JP2005099136A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】皺や画像のにじみの発生がなく、両面一括転写にも最適であり、かつカラー画像を連続紙のような連続ウェブの両面に形成する高速画像形成装置にも適用できる定着装置を提供することを課題とする。
【解決手段】表面に弾性層(55、56)を有する互いに圧接する定着ローラ(51、52)間に未定着トナー像を担持した転写材10を通過させ、それによりトナー像を転写材10上に定着させる定着装置において、定着ローラ(51、52)の表面に対し軸線方向にわたって接触するように高熱伝導性手段(70、80)を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱融解性トナーを用いた複写機、プリンター等の画像形成装置に使用する定着装置に関し、特には、転写材の両面に形成されたトナー像を一括して定着させる両面定着装置に関する。
また更に、本発明はカラー画像を連続紙のような連続ウェブの両面に形成する高速画像形成装置に使用可能な定着装置に関する。
転写材上に形成されたトナー像を加熱定着するための手段として、内部に加熱手段を有する二つの定着ローラを設け、これらを互いに圧接するようにして、その間に転写材を通過させることによりトナー像を加熱し且つ加圧して定着を行う定着装置が知られている。概してこの装置は片面定着に適しており、この装置を用いて、転写材の両面に形成されたトナー像を一括して定着しようとする場合、定着ローラに挟まれた転写材は熱収縮や加圧力の差により、皺や画像のにじみが発生し易い。この原因の一つは、定着ローラの軸線方向の温度分布が不均一になり、それを原因として熱膨張等の差異が生じ、定着ローラの径が軸線方向で異なるようになるために温度差も相俟って径の差による部分的な引っ張りで、皺やにじみが生じやすいというものである。
片面のみへの画像定着である場合、これら皺や画像のにじみの発生は、定着ローラへの転写材の進入角度をガイド板等により所定の角度となるように調整することにより軽減できることが知られている。しかしながら、ガイド板等を用いた場合、転写材の裏面がガイド板等を擦るようにして移動する形となるので、両面のトナー像を一括して同時定着する高速装置としては適していない。
そのため、先ず片面についてのみ画像の転写・定着を行い、次いで他の面への画像の転写・定着を行うことにより両面定着を行う構成が開示されている。(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3049677号公報(第4頁、図4)
この特許文献に開示されている両面印刷の場合、転写材の片面にまずトナー像を定着し、ついで他面にトナー像を形成して定着へと向かわせる構成よりなるために、転写材の裏面側をガイド板でしごきながら定着ローラに通すことが可能であり、上記した皺やにじみの問題は発生しにくい。
また、かかる片面ずつ順に定着する方法では、比較的、定着温度を低く設定できるので定着ローラの弾性層の熱劣化や熱破壊を生じにくくすることができるが、反面、低温度がために転写材により奪われる熱の補給が間に合わず、高速の装置を実施することが難しい。
更に、一度定着ローラを通過した転写材は加熱により収縮されるために、画像も伴って収縮し、表と裏の画像の倍率が異るという問題、および、定着ローラによる2度の転写材の挟持加熱により画像品質が低下するといった欠点がある。
一方、近年、少量多種の印刷を簡易に且つ迅速、容易にこなす機械として、オフセット印刷機のような従来型の簡易印刷機に代わって、デジタル情報に対応して即時出力が可能な、電子写真方式を利用した高画質超高速オンデマンドプリンタが脚光を浴びている。かかるプリンタは、十分にオンデマンドの需要を満たす機能を備えるとともに、当然として、従来の印刷機に匹敵する高品質の画像が要求される。例えばカット紙の片面のみに画像を形成する装置にあっては、上記したようなガイド板等の作用も相俟って良好な画像を得ることが可能であるが、高画質の長尺印刷を実施する場合、または連続紙のような連続ウェブに印刷する場合、または、両面同時定着が不可欠である両面定着の場合、上記したようなガイド板等が敷設できないために画像のにじみや皺の発生等が防止できないという問題を有している。
また、定着ローラの基体である円筒管からそれを覆う弾性層への熱伝導に時間がかかるために、円筒管と弾性層との間に熱伝達の遅延による温度差が発生し、弾性層の表面温度が規定の温度となるように円筒管の内部の加熱手段を制御した場合、円筒管の温度が非常に高温となり弾性層は円筒管との境部で損傷や破壊を生じる場合がある。その為、加熱手段を内部に備えただけの従来型の定着ローラでは、長尺紙や連続紙の印刷に対応できず、特に高速での両面同時印刷機用としては十分に適応できず、多くは実施されていない。
例えば、高速の電子写真装置において転写材に両面転写されたトナー像を同時に定着する定着装置においては、金属からなる円筒管の表面に弾性層を設けた2つの定着ローラを互いに圧接して設け、これら円筒管の内部よりインフラレッドランプ等にて加熱し、転写材を挟持しながら加熱・加圧定着を行うが、弾性層はシリコンゴム等、比較的に低熱伝導率の材料よりなる為に、弾性層の表面温度よりも円筒管の温度が高くなり、特に円筒管と弾性層の境面は非常に高温となり弾性層が熱破壊を起こす問題がある。
更に、定着ローラ(弾性層)の幅に対し転写材の幅が狭い場合、弾性層の表面の温度は通過する転写材により熱を奪われ冷却される為に、低下した温度を元の一定の温度に回復すべく加熱手段が付勢されて加熱し円筒管を介して弾性層に熱補給が行われる。これにより転写材が接触し通過する領域の表面温度は一定温度に保持されるが、弾性層と円筒管の境は高温となり弾性層が熱破壊を起こす。また、転写材が接触し通過する領域以外の部分、例えば、転写材が定着ローラの軸線方向中央部を通過する場合には、転写材が通過しなかった領域は弾性層表面も非常に高温となる為に弾性層に悪影響を与える。これを解決すべく、円筒管内部から加熱する加熱手段(インフラレッドランプ)を転写材の幅に対応して複数本、位置をずらして配置した構成が知られるが、依然として、転写材の通過領域に比して非通過領域が高温となるために問題の解決が困難であった。
一方、定着ローラの軸線方向の温度分布を一様になるように是正するために定着ローラの圧肉壁にヒートローラを埋設させた定着ローラが開示されている。(例えば、特許文献2参照。)
特許第2793978号公報(第2頁、図1)
この文献においては、肉厚の円筒管の内壁内にヒートパイプを密着させ、かつ、円筒管の表面に薄いテフロン被膜を形成した定着ローラを用い、この定着ローラと圧力ローラとの間に転写材を通過させて定着させる構成を示す。この構成によれば、ヒートパイプの特性により円筒管の軸線方向における熱伝導がかなり急速に行われるために、定着ローラの軸線方向の温度分布がかなり一様となるが、片面のみの定着の場合には比較的高速の印刷が可能であるが、両面同時定着を行う両面印刷においては、転写材の接触による冷熱に対する補熱が間に合わず、高速化での実施が難しいという問題がある。
一方、定着ローラ内部に設けた加熱手段のみの加熱では、定着ローラ表面への熱補給を迅速に行うことができないために、定着ローラの表面と接触するように外部加熱手段を設け、定着ローラ表面を外側から直接に加熱する方法が開示されている。(例えば、特許文献3参照。)
特開平11ー231703号公報(第2頁、図6)
この文献の方法は、ウォーミングアップを早めるためにウォーミングアップ時には定着ローラを内部のみならず外側からも加熱するものであるが、転写材がカット紙である場合は、転写材と次の転写材との間隔を適宜な時間となるように設定できるため、転写材によって奪われた定着ローラの温度を次の転写材の搬送前に所定の温度となるように回復させることが期待できるが、高速の連帳機や連続紙を用いる機械にあっては、6K〜10Kmの転写材を連続的に定着ローラに送り込むことになるために、定着ローラ表面の転写材との接触により熱を奪われた領域を所定の温度に回復するように外部加熱手段により急速にかつ連続して加熱させ続けることとなり、転写材が接触しない領域の定着ローラの表面温度が予定外の高温となり弾性層が熱破壊を生じるおそれがあるという問題がある。
本発明は上記した従来技術が有する問題に鑑みてなされたものであり、熱融解性トナーを用いた高画質高速の画像形成装置に適応できる定着装置を提供することを課題とし、更には、皺や画像のにじみの発生がなく、両面一括転写にも最適であり、かつカラー画像を連続紙のような連続ウェブの両面に形成する高速画像形成装置にも適用できる定着装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、表面に弾性層を有する互いに圧接する定着ローラ間に未定着トナー像を担持した転写材を通過させ、それによりトナー像を転写材上に定着させる定着装置において、定着ローラの表面に対し軸線方向にわたって接触するように高熱伝導性手段を設けたことを特徴とする。
更には、定着ローラは内部に設けられた加熱手段により加熱され、前記高熱伝導性手段は前記定着ローラ表面の軸線方向の温度分布が一様となるように前記定着ローラ表面の軸線方向の特定領域の熱を他の領域にを伝導するように作用することを特徴とする。
また、高熱伝導性手段が、熱伝導の良い円筒管の内壁にヒートパイプを密接しまたは埋設してなるローラであることを特徴とする。
また更には、高熱伝導性手段が内部に加熱手段を有し、定着ローラを外表面側から加熱することを特徴とする。
好適には、高熱伝導性手段が、定着ローラの転写材非接触領域の熱を転写材接触領域へと伝達させることを特徴とする。
本発明は、円筒管の表面に弾性層を設けた二個の定着ローラで、転写材を挟持して定着を行う定着装置において、定着ローラの表面に、金属製円筒管の内壁にヒートパイプを密接または埋設してなる高熱伝導ローラを圧接させ、熱伝導により定着ローラの転写材挟持部は高熱伝導ローラによって熱補給を行い、転写材挟持部以外は定着ローラ表面の温度の冷却を自動的に行うことを特徴とする。
また本発明は、それぞれ内部に加熱手段を有し且つ表面に弾性層を有する二つの定着ローラを所定の接触ニップ幅を有するように圧接して設け、定着ローラのニップ間に、表裏それぞれに未定着トナー像を担持した連続ウェブを通過させることによりトナー像を表裏一括して定着する定着装置において、2つの定着ローラのそれぞれの外表面に対して軸線方向ほぼ全長にわたって接触するように、内部にヒートパイプを密接または埋設してなる高熱伝導ローラを設け、定着ローラ表面の連続ウェブと接触しない領域の熱を、連続ウェブとの接触により熱を奪われた領域に伝達させ、定着ローラの表面温度が軸線方向に一様となるように自動的に調整し得るようにしたことを特徴とする。
好適には、高熱伝導ローラが内部に加熱手段を有し、定着ローラを外表面側から加熱することを特徴とする。
また、未定着トナー像が複数の色のトナー像を重ね合わせてなるカラー像よりなり、弾性層が反発弾性率が高いゴム層であることを特徴とする。
上記構成により、本発明によれば、高画質高速の両面印刷においても皺や画像のにじみのない定着を行うことができ、さらには連続紙等の連続ウェブの両面にカラー画像を形成する場合においても、皺や画像のにじみを生じることなく表裏両面を同時に定着することができる。
以下、本発明の形態を図面を参照として説明する。図1は本発明による定着装置の一形態を組み入れた画像形成装置の要部の断面構成図である。図の装置は、連続紙のような連続ウェブ10の表裏両面に表、裏の順でカラー画像を転写し、次いでこれら未定着のカラー画像を表裏一括して定着する構成よりなる。
カラー画像を形成する画像形成部は、大別して、連続ウェブ10(以下単に、転写材という。)の表面(図で見て下面)にカラー画像を形成するための第1の画像形成部20、並びに転写材10の裏面(図で見て上面)にカラー画像を形成する第2の画像形成部30からなる。図示のように第1の画像形成部20と第2の画像形成部30とはほぼ左右対称の構成をなしており、第1の画像形成部20が、転写ベルト21に対して、下から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の画像を形成され、転写ベルト21の頂上部においてそこに形成されたカラー画像を転写材の表面に転写するのに対して、第2の画像形成部30は転写ベルト31に対して、上から順にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の画像が形成され、転写ベルト32の下端において転写材の裏面に画像が転写される点が異なる。
各色のトナー像を形成する感光ドラムY1,M1,C1,BK1並びにY2,M2,C2,BK2は、使用するトナーの色(Y,M,C,BK)並びに帯電、転写等の各種の設定値が異なることを除いては、物理的にはほぼ同じ構成よりなるの。このため以下においては第1の画像形成部の黒色トナー用の感光体BK1への黒色画像の形成について、その周囲に配置された画像形成機器について説明するが、その他の感光ドラムY1,M1,C1,Y2,M2,C2,BK2の周囲にも同様な画像形成機器が配置されている。。
感光ドラムBK1はOPC感光体、アモルファスシリコン感光体等の周知の感光体をアルミニウム等の円筒基体の表面に設けた構成よりなり、図1で見て、作動時には時計方向に所定の速度で回転する。感光ドラムBK1の周囲に作動順に、感光ドラムBK1上の残留電荷を除去するイレーサランプ22、感光ドラムBK1の表面を特定極性に一様に帯電するコロナ帯電器23、帯電された感光ドラムBK1の表面に黒色信号に応じたデジタル光信号を投射することにより所望の情報に基づいた静電潜像を形成するためのLED露光装置24、感光ドラムBK1の表面に形成された静電潜像を黒色トナーにより現像する現像装置25、転写ベルト21の背面側からトナーと逆極性の帯電を行うことにより感光ドラムBK1上に形成されたトナー像を転写ベルト21の表面に転写する転写ローラ(または転写コロナ放電器)26、転写後に感光ドラムBK1表面上に残留するトナー粉体を除去するためのクリーナー27を有する。
感光ドラムY1、M1、C1についても、感光ドラムBK1と同様に上記したイレーサランプ、コロナ帯電器、LED露光装置、現像装置、転写ローラ、クリーナーがそれぞれ設けられているが、それぞれが形成するトナー像の色が異なり、感光ドラムY1についてはイエロー、M1についてはマゼンタ、C1についてはシアンのそれぞれの色に対応した色画像信号に基づく露光と、対応する色のトナーが用いられている。
転写ベルト21は誘電性表面(トナー像担持体面)を有する幅広のエンドレスベルトよりなり、図示例では上下に間隔を隔てて設けられた2つの支持ローラ29a、29bにより支持され、画像形成時には反時計方向に各感光ドラムY1,M1,C1,BK1の周速と同速度で移動する。この移動に伴い、中間転写ベルト26の表面に、感光ドラムY1に形成されたイエロー色のトナー像が、次いで感光ドラムM1、C1、BK1のそれぞれに形成されたマゼンタ色のトナー像、シアン色のトナー像、黒色トナー像が順に転写されて積層されてフルカラートナー画像またはマルチカラートナー画像が形成される。
転写ベルト21を支持する2つの支持ローラ28a、28bのうち、少なくとも上方に位置する支持ローラ29bは、軸線方向全幅にわたって転写ベルト21の背面に接触しており、この支持ローラ28aと対面するように、転写ベルト21の表面に圧接して転写ローラ29が配置されている。転写ローラ29は、、図示しないバイアス電源に連結されており、画像形成時に所定の転写バイアスが印加され、それにより転写ベルト21と接触するようにして搬送されてくる転写材10の表面に、転写ベルト26上に形成されたトナー像が転写される。
転写材10は先に述べたように連続紙よりなり、図示しない送りローラ対により転写ローラ29と転写ベルト10との間に送り込まれ、その表面に転写ベルト21からトナー像を転写された後、ほぼ直角に下方に向かって案内され、案内ローラ32によって第2の画像形成部30のトナー画像転写部33に送られ、裏面にカラートナー像が転写される。
こうして表裏両面にそれぞれ未定着のカラートナー像を担持した転写材10は、両面一括定着のために定着装置50へと送られる。
この例では定着装置50は2つの定着ローラ51,52を有する。定着ローラ51,52は熱伝導率の良い、例えばアルミニウム製の円筒管53,54の外周にシリコンゴム等の弾性層55,56を0.8〜10mm程度の厚さに被覆し、更にその表面にはテフロン被膜57,58が形成されている(図2参照)。2つの定着ローラ51,52は互いに圧接するように配置されており、図示しない駆動手段によりそれぞれ矢印AおよびBの方向に回転するようになっている。かかる定着ローラ51,52の回転は、その間に搬送されてくる転写材10の搬送速度と対応したほぼ同じ速度とされている。定着ローラ51,52の円筒管53,54内にはそれぞれインフラレッドランプ(またはハロゲンランプ)等の加熱手段60,61が設けられている。
一方、定着ローラ51,52の弾性層55,56の外周には、弾性層表面の温度を検知するサーミスタ等の温度センサ62,63が設けられており、このセンサからの信号を受けて図示しない制御手段により加熱手段60,61および後述する高熱伝導性手段の加熱手段をオンオフ制御して定着ローラの温度を所定の温度範囲内に維持すべくしている。温度センサ62,63は、転写材が中央揃え、即ち定着ローラ51,52の軸線方向中央部と接触しながら通過する構成である場合には、当該転写材と接触する領域に設けることが好ましい。
符号64,65は定着ローラ表面にシリコンオイル等の離型性オイルを塗布するオイル供給ローラ、符号66,67は余剰のオイルを除去するブレード、符号68,69は定着ローラ表面に付着したトナー等の残留物を除去するための周知の構成のクリーニングウェブ手段である。
このような構成に加えて、本発明による定着装置は、定着ローラ51,52の表面の軸線方向における温度分布を均一に維持すべく且つ昇温速度を向上すべく、高熱伝導性手段としての高熱伝導ローラ70,80が設けられている。高熱伝導ローラ70,80は、アルミニウム等の熱伝導性の良い材料で作製された中空円筒管71,81と、その内部に軸線方向にわたって配置された加熱手段としてのインフラレッドランプ(またはハロゲンランプ)72、821を有する。円筒管71,81はその外周面にトナーとの離型性が良好なテフロン皮膜等を有しており、定着ローラ51,52の軸線方向ほぼ全幅にわたって定着ローラと接触して配置されている。円筒管71,81の肉厚壁内には複数のヒートパイプ73,83が円筒管71,81の軸線方向にそれに沿って延在するようにして設けられている。
知られるようにヒートパイプ73,83は0.2〜0.6mmの鋼管内に水等の作動液を封入したパイプよりなり、温度の高い領域において吸収した熱を温度が低い領域に急速に伝導し放出する働きをなすもので、本発明においては、定着ローラ51,52の表面の転写材10と接触しない領域、即ち、定着ローラ51,52の両端側の領域の熱を、転写材10と接触して熱が奪われる領域へと伝導し定着ローラ51,52の表面の温度分布を軸線方向にわたってほぼ一様となるように作用する。ヒートパイプ73,83は上記のように円筒管の肉厚壁内に埋設する構成の他、円筒管71,81の内壁に密接して配置した構成でも良く、本発明において「密接」とはこの両方を意味する。このようなヒートパイプの構成の一例は、前出した特許文献2にも開示されている。
円筒管71,81の内部に位置する加熱手段72,82は、定着ローラ51,52の表面温度が所定の温度以下となったときにオンして、ヒートパイプ73,83の作用も相俟って、高熱導電ローラ70、80を介して、定着ローラ51,52の表面温度が軸線方向に一様となるように、定着ローラ51,52を外表面側から加熱する。
このように本発明による定着装置によれば、連続紙のような連続ウェブのような転写材に対しても、転写材との接触により低下した定着ローラ表面の温度を即時に且つ一様の温度分布となるように回復し維持できるために、高画質・高速の定着に適用でき、更に、各色を重ね合わせたカラートナー像に対しても皺や画像のにじみ等のない定着を行うことができる。また、定着ローラの表面温度は軸線方向にほぼ均一で所定の制御温度となるために、定着ローラ内からの加熱手段による加熱を制限することができ、弾性層の熱破壊を起こさず高速の両面同時定着が行うことができる。
好適な実施例をとして、定着ローラ51,52および高熱伝導ローラ70,80として以下の構成およびプロセススピードを用いた。
(1)定着ローラ:
定着ローラの外径:190mm
弾性層の厚さ:0.8〜2.5mm
円筒管:肉厚6mmのアルミニウム管
オイル塗布部材:シリコンゴムのローラまたはフェルト
シリコンオイルブレード:テフロンゴム
クリーニング:ウェブローラ
加熱手段:インフラレッドランプ
温度センサー:非接触サーミスタ
(2)高熱伝導ローラ
構造:比較的に高熱伝導のアルミニウム円筒の軸方向に複数の筒孔を設け、その軸方 向にヒートパイプを密接固定させ、表面に約20μm程度のテフロン(登録商標)をコー ティングしたローラ。
ローラの外径:40〜80mm
ローラの円筒管:肉厚約3mmのアルミニウム管
ローラの内部構造:約30度の角度間隔で複数のヒートパイプを埋設または密接
ローラの加熱:インフラレッドランプ
温度センサー:非接触サーミスタ
(3)オイル塗布
定着ローラ表面に従来技術でシリコンオイルを均一に塗布
(4)クリーニング
周知のクリーニングウェブ手段
上記の構造および条件において下記のようにトナー画像の定着を行った。
転写材として幅520mm〜160mmの連続紙を用い、所定の張力を与えながら搬送した。この転写材に対し、、プロセス速度約500mm/Secで、上記した第1および第2の画像形成部20,30により、その両面に4色の粉体カラートナー像を形成し、引き続き定着装置50の定着ローラ51,52のニップ間へと搬送した。
定着ローラ51,52の温度設定は、円筒管53,54の端部の温度が、弾性層55,56の熱破壊が生じない許容温度以下(240℃以下)となるようにし、従って、表面温度が約240℃以下となるようにした。定着ローラ51,52の表面にはオイル供給ローラ64,65によりシリコンオイルを塗布し、テフロンゴムのブレード66,67で均一にシリコン被覆を形成して定着に臨ませた。定着後に若干、定着ローラ51,52の表面に発生するトナー付着をクリーニングウェッブ紙により除去した。
一方、定着ローラ51,52に対して高熱伝導ローラ70,80をニップが約13mmとなるように圧接させた。高熱伝導ローラ70,80は定着ローラ51,52の回転を摩擦力によって伝導されて回転する。高熱伝導ローラ70,80はその内部の加熱手段72,82の付勢により約220℃となるように制御されている。
こうした構成において、連続する転写材により熱を奪われ定着ローラ51,52の表面温度が低下すると、定着ローラ51,52内の加熱手段60,61が付勢されて定着ローラ51,52を内部から加熱する。
一方、定着ローラ51,52の外表面に接触して設けられている高熱伝導ローラ70,71はその内部に設けられた加熱手段72,82の付勢(オン)によりその外表面が約220℃に加熱されており、定着ローラ51、52の外表面を加熱する。これと同時に、ヒートパイプ73,83の作用により、定着ローラ51、52の転写材10が接触しなかった領域の熱(転写材により熱が奪われていないために比較的高熱の領域の熱)が転写材10が接触した領域(転写材により熱が奪われて温度低下を招いている領域)に素早く伝導し、定着ローラ51,52の軸線方向の温度分布を均一とするように働く。このようにして、例えば、転写材幅が狭い場合でも高熱伝導ローラが定着ローラ表面温度が高い領域がある場合には冷却し、温度低い領域については加熱する作用させ、常時、軸線方向にむらのない温度分布を得ることができ、且つ、弾性層を熱破壊せずに高速で定着が長時間実施できた。
本発明による定着装置を組み入れた画像形成装置の要部を示した断面構成図である。 本発明による定着装置の定着ローラの一例を示す断面図である。 本発明による定着装置の高熱伝導ローラの一例を示す断面図である。
符号の説明
10 連続ウェブ(転写材)
20 第1の画像形成部
21 転写ベルト
29 転写ローラ
30 第2の画像形成部
31 転写ベルト
32 案内ローラ
33 トナー画像転写部
50 定着装置
51 定着ローラ
52 定着ローラ
53 円筒管
54 円筒管
55 弾性層
56 弾性層
57 テフロン被覆
58 テフロン被覆
60 加熱手段
61 加熱手段
70 高熱伝導ローラ(高熱伝導性手段)
71 円筒管
72 加熱手段
73 テフロン被覆
74 ヒートパイプ
80 高熱伝導ローラ(高熱伝導性手段)
81 円筒管
82 加熱手段
83 テフロン被覆
84 ヒートパイプ

Claims (9)

  1. 表面に弾性層を有する互いに圧接する定着ローラ間に未定着トナー像を担持した転写材を通過させ、それによりトナー像を転写材上に定着させる定着装置において、前記定着ローラの表面に対し軸線方向にわたって接触するように高熱伝導性手段を設けたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着ローラは内部に設けられた加熱手段により加熱され、前記高熱伝導性手段は前記定着ローラ表面の軸線方向の温度分布が一様となるように前記定着ローラ表面の軸線方向の特定領域の熱を他の領域にを伝導するように作用することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記高熱伝導性手段が、熱伝導の良い円筒管の内壁にヒートパイプを密接しまたは埋設してなるローラであることを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  4. 前記高熱伝導性手段が内部に加熱手段を有し、前記定着ローラを外表面側から加熱することを特徴とする請求項2または3記載の定着装置。
  5. 前記高熱伝導性手段が、前記定着ローラの転写材非接触領域の熱を転写材接触領域へと伝達させることを特徴とする請求項2乃至4いずれか記載の定着装置。
  6. 円筒管の表面に弾性層を設けた二個の定着ローラで、転写材を挟持して定着を行う定着装置において、定着ローラの表面に、金属製円筒管の内壁にヒートパイプを密接または埋設してなる高熱伝導ローラを圧接させ、熱伝導により定着ローラの転写材挟持部は高熱伝導ローラによって熱補給を行い、転写材挟持部以外は定着ローラ表面の温度の冷却を自動的に行うことを特徴とする定着装置。
  7. それぞれ内部に加熱手段を有し且つ表面に弾性層を有する二つの定着ローラを所定の接触ニップ幅を有するように圧接して設け、該定着ローラのニップ間に、表裏それぞれに未定着トナー像を担持した連続ウェブを通過させることによりトナー像を表裏一括して定着する定着装置において、前記2つの定着ローラのそれぞれの外表面に対して軸線方向ほぼ全長にわたって接触するように、内部にヒートパイプを密接または埋設してなる高熱伝導ローラを設け、定着ローラ表面の前記連続ウェブと接触しない領域の熱を、前記連続ウェブとの接触により熱を奪われた領域に伝達させ、前記定着ローラの表面温度が軸線方向に一様となるように自動的に調整し得るようにしたことを特徴とする両面定着装置。
  8. 前記高熱伝導ローラが内部に加熱手段を有し、前記定着ローラを外表面側から加熱することを特徴とする請求項7記載の両面定着装置
  9. 前記未定着トナー像が複数の色のトナー像を重ね合わせてなるカラー像よりなり、前記弾性層が反発弾性率が高いゴム層であることを特徴とする請求項7または8記載の両面定着装置。
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