JP2005098071A - パイプ状受具及びその製造方法並びに木造構造物の仕口金物 - Google Patents

パイプ状受具及びその製造方法並びに木造構造物の仕口金物 Download PDF

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Abstract

【課題】 軽量で、木製部材の接合を容易に行うことができ、接合したときに部材の接合した部材の内部に埋め込まれて外部から見えないパイプ状受具、仕口金物を提供し、またそのようなパイプ状受具の製造方法を提供する。
【解決手段】 パイプ状受具1は、側壁に軸方向のスリット1bを設け、パイプ状受具1の中心軸の方向と直交し、かつ直径方向にボルト2と螺合する雌ねじ1cを設ける。パイプ状受具1とボルト2とを組み合わせて、仕口金物3を構成する。一部材の孔にパイプ状受具1を挿入し、他部材の孔から挿入したボルト2の先端部をパイプ状受具1の雌ねじに螺合緊結して、一部材と他部材とを接合する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、木造構造物の柱と梁又は桁等の仕口部分に用いられる金物であり、特に、接合したときに接合した部材の内部に埋め込まれ、外部から視認できないようにするパイプ状受具及びその製造方法並びに木造構造物の仕口金物に関する。
従来、木造構造物において部材を接合する仕口等の結合には、例えば羽子板ボルト等が用いられ、その強固な接合が図られていた。
しかし、羽子板ボルトは、接合する部材の羽子板部分を外側面に取り付けて用いるので、接合完了後も、外部から見えるのが普通であった。このように外部から視認できる金具は、天井板で覆われる屋根部分の梁等に使用する場合には天井板によって視線が遮られることから問題がなかった。
ところが、昨今、天井板を廃し、屋根部分の木造骨組みを積極的に見せる建築様式が流行している。このような建築様式は、木材の持つ素材感を楽しむものであるから、部材の接合に用いた金具が居住者に見えることは好ましくない。
このような問題を解決でき、結合後も外部からあまり見えることがない金具として、雌ねじ部を有する受具と、当該雌ねじ部に螺合する引張棒(ボルト)とからなる固定具が知られている(特開平9−60124)。また、前記固定具と基本的構成を同一にする木造建物における仕口緊結構造(実公昭59−3044)が提案されている。
特開平9−60124 実公昭59−3044
前記従来の固定具(特開平9−60124)や、仕口緊結構造(実公昭59−3044)は、いずれも、雌ねじ部を有する受具側が中実杆体によって形成されており、金属素材を用いた場合にはかなりの重量となった。例えば、屋根部分(小屋組)は、できるだけ軽量に仕上げることが望ましいが、屋根部分(小屋組)には多くの接合箇所があり、これらの接合箇所に重量のある固定具を用いると、屋根部分(小屋組)の軽量化に逆行するという問題があった。
また、これらの固定具は、雌ねじ部分を有する受具側を接合部材に穿設した孔に埋設して使用するが、中実杆体では、縮径できないので、部材の加工精度は高いレベルが要求され、前記孔の径を厳密に管理しなければ受具側を接合部材に埋設するのが困難であった。
さらに、固定具は、緊結前に接合部材に埋設した受具側の雌ねじの軸線方向と、雄ネジ側の軸線方向とを一致させなければならないが、接合部材に埋設した受具側があまりにきつく埋設されていると、受具側を回転させておこなう雌ねじの軸線方向の微調整が困難となる問題もあった。
一方、中実杆体の径より接合部材に設けた孔の径が大きすぎても、強固な接合の実現の点で問題があった。また、中実杆体では半径方向の弾力がないので、木痩せ、乾燥収縮に追随できない問題点があった。また、中実杆体は金属であるから、結露し易く、この面からも好ましくなかった。
この発明は、雌ねじを有する受具を中実杆体に代えてパイプ部材によって形成し、さらに、当該パイプ部材の中心軸方向に平行にスリットを設けたことにより、前記問題点を解決したのである。
即ち、この発明は、パイプ部材の側壁に前記パイプ部材の中心軸の方向と直交し、かつ直径方向にボルトと螺合する雌ねじを設けたことを特徴とするパイプ状受具であり(請求項1)、パイプ部材の側壁に前記パイプ部材の中心軸の方向と直交し、かつ直径方向にボルトと螺合する雌ねじを設けるとともに、当該パイプ部材の側壁に軸方向に沿ったスリットを設けたことを特徴とするパイプ状受具であり(請求項2)、パイプ部材の両側開口部にキャップを被冠したものである(請求項3)。また、パイプ部材の両側開口部の一方又は両方に、該パイプ部材を軸周りに回転させるための係止部を形成したパイプ状受具である(請求項4)。
また、方法の発明は、締結する木材の厚さに合わせた長さに切断したパイプ部材の側壁中央部の絞り加工予定位置に小孔を穿設すると共に、当該絞り加工予定位置と対向する側壁にボルト逃げ孔を穿設し、前記小孔周縁をパイプ部材の内側へ押しこむように絞り加工を施してパイプ部材内側へ突出する筒状部を形成した後、当該筒状部の内壁に螺糸を設けて雌ねじとしたことを特徴とするパイプ状受具の製造方法である(請求項5)。
次に、他の発明は、締結する木材の厚さに合わせた幅を有する板体の中央部の絞り加工予定位置に小孔を穿設すると共に、前記板体の両側縁の中央部にそれぞれボルト逃げ予定部を形成し、前記小孔周縁を前記板体の一面側から他面側へ押し出すように絞り加工を施して、前記他面側に突出する筒状部を形成した後、当該筒状部の内壁に螺糸を設けて雌ねじとし、次いで、当該筒状部が内側に位置すると共に、前記板体の両側縁に形成したボルト逃げ予定部が対向してボルト逃げ孔を形成するように、前記板体をパイプ状に成形させることを特徴としたパイプ状受具の製造方法である(請求項6)。
更に、請求項1乃至4のいずれか一項記載のパイプ状受具と、当該パイプ状受具の雌ねじに螺合するボルトを組み合わせたものである(請求項7)。
前記におけるパイプ部材の断面形状は、主に円形であるが(図3、図4)、楕円、正方形等の四角形(図11)、三角形、六角形等、パイプ状であれば、形状は任意である。
この発明は、雌ねじをパイプ部材の側壁に設けてパイプ状受具としたので、中実杆体を用いた固定具と比較して軽量な仕口金具となり、かつ結露するおそれがないなどの効果がある。
また、パイプ部材の側壁に軸方向に沿ったスリットを設けて受具としたので、接合部材に設けた孔に受具を埋設する作業が容易であり、また、埋設後に受具の向きを微調整することが容易であると共に、弾力をもって嵌挿できるので、木痩せ、乾燥収縮に対応して、受具とその孔壁が常時当接状態を保つことができるなどの効果がある。
また、パイプ状受具の開口部に係止部を形成すれば、木材の孔に収容された状態の木材を回転して、取り付け位置の調節ができる。即ち、各種治具の操作部をパイプ状受具の係止部に係止して、パイプ用受具を軸周りに回動して、パイプ状受具を所定の位置に埋めることができる。
(1) この発明の実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
この発明のパイプ状受具1は、図1図示のようにボルト2の先端をパイプ状受具1の雌ねじに螺合することによりT字状に組み合わせて仕口金具3を構成するものである。例えば、図2図示のように、T字状に接合される木製部材A、Bの接合部分に用いられる。
この発明のパイプ状受具1は、中空のパイプ部材1aを用いる。これにより、パイプ状受具1を軽量に仕上げることができると共に、結露を防止することができる。
また、パイプ部材1aには、断面形状がC字状となるように(図4(c))、側壁に軸方向に沿ったスリット1bを設けることができる。パイプ状受具1は、使用時は、図2図示のように、木製部材Aに設けた孔A1に埋設するが、スリット1bを設けて、C字状の開口部を備えているから、受具に弾性を付与して縮径できるので、孔A1への埋設作業が容易となる。
さらに、パイプ部材1aが弾性を備えることによって、木製部材Aの木痩せ、乾燥収縮による、孔A1の径の変動に対応させることができる。
パイプ部材1aは、図1図示のようにボルト2とT字状に組み合わせて使用するものであるので、パイプ部材1aの側壁に軸方向と直交する向きの雌ねじ1cを設ける。この雌ねじ1cは、接合する木製部材A、Bの形状等により、穿設する位置を変更することができるが、通常は、ボルト2が木製部材Aの中心を通るように、図示のようにパイプ部材1aの中央に穿設する。
また、雌ねじ1cは、ボルト2との螺合部分を強度上必要な長さを確保する為に、図4図示のように、筒状部1dを形成しておくのが望ましい。この筒状部1dは絞り加工によって形成することができると共に、螺合部へ十分の強度を保有させることができる。前記における雌ねじ1cと、ボルトの雄ねじ部を正しく対向させるために、キャップ4と、受具の側壁へ印線4a、1fを設けることが好ましい。
さらに、螺合したボルト2の先端2aの干渉を回避できるように、パイプ部材1aの雌ねじ1cに対向する位置にボルト逃げ孔1eを形成しておくのが望ましい。
(2) この発明の仕口金具3は、例えば、天井板を廃し、木造骨組みを積極的に見せる建築様式の屋根部分等における部材の接合に用いるので、できるだけ木材の風合いを損なわないようにすることが好ましい。
そこで、図示のようにパイプ部材1aの両側開口部にキャップ4、4を被冠することが好ましい。このキャップ4、4は、例えば合成樹脂製とし、表面を木材の色と同系色(例えば、茶色)にしておけば、仕口金具3の存在を目立たなくすることができる。また、着色した樹脂を用いても良いし、さらに、木製のキャップとすることもできる。また、各種材質(金属、樹脂等)のキャップ4に、樹脂製、木製、紙製等から形成したシールであって、表面に木材を模した模様を印刷したシールを貼ることもできる。この場合シールをパイプ状受具1の開口部を塞ぐように直接に貼ることもできる。
(4) この発明のパイプ状受具1は、図5図示のように、予めパイプ部材5に雌ねじ1cを設ける等、必要な加工を施して製造することができる。また、図6図示のように、板体6に予め雌ねじ1cを設けておき、その後、パイプ状に塑性成形して製造することもできる。
(5)また、前記において、パイプ受具1は丸パイプ(断面円形のパイプ)を使用したが、断面形状は、円形に限らず、正方形に形成することもできる(図11)。この場合、筒状部1d(雌ねじ1c)、ボルト逃げ1e、スリットは、角部(稜線部分)ではなく平面部分に形成する。
また、パイプ受具1のスリット1bは、直線状に限らず他の形状とすることもできる。例えば、台形状の繰り替えし(図12(a))、波状(半円状の繰り返し)(図12(b))、鋸状(三角形の繰り替えし)(図12(c))とすることができる。
(6) また、仕口金具3の使用について、詳しく述べる。
木材Aに、パイプ受具1の径に対応させて、幅D1方向に孔A1を形成すると共に、ボルト2を挿通する孔A2を、孔A1に直交するように形成して両孔A1、A2を連通させる(図2(a))。また、木材Bに、孔A2と直線的に連通する孔B2を木材Bの幅D2方向に穿設する。
続いて、木材Aの孔A1にパイプ状受具1を挿入し、雌ねじ1Cと孔A2とが、一致するように、パイプ状受具1を設置する。
続いて、木材Aと木材Bとを合わせると共に、木材Bの孔B2から、座金7を通したボルト2を挿通して(図2(a))、更にボルト2の軸を木材Aの孔A2を通過して、パイプ状受具1の雌ねじ1Cに螺合して緊結する。以上のようにして、木材A、Bの接合が完了する(図2(b))。
尚、この場合、木材Bの表面に、座金7を及びボルト2の頭部2aを収容する凹入部B3を形成することもできる(図2(a)鎖線図示)。
このように施工した木材A、Bでは、孔A1の開口、孔B2・B3の開口しか表面に表れなず、パイプ状金物が露出しないので、木材A、Bの表面模様を活かした組立ができる。
(7) また、仕口金具3を火打ちDを土台(横架材)C固定する際に使用することもできる。即ち、火打ちDの接続部に予め空けた垂直方向の孔D1、孔D1に連通する水平方向の孔D2を穿設しておく。土台Cには、孔D2に直線状に連通する孔C1を穿設すると共に、座金7等の収容する凹入部C2を形成する。
火打ちDの孔D1にパイプ状受具1を、雌ねじ1cと孔C2とを連通するように嵌挿する。続いて、土台Cの孔C1に挿入したボルト2を孔D2を通して、パイプ状受具1の雌ねじ1cに螺合緊結して、土台C、Cに火打ちDを固定する(図10(a))。
(8) また、仕口金具3を柱E、Eと筋かいGとを固定する際に使用することもできる。即ち、筋かいGに、火打ちDと同様に、パイプ状金具1を嵌挿する孔G1、ボルト2を挿通する孔G2を穿設し、柱Eにボルト2を挿通する孔E1、凹入部E2を形成する。孔D1に嵌挿したパイプ状受具1の雌ねじ1cに、孔E1、G2を挿通したボルト2を螺合緊結して、柱E、Eと筋かいGとを固定する(図10(b))。図中Cは土台、Fは梁などの横架材である。
(9) 前記使用態様において、パイプ状受具1の一開口縁1fに、直径対称となるように係止突起(係止部)9、9を連設し、他の開口縁1gに、直径対称となるように係止凹部(係止部)8、8を形成して仕口金具3を構成することもできる(図7〜図9)。係止突起9と係止凹部8とは互いに嵌合可能な形状に形成されている。他の構成は、前記図1〜図4の実施形態と同一であるので、説明は省略する。
例えば図2(a)で、パイプ状受具1を木材Aの孔A1に嵌挿した際に、パイプ状受具1の雌ねじ1c(ボルト逃げ1e)と孔A2とがずれていた場合に、パイプ状受具1の係止凹部8、8に他のパイプ状受具10の係止突起9、9を嵌挿して、パイプ状受具10を軸周りに回転すれば(図9)、パイプ状受具1を回転でき、パイプ状受具1の雌ねじ1cと孔A2とを一致させることができる。従って、他の治具を使用することなく、必ず現場にある他のパイプ状受具10を治具として作業ができるので、効率的である。尚、パイプ状受具1とパイプ状受具10とは同一の構造である。
尚、この際、治具として使用するパイプ状受具10にボルト2を取り付けて使用すれば、少ない力でパイプ状受具1を回転して、位置調節ができる(図9)。
また、ここで、互いに嵌合する係止突起8と係止凹部9とを、パイプ状受具1の一開口縁1f、他の開口縁1gに夫々形成したので、他のパイプ状受具10を回転させるための治具として利用できるので有効であるが、開口縁1f、1gに、レンチやドライバーなどの工具を使用するための係止部を形成することもできる(図示していない)。
この発明の実施例を図面に基づいて説明する。この発明のパイプ状受具1は、パイプ部材1aの側壁にパイプ部材1aの中心軸方向と直交する直径方向の雌ねじ1cを設けて構成される。
このパイプ状受具1の製造方法について詳述する。
まず、締結する木造部材Aの幅D1に合わせてD1の長さに金属製のパイプ部材5を切断し(図5(a))、次いで、前記パイプ部材5の側壁中央部の絞り加工予定位置5aに小孔5bを穿設する。また、絞り加工予定位置5aと対向する側壁にボルト逃げ孔1eを穿設する(図5(b))。前記小孔5bは、後に絞り加工を施すので、最終的な雌ねじ1cの径よりも小径としておく。
次に、小孔5bの周縁にダイスをあて、パイプ部材5の内側へ押しこむように絞り加工を施し、パイプ部材5の内側へ突出する筒状部1dを形成する(図5(c))。
その後、筒状部1dの内壁に螺糸を設ければ、パイプ状受具1を成形することができる(図5(d))。係止突起9、係止凹部8を形成したパイプ状受具1の場合には(図7〜図9)、パイプ部材5に予めあるいは、事後に係止突起9、係止凹部8の加工を行う(図示していない)。
前記図5図示の例では、パイプ部材5は、スリット(図1参照、符号1b)を備えていないものを用いた。このため、上記工程では、パイプ状受具1は、スリット1bを備えていない。スリット1bを備えていない状態の受具を使用することもできるが、図1、図3図示のようなスリット1b付きのパイプ状受具1とする場合は、準備するパイプ部材5に予めスリット1bを有する断面C字状のパイプ材とするか、切断後にスリット1bを設ければよい。このとき、雌ねじ1cの位置は、スリット1bの中央部の対向面に位置するようにする。
このように製造されたパイプ状受具1の使用方法について図2に基づいて説明する。まず、接合する木製部材Aにドリルで孔A1を穿設すると共に、孔A1に直交するボルト孔A2を木製部材Aと接合する木製部材Bが当接する側から穿設しておく。また、木製部材Bにも、ボルト孔A2と一直線上となるボルト孔B1を穿設しておく。
次に、孔A1へパイプ状受具1を挿入する。このとき、雌ねじ1cの位置と、ボルト孔A1の位置が一致するように印線4a、1fに注意しながらパイプ状受具1を嵌め込むが、スリット1bの位置は、雌ねじ1cの延長上に位置しているので、スリット1bが水平となるように木製部材Aの側方から確認しながら雌ねじ1cの位置と、ボルト孔A1の位置が一致するよう調節する。
パイプ状受具1を孔A1に埋設できたら、パイプ状受具1の両側開口部にキャップ4、を被冠する。その後、木製部材Aと木製部材Bとを当接し、ボルト2をパイプ状受具1と螺合すれば、木製部材Aと木製部材Bを接合できる。
なお、キャップ4、4の被冠は、木製部材Aと木製部材Bを接合した後に行ってもよい。また、パイプ状受具を見えない場所で使用する場合には、キャップは不要となる。
次に、この発明の他の製造方法の実施例について、図6を参照して説明する。図6は、板体6から成形するパイプ状受具1の製造方法の工程図である。
まず、締結する木造部材Aの幅D1に合わせた縦幅D1を有する金属板体6の中央部の絞り予定位置6aに小孔6bを穿設すると共に、金属板体6の両側縁の中央部にそれぞれボルト逃げ予定部6c、6cを形成する(図6(b))。前記小孔6bは、後に絞り加工を施すので、最終的な雌ねじ1cの径よりも小径としておく。
また、ボルト逃げ予定部6c、6cは最終成形時にボルト逃げ孔1eとなるものである。ボルト逃げ孔1eは、ボルト2の先端の干渉が回避できればよいので、ボルト逃げ予定部6c、6cの形状は問わないが、ここでは、最終的なボルト逃げ1eの形状が略円形となるように、それぞれ、略半円形状とした。
次に、小孔6b周縁にダイスをあて、板体6の一面6d側から他面6e側へ押しこむように絞り加工を施し、前記他面6e側に突出する筒状部1dを形成する(図6(c))。
次いで、当該筒状部1dの内壁に螺糸を設けて、雌ねじ1cを形成する(図6(d))。さらに、当該筒状部1dが内側に位置すると共に、板体6の両側縁に形成したボルト逃げ予定部6c、6cが対向してボルト逃げ孔1eを形成するように板体6を矢示7のように成形させ、パイプ状に成形すれば(図6(e))、この発明のパイプ状受具1とすることができる。尚、係止突起9、係止凹部8を形成したパイプ状受具1の場合には(図7〜図9)、金属板体6に係止突起9、係止凹部8を予め形成したものを使用し、パイプ状とした後に係止突起7、係止突起8の加工を行う(図示していない)。
使用法については、実施例1の場合と同様であるので、その説明は省略する。
以上、この発明の好ましい実施例を添付図面を参照して説明したが、この発明はかかる実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々な形態に変更可能である。
この発明の受具とボルトを組み合わせた仕口金具の拡大斜視図。 (a)同じくの仕口金具の使用方法の説明図。(b)一部を省略した接合部の斜視図。 (a)この発明の受具の拡大正面図。(b)同じく拡大背面図。(c)同じく拡大平面図。 (a)同じく拡大側面図。(b)同じく図3(b)におけるD−D拡大断面図。(c)同じく図3(a)におけるE−E拡大断面図。 同じく製造方法の工程図。 同じく他の製造方法の工程図。 (a)この発明の他の受具の正面図。(b)同じく背面図。(c)同じく底面図。(d)同じく右側面図。(e)同じく左側面図。 (a)図7の底面図の中央縦断面図。(b)図7のF−F断面図。 同じく斜視図で、受具を回転する機能を説明する。 (a)使用状態で、火打ち材の固定に使用した一部を破折した平面図である。(b)同じく、筋かいの固定に使用した一部を破折した正面図である。 (a)他の実施例で、仕口金具の斜視図。(b)同じく受具の側面図。(c)G−G断面図。 (a)この発明の他の受具で他のスリット形状の正面図。(b)同じく他の受具の正面図。(c)同じく他の受具の正面図。
符号の説明
1 パイプ状受具
1a パイプ部材
1b スリット
1c 雌ねじ
1d 筒状部
1e ボルト逃げ
2 ボルト
3 仕口金具
4 キャップ
5 パイプ部材
6 板体
8 係止凹部(係止部)
9 係止突起(係止部)
10 パイプ状金具
A 木製部材
B 木製部材
C 土台(横架材)
D 火打ち
E 柱
F 梁(横架材)
G 筋かい

Claims (7)

  1. パイプ部材の側壁に前記パイプ部材の中心軸の方向と直交し、かつ直径方向にボルトと螺合する雌ねじを設けたことを特徴とするパイプ状受具。
  2. パイプ部材の側壁に前記パイプ部材の中心軸の方向と直交し、かつ直径方向にボルトと螺合する雌ねじを設けるとともに、当該パイプ部材の側壁に軸方向に沿ったスリットを設けたことを特徴とするパイプ状受具。
  3. パイプ部材の両側開口部にキャップを被冠したことを特徴とする請求項1又は2記載のパイプ状受具。
  4. パイプ部材の両側開口部の一方又は両方に、該パイプ部材を軸周りに回転させるための係止部を形成した請求項1又は2記載のパイプ状受具。
  5. 締結する木材の厚さに合わせた長さに切断したパイプ部材の側壁中央部の絞り加工予定位置に小孔を穿設すると共に、当該絞り加工予定位置と対向する側壁にボルト逃げ孔を穿設し、前記小孔周縁をパイプ部材の内側へ押しこむように絞り加工を施してパイプ部材の内側へ突出する筒状部を形成した後、当該筒状部の内壁に螺糸を設けて雌ねじとしたことを特徴とするパイプ状受具の製造方法。
  6. 締結する木材の厚さに合わせた幅を有する板体の中央部の絞り加工予定位置に小孔を穿設すると共に、前記板体の両側縁の中央部にそれぞれボルト逃げ予定部を形成し、前記小孔周縁を前記板体の一面側から他面側へ押し出すように絞り加工を施して、前記他面側に突出する筒状部を形成した後、当該筒状部の内壁に螺糸を設けて雌ねじとし、次いで、当該筒状部が内側に位置すると共に、前記板体の両側縁に形成したボルト逃げ予定部が対向してボルト逃げ孔を形成するように、前記板体をパイプ状に成形させることを特徴としたパイプ状受具の製造方法。
  7. 請求項1乃至4のいずれか一項記載のパイプ状受具と、当該パイプ状受具の雌ねじに螺合するボルトを組み合わせたことを特徴とする木造構造物の仕口金物。
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