JP2004004920A - 定着装置及びそれを備えた電子写真装置 - Google Patents

定着装置及びそれを備えた電子写真装置 Download PDF

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Toshiya Sato
佐藤 俊也
Akiko Oikawa
及川 亜紀子
Toru Miyasaka
宮坂 徹
Kazuhiro Wakamatsu
若松 和博
Katsumi Kumada
熊田 克己
Katsuyoshi Onose
小野瀬 勝義
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Abstract

【課題】画質むら、画像ずれがなく、小型で安価な定着装置を実現する。
【解決手段】未定着のトナー画像が形成された記録媒体8をトナー画像面が加熱ローラ4と接するような向きに装着し、加熱ローラ4は、金属性の芯金の表面に耐熱性弾性層を備え、駆動源によって回転駆動されながら加熱源13によって加熱されるローラであり、前記弾性層は、剥離ローラ2の表面硬度に対して低くして前記記録媒体と定着ベルト1を挟んで前記剥離ローラに圧着する部分において前記記録媒体が加熱ローラ側へ食い込むような形状の凸ニップを形成しながら前記定着ベルト及び前記剥離ローラを従動させる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式によって画像を記録するプリンタやファクシミリ等の画像記録装置の定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の熱ローラ定着方式の欠点を補うべく考案されたベルトを用いた定着方式は、クイックスタート、低温定着、そして非オフセット性等の優れた特性を持っている。このベルト定着方式の構成を大別すると、特開平4−273279号公報記載のように、1本の定着ベルトに対して1つの加圧ローラによって定着する方式が開示されている。
【0003】
また、特開平2−39057号公報や特開平4−19917号公報に記載のように、1本の定着ベルトに対して2つの加圧ローラによって定着する方式、及び特開平2−190870号公報や特開平4−199169号公報記載のように、2本の定着ベルトの間に用紙を通して定着する方式が開示されている。
【0004】
上記従来技術のベルト定着方式を通していえる特徴あるいは狙いは、定着ベルトを用いることにより従来のローラ定着方式では大きくとれなかったニップ、すなわち加熱時間を大きく確保できるということである。さらに、定着ベルトから用紙が剥離する際、冷却することによりその非オフセット性を確保できるということである。
【0005】
更に、特公昭53−17061号公報記載のように、2本のローラに定着ベルトをかけ渡し、それら2本のローラと定着ベルトに接触するようにもう1本のローラを配置する構成の定着装置もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記定着ベルトを用いた定着装置のうち特開平4−273279号公報、特開平2−39057号公報、特開平4−19917号公報、特開平2−190870号公報、特開平4−199169号公報記載の5つの定着装置は、全て定着面すなわち画像面に定着ベルトを用いているということがもう一つの特徴である。
【0007】
従って、定着ベルト面の状態,特性が出力画像に直接影響を及ぼし、そのため発生する問題点がいくつかある。画像すなわち溶融トナーとの離型性を向上させるために、定着ベルト表面には特殊な表面処理、例えばフッ素加工やシリコーンゴムコートが必要となり、定着ベルトがコストアップしてしまう。
【0008】
また、表面処理のむらによる画質むらの発生も予想される。さらに、定着ベルトのより,蛇行,しわが画像の色ずれ,画像ずれを引き起こしてしまう。これらを防止するアイデアもいくつか提案されているが、何れも定着装置のコストアップは避けられない。
【0009】
さらに、冷却剥離を実現するためには冷却時間をかなり長くとらねばならず、定着装置の大型化につながってしまう。また、強制的に冷却する機構も考案されてはいるが、やはり、コストアップにつながる。
【0010】
さらに、残りの1つの特公昭53−17061号公報ではローラ側を画像面としてはいるが、2本のローラ両方にもう1本のローラが圧接する構成になっているため、定着ベルトのより,蛇行,しわが発生し、画像のむらを引き起こしてしまう。
【0011】
本発明の目的は、上記問題点を解決すべく、画質むら、画像ずれがなく、小型で安価な定着装置及びそれを備えた電子写真装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、回転可能な剥離ローラと引張ローラによって掛張られた定着ベルトと、該定着ベルト及び記録媒体を挟んで前記剥離ローラに圧着回転し前記記録媒体を搬送しながら前記画像を定着させる加熱ローラを有する定着装置において、前記記録媒体は、前記未定着の画像面が前記加熱ローラと接触するような向きに装着され、前記加熱ローラは、前記定着ベルトの前記剥離ロ−ラ巻付部と張設部とに亘って、前記定着ベルトと共に前記記録媒体を押圧することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の他の特徴は、現像器のトナーにより可視画像を形成する中間転写ドラムと、前記可視画像を記録媒体上へ転写する転写器と、前記転写された可視画像を加熱定着する定着装置を有する電子写真装置において、前記定着装置は、前記定着装置を使用することにある。
【0014】
本発明によれば、未定着の画像が形成された記録媒体は、未定着の画像面が加熱ローラと接触するような向きに装着される。加熱ローラは、定着ベルトの剥離ローラ巻付部と張設部とに亘って、定着ベルトと共に前記記録媒体を押圧する。
【0015】
このように、記録媒体上の未定着の画像、すなわちトナー像は低い温度で十分長い時間加熱される。従って、トナー像のトナー層内部における表面側と用紙面側との温度勾配が緩和され、画質の均一性、透明性が向上し、かつ、従来のローラ定着装置のような短い加熱時間による熱エネルギー供給の場合に起こる供給過多によるオフセットの発生を抑制できる。
【0016】
また、加熱ローラは、画像面すなわちトナー像面に密着して、記録媒体を安定に駆動、搬送する。また、剥離ローラは加熱ローラとの間で加熱ローラ側への凸ニップを形成し、非オフセット性の向上を図ることができる。
【0017】
また、定着ベルトは、低コスト化が図れ、記録媒体に長時間安定して熱エネルギーを供給できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例に係る定着装置及びそれを備えた電子写真装置を、図を用いて説明する。
【0019】
本発明の定着装置はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の各色のトナーによりフルカラー画像を作成できるレーザプリンタや複写機等の画像記録装置に装備され、フルカラー画像を定着するものである。
【0020】
図9は、本発明の一実施例に係る定着装置を備えた電子写真装置の概略構成を示す。
図9に示すように、有機光導電体層を表面に形成した感光ベルト17は矢印の方向に回転する。帯電器19によって感光ベルト17の表面に所定の電荷が付与され、画像情報に応じて制御されたレーザー18が照射された部分の電荷が消去されて、感光ベルト17の表面に静電潜像が形成される。
【0021】
次いで、現像器(イエロー)20に収容されている現像剤中で摩擦帯電されたトナーにより感光ベルト17の表面に形成されている静電潜像を現像して可視像とし、この可視像を中間転写ドラム24上へ転写する。
【0022】
この行程を、さらに現像器(マゼンタ)21、現像器(シアン)22、現像器(ブラック)23を用いて行ない、中間転写ドラム24上に4色を重ねた可視画像を形成する。この可視画像を転写器25を用いて記録媒体26上へ転写し、本発明の定着装置27により加熱定着して電子写真が出来上がる。
【0023】
次に、具体的に本発明の一実施例に係る定着装置を説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る定着装置の概略構成を示す。
図1に示すように、定着ベルト1、剥離ローラ2、引張ローラ3、加熱ローラ4、加熱源5、温度制御手段としてのサーミスタ6、トナー像7、紙などの記録媒体8で構成されている。
【0024】
定着ベルト1は、回転可能な剥離ローラ2と引張ローラ3によって掛張られ、加熱ローラ4がこの定着ベルト1を挟んで剥離ローラ2に圧着している。
【0025】
加熱ローラ4は、図示されていないモータ等の駆動源によって矢印方向に回転駆動され、この加熱ローラ4の回転によって定着ベルト1が図示した矢印方向に回転する。さらに、回転する定着ベルト1によって、剥離ローラ2及び引張ローラ3が従動回転する。
【0026】
これらの回転により、未定着のトナー像7が載った記録媒体8は、トナー像面が加熱ローラ4に接する向きで、加熱ローラ4と引張ローラ3との間及び加熱ローラ4と剥離ローラ2との間、すなわち定着ベルトの剥離ローラ巻付部と張設部とに亘って、定着ベルト1と共に通過する構成となっている。
【0027】
定着ベルト1には、例えば厚さ30〜50μmの電鋳による無端状のニッケルベルトや、厚さ60〜100μmのポリイミド樹脂の無端状ベルトが用いられる。また、それらの無端ベルトの外周面に厚さ50〜150μmのシリコーンゴム層を設けるか、PFAやフッソ樹脂によって外周面を離型化処理したものが使用される。
【0028】
剥離ローラ2は、アルミニウム等の芯金上にシリコーンゴム等の耐熱弾性層を設けて構成されており、図示されないバネにより定着ベルト1を挟んで加熱ローラ4に加圧されている。
【0029】
引張ローラ3は、中空のアルミ芯金からなり、定着ベルト1の寄り止め用に軸方向の両端部に定着ベルト1の厚さより大きい図示されていない段差部を有している。また、剥離ローラ2と引張ローラ3とにより掛張している定着ベルト1に張力を与えるため、引張ローラ3は、図示されないバネによって図中左下方向へ荷重がかけられている。
【0030】
加熱ローラ4は、中空のアルミ芯金上にシリコーンゴム等の耐熱弾性層を設けて構成され、その内部にはヒータランプ等の加熱源5が備えられ、加熱源5の熱は加熱ローラ4を通してトナー像7及び記録媒体8に伝えられる。サーミスタ6が加熱ローラ4の外周面に設置され、加熱源5への通電量を調節することで加熱ローラ4表面の温度が制御される。
【0031】
加熱ローラ4及び剥離ローラ2の圧着部に形成されるニップの形状を、記録媒体8上のトナー像7が付着している面が凸状とするために、加熱ローラ4及び剥離ローラ2の耐熱弾性層は、加熱ローラ4に比べて剥離ローラ2の方が硬度の高い弾性層が用いられる。
【0032】
即ち、剥離ローラ2の耐熱弾性層の硬度を加熱ローラ4の耐熱弾性層の硬度に比べて高くするためには、剥離ローラ2の耐熱弾性層自身に硬度の高い材料を使用するか、或いは加熱ローラ4よりも耐熱弾性層の厚さを薄くして使用するか、どちらかである。
【0033】
従って、剥離ローラ2には耐熱弾性層を敢えて設けずに、アルミニウム等の金属ローラをそのまま用いてもよい。
【0034】
図2は、本発明の他の実施例に係る定着装置の概略構成を示し、中空のアルミ芯金からなる引張ローラ9の内部にヒータランプ等の加熱源10を設けた例を示す。
【0035】
図3は、本発明の他の実施例に係る定着装置の概略構成を示し、剥離ローラ2と引張ローラ3によって掛張られた定着ベルト1の内周部にヒータランプ等の加熱源11を設けた例を示す。加熱源11は、PTCセラミックヒータ等の面状ヒータを用いてもよい。
【0036】
このPTCセラミックヒータ等の面状ヒータを用いる場合には、面状ヒータを定着ベルト1の裏側に接触させ、摺動させる方が望ましい。この面状ヒータにサーミスタを取り付け、面状ヒータへの通電量を制御することで温度制御ができる構成にしてもよい。
【0037】
図4は、本発明の他の実施例に係る定着装置の概略構成を示し、加熱ローラ4の加熱手段として内部にヒータランプ等の加熱源13を配した外部加熱ローラ12を加熱ローラ4に接触させるように設けた例を示す。
【0038】
また、図5は、本発明の他の実施例に係る定着装置の概略構成を示し、加熱ローラ4の加熱手段として反射板15を有したヒータランプなどの加熱源14を加熱ローラ4に非接触で設けた例を示す。
【0039】
この図4と図5の場合は、熱伝導性の悪いゴムなどの弾性体層をその表面に配した加熱ローラ4の表面を直接加熱するため、図1、図2、図3の定着装置よりも加熱ローラの表面温度の安定性に優れている。
【0040】
次に、本定着装置の動作を図1を用いて説明する。
電子写真の各プロセスにより形成された未定着のトナー像7が載った記録媒体8は、トナー像面が加熱ローラ4に接する向きで図中下側から侵入し、まず加熱ローラ4と定着ベルト1に挟まれ搬送される。
【0041】
その後、記録媒体8は、加熱ローラ4に密着したまま加熱ローラ4の回転と共に加熱されながら移動し、加熱ローラ4と剥離ローラ2の間で、定着ベルト1と共に再び加圧され、定着工程が終了する。
【0042】
記録媒体8を加熱する加熱時間は、トナー像7のトナー層内部の温度分布に大きく影響し、画質、非オフセット性に大きな影響を及ぼす。これはトナー層内部の温度分布が大きく影響している。
【0043】
図10には、加熱時間が短いローラ定着装置の場合、及び加熱時間が短いベルト定着装置の場合の、トナーと用紙の界面温度が同じ温度になる時のトナー層内部の温度分布を示している。
【0044】
図10に示すように、ローラ定着装置のように加熱時間が短い場合には、トナー層内部に大きな温度差が生じ、部分的に温度が高くなり過ぎる(あるいは設定温度によっては逆に低くなり過ぎる)ため、オフセット(設定温度によっては定着強度不足)が発生すると考えられる。
【0045】
一方、ベルト定着装置のように加熱時間が長い場合には、トナー層の内部温度は低い温度で均一になる。そのため、トナー層の温度はその位置によらずすべて定着良好範囲に収まり、オフセットのない定着が実現できる。
【0046】
本実施例のトナー像7は、加熱ローラ4と定着ベルト1との間で低温度で長く加熱されるため、従来のニップ幅の狭いローラ定着方式よりも、トナー層内部の温度分布は緩やかになる。
【0047】
そのため、トナー層と記録媒体8との界面における定着強度を確保するために必要な加熱ローラ表面の温度を低く設定できる。従って、オフセットの発生を抑えることができる。
【0048】
さらに、加熱ローラ4と剥離ローラ2の圧着部は記録媒体8が加熱ローラ側へ食い込むような形状になっているため、記録媒体8は加熱ローラ4から引き離されるように加熱ローラ4から剥離する。
【0049】
これにより、記録媒体8及びトナー像7の加熱ローラ4との剥離性は向上するため、従来のようにシリコーンオイル等の離型剤を多量に塗布しなくてもオフセットが発生しにくくなり、分離爪等の用紙剥離手段を削除することができる。
【0050】
図6に、実際に図1〜図5に示す本実施例の定着装置を用い、記録媒体8として普通紙を用いた場合にオフセット及び定着不良が起こらない定着ベルト1の温度領域(以下、非オフセットバンドと呼ぶ)を測定した結果を示す。
【0051】
この測定は、プロセス速度は70mm/sとして行った。なお、オイル塗布は行っていない。
【0052】
図中、Aが図1の定着装置で定着を行った結果、Bが図2の引張ローラ9の内部に加熱源10を設けた定着装置で定着を行った結果、Cが図3の剥離ローラ2と引張ローラ3によって掛張られた定着ベルト1の内周部にヒータランプなどの加熱源11を設けた定着装置で定着を行った結果である。
【0053】
また、Dが図4の定着装置で定着を行った結果、Eが図5の定着装置で定着を行った結果である。
【0054】
図に示してはいないが、従来のローラ定着方式ではオイル塗布を行わない場合は非オフセットバンドは存在しない。一方、本実施例の定着装置では、図6のAに示すように、オイルレスでも120℃〜150℃の約30℃の非オフセットバンドを確保できる。
【0055】
更に、図2、図3に示した定着装置では、図6のB、Cに示すように、Aよりもさらに非オフセットバンドの範囲が低温度側で拡大している。これは、定着ベルト1の背面から加熱源10、あるいは11を用いて定着ベルト1を加熱し、記録媒体8を背面から加熱しているため、トナー層と記録媒体の界面温度が上昇し、定着強度が向上したためである。
【0056】
更に、図6のD、Eでは、前述したように、熱伝導性の悪いゴムなどの弾性体層をその表面に配した加熱ローラ4の表面を直接加熱するため、本実施例の他の定着装置よりも加熱ローラ4の表面温度の安定性に優れている。しかしながら、加熱はトナー像7の面からだけであるため、非オフセットバンドはAと同じ範囲となる。
【0057】
また、いずれの定着装置を用いて定着を行った画像でも色ずれ,むら等の画質不良は発生しなかった。
【0058】
このように、本実施例の定着装置を用いて定着を行った場合、従来のローラ定着方式では不可能だった、オイルレスでの定着が可能となる。
【0059】
次に、本発明の更に他の実施例を説明する。
【0060】
図7は、本発明の更に他の実施例に係る定着装置の概略構成を示す。
【0061】
図7に示すように、定着ベルト1、剥離ローラ2、引張ローラ3、加熱ローラ4、加熱源5、温度制御手段としてのサーミスタ6、その内部に離型剤を保持する離型剤塗布ローラ16、トナー像7、紙などの記録媒体8で構成されている。
【0062】
定着ベルト1は、回転可能な剥離ローラ2と引張ローラ3によって掛張られ、加熱ローラ4がこの定着ベルト1を挟んで剥離ローラ2に圧着している。
【0063】
加熱ローラ4は、図示されていないモータ等の駆動源によって矢印方向に回転駆動され、この加熱ローラ4の回転によって定着ベルト1が図示した矢印方向に回転する。さらに、回転する定着ベルト1によって、剥離ローラ2及び引張ローラ3が従動回転する。
【0064】
更に、加熱ローラ4の外周部には、加熱ローラ4に接触し従動して回転することにより離型剤を加熱ローラ4に塗布する離型剤塗布ローラ16が設けてある。
【0065】
これらの回転により、未定着のトナー像7が載った記録媒体8は、トナー像面が加熱ローラ4に接する向きで、加熱ローラ4と引張ローラ3との間及び加熱ローラ4と剥離ローラ2との間を定着ベルト1と共に通過する構成となっている。
【0066】
ここで、図7の定着ベルト1、剥離ローラ2、引張ローラ3、加熱ローラ4の形状,材料,構成,作用等は、すべて図1で説明したものと同じであるので省略する。
【0067】
離型剤塗布ローラ16は、アルミ芯金上に粘度3000csのシリコーンオイルを保持した紙などの保持材を巻き付け、その回りにフェルトなどの多孔質材を巻き付けたものであり、加熱ローラ4に接触従動して回転するように配されている。
【0068】
加熱ローラ4が加熱され、回転することにより、離型剤塗布ローラ16からはシリコーンオイルが滲みだし、加熱ローラ4の表面に塗布される。
【0069】
なお、離型剤を加熱ローラ4に安定して、均一に塗布できるものであれば、パッド、フェルト、などローラ以外の形状、構造のものでも構わない。
【0070】
次に、本定着装置の動作を図7を用いて説明する。
電子写真の各プロセスにより形成された未定着のトナー像7が載った記録媒体8は、トナー像面が加熱ローラ4に接する向きで図中下側から侵入し、まず離型剤塗布ローラ16によりシリコーンオイルが均一に塗布された加熱ローラ4と定着ベルト1に挟まれ搬送される。
【0071】
その後、記録媒体8は、加熱ローラ4に密着したまま加熱ローラ4の回転と共に加熱されながら移動し、加熱ローラ4と剥離ローラ2の間で、定着ベルト1と共に再び加圧され、定着工程が終了する。
【0072】
図8に、実際に図7に示す本実施例の定着装置を用い、記録媒体8として普通紙を用いた場合にオフセット及び定着不良が起こらない定着ベルト1の温度領域(以下、非オフセットバンドと呼ぶ)を測定した結果を示す。
【0073】
なお、比較のために、離型剤塗布を行わない図1に示す実施例の定着装置を用いて定着した結果を併せて示した。また、この測定は、プロセス速度は70mm/sとして行った。
【0074】
図8のFに示すように、離型剤塗布を行うことにより、非オフセットバンドが30℃高温側に拡大する。このように、本実施例の定着装置を用いて定着を行うことにより、離型剤塗布を行わなくても従来のローラ定着方式では実現できなかった、非オフセットバンドの確保は可能であるが、さらにシリコーンオイルなどの離型剤をトナー像7に接触する加熱ローラ4に微量に塗布することにより、さらに非オフセットバンドは拡大する。
【0075】
また、この定着装置を用いて定着を行った画像では色ずれ,むら等の画質不良は発生しなかった。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、剥離爪等の記録媒体剥離手段が無くても記録媒体が加熱ローラに巻きつくことが無く、シリコーンオイル等の離型剤を塗布しなくても非常に広い温度範囲でオフセットの無い定着を行うことができるので、離型剤塗布手段の削除もしくは簡素化が可能となり、定着装置全体を小型化することができる。
【0077】
さらに、トナーと接触する面が従来のベルト定着方式のような定着ベルト面ではなくローラ面であるため、従来ベルト定着装置の定着ベルトでは必須であったトナ−との離型性を向上させるための表面処理、例えばフッ素加工やシリコーンゴムコートが不必要となる。
【0078】
また、表面処理層の塗布むらなどの定着ベルト面の状態,特性が出力画像に及ぼす影響を排除することができる。さらには、定着ベルトのより,蛇行,しわにより発生する画像の色ずれ,画像ずれを排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る定着装置の概略構成図である。
【図2】本発明の他の実施例に係る定着装置の概略構成図で、引張ローラの内部に加熱源を設けた例を示す図である。
【図3】本発明の他の実施例に係る定着装置の概略構成図で、定着ベルトの内周部に加熱源を設けた例を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る定着装置の概略構成図で、外部加熱ローラを加熱ローラに接触させるように設けた例を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る定着装置の概略構成図で、反射板を有した加熱源を加熱ローラに非接触で設けた例を示す図である。
【図6】図1〜図5の定着装置を用いた時の非オフセットバンドを示した図である。
【図7】本発明の更に他の実施例に係る定着装置の概略構成図である。
【図8】図7の定着装置を用いた時の非オフセットバンドを示した図である。
【図9】本発明の一実施例に係る定着装置を備えた電子写真装置の概略構成図である。
【図10】従来のローラ定着装置と本発明に係るベルト定着装置におけるトナー層内部の温度分布を示した図である。
【符号の説明】
1…定着ベルト、2…剥離ローラ、3…引張ローラ、4…加熱ローラ、5…加熱源、6…サーミスタ、7…トナー像、8…記録媒体、9…引張ローラ、10…加熱源、11…加熱源、12…外部加熱ローラ、13…加熱源、14…加熱源、15…反射板、16…離型剤塗布ローラ、17…感光ベルト、18…帯電器、19…レーザー、20…現像器(イエロー)、21…現像器(マゼンタ)、22…現像器(シアン)、23…現像器(ブラック)、24…中間転写ドラム、25…転写器、26…記録媒体、27…定着装置。

Claims (6)

  1. 回転可能な剥離ローラと引張ローラによって掛張られた定着ベルトと、該定着ベルト及び記録媒体を挟んで前記剥離ローラに圧着回転して前記記録媒体を搬送しながら未定着のトナー画像を前記記録媒体に定着させる加熱ローラを備えた定着装置において、
    前記加熱ロ−ラを加熱する加熱源を該加熱ロ−ラの表面外側に設け、
    前記記録媒体は、前記未定着のトナー画像面が前記加熱ローラと接触するような向きに装着され、前記加熱ローラは、前記定着ベルトの前記剥離ローラ巻付部と張設部とに亘って、前記定着ベルトと共に前記記録媒体を押圧する構成であって、この加熱ローラは、金属性の芯金の表面に耐熱性弾性層を備え、駆動源によって回転駆動されるローラであり、この加熱ローラ表面の弾性層は、前記剥離ローラの表面硬度に対して低くして前記記録媒体と定着ベルトを挟んで前記剥離ローラに圧着する部分において前記記録媒体が加熱ローラ側へ食い込むような形状の凸ニップを形成しながら前記定着ベルト及び前記剥離ローラを従動させることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1において、前記張設部の内側で、かつ前記加熱ローラと反対側に加熱手段を設けることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2において、前記加熱ローラの外側に加熱ローラ表面に離型剤を塗布する手段を設けることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1〜3の1項において、前記定着ベルトは、無端状のベルトであることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項4において、前記無端状のベルトの表面に離型化処理を施すことを特徴とする定着装置。
  6. トナー画像を形成する中間転写ドラムと、前記トナー画像を記録媒体上へ転写する転写器と、前記転写されたトナー画像を加熱定着する定着装置を備えた電子写真装置において、
    前記定着装置は、請求項1〜5のいずれか1項記載の定着装置であることを特徴とする電子写真装置。
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