JP2005091149A - 燃料集合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料集合体に装荷される核燃料物質量の減少を招くことなく、良好な核特性を有し、経済性に優れた混合酸化物燃料集合体を提供すること。
【解決手段】 沸騰水型原子炉用の混合酸化物燃料集合体11bは、ウラン酸化物燃料棒1aと混合酸化物燃料棒1bとを有する。ウラン酸化物燃料棒1aは、ウラン酸化物からなるウラン酸化物ペレット15aを第1の被覆管6aに装填してなる。混合酸化物燃料棒1bは、ウラン酸化物とプルトニウム酸化物との混合物からなる混合酸化物ペレット15bを第2の被覆管6bに装填してなる。第2の被覆管6bの外径は第1の被覆管6aの外径より小さい。
【選択図】 図1

Description

本発明は沸騰水型原子炉で用いられる、混合酸化物燃料棒を含む燃料集合体に関する。
従来の技術を図4から図7を用いて説明する。図4は、燃料集合体の外観図である。図5は、燃料集合体を構成する燃料棒の外観図である。図6は、燃料棒の横断面図である。また、図7は、燃料棒の燃料集合体への配置を示す横断面図である。
沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体111は、図4に示すように、多数の燃料棒101、これを結束する複数のスペーサ12、燃料棒101を上下方向に支持する上部タイプレート13aおよび下部タイプレート13b、燃料棒101の周囲を包囲するチャンネルボックス14等から形成されている。燃料集合体111は多数個、原子炉圧力容器内(図示せず)の所定位置に装荷され、炉心を構成している。
従来、核燃料物質としては、天然ウランを濃縮して得られる濃縮ウランが用いられてきたが、近年では、核燃料リサイクルを図るため、濃縮ウランに加えて、核燃料再処理によって得られたプルトニウムを軽水炉の核燃料物質として用いることが計画されている。すなわち、従来は、ウラン酸化物燃料棒101aだけで構成されたウラン酸化物燃料集合体111aを燃料集合体として使用していたが、これに代えて、ウラン酸化物燃料棒101aと混合酸化物燃料棒101bとを混合して構成される混合酸化物燃料集合体111bを燃料集合体として使用しようとするもので、このような燃料をMOX燃料という。ここで、混合酸化物燃料棒101bとは、ウラン酸化物、プルトニウム酸化物を混合した材料より構成される燃料棒である。炉心は、ウラン酸化物燃料集合体111aと混合酸化物燃料集合体111bとを適宜混在させて、または、混合酸化物燃料集合体111bのみで構成される。
燃料棒101の一般的な構造を図5および図6を用いて説明する。図5および図6は、ウラン酸化物燃料棒101aを代表として記載しているが、混合酸化物燃料棒101bでも同様である。濃縮ウランを用いる場合には、ウラン酸化物の形態で焼結されたウラン酸化物ペレット115aを被覆管106の中に多数個装填し、一端をプレナムスプリング17で押さえ、被覆管106の両端を上部端栓18および下部端栓19で密封して、ウラン酸化物燃料棒101aを構成する。プルトニウムを用いる場合には、プルトニウム酸化物とウラン酸化物の混合物を焼結した混合酸化物ペレット115bを被覆管106の中に多数個装填し、同様に、一端をプレナムスプリング17で押さえ、被覆管106の両端を上部端栓18および下部端栓19で密封して、混合酸化物燃料棒101bを構成する。すなわち、ウラン酸化物燃料棒101aと混合酸化物燃料棒101bとは、ペレットの種類が異なるほかは同一の構造である。
図6はウラン酸化物燃料棒101aの横断面図を示す。ウラン酸化物燃料棒101aの最外周部には、ジルコニウム合金からなる中空の被覆管106が設けられ、被覆管106の内周部は純ジルコニウムの内張り161となっている。被覆管106の中空部には、ウラン酸化物の形態で焼結されたウラン酸化物ペレット115aが多数装填され、ウラン酸化物ペレット115aと内張り161との間には間隙107が設けられている。以上の構成は、混合酸化物燃料棒101bにおいても同様である。
混合酸化物燃料集合体111bにおいては、複数のウラン酸化物燃料棒101aおよび混合酸化物燃料棒101bが、チャンネルボックス14の内部に正方格子状に適宜分布して配列される。図7は8行×8列の場合を例示しているが、7行×7列、9行×9列等、他の正方格子であってもかまわない。また、燃料棒の一部はウォータロッド4で置換される場合があるが、この点は後述する。
次に、混合酸化物燃料集合体111bの炉心内部での挙動を説明する。混合酸化物燃料集合体111bが炉心に装荷され原子炉が起動すると、ウラン酸化物燃料棒101aおよび混合酸化物燃料棒101bの周囲を、通常の軽水である冷却水が流れ、除熱および中性子の減速を行う。混合酸化物燃料集合体111bでは、核分裂性物質である239Puおよび241Puの熱中性子吸収断面積が、同じく核分裂性物質である235Uより大きいこと、および239Puによる中性子共鳴吸収が235Uより大きいことに起因して、ウラン酸化物燃料棒101aのみから構成されるウラン酸化物燃料集合体111aとに比べ、中性子束の分布がよりエネルギーのより高い方へとシフトする(ウラン酸化物燃料集合体111aの場合に比べ中性子スペクトルが硬くなる。)。この結果、混合酸化物燃料集合体111bではウラン酸化物燃料集合体111aと比較して、核分裂反応に必要な熱中性子が十分に供給されなくなり、中性子減速効果および反応度利得が低下し、また、ボイド係数絶対値の増加や、制御棒価値の低下による炉停止余裕が減少する。すなわち、核特性が悪化することになる。
このような核特性を改善するためには、混合酸化物燃料集合体111bの水対燃料比(中性子減速材である水素と、プルトニウムやウランなどの核燃料物質(重金属)との原子数の比)が高くなるようにすればよい。その理由は、水の比率が増加すれば中性子減速材である水素が増加し、核反応に必要な熱中性子がより効率よく供給されるからである。このため、混合酸化物燃料集合体111bの内部にウォータロッド4を設ける技術が開発されている。ウォータロッド4の内部は空洞となっており、冷却水が通過するため、相対的な水の重量比が増加し、水対燃料比が改善される。また、一般にチャンネルボックス14の外側は冷却水が非沸騰状態で水密度が大きいため、混合酸化物燃料集合体111bの外周部に配置された(すなわちチャンネルボックス14に近い)ウラン酸化物燃料棒101aおよび混合酸化物燃料棒101bは、水対燃料比が大きく取れる。一方、混合酸化物燃料集合体111bの内部は、沸騰状態で蒸気泡(ボイド)を含んだ二相流状態となっており、水密度が小さいため、混合酸化物燃料集合体111bの中心付近にあるウラン酸化物燃料棒101aおよび混合酸化物燃料棒101bは、水対燃料比が確保しづらい傾向にある。このため、ウォータロッド4は混合酸化物燃料集合体111bの中心付近に配置される。
最近では、MOX燃料を採用した場合の核特性改善のため、混合酸化物燃料集合体111bを用いた場合の出力運転時の水素対重金属原子数比が、同じ反応度寿命を有するウラン燃料集合体111aよりも5%ないし15%増となるよう、ウォータロッド4の本数または径をさらに増加させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第2610254号明細書
近年、原子炉の連続運転期間の延長、燃料資源の有効活用や、燃料サイクルコスト等の経済性の向上が要請されており、そのために、燃料の高燃焼度化が図られる傾向にある。そして、燃料集合体の高燃焼度化のためには核燃料物質の装荷量、すなわち燃料濃縮度を高くすることが望ましい。しかしながら、ウォータロッドを配置するとその分核燃料物質の量が減少することになる。混合酸化物燃料集合体においては、ウラン燃料集合体に存在していた燃料棒の一部がさらにウォータロッドに置き換えられるため、装荷される核燃料物質の量が減少し、高燃焼度燃料の設計にはますます適さない。
また、燃料濃縮度を高くすると、余剰反応度が大きくなるため、その抑制のため中性子毒素を含入することが一般的である。しかし、中性子毒素は熱中性子に対する吸収断面積が大きい(すなわち中性子吸収効果が大きい)ことから、中性子スペクトルが軟らかいほど中性子吸収効果が大きくなり、中性子スペクトルが硬いほど中性子吸収効果は小さくなる。上述のように、混合酸化物燃料集合体ではウラン酸化物燃料集合体と比較して中性子スペクトルが硬く、中性子吸収効果が相対的に悪化するため、余剰反応度を抑えるにはウラン酸化物燃料集合体よりも多くの中性子毒素を添加することが必要となり、結果として燃料濃縮度を十分に高くすることはできなくなる。
このように、MOX燃料を採用した場合には、従来のウラン酸化物燃料を用いた場合と比べて、燃料濃縮度を高める上での制約が大きいという課題があった。
本発明の目的は、良好な核特性を確保しつつ、燃料集合体に装荷される核燃料物質量の減少を招くことのない、経済性に優れた混合酸化物燃料集合体を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の燃料集合体は、沸騰水型原子炉用の燃料集合体であって、ウラン酸化物からなるウラン酸化物ペレットを第1の被覆管に装填してなるウラン酸化物燃料棒と、ウラン酸化物とプルトニウム酸化物との混合物からなる混合酸化物ペレットを第2の被覆管に装填してなる混合酸化物燃料棒とを有し、第2の被覆管の外径が第1の被覆管の外径より小さいことを特徴としている。これにより、余分なウォータロッドを設けることなく、混合酸化物燃料棒の周辺の水対燃料比を改善することができ、良好な核特性を確保することができる。その結果、燃料集合体の核燃料物質量の減少を招くことなく、高燃焼度燃料設計に適合しやすい燃料集合体を提供することができる。
本発明は、ウラン酸化物ペレットの外径と、混合酸化物ペレットの外径とを略同一となるよう構成することができる。このため、混合酸化物燃料棒の核燃料物質量の減少を招くことなく、高燃焼度燃料設計に適合しやすくなるとともに、製造設備の共用や設計の共通化を図りやすくなる。
本発明は、第2の被覆管の肉厚が、第1の被覆管の肉厚よりも小さくすることができる。これにより、混合酸化物燃料棒の外径をウラン酸化物燃料棒の外径よりも小さくすることができ、混合酸化物燃料集合体に装荷される核燃料物質量を減らすことなく、燃料集合体内の水対燃料比を高くして、良好な核特性を有する混合酸化物燃料集合体を提供することができる。
本発明は、第2の被覆管と混合酸化物ペレットとの間にある間隙が、第1の被覆管とウラン酸化物ペレットとの間にある間隙よりも小さくすることができる。これにより、混合酸化物燃料棒の外径をウラン酸化物燃料棒の外径よりも小さくすることができ、混合酸化物燃料集合体に装荷される核燃料物質量を減らすことなく、燃料集合体内の水対燃料比を高くして、良好な核特性を有する混合酸化物燃料集合体を提供することができる。
以上のように、本発明によれば、混合酸化物燃料棒の外径をウラン酸化物燃料棒の外径より小さくすることにより、混合酸化物燃料棒周辺の水対燃料比を改善することができ、燃料集合体に装荷される核燃料物質量の減少を招くことなく、良好な核特性を有し、経済性に優れた混合酸化物燃料集合体を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図を用いて説明する。図1は本発明による混合酸化物燃料集合体11bの横断面図を示す。混合酸化物燃料集合体11bの外周は、ジルコニウム合金より製造され、四隅を滑らかな形状とした角筒状のチャンネルボックス14より形成されている。チャンネルボックス14の内側には、円筒状の混合酸化物燃料棒1bと円筒状のウラン酸化物燃料棒1aが、8行×8列の正方格子状に混在配置されている。燃料棒の配置は9行×9列など他の形式でも可能である。チャンネルボックス14の中心部には円筒状のウォータロッド4が配置され、運転中にはその内部を冷却水が流れる構造になっている。ウォータロッド4の個数、形状および位置は、図1の実施形態に限定されるものではなく、例えば中央付近に2分割して設置するなど適宜変更可能である。混合酸化物燃料棒1bの外側に示してある破線は、ウラン酸化物燃料棒1aの外径であり、混合酸化物燃料棒1bの外径がウラン酸化物燃料棒1aの外径より小さくなっていることを示すために、説明上挿入したものである。
図2(a)はウラン酸化物燃料棒1aの横断面を、図2(b)は混合酸化物燃料棒1bの横断面を示す。ウラン酸化物燃料棒1aの最外周部には、ジルコニウム合金からなる中空の第1の被覆管6aが設けられている。混合酸化物燃料棒1bの最外周部には、ジルコニウム合金からなる中空の第2の被覆管6bが設けられている。第1の被覆管6aの内周部は純ジルコニウムの内張り61aとなっており、内張り61aを除いた第1の被覆管6aの厚さと第2の被覆管6bの厚さとは同一である。混合酸化物燃料棒1bには、このような内張りは設けられていない。第1の被覆管6aの中空部には、ウラン酸化物の形態で焼結されたウラン酸化物ペレット15aが多数装填されている。また、第2の被覆管6bの中空部には、プルトニウム酸化物とウラン酸化物の混合物を焼結した混合酸化物ペレット15bが同様に装填されている。ウラン酸化物ペレット15aと混合酸化物ペレット15bの外径は同じである。また、ウラン酸化物ペレット15aと内張り61aとの間には間隙7aが設けられている。同様に、混合酸化物ペレット15bと第2の被覆管6bとの間には間隙7bが設けられている。本実施形態では、間隙7aの幅と間隙7bの幅は同一寸法である。
上記のように、混合酸化物燃料棒1bでは純ジルコニウムの内張り61を廃止しているので、第2の被覆管6bの肉厚は第1の被覆管6aよりも薄くなっており、これに伴い、混合酸化物燃料棒1bの外径(すなわち第2の被覆管6bの外径)は、ウラン酸化物燃料棒1aの外径よりも小さくなっている。本実施形態では、内張り61aは厚さ約0.1mm、ウラン酸化物燃料棒1aの外径は約12.3mmである。また、混合酸化物燃料棒1bの外径は約12.1mmである。
以上から分かるとおり、本実施形態と従来技術との違いは混合酸化物燃料棒1bの違いにあり、ウラン酸化物燃料棒1aは従来技術と同一である。また、混合酸化物燃料棒1bのその他の構成は従来技術と同様であり、図5に示すように、一端をプレナムスプリング17で押さえ、被覆管16の両端を上部端栓18、下部端栓19で密封して構成される点も従来技術と同様である。
ここで、混合酸化物燃料棒1bにおいて、内張りを不要とすることができる理由を説明する。一般に燃料棒設計では、次のような配慮を行っている。炉心に装荷された酸化物ペレットは、照射の影響および発熱に伴う温度上昇の影響により、熱膨張、スエリングが生じて体積が膨張する。膨張したペレットが、それらが装填された被覆管を内側から押し、被覆管に過度な引張応力が発生すると、被覆管の健全性に悪影響を及ぼす可能性があるため、燃料集合体の使用末期においても過度な応力が発生しないように、被覆管の肉厚および被覆管とペレットの初期の間隙を適切に設定している。そして、それだけでなく、ジルコニウム合金製の被覆管の内壁に、ジルコニウム合金より強度が低い純ジルコニウムを内張りすることにより、燃料ペレットが被覆管を内側から押しても、純ジルコニウムが変形して応力を緩和するようにしている。
このように、ペレットは核分裂反応の進展とともに熱膨張、スエリングといった体積膨張が発生するが、一方膨張したペレットが被覆管の内壁に接触し、被覆管を押し広げようとすると、その反力によりペレットには圧縮応力が働き、ペレットはクリープ変形して応力が緩和される。このクリープ変形特性に関して、混合酸化物ペレット15bはウラン酸化物ペレット15aに比較してクリープ変形量が大きい。クリープ変形が大きければ、混合酸化物ペレット15bが膨張して第2の被覆管6bの内壁に接触し、第2の被覆管6bを押し広げようとしても、混合酸化物ペレット15bのクリープ変形により、応力が緩和されるため、第2の被覆管6bに発生する引張応力は小さくなる。従って、混合酸化物燃料棒1bでは、従来のウラン酸化物燃料棒1aで必要とされていた内張り61を不要とすることが可能となるのである。
本実施形態による混合酸化物燃料集合体11bの反応度利得は、混合酸化物燃料棒1bの外径がウラン酸化物燃料棒1aの外径と等しい従来の混合酸化物燃料集合体と比べて、0.2%Δk向上することが確認された。その理由は、混合酸化物燃料棒1bの内部の水体積が増え、水対燃料比が改善されたことにある。このため、本実施形態による混合酸化物燃料集合体11bは、従来の混合酸化物燃料集合体と比較して、より高燃焼度まで、あるいは同一燃焼度であればより低いプルトニウム富化度で設計することが可能となり、燃料の経済性が向上する。また本実施形態では、第2の被覆管6bの純ジルコニウム製の内張りを廃止したため、第2の被覆管6bの構造が単純になり、安価で簡便に被覆管を製造することが可能になる。
図3は本発明の第2の実施形態であり、図3(a)はウラン酸化物燃料棒1aの横断面を、図3(b)は混合酸化物燃料棒1cの横断面を示す。なお、本実施形態においては、燃料集合体内における燃料棒の配置は図1と同様であり、またウラン酸化物燃料棒の横断面は第1の実施形態と同様である。したがって、以下では混合酸化物燃料棒1cの構成を中心に説明する。
混合酸化物ペレット15cは第1の実施形態と同様であり、その外径はウラン酸化物ペレット15aの外径と同じである。本実施形態では、第2の被覆管6cは内張り61cを有している。内張り61cの厚さは内張り61aと同じである。一方、混合酸化物ペレット15cと内張り61cとの間の間隙7cは、ウラン酸化物ペレット15aと内張り61aとの間の間隙7aより狭くなっている。その理由は、第1の実施形態で説明したとおり、混合酸化物ペレット15cはウラン酸化物ペレット15aに比較してクリープ変形量が大きいことから、間隙7cが小さくても、混合酸化物ペレット15cのクリープ変形により、第2の被覆管6cの引張応力が緩和されるためである。以上のように構成することで、混合酸化物燃料棒1cの外径をウラン酸化物燃料棒1aの外径より小さくすることができ、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は以上の実施形態に限定されることはなく、被覆管の健全性が確保されることを条件に、例えば第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせた実施形態、すなわち、混合酸化物燃料棒において内張りを削除し、かつ間隙を狭めるような実施形態も可能である。また、被覆管自体の肉厚をさらに減少させることも可能である。
本発明の第1の実施形態による燃料集合体の横断面図である。 図1に示す燃料集合体の、ウラン酸化物燃料棒および混合酸化物燃料棒の横断面図である。 本発明の第2の実施形態による、ウラン酸化物燃料棒および混合酸化物燃料棒の横断面図である。 従来の燃料集合体の外観図である。 従来の燃料棒の外観図である。 従来の燃料棒の横断面図である。 従来の燃料棒の燃料集合体への配置を示す横断面図である。
符号の説明
1a ウラン酸化物燃料棒
1b 混合酸化物燃料棒
4 ウォータロッド
6a 第1の被覆管
6b、6c 第2の被覆管
7a、7b、7c 間隙
11b 混合酸化物燃料集合体
12 スペーサ
13a 上部タイプレート
13b 下部タイプレート
14 チャンネルボックス
15a ウラン酸化物ペレット
15b、15c 混合酸化物ペレット
17 プレナムスプリング
18 上部端栓
19 下部端栓
61a、61c 内張り

Claims (4)

  1. 沸騰水型原子炉用の燃料集合体であって、
    ウラン酸化物からなるウラン酸化物ペレットを第1の被覆管に装填してなるウラン酸化物燃料棒と、
    ウラン酸化物とプルトニウム酸化物との混合物からなる混合酸化物ペレットを第2の被覆管に装填してなる混合酸化物燃料棒とを有し、
    前記第2の被覆管の外径が前記第1の被覆管の外径より小さい燃料集合体。
  2. 前記ウラン酸化物ペレットの外径と、前記混合酸化物ペレットの外径とが略同一である、請求項1に記載の燃料集合体。
  3. 前記第2の被覆管の肉厚が、前記第1の被覆管の肉厚よりも小さい、請求項1または2に記載の燃料集合体。
  4. 前記第2の被覆管と前記混合酸化物ペレットとの間にある間隙が、前記第1の被覆管とウラン酸化物ペレットとの間にある間隙よりも小さい、請求項1から3のいずれか1つに記載の燃料集合体。
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