JP2005093381A - メモリカード用コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクタ本体の形状を大きくすることなく、メモリカードの排出ストロークを増加させると共に、装着・排出時の動作不良と、メモリカードのコネクタ本体からの飛び出し過ぎによる外部への落下を無くす。
【解決手段】コネクタ本体11の内面にハートカム26及び該ハートカム26を囲って形成されたハート形のカム溝28を設け、スライド部材21側にロックピン27を設けて成るプッシュ・プッシュ形式のスライドロック手段23を使用すると共に、スライド部材21がコネクタ本体11のハートカム26及びカム溝28が形成されている面に重ねられた状態で装着位置から排出位置までスライド移動できる構造にした。
【選択図】図3

Description

本発明は、メモリカード用コネクタに関するものであり、特に、コネクタ本体の形状を大きくすることなく、コイルスプリングを使用してコネクタ本体内に挿入されたメモリカードの排出ストロークを増加させることが可能なメモリカード用コネクタに関するものである。
例えば、デジタルカメラで撮影された画像データを記憶する記録媒体、あるいは携帯型音楽再生機で再生される音楽デジタルデータを記憶する記録媒体として、半導体メモリ(RAM)が内蔵されたメモリカードが知られている。
この種のメモリカードは、外観が薄板形状に形成されたパッケージの内部に半導体メモリ(RAM)が収納されると共に、パッケージの端部に電気的に接続される複数の端子が並設されている。
此の種、メモリカードで使用される従来のメモリカード用コネクタを本出願人は既に出願している(特許文献1参照)。該出願のカード排出機構について図8に従って説明する。
図8において、カード排出機構1は、前面にメモリカードCが挿入されるカード挿入口(図示せず)を有するコネクタ本体2と、メモリカードCのコネクタ本体2内への挿入に伴い、該メモリカードCに押圧されてコネクタ本体2内を後部の装着位置までスライド移動し、排出時にはメモリカードCを伴って前部の排出位置までスライド移動されて、該排出位置で該メモリカードCをコネクタ本体2の前面から突出させた状態で保持するスライド部材3を備えている。
図8(A)はスライド部材3がメモリカードCと共に排出位置に配置されている状態を示し、同図(B)はスライド部材3がメモリカードCと共に装着位置に配置されている状態を示している。尚、スライド部材3が排出位置に配置されているとき、メモリカードCは前面がコネクタ本体2の前面と略等しい位置までコネクタ本体2内に収納され、排出位置に配置されているとき、メモリカードCは前面側がコネクタ本体2の前面から外側に約5ミリ突出した状態になる。
又、スライド部材3とコネクタ本体2との間には、スライド部材3を常時排出位置方向に付勢しているコイルスプリング4と、プッシュ・プッシュ形式のスライドロック手段5を備えている。
スライドロック手段5は、スライド部材3の下面に形成されたハート形のハートカム6及び該ハートカム6の周囲に形成されたハート形のハートカム溝7と、ピン状をした棒材の両端8a,8bを各々折り曲げ、その折り曲げた一端側の屈曲部8aをコネクタ本体2の取付孔2aに回動可能に取り付け、他端側の屈曲部8b側をハートカム溝7内に挿入係合させて取り付けられたロックピン8と、該ロックピン8をコネクタ本体3及びスライド部材4側に常時押し付けている押圧バネ板9とで構成されている。
図9はハートカム6及び該ハートカム6の周囲に形成されたカム溝7の概略構成と、ロックピン8との配置関係を概略的に示す図である。図9を用いてスライドロック手段5の動作と共に図8に於けるカード排出機構の動作を次に説明する。図9において、ロックピン8は二点鎖線で示し、実線で示すスライド部材3の位置は該スライド部材3がメモリカードCと共に排出位置に配置された時の位置を示し、一点鎖線で示す位置は装着位置に配置された時の装着位置を示している。
メモリカードCが挿入される前のスライド部材3は、コイルスプリング4のバネ力で図9に示す矢印O方向に排出位置まで移動され、先端がコネクタ本体2の規制壁2bに衝合している。又、ロックピン8の屈曲部8bの先端はハートカム溝7の解除通路7dの終端位置にあり、スライド部材3で保持されているメモリカードCはコネクタ本体2の前面から外側に約5ミリ突出された状態にして保持されている。図8(A)はこの排出位置の状態を示している。
上記排出位置の状態からメモリカードCが、図9に示す矢印I方向となる装着位置に向かって押圧されると、該メモリカードCに押圧されて、スライド部材3もコイルスプリング4のバネ力に抗して装着位置に向かってスライド移動する。又、該スライド部材3の移動に伴いロックピン8の屈曲部8bがハートカム溝7の解除通路7dを通って挿入側通路7aを移動する。所定の装着位置に到達すると、ロックピン8の屈曲部8bが挿入側通路7aの終端7eに衝合し、それ以上の押し込みが不能になる。そこで、押圧力を解除すると、コイルスプリング4のバネ力でスライド部材3が戻され、このときロックピン8の屈曲部8bがハートカム溝7内の傾斜カムによって係止通路7cに送られてハートカム6の凹部6aに衝合される。この衝合でコイルスプリング4のバネ力を受け止め、スライド部材3がメモリカードCと共に該位置、すなわち装着位置でロックされる。図8(B)はこの装着位置の状態を示している。
次に、装着位置から排出位置に戻す場合は、メモリカードCを矢印I方向に一度押して、再び押圧を解く。すなわち、メモリカードCが矢印I方向に一度押されると、スライド部材3も該メモリカードCと共に矢印I方向に移動し、このときハートカム溝7の傾斜カムによって排出側通路7bに送られる。又、排出側通路7bの終端7fに衝合し、それ以上の押し込みが不能になったら、押圧を解くと、ロックピン8の屈曲部8bが排出側通路7b,挿入側通路7aを通って排出位置、すなわちスライド部材3の先端が規制壁2bに衝合した図8(A)に示す状態まで、スライド部材3がメモリカードCと共に戻される。
ところで、斯様なメモリカード用コネクタに於いては、排出したメモリカードCを指先で把持してコネクタ本体2から取り出すようになっている。この場合、メモリカードCのコネクタ本体2からの突出量が少ないと、メモリカードCの取り出しに苦労する。又、メモリカードCを把持し損なって外部に落下させ、メモリカードの損傷や紛失を生ずる虞もある。しかし、従来構造でのメモリカードのコネクタ本体からの突出量は最大5ミリであり、操作者が指先でメモリカードを把持して取り出すのに十分な突出量ではなかった。
そこで、カードの突出量を多くする方法としては、スライド部材3を出来るだけ多く排出位置側に寄らせようにすること、及びカード排出用に長いコイルスプリングを使用すること等が考えられる。
しかし、スライド部材3を排出位置側に寄らせようとした場合、排出側にはコネクタ本体2の内面にロックピン8の屈曲部8aが取り付けられているので、該ロックピン8の屈曲部8aに衝合しない位置までしかスライド部材を移動させることができないという規制を受ける。従って、スライド部材3の移動量、すなわちメモリカードCの突出量も余り大きくすることができない。
そこで、ロックピン8の屈曲部8aの取付位置を、スライド部材3の移動通路の外側(左右)に配置することも考えられる。しかし、ロックピン8の作用点はハートカム6及びハートカム溝7の移動中心(図9中に示すX−X線)に出来るだけ近づけた構造にするのが好ましく、移動中心から外れるとロックピン8のスムースな循環移動の動作ができないという問題がある。
一方、長いコイルスプリングを使用する場合では、単にコイルスプリングを長くすると、コネクタ全体の形状が大型化する。更に、圧縮時にコイルスプリングが横方向に撓み、バネ作用が良好に機能しなくなるだけでなく、メモリカード及びスライド部材をカード排出方向に付勢している力が大きくなり過ぎ、ロックを解除したときに、メモリカードが勢いよく飛び出して外部に落下し、メモリカードの損傷や紛失を生ずる虞もあった。
特開2003−86296号公報
上述したように、従来のメモリカード用コネクタでは、メモリカードをカード排出機構で排出位置まで排出し、該排出されたメモリカードを指先で把持してコネクタ本体から取り出すようになっている。この場合、メモリカードの突出量が少ないと、該メモリカードの取り出しに苦労するだけでなく、該メモリカードを把持し損なって外部に落下させ、メモリカードの損傷や紛失を生ずる虞があった。
又、カードの突出量を多くするためには、スライド部材を排出位置側まで大きく移動させることも考えられるが、ハートカム及びハートカム溝をスライダ部材側に設け、ロックピンをコネクタ本体側に設けている従来構造では、ロックピンに規制されてスライダ部材の移動量を大きくすることができないという問題があった。
更に、カードの突出量を多くするためには、カード排出用に長いコイルスプリングを使用することが考えられるが、単にコイルスプリングを長くすると、コネクタ全体の形状が大型化する。又、更に、圧縮時にコイルスプリングが横方向に撓み、バネ作用が良好に機能しなくなるだけでなく、メモリカード及びスライド部材をカード排出方向に付勢している力が大きくなり過ぎ、ロックを解除したときにメモリカードが勢いよく飛び出して外部に落下させ、メモリカードの損傷や紛失を生ずる虞もあった。
そこで、コネクタ本体の形状を大きくすることなく、メモリカードの排出ストロークを増加させると共に、装着・排出時の動作不良と、メモリカードのコネクタ本体からの飛び出し過ぎによる外部への落下を無くすために解決すべき技術課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、前面カード挿入口からメモリカードが挿入されるコネクタ本体と、前記メモリカードの該コネクタ本体内への挿入に伴い、前記メモリカードに押圧されて前記コネクタ本体内を後部の装着位置までスライド移動し、排出時には前記メモリカードを伴って前部の排出位置までスライド移動されて、該排出位置で該メモリカードを前記コネクタ本体の前面から外側に突出させた状態で保持するスライド部材とを備えたメモリカード用コネクタにおいて、前記スライド部材を常時前記排出位置方向に付勢するバネ部材と、前記コネクタ本体の内面に形成されたハート形のカム及び該カムを囲って形成されたハート形のカム溝と、前記スライド部材側に取り付けられて、該スライド部材のスライド移動に伴って前記カム溝内を移動し、前記メモリカードの押圧操作ごとに、該スライド部材を所定の位置にロック保持する位置と、該ロック保持を解除する位置との間を循環移動するロックピンとを有して成るプッシュ・プッシュ形式のスライドロック手段を備えると共に、前記スライド部材が前記コネクタ本体の前記カム及びカム溝が形成されている面に重ねられた状態で前記装着位置から前記排出位置までスライド移動できる構成にしたメモリカード用コネクタを提供する。
この構成によれば、スライド部材が装着位置と排出位置をスライドする間に、ロックピンとカム及びカム溝とによる係合規制を除いては、スライド部材のスライド移動に対する規制はない。従って、スライド部材は、コネクタ本体のカム及びカム溝が形成されている面と重ねられた状態でロックピンと共に装着位置から排出位置までスライド移動することができる。これにより、スライド部材を排出側に大きく移動させることが可能になる。すなわち、排出側へのスライド部材の移動を大きくすることによって、メモリカードがコネクタ本体の前面から外側に突出される量を大きくすることができる。
又、請求項2記載の発明は、上記ロックピンは棒材で形成されていると共に、両端側にはそれぞれ該棒材の一部を折り曲げて形成した屈曲部を有し、該一端側の屈曲部を前記スライド部材の取付穴に挿入して回動可能に取り付けると共に、他端側の屈曲部を前記コネクタ本体側のカム溝に挿入係合させて設けた請求項1記載のメモリカード用コネクタを提供する。
この構成によれば、ロックピンの一端側の屈曲部をスライド部材の取付穴に挿入すると共に、他端側の屈曲部をコネクタ本体側のカム溝に挿入係合させることにより、該ロックピンをスライド部材とコネクタ本体に跨った状態にして簡単に取り付けることができる。
更に、請求項3記載の発明は、上記スライドロック手段は、常時、上記ロックピンを上記コネクタ本体及び上記スライド部材に圧接させておく付勢力を前記ロックピンに付与する押圧バネを備えた請求項2記載のメモリカード用コネクタを提供する。
この構成によれば、コネクタ本体とスライド部材に跨った状態にして取り付けたロックピンを、更に押圧バネでコネクタ本体及びスライド部材にそれぞれ圧接させて保持しているので、動作中にロックピンがコネクタ本体及びスライド部材から外れることなく、安定した動作保持が可能になる。
又、更に請求項4記載の発明は、上記バネ部材をバネ圧の緩やかなバネ特性を有する第1のコイルスプリングとバネ圧の高いバネ特性を有する第2のコイルスプリングとで構成し、該第1と第2のコイルスプリングを上記コネクタ本体と上記スライド部材との間に、上記装着位置から上記排出位置に移動される前記スライド部材に対して、最初は前記第1と第2のコイルスプリングに蓄積されている2つのバネ力を付与し、前記排出位置に近づくと前記第1のコイルスプリングのバネ圧だけを付与するようにして設けた請求項1,2又は3記載のメモリカード用コネクタを提供する。
この構成によれば、スライド部材が装着位置から排出位置に移動されるとき、最初は第1と第2のコイルスプリングに蓄積されている2つの大きなバネ力をスライド部材に付与してスライド部材を急速に排出方向に戻すことができる。又、スライド部材が排出位置に近づくと、緩やかなバネ特性を有する第1のコイルスプリングのバネ圧だけがスライド部材に付与され、該第1のコイルスプリングのバネ力でスライド部材を排出位置まで緩やかにスライド移動させて戻すことができる。
従って、例え長いコイルスプリングを使用して、大きなストロークが得られるようにしても、メモリカードの排出動作に勢いが付き過ぎ、排出位置でメモリカードが外部に飛び出して落下するという問題を防ぐことができる。又、大きなストロークを得て、メモリカードがコネクタ本体内から外側に大きく突出された状態になるまで排出することが可能になり、排出位置でのメモリカードの把持がし易くなる。
又、請求項5記載の発明は、上記第2のコイルスプリングの長さは上記第1のコイルスプリングの長さよりも短く、上記スライド部材が上記排出位置に近づく前に前記第1のコイルスプリングから前記スライド部材に付与されるバネ圧が無くなるように構成した請求項4記載のメモリカード用コネクタを提供する。
この構成によれば、スライド部材が排出方向にスライド移動されると、スライド部材が排出位置に近づく前に、第2のコイルスプリングからスライド部材に付与されるバネ圧は無くなり、緩やかなバネ特性を有する第1のコイルスプリングのバネ圧だけがスライド部材に付与される。
又、請求項6記載の発明は、上記バネ部材は巻径が長手方向に沿って不均一に形成されたコイルスプリングで、該コイルスプリングは圧縮状態から開放されて行くときに上記スライド部材に対して最初は高いバネ力を付与し後に緩やかなバネ力を付与するバネ特性を備えたことを請求項1,2又は3記載のメモリカード用コネクタを提供する。
この構成によれば、コイルスプリングは、最初はスライド部材に大きなバネ力を付与してスライド部材を急速に排出方向に戻すことができ、スライド部材の排出方向への移動、すなわちメモリカードの排出動作を確実に行わせることができる。
又、スライド部材が排出位置に近づくと、緩やかなバネ特性を有するバネ圧をスライド部材に付与して、該スライド部材を排出位置まで緩やかに移動させて戻すことができる。
更に、コイルスプリングのバネ特性を有効に用いていることによって、小型化されたコイルスプリングで、上記の確実な操作と大きな排出ストロークを得ることが可能になる。
又、請求項7記載の発明は、上記バネ部材は巻ピッチが長手方向に沿って不均一に形成されたコイルスプリングで、該コイルスプリングは圧縮状態から開放されて行くときに上記スライド部材に対して最初は高いバネ力を付与し後に緩やかなバネ力を付与するバネ特性を備えた請求項1,2又は3記載のメモリカード用コネクタを提供する。
この構成によれば、コイルスプリングは、最初はスライド部材に大きなバネ力を付与してスライド部材を急速に排出方向に戻すことができ、スライド部材の排出方向への移動、すなわちメモリカードの排出動作を確実に行わせることができる。
又、スライド部材が排出位置に近づくと、緩やかなバネ特性を有するバネ圧をスライド部材に付与して、該スライド部材を排出位置まで緩やかに移動させて戻すことができる。
更に、コイルスプリングのバネ特性を有効に用いていることによって、小型化されたコイルスプリングで、上記の確実な操作と大きな排出ストロークを得ることが可能になる。
請求項8記載の発明は、上記バネ部材は、上記排出位置に移動された上記メモリカードが上記コネクタ本体の前面から外側に5ミリ以上突出した状態となるまで上記スライド部材を移動できるようにして設けた請求項1,2,3,4,5,6又は7記載のメモリカード用コネクタを提供する。
この構成によれば、コイルスプリングを、スライド部材と共に排出位置に移動されたメモリカードがコネクタ本体の前面から外側に5ミリ以上、好ましくは約8ミリと大きく突出した状態にすることができる。
本発明の請求項1記載のメモリカード用コネクタは、スライド部材を排出側に大きく移動させて、排出位置でコネクタ本体の前面から外側に突出されるメモリカードの突出量を大きくすることができるので、メモリカードの把持がし易くなり、操作性の向上が図れる。これにより、従来のメモリカード用コネクタで問題となっていた、メモリカードを把持し損ない、外部に落下させてメモリカードの損傷や紛失を起こすという問題を防止することができるという利点がある。
尚、メモリカードがコネクタ本体の前面から外側に突出される量を大きくすることができるということは、将来、メモリカード及びメモリカード用コネクタが小形化されたような場合であっても、従来のメモリカード用コネクタの構造に比べて、メモリカードをコネクタ本体から大きく突出させることができる。従って、例え小形化されたとしても、従来構造に比べて把持がし易く、将来の小形化にも十分対応できることになる。
本発明の請求項2記載のメモリカード用コネクタは、請求項1記載の発明の効果に加え、ロックピンの一端側の屈曲部をスライド部材の取付穴に挿入すると共に、他端側の屈曲部をコネクタ本体側のカム溝に挿入係合させることにより、ロックピンをスライド部材とコネクタ本体に跨った状態にして簡単に取り付けることができるので、組立作業を簡単にすることが出来るという利点がある。
本発明の請求項3記載のメモリカード用コネクタは、請求項2記載の発明の効果に加え、コネクタ本体とスライド部材に跨った状態にして取り付けたロックピンを、押圧バネによりコネクタ本体及びスライド部材にそれぞれ圧接させて保持しているので、動作中にロックピンがコネクタ本体及びスライド部材から外れることなく、安定した動作保持が可能になり、動作の信頼性を向上させることができるという利点がある。
本発明の請求項4記載のメモリカード用コネクタは、請求項1,2又は3記載の発明の効果に加え、次のa)〜d)に述べるような効果が得られる。
a)スライド部材が装着位置から排出位置に移動されるとき、最初は第1と第2のコイルスプリングに蓄積されている2つの大きなバネ力をスライド部材に付与して該スライド部材を急速に排出方向に戻すことができるので、該スライド部材の排出方向への移動、すなわちメモリカードの排出動作を確実に行わせることができるという利点がある。
b)又、スライド部材が排出位置に近づくと、バネ圧の緩やかなバネ特性を有する第1のコイルスプリングのバネ圧だけがスライド部材に付与され、緩やかな第1のコイルスプリングのバネ力でスライド部材を排出位置まで緩やかにスライド移動させて戻すことができる。従って、長いコイルスプリングを使用して大きなストロークが得られるようにした場合に、従来のメモリカード用コネクタメモリカードで問題となっていた、排出動作に勢いが付き過ぎ、排出位置でメモリカードが飛び出して外部に落下するというような問題を、本発明のメモリカード用コネクタでは確実に防ぐことができるという利点がある。
c)更に、大きなストロークを得て、メモリカードをコネクタ本体内から大きく突出させた状態に排出することが可能になることによって、操作性の向上、すなわち、メモリカードの把持がし易くなる。これにより、従来のメモリカード用コネクタで問題となっていた、メモリカードを把持し損ない、外部に落下させ、メモリカードの損傷や紛失を起こすという問題を、本発明のメモリカード用コネクタでは防止することができるという利点がある。
d)又、更にコイルスプリングのバネ特性を有効に用いていることによって、小型化されたコイルスプリングで、上記の確実な操作と大きな排出ストロークを得ることが可能になるという利点がある。
本発明の請求項5記載のメモリカード用コネクタは、スライド部材が排出方向にスライド移動されると、スライド部材が排出位置に近づく前に、第2のコイルスプリングからスライド部材に付与されるバネ圧は無くなり、バネ圧の緩やかなバネ特性を有する第1のコイルスプリングのバネ圧だけがスライド部材に付与されるので、請求項4記載の発明の効果に加え、上記したバネ特性を有するスプリングを簡単に作ることができるという利点がある。
本発明の請求項6記載のメモリカード用コネクタは、バネ部材として巻径が長手方向に沿って不均一に形成されたコイルスプリングを使用し、該コイルスプリングが圧縮状態から開放されて行くときにスライド部材に対して最初は高いバネ力を付与し後に緩やかなバネ力を付与するバネ特性を設けているので、請求項1,2又は3記載の発明の加え、次のa)〜d)に述べるような効果が得られる。
a)スライド部材が装着位置から排出位置に移動されるとき、最初はスライド部材に大きなバネ力を付与して該スライド部材を急速に排出方向に戻すことができるので、スライド部材の排出方向への移動、すなわちメモリカードの排出動作を確実に行わせることができるという利点がある。
b)又、スライド部材が排出位置に近づくと、緩やかなバネ特性を有するバネ圧を該スライド部材に付与して、該スライド部材を排出位置まで緩やかにスライド移動させて戻すことができる。従って、長いコイルスプリングを使用して大きなストロークが得られるようにした場合に、従来のメモリカード用コネクタメモリカードで問題となっていた、排出動作に勢いが付き過ぎ、排出位置でメモリカードが飛び出して外部に落下するというような問題を、本発明のメモリカード用コネクタでは確実に防ぐことができるという利点がある。
c)更に、大きなストロークを得て、メモリカードをコネクタ本体内から大きく突出させた状態に排出することが可能になることによって、操作性の向上、すなわち、メモリカードの把持がし易くなる。これにより、従来のメモリカード用コネクタで問題となっていた、メモリカードを把持し損ない、外部に落下させ、メモリカードの損傷や紛失を起こすという問題を、本発明のメモリカード用コネクタでは防止することができるという利点がある。
d)又、更にコイルスプリングのバネ特性を有効に用いていることによって、小型化されたコイルスプリングで、上記の確実な操作と大きな排出ストロークを得ることが可能になるという利点がある。
本発明の請求項7記載のメモリカード用コネクタは、バネ部材として巻ピッチが長手方向に沿って不均一に形成されたコイルスプリングを使用し、該コイルスプリングが圧縮状態から開放されて行くときにスライド部材に対して最初は高いバネ力を付与し後に緩やかなバネ力を付与するバネ特性を設けているので、請求項1,2又は3記載の発明の効果加え、次のa)〜d)に述べるような効果が得られる。
a)スライド部材が装着位置から排出位置に移動されるとき、最初はスライド部材に大きなバネ力を付与して該スライド部材を急速に排出方向に戻すことができるので、スライド部材の排出方向への移動、すなわちメモリカードの排出動作を確実に行わせることができるという利点がある。
b)又、スライド部材が排出位置に近づくと、緩やかなバネ特性を有するバネ圧を該スライド部材に付与して、該スライド部材を排出位置まで緩やかにスライド移動させて戻すことができる。従って、長いコイルスプリングを使用して大きなストロークが得られるようにした場合に、従来のメモリカード用コネクタメモリカードで問題となっていた、排出動作に勢いが付き過ぎ、排出位置でメモリカードが飛び出して外部に落下するというような問題を、本発明のメモリカード用コネクタでは確実に防ぐことができるという利点がある。
c)更に、大きなストロークを得て、メモリカードをコネクタ本体内から大きく突出させた状態に排出することが可能になることによって、操作性の向上、すなわち、メモリカードの把持がし易くなる。これにより、従来のメモリカード用コネクタで問題となっていた、メモリカードを把持し損ない、外部に落下させ、メモリカードの損傷や紛失を起こすという問題を、本発明のメモリカード用コネクタでは防止することができるという利点がある。
d)又、更にコイルスプリングのバネ特性を有効に用いていることによって、小型化されたコイルスプリングで、上記の確実な操作と大きな排出ストロークを得ることが可能になるという利点がある。
本発明の請求項8記載のメモリカード用コネクタは、請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の発明の効果に加えて、排出位置に移動されたメモリカードがコネクタ本体の前面から外側に5ミリ以上突出した状態となるまでスライド部材を移動できるようにしてバネ部材を設けているので、更に排出位置でのメモリカードの把持がし易くなるという利点がある。すなわち、従来のメモリカード用コネクタメモリカードで問題となっていた、メモリカードを把持し損ない、外部に落下させ、メモリカードの損傷や紛失を起こすという問題を本発明のメモリカード用コネクタでは防止することができる。
カード排出位置でのメモリカードの飛び出し過ぎや、スプリングの動作不良をなくすと共に、カード排出位置でのメモリカードの突出量が大きく得られるメモリカード用コネクタを得るという目的を達成するために、コネクタ本体の内面にハートカム及び該ハートカムを囲って形成されたハート形のカム溝を設けると共に、スライド部材側にロックピンを設けて成るプッシュ・プッシュ形式のスライドロック手段を使用し、且つ、コネクタ本体のハートカム及びカム溝が形成されている面に重ねられた状態でスライド部材が装着位置から排出位置までスライド移動できる構造にした。
以下、本発明の実施例を図面に従って詳述する。図1乃至図4は本発明に係るメモリカード用コネクタの第1の実施例を示す。図1はメモリカード用コネクタの平面図、図2はメモリカード用コネクタの正面図、図3は図1のA−A線断面図であり、(A)はメモリカード排出状態、(B)はメモリカードロック状態を示す。図4は図3(A)の要部拡大図である。
図1乃至図4に示されるように、メモリカード用コネクタ10は、コネクタ本体11と、該コネクタ本体11内に挿入されたメモリカード13を排出させるカード排出機構14と、コネクタ本体11に一体形成されたコネクタピン保持部15とを備える。
コネクタ本体11は、ハウジング12Aと、該ハウジング12Aの下面及び左右側面を覆うように取り付けられるシールド用のプレート12Bとから成る。尚、ハウジング12A及びプレート12Bは、上方から見ると逆U字状に形成されており、下面には位置合わせ用のボス16が突出している。又、ハウジング12Aとプレート12Bとで成るコネクタ本体11の内部は、正面が開口された空間として作られており、その空間がメモリカード挿入部17として使用される。コネクタピン保持部15は、コネクタ本体11の後部側に配置されており、メモリカード挿入部17の奥部に横架されている。更に又、コネクタピン保持部15は、メモリカード13の各端子13b,13b…に接触する複数のコネクタピン(接触端子)18,18…が並設されている。尚、本実施例でのコネクタ本体11の大きさは、SDカードを使用した場合では、厚みが2.8ミリ、幅が28.5ミリ、奥行きが30ミリ以下である。
メモリカード13は、例えばSDカードである。該メモリカード13は、図1にメモリカード13の外形の一部を二点鎖線で概略的に示しているように、薄板状のケース13aの内部に半導体メモリ(図示せず)が収納されており、ケース13aの挿入側端部には、上記複数の端子13b,13b…が取り付けられている。該複数の端子13b,13b…は、コネクタ本体11側のコネクタピン18,18…の配置間隔に対応する間隔で配置されており、且つ、下面側に露出するようにして設けられている。従って、メモリカード13をメモリカード用コネクタ10のメモリカード挿入部17に挿入する際は、端子13b,13b…が下側となる向きで挿入しなければならない。
又、メモリカード13に於けるケース13aの前端右側には、挿入向きを検出するための傾斜部13cが設けられ、ケース13aの左側面にはライトプロテクト用凹部13dが設けられ、ケース13aの右側面には係止用凹部13eが設けられている。尚、メモリカード13は、例えばケース13aの左側面に摺動可能に設けられているライトプロテクト部材13fが、下方位置に切り換えられてライトプロテクト用凹部13dが開放されている場合は、書き込み防止状態である。又、ライトプロテクト部材13fが上方位置に切り換えられてライトプロテクト凹部13dを塞ぐ場合は、書き込み可能な状態である。
そして、メモリカード13は、図1中に矢印Iで示す方向に押圧されてメモリカード挿入部17内の所定の装着位置まで挿入されると、コネクタピン保持部15のコネクタピン18,18…に端子13b,13b…が電気的に接続されると共に、係止用凹部13eにメモリカード挿入部17の右側に配置されたカードロック手段19が係合されて抜け止めロックされる。尚、以下の説明に於いて、所定の装着位置とは、コネクタピン18,18…に端子13b,13b…が電気的に接続され、且つ、係止用凹部13eにカードロック手段19が係合ロックされる位置を指す。又、メモリカード挿入部17の左側にはスイッチ機構30が設けられており、該スイッチ機構30で、所定の装着位置に挿入されたメモリカード13の検出と、該メモリカード13が書き込み可能な状態になっているか否かの検出が行われる。
尚、メモリカード用コネクタ10に於いては、メモリカード13が所定の装着位置に配置された状態で、メモリカード13へデータの書き込み、又は読み取りが行われる。又、メモリカード13を取り出す際は、メモリカード13を再度押圧操作することにより、後述するカード排出機構14のスライドロック手段23によるロックが解除されて図1に矢印Oで示す方向へ排出される。
カード排出機構14は、メモリカード挿入部17に挿入されたメモリカード13の係止用凹部13eと係合されて、該メモリカード13を所定の装着位置にロックする前記カードロック手段19と、メモリカード挿入部17に挿入されたメモリカード13と共に該メモリカード挿入部17内を前後方向(図1中に示す矢印I−O方向)にスライドするスライド部材21と、該スライド部材21を矢印O方向へ付勢するスライド部材排出用のコイルスプリング22と、上記スライドロック手段23とから構成されている。
コイルスプリング22は、バネ圧の緩やかなバネ特性を有する第1のコイルスプリング22Aと第1のコイルスプリング22Aよりもバネ圧の高いバネ特性を有する第2のコイルスプリング22Bとで成る。又、第2のコイルスプリング22Bの外径は第1のコイルスプリング22Aの内径よりも若干小さく、該第2のコイルスプリング22Bは第1のコイルスプリング22Aの内部に収納させて配置可能になっている。更に、第1のコイルスプリング22Aの巻回方向と第2のコイルスプリング22Bの巻回方向と、互いに逆向きにしてある。尚、ここでのコイルスプリング22は、金属あるいはプラスチック等で成形される。
コイルスプリング22が介装されるハウジング12Aとスライド部材21には、図3(A)の一部を拡大図示している図4から明かなように、互いに対向した位置にそれぞれ位置決めピン24,25を設けている。尚、ハウジング12A側に設けられた位置決めピン24は、第1のコイルスプリング22Aの内径と略等しい外径で形成されている第1のピン部24aと第2のコイルスプリング22Bの内径と略等しい外径で形成されている第2のピン部24bを一体に有している。スライド部材21側に設けられた位置決めピン25は、第1のコイルスプリング22Aの内径と略等しい外径で形成され、その先端は平面25aとして作られ、該平面25aが第2のコイルスプリング22Bの一端を受けることができる構造になっている。
そして、第1のコイルスプリング22Aの内部に第2のコイルスプリング22Bを収納させたコイルスプリング22は、第1のコイルスプリング22Aの一端をハウジング12A側の第1のピン部24aに係合させ、他端をスライド部材21側の位置決めピン25に係合させている。一方、第2のコイルスプリング22Bの一端はハウジング12A側の第2のピン部24bに固定係合させ、他端は位置決めピン25の先端平面25aに対向させている。ここで、第1のコイルスプリング22Aの長さと第2のコイルスプリング22Bの長さとは互いに異なり、第1のコイルスプリング22Aの長さは第2のコイルスプリング22Bの長さよりも十分大きく形成されている。
すなわち、第1のコイルスプリング22Aと第2のコイルスプリング22Bとの長さの違いにより、スライド部材21が矢印O方向に最大に移動された排出位置にある時、第2のコイルスプリング22Bの他端はスライド部材21の位置決めピン25の先端平面25aと離れてバネ圧縮されていないフリーな状態で配置され、第1のコイルスプリング22Aのバネ圧だけがハウジング12Aとスライド部材21との間にバネ圧縮された状態になる。従って、この状態では、第1のコイルスプリング22Aのバネ圧だけがスライド部材21に付与され、該スライド部材21を矢印O方向に付勢している。図3(A)及び図4は、このスライド部材21が排出位置に移動され、第2のコイルスプリング22Bの他端がスライド部材21の位置決めピン25の先端平面と離れた状態を示している。
これに対して、スライド部材21が矢印I方向、すなわち所定の装着位置の方向へ所定量移動されると、第2のコイルスプリング22Bの他端側がスライド部材21の位置決めピン25の先端平面25aに衝合されて押され、第2のコイルスプリング22Bもバネ圧縮される。これにより、コイルスプリング22は、第1と第2のコイルスプリング22A,22Bの両方がバネ圧縮された状態となる。従って、この状態では、第1のコイルスプリング22Aと第2のコイルスプリング22Bの両方のバネ力で、スライド部材21を矢印O方向に付勢する。図3(B)は、スライド部材21が所定の装着位置に移動され、第1と第2のコイルスプリング22A,22Bで矢印O方向に付勢されているときの状態を示している。
スライドロック手段23は、一度押して離すと押し込みロックされ、もう一度矢印I方向に押して離すと押し込みロックが解除される、所謂、プッシュ・プッシュ機構として知られる構造をしたものであって、特にハートカムを使用したプッシュ・プッシュ形式のスライドロック機構である。このスライドロック手段23は、ハウジング12Aの内面(図3では下面と)に形成されたハートカム26と、該ハートカム26に係合してスライド部材21を所定の装着位置に係止するロックピン27と、ロックピン27をハートカム26に押圧する押圧バネ板29とから成る。
ハートカム26を形成しているハウジング12Aの内面には、図5に拡大図示しているように、ハートカム26を囲むようにして同じくハート形をしたカム溝28が形成されている。該カム溝28は、ハートカム26の右側に形成された挿入側通路28aと、ハートカム26の左側に形成された排出側通路28bと、ハートカム26の凹部26aに隣接する係止通路28cと、挿入側通路28aと排出側通路28bに通じる解除通路28dとから構成されている。
カム溝28には、ロックピン27の一端側の屈曲部27aが下面側から挿入されており、メモリカード13の挿入・排出操作に応じて、挿入側通路28a又は排出側通路28bを循環移動してスライド部材21の摺動動作を許容し、更に、メモリカード13が装着されたときは係止通路28cに至り、ハートカム26の凹部26aに当接してスライド部材21の復帰動作を規制する。
ロックピン27は金属棒材で作られており、両端には各々一部を直角に同方向に折り曲げらて成る屈曲部27a,27bが形成されている。該ロックピン27の一端側の屈曲部27aはカム溝28に下面側から挿入係合され、他端側の屈曲部27bはスライド部材21の上下に貫通している取付孔31に下面側から回動可能に挿入されている。押圧バネ板29は、長方形形状をした薄板状のバネ材で形成されており、一端29a側がスライド部材21の下面側に固定され、他端29bはロックピン27の下側に延ばされ、ロックピン27に軽く当接されている。そして、該ロックピン27に対する押圧バネ29の当接により、ロックピン27がカム溝28及び取付孔31内から脱落しないように、且つ、ロックピン27の屈曲部27aの先端面がカム溝28の傾斜カムを設けている底面に常に触れながら循環移動するように保持される。
又、カム溝28が形成されているコネクタ本体11の部分と、ロックピン27を取り付けているスライド部材21の部分は、互いに上下に重なり合ってはいるが、スライド部材21がスライド移動するときに障害となるものは何もなく、従って、スライド部材21はスライド移動時に、コネクタ本体11のカム溝28が形成されている部分の下方を、装着位置から排出位置まで自由に移動することができる構造になっている。
次に、上記のように構成された実施例1に於けるメモリカード用コネクタ10へのメモリカード13の挿入動作、及びメモリカード13の排出動作について図1及び図3乃至図5を用いて説明する。
メモリカード挿入前状態;[図1及び図3(A)、図4を参照]
メモリカード13が挿入される前のメモリカード用コネクタ10は、第1のコイルスプリング22Aのバネ力でスライド部材21が矢印O方向に、排出位置まで移動しており、且つ、図示せぬ手段によりカードロック手段19がメモリカード挿入部17の右側方へ退避している。尚、スライド部材21が排出位置に移動されているとき、メモリカード13はスライド部材21によりコネクタ本体11の前面から約8ミリ(従来構造では5ミリ)突出された状態にして保持されている。すなわち、本実施例1での構造では、コイルスプリング22は、メモリカード13がスライド部材21の前面から約8ミリ突出した位置までスライド部材21を戻すことができるようにして設けられている。
そして、メモリカード挿入前の状態では、コイルスプリング22は、第1のコイルスプリング22Aだけがハウジング12Aとスライド部材21との間にバネ力を付与していて、第2のコイルスプリング22Bの他端はスライド部材21上の位置決めピン25の先端平面25aと離れた状態にあって、ハウジング12Aとスライド部材21との間には第2のコイルスプリング22Bのバネ力は付与していない。又、ロックピン27の一端27aは、ハートカム26を囲って形成されたカム溝28の解除通路28dの略終端位置にある。
メモリカード挿入状態;[図1及び図3(A)を参照]
メモリカード13がメモリカード用コネクタ10のメモリカード挿入部17に挿入されると、メモリカード13は該メモリカード挿入部17にガイドされて矢印I方向に挿入される。又、メモリカード13が矢印I方向へ挿入されると、該メモリカード13の挿入側端部に形成された傾斜部13cがスライド部材21の図示せぬ当接部に当接する。これにより、スライド部材21は、メモリカード13と共に矢印I方向へ移動をする。これと同時に、第1のコイルスプリング22Aのバネ圧縮、すなわちバネ力の蓄積が開始される。
このとき、カードロック手段19は、メモリカード挿入部17の右側方へ退避している。従って、メモリカード13がメモリカード挿入部17に挿入される過程で、メモリカード13はカードロック手段19と接触せずに挿入がスムーズに行えると共に、メモリカード13を損傷させることがない。
又、メモリカード13と共にスライド部材21の矢印I方向への移動が進行すると、その途中で第2のコイルスプリング22Bの他端がスライド部材21の位置決めピン25の先端平面25aに衝合する。更に移動が進むと、他端が位置決めピン25の先端平面25aで押され、第2のコイルスプリング22Bのバネ圧縮、すなわち、バネ力の蓄積も開始される。これにより、スライド部材のI方向への移動と同時に、第1と第2のコイルスプリング22A,22Bのバネ圧縮が進行する。
更に、スライド部材21のI方向への移動途中では、メモリカード13の挿入側端部の左側面がスイッチ機構30に当接し、メモリカード13のライトプロテクト信号等が取得される。又、更に所定の装着位置付近に至ると、カードロック手段19はメモリカード13の係止用凹部13eに係合する。これと共に、ロックピン27の屈曲部27aがハートカム26の周囲に形成されたカム溝28の解除通路28dを通って挿入側通路28aを移動する。
メモリカード装着状態;[図1及び図3(B)を参照]
メモリカード挿入部17に挿入されたメモリカード13がスライド部材21と共に所定の装着位置に到着すると、メモリカード13の各端子13b,13bがメモリカード用コネクタ10の各コネクタピン18,18に接触して電気的に導通される。又、メモリカード13への押圧を解くと、第1と第2のコイルスプリング22A,22Bの戻し力でスライド部材21が戻されるとき、ロックピン27の一端27aがカム溝28の傾斜カムに案内されて係止通路28cに至り、ハートカム26の凹部26aに当接する。これによりロックピン27の一端側の屈曲部27aは、ハートカム26の凹部26aにより左右方向への揺動動作が制限され、且つコイルスプリング22(第1のコイルスプリング22Aと第2のコイルスプリング22B)のバネ力を受け止める。
排出動作;[図1及び図3(B)を参照]
メモリカード用コネクタ10に装着されたメモリカード13を排出する場合は、該メモリカード13を矢印I方向へ押圧操作し、スライド部材21と共に最大押し込み位置へ移動させる。これにより、ハートカム26に係止されていたロックピン27は、一端27aがハートカム26の凹部26aから離間してカム溝28内の傾斜カムに沿って反時計方向に排出通路側通路28b内まで回動する。これで、ハートカム26とロックピン27との係止が解除され、スライド部材21が矢印O方向へ復帰することが可能になる。
この状態でメモリカード13の押圧操作を解除すると、メモリカード13は、コイルスプリング22のバネ力、すなわち第1のコイルスプリング22Aと第2のコイルスプリング22Bの2つの大きなバネ力で矢印O方向に付勢されたスライド部材21と共に急速に排出方向に移動される。又、スライド部材21の排出動作過程で、メモリカード13を所定の装着位置にロックしていたカードロック手段19のロックが図示せぬ手段により、メモリカード13の係止用凹部13eから離脱し、メモリカード13に対するロックを解除する。
又、第2のコイルスプリング22Bの長さは第1のコイルスプリング22Aの長さに比べて短く形成されているので、排出動作過程に於いて、スライド部材21が排出位置に到達する少し前にはスライド部材21を矢印O方向に付勢する第2のコイルスプリング22Bのバネ力は無くなり、後はバネ圧の緩やかなバネ特性を有する第1のコイルスプリング22Aのバネ力だけがスライド部材21を矢印O方向に付勢する。これにより、スライド部材21がメモリカード13と共に緩やかに排出位置、すなわち図3(A)に示されるメモリカード挿入前の状態と同じ状態まで戻される。これで、メモリカード13はコネクタ本体11から所定量だけ突出された状態に排出され、操作者はメモリカード13をメモリカード用コネクタ10から容易に引き抜くことが可能になる。尚、上記所定量は5ミリ以上であり、本実施例1のメモリカード用コネクタの構造では8ミリに設定してある。
以上のように構成されたメモリカード用コネクタ10では、スライド部材21が装着位置と排出位置をスライド移動する間に、ロックピン27とハートカム26及びカム溝28とによる係合規制を除いては、スライド部材21のスライド移動に対する規制はないので、コネクタ本体11のハートカム26及びカム溝28が形成されている面と重ねられた状態でロックピン27と共に装着位置から排出位置までスライド移動することができる。これにより、スライド部材21を従来装置に比べて排出側に大きく移動させることが可能になる。すなわち、排出側へのスライド部材の移動を大きくすることによって、排出位置に於いてメモリカード13がコネクタ本体11の前面から外側に突出される量を大きくすることが可能になる。この結果、従来のメモリカード用コネクタではメモリカードの突出量が5ミリであったのを、本発明の実施例1のメモリカード用コネクタでは8ミリまで大きく突出させることが可能になった。
又、ロックピン27は、一端側の屈曲部27bをスライド部材21の取付穴31に挿入して回動可能に取り付け、他端側の屈曲部27aをコネクタ本体11側のカム溝28に挿入係合させることによって、スライド部材21とコネクタ本体11に跨った状態にして簡単に取り付けることができるので、組立作業の簡略化が出来る。更に、押圧バネ板29により、該ロックピン27をコネクタ本体11及びスライド部材21にそれぞれ圧接させて保持しているので、動作中にロックピン27がコネクタ本体11及びスライド部材21から外れることがなく、安定した動作保持が可能になる。
又、スライド部材21をメモリカード13と共に排出位置方向(矢印O方向)に付勢しているコイルスプリング22にあっては、バネ圧の緩やかなバネ特性を有する第1のコイルスプリング22Aとバネ圧の高い第2のコイルスプリング22Bで構成している。そして、スライドロック手段23によるスライド部材21に対するロックが解除されて、スライド部材21がメモリカード13と共に排出位置方向に移動される初期の状態では、第1と第2のコイルスプリング22A,22Bにそれぞれ蓄積されてバネ圧が十分に高められている2つの大きなバネ力をスライド部材21に同時に付与して、スライド部材21をメモリカード13と共に排出方向に向けて勢い良くスライド移動させて排出するので、排出動作過程に於いてメモリカード13をスライド部材21と共に排出位置へ確実に移動させることができる。これにより、排出動作の信頼性が高まる。
又、排出位置に近づくと、スライド部材21を排出方向に付勢していたバネ圧の高い第2のコイルスプリング22Bのバネ圧が無くなり、緩やかなバネ特性を有する第1のコイルスプリング22Aのバネ圧だけがスライド部材21を矢印O方向に付勢し、該第1のコイルスプリング22Aのバネ圧でスライド部材21をメモリカード13と共に緩やかに移動させながら排出位置まで戻すことができる。
従って、例え本実施例1のメモリカード用コネクタの構造のように、約8ミリと言う大きなストロークが得られる長いコイルスプリングを使用しても、従来のメモリカード用コネクタで問題としていた、メモリカード13の排出に勢いが付き過ぎ、排出位置でメモリカード13が飛び出して外部に落下するというような問題を、本実施例1に於けるメモリカード用コネクタでは確実に防ぐことができる。これにより、従来のメモリカード用コネクタによるメモリカードの突出量が5ミリ以内であったのを、本実施例1の構造では、5ミリ以上、8ミリ位まで大きくすることができ、操作性の向上が期待できる。
尚、本発明のメモリカード用コネクタの実施例の構造において、メモリカード13がコネクタ本体11の前面から外側に突出される量を大きくすることができということは、将来、メモリカード13及びメモリカード用コネクタ10が小形化されたような場合であっても、従来のメモリカード用コネクタの構造に比べて、メモリカード13をコネクタ本体11から大きく突出させることができる。従って、例え小形化されたとしても、従来構造に比べて把持がし易く、将来の小形化にも十分対応できることになる。
又、本実施例1のメモリカード用コネクタの構造では、第2のコイルスプリング22Bを第1のコイルスプリング22Aの筒内部に配置している。従って、二重構造にしているので、メモリカード挿入口17にメモリカード13を挿入すると、スライド部材21によってコイルスプリング22A,22Bが共に圧縮されるが、二重構造になっているため、互いのコイルスプリング22A,22Bが支えとなり、コイルスプリング22A,22Bの横方向の撓みが防止できる。これにより、コイルスプリング22の伸縮動作がスムースに行われる。
更に、第1のコイルスプリング22Aの巻回方向と第2のコイルスプリング22Bの巻回方向と、互いに逆向きにしてあるので、コイルスプリング同士が互いに食い込みづらくなり、コイルスプリング22の伸縮動作がスムースに行われる。
又、更に第1,第2のコイルスプリング22A,22Bのバネ特性を有効に用いているので、小型のコイルスプリング22A,22Bで、上記の確実な操作と大きな排出ストロークを得ることが可能になるという利点がある。
尚、上記実施例1では、図1に示すような形状のメモリカード13を一例として説明したが、これに限らず、本発明はこれ以外の形状のメモリカードにも適用できるのは勿論である。又、メモリカード13を所定の装着位置でロックするためのカードロック手段19は、メモリカード13の側面に形成された係止用凹部13eに嵌合又は離間するように構成されてあるロック手段であれば、これ以外の構造であっても良いのは勿論である。
図6は、本発明に係るメモリカード用コネクタの第2の実施例を示す。尚、図6は、実施例1で示した図4の部分に相当する断面図である。本実施例2に於けるメモリカード用コネクタの構成は、実施例1のメモリカード用コネクタに於けるコイルスプリング22が第1のコイルスプリング22Aと第2のコイルスプリング22Bの、2つのコイルスプリングを使用していたのに対して、1つのコイルスプリングを使用してスライド部材21の大きな移動ストロークが得られるように、構造に一部変更を加えたものであり、その他の構成は図1乃至図5と同一であるから同一構成部分については同一符号を付してその説明は省略するものとする。
この実施例2の構造では、ハウジング12Aとスライド部材21との間に1つのコイルスプリング22を介装している。該コイルスプリング22は、金属あるいはプラスチック等で成形されており、又、巻径がコイルスプリング22の長手方向に沿って不均一に形成されている。すなわち、一端側から他端側に進むに従い徐々に巻径が小さくなっている。そして、巻径の大きい一端側をスライド部材21の位置決めピン25に掛け止めすると共に、巻径の小さい他端側をハウジング12Aの第2のピン部24bに掛け止めし、スライド部材21には常に排出方向(矢印O方向)に付勢された状態になっている。尚、コイルスプリング22は、巻径の小さい一端側をスライド部材21の位置決めピン25に掛け止めし、巻径の大きい他端側をハウジング12Aの第2のピン部24bに掛け止めしてもよい。
本実施例2のコイルスプリング22は、スライド部材21がI方向(所定の装着位置)に配置されて、圧縮が高められている時にはバネ圧が高く、スライド部材21がO方向(排出方向)に移動されて、それまで蓄積されていたバネ力が開放されると、その開放に伴ってバネ圧が緩やかになるバネ特性を呈する構造として作られている。
従って、実施例2に示すメモリカード用コネクタ10では、所定の装着位置で、スライド部材21に対するロックが解除されて、スライド部材21がメモリカード13と共に排出方向に移動されるとき、最初は強いバネ圧をスライド部材21に付与して、該スライド部材21をメモリカード13と共に排出方向に向けて勢い良く排出するので、排出位置へ確実に移動させることができる。これにより、信頼性が高まる。尚、本実施例2のメモリカード用コネクタ10でも、スライド部材21がメモリカード13と共に排出位置まで移動されたとき、メモリカード13はスライド部材21によりコネクタ本体11の前面から約8ミリ突出された状態で保持されるように設定されている。
又、排出位置に近づくに従って、スライド部材21を排出方向に強いバネ圧で付勢していたバネ特性のバネ圧が無くなり、残存している緩やかなバネ特性を有するバネ圧で、スライド部材21をメモリカード13と共に排出位置まで戻すことができる。すなわち、排出位置に近づく前には、スライド部材21とメモリカード13を排出位置に向かって緩やかに戻すことができる。
従って、例え長いコイルスプリングを使用して大きなストロークが得られるようにしても、従来のメモリカード用コネクタで問題としていた、メモリカードの排出に勢いが付き過ぎ、排出位置でメモリカードが飛び出して外部に落下するというような問題を、本実施例2に於けるメモリカード用コネクタでも確実に防ぐことができる。これにより、従来のメモリカード用コネクタに比べて、メモリカード13の突出量を大きくすることができ、操作性の向上が期待できる。
又、更にコイルスプリング22のバネ特性を有効に用いているので、小型のコイルスプリング22で、上記の確実な操作と大きな排出ストロークを得ることが可能になるという利点がある。しかも、排出位置でのメモリカード13の突出量は、従来のメモリカード用コネクタが5ミリであったのを、本実施例2に於けるメモリカード用コネクタでは8ミリ位まで大きくすることができるので、操作性の向上が期待できる。
図7は、本発明に係るメモリカード用コネクタの第3の実施例を示す。尚、図7は、実施例1で示した図4の部分、並びに実施例2の図6に相当する断面図である。本実施例3に於けるメモリカード用コネクタの構成は、実施例1のメモリカード用コネクタに於けるコイルスプリング22が第1のコイルスプリング22Aと第2のコイルスプリング22Bの、2つのコイルスプリングを使用していたのに対して、実施例2の構成と同様に、1つのコイルスプリングを使用してもスライド部材21の大きな移動ストロークが得られるように、構造に一部変更を加えたものであり、その他の構成は図1乃至図5、並びに図6と同一であるから同一構成部分については同一符号を付してその説明は省略するものとする。
この実施例3の構造では、ハウジング12Aとスライド部材21との間に1つのコイルスプリング22を介装している。該コイルスプリング22は、金属あるいはプラスチック等で成形されており、巻ピッチがコイルスプリング22の長手方向に沿って不均一に形成されている。すなわち、一端側から他端側に進むに従い徐々に巻ピッチが小さくなっている。そして、巻ピッチの大きい一端側をスライド部材21の位置決めピン25に掛け止めするともに、巻ピッチの小さい他端側をハウジング12Aの第1のピン部24bに掛け止めし、スライド部材21には常に排出方向(矢印O方向)に付勢した状態になっている。尚、コイルスプリング22は、巻ピッチの小さい一端側をスライド部材21の位置決めピン25に掛け止めし、巻ピッチの大きい他端側をハウジング12Aの第1のピン部24bに掛け止めしてもよい。
又、本実施例3のコイルスプリング22は、スライド部材21がI方向に配置されて、圧縮が高められている時にはバネ圧が高く、スライド部材21がO方向(排出方向)に移動されて、それまで蓄積されていたバネ力が開放されると、その開放に伴ってバネ圧が緩やかになるバネ特性を呈する構造として作られている。
従って、実施例3に示すメモリカード用コネクタ10では、所定の装着位置で、スライド部材21に対するロックが解除されて、スライド部材21がメモリカード13と共に排出方向に移動されるとき、最初は強いバネ圧をスライド部材21に付与して、該スライド部材21をメモリカード13と共に排出方向に向けて勢い良く排出するので、排出位置へ確実に移動させることができる。これにより、信頼性が高まる。尚、本実施例3のメモリカード用コネクタ10でも、スライド部材21がメモリカード13と共に排出位置まで移動されたとき、メモリカード13はスライド部材21によりコネクタ本体11の前面から約8ミリ突出された状態で保持されるように設定されている。
又、排出位置に近づくに従って、スライド部材21を排出方向に強いバネ圧で付勢していたバネ特性のバネ圧が無くなり、残存している緩やかなバネ特性を有するバネ圧で、スライド部材21をメモリカード13と共に排出位置まで戻すことができる。すなわち、排出位置に近づく前には、スライド部材21とメモリカード13を排出位置に向かって緩やかに戻すことができる。
従って、例え長いコイルスプリングを使用して大きなストロークが得られるようにしても、従来のメモリカード用コネクタで問題としていた、メモリカードの排出に勢いが付き過ぎ、排出位置でメモリカードが飛び出して外部に落下するというような問題を、本実施例3のメモリカード用コネクタでも確実に防ぐことができる。これにより、従来のメモリカード用コネクタに比べて、メモリカード13の突出量を大きくすることができ、操作性の向上が期待できる。
又、更にコイルスプリング22のバネ特性を有効に用いているので、小型のコイルスプリング22で、上記の確実な操作と大きな排出ストロークを得ることが可能になるという利点がある。しかも、排出位置でのメモリカード13の突出量は、従来のメモリカード用コネクタが5ミリであったのを、本実施例3のメモリカード用コネクタでは8ミリ位まで大きくすることができるので、操作性の向上が期待できる。
尚、上記第1の実施例の構造では、コイルスプリング22を構成している第1のコイルスプリング22Aと第2のコイルスプリング22Bを、それぞれ一端側から他端側まで同じ巻径をしたコイルスプリングを使用した構造を開示したが、第2の実施例で使用しているコイルスプリングと同じように、一端側から他端側に進むに従い徐々に巻径が小さく成るようにして形成されたコイルスプリング22A,22Bを使用してもよいものである。
又、第3の実施例で使用しているコイルスプリングと同じように、一端側から他端側に進むに従い徐々に巻ピッチが小さくなるようにして形成されたコイルスプリング22A,22Bを使用してもよいものである。
更に、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明の実施例1に係るメモリカード用コネクタの平面図。 実施例1に係るメモリカード用コネクタの正面図。 図1のA−A線断面図であり、(A)はメモリカード排出状態、(B)はメモリカードロック状態を示す。 図3(A)の要部拡大図。 実施例1に係るメモリカード用コネクタのハウジングに形成されたハートカム及びカム溝の平面図。 本発明の実施例2に係るメモリカード用コネクタの断面図。 本発明の実施例3に係るメモリカード用コネクタの断面図。 従来装置に於けるカード排出機構の縦断面図であり、(A)はメモリカード排出状態、(B)はメモリカードロック状態を示す。 従来装置に於けるカード排出機構の動作説明図。
符号の説明
10 メモリカード用コネクタ
11 コネクタ本体
12A ハウジング
12B プレート
13 メモリカード
13a ケース
13b 端子
13c 傾斜部
13d ライトプロテクト用凹部
13e 係止用凹部
13f ライトプロテクト部材
14 カード排出機構
17 メモリカード挿入部
18 コネクタピン
19 カードロック手段
21 スライド部材
22 コイルスプリング
22A 第1のコイルスプリング
22B 第2のコイルスプリング
23 スライドロック手段
24 位置決めピン
24a 第1のピン部
24b 第2のピン部
25 位置決めピン
26 ハートカム
26a 凹部
27 ロックピン
28 カム溝
28a 挿入側通路
28b 排出側通路
28c 係止通路
28d 解除通路
29 押圧バネ
30 スイッチ機構

Claims (8)

  1. 前面カード挿入口からメモリカードが挿入されるコネクタ本体と、前記メモリカードの該コネクタ本体内への挿入に伴い、前記メモリカードに押圧されて前記コネクタ本体内を後部の装着位置までスライド移動し、排出時には前記メモリカードを伴って前部の排出位置までスライド移動されて、該排出位置で該メモリカードを前記コネクタ本体の前面から外側に突出させた状態で保持するスライド部材とを備えたメモリカード用コネクタにおいて、
    前記スライド部材を常時前記排出位置方向に付勢するバネ部材と、
    前記コネクタ本体の内面に形成されたハート形のカム及び該カムを囲って形成されたハート形のカム溝と、前記スライド部材側に取り付けられて、該スライド部材のスライド移動に伴って前記カム溝内を移動し、前記メモリカードの押圧操作ごとに、該スライド部材を所定の位置にロック保持する位置と、該ロック保持を解除する位置との間を循環移動するロックピンとを有して成るプッシュ・プッシュ形式のスライドロック手段を備えると共に、
    前記スライド部材が前記コネクタ本体の前記カム及びカム溝が形成されている面に重ねられた状態で前記装着位置から前記排出位置までスライド移動できるように構成したことを特徴とするメモリカード用コネクタ。
  2. 上記ロックピンは棒材で形成されていると共に、両端側にはそれぞれ該棒材の一部を折り曲げて形成した屈曲部を有し、該一端側の屈曲部を前記スライド部材の取付穴に挿入して回動可能に取り付けると共に、他端側の屈曲部を前記コネクタ本体側のカム溝に挿入係合させて設けたことを特徴とする請求項1記載のメモリカード用コネクタ。
  3. 上記スライドロック手段は、常時、上記ロックピンを上記コネクタ本体及び上記スライド部材に圧接させておく付勢力を前記ロックピンに付与する押圧バネを備えたことを特徴とする請求項2記載のメモリカード用コネクタ。
  4. 上記バネ部材をバネ圧の緩やかなバネ特性を有する第1のコイルスプリングとバネ圧の高いバネ特性を有する第2のコイルスプリングとで構成し、
    該第1と第2のコイルスプリングを上記コネクタ本体と上記スライド部材との間に、上記装着位置から上記排出位置に移動される前記スライド部材に対して、最初は前記第1と第2のコイルスプリングに蓄積されている2つのバネ力を付与し、前記排出位置に近づくと前記第1のコイルスプリングのバネ圧だけを付与するようにして設けたことを特徴とする請求項1,2又は3記載のメモリカード用コネクタ。
  5. 上記第2のコイルスプリングの長さは上記第1のコイルスプリングの長さよりも短く、上記スライド部材が上記排出位置に近づく前に前記第1のコイルスプリングから前記スライド部材に付与されるバネ圧が無くなるように構成したことを特徴とする請求項4記載のメモリカード用コネクタ。
  6. 上記バネ部材は巻径が長手方向に沿って不均一に形成されたコイルスプリングで、該コイルスプリングは圧縮状態から開放されて行くときに上記スライド部材に対して最初は高いバネ力を付与し後に緩やかなバネ力を付与するバネ特性を備えたことを特徴とする請求項1,2又は3記載のメモリカード用コネクタ。
  7. 上記バネ部材は巻ピッチが長手方向に沿って不均一に形成されたコイルスプリングで、該コイルスプリングは圧縮状態から開放されて行くときに上記スライド部材に対して最初は高いバネ力を付与し後に緩やかなバネ力を付与するバネ特性を備えたことを特徴とする請求項1,2又は3記載のメモリカード用コネクタ。
  8. 上記バネ部材は、上記排出位置に移動された上記メモリカードが上記コネクタ本体の前面から外側に5ミリ以上突出した状態となるまで上記スライド部材を移動できるようにして設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載のメモリカード用コネクタ。
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