JP2005098781A - トルクセンサの故障検出方法、トルクセンサの故障検出装置 - Google Patents

トルクセンサの故障検出方法、トルクセンサの故障検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 故障を迅速に検出できるトルクセンサの故障検出方法を提供する。
【解決手段】 トーションバー31のねじれ角度の最大値を規制し、第1レゾルバ35、第2レゾルバ37で求めた回転角の差分がねじれ角度の最大値を越えるか否かを判断し(S306)、差分が最大値を越える際に(S306:Yes)、故障と判断する。トーションバー31のねじれ角度の最大値を越える際、即ち、発生し得ない差分が検出された場合に故障と判断することで、迅速に故障を検出することができる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、軸方向に離れた位置でねじりの加わる弾性部材に1対の回転角センサを取り付け、両回転角センサで求めた回転角の差分に基づき該弾性部材に加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出方法、故障検出装置に関し、特に、電気式動力舵取装置の操舵トルクの検出に好適に用い得るトルクセンサの故障検出方法、故障検出装置に関するものである。
従来より、ステアリング軸に連結された操舵機構へモータによるアシスト力を与えることにより、ステアリングホイールによる操舵力を軽減させる電気式動力舵取装置が知られている。このような電気式動力舵取装置において、トーションバー式のトルクセンサが、操舵トルクの検出に用いられることがある。即ち、ステアリング軸とステアリングギアボックスとの間に、1対の回転角センサを配置したトーションバーを介在させ、両回転角センサで検出した回転角の差分から、トーションバーの捻れ、即ち、操舵トルクを求める。係るトルクセンサでは、操舵トルクと共に、一方の回転角センサの出力から操舵角を検出できる。該トルクセンサの回転角センサとしては、機械的信頼性の高いレゾルバが一般的に用いられている。
トーションバーの両端にレゾルバを配したトルクセンサにおいては、特許文献1、特許文献2のような方法で故障を検出していた。この方法では、レゾルバからの検出信号であるsin相、cos相の振幅値二乗和は一定である(Asin2+Acos2=c(一定))という特徴を利用し、Asin2+Acos2が所定しきい値を越えた際に故障であると判断している。
特開平8−289521号公報 特開平8−210874号公報
しかしながら、巻線から成るレゾルバは一種の変圧器であるため、温度変化に伴いsin相、cos相の振幅値が変化する。従って、上述した故障判断に用いる所定しきい値は、上記c(一定の定数)に温度変化分(±t)を加えた値に設定する必要があり、温度変化による誤検出を防ぐためにtを大きな値に設定する必要がある。このため、故障を迅速に検出することができず、更に、温度特性により故障検出の精度が劣化していた。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、故障を迅速に検出できるトルクセンサの故障検出方法及び故障検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、軸方向に離れた位置でねじりの加わる弾性部材に1対の回転角センサを取り付け、両回転角センサで求めた回転角の差分に基づき該弾性部材に加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出方法であって、
前記両回転角センサで求めた回転角の差分が所定値を越えるか否かを判断し、前記差分が所定値を越える際に、故障と判断することを技術的特徴とする。
請求項2の発明は、トーションバーに1対のレゾルバを取り付け、両レゾルバで求めた回転角の差分に基づき該トーションバーに加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出方法であって、
前記レゾルバで求めた回転角の差分が所定値を越えるか否かを判断し、
前記差分が所定値を越える際に、故障と判断することを技術的特徴とする。
請求項3の発明は、軸倍角の異なる1対のレゾルバを取り付けたトーションバーへ加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出方法であって、
A.トルクセンサの測定開始前の初期状態において、
各レゾルバで検出された電気角から初期状態の検出トルクを求め、該検出トルクから初期状態のトーションバーの捻れ角を求め、
各レゾルバで検出された電気角から各軸倍角を用いて機械回転角を求め、両レゾルバの機械回転角の差分から、上記初期状態のトーションバーの捻れ角を減算して、両レゾルバの機械回転角の差を無くすための補正量を求め、
B.トルクセンサの測定開始後において、
各レゾルバで検出された電気角から各軸倍角を用いて機械回転角を求め、両レゾルバの機械回転角の差分からトーションバーの捻れ角度を検出し、
前記測定開始後に検出したトーションバーの捻れ角度を前記初期状態に求めた補正量で補正した値が所定値を越える際に、故障と判断することを技術的特徴とする。
請求項4の発明は、トーションバーに1対の回転角センサを取り付け、両回転角センサで求めた回転角の差分に基づき該トーションバーに加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出装置であって、
前記トーションバーの捻れ角度の最大値を規制する規制手段と、
前記両回転角センサで求めた回転角の差分が前記最大値を越えるか否かを判断し、差分が最大値を越える際に、故障と判断する故障判断手段とを備えることを技術的特徴とする。
請求項5の発明は、軸倍角の異なる1対のレゾルバを取り付けたトーションバーへ加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出装置であって、
前記トーションバーの捻れ角度の最大値を規制する規制手段と、
各レゾルバで検出された電気角から各軸倍角を用いて機械回転角を求め、両レゾルバの機械回転角の差分からトーションバーの捻れ角度を検出する角度検出手段と、
前記角度検出手段で求めた機械回転角の差分が前記最大値を越えるか否かを判断し、差分が最大値を越える際に、故障と判断する故障判断手段とを備えることを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、両回転角センサで求めた回転角の差分が所定値を越えるか否かを判断し、差分が所定値を越える際に、故障と判断する。弾性部材にて生じうる最大のねじり量を所定値と設定し、この所定値を越える際、即ち、通常発生し得ない差分が検出された場合に故障と判断することで、係る事態が発生した際、迅速に故障と判断することができる。
請求項2の発明では、両レゾルバで求めた回転角の差分が所定値を越えるか否かを判断し、差分が所定値を越える際に、故障と判断する。トーションバーにて生じうる最大のねじり量を所定値と設定し、この所定値を越える際、即ち、通常発生し得ない差分が検出された場合に故障と判断することで、係る事態が発生した際、迅速に故障と判断することができる。また、回転角度をsin相振幅/cos相振幅に基づき求めるため、温度によりレゾルバの変圧比が変化し、sin相振幅、cos相振幅が変わっても、分母分子でキャンセリングするので、温度変化により検出精度が低下することがない。
請求項3の発明では、トルクセンサの測定開始前の初期状態において、検出トルクを求め、該検出トルクから初期状態のトーションバーの捻れ角を求め、両レゾルバの機械回転角の差分から、初期状態のトーションバーの捻れ角を減算して、両レゾルバの機械回転角の差を無くすための補正量を求める。そして、測定開始後に検出したトーションバーの捻れ角度を初期状態に求めた補正量で補正した値が所定値を越える際に、故障と判断する。トルクセンサの測定開始前の初期状態において加わっているトルクによるトーションバーの捻れを補正するため、トルクセンサの測定開始前にトルクが加わった状態であったとしても、測定時には適正に故障と判断することができる。
請求項4の発明では、規制手段でトーションバーの捻れ角度の最大値を規制し、両回転角センサで求めた回転角の差分が捻れ角度の最大値を越えるか否かを判断し、差分が最大値を越える際に故障と判断する。規制手段で規制したトーションバーの捻れ角度の最大値を越える際、即ち、発生し得ない差分が検出された場合に故障と判断することで、迅速に故障を検出することができる。
請求項5の発明では、規制手段でトーションバーの捻れ角度の最大値を規制し、両レゾルバで求めた回転角の差分が捻れ角度の最大値を越えるか否かを判断し、差分が最大値を越える際に故障と判断する。規制手段で規制したトーションバーの捻れ角度の最大値を越える際、即ち、発生し得ない差分が検出された場合に故障と判断することで、迅速に故障を検出することができる。また、回転角度をsin相振幅/cos相振幅に基づき求めるため、温度によりレゾルバの変圧比が変化し、sin相振幅、cos相振幅が変わっても、分母分子でキャンセリングするので、温度変化により検出精度が低下することがない。
以下、本発明のトルクセンサの故障検出方法及び故障検出装置を適用した電気式動力舵取装置の実施形態について図を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る電気式動力舵取装置20の主な構成を図1〜図4に基づいて説明する。図1および図4に示すように、電気式動力舵取装置20は、主に、ステアリングホイール21、ステアリング軸22、ピニオン軸23、ラック軸24、トルクセンサ30、モータ40、モータレゾルバ44、ボールねじ機構50、ECU60等から構成されており、ステアリングホイール21による操舵状態を検出し、その操舵状態に応じたアシスト力をモータ40により発生させて運転者による操舵をアシストするものである。なお、ラック軸24の両側には、それぞれタイロッド等を介して図略の車輪が連結されている。
即ち、図1および図2(A)に示すように、ステアリングホイール21には、ステアリング軸22の一端側が連結され、このステアリング軸22の他端側には、ピニオンハウジング25内に収容されたピニオン軸23の入力軸23aおよびトーションバー(弾性部材)31がピン32により連結されている。またこのトーションバー31の他端側31aには、ピニオン軸23の出力軸23bがスプライン結合によって連結されている。
このピニオン軸23の入力軸23aはベアリング33aにより、また出力軸23bもベアリング33bにより、それぞれピニオンハウジング25内を回動自在に軸受されており、さらに入力軸23aとピニオンハウジング25との間には、第1レゾルバ35が、また出力軸23bとピニオンハウジング25との間には、第2レゾルバ37が、それぞれ設けられている。第1レゾルバ35および第2レゾルバ37は、ステアリングホイール21による操舵角を検出し得るもので、端子39を介してECU60にそれぞれ電気的に接続されている(図4参照)。
ピニオン軸23の出力軸23bの端部には、ピニオンギヤ23cが形成されており、このピニオンギヤ23cにはラック軸24のラック溝24aが噛合可能に連結されている。これにより、ラックアンドピニオン機構を構成している。
このように構成することにより、ステアリング軸22とピニオン軸23とをトーションバー31により相対回転可能に連結することができるとともに、ステアリング軸22の回転角、即ちステアリングホイール21の回転角(機械角)θmを、第1レゾルバ35による第1操舵角(電気角)θe1および第2レゾルバ37による第2操舵角(電気角)θe2によって、検出することができる。また、第1操舵角θe1と第2操舵角θe2との角度差からトーションバー31の捻れ量(操舵トルクに対応するもの)を捻れ角として検出することができる。
ここで、図2(A)のB−B切断端を示す図2(B)のようにピニオン軸23の入力軸23aには側方へ突出する突出片23dが設けられている。一方、ピニオン軸23の出力軸23bの上端には、該突出片23dに当接して入力軸23aの回動を制限する一対の規制片23e、23eが設けられている。この突出片23dが規制片23eに当接することで、トーションバー31が±6度以上回転しないよう、即ち、最大捻れ角度が12度になるように規制してある。
図1および図3に示すように、ラック軸24は、ラックハウジング26およびモータハウジング27内に収容されており、その中間部には、螺旋状にボールねじ溝24bが形成されている。このボールねじ溝24bの周囲には、ラック軸24と同軸に回転可能にベアリング29により軸受される円筒形状のモータ軸43が設けられている。このモータ軸43は、ステータ41や励磁コイル42等とともにモータ40を構成するもので、ステータ41に巻回された励磁コイル42により発生する界磁が、回転子に相当するモータ軸43の外周に設けられた永久磁石45に作用することより、モータ軸43が回転し得るように構成されている。
モータ軸43は、その内周にボールねじナット52が取り付けられており、このボールねじナット52にも、螺旋状にボールねじ溝52aが形成されている。そのため、このボールねじナット52のボールねじ溝52aとラック軸24のボールねじ溝24bとの間に多数のボール54を転動可能に介在させることによって、モータ軸43の回転によりラック軸24を軸方向に移動可能なボールねじ機構50を構成することができる。
即ち、両ボールねじ溝24b、52a等から構成されるボールねじ機構50により、モータ軸43の正逆回転の回転トルクをラック軸24の軸線方向における往復動に変換することができる。これにより、この往復動は、ラック軸24とともにラックアンドピニオン機構を構成するピニオン軸23を介してステアリングホイール21の操舵力を軽減するアシストカとなる。
なお、モータ40のモータ軸43とモータハウジング27との間には、モータ軸43の回転角(電気角)θMeを検出し得るモータレゾルバ44が設けられており、このモータレゾルバ44は図略の端子を介してECU60に電気的に接続されている(図4参照)。
図4は、第1実施形態の電気式動力舵取装置20の制御構成を示している。ECU60は、端子60a、60b、60cから第1レゾルバ35、第2レゾルバ37、モータレゾルバ44に励磁信号を与える。上述した第1レゾルバ35のsin出力端子35sからのsin相出力と、cos出力端子35cからのcos相出力、及び、第2レゾルバ37のsin出力端子37sからのsin相出力と、cos出力端子37cからのcos相出力が電気式動力舵取装置20のECU60に入力されると、ECU60は、後述するように操舵トルクTを演算し、操舵トルクTに応じて操舵力をアシストするためのアシスト指令をモータ駆動回路62側に出力する。モータ駆動回路62は、アシスト指令に応じたトルクをモータ40に発生させる。モータ40の回転角は、モータレゾルバ44により検出され、sin出力端子44sからのsin相出力と、cos出力端子44cからのcos相出力がモータ駆動回路62へフィードバックされる共に、ECU60へも出力される。後述するようにECU60は、第1レゾルバ35、第2レゾルバ37、モータレゾルバ44からの出力に基づき、それぞれ操舵角を演算すると共に、操舵角に応じて上述した操舵力のアシスト量を補正する。
引き続き、図5を参照してステアリングホイール21の回転と、第1レゾルバ35及び第2レゾルバ37の出力との関係について説明する。
第1レゾルバ35から得られる電気角θe1は、ステアリングホイール21の1回転(360度)につき、5つのピーク点を有する。これは、第1レゾルバ35が対極数5のレゾルバから成り、電気的には5組のN極、S極を有することから、機械角360°に対して360°×5=1800°に相当する電気角を出力し得るためである。つまり、当該第1レゾルバ35は、電気角360°のレゾルバより5倍の分解能を有するものである。
また、第2レゾルバ37から得られる電気角θe2は、ステアリングホイール21の1回転(360度)につき6つのピーク点を有する。これは、第2レゾルバ37が対極数6のレゾルバから成り、電気的には6組のN極、S極を有することから、機械角360°に対して360°×6=2160°に相当する電気角を出力し得るためである。つまり、当該第2レゾルバ37は、電気角360°のレゾルバより6倍の分解能を有するものである。
このように、第1レゾルバ35はレゾルバ出力信号として電気角θe1を、また第2レゾルバ37はレゾルバ出力信号として電気角θe2をそれぞれ出力するが、図5からわかるように、両信号波形は同じステアリングホイール21の回転角において同じ値をとることはない。そのため、第1レゾルバ35の電気角θe1と第2レゾルバ37の電気角θe2とに基づいて、ECU60による演算処理を行うことにより、ステアリングホイール21の1回転に対して、高分解能の機械角θmを得ることができる。
次に、第1、第2レゾルバ35、37から出力されるレゾルバ信号に基づいたトルク検出について説明する。
ステアリングホイール21が運転者等により操舵され、ピニオン軸23の入力軸23aが回転角θ1で回転した場合、第1レゾルバ35からは、位相の異なる2種類の交流電圧(sin出力端子35sからのsin相出力、cos出力端子35cからのcos相出力)E2、E3が出力され、これらは次の式(1) および式(2) の関係を満たす。
E2 = K・E1× cosθ ・・・(1)
E3 = K・E1× sinθ ・・・(2)
なお、上式(1) および式(2) において、Kは変圧比を示す。
このとき、上式(1) および式(2) からsin相出力/cos相出力を用いてθを算出することができ、この角度θがピニオン軸23の入力軸23aの回転角θ1となる。一方、当該入力軸23aが回転すると、トーションバー31を介して連結されたピニオン軸23の出力軸23bも回転するため、当該出力軸23b側に設けられた第2レゾルバ37から前掲の式(1) および式(2) に基づいて、出力軸23bの回転角θ2も算出することができる。ここで、レゾルバは一種の変圧器であるため、温度によりsin相出力、cos相出力が共に変化するが、回転角をsin相出力/cos相出力を用いて求め分母分子でキャンセリングするため、測定精度は温度により劣化しない。
ここで、ピニオン軸23の入力軸23aと出力軸23bの回転に際して、トーションバー31の捻れにより、入力軸23aと出力軸23bとの間で相対回転角度差△θ(=θ1−θ2)が生じる。その結果、このトーションバー31の捻れ角度である相対回転角度差△θとトーションバー31の剛性とから操舵トルクTを算出することができる。これにより、この操舵トルクTに応じて操舵力をアシストするための公知のアシスト制御をECU60によって行なうことで、前述したモータ40により発生する操舵力によって運転者による操舵をアシストすることができる。
また、モータレゾルバ44から出力されるレゾルバ信号に基づいたモータ軸43の回転角(以下「モータ回転角」という。)の検出についても次のように説明することができる。
モータ軸43がある回転角で回転した場合、モータレゾルバ44に交流電圧E1を印加すると、その印加電圧及び回転角に応じて交流電圧(sin出力端子44sからのsin相出力、cos出力端子44cからのcos相出力)E2、E3が出力される。そして、印加された交流電圧Elと出力された交流電圧E2,E3とから、前述した式(1) および式(2) に基づいてモータ回転角を算出することができる。このように検出されたモータ回転角は、電気式動力舵取装置20における様々な制御に用いられる。
続いて、このように構成された電気式動力舵取装置20におけるトルクセンサの故障検出の処理を図6〜図8のフローチャートに基づいて説明する。
なお、ステアリングホイール21の絶対位置検出演算処理については、本願出願人による特願2002−196131号の出願明細書に詳細に説明されているので、そちらを参照されたい。
イグニション・オン時に(S102:Yes)、第1レゾルバ35と第2レゾルバ37との機械角の差を無くすための補正量を求める処理を開始する。ここでは先ず、第1レゾルバ35と第2レゾルバ37との時刻0、即ち、初期状態での電気角θ0e1、θ0e2を得る(S104)。次に、初期状態での電気角θ0e1、θ0e2から、上述したように初期状態の検出トルクT0を求める(S106)。そして、初期状態の検出トルクT0をトーションバーのバネ定数Csprで割ることで、トーションバー31の捻れ角θm0を求める(S108)。従って、初期状態で力が加わっていない場合には、捻れ角θm0が0になり、力が加わっている場合には捻れ角θm0が0にならない。
次に、第1レゾルバ35と第2レゾルバ37との後述する電気角繰り返し回数N1,N2を0にする(S110)。そして、両電気角θ0e1、θ0e2から第1レゾルバ35と第2レゾルバ37との初期状態での機械角θ0m1、θ0m2を、θ0m1=(θ0e1+N1×360)/p1、θ0m2=(θ0e2+N2×360)/p2から求める(S112)。ここで、p1は第1レゾルバ35の軸倍角(対極数:ここでは5)、p2は第2レゾルバ37の軸倍角(対極数:ここでは6)である。上述したように、電気角繰り返し回数N1,N2は、上記S110にて0にしてあるため、θ0m1=θ0e1/p1、θ0m2=θ0e2/p2から求めることになる。そして、最後に、第1レゾルバ35と第2レゾルバ37との機械角を合わせるための補正量θmofsを、第1レゾルバ35の機械角θ0m1から第2レゾルバ37の機械角θ0m2を引いて、更に、上述した初期状態で力が加わっている際の捻れ角θm0を減算することで求める(S114)。
本実施形態では、トルクセンサ30の測定開始前の初期状態において、トーションバー31の捻れ角θm0を求め、第1レゾルバ35、第2レゾルバ37の機械回転角の差分(θ0m1−θ0m2)から、初期状態のトーションバー31の捻れ角θm0を減算して、両レゾルバの機械回転角の差を無くすための補正量θmofsを求める。そして、後述するように測定開始後に検出したトーションバー31の捻れ角度を初期状態に求めた補正量θmofsで補正した値が所定値を越える際に、故障と判断する。トルクセンサ30の測定開始前の初期状態において加わっているトルクによるトーションバー31の捻れを補正するため、トルクセンサ30の測定開始前にトルクが加わった状態であったとしても、測定時には適正に故障と判断することができる。
イグニション・オン後は(S102:No)、定期的(例えば、10ms毎)に通常処理(S200)を行う。通常処理では、第1レゾルバ35、第2レゾルバ37の電気角回転数(0〜360deg)を上述したようにインクリメント、デクリメントすることにより更新し(S200)、第1レゾルバ35、第2レゾルバ37の電気角回転数から、検出トルク、操舵角を演算する。
先ず、第1レゾルバ35、第2レゾルバ37の電気角更新処理(S200)について、当該処理のサブルーチンを示す図7を参照して説明する。
先ず、第1レゾルバ35と第2レゾルバ37の電気角θe1、θe2を得る(S201)。S202で、第1レゾルバ35の電気角が右側(ステアリングホイールの回転方向での右側)に1回転したか否かを、第1レゾルバ35の電気角過去記憶θe1oから第1レゾルバの電気角θe1を引いた値が180より大きいか否かにより判断する(S202)。例えば、前回の電気角が356degで、今回の電気角が2degの場合には、356−2=354で、180より大きいため、電気角が右側に1回転領域変わったと判断する。ここでは、単位時間内(10ms)の間に、電気角で180degも動くことがないので、180を閾値として設定してある。ここで、引いた値が180より大きい場合には(S202:Yes)、S203にて第1レゾルバの電気角繰り返し回数N1に1を加え(インクリメント)、前回値(第1レゾルバの電気角過去記憶θe1o)を、360degインクリメントした第1レゾルバの電気角θe1に更新する(S206)。
他方、引いた値が180より小さい場合には(S202:No)、第1レゾルバ35の電気角が左側(ステアリングホイールの回転方向での左側)に1回転したか否かを、第1レゾルバの電気角過去記憶θe1oから第1レゾルバの電気角θe1を引いた値が−180より小さいか否かにより判断する(S204)。例えば、前回の電気角が2degで、今回の電気角が357degの場合には、2−357=−355で、−180より小さいため、電気角が左側に1回転領域変わったと判断する。ここで、引いた値が−180より小さい場合には(S204:Yes)、S205にて第1レゾルバの電気角繰り返し回数N1から1を減じ(デクリメント)、前回値(第1レゾルバの電気角過去記憶θe1o)を、360degデクリメントした第1レゾルバの電気角θe1に更新する(S206)。他方、引いた値が−180より大きい場合には(S204:No)、前回値(第1レゾルバの電気角過去記憶θe1o)を、現在の第1レゾルバの電気角θe1に更新する(S206)。
第2レゾルバ37に対しても同様に電気角の更新を行う。S212で、第2レゾルバ37の電気角が右側に1回転したか否かを判断し、右1回転している場合には(S212:Yes)、S213にて第2レゾルバ37の電気角繰り返し回数N2に1を加え(インクリメント)、前回値(第2レゾルバの電気角過去記憶θe2o)を、360degインクリメントした第2レゾルバの電気角θe2に更新する(S216)。右側に1回転していない場合には(S212:No)、第2レゾルバ37の電気角が左側に1回転したか否かを判断する(S214)。電気角が左側に1回転領域変わったと判断した場合には(S214:Yes)、S215にて第2レゾルバの電気角繰り返し回数N2から1を減じ(デクリメント)た後、前回値(第2レゾルバの電気角過去記憶θe2o)を360degデクリメントした第2レゾルバの電気角θe2に更新する(S216)。他方、電気角の回転領域が変わっていない場合には(S214:No)、前回値(第2レゾルバの電気角過去記憶θe2o)を、現在の第2レゾルバの電気角θe2に更新する(S216)。
その後、第1レゾルバ35と第2レゾルバ37の電気角θe1、θe2の差Δθから検出トルクを求め(S220)、第1レゾルバの電気角θe1から操舵角を求める(S222)。この検出トルク及び操舵角からECU60は操舵アシスト量を決定する。
引き続き、図6中の異常チェックでの処理について、当該処理をサブルーチンを示す図8を参照して説明する。
先ず、第1レゾルバ35と第2レゾルバ37の電気角θe1、θe2を得る(S302)。次に、第1レゾルバ35の電気角θe1から第1レゾルバ35の機械角θm1をθm1=(θe1+N1×360)/p1により、また、第2レゾルバ37の電気角θe2から第2レゾルバ37の機械角θm2をθm2=(θe2+N2×360)/p2−補正量θmofsから求める(S304)。そして、第1レゾルバの機械角θm1から第2レゾルバの機械角θm2を引いた絶対値が、図2を参照して上述したように、規制片23e、突出片23dにより規制されるトーションバー31の最大捻れ角度(6度)を超えるか否かを判断する(S306)。ここで、絶対値が最大捻れ角度を越えない場合には(S306:No)、トルクセンサ30は正常であるとして処理を終了する。他方、絶対値が最大捻れ角度を越える場合には(S306:Yes)、異常検出処理を行う(S308)。例えば、電気式動力舵取装置でのアシスト量を徐々に低減して行く。
本実施形態のトルクセンサの故障検出方法及びトルクセンサの故障検出装置では、規制手段を構成する規制片23e、突出片23dでトーションバー31の捻れ角度の最大値を規制し、第1レゾルバ35、第2レゾルバ37で求めた回転角の差分が捻れ角度の最大値を越えるか否かを判断し、差分が最大値を越える際に故障と判断する。規制手段23e、23dで規制したトーションバー31の捻れ角度の最大値を越える際、即ち、発生し得ない差分が検出された場合に故障と判断することで、迅速に故障を検出することができる。また、回転角度をsin相振幅/cos相振幅に基づき求めるため、温度によりレゾルバの変圧比が変化し、sin相振幅、cos相振幅が変わっても、分母分子でキャンセリングするので、温度変化により検出精度が低下することがない。
上述した実施形態では、回転角センサとしてレゾルバを用いる例を挙げたが、本発明の構成は、例えば、スリット板とフォトインタラプタとを用いる光学式回転角センサ、磁気式、ロータリーエンコーダ等の回転角センサ等にも適用可能であることは言うまでもない。更に、トーションバーを用いる例を挙げたが、種々の弾性部材を用いることができ、また、剛性体に歪みセンサを取り付けたトルクセンサにも適用可能である。
本発明の一実施形態に係る電気式動力舵取装置の構成を示す構成図である。 図2(A)は図1に示す一点鎖線IIによる楕円内の拡大図であり、図2(B)は図2(A)のB−B切断端を示す図である。 図1に示す一点鎖線III による楕円内の拡大図である。 本実施形態の電気式動力舵取装置を制御するECUとレゾルバとの接続構成を示すブロック図である。 ステアリングホイールの回転角に対する第1レゾルバおよび第2レゾルバによるレゾルバ出力信号、ステアリングホイールの機械角を示す特性図である。 図4に示すECUにより実行される操舵角演算処理を示すフローチャートである。 図6中の電気角更新のサブルーチンを表すフローチャートである。 図6中の異常チェックのサブルーチンを表すフローチャートである。
符号の説明
20 電気式動力舵取装置
21 ステアリングホイール
22 ステアリング軸
23 ピニオン軸
23c ピニオンギヤ
23d 突出片(規制手段)
23e 規制片(規制手段)
24 ラック軸
24a ラック溝
30 トルクセンサ
31 トーションバー(弾性部材)
35 第1レゾルバ
37 第2レゾルバ
40 モータ
44 モータレゾルバ
50 ボールねじ機構
60 ECU
θe1 第1レゾルバの電気角
θe2 第2レゾルバの電気角
θm1 第1レゾルバの機械角
θm2 第2レゾルバの機械角
θmofs 補正量

Claims (5)

  1. 軸方向に離れた位置でねじりの加わる弾性部材に1対の回転角センサを取り付け、両回転角センサで求めた回転角の差分に基づき該弾性部材に加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出方法であって、
    前記両回転角センサで求めた回転角の差分が所定値を越えるか否かを判断し、
    前記差分が所定値を越える際に、故障と判断することを特徴とするトルクセンサの故障検出方法。
  2. トーションバーに1対のレゾルバを取り付け、両レゾルバで求めた回転角の差分に基づき該トーションバーに加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出方法であって、
    前記レゾルバで求めた回転角の差分が所定値を越えるか否かを判断し、
    前記差分が所定値を越える際に、故障と判断することを特徴とするトルクセンサの故障検出方法。
  3. 軸倍角の異なる1対のレゾルバを取り付けたトーションバーへ加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出方法であって、
    A.トルクセンサの測定開始前の初期状態において、
    各レゾルバで検出された電気角から初期状態の検出トルクを求め、該検出トルクから初期状態のトーションバーの捻れ角を求め、
    各レゾルバで検出された電気角から各軸倍角を用いて機械回転角を求め、両レゾルバの機械回転角の差分から、上記初期状態のトーションバーの捻れ角を減算して、両レゾルバの機械回転角の差を無くすための補正量を求め、
    B.トルクセンサの測定開始後において、
    各レゾルバで検出された電気角から各軸倍角を用いて機械回転角を求め、両レゾルバの機械回転角の差分からトーションバーの捻れ角度を検出し、
    前記測定開始後に検出したトーションバーの捻れ角度を前記初期状態に求めた補正量で補正した値が所定値を越える際に、故障と判断することを特徴とするトルクセンサの故障検出方法。
  4. トーションバーに1対の回転角センサを取り付け、両回転角センサで求めた回転角の差分に基づき該トーションバーに加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出装置であって、
    前記トーションバーの捻れ角度の最大値を規制する規制手段と、
    前記両回転角センサで求めた回転角の差分が前記最大値を越えるか否かを判断し、差分が最大値を越える際に、故障と判断する故障判断手段とを備えることを特徴とするトルクセンサの故障検出装置。
  5. 軸倍角の異なる1対のレゾルバを取り付けたトーションバーへ加わったトルクを検出するトルクセンサの故障検出装置であって、
    前記トーションバーの捻れ角度の最大値を規制する規制手段と、
    各レゾルバで検出された電気角から各軸倍角を用いて機械回転角を求め、両レゾルバの機械回転角の差分からトーションバーの捻れ角度を検出する角度検出手段と、
    前記角度検出手段で求めた機械回転角の差分が前記最大値を越えるか否かを判断し、差分が最大値を越える際に、故障と判断する故障判断手段とを備えることを特徴とするトルクセンサの故障検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007094196A1 (ja) * 2006-02-16 2007-08-23 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. トルク検出装置および回転角度検出装置
JP2010030469A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Jtekt Corp 舵角検出装置

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