JP2005099131A - 顕微鏡用対物レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】 光学素子を確実に保持できるとともに、安定した素子性能を確保できる顕微鏡用対物レンズを提供する。
【解決手段】 鏡枠2のテーパ面2bに対してボールレンズ1のテーパ面1aを光軸先端方向に落とし込み、鏡枠2のテーパ面2bとボールレンズ1のテーパ面1aとの間にシール剤としてシリコーン樹脂材3を充填した状態で、押え部材4のねじ部4aの鏡枠2のねじ部2cへのねじ込みにより突出部4b先端をボールレンズ1の球面1bに当接して所定の押圧力を作用させ、ボールレンズ1を鏡枠2内に保持させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液浸で用いられる顕微鏡用対物レンズに関するものである。
液浸で用いられる顕微鏡用対物レンズのうち、特に、高NAを持つ対物レンズは、レンズ性能を確保するため、レンズ先端のレンズ群の保持、遮光、WD(標本と対物レンズ先端の距離)の確保など様々なことが要求される。
このうち、レンズ先端のレンズ群の保持については、このレンズ群に高NAが必要される場合、半球に近いレンズ群が用いられることが多い。しかし、この半球に近いレンズ群(以下ボールレンズと呼ぶ)は、普通の凸レンズ、凹レンズや、メニスカスのレンズと異なり外周部に平らな部分がないため、様々な工夫を用いて鏡枠に保持させている。
図4は、このようなボールレンズの保持方法の一例を示すもので、レンズ保持部42aを有するヤトイ42に鏡枠41を取付け、ヤトイ42のレンズ保持部42aにボールレンズ43を保持させた状態で、鏡枠41先端のレンズ取付部41aにボールレンズ43を接着剤を用いて固定し、その後、ヤトイ42を取外して部品組を完成するようにしている。
また、図5は、ボールレンズの保持方法の他の例を示すもので、ボールレンズ52にテーパー状の取付面52aを設け、また、鏡枠51の先端部内面に、ボールレンズ52の取付面52aに対応するテーパ状の取付面51aを形成し、この取付面51aに接着剤を塗布し、この上にボールレンズ52の取付面52aを落とし込み固定することで部品組を完成するようにしている。この場合、鏡枠51の先端テーパ部がボールレンズ52の有効系の近傍まで形成されているため、フレア光に対する遮光効果を有する。
一方、図6は、ボールレンズ61の遮光方法の例を示すもので、鏡枠63に保持されたボールレンズ61の表面の平らな部分61aに絞り62を貼り付けフレアーを防止するようにしている。その他、特許文献1に開示されるようにボールレンズが単レンズならレンズ表面に金属膜を蒸着させる方法もある。
さらに、WDの確保については、高NAを持つ液浸対物レンズの場合、WDが0.1〜0.3程度と非常に短いことが多く、このため鏡枠よりボールレンズが突出していると標本と衝突して傷やバリになる虞がある。このため、一般的には鏡枠をボールレンズより僅かに突出させるように構成している。しかし、鏡枠の突出量が大きいとWDを損失してしまうので、例えば、鏡枠先端をボールレンズ先端より微小に突出させるように切削加工を施してWDの確保をする方法やボールレンズの遮光に用いる絞りを特許文献1に開示される金属膜を蒸着して形成する方法なども考えられている。
実開平4−46416号公報
しかしながら、図4に示すボールレンズの保持方法によると、鏡枠41先端のレンズ取付部41aにボールレンズ43が接着固定されているため、例えば、ボールレンズ43先端をクリーニングするような場合、ボールレンズ43が強く押されると、ボールレンズ43が鏡枠41から外れてしまうことがある。このため、ボールレンズ43が鏡枠41から外れないように接着力の強力なエポキシ系等の接着剤などを用いることが考えられるが、一般的に接着力の強力な接着剤はレンズ自身に歪を与えることがあり、レンズ性能の低下を招くという問題を生じる。
また、図5に示すボールレンズの保持方法については、鏡枠51の先端部内面のテーパー状の取付面51aにボールレンズ52の取付面52aを接着することで、図4に示す保持方法に比べてボールレンズ52の取付を強固にできるが、この場合も程度の問題で、ボールレンズ52が強く押されると、ボールレンズ52が鏡枠51から外れてしまうことがある。また、この場合も、接着力の強力なエポキシ系等の接着剤などを用いること、レンズ自身に歪を与え、レンズ性能の低下を招くという問題も生じる。
一方、図6に示す遮光方法によると、貼り付けられた絞り62の厚み分だけWDを損失することになり、また、絞り62をボールレンズ61に貼り付けることにより歪が発生し易くなり、レンズ性能の低下を招くことがある。さらに、絞り62は、非常に薄いので貼り付けに作業者の熟練を要する。また、特許文献1に開示される金属膜を蒸着させる方法は、単レンズでなければ採用ができない。これは色収差を良好に補正するためボールレンズに微小なレンズを埋め込んであるようなレンズ群では、金属膜蒸着時に熱がかかると、微小レンズが剥がれる恐れがあるからである。
さらに、WDを確保するため、鏡枠先端をボールレンズ先端より微小に突出させるように切削加工を施するには、非常に高精度な加工が要求されるため、作業者の熟練を要し、また、鏡枠の金属表面が剥き出しになるため、錆が発生しにくい材料を選定しなくてはならない。さらに、金属膜蒸着する方法は、上述したように金属膜蒸着時に熱がかかると、微小レンズが剥がれる恐れがあり実用的でない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、光学素子を確実に保持できるとともに、安定した素子性能を確保できる顕微鏡用対物レンズを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、観察光軸に対し、先端側が細径となるテーパ形状を有し、後端側が凸状の球面を有する光学素子と、先端内側形状が、前記光学素子のテーパ形状部を光軸先端方向に落とし込み可能となる略同形状のテーパを有する第1の鏡枠と、前記第1の鏡枠と光軸方向への移動及び固定が可能であり、前記光学素子の前記球面を押圧可能な第2の鏡枠と、を先端部に有することを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記光学素子と第1の鏡枠の各テーパ面との間に、シール剤を充填したことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2のいずれかに記載の発明において、前記第1の鏡枠の先端部は、前記光学素子のテーパ部を覆い隠す形状であることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2のいずれかに記載の発明において、前記第1の鏡枠の先端部と、前記光学素子のテーパ部先端部との間をシール部材で充填したことを特徴としている。
本発明によれば、観察光軸に対し、先端側が細径となるテーパ形状を有し、後端側が凸状の球面を有する光学素子のテーパ形状部を第1の鏡枠の光学素子のテーパ形状部と略同形状のテーパに落とし込み、さらに第1の鏡枠と光軸方向への移動及び固定が可能な第2の鏡枠により光学素子の球面を押圧することにより、光学素子が第1の鏡枠から外れる心配の全くない確実な保持を実現できる。また、第1の鏡枠と光軸方向への移動及び固定が可能な第2の鏡枠を設けたことで、第2の鏡枠の移動調整により、最適なWDを簡単に設定することができる。
また、本発明によれば、光学素子は、強接着力の接着材などを用いることなくシール剤を介して第1の鏡枠に保持されるので、光学素子に不要な歪を生じさせることがなくなり、
安定した素子性能を確保することができる。
さらに、本発明によれば、第1の鏡枠により光学素子を落とし込み保持し、または光学素子のテーパ形状部を覆い隠すことにより、フレアーの原因となる有害光線を確実に遮光することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態が適用される顕微鏡用対物レンズの概略構成を示している。
図1において、1は光学素子としてのボールレンズで、このボールレンズ1は、観察光軸aに対し、先端側が細径となるテーパ面1aを有するとともに、後端側が凸状の球面1bに形成されている。
ボールレンズ1は、第1の鏡枠としての鏡枠2に保持されている。鏡枠2は、筒状本体2aを有し、この筒状本体2aの先端内側形状がボールレンズ1のテーパ面1aを光軸先端方向に落とし込み可能とする略同形状のテーパ面2bになっている。そして、このようにした鏡枠2のテーパ面2bに対してボールレンズ1のテーパ面1aを光軸先端方向に落とし込み保持している。また、鏡枠2の筒状本体2a内周面には、ねじ部2cが形成されている。
鏡枠2のテーパ面2bとボールレンズ1のテーパ面1aとの間には、シール剤としてのシリコーン樹脂材3が充填されている。シリコーン樹脂材3は、鏡枠2のテーパ面2bにボールレンズ1のテーパ面1aを均一に保持させるためのものである。
鏡枠2の筒状本体2a内部には、第2の鏡枠としての筒状の押え部材4が設けられている。この押え部材4は、一方端部外周面にねじ部4aが形成されている。このねじ部4aは、鏡枠2の筒状本体2aのねじ部2cにねじ込まれ、押え部材4を観察光軸aに沿って移動可能とするとともに、所定位置で固定できるようにしている。また、押え部材4は、他方端部に観察光軸aに沿って突出部4bが形成されている。この突出部4bは、押え部材4のねじ部4aのねじ込みにより、先端をボールレンズ1の球面1bに当接され、ボールレンズ1に押圧力を作用させるようにしている。
このような構成において、まず、鏡枠2のテーパ面2bに対してボールレンズ1のテーパ面1aが光軸先端方向に落とし込み保持させる。このとき、鏡枠2のテーパ面2bとボールレンズ1のテーパ面1aとの間にシール剤としてシリコーン樹脂材3を充填しておく。
その後、押え部材4のねじ部4aを鏡枠2の筒状本体2aのねじ部2cにねじ込み、このねじ込みにより突出部4bの先端をボールレンズ1の球面1bに当接させ所定の押圧力を作用させて、ボールレンズ1を鏡枠2内に保持する。
この場合、シール剤としてのシリコーン樹脂材3は、硬化までに時間がかかるので、この間にボールレンズ1のテーパ面1a側の先端部平面1cと鏡枠2のテーパ面2b側の先端部平面2dの段差を測定し、鏡枠2の先端部平面2dの方が微小量突出するように押え部材4のねじ込み量を調整し、その後、鏡枠2と押え部材4を固定する。また、鏡枠2とボールレンズ1との偏心が大きい場合は、図示しない対物レンズ鏡筒との嵌合部となる鏡枠2の筒状本体2a周面を切削するなどして、光軸aに対し偏心量が微小になるように調整する。
従って、このようにすれば、鏡枠2のテーパ面2bに対してボールレンズ1のテーパ面1aを光軸先端方向に落とし込み、鏡枠2のテーパ面2bとボールレンズ1のテーパ面1aとの間にシール剤としてシリコーン樹脂材3を充填した状態で、押え部材4のねじ部4aを鏡枠2のねじ部2cへのねじ込みにより、突出部4b先端をボールレンズ1の球面1bに当接して所定の押圧力を作用させ、ボールレンズ1を鏡枠2内に保持するようにしたので、ボールレンズ1が鏡枠2から外れる心配の全くない確実な保持を実現できる。また、ボールレンズ1は、強接着力の接着材などを用いることなく鏡枠2に保持できるので、ボールレンズ1に不要な歪を生じさせることがなくなり、安定したレンズ性能を確保することができる。
また、シリコーン樹脂材3と、ボールレンズ1を落とし込み保持する鏡枠2によりフレアーの原因となる有害光線を確実に遮光することができる。
さらに、WDについても、鏡枠2のテーパ面2bとボールレンズ1のテーパ面1aとの間にシリコーン樹脂材3が充填され、押え部材4をねじ込みにより光軸aに沿って前後方向に移動させ、ねじ込み方向に微調整することができるので、最適なWDを簡単に設定することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図2は、本発明の第2の実施の形態が適用される顕微鏡用対物レンズの概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合、ボールレンズ1を接着保持する鏡枠11は、筒状本体11aを有し、この筒状本体11aの一方端部は、ボールレンズ1のテーパ面1aを覆い隠すような突出部11bが形成されている。この突出部11bは、先端内側形状がボールレンズ1のテーパ面1aを光軸a方向に落とし込むことで当接されるようなテーパ面11cになっている。また、鏡枠11の筒状本体11a内周面には、押え部材4のねじ部4aがねじ込まれるねじ部11dが形成されている。
その他は、図1と同様である。
このような構成において、鏡枠11の突出部11b先端のテーパ面11cにボールレンズ1のテーパ面1aを当接させて、このテーパ面1aを覆い隠すようにして鏡枠11の突出部11b先端に保持させる。このとき、鏡枠11のテーパ面11cとボールレンズ1のテーパ面1aとの間にシール剤としてシリコーン樹脂材3を充填しておく。
その後、押え部材4のねじ部4aを鏡枠11の筒状本体11aのねじ部11dにねじ込み、このねじ込みにより突出部4bの先端をボールレンズ1の球面1bに当接させ所定の押圧力を作用させることで、ボールレンズ1を鏡枠11内に保持する。
この場合も、シール剤としてのシリコーン樹脂材3は、硬化までに時間がかかるので、この間にボールレンズ1のテーパ面1a側の先端部平面1cと鏡枠11の突出部11b側の先端部平面11eの段差を測定し、鏡枠11の先端部平面11eの方が微小量突出するように押え部材4のねじ込み量を調整し、その後、鏡枠11と押え部材4を固定する。また、鏡枠11とボールレンズ1との偏心が大きい場合は、図示しない対物レンズ鏡筒との嵌合部となる鏡枠11の筒状本体11a周面を切削するなどして、光軸aに対し偏心量が微小になるように調整する。
従って、このようにしても第1の実施の形態と同様な効果を得られる。さらに、ボールレンズ1は、テーパ面1aを鏡枠11で覆い隠し、さらに歪の発生の比較的少ないシリコーン樹脂材3で保持されるので、テーパ面1a側の先端部を保護することができる。また、シリコーン樹脂材3の接着面積を極力小さくしているので、保持力は弱いが鏡枠11と押え部材4による挟持により、ボールレンズ1は、歪を生じることなく、これによりレンズ性能を低下することなく確実に保持することができる。さらに、フレアーの原因となる有害光線についても、シリコーン樹脂材3と、ボールレンズ1のテーパ面1aを覆い隠す鏡枠11により確実に遮光することができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図3は、本発明の第3の実施の形態が適用される顕微鏡用対物レンズの概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合、鏡枠21は、筒状本体21aを有し、この筒状本体21aの一方端部は、ボールレンズ1のテーパ面1aを覆い隠すような突出部21bが形成されている。この突出部21bは、先端内側形状がボールレンズ1のテーパ面1aを光軸a方向に落とし込むことで当接されるようなテーパ面21cになっている。また、鏡枠21の筒状本体21a内周面には、ねじ部21dが形成されている。
鏡枠21のテーパ面21cとボールレンズ1のテーパ面1aとの間には、鏡枠21の突出部21b先端からボールレンズ1のテーパ面1a先端部までをかけてシール剤としてのシリコーン樹脂材22が充填されている。
鏡枠21の筒状本体21a内部には、筒状の押え部材23が設けられている。この押え部材23は、一方端部外周面に図示しない対物レンズ鏡筒との連結部となるねじ部23aが形成され、また、中間部周面に鏡枠21のねじ部21dにねじ込まれるねじ部23bが形成されている。このねじ部23bは、鏡枠21のねじ部21dにねじ込まれることで、押え部材23を観察光軸aに沿って移動可能とするとともに、所定位置で固定できるようにしている。また、押え部材23には、他方端部に観察光軸aに沿って突出部23cが形成されている。この突出部23cは、押え部材23のねじ部23bのねじ込みにより先端をボールレンズ1の球面1bに当接され、ボールレンズ1に押圧力を作用するようにしている。
その他は、図1と同様である。
このような構成において、鏡枠21の突出部21b先端のテーパ面21cにボールレンズ1のテーパ面1aを当接させて、このテーパ面1aを覆い隠すようにして鏡枠21の突出部21b先端に保持させる。このとき、鏡枠21のテーパ面21cとボールレンズ1のテーパ面1aとの間には、鏡枠21の突出部21b先端からボールレンズ1のテーパ面1a先端部までをかけてシリコーン樹脂材22を充填しておく。
その後、押え部材23のねじ部23bを鏡枠21のねじ部21dにねじ込み、このねじ込み量により突出部23cの先端をボールレンズ1の球面1bに当接させ所定の押圧力を作用させることで、ボールレンズ1を鏡枠21内に保持する。
この場合も、シリコーン樹脂材22は、硬化までに時間がかかるので、この間にボールレンズ1のテーパ面1a側の先端部平面1cと鏡枠21の突出部21b側の先端部平面21eの段差を測定し、鏡枠21の先端部平面21eの方が微小量突出するように押え部材23のねじ込み量を調整し、その後、鏡枠21と押え部材23を固定する。この場合、鏡枠21と押え部材23の間に、所定厚さ寸法のワッシャ24を介在させて鏡枠21の先端部平面21e側の突出量を調整すれば、この時の作業を効率よく行なうことができる。また、鏡枠21とボールレンズ1との偏心が大きい場合は、図示しない対物レンズ鏡筒との嵌合部となる押え部材23周面を切削するなどして、光軸aに対し偏心量が微小になるように調整すればよい。
従って、このようにしても、第1および2の実施の形態でそれぞれ述べたと同様な効果を得られる。さらに、WDについては、ボールレンズ1のテーパ面1aと鏡枠21のテーパ面21cの間の微小な隙間にはシリコーン樹脂材22が充填されているので、ボールレンズ1のテーパ面1a側の先端部平面1cと鏡枠21の突出部21b側の先端部平面21eの突出差を測定し、鏡枠21と押え部材23の間に、所定厚さ寸法のワッシャ24を介在させて押え部材23のねじ込み量を調整することで、鏡枠21の先端部平面21e側の突出量を微調整することができるようになり、WDの設定作業をさらに効率よく行なうことができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、鏡枠や押え部材は、ねじ部による螺合ではなく、接着や圧入等の方法を採用しても良い。また、シール剤としてシリコーン樹脂材を用いたが、別の接着剤としてもよく、また、シール剤を用いなくともよい。さらに、第1および第2の実施の形態についても、ワッシャによる位置出し調整を行なう機能を付加することができる。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
なお、上述した実施の形態には、以下の発明も含まれる。
(1)半球を有し、標本からの光線入射側にテーパ面をもつレンズ群と、前記レンズ群を落とし込める構造で、前記レンズ群のテーパ面と略同角度のテーパを内側に持つ鏡枠と、前記鏡枠のテーパ面に前記レンズ群を落とし込み前記レンズ群の外周近辺を押圧できるリング形状でかつ前記鏡枠の内側に固定できる構造をもつリング部材とを具備し、前記レンズ群のテーパ部と前記鏡枠の内側テーパ部の隙間にシール材を充填したことを特徴としている。
このようにすれば、レンズ群は強接着力の接着材を用いなくてもシール材とリング部材により保持されるため歪が少なく保持できる。また、リング部材によりレンズ群を押圧しているのでレンズ群が鏡枠より外れる心配もない。フレアーの原因となる有害光線の遮光はシール部材とレンズ群を落とし込む鏡枠により遮光が行われる。WDの確保においては、レンズ群のテーパ部と鏡枠の内側テーパ部の間に微小な隙間があるので鏡枠内部に装着するリング部材を光軸に対して前後に動かして固定することで調整できる。
(2)半球を有し、標本からの光線入射側にテーパ面をもつレンズ群を第1の鏡枠によりシリコン系接着材にて接着保持させ構成されるレンズ部品組と、前記レンズ部品組を固定できる構造を持ち前記レンズ群のテーパ面を覆い隠す様に構成される第2の鏡枠よりなり前記レンズ群のテーパ部先端と第2の鏡枠の先端とく間にシール部材が充填されていることを特徴としている。
このようにすれば、レンズ群は、歪の発生の比較的少ないシリコン系接着剤で保持されまた、レンズ群先端も保護される。フレアーの原因となる有害光線の遮光はレンズ群のテーパ面を覆い隠す様に構成される第2の鏡枠と先端に充填されるシール材にて行われる。WDの確保においては、第1の鏡枠と第2の鏡枠を光軸に対して前後に動かし固定位置を変えれば調整することができる。
本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す図。 本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す図。 本発明の第3の実施の形態の概略構成を示す図。 従来のボールレンズの保持方法の一例を示す図。 従来のボールレンズの保持方法の他の例を示す図。 従来のボールレンズの遮光方法の一例を示す図。
符号の説明
1…ボールレンズ、1a…テーパ面、1b…球面、1c…先端部平面
2…鏡枠、2a…筒状本体、2b…テーパ面
2c…ねじ部、2d…先端部平面
3…シリコーン樹脂材、4…押え部材、4a…ねじ部、4b…突出部
11…鏡枠、11a…筒状本体、11b…突出部
11c…テーパ面、11d…ねじ部、11e…先端部平面
21…鏡枠、21a…筒状本体、21b…突出部
21c…テーパ面、21d…ねじ部、21e…先端部平面
22…シリコーン樹脂材、23…押え部材
23a、23b…ねじ部、23c…突出部、24…ワッシャ

Claims (4)

  1. 観察光軸に対し、先端側が細径となるテーパ形状を有し、後端側が凸状の球面を有する光学素子と、
    先端内側形状が、前記光学素子のテーパ形状部を光軸先端方向に落とし込み可能となる略同形状のテーパを有する第1の鏡枠と、
    前記第1の鏡枠と光軸方向への移動及び固定が可能であり、前記光学素子の前記球面を押圧可能な第2の鏡枠と
    を先端部に有する顕微鏡用対物レンズ。
  2. 前記光学素子と第1の鏡枠の各テーパ面との間に、シール剤を充填したことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用対物レンズ。
  3. 前記第1の鏡枠の先端部は、前記光学素子のテーパ部を覆い隠す形状であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の顕微鏡用対物レンズ。
  4. 前記第1の鏡枠の先端部と、前記光学素子のテーパ部先端部との間をシール部材で充填したことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の顕微鏡用対物レンズ。
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