JP2005097363A - ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

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敏夫 磯崎
Mitsugi Nakae
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Abstract

【課題】 難燃性を維持し、流動性、剛性、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れ、且つリサイクル性にも優れたポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品を提供すること。
【解決手段】 (A)ポリカーボネート樹脂40〜94質量%、(B)非晶質スチレン系樹脂5〜50質量%及び(C)ポリカーボネートオリゴマー1〜20質量%を、それらの合計量が100質量%となるように含むポリカーボネート樹脂組成物、並びにこのポリカーボネート樹脂組成物からなる射出成形品である。
【選択図】 なし

Description

本発明はポリカーボネート樹脂組成物、この樹脂組成物を射出成形してなる射出成形品に関し、より詳しくは、難燃性を維持し、流動性、剛性、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れ、且つリサイクル性にも優れたポリカーボネート樹脂組成物及びその射出成形品に関するものである。その射出成形品は、自動車部品や、OA(オフィスオートメーション)機器、電気・電子機器、家庭電化機器のハウジウングや各種部品に好適に使用される。
ポリカーボネート樹脂/スチレン系樹脂アロイは、剛性、耐衝撃性等の機械的性質に優れ、また流動性、耐熱性、電気的性質、寸法安定性にも優れることから、家電、自動車等多くの分野で幅広く用いられている。近年では、軽量化の観点から部品のさらなる薄肉化が要求されており、材料の流動性向上が求められている。
また、ポリカーボネート樹脂はそれ自体が自己消火性であるが、アロイ化することにより難燃性は低下する。ポリカーボネート樹脂をOA、情報・通信、電気・電子機器の素材として使用する場合、安全性のさらなる向上のため、難燃性の程度をより高めることが要請されている。
ポリカーボネート樹脂/スチレン系樹脂アロイにおいて、流動性をさらに上げるためにはスチレン系樹脂の含有量を増やしたり、ポリカーボネート樹脂の分子量を下げる方法が一般的であるが、スチレン系樹脂の含有量を増やすと面衝撃が低下し、また、ポリカーボネート樹脂の分子量を下げるとアイゾット衝撃強度や伸びが低下してしまい、流動性とこれら物性のバランスをとることは困難である。
また、一般にポリカーボネート樹脂に可塑剤を添加することによって、ポリカーボネート樹脂の流動性を向上させる方法は古くから提案されている(例えば、特許文献1参照)。ポリカーボネート系材料ではリン酸エステルが可塑剤として用いられ、比較的流動性と耐衝撃性のバランスに優れ、また難燃性も付与することが知られている。しかしながら、リン酸エステルを添加すると材料の耐熱性低下、成形時の金型付着や成形品の外観不良発生、またポリカーボネートの加水分解を引き起こすことによるリサイクル性の低下等の問題が生じる。一方、これらの問題点を解決するために、次世代の難燃系材料としてシリコーン系材料の開発が進められてきているが、大型成形品に適用可能な流動性を有する材料は、まだ開発されていない。
特公平7−68445号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、難燃性を維持し、流動性、剛性、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れ、且つリサイクル性にも優れたポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂、非晶質スチレン系樹脂及びポリカーボネートオリゴマーのそれぞれを特定量配合した樹脂組成物が、難燃性を維持したまま、流動性、剛性、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れ、成形加工性及び長期安定性にも優れ、且つリサイクル性にも優れ、この樹脂組成物を射出成形してなる成形品は良好な外観を有することをを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、(A)ポリカーボネート樹脂40〜94質量%、(B)非晶質スチレン系樹脂5〜50質量%及び(C)ポリカーボネートオリゴマー1〜20質量%を、それらの合計量が100質量%となるように含むことを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物、及びこの樹脂組成物からなる射出成形品を提供するものである。
本発明によれば、流動性、剛性、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れ、且つリサイクル性にも優れたポリカーボネート樹脂組成物及びその射出成形品を得ることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物において、(A)ポリカーボネート樹脂としては、特に制限はなく種々のものを挙げることができる。通常、二価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネートを用いることができる。二価フェノールとカーボネート前駆体とを溶液法又は溶融法、すなわち、二価フェノールとホスゲンの反応、二価フェノールとジフェニルカーボネート等とのエステル交換法により反応させて製造されたものを用いることができる。
二価フェノールとしては、様々なものを挙げることができるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、4,4' −ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル及びビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等を挙げることができる。
特に、好ましい二価フェノールとしては、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン系、特に、ビスフェノールAを主原料としたものである。
カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエステル、又はハロホルメート等であり、具体的にはホスゲン、二価フェノールのジハロホーメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート及びジエチルカーボネート等である。この他、二価フェノールとしては、ハイドロキノン、レゾルシン及びカテコール等を挙げることができる。これらの二価フェノールは、それぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
なお、ポリカーボネート樹脂は、分岐構造を有していてもよく、分岐剤としては、1, 1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α' ,α" −トリス(4−ビドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、フロログリシン、トリメリット酸及びイサチンビス(o−クレゾール)等がある。また、分子量の調節のためには、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール及びp−クミルフェノール等が用いられる。
また、本発明に用いるポリカーボネート樹脂としては、テレフタル酸等の2官能性カルボン酸、又はそのエステル形成誘導体等のエステル前駆体の存在下でポリカーボネートの重合を行うことによって得られるポリエステル−ポリカーボネート樹脂等の共重合体、又は種々のポリカーボネート樹脂の混合物を用いることもできる。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、通常10,000〜50,000、好ましくは13,000〜35,000、さらに好ましくは15,000〜20,000である。この粘度平均分子量(Mv)は、ウベローデ型粘度計を用いて、20℃における塩化メチレン溶液の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求め、次式にて算出するものである。
[η]=1.23×10-5Mv0.83
本発明のポリカーボネート樹脂組成物において、ポリカーボネート樹脂としては、ポリオルガノシロキサン含有芳香族ポリカーボネート樹脂も用いることができる。ポリオルガノシロキサン含有芳香族ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネート部とポリオルガノシロキサン部からなるものであり、例えば、ポリカーボネートオリゴマーとポリオルガノシロキサン部を構成する末端に反応性基を有するポリオルガノシロキサンとを、塩化メチレン等の溶媒に溶解させ、ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を加え、トリエチルアミン等の触媒を用い、界面重縮合反応することにより製造することができる。
ポリオルガノシロキサン含有芳香族ポリカーボネート樹脂は、例えば、特開平3−292359号公報、特開平4−202465号公報、特開平8−81620号公報、特開平8−302178号公報及び特開平10−7897号公報等に開示されている。
ポリオルガノシロキサン含有芳香族ポリカーボネート樹脂のポリカーボネート部の重合度は、3〜100、ポリオルガノシロキサン部の重合度は2〜500程度のものが好ましく用いられる。また、ポリオルガノシロキサン含有芳香族ポリカーボネート樹脂のポリオルガノシロキサンの含有量としては、通常0.1〜2質量%、好ましくは0.3〜1.5質量%の範囲である。
本発明に用いられるポリオルガノシロキサン含有芳香族ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、通常5,000〜100,000、好ましくは10,000〜30,000、特に好ましくは12,000〜30,000である。
ポリオルガノシロキサン含有芳香族ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性の向上の観点から有用である。ポリオルガノシロキサン含有芳香族ポリカーボネート樹脂において、ポリオルガノシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン等が好ましく、ポリジメチルシロキサンが特に好ましい。
ここで、これらの粘度平均分子量(Mv)は、上記ポリカーボネート樹脂と同様に求めることができる。
さらに、本発明のポリカーボネート樹脂組成物において、ポリカーボネート樹脂としては、分子末端が炭素数10〜35のアルキル基を有するポリカーボネート樹も用いることができる。
ここで分子末端が炭素数10〜35のアルキル基を有するポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネート樹脂の製造において、末端停止剤として、炭素数10〜35のアルキル基を有するアルキルフェノールを用いることにより得ることができる。
これらのアルキルフェノールとしては、デシルフェノール、ウンデシルフェノール、 ドデシルフェノール、トリデシルフェノール、テトラデシルフェノール、ペンタデシルフェノール、ヘキサデシルフェノール、ヘプタデシルフェノール、オクタデシルフェノール、ノナデシルフェノール、イコシルフェノール、ドコシルフェノール、テトラコシルフェノール、ヘキサコシルフェノール、オクタコシルフェノール、トリアコンチルフェノール、ドトリアコンチルフェノール及びペンタトリアコンチルフェノール等が挙げられる。
これらのアルキルフェノールのアルキル基は、水酸基に対して、o−、m−、p−のいずれの位置であってもよいが、p−の位置が好ましい。アルキル基は、直鎖状、分岐状又はこれらの混合物であってもよい。
この置換基としては、少なくとも1個が前記の炭素数10〜35のアルキル基であればよく、他の4個は特に制限はなく、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数6〜20アリール基、ハロゲン原子又は無置換であってもよい。
この分子末端が炭素数10〜35のアルキル基を有するポリカーボネート樹脂は、後述するポリカーボネート系樹脂のいずれの場合でもよく、例えば、二価フェノールとホスゲン又は炭酸エステル化合物との反応において、分子量を調節するために、これらのアルキルフェノールを末端封止剤として用いることにより得られるものである。
例えば、塩化メチレン溶媒中において、トリエチルアミン触媒、上記炭素数が10〜35のアルキル基を有するフェノールの存在下、二価フェノールとホスゲン、あるいはポリカーボネートオリゴマーとの反応により得られる。ここで、炭素数が10〜35のアルキル基を有するフェノールは、ポリカーボネート樹脂の片末端又は両末端を封止し、末端が変性される。この場合の末端変性は、全末端に対して20%以上、好ましくは50%以上とされる。すなわち、他の末端は、水酸基末端、又は下記の他の末端封止剤を用いて封止された末端である。
他の末端封止剤として、ポリカーボネート樹脂の製造で常用されているフェノール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−クミルフェノール、p−ノニルフェノール、p−tert−アミルフェノール、ブロモフェノール及びトリブロモフェノール、ペンタブロモフェノール等を挙げることができる。中でも、環境問題からハロゲンを含まない化合物が好ましい。
また、高流動化のためには、芳香族ポリカーボネート樹脂の分子末端は、炭素数10〜35のアルキル基であるものが好ましい。分子末端を炭素数10以上のアルキル基にすると、ポリカーボネート樹脂組成物の流動性が向上する。しかし、分子末端が炭素数36以上のアルキル基では、耐熱性及び耐衝撃性が低下する。
本発明の樹脂組成物において(A)ポリカーボネート樹脂の含有量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計量中40〜94質量%であることを要する。(A)成分の含有量が40質量%未満であると、耐熱性、耐衝撃性(面衝撃強度、アイゾット衝撃強度)及び難燃性が低下する。また、(A)成分の含有量が94質量%を超えると、流動性が低下する。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の(B)成分は非晶質スチレン系樹脂であり、ゴム変性スチレン系樹脂及び/又はゴム未変性スチレン系樹脂を挙げることができる。上記ゴム変性スチレン系樹脂は、ビニル芳香族系重合体よりなるマトリックス中にゴム状重合体を含むものをいい、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル単量体及び必要に応じ、これと共重合可能なビニル単量体を加えて単量体混合物を公知の塊状重合、乳化重合、懸濁重合等の重合方法により得られる。
ゴム変性スチレン系樹脂及び/又はゴム未変性スチレン系樹脂として、各種のスチレン系樹脂が存在するが、スチレン単量体以外に他の単量体として、アクリロニトリル又はメタクリル酸メチルを併用することにより得られるゴム変性スチレン共重合体又はゴム未変性スチレン共重合体がポリカーボネートとの相溶性を向上させる点から好ましい。具体的には、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエンゴム−スチレン共重合体、AES樹脂(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体)、MBS樹脂(メタクリ酸メチル−ブタジエンゴム−スチレン共重合体)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、MS樹脂(メタクリ酸メチル−スチレン共重合体)などを挙げることができる。
本発明の樹脂組成物において(B)非晶質スチレン系樹脂の含有量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計量中5〜50質量%であることを要する。(B)成分の含有量が5質量%以下であると、流動性が低下し、50質量%を超えると、耐熱性、耐衝撃性(面衝撃強度、アイゾット衝撃強度)及び難燃性が低下する。(B)成分の含有量は、好ましくは5〜35質量%である。
本発明の樹脂組成物における(C)成分のポリカーボネートオリゴマーは、ポリカーボネート製造における初期重縮合時に得られるものであり、これを利用することができる。本発明においては、下記一般式(I)
Figure 2005097363
(式中、R1 及びR2 は炭素数1〜30のアルキル基を示す。nは1〜6の整数、p及びqは0〜2の整数である。)
で表されるポリカーボネートオリゴマーが好ましい。R1 及びR2 のアルキル基は、カーボネート結合に対してo−、m−、p−のいずれの位置であってもよい。また、炭素数が3以上のアルキル基の場合、iso−,tert−,直鎖,分岐等の各異性体があるが、いずれであってもよい。アルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基などが挙げられる。本発明においては、炭素数1〜26のものが好ましい。本発明の樹脂組成物の流動性が向上し、成形品の外観が良好となる点から、上記一般式(I)においてnが2〜5のものが好ましい。
本発明の樹脂組成物において(C)ポリカーボネートオリゴマーの含有量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計量中1〜20質量%であることを要する。(C)成分の含有量が1質量%未満であると、流動性の改善効果が低く、20質量%を超えると、耐熱性及び耐衝撃性(面衝撃強度、アイゾット衝撃強度)が低下する。(C)成分の含有量は、好ましくは3〜20質量%である。
(A)成分のポリカーボネート樹脂には、通常、ポリカ−ボネートオリゴマーを1質量%以下含んでいるが、1質量%を超えるポリカ−ボネートオリゴマーを含むポリカーボネートを(A)成分として用いてもよい。このようなポリカ−ボネートオリゴマーを多く含むポリカーボネート樹脂を(A)成分として用いる場合には、(A)、(B)及び(C)成分の合計量中、(C)のポリカ−ボネートオリゴマーと(A)成分中のポリカ−ボネートオリゴマーの合計量が1〜20質量%となるように(C)成分の添加量を調整すればよい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、剛性や難燃性を向上させるために、必要に応じて(D)無機充填剤を配合することができる。無機充填剤としては、タルク、マイカ、カオリン、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムなどが用いられる。これら無機充填剤の中でも、その形態が板状であるタルクやマイカが特に好ましい。そして、このタルクは、マグネシウムの含水ケイ酸塩であり、一般に市販されているものを用いることができる。さらに、ここで用いるタルクとしては、通常、その平均粒径が0.1〜50μm程度であるものが用いられるが、平均粒径0.2〜20μmであるものが特に好適に用いられる。
本発明の樹脂組成物において、(D)無機充填剤の配合量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して、通常1〜20質量部程度であり、好ましくは2〜15質量部である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、耐衝撃性を向上させるために、必要に応じて(E)耐衝撃向上剤を配合することができる。耐衝撃向上剤としては、コア−シェルエラストマーが好ましい。コア−シェルエラストマーは、コア(芯)とシェル(殻)から構成される二層構造を有しており、コア部分は軟質なゴム状態であって、その表面のシェル部分は硬質な樹脂状態であり、エラストマー自体は粉末状(粒子状態)であるグラフトゴム状弾性体である。このコア−シェルエラストマーは、ポリカーボネート樹脂と溶融ブレンドした後も、その粒子状態は、大部分がもとの形態を保っている。配合されたグラフトゴム状弾性体の大部分がもとの形態を保っていることにより、均一に分散し表層剥離を起こさない効果が得られる。
このコア−シェルエラストマーとしては、種々のものを挙げることができ、市販のものとしては、例えば、EXL2603(呉羽化学工業社製) 、ハイブレンB621(日本ゼオン社製)、KM−330(ローム&ハース社製)、メタブレンW529、メタブレンS2001、メタブレンC223、メタブレンB621(三菱レイヨン社製)等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物において、(E)耐衝撃向上剤の配合量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して、通常1〜15質量部程度であり、好ましくは3〜10質量部である。(E)成分の配合量を1質量部以上とすることにより、耐衝撃性の改良効果が得られ、15質量部以下とすることにより、難燃性、耐熱性及び剛性を維持することができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、難燃性を向上させるために、必要に応じて(F)有機アルカリ金属塩を配合することができる。有機アルカリ金属塩としては、種々のものがあるが、少なくとも一つの炭素原子を有する有機酸又は有機酸エステルのアルカリ金属塩が挙げられる。ここで、有機酸又は有機酸エステルは、有機スルホン酸,有機カルボン酸などである。一方、アルカリ金属は、リチウム,ナトリウム,カリウム,セシウムなどであり、この中で、ナトリウム,カリウムの塩が好ましく用いられる。また、その有機酸の塩は、フッ素、塩素,臭素のようなハロゲンが置換されていてもよい。アルカリ金属塩は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記各種の有機アルカリ金属塩の中で、例えば、有機スルホン酸の場合、下記一般式(II)
(Ca 2a+1SO3 b M (II)
(式中、aは1〜10の整数を示し、Mはリチウム,ナトリウム,カリウム,セシウムなどのアリカリ金属を示し、bはMの原子価を示す。)
で表されるパーフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属塩が好ましく用いられる。これらの化合物としては、例えば、特公昭47−40445号公報に記載されているものがこれに該当する。
上記一般式(II)において、パーフルオロアルカンスルホン酸としては、例えば、パーフルオロメタンスルホン酸,パーフルオロエタンスルホン酸,パーフルオロプロパンスルホン酸,パーフルオロブタンスルホン酸,パーフルオロメチルブタンスルホン酸,パーフルオロヘキサンスルホン酸,パーフルオロヘプタンスルホン酸,パーフルオロオクタンスルホン酸などを挙げることができる。特に、これらのカリウム塩が好ましく用いられる。その他、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸;2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸;ジフェニルスルホン−3−スルホン酸;ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸;ナフタレントリスルホン酸などの有機スルホン酸のアルカリ金属塩などを挙げることができる。
また、有機カルボン酸としては、例えば、パーフルオロギ酸,パーフルオロメタンカルボン酸,パーフルオロエタンカルボン酸,パーフルオロプロパンカルボン酸,パーフルオロブタンカルボン酸,パーフルオロメチルブタンカルボン酸,パーフルオロヘキサンカルボン酸,パーフルオロヘプタンカルボン酸,パーフルオロオクタンカルボン酸などを挙げることができ、これら有機カルボン酸のアルカリ金属塩が用いられる。
次に、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩及び/又アルカリ土類金属塩としては、下記一般式(III)
Figure 2005097363
(式中、Xはスルホン酸塩基、Yは水素又は炭素数1〜10の炭化水素基を示す。cは1〜5である。dはモル分率を表し、0<d≦1である。)
で表わされるスルホン酸塩基含有芳香族ビニル系樹脂を用いることができる。
ここで、スルホン酸塩基はスルホン酸のアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩であり、金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられる。
式中、Yは水素基又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、好ましくは水素又はメチル基である。また、cは1〜5であり、dは、0<d≦1の関係である。すなわち、スルホン酸塩基(X)は、芳香環に対して、全置換したものであっても、部分置換したものであってもよい。
本発明の難燃性の効果を得るためには、スルホン酸塩基の置換比率は、スルホン酸塩基含有芳香族ビニル系樹脂の含有量等を考慮して決定され、特に制限なく、一般的には10〜100%置換のものが用いられる。
なお、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩及び/又アルカリ土類金属塩において、スルホン酸塩基含有芳香族ビニル系樹脂は、上記一般式(III)のポリスチレン樹脂に限定されるものではなく、スチレン系単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。
ここで、スルホン酸塩基含有芳香族ビニル系樹脂の製造方法としては、(1) 上記のスルホン酸基等を有する芳香族ビニル系単量体、又はこれらと共重合可能な他の単量体とを重合又は共重合する方法。(2) 芳香族ビニル系重合体、又は芳香族ビニル系単量体と他の共重合可能な単量体との共重合体、又はこれらの混合重合体をスルホン化し、アルカリ金属化合物及び/又アルカリ土類金属化合物で中和する方法がある。
例えば、上記(2) の方法としては、ポリスチレン樹脂の1,2−ジクロロエタン溶液に濃硫酸と無水酢酸の混合液を加えて加熱し、数時間反応することにより、ポリスチレンスルホン酸化物を製造する。次いで、スルホン酸基と当モル量の水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムで中和することによりポリスチレンスルホン酸カリウム塩又はナトリウム塩を得ることができる。
本発明で用いる、スルホン酸塩基含有芳香族ビニル系樹脂の重量平均分子量としては、1,000〜300,000、好ましくは2,000〜200,000程度である。なお、重量平均分子量は、GPC法で測定することができる。
本発明の樹脂組成物において、(F)アルカリ金属塩の配合量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して、通常0.05〜2質量部程度であり、好ましくは0.05〜1質量部、より好ましくは0.1〜1質量部である。(F)成分の配合量を0.05質量部以上とすることにより、難燃性の向上効果が得られ、2質量部以下とすることにより、配合量に見合った難燃性の向上効果が認められる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、さらなる難燃性向上のために、必要に応じて(G)反応基含有シリコーン化合物を配合することができる。反応基含有シリコーン化合物は、反応基を有する(ポリ)オルガノシロキサン類であり、その骨格としては、下記一般式(IV)
3 e 4 f SiO(4-e-f)/2 (IV)
(式中、R3 は反応基、R4 は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、0<e≦3、0≦f<3、0<e+f≦3である。)
で表される基本構造を有する重合体、共重合体である。また、反応基としては、アルコキシ基、アリールオキシ、ポリオキシアルキレン基、水素基、水酸基、カルボキシル基、シラノール基、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基、ビニル基などを含有するものである。中でも、アルコキシ基、水素基、水酸基、エポキシ基が好ましく、メトキシ基、ビニル基が特に好ましい。
これら反応基含有シリコーン化合物としては、複数の反応基を有するシリコーン化合物、異なる反応基を有するシリコーン化合物を併用することもできる。この反応基含有シリコーン化合物は、その反応基(R3 )/炭化水素基(R4 )が、通常0.1〜3、好ましくは0.3〜2程度のものである。これらシリコーン化合物は液状物、ハウダーなどであるが、溶融混練において分散性の良好なものが好ましい。例えば、室温での動粘度が10〜500,000mm2 /s程度の液状のものを例示できる。
本発明の樹脂組成物において、(G)反応基含有シリコーン化合物の配合量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して、通常0.1〜3質量部程度であり、好ましくは0.1〜2質量部である。(G)成分の配合量を0.1質量部以上とすることにより、さらなる難燃性の向上効果が得られ、3質量部以下とすることにより、配合量に見合った難燃性の向上効果が認められる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、さらなる難燃性向上(例えばUL94におけるV−0、5V)のために、必要に応じて(H)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を配合することができる。PTFEの平均分子量は、500,000以上であることが好ましく、特に好ましくは500,000〜10,000,000である。
PTFEのうち、フィブリル形成能を有するものを用いると、さらに高い溶融滴下防止性を付与することができる。フィブリル形成能を有するPTFEには特に制限はないが、例えば、ASTM規格において、タイプ3に分類されるものが挙げられる。その具体例としては、例えばテフロン6−J(三井・デュポンフロロケミカル社製)、ポリフロンD−1、ポリフロンF−103、ポリフロンF201(ダイキン工業社製)、CD076(旭硝子フロロポリマーズ社製)等が挙げられる。
また、上記タイプ3に分類されるもの以外では、例えばアルゴフロンF5(モンテフルオス社製)、ポリフロンMPA、ポリフロンFA−100(ダイキン工業社製)等が挙げられる。これらのPTFEは、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせてもよい。上記のようなフィブリル形成能を有するPTFEは、例えばテトラフルオロエチレンを水性溶媒中で、ナトリウム、カリウム、アンモニウムパーオキシジスルフィドの存在下で、6.9〜690kPa(1〜100psi)の圧力下、温度0〜200℃、好ましくは20〜100℃で重合させることによって得られる。
本発明の樹脂組成物において、(H)PTFEの配合量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して、通常0.1〜2質量部程度であり、好ましくは0.1〜1質量部である。(H)成分の配合量を0.1質量部以上とすることにより、目的とする難燃性における溶融滴下防止性が十分でなものとなり、2質量部以下とすることにより、配合量に見合った難燃性の向上効果が認められ、また、耐衝撃性、成形品外観に悪影響を与えることもない。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、上記の各成分の他に、成形品に要求される特性に応じて、一般の熱可塑性樹脂やその組成物に用いられている添加剤の適宜量を含有させることができる。このような添加剤としては、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤(耐候剤)、可塑剤、抗菌剤、相溶化剤、着色剤(染料、顔料)などが挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、上記(A)、(B)及び(C)成分、必要に応じて用いられる、(D)(E)、(F)、(G)及び(H)成分、さらには他の成分を配合し、混練することにより得られる。このときの配合及び混練は、通常用いられている機器、例えばリボンブレンダー、ドラムタンブラーなどで予備混合して、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コニーダ等を用いる方法で行うことができる。混練の際の加熱温度は、通常240〜300℃の範囲で適宜選択される。なお、ポリカーボネート樹脂及びスチレン系樹脂以外の配合成分は、あらかじめ、ポリカーボネート樹脂又はスチレン系樹脂と溶融混練し、マスターバッチとして添加することもできる。
本発明の射出成形品は、上記各成分を溶融混練してペレット状の成形原料を製造し、次いで、このペレットを用いて射出成形又は射出圧縮成形することにより得ることができる。また、射出成形法として、ガス注入成形法を採用すると、引けがなく外観に優れるとともに、軽量化された成形品を得ることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を用いることにより、耐熱性(HDT)が110℃以上であり、且つ270℃において、厚み2mm、射出圧力110MPaの条件で測定したSFL(スパイラルフロー長さ)が35cm以上である射出成形品を得ることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
製造例1(アクリロニトリルスチレン共重合体AS−1の製造)
スチレン70質量部、アクリロニトリル30質量部、リン酸カルシウム1.0質量部、GAFAC GB520(分散助剤、東邦化学(株)製商品名)0.03質量部、ラウリルパーオキサイド0.6質量部、t−ドデシルメルカプタン1.0質量部及びイオン交換水200質量部を撹拌機付きステンレス鋼製の反応釜に仕込み、80℃に昇温後6時間重合を行ない、転化率98%で、固有粘度0.6デシリットル/g(20℃、N,N′−ジメチルホルムアミド中)の共重合体を得た。
製造例2(ポリカーボネートオリゴマー−aの製造)
5.6質量%水酸化ナトリウム水溶液に、後に溶解させるBPA(ビスフェノールA)に対して2000質量ppmの亜二チオン酸ナトリウムを加え、これにBPA濃度が13.5質量%になるようにBPAを溶解し、BPAの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。このBPAの水酸化ナトリウム水溶液を40リットル/hr、塩化メチレンを15リットル/hr及びホスゲンを4.0kg/hrの流量で、内径6mm、管長30mの管型反応器に連続的に通した。管型反応器はジャケット部分を有しており、ジャケットに冷却水を通して反応液の温度を40℃以下に保持した。管型反応器から送出された反応液を連続的に抜き出し、静置することにより水相を分離除去し、塩化メチレン相を採取した。このようにして得られたポリカーボネートオリゴマーは、濃度316g/リットル、クロロホーメート基濃度1.11モル/リットルであった。
邪魔板、パドル型攪拌翼及び冷却用ジャケットを備えた内容積50リットルの槽型反応器に上記オリゴマー溶液15.0リットル、PTBP(p−t−ブチルフェノール)1998g、トリエチルアミン2.2ミリリットルを仕込み、ここに6.4質量%水酸化ナトリウム水溶液1015gを添加し、1時間反応を行った。塩化メチレン10.0リットルを加えて反応液を希釈した後、静置してポリカーボネートオリゴマーを含む有機相と、過剰のPTBP及びNaOHを含む水相とに分離させて有機相を単離した。このようにして得られたポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液を、水相中に未反応のPTBPが実質上無くなるまで0.03モル/リットルのNaOH水溶液で洗浄した後、さらに0.2モル/リットルの塩酸5.0リットルで洗浄し、次いで洗浄後の水相中の電気伝導度が0.01μS/m以下になるまで純水で洗浄を繰り返した。洗浄により得られたポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液を濃縮し、得られた固形分を粉砕し粉体を得た。得られた粉体を減圧下80℃で乾燥させた。NMRにより測定されるPTBPとBPAとのモル比から算出したn数(BPAの繰返し数)は2.2であった。
製造例3(ポリカーボネートオリゴマー−bの製造)
5.6質量%水酸化ナトリウム水溶液に、後に溶解させるBPAに対して2000質量ppmの亜二チオン酸ナトリウムを加え、これにBPA濃度が13.5質量%になるようにBPAを溶解し、BPAの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。このBPAの水酸化ナトリウム水溶液を40リットル/hr、塩化メチレンを15リットル/hr及びホスゲンを4.0kg/hrの流量で、内径6mm、管長30mの管型反応器に連続的に通した。管型反応器はジャケット部分を有しており、ジャケットに冷却水を通して反応液の温度を40℃以下に保持した。管型反応器から送出された反応液を、後退翼を備えた内容積40リットルのバッフル付き槽型反応器へ連続的に導入し、ここにさらに上記と同様のBPAの水酸化ナトリウム水溶液を2.8リットル/hr、25質量%水酸化ナトリウム水溶液を0.07リットル/hr、水17リットル/hr及び1質量%トリエチルアミン水溶液を0.64リットル/hrの流量で連続的に添加して反応を行った。
槽型反応器から溢れ出る反応液を連続的に抜き出し、静置することにより水相を分離除去し、塩化メチレン相を採取した。このようにして得られたポリカーボネートオリゴマーは、濃度326g/リットル、クロロホーメート基濃度0.70モル/リットルであった。
邪魔板、パドル型攪拌翼及び冷却用ジャケットを備えた内容積50リットルの槽型反応器に上記オリゴマー溶液15.0リットル、PDDP(p−ドデシルフェノール、油化スケネクタディー社製)2263g、トリエチルアミン14.3ミリリットルを仕込み、ここに6.4質量%水酸化ナトリウム水溶液10.2kgを添加し、1時間反応を行った。塩化メチレン10.0リットルを加えて反応液を希釈した後、静置してポリカーボネートオリゴマーを含む有機相と、過剰のPDDP及びNaOHを含む水相とに分離させて有機相を単離した。このようにして得られたポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液を、0.03モル/リットルのNaOH水溶液5.0リットルで洗浄した後、さらに0.2モル/リットルの塩酸5.0リットルで洗浄し、次いで洗浄後の水相中の電気伝導度が0.01μS/m以下になるまで純水で洗浄を繰り返した。洗浄により得られたポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液を濃縮し、得られた固形分を粉砕し粉体を得た。得られた粉体を減圧下80℃で乾燥させた。NMRにより測定されるPDDPとBPAとのモル比から算出したn数(BPAの繰返し数)は3.1であった。
製造例4(ポリカーボネートオリゴマー−cの製造)
PDDP2263gの代わりにAP2024 3353gを用いた以外は製造例2と同様にして、ポリカーボネートオリゴマーを製造した。NMRにより測定されるAP2024とBPAとのモル比から算出したn数(BPAの繰返し数)は4.2であった。なお、AP2024は以下のようにして合成したものを使用した。
攪拌装置を備えた内容積260リットルの反応槽に、反応原料として1−エイコセン、1−ドコセン及び1−テトラコセンの混合物[組成比(モル%)=53.3:40.2:6.5]57.3kg及びフェノール70kgを、触媒としてガレオナイト#136(水沢科学工業製)7kgを仕込み、窒素雰囲気下145℃において、攪拌しながら80分間反応を行った。反応後触媒を濾別した後に、減圧蒸留によりフェノール及びジアルキル体等の重質分から分別することによりAP2024を精製した。精製したAP2024をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、フェノールを500質量ppm含有し、ジアルキル体のピークは全く検出されなかった。
実施例1〜10及び比較例1〜4(難燃材料)
配合成分として下記のものを用いた。
PC−1:粘度平均分子量19500のビスフェノールAポリカーボネート(FN1900A、出光石油化学社製)
PC−2:粘度平均分子量17500、PDMS(ポリジメチルシロキサン)含有量3質量%、PDMS鎖長(n)30のPC−PDMS含有ビスフェノールAポリカーボネート(FC1700、出光石油化学社製)
ABS−1:ゴム含有量60質量%のアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(B600N、宇部サイコン社製)
ABS−2:MI(200℃、荷重4.9N)=5.2g/10分のアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(AT−05、日本エイアンドエル社製)
AS−1:MI(200℃、荷重4.9N)=38g/10分のアクリロニトリルスチレン共重合体
AS−2:MI(200℃、荷重4.9N)=15g/10分のアクリロニトリルスチレン共重合体(290FF、テクノポリマー社製)
PCオリゴマー−a:PTBP末端PCオリゴマー(BPAの繰り返し数:2.2、製造例2で得られたもの)
PCオリゴマー−b:PDDP末端PCオリゴマー(BPAの繰り返し数:3.1、製造例3で得られたもの)
PCオリゴマー−c:AP2024末端PCオリゴマー(BPAの繰り返し数:4.2、製造例4で得られたもの)
可塑剤−a:リン酸エステル(PFR、旭電化工業社製)
エラストマー−1:コアシェルタイプのグラフトゴム状弾性体(EXL2603、呉羽化学社製)
エラストマー−2:コアシェルタイプのグラフトゴム状弾性体(C223A、三菱レイヨン社製)
金属塩−1:パーフルオロアルカンスルホン酸カリウム(メガファックF−114、大日本インキ社製)
金属塩−2:ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(FRPSSN30、ライオン社製)を乾燥・粉砕して得られた平均粒径30μmの粉体
シリコーン:メチル水素シリコーン(X40−2664A、信越化学工業社製)
タルク:TP−A25、富士タルク工業社製、平均粒径4.9μm
PTFE:CD076、旭ICIフルオロポリマーズ社製
表1及び表2に示す割合で各成分を混合し、ベント式二軸押出成形機〔東芝機械社製、TEM35〕に供給し、260℃で溶融混練してペレット化した。溶融混練に先だち、すべての組成において、酸化防止剤としてイルガノックス1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.1質量部及びアデカスタブC(旭電化工業社製)0.1質量部を添加した。
得られたペレットを、120℃で12時間乾燥した後、成形温度260℃、金型温度80℃で射出成形して試験片を得た。得られた試験片を用いて性能を下記各種試験によって評価した。その結果を表1及び表2に示す。
(1)SFL(スパイラルフロー長さ)
成形温度270℃、金型温度70℃、肉厚2mm、幅1cm、射出圧力110MPaで試験を行った。数値が大きいほど流動性が良好であることを示し、35cm以上が好ましい。
(2)アイゾット衝撃強度
ASTMD 256に準拠して、温度23℃にて測定した。試験片として肉厚3.2mmのものを用いた。
(3)HDT(熱変形温度)
ASTM D648に準拠し、荷重1.83MPaで測定した。この値は耐熱性の目安となるものであり、樹脂組成物の使用目的にもよるが、通常100℃以上が実用上好ましい範囲である。
(4)引張り弾性率(初期物性)
成形3日後の各試料の引張り弾性率をJIS K 7113に準拠して測定した。
(5)引張り弾性率(処理後の物性)
各試料を高温高湿(80℃、95%)中に500時間放置し、試料を取り出して3日間室温で放置した後、引張り弾性率をJIS K 7113に準拠し測定した。
(6)引張り伸び(初期物性)
成形3日後の各試料の引張り伸びをJIS K 7113に準拠し測定した。
(7)引張り伸び(処理後の物性)
各試料を高温高湿(80℃、95%)中に500時間放置し、試料を取り出して3日間室温で放置した後、引張り伸びをJIS K 7113に準拠し測定した。
(8)引張り伸びの保持率
引張り伸びの保持率(%)=(処理後の引張り伸び/初期の引張り伸び)×100
により求めた。
(9)難燃性
肉厚1.5mmの試験片を用い、アンダーライターズラボラトリー・サブジェクト94(UL94)に従って垂直燃焼試験を行なった。
(10)リサイクル特性
リサイクル特性の評価は、成形後の試料を温度85℃、湿度95%の高温高湿槽中に500時間保持し、引張り試験よる弾性率及び伸びの初期物性と処理後物性の変化量の比較で行なった。
Figure 2005097363
Figure 2005097363
上記表1及び表2に示す評価結果から、以下のことがわかる。
(a)PCオリゴマー成分(C)を配合した実施例1〜10の樹脂組成物は、剛性、耐熱性、流動性及び衝撃性が高度にバランスし、且つリサイクル特性及び難燃性に優れるものである。
(b)PCオリゴマー成分(C)を配合しない比較例1の樹脂組成物は、流動性に劣るものである。
(c)PCオリゴマー成分(C)を所定量以上配合した比較例2の樹脂組成物は、流動性は良好であるが、耐熱性及び耐衝撃性が低下したものである。
(d)比較例3〜4の樹脂組成物は、可塑剤としてリン酸エステルを配合したものであり、可塑剤の配合により流動性は良好であるが、難燃性及び耐熱性に劣り、且つリサイクル特性が劣るものである。
実施例11〜14及び比較例5〜7
ポリカーボネート樹脂及び可塑剤として下記のものを用い、これ以外の配合成分は上記と同様のものを用いた。
PC−3:粘度平均分子量22500のビスフェノールAポリカーボネート(FN2200A、出光石油化学社製)
PC−4:粘度平均分子量17500のビスフェノールAポリカーボネート(FN1700A、出光石油化学社製)
PC−5:粘度平均分子量14800のビスフェノールAポリカーボネート(FN1500、出光石油化学社製)
可塑剤−b:トリフェニルホスフェートTPP(大八化学工業社製)
表3に示す割合で各成分を混合し、ベント式二軸押出成形機(東芝機械社製、TEM35)に供給し、260℃で溶融混練してペレット化した。溶融混練に先だち、すべての組成において、酸化防止剤としてイルガノックス1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.1質量部及びアデカスタブC(旭電化工業社製)0.1質量部を添加した。
得られたペレットを、120℃で12時間乾燥した後、成形温度260℃、金型温度80℃で射出成形して試験片を得た。得られた試験片を用い、下記各種試験によって性能を評価した。その結果を表3に示す。
(1)SFL(スパイラルフロー長さ)、アイゾット衝撃強度、HDT(熱変形温度)
上記と同様の方法により評価した。
(2)面衝撃
ASTM D3763に準拠し、高速衝撃試験機(島津製作所社製、HTM−10KN)を用いて測定した。測定条件は、試験片厚み3.2cm、受け台穴径50.8mm、ポンチ先端直径12.7mm(0.5インチ)、速度7m/sec、測定温度23℃及び−30℃とした。
(3)曲げ弾性率
ASTM D790に準拠して測定した。試験条件は、温度23℃、試験片として肉厚4mmのものを用いた。
(4)成形時の外観(シルバー)観察
シリンダー温度300℃、金型温度80℃に設定した成形機(東芝機械社製、IS25EP)内にペレットを10分間滞留させた後に成形して、80mm×40mm×3mmの試験片を作製し、その外観を観察した。
Figure 2005097363
上記表3に示す評価結果から、以下のことがわかる。
(a)PCオリゴマー成分(C)を配合した実施例11〜14の樹脂組成物は、剛性、耐熱性、流動性及び衝撃性が高度にバランスし、且つ外観特性に優れ、外板材料として好適である。
(b)比較例5及び6の樹脂組成物は、PCオリゴマー成分(C)を配合せず、粘度平均分子量の低いPC樹脂を配合することにより流動性を図ったため、剛性及び衝撃性が劣るものとなっている。
(c)比較例7の樹脂組成物は、PCオリゴマー成分(C)を配合せず、可塑剤としてリン酸エステルを配合したため、流動性、剛性及び衝撃性は良好であるが耐熱性に劣り、且つ成形時にシルバーが発生し、成形品の外観が悪いものである。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、難燃性を維持し、流動性、剛性、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れ、且つリサイクル性にも優れるものであり、その射出成形品は、自動車部品や、OA(オフィスオートメーション)機器、電気・電子機器、家庭電化機器のハウジウングや各種部品に好適に使用される。

Claims (7)

  1. (A)ポリカーボネート樹脂40〜94質量%、(B)非晶質スチレン系樹脂5〜50質量%及び(C)ポリカーボネートオリゴマー1〜20質量%を、それらの合計量が100質量%となるように含むことを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
  2. (B)成分の非晶質スチレン系樹脂が、ゴム状重合体の存在下又は不存在下に重合したスチレンと、アクリロニトリル及びメタクリル酸メチルから選ばれる少なくとも一種との共重合体である請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. (C)成分のポリカーボネートオリゴマーが、下記一般式(I)
    Figure 2005097363
    (式中、R1 及びR2 は炭素数1〜30のアルキル基を示す。nは1〜6の整数、p及びqは0〜2の整数である。)
    で表される請求項1又は2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して、(D)無機充填剤1〜20質量部を含む請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  5. (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して、(E)耐衝撃性向上剤1〜15質量部を含む請求項1〜4のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物
  6. (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して、(F)有機アルカリ金属塩0.05〜2質量部を含む請求項1〜5のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物からなる射出成形品。
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