(1)実施例の構成
(1−1)車載装置の全体構成
図1は、本発明の実施例に係る車載装置1に係るコンテンツ提供システムを示す斜視図である。この車載装置1は、ナビゲーション装置の機能と、オーディオ、ビデオを再生するコンテンツ提供装置の機能とを有するマルチメディア端末であり、所定厚みによる板形状により形成され、矢印Aにより示すように、車両のセンターコンソールに設けられた車載用クレードル2Aにセットして使用できるようになされている。
このためこの車載装置1においては、下側端面に各種データの入出力に係る端子等が設けられ、車載用クレードル2Aにセットした場合には、この下側端面の端子により車載用クレードル2Aに接続されて電源の供給等を受け、さらに動作に必要な各種のデータ等を入出力できるようになされている。
また車載装置1は、この車載用クレードル2Aから取り外して持ち帰り、矢印Bにより示すように、例えば家庭に設けられた家庭用クレードル2Bにセットすることにより、この家庭用クレードル2Bを介してコンピュータ3、テレビジョン受像機4に接続できるように構成される。
車載装置1は、このような家庭用クレードル2Bを介したコンピュータ3との接続においては、マルチメディア端末としての動作に必要な各種ファイルのアップロード、ダウンロードに供される。このためコンピュータ3においては、この車載装置1に対応するアプリケーションプログラムの起動により、家庭用クレードル2Bを介してコンピュータ3に保持された所定のファイルを車載装置1にアップロードし、またこれとは逆に車載装置1から所定のファイルをダウンロードできるようになされている。この車載装置1においては、このようなアップロード、ダウンロードに供するファイルとして、AVコンテンツに係るファイル、電子メール、ナビゲーションに供する地図のファイルが適用され、さらにAVコンテンツに係るファイルとしては、映画、テレビ番組等のファイル、音楽ファイルが適用されるようになされている。
これに対して家庭用クレードル2Bを介したテレビジョン受像機4との接続においては、マルチメディア端末として各種コンテンツをテレビジョン受像機4を介してユーザーに提供できるようになされ、さらにはテレビジョン受像機4に地図を表示してナビゲーションの機能に係るルート検索等の処理を実行できるようになされている。
これらのためこの車載装置1は、車載時にコンテンツ等を表示する表示画面11が正面に形成され、この表示画面11の右側、上方に電源スイッチ12が設けられる。またこの電源スイッチ12とは逆側の操作パネルに、上方より、順次、ソース、プログラム、メニュー、ディスプレイ、地図、音量の操作子13P〜18Pが設けられるようになされている。
図2は、この車載装置1を関連する構成と共に示すブロック図である。車載装置1は、車載用クレードル2Aを介して、外部ユニット21に接続される。ここでこの外部ユニット21は、例えば座席の下に設けられ、チュナー部23、光ディスクドライブ24等が設けられる。
ここでチュナー部23は、車載装置1の制御により、テレビジョン放送波、道路交通情報通信システム(VICS: Vehicle Information and Communication System )に係る交通情報を受信し、受信結果に係るビデオデータ、オーディオデータ、交通情報を車載用クレードル2Aに出力する。これによりこの車載装置1では、車載用クレードル2Aにセットして、テレビジョン放送を楽しむことができるようになされ、また交通情報を取得してユーザーに通知できるようになされている。
光ディスクドライブ24は、同様の車載装置1の制御により、DVD(Digital Versatile Disk)、コンパクトディスク等の光ディスクを再生してビデオデータ、オーディオデータを車載用クレードル2Aに出力する。これによりこの車載装置1は、車載用クレードル2Aにセットして、AUX入力により各種光ディスクによるAVコンテンツを楽しむことができるようになされている。
これに対して車載用クレードル2Aは、GPS部22、オーディオの出力部27が設けられる。ここでGPS部22は、GPS(Global Positioning System )に係る現在位置検出装置であり、車載装置1の制御により、現在位置を検出して出力する。これにより車載装置1では、車載用クレードル2Aにセットした場合には、このGPS部22で検出される現在位置の情報によりナビゲーションの処理を実行できるようになされている。
なお家庭用クレードル2Bにおいては、同様の出力部が設けられ、このようなオーディオ信号、音声信号、ビデオ信号を有線により出力できるように構成され、これにより車載装置1をセットしてテレビジョン受像機4により各種AVコンテンツを提供できるようになされている。
これらにより車載装置1では、車載用クレードル2Aへのセットによりこの車載用クレードル2Aのインターフェース25に接続されて、このインターフェース(I/F)25との間で外部ユニット21に係る各種のデータを入出力するインターフェース26が設けられるようになされている。
しかしてこのインターフェース26は、コントローラ33の制御により動作し、この車載装置1が車載用クレードル2Aにセットされた場合、外部ユニット21との間で種々のデータを入出力し、またこの入出力に係るデータをバスBUSとの間で入出力するようになされている。これに対してこの車載装置1が家庭用クレードル2Bにセットされた場合、コンピュータ3との間でアップロード、ダウンロードに係るデータを入出力するようになされている。
また車載装置1において、インターフェース(I/F)31は、コントローラ33の制御により、この車載装置1の側面に設けられたカードスロットから挿入されるメモリカード32との間で種々のデータを入出力し、またこのデータをバスBUSとの間で入出力する。これにより車載装置1では、メモリカード32を介して例えば電子スチルカメラで取得した静止画を取り込むことができるようになされ、またこれとは逆に取り込んだ静止画をメモリカード32に記録できるようになされている。
通信ユニット34は、無線通信LAN(Local Area Network)に係る送受信装置であり、コントローラ33の制御によりバスBUSに出力されるデータをネットワークに送出し、またネットワークを介して所望するデータを取得してバスBUSに出力する。これによりこの車載装置1では、この通信ユニット34を介してインターネットに接続し、また電子メールを送受できるようになされている。
ハードディスク装置(HDD)35は、この車載装置1の処理に係るプログラム、コンテンツ等を記録して保持し、コントローラ33の制御によりこれらのデータをバスBUSに出力する。これによりハードディスク装置35は、インターフェース26、31を介して外部機器から入力される各種ファイルのデータ、通信ユニット34を介して取得した各種のデータ、これら外部機器に出力するデータ、電子メールに係るデータ等を保持し、必要に応じてバスBUSに出力するようになされている。なおこのプログラムにおいては、事前のインストールにより提供されるようになされているものの、これに代えて、インターフェース26、31を介した記録媒体からのダウンロードにより、又は通信ユニット34を用いたネットワークからのダウンロードによりハードディスク装置35に記録するようにしてもよい。なおこの場合、記録媒体においては、光ディスク、メモリカード、磁気テープ等、種々の記録媒体を広く適用することができる。
表示部37は、図1について上述した表示画面11を形成する例えば液晶表示装置により構成され、コントローラ33の制御により各種コンテンツ、地図等を表示する。
入力部38は、この表示画面11に配置されたタッチパネル39による操作を検出するタッチパネルに係る構成、リモートコマンダー40から出力される遠隔制御信号を受信する受信部41、ソース、プログラム等の操作子13P〜18Pの操作を検出するインターフェースにより構成され、これらで検出されるユーザーによる操作をコントローラ33に通知する。これによりこの車載装置1では、表示画面11の側方に設けられた操作子13P〜18Pの操作により、表示画面11に設けられたタッチパネル39の操作により、さらにはリモートコマンダー40の操作により、動作の切り換え等を実行できるようになされている。
(1−2)リモートコマンダー
図3は、このリモートコマンダー40を示す平面図及び側面図である。リモートコマンダー40は、所定厚みによる細長い板形状により形成され、その短辺側の1端面に赤外線による遠隔制御信号を出力する送光部41が設けられる。リモートコマンダー40は、送光部41が設けられている側より、上側面の左側に、地図表示においてズームアウト、ズームインの切り換えに供するシーソースイッチによる操作子42が設けられる。またこの操作子42に近接して、押圧操作可能なポインティングディバイスであるジョイステック43が設けられる。またジョイステック43の右側に、上方よりディスプレイ、地図の操作子16R、17Rが設けられる。またこれらの操作子より手前側に、現在位置の表示を指示する現在位置の操作子44が横長に形成され、これらよりリモートコマンダー40では、ナビゲーションに係る操作子42、43、44がまとめられて、地図の操作子17Rの近傍に配置されるようになされている。
またリモートコマンダー40は、現在位置の操作子44のさらに手前側に、プログラム、メニューの操作子14R、15Rが設けられる。またさらに手前側の中央に、押圧操作可能な回転操作子であるジョグダイヤル46(以下、センタジョグと呼ぶ)が設けられ、このセンタジョグ47の左右に戻る、進むの操作子48、47が設けられる。しかしてこれらの操作子14R、15R、46〜48にあっては、表示画面11に表示されたメニューに係る操作子であり、これによりこの実施例ではメニューに係る操作子がまとめられて配置されるようになされている。
リモートコマンダー40は、センタジョグ46のさらに手前に、手前側に開くカバー49が設けられ、このカバー49を開くとテンキー、クリア等の文字入力、数字入力に係る操作子50を操作できるようになされている。
またリモートコマンダー40は、一方の側面に、上方より、ソースの操作子13R、押圧可能な回転操作子であるジョグダイヤル(以下、サイドジョグと呼ぶ)52、戻るの操作子53、ソースオフの操作子54が設けられる。しかしてこれらの操作子13R、52〜54は、オーディオビデオの再生に係る操作子であり、いわゆるブラインドタッチにより操作すると考えられる操作に係る操作子である。これによりリモートコマンダー40は、これらの操作子13R、52〜54を一方の側面にまとめて配置したことにより、使い勝手を向上するようになされている。
コントローラ33は(図2)、これら操作子の操作に応動してハードディスク装置35に記録されたプログラムを実行することにより、ユーザーの操作に応動してナビゲーションの処理を実行し、また各種コンテンツをユーザーに提供する。
またユーザーによりハードディスク装置35に記録された映像コンテンツの鑑賞が指示されると、ハードディスク装置35に映像コンテンツに係るファイルの再生を指示し、テレビジョン放送を受信する場合と同様にハードディスク装置35から出力されるビデオデータ及びオーディオデータをユーザーに提供する。またユーザーによりハードディスク装置35に記録された音楽コンテンツの再生が指示されると、同様にしてハードディスク装置35に音楽コンテンツの再生を指示し、ハードディスク装置35から出力されるオーディオデータを出力部27から出力する。またこれらの処理において、再生対象のコンテンツの切り換えがユーザーにより指示されると、ハードディスク装置35から読み出すファイルを変更して同様の処理を繰り返す。
またユーザーにより地図の表示が指示されると、GPS部22から現在位置の情報を取得し、この現在位置の情報を基準にしてハードディスク装置35に記録した地図データをロードする。またこのロードした地図データにより表示部37で地図を表示する。
またAUX入力に係るコンテンツの視聴が指示されると、インターフェース26を介して光ディスクドライブ24の動作を制御し、光ディスクドライブ24から出力される映像コンテンツ、音楽コンテンツに係るデータを取得する。またこの取得した映像コンテンツ、音楽コンテンツのデータを各部で処理し、これらのコンテンツをユーザーに提供する。またユーザーの指示により、このようにして得られるコンテンツをハードディスク装置35に記録する。
またインターネットの閲覧が指示されると、ブラウザソフトを起動して通信ユニット34によりインターネットに接続し、通信ユニット34より得られる映像等を表示部37で表示し、また音声データを出力部27により出力する。また電子メールに係る処理が指示されると、メーラーを起動してハードディスク装置35に保持された電子メールを表示部37で表示し、またこのような表示に供する電子メールを通信ユニット34を介して取得する。またユーザーによる電子メールの入力を受け付け、この電子メールを通信ユニット34を介して送信する。
また静止画の閲覧が指示されると、インターフェース31を介してメモリカード32をアクセスすることにより、またハードディスク装置35をアクセスすることにより、処理対象に係る静止画ファイルを取得し、この静止画ファイルに係る静止画を表示部37で表示する。またユーザーによる指示によりこのような静止画ファイルをメモリカード32、ハードディスク装置35との間で入出力し、さらにはメモリカード32、ハードディスク装置35の記録より削除する。
またユーザーによりナビゲーションの処理が指示されると、ユーザーにより目的地等の入力を受け付け、またGPS部22から現在位置の情報を取得し、これらの情報によりルート検索の処理を実行する。コントローラ33は、このようにして検出したルートによりユーザーを道案内するように、ユーザーの設定に応じて各種の情報を出力する。
コントローラ33は、ハードディスク装置35に記録されたプログラムを実行することにより、これらの処理を実行し、ユーザーによる電源スイッチ12の押圧操作により、この車載装置1の電源が立ち下げられると、この電源立ち下げ時の状態を記録して保持する。またこの電源スイッチ12の操作により、又はリモートコマンダー40におけるジョイスティック43の押圧操作により、電源を立ち上げ、この電源の立ち上げにより、記録して保持した電源立ち下げ時の状態を再現する。
(1−3)コントローラによる処理
図4は、このコントローラ33の制御により表示画面11に表示されるタッチパネル用のプログラムメニュー画面を示す平面図である。ここでこのタッチパネル用のプログラムメニュー画面は、タッチパネル39の操作に適したメニュー画面であり、この実施例では、このタッチパネル用のプログラムメニュー画面と同一の機能を担い、かつリモートコマンダー40の操作に適したリモートコマンダー用のプログラムメニュー画面が用意されるようになされている。コントローラ33は、このプログラムメニュー画面の表示を指示するユーザーによる操作が、タッチパネル39による操作を意図したものであると判断できる場合、このタッチパネル用のプログラムメニュー画面を表示する。
具体的に、コントローラ33は、この車載装置1の操作パネルに設けられたプログラムの操作子14Pが操作されると、又はこのプログラムメニュー画面の下位階層に係る表示画面でタッチパネル39により戻るのメニューが選択された場合、さらには後述するリモートコマンダー用に係るプログラムメニュー画面を表示した状態で、タッチパネル39によりメニュー以外の部位のユーザーによる操作が検出された場合、このタッチパネル用のプログラムメニュー画面を表示する。
ここでこのプログラムメニュー画面は、ユーザーに提供するコンテンツ等の選択に係るメインメニュー画面であり、この車載装置1において選択可能なアプリケーションのメニューを表示して形成される。ここでプログラムメニュー画面は、テレビジョン放送の受信を指示するTVによるメニューM1、ハードディスク装置35に記録された映像コンテンツの再生を指示するVideoによるメニューM2、ハードディスク装置35に記録された音楽コンテンツの再生を指示するAudioによるメニューM3、地図表示を指示するMapによるメニューM4、AUX入力に係るコンテンツの再生を指示するAUXによるメニューM5、インターネットに係るブラウザの起動を指示するWEBによるメニューM6、電子メールに係る処理を指示するMailによるメニューM7、静止画に係る処理を指示するPhotoによるメニューM8が表示される。またこのプログラムメニュー画面の直前の状態に戻るのメニューM11が表示される。
このプログラムメニュー画面は、これらのメニューM1〜M11のうち、アプリケーションの選択に係るメニューM1〜M10においては、同一の大きさにより、また何れのメニューM1〜M8にもフォーカスを示すカーソル等を設けないで、整列して表示され、これによりこれらのメニューM1〜M8の何れをもタッチパネル39の操作により選択できるように、ユーザーに知覚させるようにようになされている。これによりコントローラ33は、このプログラムメニュー画面において、タッチパネル39の操作により何れかのメニューM1〜M8が選択されると、対応する処理を実行するように全体の動作を制御する。
またこのプログラムメニュー画面を表示した状態で戻るのメニューM11が操作されると、直前の表示に切り換える。これに対してこのプログラムメニュー画面を表示した状態で、リモートコマンダー40のセンタジョグ46が操作された場合、リモートコマンダー用のプログラムメニュー画面に表示を切り換える。
これに対して図5は、リモートコマンダー用のプログラムメニュー画面を示す平面図である。コントローラ33は、このプログラムメニュー画面の表示を指示するユーザーによる操作が、リモートコマンダー40による操作を意図したものであると判断できる場合、このリモートコマンダー用のプログラムメニュー画面を表示する。
具体的に、コントローラ33は、コンテンツをユーザーに提供している状態等で、リモートコマンダー40に設けられたプログラムの操作子14Rが操作されると、又はこのプログラムメニュー画面の下位階層に係る表示画面を表示した状態で、リモートコマンダー40の戻るの操作子48が操作された場合、このリモートコマンダー用のプログラムメニュー画面を表示する。また上述したように、タッチパネル用のプログラムメニュー画面を表示した状態で、センタジョグ46が操作された場合にも、このリモートコマンダー用のプログラムメニュー画面を表示する。
ここでこのリモートコマンダー用のプログラムメニュー画面においては、タッチパネル用の操作に係るプログラムメニュー画面と同様に、この車載装置1において選択可能なアプリケーションのメニューを表示して形成される。またこの各アプリケーションプログラムのメニューM1R〜M8Rが、タッチパネル39の操作に係るプログラムメニュー画面と同一のデザインにより表示される。これによりこの車載装置1では、メニュー画面を切り換えるようにして、何れのメニュー画面においても、所望するアプリケーションを間違い無く選択できるようになされている。
これによりコントローラ33は、このリモートコマンダー40の操作に係るこのプログラムメニュー画面においては、何れのアプリケーションを直ちに選択可能か否かを、選択可能な他のメニューと共に表示するようになされている。
しかしてコントローラ33は、このリモートコマンダー40の操作に係るこのプログラムメニュー画面を表示した状態で、リモートコマンダー40に設けられたセンタジョグ46が回転操作されると、センタジョグ46の回転方向に対応して矢印Aにより示すように、これらメニューM1R〜M8Rの表示位置を回転させ、またこの表示位置の回転に対応するように、各メニューM1R〜M8Rの大きさを切り換える。これによりユーザーによるリモートコマンダー40の操作に応動してメニューのフォーカスを切り換える。またさらにセンタジョグ46が押圧操作されると、又はリモートコマンダー40の進むの操作子47が操作されると、フォーカスされているメニュー(最も左側に位置してなるメニュー)に係るアプリケーションを実行するように全体の動作を制御する。
なおこのリモートコマンダー用のプログラムメニュー画面において、タッチパネル39の操作によりメニューM1R〜M8Rが選択されると、このメニューM1R〜M8Rの選択にも応動して選択されたメニューに係るアプリケーションを実行するように全体の動作を制御する。これに対してメニューM1R〜M8R以外の部位の操作がタッチパネル39により検出されると、タッチパネル用のプログラムメニュー画面に表示を切り換える。
図6(A)は、このような指示により表示されるメニューM2に係るメイン画面を示す平面図である。コントローラ33は、この場合、表示画面の下側、帯状の部位を除いた領域にコンテンツの画像を表示する。このときコントローラ33は、最後に再生したこのメニューM2に係るファイル、このファイルの再生状態等を記録して保持し(いわゆるラストメモリである)、この記録に基づいて再生を中止した箇所より対応するコンテンツを再生してユーザーに提供する。これによりこの車載装置1では、鑑賞を中止した箇所から簡易に所望するコンテンツを鑑賞できるようになされている。
これに対してこの表示画面の下端には、このアプリケーションに係る各種のメニューが、表示中の画像に関連する情報と共に帯状の領域に表示される。なお、以下においては、この帯状の表示をコントロールバーと呼ぶ。具体的に、コントロールバーB1は、最も左側に、このアプリケーションの終了を指示し、かつ戻るのメニューを兼用するOFFのメニューM21が表示される。コントローラ33は、タッチパネル39によるこのOFFのメニューM21の操作によりこのアプリケーションを終了させ、タッチパネル用のプログラムメニュー画面に表示を切り換える。またコントロールバーB1は、続いて表示中のコンテンツの属性情報であるタイトルが表示される。ここでこのタイトルの長さが、タイトルを表示する領域の長さに比して長い場合、コントローラ33は、スクロールによりタイトルを表示する。またコントロールバーB1は、続いて各種の操作メニューが右寄せにより表示される。
ここでこの操作メニューにおいては、巻き戻しのメニューM22、次のチャプタに戻るメニューM23、再生/一時停止の切り換えメニューM24、次のチャプタに進むメニューM25、早送りのメニューM26、リスト表示のメニューM27、このコントロールバーB1の表示/非表示の切り換えメニューM28が順次表示される。コントローラ33は、これら各メニューの操作がタッチパネル39の操作により検出されると、それぞれこのユーザーによる操作に対応するように、各部の動作を制御する。
またコントローラ33は、このようにコントロールバーB1を表示した状態で、リモートコマンダー40のセンタジョグ46が操作されると、又はリモートコマンダー40の操作によりこのメニューM1に係る表示画面に表示を切り換えた場合、これらメニューM21〜M28の1つに枠取りによるカーソルを表示し、このカーソルによりフォーカスされているメニューを表示する。またセンタジョグ46の回転操作によりこのカーソルを順次移動させることにより、順次これらのメニューM21〜M28でフォーカスを切り換える。またセンタジョグ46の押圧操作により、さらには進むの操作子47の操作により、フォーカスされているメニューの選択を受け付け、タッチパネル39によるメニューの選択と同様に、各部の動作を制御する。これに対してリモートコマンダー40で戻るの操作子48が操作された場合、OFFのメニューM21が選択された場合と同様に、プログラムメニュー画面に表示を切り換える。なおこの場合、コントローラ33は、リモートコマンダー用のプログラムメニュー画面に表示を切り換える。
これらのメニューM21〜M28に係る制御において、コントローラ33は、ユーザーがリスト表示のメニューM27を選択した場合、全体の表示を図6(B)に示すリスト画面に切り換える。ここでこのリスト画面は、ユーザーにより選択可能なコンテンツ等の一覧表示であり、画面上部に、アプリケーションを特定するタイトルが表示され、このタイトルの表示の右隅に、このアプリケーションに係る各種設定を実行する設定のメニューM265が表示される。また画面左側に、順次、戻るのメニューM261、キャビネットのメニューM262、プレイリストのメニューM263、ビデオカプセルのメニューM264が設けられる。ここでキャビネットのメニューM262は、いわゆるフォルダの一覧表示を指示するメニューであり、このメニューM262の選択により右側の一覧表示に選択可能なフォルダの一覧が表示される。またプレイリストのメニューM263は、このようなフォルダの一覧等により現在選択されているフォルダについて、選択可能なコンテンツの一覧表示を指示するメニューであり、このメニューの選択により右側の一覧表示に選択可能なコンテンツの一覧が表示される。またビデオカプセルのメニューM264は、一覧表示されているコンテンツの1つについて、サムネイル画像の表示を指示するメニューである。
このリスト画面には、中央に、このサムネイル画像を表示する領域が設けられ、ビデオカプセルのメニューM264が選択されていない場合には、この領域に再生中のコンテンツが表示される。
またこのリスト画面には、このサムネイル画像の表示領域の右側に、左側に配置した上位階層のメニューM261〜M264に対して、対応する下位階層のメニューが表示される。具体的には、ユーザーにより選択されたメニューM261〜M264に対応するコンテンツ、フォルダの一覧表示が形成される。なおこのリスト画面を表示した直後においては、この一覧表示の現在再生中のコンテンツのメニューを含む一覧が表示される。ここでこの一覧表示においては、各コンテンツのタイトル、フォルダに設定した名称をメニューに表示して形成される。しかして図6(B)の例では、この一覧がプレイリストのメニューM263に係るコンテンツの一覧を表示している場合である。コントローラ33は、この一覧の表示領域に選択可能なコンテンツ、フォルダ一覧を表示しきれない場合、この一覧表示のスクロールにより選択可能なコンテンツ、フォルダを表示し、またスクロール可能な方向をこの一覧の左側に矢印により表示する。しかして図6(B)の例では、上下方向の矢印が設けられて、表示領域を上下にはみだしてコンテンツの一覧表が存在していることが示されるようになされている。
またこの場合、コントローラ33は、この一覧表示の右側に、スクロールバーB2を表示し、またこのスクロールバーB2の上下に、上下方向へのスクロールをそれぞれ指示するメニューMU、MDを表示する。またこのリスト画面には、画面下部に、コントロールバーB1が表示される。なおこの一覧においては、フォーカスされているメニューを左側に飛び出させて表示するようになされている。
コントローラ33は、タッチパネル39によるこれらメニューM261〜M265、コントロールバーのB1のメニューの選択により、ユーザーにより選択されたメニューに対応するように各部の動作を制御して一覧表示等を切り換える。すなわちタッチパネル39の操作によりこのようにして表示してなる一覧表示の1つをユーザーが選択すると、ユーザーにより選択されたコンテンツに再生対象のコンテンツを切り換え、元の表示画面(図6(A))に戻る。このときユーザーによりビデオカプセルのメニューM264が選択されている場合には、このユーザーにより選択されたコンテンツの静止画をサムネイル画像の表示領域に表示し、この表示領域におけるユーザーのタッチパネル39の操作により、又はタッチパネル39による再度のこのコンテンツの選択により、ユーザーにより選択されたコンテンツに再生対象のコンテンツを切り換え、元の表示画面に戻る。また同様のタッチパネル39によるユーザーの選択に応動して、ユーザーの選択したフォルダについて、プレイリストのメニューM263の選択により、コンテンツの一覧を表示する。
しかしてこの表示においては、上位階層と下位階層とのメニューを同時に表示していることにより、タッチパネル39による操作においては、上位階層、下位階層の何れのメニューにあっても、階層構造を辿ることなく、直接、選択することができる。これに対してリモートコマンダー40による操作においては、階層構造を辿ってフォーカスを切り換えることにより、所望するメニューを選択することができ、これらによりタッチパネル39と、リモートコマンダー40と同一のメニュー画面をユーザーに提供してユーザーの使い勝手を向上するようになされている。
これらの処理において、コントローラ33は、スクロールバーB2、メニューMU、MDの操作が検出されると、この操作により一覧表示をスクロールさせる。すなわち上方向のスクロールを指示するメニューMUが操作されると、一覧表示を上方向にスクロールさせる。またこれとは逆に下方向へのスクロールを指示するメニューMDが操作されると、一覧表示を下方向にスクロールさせる。これに対してスクロールバーB2については、ドラッグの操作により操作された側に一覧表示をスクロールさせる。
これによりこのように上位階層と下位階層とのメニューを同時に表示してメニューを表示しきれない場合でも、所望するメニューを確実に選択できるようになされている。しかして車載装置1においては、表示に供する画面の大きさが制限されることにより、コンテンツの数が多少増大しただけでも、このようにメニューを表示しきれない場合が発生し、これにより車載装置1に適用してユーザーの使い勝手を向上することができる。
しかしてリモートコマンダー40による操作に関して、コントローラ33は、このようにリスト画面を表示した状態で、リモートコマンダー40のセンタジョグ46が操作されると、又はリモートコマンダー40の操作によりこのリスト画面に表示を切り換えた場合、これらメニューM261〜M265における背景色の切り換えによりフォーカスが設定されているメニューを表示する。またセンタジョグ46の回転操作に応動してこれらのメニューM261〜M265でフォーカスを切り換える。また進むの操作子47の操作に応動して、またはセンタジョグ46の押圧操作に応動して、一覧表示に係る表示にフォーカスを切り換え、同様の背景色の切り換えによりフォーカスを表示する。
またこのようにして一覧表示にフォーカスを設定した状態で、センタジョグ46の回転操作に応動してフォーカスを順次切り換え、このようにフォーカスされてなるメニューが常時表示されるように一覧表示をスクロールさせる。またこのようにしてフォーカスしている状態で、進むの操作子47の操作に応動して、またはセンタジョグ46の押圧操作に応動して、ユーザーによるコンテンツ、フォルダの選択を受け付け、この選択されたコンテンツに再生対象を切り換え、また選択対象のフォルダを切り換える。またこれとは逆に戻るの操作子48が操作されると、フォーカスの設定をメニューM261〜M265に切り換える。
これらによりこの車載装置1では、タッチパネル39の操作により、さらにはリモートコマンダー40の操作により、ハードディスク装置35に蓄積した映像コンテンツから所望するコンテンツを選択して鑑賞できるようになされている。
この車載装置1では、この図6(B)の画面に設定された設定のメニューM265の選択により、又はメニューの操作子15R、15Pの操作によって表示されるメニュー画面による設定により、各種設定画面が表示される。またこの設定画面に設けられたメニューの操作により、コントロールバーB1を表示しないように設定される。また図6(A)に示すメニューM28の操作によっても、コントロールバーB1を表示しないように設定される。
図7(A)は、図6(A)との対比により、このようにコントロールバーB1を表示しないようにした場合のメイン画面を示す正面図である。このコントロールバーB1を表示しないようにした状態で、タッチパネル39の操作が検出されると、図7(B)に示すように、コントロールバーB11が表示される。これにより車載装置1では、画像に関連する情報である属性情報の表示にあっては、不要な期間、表示しないようにして、必要なときだけ、画面の隅に表示するようにし、これにより表示の煩雑さを有効に回避し、簡易な表示に係るユーザーインターフェースを提供するようになされている。
またこのような画像に関連する情報を表示するタイミングを、ユーザーによる操作に対応するタイミングに設定することにより、ユーザーの所望するタイミングでこのような属性情報をユーザーに提供するようになされ、これによりユーザーの使い勝手を向上するようになされている。
ここでこのコントロールバーB11は、対応するコントロールバーB1(図6(A))との対比により、OFFのメニューM21、巻き戻し、次のチャプタに戻る、再生/一時停止の切り換え、次のチャプタに進む、早送り、リスト表示のメニューM21〜M27が表示されないようになされ、コンテンツのタイトルとこのコントロールバーB1の表示/非表示の切り換えメニューM28とが表示される。
コントローラ33は、このようにしてコントロールバーB11の表示を開始して一定時間経過してもユーザーによる操作が検出されない場合、さらには閉じるのメニューM28が操作された場合、このコントロールバーB11の表示を中止して元の画面(図7(A))を表示する。これによりこの車載装置1では、不必要時においては、タッチパネル39、リモートコマンダー40の操作に係るメニューを表示画面11より退避させてコンテンツを表示して、表示画面11を有効利用するようになされている。
これに対してコントロールバーB11の閉じるのメニューM28以外の部位の操作が検出されると、非表示とされていたメニューM21〜M27を表示する。このとき表示の変化を図7(C1)〜(C3)により示すように、メニューM28の左端より徐々にメニューM22〜M27を中央側より移動させて表示し、これによりあたかも重なってメニューM28の下に隠れていたメニューM22〜M27が現れて見て取れる位置に移動したかの様に、これらメニューM22〜M27を表示させる。またこのようにしてメニューM22〜M27を表示して、タイトルの表示領域が不足すると、タイトルをスクロールさせて表示する。またこのようにして表示したメニューM21〜M28によりユーザーによる操作を受け付ける。
これにより車載装置1では、このコントロールバーB1の表示に関して、恰も複数のメニューを重ね合わせた状態と、この重ね合わせたメニューを並べて配置した状態とでメニューの表示を切り換えて、属性情報を表示する領域と複数のメニューとを表示する領域を可変するようなされ、これによっても属性情報、メニューを適宜、ユーザーの使い易いように表示して、表示を簡略化するようになされている。
またコントローラ33は、このようにしてコントロールバーB1を非表示の状態に設定して、リモートコマンダー40のセンタジョグ46が操作されると、この場合は、全てのメニューM21〜M28を表示してなるコントロールバーB1を表示する。またこの場合も、表示を開始して一定時間経過してもユーザーによる操作が検出されない場合、さらには閉じるのメニューM28が操作された場合、このコントロールバーB1の表示を中止する。またコントロールバーB1を表示した状態では、コントロールバーB1を常時表示している場合と同様に、フォーカスを表示してリモートコマンダー40による操作を受け付ける。
コントローラ33は、プログラムメニュー画面においてテレビジョン放送の視聴を指示するメニューM1が選択された場合、図6(A)〜図7(B)について上述したと同様に、ラストメモリの記録に従ってコンテンツ、コントロールバー等を表示し、さらにはユーザーによる操作に応動してテレビジョン放送に係るコンテンツを切り換える。しかしてこの場合、コントロールバーにあっては、チャンネルのアップ、ダウンを指示するメニュー、電子番組表による鑑賞可能なコンテンツ一覧の表示を指示するメニュー等がコンテンツのタイトルと共に表示される。また選択可能なコンテンツにあっては通信ユニット34を介して取得した電子番組表による番組一覧が提供される。
コントローラ33は、このテレビジョン放送に係る表示においても、コントロールバーの表示/非表示のメニューを表示し、このメニューの選択により、さらにはまたこのメニュー画面に設定されたメニューの操作により、コントロールバーを表示しないように設定される。またこのようにしてコントロールバーを表示しないようにしてコンテンツを表示して、図7について上述したと同様に、タッチパネル39の操作により、さらにはリモートコマンダー40の操作によりコントロールバーを表示し、さらにはメニューを表示し、ユーザーによる操作を受け付ける。これによりこの車載装置1においては、テレビジョン放送によるコンテンツを提供する場合にあっても、タッチパネル39、リモートコマンダー40の操作に係るメニューを表示画面11より退避させてコンテンツを表示して、表示画面11を有効利用するようになされている。
図8は、プログラムメニュー画面におけるメニューM3に係る音楽コンテンツのメイン画面を示す平面図である。コントローラ33は、メニューM3、M3Rによる選択により、ラストメモリの記録に従ってハードディスク装置35に記録された音楽コンテンツを再生してユーザーに提供し、このときこの表示画面を表示する。
コントローラ33は、この場合、表示画面の上側、帯状の部位に、音楽コンテンツの提供であることを示すタイトルを表示する。また画面左側に、順次、戻るのメニューM31、曲名のメニューM32、ジャンルのメニューM33、アーティストのメニューM34、プレイリストのメニューM35、アルバムのメニューM36が表示される。ここでハードディスク装置35に記録されている音楽コンテンツにおいては、曲名の他に、ジャンル、アーティスト、プレイリスト、アルバムにより区分可能に記録され、コントローラ33においては、この区分によりメニューM32〜M36のユーザーによる選択に応動して、ハードディスク装置35に記録された音楽コンテンツの一覧を右側の一覧表示欄に表示するようになされている。
この表示画面には、このような選択に係るアーティスト名、アルバム名等の表示欄が中央に形成され、続く右側欄に、各区分に係る提供可能なコンテンツの一覧が表示される。コントローラ33は、この一覧の表示領域に選択可能なコンテンツを表示しきれない場合、この一覧表示のスクロールにより選択可能なコンテンツを表示し、またスクロール可能な方向をこの一覧の左側に矢印により表示する。しかして図8の例では、上下に矢印が設けられて、表示領域を上下にはみだしてコンテンツの一覧表が存在していることが示されるようになされている。またこの場合、コントローラ33は、この一覧表示の右側に、スクロールバーB2を表示し、またこのスクロールバーB1の上下に、上下方向へのスクロールを指示するメニューBU、BDを表示する。またこの一覧画面には、画面下部に、コントロールバーB1が表示される。なおこの一覧においては、フォーカスされているメニューを左側に飛び出させて表示するようになされている。
コントローラ33は、タッチパネル39によるこれらメニューM31〜M36、一覧表示コントロールバーのB2の操作により、図6、図7について上述したと同様にして、ユーザーにより選択操作に対応するように、再生対象のコンテンツを切り換える。これによりこの場合も、上位階層のメニューと下位階層のメニューとを同時に表示して、タッチパネル39、リモートコマンダー40による操作を受け付けるようになされている。またコントローラ33は、スクロールバーB2、メニューMU、MDの操作が検出されると、この操作により一覧表示をスクロールさせ、これによりまたこのようにして複数階層のメニューを同時に表示してメニューを表示し切れない場合、表示し切れないメニューをスクロールにより表示するようになされている。
さらにこの表示画面において、コントロールバーB1には、アーティスト名の表示領域に表示する動画による壁紙を切り換えるビジュアライザーのメニュー、シャッフル再生を指示するメニュー、リピート再生を指示するメニューが左端に順次配置される。また右側には、巻き戻し、次曲に戻る、一時停止/再生、次曲に進む、早送り、リスト、コントロールバーの表示/非表示のメニューが順次表示される。
しかしてコントローラ33は、この表示画面を表示した直後においては、現在ユーザーに提供している音楽コンテンツに関して、再生中のアルバム等に係るコンテンツ一覧を表示し、コントロールバーB1に設けられたリストのメニューの操作により、上述した一覧表示欄の表示を現在再生中の曲の一覧表示から、提供可能なコンテンツの一覧表示に切り換えるようになされ、またこの表示の切り換えに対応して、リモートコマンダー40による操作に対してコントロールバーB1のメニューからメニューM31〜M36等にフォーカスを切り換えるようになされている。これによりこの音楽コンテンツの表示画面においては、このコントロールバーB1を含めると、3階層のメニューが表示されるようになされている。
しかしてコントローラ33は、上述したと同様に、このコントロールバーB1について、タッチパネル39、リモートコマンダー40による操作を受け付け、全体の動作を切り換えるようになされている。その結果、タッチパネル39による操作において、この場合、3階層分のメニューを直接に選択できることになる。
これに対して図9は、地図のメイン画面を示す平面図である。コントローラ33は、プログラムメニュー画面において、地図に係るメニューM4が選択されると、現在位置の周囲地図を表示する。また画面の上端の帯状の領域にこの地図の表示に関連する情報D1を表示する。また事前にユーザーがナビゲーションの処理を指示している場合、この帯状の領域に併せてナビゲーションに関する情報を表示する。
しかしてこの事前の設定においては、パネルに設けられたメニューの操作子15P、リモートコマンダー40に設けられたメニューの操作子15Rの操作により、図10に示すメニュー画面を表示して実行される。なおこの表示画面においては、左側にナビゲーションに係るメニューのうちの最も上位階層のメニューである目的地の入力用メニュー等が表示される。また中央に、この左側のメニューにより選択された下位階層のメニューが表示され、最も右端にさらに下位階層のメニューが表示される。図9は、この上位階層のメニューにおいて、場所のメニューが選択され、続いてこの場所のメニューに対応するジャンルのメニューが選択された状態を示すものである。
コントローラ33は、この階層構造によるメニューの選択により目的地の入力を受け付け、現在位置からこの目的地までのルート検索の処理を実行し、このルートによりユーザーを道案内するようになされている。しかしてこの場合も、3つの階層によるメニューを同時に表示したことにより、例えばこの場合ユーザーが誤ってジャンルのメニューを選択した場合、タッチパネル39の操作によっては、周辺施設検索等のメニューを直接選択することができるようになされている。これに対してリモートコマンダー40による場合には、フォーカスを順次切り換えて階層構造を辿って所望するメニューを選択することができるようになされている。
なおこの車載装置1では、この表示画面における設定のメニューの操作により、上述したコントロールバーの表示/非表示を各メニューM1〜M8毎に設定できるようになされ、さらには後述する2画面表示における分割比を設定できるようになされている。
図9の表示画面においては、このような設定によりナビゲーションの処理を実行している場合の表示画面である。なおこの図9の例では、現在位置の周囲を地図により表示しているが、この表示にあっては、鳥瞰図の形式による表示等、種々の表示を選択できるようになされている。
コントローラ33は、このようにして地図の表示に関連する情報D1を表示して、タッチパネル39の操作によりスケールに係る表示が操作されると、図11に示すように、切り換え可能なスケールのメニュー、広域、詳細のメニューを表示し、タッチパネル39の操作によりスケールのメニューが選択されると、地図表示のスケールを切り換える。また広域、詳細のメニューが選択されると、このスケールのメニューの設定に従って、地図表示のスケールを順次段階的に切り換える。これに対してコントローラ33は、このようなスケール等のメニューを表示した状態で、さらにはスケール等のメニューを表示していない状態で、リモートコマンダー40でズームアップ、ズームダウンの操作子42が操作されると、それぞれ広域、詳細のメニューが選択された場合と同様に地図表示のスケールを順次段階的に切り換える。
またタッチパネル39の操作により、ユーザーが地図の表示に指を触れると、指が触れた箇所が中央になるように、地図の表示を移動させる。またリモートコマンダー40において、ジョイステック43が操作されると、このジョイステック43の操作方向に地図をスクロールさせる。またリモートコマンダー40において、現在位置の操作子44が操作されると、現在位置が画面中央に位置するように、地図の表示を切り換える。これらによりこの車載装置1では、リモートコマンダー40によっても、タッチパネル39によっても、地図表示を種々に切り換えることができるようになされている。
この車載装置1では、図10について上述したメニュー画面における設定により、この地図表示に係る表示画面において、地図の表示に関連する情報D1の表示が中止される。またこのように地図の表示に関連する情報D1を表示しないようにして、ナビゲーションの処理において、道案内に供する基準点であるガイドポイントを基準にしたタイミングで図12に示すように、地図の表示に関連する情報D1を表示し、また所定のタイミングで音声によるガイドをユーザーに提供する。具体的に、このタイミングは、例えばガイドポイントの到着が予測される所定時間前のタイミングである。コントローラ33は、この場合も、表示開始時の変化を図11(A)〜図12(D)の順序により示すように、それまで表示画面の外側に隠れていた情報D1の表示があたかも表示画面11に姿を表すかのように、徐々に表示を切り換えて各種の情報をユーザーに提供する。
またこのように地図の表示に関連する情報D1を表示しないようにして、ユーザーによりこの情報D1を表示する領域の操作がタッチパネル39により検出されると、この情報D1を表示する。
これによりこの場合も、車載装置1においては、表示可能領域を有効に利用して地図に係る情報をユーザーに提供するようになされている。
これに対してAUX入力のメニューM5に係るメイン画面においては、AUX入力に係るコンテンツに応じて、上述したハードディスク装置35に記録した映像コンテンツの鑑賞に係る表示画面、音楽コンテンツの鑑賞に係る表示画面と同様に形成され、この場合も、コントロールバーB1を必要に応じて表示しないようにして、また必要に応じて表示するようにして、表示画面11を有効に利用して、かつユーザーによる使い勝手の劣化を防止するようになされている。
これに対してインターネットのメニューM6に係るメイン画面においては、進む、戻る等のメニューと共に、ホームページ等を表示して形成され、電子メールのメニューM7に係る表示画面においては、受信メール、送信メール、メール作成等のメニューを表示して形成され、各メールの選択により内容を表示し、さらにはメール作成画面等を表示するようになされている。また静止画に係るメニューM8のメイン画面においては、静止画に係る操作用のメニューを各静止画のサムネイル画像と共に表示して形成され、サムネイル画像の選択により対応する静止画を拡大表示し、さらにはメニューの選択によりスライドショー等の表示を実行できるようになされている。
これらの表示画面においても、コントローラ33は、タッチパネル39による操作と、リモートコマンダー40との操作によりメニューの選択を受け付け、さらには表示の切り換え等を受け付けるようになされている。
コントローラ33は、このようなプログラムメニュー画面によるメニューM1〜M8の選択において、何れかのソースによりコンテンツをユーザーに提供している状態で、コンテンツを提供するメニューM1〜M3以外のメニューがユーザーにより選択された場合、コンテンツの提供を継続して実行し、このユーザーにより選択されたメニューに係る処理を立ち上げる。これによりこの車載装置1では、例えば音楽を楽しみながら、電子メールを確認する等の処理を実行できるようになされている。
これに対してコントローラ33は、このようなプログラムメニュー画面によるメニューM1〜M8の選択において、何れかのソースによりコンテンツをユーザーに提供している状態で、コンテンツを提供する他のメニューが選択された場合、それまでのコンテンツの提供を中止し、ユーザーにより選択されたコンテンツを再生する。これによりこの車載装置1では、図4又は図5について上述したプログラムメニュー画面を表示してメニューM1〜M3を選択することにより、このコンテンツに関するソースを切り換えることができるようになされている。
コントローラ33は、このようなプログラムメニュー画面による操作に代えて、操作パネルに設けられたソースの操作子13P、リモートコマンダー40に設けられたソースの操作子13Rの押圧操作によっても、コンテンツのソースに係るメニューM1〜M3が操作された場合と同様に、対応するアプリケーションの動作を立ち上げ、またアプリケーションを切り換える。
すなわちコントローラ33は、ユーザーによる電源スイッチ12の操作により、電源立ち下げ時と同一の状態により各部の動作を立ち上げ、この状態がユーザーにメニューM1〜M3の何れかのアプリケーションによりユーザーにコンテンツを提供する状態の場合、図13において矢印Aにより示すように、ソースの操作子13P、13Rの操作に応動して、ユーザーに提供するソースを順次循環的に切り換える。なおこの図13において、ハードディスク装置35に記録されている音楽コンテンツ、及び映像コンテンツに係るアプリケーションをそれぞれオーディオ、ビデオにより示し、テレビジョン放送に係るアプリケーションをTVにより示す。
これに対して電源立ち下げ時と同一の状態により各部の動作を立ち上げて、この状態がメニューM1〜M3に係るアプリケーションによるものでは無い場合、いわゆるラストメモリの記録により、最も最近使用したアプリケーションを、使用を終了した時点の状態により立ち上げる。またこの場合において、この立ち上げたアプリケーションに係る表示を優先して表示画面11に表示する。これにより図13において、矢印Bにより示すように、コントローラ33は、何らコンテンツを提供していないで、かつ地図を表示した状態で、ソースの操作子13P、13Rを操作すると、地図の表示をコンテンツに係る表示に切り換え、コンテンツの提供を開始するようになされている。
これによりこの車載装置1では、単に、ソースの操作子13P、13Rを繰り返し押圧操作することにより、簡易に所望するコンテンツを選択することができるようになされ、その分、使い勝手を向上できるようになされている。
これに対して何れかのコンテンツをユーザーに提供している状態で、ユーザーにより操作パネルに設けられた地図の操作子17P、リモートコマンダー40に設けられた地図の操作子17Rが操作されると、コントローラ33は、図13において矢印Cにより示すように、メニューM4に係るアプリケーションを立ち上げ、表示画面11の表示を地図の表示に切り換える。これによりこの車載装置1では、テレビジョン放送による映像コンテンツ、ハードディスク装置に記録された映像コンテンツ、音楽コンテンツを楽しんでいる状態で、地図の操作子17P、17Rを操作するだけで、簡易に現在位置等を確認できるようになされている。
コントローラ33は、このようにして地図の操作子17P、17Rの操作により地図を表示して、再び地図の操作子17P、17Rが操作されると、表示画面11の表示をコンテンツの表示に切り換える。これによりこの車載装置1では、地図の操作子17P、17Rの繰り返しの操作により、地図の表示、非表示を切り換えることができるようになされ、これによっても使い勝手を向上できるようになされている。
なお地図の操作子17P、17Rの操作による表示の切り換え、ソースの操作子13P、13Rによる表示の切り換えにおいては、各アプリケーションのメイン画面を表示した状態からだけでなく、例えばリスト等の表示に係る下位階層の画面からも遷移するように設定され、これによってもこの車載装置1では、咄嗟の場合の現在位置の確認等において、使い勝手を向上できるようになされている。
コントローラ33は、さらにユーザーにより表示切り換えの操作子であるディスプレイの操作子16P、16Rが操作されると、コンテンツの提供に係るアプリケーションと地図のアプリケーションとで表示を切り換える。なおこのときコンテンツを何らユーザーに提供していない場合、ラストメモリの記録に従って、最も最近に利用したコンテンツの提供に係るアプリケーションを立ち上げ、表示を切り換える。
このとき図14(B)に示すように、メニュー画面(図10)を用いた事前の設定により、2つのアプリケーションに係る表示を並べて同時に表示する2画面表示を間に挟んで、ディスプレイの操作子16P、16Rの操作により順次循環的に表示を切り換える。なお音楽コンテンツの提供に係るメニューM3のアプリケーションにあっては、映像によるコンテンツの提供では無いことにより、このような2画面表示の表示は省略される。これによりこの車載装置1においては、簡易に表示画面11を切り換えて、例えばテレビジョン放送による実況中継を確認しながら、ナビゲーションに係る地図を確認する等の処理を実行できるようになされている。
これによりコントローラ33は、図14(A)に示すように、2画面表示がユーザーにより指示されている場合、例えば地図を表示した状態で、ユーザーによりディスプレイの操作子16P、16Rが押圧操作されると、表示画面11の表示を2画面表示に切り換え、右側にコンテンツの提供に係る画像を縮小し、左側の残った領域で地図を表示する。また続いてユーザーがディスプレイの操作子16P、16Rを操作すると、図14(C)に示すように、この2画面表示をコンテンツの提供画面に切り換え、さらにユーザーがディスプレイの操作子16P、16Rを操作すると、元の地図表示画面を表示するようになされている。
これに対してユーザーが2画面表示を指示していない場合、コントローラ33は、2画面表示を飛ばして、ディスプレイの操作子16P、16Rの操作に応動して地図表示とコンテンツの表示とを切り換える。
コントローラ33は、このようにして表示する2画面表示において、各画面の表示の大きさを、メニュー画面(図10)を用いて事前に設定された分割比に応じて設定し、これによりこのような2つのアプリケーションに係る表示を同時に実行して、ユーザーによる使い勝手を向上するようになされている。
図15は、このように地図とコンテンツとで表示を切り換える際の表示画面を示す平面図である。図13について上述したソースの操作子13P、13R、地図の操作子17P、17Rによる操作、図14について上述したディスプレイの操作子16P、16Rにより地図とコンテンツの提供画面とで表示を切り換える場合、地図画面、コンテンツの提供画面、2画面表示でこの表示が適用される。なお図15に示す例は、コンテンツの提供画面が適用された場合である。
この表示において、コントローラ33においては、地図の表示に関連する情報D1と、コンテンツの提供に係るコントロールバーB1とをそれぞれ上下端に表示する。これによりこの車載装置1では、例えばコンテンツを鑑賞している場合でも、現在位置、ナビゲーションに係る各種の情報を確認できるようになされている。しかしてこれらのコントロールバーB1、地図の表示に関連する情報D1の表示に係るタッチパネル39、リモートコマンダー40によるメニューの操作については、図6等で上述したと同様に、それぞれ個別にアプリケーションを立ち上げている場合と同様にして受け付けられる。
これに対してユーザーによる設定により、これらコントロールバーB1、地図の表示に関連する情報D1の非表示が選択されている場合、コントローラ33においては、タッチパネル39により地図の表示に関連する情報D1を表示する領域が操作された場合、情報D1を表示する。またこれとは逆に、タッチパネル39によりコントロールバーB1側が操作された場合、コントロールバーB1を表示する。またこの表示を介してユーザーによる各種操作を受け付ける。なおこの非表示状態からのコントロールバーB1、地図の表示に関連する情報D1の表示に係る遷移においては、それぞれ図7、図12について上述したと同一に実施される。
これに対してリモートコマンダー40による操作については、センタジョグ46の操作によりこれらコントロールバーB1、地図の表示に関連する情報D1を同時に表示し、これらこれらコントロールバーB1、地図の表示に関連する情報D1の表示の間でセンタジョグ46の操作に応動してフォーカスを切り換える。
これによりこの車載装置1では、2つのアプリケーションを同時に実行する場合にあっても、表示画面11の表示可能領域を有効に利用して、ユーザーによる操作を受け付けるようになされている。なお図15に示す例では、地図のアプリケーションと他のアプリケーションとを同時に実行している状態で、他のアプリケーション側を主体的に表示している場合ではあるが、地図側を表示する場合、さらには2画面表示の場合にあっても、これらコントロールバーB1、地図の表示に関連する情報D1の表示に係る制御にあっては、同一に実行される。
コントローラ33は、このような各メニューM1〜M8に対応する各アプリケーションについては、ユーザーの如何なる操作により動作を停止した場合でも、動作停止時の状態をそれぞれ各アプリケーション毎に記録して保持する。また各アプリケーションの起動にあっては、この記録により各アプリケーションで停止直前状態を再現する。具体的に、コントローラ33は、コンテンツの提供に係るメニューM1〜M3のアプリケーションについては、各アプリケーション毎に(すなわちこの場合、各ソース毎に)、最も最近再生したファイル名、再生を中止した箇所を記録する。また映像コンテンツに係るソースにあっては、コンテンツの提供を中止した時点において、2画面表示であったか否か、コントロールバーB1が非表示であったか否か、メイン画面かリスト画面であるか等が記録される。
コントローラ33は、これにより上述したソースの操作子の操作によりソースを順次循環的に切り換える場合、この記録に従って各アプリケーションを立ち上げることにより、例えばテレビジョン放送によるコンテンツについては、2画面表示により表示し、この状態でユーザーがソースの操作子を操作すると、ハードディスク装置35に記録した映像コンテンツを表示画面の全面により表示する等、ソースを順次循環的に切り換える場合にあっても、ユーザーの好みにあった形態により画像表示するようになされている。しかしてこの場合、コントロールバーB1にあっても、コンテンツ毎に、表示されたり、表示されなかったりすることになる。またコンテンツによっては、リスト画面が表示されることになる。
コントローラ33は、このような表示に係るセンタジョグ46に割り当てられた各種操作のうち、特定の操作については、サイドジョグ52によっても操作を受け付ける。具体的に、コントローラ33は、センタジョグ46により受け付ける操作のうち、コンテンツの提供に係る操作を、サイドジョグ52により受け付ける。またこのサイドジョグ52との関連で、このサイドジョグ52と共に側面に設けられたソースオフの操作子54、戻るの操作子53の操作を受け付ける。ここでソースオフの操作子54は、コンテンツの提供に係る駆動中のアプリケーションの終了を指示する操作子である。戻るの操作子53は、センタジョグ46の隣に設けられた戻るの操作子48と同一の操作を指示する操作子である。
これによりこの車載装置1では、特定のコンテンツの提供に係る操作については、リモートコマンダー40の側面に設けられた操作子により、いわゆるブラインドタッチで操作できるようにし、その分、使い勝手を向上するようになされている。
具体的に、コントローラ33は、音楽コンテンツをユーザーに提供している場合に、サイドジョグ52が回転操作されると、サイドジョグ52が回転操作された方向に、いわゆる曲飛ばしの処理を実行する。またサイドジョグ52が押圧操作されると、リスト画面に表示を切り換える。またこの状態でサイドジョグ52の操作によりフォーカスを切り換えてユーザーによるコンテンツの選択を受け付け、戻るの操作子53の操作により元の画面に表示を切り換える。
これに対してテレビジョン放送によるコンテンツを提供している場合、サイドジョグ52の回転操作により受信チャンネルを切り換える。またハードディスク装置35に記録された映像コンテンツの提供にあっては、サイドジョグ52の回転操作により、操作方向に、所定の時間単位でスキップの処理を実行する。
(2)実施例の動作
以上の構成において、この車載装置1では(図1及び図2)、車内に設けられた車載用クレードル2Aに載置することにより、車両より電源の供給を受け、また車両に設けられた外部ユニット21、カーオーディオ装置28等に接続され、これにより車両で使用可能となる。車載装置1では、電源スイッチ12の操作により電源が立ち上げられ、ナビゲーションに利用できるようになされ、またハードディスク装置35に記録された音楽、映像コンテンツ、テレビジョン放送によるコンテンツを楽しむことができ、さらには現在位置を確認することができる。
このようにしてコンテンツ、現在位置等の確認に供する車載装置1においては、リモートコマンダー40の操作により(図3)、又は表示画面に設けられたタッチパネル39の操作により、利用可能なアプリケーションのメニューであるプログラムメニュー画面が表示され(図4、図5)、このプログラムメニュー画面におけるメニューの選択により、所望するアプリケーションが起動し、これにより例えばテレビジョン放送によるコンテンツを楽しむことができる。またこれにより複数のアプリケーションを立ち上げて、例えば音楽を視聴しながら、例えば地図を表示して現在位置を確認することができる。
またこのようにアプリケーションを選択して、各アプリケーションのメイン画面においては、コンテンツの選択に係るリスト画面へのメニュー等が表示され、さらはコンテンツの再生等に係る各種のメニューが表示され、タッチパネル39の操作により、またリモートコマンダー40の操作により、これらメニューを選択してコンテンツを切り換える等の各種操作を実行することができる(図6〜図12)。
しかしてこのようなメイン画面において、ユーザーに提供するコンテンツが映像コンテンツの場合にあっては、コンテンツの提供に係る画像が表示され、これによりコンテンツの属性情報、メニューを単に表示したのでは、表示が煩わしくなる。また地図をユーザーに提供する場合にあっても、地図に係る情報、ナビゲーションに係る情報を単に表示する場合にあっては、表示が煩雑になる。
またこの車載装置1のように、ナビゲーションの機能とビデオの再生機能とを有するマルチメディア端末においては、このような地図表示と映像コンテンツの提供とを切り換えることにより、このような煩雑さにあっては、一層のことユーザーに煩さを与えることになる。
これによりこの車載装置1においては、メイン画面、リスト画面において、画像を表示してなる表示可能領域の端部に沿った帯状の領域に、画像に関連する情報をこの情報を提供するタイミングで表示する。これにより車載装置1においては、この情報をユーザーが必要とする場合には、確実にこの情報をユーザーに伝達することができる。また不必要な期間においては、この情報を表示しないようにして、表示画面をすっきりとしたものにすることができ、これにより表示の煩雑さを有効に回避することができるユーザーインターフェースを確保することができる。これにより車載装置1においては、ユーザーの負担を軽減し得、運転者の安全運転を図ることができ、また同乗者にあっては、快適な車内空間を確保することができる。
具体的に、ユーザーにより地図の表示が指示された場合(図12)、車載装置1では、ナビゲーションに係る地図の画像を表示して、表示可能領域の端部に沿った帯状の領域に、ナビゲーションに関する情報が提供される。また情報提供のタイミングが、ナビゲーションに係るガイドポイントを基準にしたタイミング、ユーザーによる操作に対応するタイミングに設定される。これにより車載装置1においては、表示可能領域を有効利用して地図を表示し、ナビゲーションに係る情報をユーザーに通知することができる。またユーザーの必要に応じて、さらには情報表示が必要なタイミングで情報提供することにより、表示画面をすっきりとしたものにすることができる。これによりこの場合も、表示の煩雑さを有効に回避することができるユーザーインターフェースを提供することができる。また常時表示する場合に比してユーザーの注意を喚起することができ、これによりナビゲーションに係るユーザーの道案内を一層確実なものにすることができる。またユーザーにおいては、必要に応じてナビゲーションに係る情報を確認することができ、その分、使い勝手を向上することができる。
これに対してテレビジョン放送の受信、ハードディスク装置35に記録されたファイルの再生による映像コンテンツの提供においては(図7)、地図に代えてこの映像コンテンツの画像が表示される。またコンテンツの属性情報が、選択可能なメニューと共に帯状の領域に表示される。またユーザーによる操作に対応するタイミングでこれら属性情報等が表示される。
これによりこの場合も、ユーザーの必要に応じて情報提供することにより、常時表示する場合に比して表示画面をすっきりとしたものにすることができる。これによりこの場合も、表示の煩雑さを有効に回避することができるユーザーインターフェースを提供することができる。また表示可能領域を有効利用してユーザーの所望する映像コンテンツを提供し得、その分、使い勝手を向上することができる。
また地図の表示と映像コンテンツの表示とを並べて表示する2画面表示においては(図14)、ナビゲーションに関する情報が表示画面の上端に沿って表示され、コンテンツの属性の情報、メニューが表示画面の下端に沿って、それぞれ対応するタイミングで表示される。しかしてこの場合は、2画面に対応する2種類の情報を提供するものであることにより、これらの情報を常時提供していたのでは、画像の表示に割り当てる領域が極めて小さくなる。また提供する情報の種類も異なることにより、これらの情報を常時提供する場合にあっては、一段と表示が煩雑になる。しかしながらこの実施例のように情報提供すれば、一段と表示をすっきりとしたものにしてユーザーの使い勝手を向上することができる。
またこのように種類の異なる情報をそれぞれ表示画面の上端側及び下端側で表示することにより、ユーザーにおける混乱を防止することもできる。
この車載装置1では、このように表示画面の下端側に配置する情報にあっては、複数のメニューを重ねることにより、帯状の領域において、属性情報と複数のメニューとを表示する領域が可変され、メニューの操作がユーザーにより促される場合に限って、複数のメニューが表示される。これによりメニューを操作する必要が無い場合には、ユーザーに対してメニューの存在だけが通知されて、大きく属性情報が提供され、これによってもメニューの表示が少なくなる分、表示をすっきりとしたものにして、表示の煩雑さを有効に回避することができる。また属性情報については見易いものとすることができる。
車載装置1では、このような属性情報等の常時の表示、一時的な表示、メニューの重ね合わせ等が、事前の各ソース毎の設定により実行され、これによりユーザーの趣味、嗜好により表示を切り換えてユーザーの使い勝手を向上することができる。
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、目的地に関する情報等の、画像に関連する情報表示を、この関連する情報を提供するタイミングで、表示可能領域の端部に沿った帯状の領域に表示することにより、表示の煩雑さを有効に回避することができるユーザーインターフェースを提供することができる。
具体的に、この画像が、ナビゲーションに係る地図の画像であり、関連する情報が、ナビゲーションに関する情報であることにより、このようなナビゲーションに関する情報を必要な場合にだけ表示し得、表示の煩雑さを有効に回避することができる。
この関連する情報を提供するタイミングが、ナビゲーションに係るガイドポイントを基準にしたタイミングに設定して、又はユーザーによる操作に対応するタイミングに設定することにより、ユーザーに対して情報提供が必要な場合には、確実に情報提供して表示の煩雑さを有効に回避することができる。
またこの画像が、コンテンツの画像であり、この関連する情報が、コンテンツの属性情報であることにより、映像コンテンツ等の提供に関して、表示の煩雑さを有効に回避することができる。
またこの関連する情報と共に、コンテンツの再生に係る複数のメニューを併せて帯状の領域に表示するようにして、このようなメニューに関しても必要な場合にだけ表示し得、表示の煩雑さを有効に回避することができる。
またこのときこのメニューを重ねることにより、帯状の領域において、属性情報とメニューとを表示する領域を可変することにより、このような帯状の領域内においても、必要な場合にだけ必要な数のメニューを表示するようにして、表示をすっきりとしたものにすることができる。
またこのコンテンツに関しては、関連する情報を提供するタイミングを、ユーザーによる操作に対応するタイミングに設定して、ユーザーが情報提供を望む場合には、確実に情報提供して表示の煩雑さを有効に回避することができる。
また画像が、ナビゲーションに係る地図の画像コンテンツを表示する画像とを並べて表示した画像であり、関連する情報が、ナビゲーションに関する情報と、コンテンツの属性の情報であることにより、2画面表示による場合にも、煩雑さを有効に回避することができるユーザーインターフェースを提供することができる。
1……車載装置、2A、2B……クレードル、13P〜18P、13R〜18R、42、47、48、53〜55……操作子、11……表示画面、33……コントローラ、35……ハードディスク装置、39……タッチパネル、40……リモートコマンダー、46……センタジョグ、52……サイドジョグ