JP2005097080A - 鱗片状ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】 三酸化ホウ素(B23),酸化バリウム(BaO),酸化亜鉛(ZnO),フッ素(F)を含有せず、十分な耐熱性を有し、鱗片状ガラスの成形性が良好な鱗片状ガラスを提供する。さらには、この鱗片状ガラスを含有する樹脂組成物,塗料,化粧料およびインキ組成物を提供する。
【解決手段】 モル%で示して、50≦SiO2≦65、4≦Al23<12、5≦SrO≦25、10<(MgO+SrO)≦30、20≦(MgO+CaO+SrO)≦45、0<(Li2O+Na2O+K2O)<2の成分を含有し、B23,BaO,ZnO,Fを実質的に含有しないことを特徴とする鱗片状ガラスである。耐熱性があり、高温下で鱗片状ガラスの表面に金属や金属酸化物を被覆することができる。
【選択図】 なし

Description

この発明は、樹脂成形体、塗料、化粧料、インキなどに配合される鱗片状ガラスに関する。さらには、その鱗片状ガラスを含有する樹脂組成物、塗料、化粧料およびインキ組成物に関する。
鱗片状ガラスは、例えば樹脂マトリックス中に配合されると、樹脂成型体の強度や寸法精度を向上させる。この鱗片状ガラスは、ライニング材として、塗料に配合されて金属やコンクリート表面に塗布され、また、顔料や化粧料としても利用される。
さらに、鱗片状ガラスの表面を金属で被覆することにより、鱗片状ガラスは金属色を呈するようになる。また、鱗片状ガラスの表面を金属酸化物で被覆することにより、鱗片状ガラスは反射光の干渉による干渉色を呈するようになる。塗料や化粧料などの、色調や光沢が重要視される用途においては、金属ないし金属酸化物の表面皮膜を備えた鱗片状ガラスが好んで使用されている。鱗片状ガラスの表面に金属ないし金属酸化物を被覆する工程において、鱗片状ガラスは600℃以上の高温で加熱されることがある。
鱗片状ガラスに好適な組成として、特開昭63−201041号公報にはCガラス,Eガラス,および板ガラス組成が記載されている。特開2001−213639号公報には、優れた化学的耐久性を備えた鱗片状ガラスが記載されている。この優れた化学的耐久性を備えた鱗片状ガラスは、揮発成分である三酸化二ホウ素(B23)やフッ素(F)を含有せず、アルカリ金属酸化物の含有率が5モル%以下のガラスである。
これらの鱗片状ガラスは、例えば、特開平5−826号公報に記載の装置を用いて容易に製造することができる(図1参照)。図1において、耐火窯槽12で熔融されたガラス素地11は、ブローノズル15に送り込まれたガスによって、風船状に膨らまされ、中空状ガラス膜16を形成する。この中空状ガラス膜16は、押圧ロール17によって粉砕され、鱗片状ガラスが形成される。
このような製造工程を勘案すると、鱗片状ガラスには、熔解性に優れていること、適正な温粘特性を持つこと、作業温度よりも失透温度が低いこと、が求められる。温粘特性としては、特に作業温度が高くなりすぎると鱗片状ガラスが成形し難くなるため、作業温度が1300℃以下であることが好ましい。
なお、鱗片状ガラスではないが、揮発成分である三酸化二ホウ素(B23)を含有せず、アルカリ金属酸化物の含有率が少ないガラス組成は存在する。特開昭56−84336号公報には、金属モリブデン封止用ガラス組成物が記載されている。特開平1−126239号公報には、電子機器用ガラス基板が記載されている。特開平4−325435号公報には、無アルカリガラスが記載されている。特開平5−232458号公報には、フラットパネルディスプレー用ガラスが記載されている。
また本出願人も、特開2000−247684号公報にて、ガラス繊維用として、ZnO,B23,F2を含まないガラス組成を提案している。
特開昭63−201041号公報 特開2001−213639号公報 特開昭56−84336号公報 特開平1−126239号公報 特開平4−325435号公報 特開平5−232458号公報 特開2000−247684号公報
特開昭63−201041号公報に記載された鱗片状ガラスの組成のうち、Cガラス組成やEガラス組成では、失透温度や粘性の調整のために、三酸化二ホウ素(B23)やフッ素(F)が必須含有成分である。これらの成分は、揮発し易く、熔解時に周囲に飛散して作業環境を汚染したり、熔解窯の炉壁や蓄熱窯を浸食して窯の寿命を低下させるなどの問題を生じる。また、いわゆる板ガラス組成として一般的に用いられるソーダライム組成は、アルカリ金属酸化物を多量に含有する。このため耐熱性能が十分でないという問題があった。
特開2001−213639号公報に記載された鱗片状ガラスの組成は、酸化マグネシウム(MgO),酸化亜鉛(ZnO),酸化ストロンチウム(SrO),および酸化バリウム(BaO)の含有率の合計がモル%で表して、1≦(MgO+ZnO+SrO+BaO)≦10のガラスである。
しかし、酸化亜鉛(ZnO)は、揮発し易く、熔解時に周囲に飛散して作業環境を汚染する可能性があった。また、揮発のため、ガラス中の含有量を管理し難いという問題もあった。したがって、酸化亜鉛(ZnO)は、使用しないことが好ましい。
さらに、近年では環境や健康への配慮から、酸化バリウム(BaO)を使用しないガラスが求められている。したがって、酸化バリウム(BaO)は、使用しないことが好ましい。
特開昭56−84336号公報に記載されたガラスは、二酸化ケイ素(SiO2)を多量に含有する。特開平1−126239号公報に記載されたガラスは、酸化アルミニウム(Al23)を多量に含有する。特開平4−325435号公報および特開平5−232458号公報に記載されたガラスは、アルカリ金属酸化物を含有しない。このため、特開昭56−84336号公報,特開平1−126239号公報,特開平4−325435号公報,特開平5−232458号公報に記載されたガラスは、作業温度が高くなり、鱗片状ガラスを形成することができない、という問題があった。
特開昭56−84336号公報の実施例は、いずれも酸化バリウム(BaO)を含有するガラスである。特開平4−325435号公報の実施例は、いずれも三酸化二ホウ素(B23)を含有するガラスである。
特開平1−126239号公報の実施例は、いずれも作業温度が1399℃以上のガラスである。
この発明の目的とするところは、鱗片状ガラスにおいて、三酸化二ホウ素(B23),酸化バリウム(BaO),酸化亜鉛(ZnO),フッ素(F)を実質的に含有せず、十分な耐熱性を有し、成形性が良好なガラス組成を提供することにある。
なお、本明細書において鱗片状ガラス1とは、平均厚さtが0.1〜15μm、アスペクト比(平均粒子径a/平均厚さt)が2〜1000の薄片状粒子とする(図2(A)参照)。ここで、平均粒子径aは、鱗片状ガラス1を平面視したときの面積Sの平方根として定義するものとする(図2(B)参照)。
また、作業温度とは、粘性が100Pa・sec(1000poise)であるときのガラスの温度として定義するものとする。
本発明による鱗片状ガラスは、請求項1に記載の発明として、該ガラスの組成がモル%で表して、
50≦SiO2≦65、
4≦Al23<12、
5≦SrO≦25、
10<(MgO+SrO)≦30、
20≦(MgO+CaO+SrO)≦45、
0<(Li2O+Na2O+K2O)<2
の成分を含有し、B23,BaO,ZnO,Fを実質的に含有しないことを特徴とする鱗片状ガラスである。
請求項2に記載の発明として、前記ガラスの組成がモル%で表して、
50≦SiO2≦65、
4≦Al23<12、
0≦MgO≦15、
10≦CaO≦35、
5≦SrO≦25、
10<(MgO+SrO)≦30、
20≦(MgO+CaO+SrO)≦45、
0<(Li2O+Na2O+K2O)<2
の成分を含有することを特徴とする請求項1に記載の鱗片状ガラスである。
請求項3に記載の発明として、前記ガラスの組成がモル%で表して、
55≦SiO2≦65、
4≦Al23≦10、
0≦MgO≦10、
10≦CaO≦30、
5≦SrO≦20、
10<(MgO+SrO)≦20、
25≦(MgO+CaO+SrO)≦35、
0<(Li2O+Na2O+K2O)<2
の成分を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の鱗片状ガラスである。
請求項4に記載の発明として、前記ガラスの作業温度が1250℃以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鱗片状ガラスである。
請求項5に記載の発明として、前記ガラスの作業温度から失透温度を差し引いた温度差が少なくとも50℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の鱗片状ガラスである。
請求項6に記載の発明として、前記鱗片状ガラス表面を、金属および/または金属酸化物で被覆したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の鱗片状ガラスである。
請求項7に記載の発明として、前記金属が、ニッケル,金,銀,白金,およびパラジウムからなる群より選ばれた少なくとも1種以上の金属であることを特徴とする請求項6に記載の鱗片状ガラスである。
請求項8に記載の発明として、前記金属酸化物が、チタン,鉄,コバルト,クロム,ジルコニウム,亜鉛,スズ,およびケイ素からなる群より選ばれた少なくとも1種以上の金属を含む金属酸化物であることを特徴とする請求項6に記載の鱗片状ガラスである。
請求項9に記載の発明として、請求項1〜8のいずれか1項に記載の鱗片状ガラスを含有することを特徴とする樹脂組成物である。
請求項10に記載の発明として、請求項1〜8のいずれか1項に記載の鱗片状ガラスを含有することを特徴とする塗料である。
請求項11に記載の発明として、請求項1〜8いずれか1項に記載の鱗片状ガラスを含有することを特徴とする化粧料である。
請求項12に記載の発明として、請求項1〜8いずれか1項に記載の鱗片状ガラスを含有することを特徴とするインキ組成物である。
本発明の鱗片状ガラスにおける各組成成分について、以下詳細に説明する。
(SiO2
二酸化ケイ素(SiO2)は、ガラスの骨格を形成する主成分であり、また耐酸性を向上させる成分でもある。SiO2の含有率が50モル%未満の場合は、ガラスの耐酸性が悪化する。一方65モル%を越えると、ガラスの融点が高くなり、原料を均一に熔解することが困難になる。
したがって、SiO2はモル%で表して、50≦SiO2≦65の範囲にあることが好ましい。より好ましくは、55≦SiO2≦65の範囲である。
(Al23
酸化アルミニウム(Al23)は、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分であり、また耐水性を向上させる成分でもある。Al23が4モル%未満では、失透温度および粘性を調整したり、耐水性を改善するのに十分な効果を得ることができない。また、Al23の含有率が12モル%以上では、ガラスの融点が高くなり、原料を均一に熔解することが難しくなるので、ガラスが形成され難くなる。
したがって、Al23はモル%で表して、4≦Al23<12の範囲にあることが好ましい。より好ましくは、4≦Al23≦10の範囲である。
(B23
三酸化二ホウ素(B23)は、本発明においては実質的に含有させない。なお、実質的に含有させないとは、例えば工業用原料より不可避的に混入される場合を除き、意図的に含ませないことを意味する。具体的には、0.5モル%未満の含有量をいう。
(MgO,CaO,SrO)
酸化マグネシウム(MgO)と酸化カルシウム(CaO)は、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分である。酸化ストロンチウム(SrO)は、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分であり、またガラスのX線吸収性能を高める成分としても知られている。本発明においては、特に前記の組成範囲のSrO,(MgO+SrO),および(MgO+CaO+SrO)を使用することによって、失透温度を大きく低下させ、鱗片状ガラスを形成し易いガラスが得られることを見出した。
SrOの含有率が5モル%未満の場合は、失透温度および粘度を調整するのに十分な効果を得ることができない。一方25モル%を越えると、失透温度が上昇するため、鱗片状ガラスを形成することが難しくなる。
したがって、SrOはモル%で表して、5≦SrO≦25の範囲にあることが好ましい。より好ましくは、5≦SrO≦20の範囲である。
MgOとSrOの含有率の合計が10モル%以下の場合は、失透温度および粘度を調整するのに十分な効果を得ることができない。一方30モル%を越えると、失透温度が上昇するため、鱗片状ガラスを形成することが難しくなる。
したがって、MgOおよびSrOはモル%で表して、10<(MgO+SrO)≦30の範囲にあることが好ましい。より好ましくは、10<(MgO+SrO)≦20の範囲である。
MgO、CaOおよびSrOの含有率の合計が20モル%未満では、失透温度および粘度を調整するのに十分な効果を得ることができない。一方45モル%を越えると、失透温度が上昇するため、鱗片状ガラスを形成することが難しくなる。
したがって、MgO,CaO,およびSrOはモル%で表して、20≦(MgO+CaO+SrO)≦45の範囲にあることが好ましい。より好ましくは、25≦(MgO+CaO+SrO)≦35の範囲である。
MgOは、必須成分ではないが、含有率が15モル%を越えると、失透温度が上昇するため、鱗片状ガラスを形成することが難しくなる。
したがって、MgOはモル%で表して、0≦MgO≦15の範囲にあることが好ましい。より好ましくは、0≦MgO≦10の範囲である。
CaOは、含有率が10モル%未満の場合は、失透温度および粘度を調整するのに十分な効果を得ることができない。一方、35モル%を越えると、失透温度が上昇するため、鱗片状ガラスを形成することが難しくなる。
したがって、CaOはモル%で表して、10≦CaO≦35の範囲にあることが好ましい。より好ましくは、10≦CaO≦30の範囲である。
(BaO)
酸化バリウム(BaO)は、本発明においては実質的に含有させない。なお、実質的に含有させないとは、例えば工業用原料より不可避的に混入される場合を除き、意図的に含ませないことを意味する。具体的には、0.5モル%未満の含有量をいう。
(ZnO)
酸化亜鉛(ZnO)は、本発明においては実質的に含有させない。なお、実質的に含有させないとは、例えば工業用原料より不可避的に混入される場合を除き、意図的に含ませないことを意味する。具体的には、0.5モル%未満の含有量をいう。
(Li2O,Na2O,K2O)
アルカリ金属酸化物(Li2O,Na2O,K2O)は、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分である。アルカリ金属酸化物の含有率が2モル%以上では、ガラス転移温度が低下し、ガラスの耐熱性が悪くなる。一方、アルカリ金属酸化物を全く含まないときには、ガラスの融点が高くなるため原料を均一に熔解することが困難になり、また鱗片状ガラスを形成することが難しくなる。
したがって、Li2O、Na2OおよびK2Oはモル%で表して、0<(Li2O+Na2O+K2O)<2の範囲にあることが好ましい。
(ZrO2
酸化ジルコニウム(ZrO2)は、ガラスの失透成長速度を速めるため、しばしば鱗片状ガラスを安定して形成することが難しくなるが、5モル%まで含ませてもよい。なお、ZrO2は、実質的に含ませないことが好ましい。
(F)
フッ素(F)は、本発明においては実質的に含ませない。
(Fe)
ガラス中に存在する鉄分(Fe)は、通常は酸化鉄(FeOまたはFe23)の状態で存在する。Fe23ガラスの紫外線吸収特性を高める成分であり、一方FeOは熱線吸収特性を高める成分である。鉄分(Fe)は、必須成分ではないが、ガラスの光学特性を調整するための成分として使用してもよい。
(TiO2
酸化チタン(TiO2)は、ガラスの熔解性および化学的耐久性を向上させ、ガラスの紫外線吸収特性を向上させる成分である。TiO2は、必須成分ではないが、光学特性を調整するための成分として使用してもよい。
(SO3
三酸化硫黄(SO3)は、必須成分ではないが、清澄剤として使用してもよい。
上述した鱗片状ガラス1を基材として、その表面に金属あるいは金属酸化物の被覆層2を形成してもよい(図3参照)。金属としては、銀,金,白金,パラジウム,ニッケルなどの金属を、単層または混合層や複層として被覆してもよい。
また、二酸化チタン,酸化アルミニウム,酸化鉄,酸化クロム,酸化コバルト,酸化ジルコニウム,酸化亜鉛,酸化スズ、二酸化ケイ素などの金属酸化物を、単層または混合層や複層として被覆してもよい。さらに、金属薄膜と金属酸化物薄膜とを順次積層してもよい。金属あるいは金属酸化物の被覆層の厚みは目的によって適宜選択すればよく、また、被覆方法は、一般的に知られている方法であればどのような方法を用いてもよい。例えば、スパッタリング法,ゾルゲル法,CVD法,LPD法または金属塩から酸化物をその表面に析出させる液相法など、公知の方法を利用することができる。
被覆する金属酸化物としては、屈折率および透明性が高く、干渉色の発色がよい二酸化チタンが好ましい。
この鱗片状ガラスは、公知の手段により、顔料としてまたは補強用充填材として、樹脂組成物,塗料,化粧料およびインキ組成物などに配合され、それらの色調や光沢性を高めると共に、寸法精度および強度なども改善する。図4は、この鱗片状ガラス1を塗料に配合して、基材5の表面に塗布した例を説明する断面模式図である。鱗片状ガラス1は、塗膜6の樹脂マトリックス4中に分散されている。
樹脂組成物,塗料,化粧料およびインキ組成物は、一般的に知られているものならば、目的に応じて適宜選択して用いることができる。また、鱗片状ガラスと樹脂組成物,塗料,化粧料およびインキ組成物の混合比も、適宜選択できる。さらに、鱗片状ガラスと樹脂組成物,塗料,化粧料およびインキ組成物の混合方法も、一般的に知られている方法であれば適用することができる。
例えば、塗料中に配合する場合は、母材樹脂に、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、硬化剤を適宜選択して用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、、アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,フェノール樹脂,尿素樹脂,フッ素樹脂,ポリエステル−ウレタン硬化系樹脂,エポキシ−ポリエステル硬化系樹脂,アクリル−ポリエステル系樹脂,アクリル−ウレタン硬化系樹脂,アクリル−メラミン硬化系樹脂もしくはポリエステル−メラミン硬化系樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,石油樹脂,熱可塑性ポリエステル樹脂もしくは熱可塑性フッ素樹脂などが挙げられる。
また硬化剤としては、ポリイソシアネート,アミン,ポリアミド,多塩基酸,酸無水物,ポリスルフィド,三フッ化ホウ素酸,酸ジヒドラジドもしくはイミダゾールなどが挙げられる。
樹脂組成物中に配合する場合は、母材樹脂に上記の各種熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を利用することができる。
インキ組成物には、各種ボールペン,フェルトペンなどの筆記具用インキならびにグラビアインキ,オフセットインキなどの印刷インキがあるが、いずれのインキ組成物にも使用することができる。
インキ組成物を構成するビヒクルは、顔料を分散させ、紙へインキを固着させる働きをする。ビヒクルは、樹脂類、油分と溶剤などからなる。
筆記具用インキのビヒクルは、樹脂として、アクリル樹脂,スチレン−アクリル共重合体,ポリビニルアルコール,ポリアクリル酸塩,アクリル酢酸ビニル共重合体,ザンサンガムなどの微生物産性多糖類またはグアーガムなどの水溶性植物性多糖類などを含む。さらに、溶剤として、水,アルコール,炭化水素,エステルなどを含む。
グラビアインキ用ビヒクルは、樹脂として、ガムロジン,ウッドロジン,トール油ロジン,ライムロジン,ロジンエスエル,マレイン酸樹脂,ポリアミド樹脂,ビニル樹脂,ニトロセルロース,酢酸セルロース,エチルセルロース,塩化ゴム,環化ゴム,エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂,ウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,アルキド樹脂,ギルソナイト,ダンマルもしくはセラックなどの樹脂混合物,上記樹脂の混合物,上記樹脂を水溶化した水溶性樹脂または水性エマルション樹脂を含む。さらに、溶剤として、炭化水素,アルコール,エーテル,エステルまたは水などを含む。
オフセットインキ用ビヒクルは、樹脂として、ロジン変性フェノール樹脂,石油樹脂,アルキド樹脂またはこれらの乾性変性樹脂などを含み、油分として、アマニ油,桐油または大豆油などの植物油を含む。さらに、溶剤として、n−パラフィン,イソパラフィン,アロマテック,ナフテン,α−オレフィンまたは水などを含む。
なお、上記の各種ビヒクル成分には、染料,顔料,各種界面活性剤,潤滑剤,消泡剤,レベリング剤などの慣用の添加剤を適宜選択して配合してもよい。
化粧料には、フェーシャル化粧料,メーキャップ化粧料,ヘア化粧料など幅広い範囲の化粧料が含まれる。これらの中でも、特にファンデーション,粉白粉,アイシャドー,ブラッシャー,化粧下地,ネイルエナメル,アイライナー,マスカラ,口紅,ファンシーパウダーなどのメーキャップ化粧料において、この鱗片状ガラスは好適に使用される。
化粧料の目的に応じて、鱗片状ガラスに、適宜疎水化処理が施されてもよい。疎水化処理の方法としては、以下の5つの方法を挙げることができる。
(1)メチルハイドロジェンポリシロキサン,高粘度シリコーンオイルおよびシリコーン樹脂などのシリコーン化合物による処理方法
(2)アニオン活性剤,カチオン活性剤などの界面活性剤による処理方法
(3)ナイロン,ポリメチルメタクリレート,ポリエチレン,各種フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE),テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA),テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP),テトラフルオロエチレンエチレン共重合体(ETFE),ポリビニリデンフルオライド(PVDF),ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)など),ポリアミノ酸などの高分子化合物による処理方法
(4)パーフルオロ基含有化合物,レシチン,コラーゲン,金属石鹸,親油性ワックス,多価アルコール部分エステルまたは完全エステルなどによる処理方法、
(5)これらを複合した処理方法
ただし、一般に粉末の疎水化処理に適用できる方法であれば、上記の方法以外でも利用することができる。
また、この化粧料には、通常化粧料に用いられる他の材料を必要に応じて適宜配合することができる。例えば、無機粉末、有機粉末、顔料や色素、炭化水素、エステル類、油性成分、有機溶媒、樹脂、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、界面活性剤、保湿剤、香料、水、アルコール、増粘剤などである。
無機粉末としては、タルク,カオリン,セリサイト,白雲母,金雲母,紅雲母,黒雲母,リチア雲母,バーミキュライト,炭酸マグネシウム,炭酸カルシウム,ケイソウ土,ケイ酸マグネシウム,ケイ酸カルシウム,ケイ酸アルミニウム,ケイ酸バリウム,硫酸バリウム,ケイ酸ストロンチウム,タングステン酸金属塩,シリカ,ヒドロキシアパタイト,ゼオライト,窒化ホウ素,セラミックスパウダーなどが挙げられる。
有機粉末としては、ナイロンパウダー,ポリエチレンパウダー,ポリスチレンパウダー,ベンゾグアナミンパウダー,ポリ四フッ化エチレンパウダー,ジスチレンベンゼンポリマーパウダー,エポキシパウダー,アクリルパウダー,微結晶性セルロースなどが挙げられる。
顔料は、無機顔料と有機顔料に大別される。
無機顔料としては、各種色別に以下のものが挙げられる。
・無機白色顔料 :酸化チタン,酸化亜鉛など
・無機赤色系顔料:酸化鉄(ベンガラ),チタン酸鉄など
・無機褐色系顔料:γ酸化鉄など
・無機黄色系顔料:黄酸化鉄,黄土など
・無機黒色系顔料:黒酸化鉄,カーボンブラックなど
・無機紫色系顔料:マンゴバイオレット,コバルトバイオレットなど
・無機緑色系顔料:酸化クロム,水酸化クロム,チタン酸コバルトなど
・無機青色系顔料:群青,紺青など
また、パール顔料として、酸化チタン被膜雲母,酸化チタン被膜オキシ塩化ビスマス,オキシ塩化ビスマス,酸化チタン被膜タルク,魚鱗箔,着色酸化チタン被膜雲母などが挙げられる。
さらに、金属粉末顔料として、アルミニウムパウダー,カッパーパウダーなどが挙げられる。
有機顔料としては、以下のものが挙げられる。
赤色201号,赤色202号,赤色204号,赤色205号,赤色220号,赤色226号,赤色228号,赤色405号,橙色203号,橙色204号,黄色205号,黄色401号および青色404号など。
また、タルク,炭酸カルシウム,硫酸バリウム,酸化ジルコニウムまたはアルミニウムホワイトなどの体質顔料に、以下に挙げる染料をレーキ化した有機顔料が挙げられる。
赤色3号,赤色104号,赤色106号,赤色227号,赤色230号,赤色401号,赤色505号,橙色205号,黄色4号,黄色5号,黄色202号,黄色203号,緑色3号および青色1号など。
さらに、色素としては、クロロフィル,β-カロチンなどの天然色素が挙げられる。
また、炭化水素としては、以下のものが挙げられる。
スクワラン,流動パラフィン,ワセリン,マイクロクリスタリンワックス,オケゾライト,セレシン,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,オレイン酸,イソステアリン酸,セチルアルコール,ヘキサデシルアルコール,オレイルアルコール,2−エチルヘキサン酸セチル,パルミチン酸2−エチルヘキシル,ミリスチン酸2−オクチルドデシル,ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール,トリ−2−エチルヘキサン酸グリセロール,オレイン酸−2−オクチルドデシル,ミリスチン酸イソプロピル,トリイソステアリン酸グリセロール,トリヤシ油脂肪酸グリセロール,オリーブ油,アボガド油,ミツロウ,ミリスチン酸ミリスチル,ミンク油,ラノリンなど。
さらに、シリコーン油,高級脂肪酸,油脂類のエステル類や、高級アルコール,ロウなどの油性成分が挙げられる。また、アセトン,トルエン,酢酸ブチル,酢酸エステルなどの有機溶剤や、アルキド樹脂,尿素樹脂などの樹脂、カンファ,クエン酸アセチルトリブチルなどの可塑剤が挙げられる。さらにまた、紫外線吸収剤,酸化防止剤,防腐剤,界面活性剤,保湿剤,香料,水,アルコール,増粘剤などが挙げられる。
この化粧料の形態は、特に限定されるものではなく、粉末状,ケーキ状,ペンシル状,スティック状,軟膏状,液状,乳液状,クリーム状などが例示される。
本発明の鱗片状ガラスにおける各物性について、以下詳細に説明する。
熔融ガラスの粘度が、100Pa・sec(1,000poise)のときの温度は作業温度と呼ばれ、鱗片状ガラスの成形に最も適した温度とされている。作業温度が1300℃を越えると、ガラスの製造装置が、熱による腐食を受け易くなり、装置寿命が短くなる。作業温度が低いほど、ガラス原料を熔融する際の燃料費が軽減することができ、1250℃以下であることが好ましい。
また、作業温度から失透温度を差し引いた温度差(ΔT)が大きいほど、ガラス成形時に失透が生じ難くなり、より均質な鱗片状ガラスが高い歩留まりで製造できるようになる。ここで、失透とは、熔融ガラス中に結晶が生成および成長し、熔融ガラスが白濁することをいう。
ΔT(=作業温度−失透温度)が50℃以上であるガラスからなる本発明の鱗片状ガラスは、従来の製造装置を用いて、高性能で歩留まりよく製造される。ΔTは60℃以上がさらに好ましい。
さらに、本発明の鱗片状ガラスは、ガラス転移点が600℃以上であるため、高温加熱を伴う加工を行なっても、形状が変化することがない。したがって、金属または金属酸化物の被覆に適した鱗片状ガラスを製造することができる。
本発明による鱗片状ガラスは、以上のような構成を有していることから、次のような効果を奏する。
この鱗片状ガラスは、耐熱性能に優れるため、高温に加熱されたときの変形を抑えることができる。そして、三酸化二ホウ素(B23),酸化バリウム(BaO),酸化亜鉛(ZnO),フッ素(F)を実質的に含有しないため、鱗片状ガラスを製造するときに周囲の作業環境を汚染しない。
また、この鱗片状ガラスの表面を金属または金属酸化物で被覆することにより、顔料として利用することができる。
さらに、この鱗片状ガラスを樹脂組成物,塗料,化粧料およびインキ組成物に利用することができる。
以下、この発明の実施の形態について、実施例1〜21、および比較例1〜5を用いて、この発明をより具体的に説明する。
(実施例1〜10、比較例1〜5)
下記の表1〜3に示した組成となるように、珪砂などの通常のガラス原料を調合して、実施例および比較例毎にバッチを作製した。このバッチを電気炉を用いて1400〜1600℃まで加熱し、熔融させ、組成が均一になるまで所定時間そのまま維持した。その後、熔融したガラスを鉄板上に流し出し、緩やかに常温まで冷却することで徐冷し、ガラスサンプルを得た。
このように作製したガラスについて、熱膨張曲線からガラス転移点を求めた。また、通常の白金球引き上げ法により、作業温度を求めた。さらに、粒径1.0〜2.8mmに粉砕したガラスを白金ボートに入れ、温度勾配のついた電気炉内に2時間保持し、結晶の出現位置の最高温度から失透温度を求めた。
これらの測定結果を、下記の表1〜3に示す。なお、表中のガラス組成は、すべてモル%で表示した値である。ΔTは、作業温度から失透温度を差し引いた温度差である。
(表1)
────────────────────────────────────
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5
────────────────────────────────────
SiO2 60.2 61.2 61.2 59.0 63.2
Al23 7.7 6.7 6.7 6.7 4.7
MgO 5.1 5.1 5.1 5.5 5.1
CaO 21.3 16.3 11.3 12.0 11.3
SrO 5.0 10.0 15.0 16.0 15.0
Li2O −− −− −− −− −−
Na2O 0.4 0.4 0.4 0.5 0.4
2O 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2
TiO2 −− −− −− 0.1 0.1
Fe23 0.1 0.1 0.1 −− −−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ガラス転移点[℃] 740 734 727 730 725
作業温度[℃] 1237 1242 1237 1213 1230
失透温度[℃] 1180 1163 1137 1162 1180
ΔT[℃] 57 79 100 51 50
────────────────────────────────────
(表2)
─────────────────────────────────────
実施例6 実施例7 実施例8 実施例9 実施例10
─────────────────────────────────────
SiO2 61.2 61.1 60.9 62.0 62.2
Al23 6.7 6.7 6.7 6.7 5.7
MgO 3.5 5.1 5.1 5.1 5.1
CaO 12.9 16.3 16.3 20.6 16.4
SrO 15.0 10.0 10.0 5.0 10.0
Li2O −− 0.4 −− −− −−
Na2O 0.4 0.4 0.8 0.4 0.4
2O 0.2 −− 0.2 0.2 0.2
TiO2 0.1 −− −− −− −−
Fe23 −− −− −− −− −−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ガラス転移点[℃] 733 715 730 742 733
作業温度[℃] 1235 1221 1226 1246 1234
失透温度[℃] 1183 1158 1160 1189 1184
ΔT[℃] 52 63 66 57 50
─────────────────────────────────────
(表3)
────────────────────────────────────
比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 比較例5
────────────────────────────────────
SiO2 72.2 58.0 70.0 66.7 65.0
Al23 1.1 4.0 10.0 7.8 8.0
23 −− −− −− 1.0 −−
MgO 5.3 3.8 5.0 −− −−
CaO 8.1 29.9 10.0 15.5 −−
SrO −− 1.9 −− 9.0 27.0
BaO −− −− 5.0 −− −−
Na2O 12.7 1.9 −− −− −−
2O 0.6 0.5 −− −− −−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ガラス転移点[℃] 553 699 786 752 760
作業温度[℃] 1172 1228 1470 1335 1354
失透温度[℃] 1020 1338 1275 1194 1150
ΔT[℃] 152 −110 195 141 204
────────────────────────────────────
比較例1で作製したガラスは、従来から提供されている板ガラス組成(ソーダライム組成)からなるものである。しかし、このガラスのガラス転移点は600℃未満であり、耐熱性能が不十分であることが分かる。
また、比較例2は、上述の特開2001−213639号公報の組成のうち、B23,BaO,ZnO,ZrO2,Fを含有しないガラスの1例である。しかし、このガラスの失透温度は成形温度より高く、鱗片状ガラスに成形することは難しい。
比較例3は、上述の特開昭56−84336号公報の実施例に記載された組成からなるガラスである。また、比較例4は、上述の特開平4−325435号公報の実施例に記載された組成からなるガラスである。さらに、比較例5は、上述の特開平5−232458号公報の実施例に記載された組成からなるガラスである。これらのガラスの作業温度は1300℃を越えるため、鱗片状ガラスに成形することは難しい。
実施例1〜10のガラスを前記の方法で熔融した後、冷却しつつペレットに成形した。一例として、本出願人が先に提案した特開平5−826号公報に記載の装置、すなわち、熔融ガラス素地をブローガスにより中空状に膨らませて薄膜化した後、該ガラス薄膜を押圧ロールにて粉砕して鱗片状ガラス(フレーク状ガラス)を製造する装置に、このペレットを投入し、平均厚さが1μmとなるように製造条件を適宜調整して、鱗片状ガラスを作製した。
(実施例11,12)
このように作製した実施例2および9の鱗片状ガラスを粉砕して適当な粒径とした後、特開2003−012962号公報に記載されている方法、すなわち、金属塩から二酸化チタンを鱗片状ガラスの表面に析出させる液相法により、二酸化チタンで被覆した。この鱗片状ガラスを電子顕微鏡で観察し、鱗片状ガラス表面上に二酸化チタンの皮膜が形成されていることを確認した。
(実施例13,14)
実施例2および9の鱗片状ガラスを粉砕して適当な粒径とした後、特開2003−012962号公報に記載の通常の無電解めっき法により銀で被覆した。この鱗片状ガラスを電子顕微鏡で観察し、鱗片状ガラス表面上に銀の皮膜が形成されていることを確認した。
(実施例15,16)
実施例2および9の鱗片状ガラスを粉砕して適当な粒径とした後、ポリエステル樹脂と混合し、鱗片状ガラスを含有するポリエステル樹脂組成物を得ることができた。
(実施例17,18)
実施例11および12の鱗片状ガラスを、エポキシアクリレートと混合し、鱗片状ガラスを含有するビニルエステル系塗料を得ることができた。
(実施例19,20)
実施例11および12の鱗片状ガラスを、フェーシャル化粧料であるファンデーションと混合し、鱗片状ガラスを含有する化粧料を得ることができた。
(実施例21,22)
実施例11および12の鱗片状ガラスを、着色剤,樹脂,および有機溶剤を適宜配合したインキ組成物と混合し、鱗片状ガラスを含有するインキ組成物を得ることができた。
鱗片状ガラスの製造装置を説明する模式図である。 本発明による鱗片状ガラスの模式図と、平均粒径の求め方を説明する図である。 本発明による被覆層を有する鱗片状ガラスの断面模式図である。 本発明による鱗片状ガラスを含有する樹脂組成物の断面模式図である。
符号の説明
1:鱗片状ガラス
2:被覆層
4:樹脂マトリックス
5:基材
6:塗膜
11:熔融ガラス素地
12:耐火窯槽
15:ブローノズル
16:中空状ガラス膜
17:押圧ロール
S:面積
t:厚み

Claims (12)

  1. 鱗片状ガラスであって、該ガラスの組成がモル%で表して、
    50≦SiO2≦65、
    4≦Al23<12、
    5≦SrO≦25、
    10<(MgO+SrO)≦30、
    20≦(MgO+CaO+SrO)≦45、
    0<(Li2O+Na2O+K2O)<2
    の成分を含有し、B23,BaO,ZnO,Fを実質的に含有しないことを特徴とする鱗片状ガラス。
  2. 前記ガラスの組成がモル%で表して、
    50≦SiO2≦65、
    4≦Al23<12、
    0≦MgO≦15、
    10≦CaO≦35、
    5≦SrO≦25、
    10<(MgO+SrO)≦30、
    20≦(MgO+CaO+SrO)≦45、
    0<(Li2O+Na2O+K2O)<2
    の成分を含有することを特徴とする請求項1に記載の鱗片状ガラス。
  3. 前記ガラスの組成がモル%で表して、
    55≦SiO2≦65、
    4≦Al23≦10、
    0≦MgO≦10、
    10≦CaO≦30、
    5≦SrO≦20、
    10<(MgO+SrO)≦20、
    25≦(MgO+CaO+SrO)≦35、
    0<(Li2O+Na2O+K2O)<2
    の成分を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の鱗片状ガラス。
  4. 前記ガラスの作業温度が1250℃以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鱗片状ガラス。
  5. 前記ガラスの作業温度から失透温度を差し引いた温度差が、少なくとも50℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の鱗片状ガラス。
  6. 前記鱗片状ガラス表面を、金属および/または金属酸化物で被覆したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の鱗片状ガラス。
  7. 前記金属が、ニッケル,金,銀,白金,およびパラジウムからなる群より選ばれた少なくとも1種以上の金属であることを特徴とする請求項6に記載の鱗片状ガラス。
  8. 前記金属酸化物が、チタン,鉄,コバルト,クロム,ジルコニウム,亜鉛,スズ,およびケイ素からなる群より選ばれた少なくとも1種以上の金属を含む金属酸化物であることを特徴とする請求項6に記載の鱗片状ガラス。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の鱗片状ガラスを含有することを特徴とする樹脂組成物。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の鱗片状ガラスを含有することを特徴とする塗料。
  11. 請求項1〜8いずれか1項に記載の鱗片状ガラスを含有することを特徴とする化粧料。
  12. 請求項1〜8いずれか1項に記載の鱗片状ガラスを含有することを特徴とするインキ組成物。
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