蔵タンク)
3 燃料電池スタック
15 加湿水供給経路(流体排出管)
17 水回収経路(流体導入管)
17a 水流出口(流体出口部)
21 伝熱チューブ(媒体配管)
21a 傾斜部
45 受液部
45c 接触部
45d 受け面
3 燃料電池スタック
15 加湿水供給経路(流体排出管)
17 水回収経路(流体導入管)
17a 水流出口(流体出口部)
21 伝熱チューブ(媒体配管)
21a 傾斜部
45 受液部
45c 接触部
45d 受け面
Claims (11)
- 熱交換媒体が流通する媒体配管を複数収容し、前記熱交換媒体と貯蔵する流体とが熱交換を行うた貯蔵タンクであって、前記複数の媒体配管相互間に、前記貯蔵流体をタンク内に導入するための流体導入管を配置し、この流体導入管の流体出口部直下に、一端を前記媒体配管に接続した板状の受液部を設けたことを特徴とする貯蔵タンク。
- 請求項1記載の貯蔵タンクにおいて、前記受液部は、タンク内の流体の凍結による体積膨張とともに変位可能で、かつ前記凍結した流体が解凍したときに形状が復元するよう弾性変形可能に構成したことを特徴とする貯蔵タンク。
- 請求項1または2に記載の貯蔵タンクにおいて、熱交換媒体が流通する前記媒体配管は、上方へいくに従って厚さが減少するような傾斜部を有し、この傾斜部に前記受液部を接続したことを特徴とする貯蔵タンク。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の貯蔵タンクにおいて、前記受液部は、前記流体導入管から導入する流体を受けることで撓み、他端が隣接する媒体配管に接触する接触部を有し、この接触部に、前記媒体配管の表面と平行な状態で媒体配管に接触する受け面を設けたことを特徴とする貯蔵タンク。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の貯蔵タンクにおいて、前記受液部を、互いに隣接ずる前記媒体配管の対向する部位にそれぞれ設け、前記各受液部は、前記流体導入管から導入する流体を受けることで撓み、それぞれの他端が互いに接触する接触部を有し、この各接触部に、互いに平行な状態で接触する受け面を設けたことを特徴とする貯蔵タンク。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の貯蔵タンクにおいて、前記流体導入管を、流体排出管を配置した媒体配管相互間に隣接する媒体配管相互間であって、前記受液部の設置幅内に配置したことを特徴とする貯蔵タンク。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の貯蔵タンクにおいて、前記受液部は、弾性体であって、前記貯蔵タンク内の流体の電気伝導度に変化をきたさない材料で構成したことを特徴とする貯蔵タンク。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の貯蔵タンクにおいて、貯蔵タンク構成部品の材質として、SUS301、SUS304、SUS420J2もしくはSUS631を用いたことを特徴とする貯蔵タンク。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の貯蔵タンクにおいて、貯蔵タンク構成部品の材質として、イオン溶出性の低い樹脂を使用することを特徴とする貯蔵タンク。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の貯蔵タンクにおいて、少なくとも貯蔵流体の接触する部位に、イオン溶出性の低い樹脂コーティングを施したことを特徴とする貯蔵タンク。
- 請求項1ないし10のいずれかに記載の貯蔵タンク内の流体を、燃料電池に対する加湿用または冷却用として用いることを特徴とする燃料電池システム。
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2003
- 2003-09-22 JP JP2003330205A patent/JP2005100698A/ja active Pending
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