JP2005100229A - 印刷作業振り分け装置および印刷システム - Google Patents

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Abstract

【課題】依頼された印刷作業を最終ページまで良好な画質で印刷されるように複数のプリンタに振り分けることのできる印刷作業振り分け装置を提供する。
【解決手段】残量情報収集手段22は、ネットワークを介して接続された各印刷装置から消耗品の残量情報を収集し、印刷情報収集手段23は画像タイプ(写真・文字)や印刷濃度など印刷内容に係わる情報を収集する。安全係数決定手段24は、印刷内容や残量情報の検出精度に応じた安全係数を決定し、安全枚数導出手段25は、残量情報から予測される印刷可能枚数に安全係数を乗じることで、予測に伴う誤差を見越した安全枚数を印刷装置別に導出する。分配手段27は、依頼された印刷作業を印刷装置別の安全枚数に応じて1または2以上の印刷装置に分配する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ネットワークに接続された複数の印刷装置に印刷作業を振り分ける印刷作業振り分け装置に関する。
従来から、ネットワークに接続された複数のプリンタを多数のユーザで効率良く利用するためにプリンタサーバが利用されている。ユーザが、印刷データをプリンタサーバに送ると、プリンタサーバは、受信した印刷データを一旦蓄積する。そして、接続されているプリンタの中で、利用可能なものや印刷終了までの処理時間が最短のものを検索し、最適なプリンタに印刷データを出力するようになっている。
また、印刷途中でインクリボンや用紙などの消耗品が尽きて印刷が中断しないように、予め各プリンタの消耗品残量を調べ、各プリンタで印刷可能な枚数を予測し、要求された印刷作業に係わる印刷枚数を、この予測結果に基づいて複数のプリンタに振り分ける機能を備えた印刷システムがある(特許文献1参照。)。
特開平11−184648号公報
消耗品の残量から予測した印刷可能枚数には、誤差が含まれる。たとえば、レーザープリンタやインクジェットプリンタでは、印刷枚数が同じでも、印刷内容の画像データ(写真・文字など)や印刷濃度が異なれば消耗品の消費量に違いが出る。また消耗品の残量検出に係わる精度に依存した誤差も生じる。このため、消耗品の残量から予測した印刷可能枚数を基準にして印刷作業を振り分けると、途中でインクやトナーが不足する場合が生じ、良好な画質での印刷を最終ページまで保証できないという問題がある。
本発明は、上記の問題を解決しようとする課題にするものであり、依頼された印刷作業を、最終ページまで良好な画質で印刷されるように複数のプリンタに振り分けることのできる印刷作業振り分け装置およびこれを含む印刷システムを提供することを目的とするものである。
請求項1に係わる発明は、依頼された印刷作業を利用可能な印刷装置に振り分ける印刷作業振り分け装置において、
前記印刷装置から消耗品の残量情報を収集する残量情報収集手段(22)と、
前記残量情報収集手段(22)が収集した残量情報に基づいて予測される印刷可能枚数からその予測の際に生じる誤差を見込んだ余裕量を減じた安全枚数を印刷装置別に求める安全枚数導出手段(25)と、
前記安全枚数導出手段が求めた安全枚数と依頼された印刷作業に係わる印刷枚数とを比較して、前記印刷作業を1または2以上の印刷装置に振り分ける分配手段(27)と
を有する
ことを特徴とする印刷作業振り分け装置である。
上記発明によれば、残量情報に基づいて予測される印刷可能枚数からその予測の際に生じる誤差を見込んだ余裕量を減じた安全枚数を印刷装置別に決定し、この安全枚数を基準に印刷作業が振り分けられる。このように予測の誤差を見込んだ安全枚数を基準に印刷作業を振り分けるので、途中でインクやトナーが不足することなく、最終ページまで良好な画質で印刷することが可能になる。
誤差には、残量情報自体に含まれる誤差と、画像データの種類や印刷濃度など印刷内容に応じて生じる誤差がある。これらの誤差を見込んだ余裕量は、予め想定される最大値を固定的に適用してもよいし、消耗品残量の検出精度や印刷内容に応じて変更してもよい。
安全枚数は、結果的に、印刷可能枚数から余裕量を減じた枚数になればよい。印刷可能枚数から余裕量を実際に減算して求める必要はなく、安全枚数の導出方法は問わない。たとえば、印刷可能枚数に安全係数を乗算して安全枚数を求めてもよい。また残量情報の検出精度や印刷内容に応じた安全枚数を予め調べて登録したデータテーブルを用意しておき、実行時にこのデータテーブルを参照して安全枚数を導出してもよい。このほか安全枚数を導出する過程で印刷可能枚数を求めることなく、余裕量に係わる安全係数や残量情報から安全枚数を直接求めるように構成してもよい。
消耗品には、トナー、インク、用紙、感光体ドラムなどがある。画像データの種類は、たとえば、写真、文字、写真文字混在のいずれであるかを判断する。この判断は、依頼された印刷作業を単位に行なってもよいし、ページ単位で行なってもよい。印刷内容に係わる情報は、プリンタドライバのプロパティ画面等を通じてユーザが設定してもよいし、プリンタドライバや印刷作業振り分け装置が印刷データや印刷画像を解析することによって設定してもよい。プリンタドライバや印刷作業振り分け装置で解析する場合は、画像の種類の判断に留まらず、たとえば、黒の画素数をカウントしてトナーなどの消費量を示す情報を取得するように構成してもよい。
印刷作業振り分け装置は、ネットワークに接続されるプリントサーバとして構成してもよいし、自装置に多数のプリンタがローカル接続された装置として構成してもよい。また印刷作業振り分け装置は独立に構成してもよいし、パーソナルコンピュータなど印刷データを生成する機能を備えた他の装置に内蔵される構成であってもよい。印刷作業の依頼の受け方は問わない。ネットワークを通じて受信してもよいし、記録媒体を通じて受け取ってもよい。
請求項2に係わる発明は、依頼された印刷作業を利用可能な印刷装置に振り分ける印刷作業振り分け装置において、
前記印刷装置から消耗品の残量情報を収集する残量情報収集手段(22)と、
前記残量情報収集手段(22)が収集した残量情報に基づいて印刷可能枚数を予測する際に生じる誤差を見込んだ余裕量を前記印刷作業の印刷内容に基づいて決定する余裕量決定手段(24)と、
前記残量情報収集手段(22)が収集した残量情報に基づいて予測される印刷可能枚数から前記余裕量決定手段(24)が決定した前記余裕量を減じた安全枚数を印刷装置別に求める安全枚数導出手段(25)と、
前記安全枚数導出手段が求めた安全枚数と依頼された印刷作業に係わる印刷枚数とを比較して、前記印刷作業を1または2以上の印刷装置に振り分ける分配手段(27)と
を有する
ことを特徴とする印刷作業振り分け装置である。
上記発明によれば、印刷可能枚数を予測する際に生じる誤差を見込んだ余裕量が印刷作業の印刷内容に基づいて決定される。印刷枚数が同じでも、印刷内容の画像データや印刷濃度が異なれば消耗品の消費量に違いが出るので、印刷内容を勘案して余裕量を決定することで、より的確な安全枚数が導出される。
請求項3に係わる発明は、依頼された印刷作業を利用可能な印刷装置に振り分ける印刷作業振り分け装置において、
前記印刷装置から消耗品の残量情報を収集する残量情報収集手段(22)と、
前記残量情報収集手段(22)が収集した残量情報に基づいて印刷可能枚数を予測する際に生じる誤差を見込んだ余裕量をそれぞれの印刷装置から収集される前記残量情報の精度に応じて印刷装置別に決定する余裕量決定手段(24)と、
前記残量情報収集手段(22)が収集した残量情報に基づいて予測される印刷可能枚数から前記余裕量決定手段(24)が決定した余裕量を減じた安全枚数を印刷装置別に求める安全枚数導出手段(25)と、
前記安全枚数導出手段が求めた安全枚数と依頼された印刷作業に係わる印刷枚数とを比較して、前記印刷作業を1または2以上の印刷装置に振り分ける分配手段(27)と
を有する
ことを特徴とする印刷作業振り分け装置である。
上記発明によれば、印刷可能枚数を予測する際に生じる誤差を見込んだ余裕量が、それぞれの印刷装置から収集される残量情報の精度に基づいて印刷装置別に決定される。たとえば印刷装置Aと印刷装置Bとで消耗品残量の検出精度が異なる場合に、それぞれの検出精度に応じた余裕量が決定される。一律の検出精度を想定して余裕量を決定する場合に比べて、きめ細かく余裕量が決定される。各消耗品残量の検出精度に係わる情報の取得方法は問わない。たとえば、各印刷装置に問い合わせて収集してもよいし、各印刷装置の検出精度に係わる情報を印刷作業振り分け装置に予め登録してもよい。
請求項4に係わる発明は、依頼された印刷作業を利用可能な印刷装置に振り分ける印刷作業振り分け装置において、
前記印刷装置から消耗品の残量情報を収集する残量情報収集手段(22)と、
前記残量情報収集手段(22)が収集した残量情報に基づいて印刷可能枚数を予測する際に生じる誤差を見込んだ余裕量を前記印刷作業の印刷内容とそれぞれの印刷装置から収集される前記残量情報の精度とに基づいて印刷装置別に決定する余裕量決定手段(24)と、
前記残量情報収集手段(22)が収集した残量情報に基づいて予測される印刷可能枚数から前記余裕量決定手段(24)が決定した余裕量を減じた安全枚数を印刷装置別に求める安全枚数導出手段(25)と、
前記安全枚数導出手段が求めた安全枚数と依頼された印刷作業に係わる印刷枚数とを比較して、前記印刷作業を1または2以上の印刷装置に振り分ける分配手段(27)と
を有する
ことを特徴とする印刷作業振り分け装置である。
上記発明によれば、印刷可能枚数を予測する際に生じる誤差を見込んだ余裕量が、印刷作業の印刷内容とそれぞれの印刷装置から収集される残量情報の精度とに基づいて印刷装置別に決定される。印刷内容と残量情報の精度の双方を勘案して余裕量を定めるので、必要な余裕量を確保しつつ過剰になることが防止され、適正な安全枚数を導出することができる。
請求項5に係わる発明は、前記余裕量として前記印刷可能枚数に乗じる安全係数を使用し、
前記印刷可能枚数に前記安全係数を乗じる演算を用いて前記安全枚数を導出する
ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の印刷作業振り分け装置。
上記発明によれば、印刷可能枚数に安全係数を乗じて安全枚数が導出される。たとえば、消耗品の種類別に印刷可能枚数を求め、これに安全係数を乗じて消耗品の種類別の安全枚数を導出し、最小値を分配手段(27)に渡す安全係数として採用する。見込むべき余裕量が印刷可能枚数に応じて変化する場合には、安全係数による乗算を用いることで、印刷可能枚数に応じた安全枚数が導出される。
請求項6に係わる発明は、各印刷装置について、前記余裕量および安全枚数を消耗品の種類別に求め、その最小値をその印刷装置の安全枚数にする
ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の印刷作業振り分け装置である。
上記発明によれば、消耗品が複数種類ある場合に、最も早く尽きる消耗品を基準にその印刷装置の安全枚数が決定される。
請求項7に係わる発明は、印刷内容に依存して消費量が変動する種類の消耗品についてのみ、その余裕量を印刷内容に応じて変更する
ことを特徴とする請求項6に記載の印刷作業振り分け装置である。
上記発明によれば、画像タイプや印刷濃度等の印刷内容によって消費量が変動するトナーなどの消耗品に係わる余裕量を決定する場合だけ印刷内容の違いが考慮される。また、印刷内容に依存して消費量が変動しない用紙などの消耗品については、印刷内容の違いを考慮せずに当該消耗品に係わる余裕量が決定される。
請求項8に係わる発明は、印刷内容に応じた余裕量は印刷可能枚数に依存して増減させ、残量情報の精度に応じた余裕量はその消耗品の残量に依存して増減させない
ことを特徴とする請求項6または7に記載の印刷作業振り分け装置である。
用紙残量の検出精度やトナー残量の検出精度に基づく誤差範囲が残量の多少に係わらず一定の場合には、余裕量を残量に依存させるべきではない。たとえば、用紙残量の検出誤差は、残量が1000枚でも2000枚でも変わらないことが多い。一方、印刷内容に依存して消耗品の消費量が変動するものは、印刷枚数に応じてその変動量が増減する。そこで、印刷内容に応じた余裕量については印刷可能枚数に依存して増減させ、残量情報の精度に応じた余裕量はその消耗品の残量に依存させないようにすることで、より適切な安全枚数が導出される。
請求項9に係わる発明は、前記分配手段(27)は、印刷作業の振り分け方の基準が異なる複数の振り分けモードを有する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載の印刷作業振り分け装置である。
上記発明によれば、振り分け基準が異なる複数の振り分けモードの中から、印刷内容やユーザ要求に応じて振り分け方を選択することができる。たとえば、1枚単位に印刷作業を分配する速度優先モード、1部単位に印刷作業を分配するモード、安全枚数の範囲内で各印刷装置の印刷枚数ができるだけ均等になるように分配するモード、各印刷装置の処理速度を勘案して安全枚数の範囲内で印刷終了までの所用時間が最小になるように印刷枚数を分配するモードなどがある。さらに、ステイプルなどの後処理条件を満足する印刷装置だけを分配先に選択するモード、後処理条件を無視して印刷作業を分配するモードなどがある。
請求項10に係わる発明は、前記分配手段(27)は、部を単位に印刷作業を振り分ける
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9に記載の印刷作業振り分け装置である。
上記発明によれば、部単位に印刷作業が分配されるので、各印刷装置からの印刷物の回収作業が容易になる。またステイプルで綴じるなど、部単位で行なうべき後処理が可能になる。
請求項11に係わる発明は、ネットワークに接続された請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10に記載の印刷作業振り分け装置と、
前記ネットワークに接続され、かつ消耗品の残量情報を出力可能な複数の印刷装置とを有し、
これらが前記ネットワークを介して印刷データおよび前記残量情報の受け渡しを行なう
ことを特徴とする印刷システムである。
上記発明によれば、ネットワークに接続された複数の印刷装置を効率よく利用することが可能になる。
本発明に係わる印刷作業振り分け装置および印刷システムによれば、各印刷装置から収集した消耗品の残量情報に基づいて予測される印刷可能枚数からその予測に含まれる誤差を見込んだ余裕量を減じた安全枚数を基準に印刷作業を振り分けるので、途中でインクやトナーが不足することなく、最終ページまで良好な画質で印刷することが可能になる。また複数のプリンタを効率良く利用して印刷作業を進めることができる。
画像の種類や印刷濃度など印刷内容に依存した消耗品消費量の違いや、印刷装置別に収集される残量情報の精度の違いを勘案して余裕量を設定して安全枚数を導出するものでは、適正な安全枚数を導出することができる。
印刷可能枚数に安全係数を乗じる演算を用いて安全枚数を導出するものでは、印刷可能枚数の大小に応じた安全枚数が容易に導出することができる。
振り分け基準が異なる複数の振り分けモードを有するものでは、印刷内容やユーザ要求に応じた振り分け方を選択することができる。特に部単位に印刷作業を分配するものでは、部単位での印刷物の回収作業が容易になるとともに、ステイプルで綴じるなど、部単位で行なうべき後処理を各印刷装置で実施することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図2は、本発明に係わる印刷作業振り分け装置を含む印刷システムのシステム構成を示している。印刷作業振り分け装置10は、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)などのネットワーク2に接続される。ネットワーク2には、パーソナルコンピュータなど印刷データ送信装置40と、複数台の印刷装置60とが接続されている。印刷データ送信装置40は、印刷装置60へ印刷作業を依頼するとき、印刷データを含む印刷要求を印刷作業振り分け装置10に送信する。
印刷作業振り分け装置10は、プリントサーバとしての機能を果たす。すなわち、受信した印刷データを一旦蓄積した後、ネットワーク2に接続された複数台の印刷装置60のうち空き状態で利用可能なものや印刷条件が適合するものに、依頼された印刷作業を振り分ける機能を有している。印刷作業振り分け装置10は、印刷作業の振り分けに際して、各印刷装置60からトナーや用紙など消耗品に係わる残量情報を収集する。この残量情報から予測される印刷可能枚数からその予測の際に生じる誤差を見込んだ余裕量を減じた安全枚数を印刷装置別に導出し、各印刷装置にそれぞれの安全枚数を超えない範囲で印刷作業を振り分けるようになっている。
図1は、かかる機能を備えた印刷作業振り分け装置10の構成を示している。印刷作業振り分け装置10は、各種のデータをネットワーク2を通じて送受信するための機能を担うネットワーク制御部11と、受信した印刷データを一時的に蓄積するスプールメモリ12と、制御部20とから構成される。制御部20は、CPU(中央処理装置)とROM(リード・オンリ・メモリ)とRAM(ランダム・アクセス・メモリ)を主要部とする回路で構成される。
制御部20は、スプール管理部21と、残量情報収集手段22と、印刷情報収集手段23と、安全係数決定手段24と、安全枚数導出手段25と、基本情報登録手段26と、分配手段27としての機能を果たす。このうちスプール管理部21は、スプールメモリ12に対する印刷データの読み書き動作を管理したり、印刷データの格納場所を管理したりする機能を果たす。残量情報収集手段22は、ネットワーク2に接続されている各印刷装置60から消耗品の残量情報を収集する。ここでは、消耗品の残量を問い合わせるコマンドを印刷作業振り分け装置10からすべての印刷装置60に送信する。これを受けた各印刷装置60は、自装置の消耗品の残量を調べ、その結果を表わした残量情報を印刷作業振り分け装置10に返信するようになっている。
印刷情報収集手段23は、依頼された印刷作業の印刷内容に係わる情報を収集する。たとえば、画像が「写真」、「文字」、「写真・文字混在」であるかを示す画像タイプや印刷濃度に係わる情報を収集する。安全係数決定手段24は、印刷可能枚数から安全枚数を導出する際に用いる安全係数の値を決定する機能を果たす。消耗品の残量の検出精度や依頼された印刷作業に係わる印刷内容に応じて安全係数の値は変更される。安全枚数導出手段25は、安全係数決定手段24が決定した安全係数を用いて安全枚数を導出する機能を果たす。
基本情報登録手段26は、安全係数の決定に係わる各種の基本情報を記憶している。分配手段27は、安全枚数導出手段25が導出した印刷装置別の安全枚数と依頼された印刷作業に係わる印刷枚数とを比較して、この印刷作業を1または2以上の印刷装置に振り分ける機能を果たす。
図3は基本情報登録手段26に記憶される係数テーブル30の一例を示している。係数テーブル30は、画像タイプに係わる安全係数である画像タイプ安全係数(Sg)と、印刷濃度に係わる安全係数である印刷濃度安全係数(Sd)と、トナー残量の検出精度に係わる安全係数であるトナー残量安全係数(St)と、用紙残量の検出精度に係わる安全係数である用紙残量安全係数(Sp)を記憶している。
図3に示す係数テーブル30では、画像タイプ安全係数(Sg)の値は、画像タイプが「写真」の場合は「0.6」に、「写真・文字混在」の場合は「0.75」に、「文字」のみの場合は「0.9」になっている。印刷濃度安全係数(Sd)の値は、印刷濃度の設定が「濃い」の場合は「0.8」に、「普通」および「薄い」の場合は「1.0」になっている。最終ページまで確実な印刷を保証するためにはトナー消費量が「普通」より増える「濃い」に設定された場合だけを考慮すればよいので、「薄い」の場合の安全係数を「普通」と同じ値にしてある。
トナー残量安全係数(St)および用紙残量安全係数(Sp)の値は、残量の検出精度に応じて決定される。図3の例では、トナー残量安全係数(St)の値は、検出精度が「高精度」の場合は「0.9」に、「中精度」の場合は「0.8」に、「低精度」の場合は「0.6」になっている。用紙残量安全係数(Sp)の値は、検出精度が「高精度」の場合は「0.9」に、「中精度」の場合は「0.8」に、「低精度」の場合は「0.7」になっている。
図4は、基本情報登録手段26に記憶される検出精度登録テーブル35を示している。検出精度登録テーブル35は、印刷装置名ごとにその印刷装置のトナー残量検出精度と用紙残量検出精度に係わる情報が登録される。ここでは、「高精度」、「中精度」、「低精度」に分類して登録してあるが、2段階あるいは4段階以上に分けて検出精度を表わしてもよい。検出精度登録テーブル35と係数テーブル30を参照することで、トナー残量安全係数(St)の値と用紙残量安全係数(Sp)の値を印刷装置別に設定することができる。なお、検出精度登録テーブル35の各欄に該当する安全係数を直接登録するように構成してもよい。
図5は、印刷装置60の概略構成を示している。印刷装置60は、ネットワーク制御部61と、プリントコントローラ62と、プリンタエンジン部63と、消耗品残量検出部64とを備えている。ネットワーク制御部61は、印刷データや残量情報など各種の情報を外部の装置とネットワーク2を通じて送受信する機能を果たす。プリントコントローラ62は、ページディスクリプト言語などで記述された印刷データをイメージデータに展開するほか、印刷装置60の動作を統括制御する機能を果たす。プリンタエンジン部63は、用紙上に画像を形成して出力する機能を果たす。ここでは、給紙部と、用紙の搬送装置と、感光体ドラムと、帯電装置と、レーザーユニットと、現像装置と、転写分離装置と、クリーニング装置と、定着装置とを有し、電子写真プロセスによって用紙上にトナー像を形成して出力するものを用いている。
消耗品残量検出部64は、消耗品の残量を検知する機能を果たす。詳細には、トナーの残量検知と給紙カセットに入っている用紙の残量検知を行なう。トナーの残量検知は、トナーカセット交換後の印刷枚数を計数することで行なわれる。トナーに係わる残量情報として、新品のトナーカセットで印刷可能な総枚数と交換後に印刷した枚数を示す情報、あるいは印刷可能な残り枚数を直接示す情報が用いられる。このほか各種の残量センサによってトナーの残量を直接測定してもよい。なお、印刷作業振り分け装置10が、トナーカセットの交換情報を取得し、トナーカセット交換後の印刷枚数や印刷内容に係わる情報を集計し、これらに基づき各印刷装置60におけるトナー残量の検知を印刷作業振り分け装置10が行なうように構成してもよい。
用紙残量は、光センサ、重量センサなどを用いて検知することができる。ここでは、使用する用紙が何キロ紙であるかをユーザに初期設定で登録してもらい、この情報と給紙カセットに設置した重量センサが検知する重量情報とに基づいて用紙の残量(枚数)を検知するようになっている。
次に、印刷内容に係わる情報の収集について説明する。
印刷内容に係わる情報は、印刷作業を依頼するユーザが、印刷データ送信装置40のプリンタドライバのプロパティ画面で設定する。図6は、プリンタドライバのプロパティ画面70の一例を示している。ユーザが、特殊設定欄71の項目選択欄72において設定すべき項目を選択すると、その項目に係わる選択肢が下部の選択肢表示欄73に表示される。この選択肢表示欄73で希望の選択肢を選択することでその項目に係わる設定内容が変更される。
項目選択欄72で「印刷濃度」を選択すると、選択肢表示欄73に「普通」、「こく」、「うすく」、「ドラフト」の選択肢が表示され、これらの中から印刷濃度を選択することができる。項目選択欄72で「画像タイプ」を選択すると、選択肢表示欄73には「写真」、「文字」、「写真/文字混在」、「自動判別」の選択肢が表示される。項目選択欄72で「振り分けモード」を選択すると、選択肢表示欄73には「速度優先」、「部単位保持」、「自動」の選択肢が表示され、これらの中から印刷作業の振り分けモードを選択することができる。
このほか項目選択欄72で「折り綴じ」を選択することにより、ステイプルで綴じるか否かとその綴じ方を選択できる。パンチ穴についても同様である。また印刷部数欄74において、印刷部数の設定や複数部印刷を部単位に印刷するか否かを設定できる。さらに、プリンタドライバのプロパティ画面70において、用紙サイズ、用紙の種類、印刷の向きなどを設定できる。なお、ここでは画像タイプや印刷濃度などをジョブに設定するようにしたが、ページ毎に設定し得る構成であってもよい。
画像タイプや印刷濃度など印刷内容に係わる情報は、印刷データの先頭にヘッダ情報として付加される。なお、画像タイプを、印刷データの内容から印刷作業振り分け装置10で自動判定するように構成してもよい。
次に、ユーザが印刷作業を印刷作業振り分け装置10に依頼する際の動作の流れを説明する。図7は、ユーザが印刷データを印刷作業振り分け装置10に送信するまでの動作を示している。印刷データ送信装置40のプリンタドライバは、図6に示すようなプロパティ画面70を通じてユーザから画像タイプや印刷濃度、振り分けモードなどに係わる設定を受け付ける(ステップS101)。プロパティ設定後にユーザから印刷開始指示が入力されると、プリンタドライバは、画像タイプが「自動判別」に設定されているかを調べ(ステップS102)、「自動判別」の場合は(ステップS102;Y)、印刷データを解析して画像タイプを判別する(ステップS103)。この判別は、ジョブ単位あるいはページ毎に行なわれる。
「自動判別」の場合は(ステップS102;Y)その判別結果の画像タイプを、「自動判別」でない場合は(ステップS102;N)ユーザが設定した画像タイプを採用する。そして、この画像タイプや印刷濃度、振り分けモードなどの情報をヘッダ情報として印刷データに付加したものを(ステップS104)、印刷作業振り分け装置10に送信する(ステップS105)。
図8は、印刷作業の依頼を受けた印刷作業振り分け装置10の動作を示している。印刷データを受信すると(ステップS201;Y)、スプール管理部21がそれをスプールメモリ12に格納する(ステップS202)。次に各印刷装置60における消耗品の残量情報を収集する(ステップS203)。各印刷装置からは残量情報とともに、利用可能な用紙サイズや利用可能な後処理機能などを表わす情報も返送されるようになっている。印刷作業振り分け装置10は、利用可能な用紙サイズや綴じ機能の有無などの情報から、ユーザの指定する印刷条件を満足するものだけを分配対象の印刷装置に選出する(ステップS204)。
安全係数決定手段24は、受信した印刷データのヘッダ情報に含まれていた画像タイプや印刷濃度を示す情報から印刷内容に係わる安全係数を決定する。また分配対象にされた各印刷装置について残量情報の検出精度に係わる安全係数を決定する(ステップS205)。詳細には、依頼された印刷内容に対して、画像タイプ安全係数(Sg)と印刷濃度安全係数(Sd)とを決定し、分配対象に選出された印刷装置のそれぞれについてトナー残量安全係数(St)と用紙残量安全係数(Sp)を決定する。
安全枚数導出手段25は、これらの安全係数と各印刷装置60から収集した残量情報とに基づいて、分配対象に選出された印刷装置のそれぞれについて安全枚数を導出する(ステップS206)。安全枚数は、残量情報から予測される標準的な印刷可能枚数からその予測の誤差を見越した余裕量を減じた枚数である。分配手段27は、依頼された印刷作業に係わる印刷枚数と印刷装置別の安全枚数とを比較し、この印刷作業を1または2以上の印刷装置に振り分ける(ステップS207)。
図9は、安全係数と残量情報とから安全枚数を求める処理の流れを示している。トナーの残量情報からトナー残量に基づく印刷可能枚数(Nt)を求める(ステップS301)。たとえば、トナーの残量別の印刷可能枚数(Nt)を予め登録しておき、これを参照して印刷可能枚数(Nt)を求めたり、所定の換算式にトナーの残量情報を代入して印刷可能枚数(Nt)を求めたりする。こうして求めた印刷可能枚数(Nt)にトナー残量安全係数(St)を乗じてトナー残量に係わる安全枚数(Nst)を求める(ステップS302)。
次に画像タイプ安全係数(Sg)と印刷濃度安全係数(Sd)とを乗じて印刷内容に係わる安全係数(Sc)を求める(ステップS303)。トナーの消費量は印刷内容の違いに依存して変動するので、先に求めたトナー残量に係わる安全枚数(Nst)とこの印刷内容に係わる安全係数(Sc)とを乗じてトナー印刷内容安全枚数(Nstc)を求める(ステップS304)。トナー印刷内容安全枚数(Nstc)は、印刷内容の違いを考慮に入れた上での現在のトナー残量で印刷可能な安全枚数を示している。
次に、用紙残量に基づく印刷可能枚数(Np)を求める(ステップS305)。たとえば、残量情報が用紙の残量を複数レベルで表わしている場合は、そのレベルを枚数に換算する。残量情報が用紙の残り枚数を直接表わしている場合はこのステップの処理は不要になる。用紙残量に基づく印刷可能枚数(Np)に用紙残量安全係数(Sp)を乗じて用紙安全枚数(Nsp)を求める(ステップS306)。用紙の消費量は印刷内容の違いに依存しないので、用紙残量に基づく印刷可能枚数(Np)に印刷内容に係わる安全係数(Sc)を乗じることはしない。
最後にこの用紙安全枚数(Nsp)とトナー印刷内容安全枚数(Nstc)とを比較し、少ない方を最終的な安全枚数(Ns)に決定する(ステップS307)。すなわち、消耗品の種類別の安全枚数を求め、その最小値をその印刷装置の安全枚数に決定している。
次に、安全枚数に基づく印刷作業の振り分け処理について説明する。振り分け方には、速度優先モードと部単位優先モードがある。振り分け処理では、まず、図10に示すように、指定されている振り分けモードが速度優先モードか否かを調べ(ステップS401)、速度優先モードならば(ステップS401;Y)、安全枚数の範囲内で印刷枚数がなるべき均等になるように印刷作業をページ単位に振り分ける(ステップS402)。一方、速度優先モードでない場合は(ステップS401;N)、部単位に印刷作業を振り分ける(ステップS403)。
図11は、部単位に印刷作業を振り分ける場合の処理の流れを示している。まず、分配対象に選出された印刷装置を安全枚数の少ないものを先頭にして順序付けする(ステップS501)。残り印刷部数を示す変数BNに依頼された必要印刷部数を代入し(ステップS502)、1部を構成する印刷枚数を変数BPに代入し(ステップS503)、分配対象の印刷装置台数を変数PDIに代入する(ステップS504)。さらにステップS501で順序付けした番号で処理対象の印刷装置を特定するための値を格納する変数iを「0」に初期化する(ステップS505)。
印刷装置(i)が分配対象か否かを調べ(ステップS506)、分配対象のときは(ステップS506;Y)、印刷装置(i)の残り安全枚数Ns(i)が、1部を構成する印刷枚数BP以上か否かを調べる(ステップS507)。安全枚数Ns(i)が印刷枚数BP以上のときは(ステップS507;Y)、その印刷装置の残り安全枚数Ns(i)をBP分だけ減算した値に更新する(ステップS508)。また印刷装置(i)に振り分ける印刷部数を示す変数B(i)を「+1」する(ステップS509)。なおB(i)は、初期値が「0」になっているものとする。さらに残り印刷部数BNを「−1」し(ステップS510)、BNが「0」になれば(ステップS511;Y)、分配処理を終了する。
ステップS507において印刷装置(i)の残り安全枚数Ns(i)が1部を構成する印刷枚数BP未満の場合は(ステップS507;N)、当該印刷装置(i)を分配対象から除外する(ステップS512)。当該除外処理(ステップS512)の後、あるいは残り印刷部数BNが「0」でない場合(ステップS511;N)または印刷装置(i)が分配対象でない場合(ステップS506;N)は、変数iを「+1」する(ステップS513)。変数iが、当初分配対象に選出された印刷装置の台数PDIと一致したときは(ステップS514;Y)、分配対象の印刷装置を一周したことになるので、ステップS505に戻り、変数iを「0」に初期化して処理を継続する。変数iがPDIと一致しないときはステップS506に戻り、次の印刷装置について処理を進める。
上記の処理では、部数単位での分配を維持しながら、安全枚数の範囲内でなるべく均等になるように印刷作業が分配される。また分配対象を一周する際に安全枚数の少ないものから順に分配するので、安全枚数の少ないものへ優先的に印刷作業が割り振られ、消耗品の交換を促すことができる。
図12は、速度優先モードで印刷作業を振り分ける場合の処理の流れを示している。分配対象に選出された印刷装置を安全枚数の少ないものを先頭にして順序付けする(ステップS601)。分配対象の印刷装置台数を変数PDおよび変数PDIに代入し(ステップS602)、依頼された印刷作業での必要印刷枚数を、残り印刷枚数を示す変数PNに代入する(ステップS603)。さらにステップS601で順序付けした番号によって対象の印刷装置を特定するための変数iを「0」に初期化する(ステップS604)。
残り印刷枚数PNを分配対象になっている印刷装置台数PDで除して得た値を、1回分の分配枚数を表わす変数HPに代入する(ステップS605)。印刷装置(i)が分配対象か否かを調べ(ステップS606)、分配対象のときは(ステップS606;Y)、印刷装置(i)の残り安全枚数Ns(i)が、1回分の分配枚数HP以上か否かを調べる(ステップS607)。安全枚数Ns(i)が1回分の分配枚数HP以上のときは(ステップS607;Y)、その印刷装置の残り安全枚数Ns(i)を1回分の分配枚数HP分だけ減算した値に更新し、かつ印刷装置(i)に振り分ける総印刷枚数を示す変数P(i)に1回分の分配枚数HPを加算する(ステップS608)。なおP(i)は、初期値が「0」になっているものとする。さらに残り印刷枚数PNから1回分の分配枚数HPを減算し(ステップS609)、残り印刷枚数PNが「0」になれば(ステップS610;Y)、分配処理を終了する。
ステップS607において印刷装置(i)の残り安全枚数Ns(i)が1回分の分配枚数Hp未満の場合は(ステップS607;N)、当該印刷装置(i)に振り分ける総印刷枚数P(i)にこの印刷装置(i)の残り安全枚数Ns(i)を加算する(ステップS611)。さらに残り印刷枚数PNからこの印刷装置(i)の残り安全枚数Ns(i)を減算し、かつこの印刷装置(i)の残り安全枚数Ns(i)を「0」にする(ステップS612)。印刷装置(i)を今後の分配対象から除外し(ステップS613)、分配対象の印刷装置台数PDを「−1」する(ステップS614)。
PDの減算処理(ステップS614)の後、あるいは残り印刷枚数PNが「0」でない場合(ステップS610;N)または印刷装置(i)が分配対象でない場合(ステップS606;N)は、変数iを「+1」する(ステップS615)。変数iが当初分配対象であった印刷装置の台数PDIと一致したときは(ステップS616;Y)、分配対象の印刷装置を一周したことになるので、ステップS604に戻り、変数iを「0」に初期化して処理を継続する。変数iがPDIと一致しないときはステップS606に戻り、次の印刷装置について処理を進める。
上記の処理では、安全枚数の範囲内でなるべく均等になるように印刷作業がページ単位に分配される。また分配対象を一周する際に安全枚数の少ないものから順に分配するので、安全枚数の少ないものへ優先的に印刷作業が割り振られ、消耗品の交換を促すことができる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。たとえば、ステイプルの残量に基づいて安全枚数や安全部数を設定してもよい。すなわち、印刷装置から収集したステイプルの残量情報にその検出誤差に対する安全係数を乗じて安全本数を求める。1部を綴じるのに必要なステイプルの本数で安全本数を除することで、確実に綴じることのできる部数を表した安全部数を求める。そして部数単位で印刷作業を振り分ける際に、この安全部数が示す範囲内で各印刷装置に印刷作業を振り分けるようにすればよい。
安全係数を用いた安全枚数の求め方は実施の形態で例示した方法に限定されるものではない。たとえば、印刷濃度に基づく安全係数を印刷可能枚数に乗じて求めた安全枚数Aと、画像タイプに基づく安全係数を印刷可能枚数に乗じて求めた安全枚数Bと、トナー残量に基づく安全係数を印刷可能枚数に乗じて求めた安全枚数Cと、用紙残量に基づく安全係数を印刷可能枚数に乗じて求めた安全枚数Dとをそれぞれ求め、これらの中の最小枚数を最終的な安全枚数にしてもよい。またステイプルに係わる安全枚数や安全部数をさらに含めた中で最小枚数を最終的な安全枚数にしてもよい。
また印刷の1部が「写真ページ」と「文字ページ」と「写真・文字の混在ページ」とで構成されている場合には、画像タイプに基づく安全係数を1部に含まれる各画像タイプの構成比率に基づいて定めてもよい。すなわち、画像タイプ安全係数=写真の安全係数×(写真ページ数÷全体ページ数)+文字の安全係数×(文字ページ数÷全体ページ数)+混在の安全係数×(混在ページ数÷全体ページ数)で求める。また、処理を簡易にするには、最もページ数が多い画像タイプの安全係数を当該印刷作業における画像タイプの安全係数に決定してもよい。
実施の形態では、各印刷装置における残量情報の検出精度に応じて、消耗品に係わる安全係数を印刷装置別に求めたが、印刷装置別の検出精度が分からない場合などは、消耗品に係わる安全係数としてすべての印刷装置について同一の値を適用してもよい。
このほか、実施の形態では、残量情報と安全係数とを用いて安全枚数を導出したが、安全枚数の導出方法はこれに限定されるものではない。たとえば、残量情報から予測される印刷可能枚数から、その予測の際に生じる誤差を見込んだ余裕量を実際に減算することで安全枚数を求めてもよい。用紙残量の検出精度やトナー残量の検出精度に基づく誤差の大きさは、残量の多少に関係しない場合が多い。たとえば、用紙残量が1000枚でも2000枚でもその検出誤差範囲は100枚などの一定枚数に収まる。このような場合には、印刷可能枚数から一定の余裕量(枚数)を減算して安全枚数を求めるとよい。
詳細には、図13に示すように、図9のステップS302に代えて、「トナー安全枚数(Nst)=(Nt)−トナー残量に係わる余裕量(枚数)」とし、同図のステップS306に代えて、「用紙安全枚数(Nsp)=(Np)−用紙残量に係わる余裕量(枚数)」とすればよい。
本発明の実施の形態に係わる印刷作業振り分け装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係わる印刷システムのシステム構成図である。 本発明の実施の形態に係わる印刷作業振り分け装置に記憶される係数テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係わる印刷作業振り分け装置に記憶される検出精度登録テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係わる印刷システムで使用される印刷装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係わる印刷システムで使用される印刷データ送信装置にインストールされたプリンタドライバのプロパティ画面の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係わる印刷システムにおいてユーザが印刷データを印刷作業振り分け装置に送信するまでの動作を示す流れ図である。 印刷作業の依頼を受けた印刷作業振り分け装置の動作を示す流れ図である。 安全係数と残量情報とから安全枚数を求める処理の一例を示す流れ図である。 本発明の実施の形態に係わる印刷作業振り分け装置が行なう安全枚数に基づく印刷作業の振り分け処理の概略を示す流れ図である。 本発明の実施の形態に係わる印刷作業振り分け装置が部単位に印刷作業を振り分ける場合の処理を示す流れ図である。 本発明の実施の形態に係わる印刷作業振り分け装置が速度優先モードで印刷作業を振り分ける場合の処理を示す流れ図である。 安全係数と残量情報とから安全枚数を求める処理の他の一例を示す流れ図である。
符号の説明
2…ネットワーク
10…印刷作業振り分け装置
11…ネットワーク制御部
12…スプールメモリ
20…制御部
21…スプール管理部
22…残量情報収集手段
23…印刷情報収集手段
24…安全係数決定手段
25…安全枚数導出手段
26…基本情報登録手段
27…分配手段
30…係数テーブル
35…検出精度登録テーブル
40…印刷データ送信装置
60…印刷装置
61…ネットワーク制御部
62…プリントコントローラ
63…プリンタエンジン部
64…消耗品残量検出部
70…プリンタドライバのプロパティ画面
71…特殊設定欄
72…項目選択欄
73…選択肢表示欄
74…印刷部数欄

Claims (11)

  1. 依頼された印刷作業を利用可能な印刷装置に振り分ける印刷作業振り分け装置において、
    前記印刷装置から消耗品の残量情報を収集する残量情報収集手段と、
    前記残量情報収集手段が収集した残量情報に基づいて予測される印刷可能枚数からその予測の際に生じる誤差を見込んだ余裕量を減じた安全枚数を印刷装置別に求める安全枚数導出手段と、
    前記安全枚数導出手段が求めた安全枚数と依頼された印刷作業に係わる印刷枚数とを比較して、前記印刷作業を1または2以上の印刷装置に振り分ける分配手段と
    を有する
    ことを特徴とする印刷作業振り分け装置。
  2. 依頼された印刷作業を利用可能な印刷装置に振り分ける印刷作業振り分け装置において、
    前記印刷装置から消耗品の残量情報を収集する残量情報収集手段と、
    前記残量情報収集手段が収集した残量情報に基づいて印刷可能枚数を予測する際に生じる誤差を見込んだ余裕量を前記印刷作業の印刷内容に基づいて決定する余裕量決定手段と、
    前記残量情報収集手段が収集した残量情報に基づいて予測される印刷可能枚数から前記余裕量決定手段が決定した前記余裕量を減じた安全枚数を印刷装置別に求める安全枚数導出手段と、
    前記安全枚数導出手段が求めた安全枚数と依頼された印刷作業に係わる印刷枚数とを比較して、前記印刷作業を1または2以上の印刷装置に振り分ける分配手段と
    を有する
    ことを特徴とする印刷作業振り分け装置。
  3. 依頼された印刷作業を利用可能な印刷装置に振り分ける印刷作業振り分け装置において、
    前記印刷装置から消耗品の残量情報を収集する残量情報収集手段と、
    前記残量情報収集手段が収集した残量情報に基づいて印刷可能枚数を予測する際に生じる誤差を見込んだ余裕量をそれぞれの印刷装置から収集される前記残量情報の精度に応じて印刷装置別に決定する余裕量決定手段と、
    前記残量情報収集手段が収集した残量情報に基づいて予測される印刷可能枚数から前記余裕量決定手段が決定した余裕量を減じた安全枚数を印刷装置別に求める安全枚数導出手段と、
    前記安全枚数導出手段が求めた安全枚数と依頼された印刷作業に係わる印刷枚数とを比較して、前記印刷作業を1または2以上の印刷装置に振り分ける分配手段と
    を有する
    ことを特徴とする印刷作業振り分け装置。
  4. 依頼された印刷作業を利用可能な印刷装置に振り分ける印刷作業振り分け装置において、
    前記印刷装置から消耗品の残量情報を収集する残量情報収集手段と、
    前記残量情報収集手段が収集した残量情報に基づいて印刷可能枚数を予測する際に生じる誤差を見込んだ余裕量を前記印刷作業の印刷内容とそれぞれの印刷装置から収集される前記残量情報の精度とに基づいて印刷装置別に決定する余裕量決定手段と、
    前記残量情報収集手段が収集した残量情報に基づいて予測される印刷可能枚数から前記余裕量決定手段が決定した余裕量を減じた安全枚数を印刷装置別に求める安全枚数導出手段と、
    前記安全枚数導出手段が求めた安全枚数と依頼された印刷作業に係わる印刷枚数とを比較して、前記印刷作業を1または2以上の印刷装置に振り分ける分配手段と
    を有する
    ことを特徴とする印刷作業振り分け装置。
  5. 前記余裕量として前記印刷可能枚数に乗じる安全係数を使用し、
    前記印刷可能枚数に前記安全係数を乗じる演算を用いて前記安全枚数を導出する
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の印刷作業振り分け装置。
  6. 各印刷装置について、前記余裕量および安全枚数を消耗品の種類別に求め、その最小値をその印刷装置の安全枚数にする
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の印刷作業振り分け装置。
  7. 印刷内容に依存して消費量が変動する種類の消耗品についてのみ、その余裕量を印刷内容に応じて変更する
    ことを特徴とする請求項6に記載の印刷作業振り分け装置。
  8. 印刷内容に応じた余裕量は印刷可能枚数に依存して増減させ、残量情報の精度に応じた余裕量はその消耗品の残量に依存させて増減させない
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の印刷作業振り分け装置。
  9. 前記分配手段は、印刷作業の振り分け方の基準が異なる複数の振り分けモードを有する
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載の印刷作業振り分け装置。
  10. 前記分配手段は、部を単位に印刷作業を振り分ける
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9に記載の印刷作業振り分け装置。
  11. ネットワークに接続された請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10に記載の印刷作業振り分け装置と、
    前記ネットワークに接続され、かつ消耗品の残量情報を出力可能な複数の印刷装置とを有し、
    これらが前記ネットワークを介して印刷データおよび前記残量情報の受け渡しを行なう
    ことを特徴とする印刷システム。
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