JP2005091027A - アルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ診断法 - Google Patents

アルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ診断法 Download PDF

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Abstract

【課題】 的確なボイラの損傷リスク評価法を提供すること。
【解決手段】 ステンレス鋼やNi基合金などのボイラ構成材料からなる装置損傷の起こりやすさ指数(ADPI)を、ボイラ水質のpHとアルカリ濃縮度から求められるアルカリ環境指数(EI)、応力除去焼鈍熱処理(SR)の有無で求められる指数、水質分析頻度を表す係数(WCI)及び非破壊検査の頻度を表す検査係数(IS)の積で算出するアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさを診断する方法、又は前記損傷の起こりやすさ判定指数(ADPI)に材質係数(MI)及び部位係数(PI)を掛け合わせて得られる損傷の起こりやすさ判定指数(SADPI)により前記装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ診断法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、装置損傷リスク評価法に係り、特にボイラの蒸発管などで生じ得るアルカリ応力腐食割れ(SCC)やアルカリ腐食損傷の危険度(リスク)を高精度に評価診断する方法に関する。
装置損傷のリスクベースメンテナンス(RBM)評価法が米国石油協会(API)のAPI581:Risk-Based Inspection Base Resource Document, May 2000に紹介されている。
石油化学プラントや火力発電プラントなどの大型設備において、近年では規制緩和の点からリスクを考慮した保全計画、すなわち、RBMが主流になってきている。
図5にRBMの一例を示すが、図5のRBMは、損傷確率を査定した損傷の起こり易さを縦軸に、損傷が生じた際の経済的及び人的被害の大きさを査定した影響度合いを横軸にとって、装置の各部位の損傷リスクを評価し、損傷の起こり易さと影響度合いの両方が大きい部位や損傷を見出し、保全の優先順位をつけたり、リスク低減法を評価診断する手法である。RBMにより装置の各部位の検査や補修などの予防保全計画の最適化を図ることができ、この評価方法でプラント稼働率の向上や運転、補修コストの低減につながる効果がある。
RBM診断法は1980年代の原子力プラントの評価を皮切りに、石油化学工業や発電プラント用に開発されており、種々の方法が提案されている。その中で米国石油協会(American Petroleum Institute:API)の手法(API581:Risk-Based Inspection Base Resource Document, May 2000)は、判定や診断が客観的でデータベースも整備されている。
API581では、(1)全面腐食及び局部腐食(Appendix G)、(2)応力腐食割れ(SCC, Appendix H)、(3)高温での水素腐食(Appendix I)、(4)クリープ損傷(Appendix J)、(5)機械的振動による疲労損傷(Appendix K)、(6)脆性破壊(Appendix L)、(7)ライニング(Appendix M)、(8)外面損傷(Appendix N)が評価できるが、石油化学プラントを主対象としているため、火力発電用ボイラ設備に適用するためには、いくつかの補正が必要である事象もある。
図6は、API581でのSCC評価のうち、アルカリSCCの感受性評価フローを示す。感受性のランキング(なし、低、中、高)は、SR(応力除去焼鈍熱処理)の有無、温度、NaOH(アルカリ)濃度、加熱トレースや蒸発の有無で判定されるようになっており、客観的な診断ができるフローである。
図6で判定した感受性をもとに、表1の過酷係数と表2の検査有効性から、表3の指数を算定し、損傷の起こり易さを判定する。図5での損傷の起こりやすさは、表3での指数を用いた設計基準例えばASME、DINなどの指数や検査精度、検査頻出及び監視指標を乗じて、その数が、1〜10の場合1、11〜100の場合2、101〜1,000の場合3、1,001〜10,000の場合4、10,001〜100,000の場合5というふうに対数判定するものである。
Figure 2005091027
Figure 2005091027
Figure 2005091027
図5の横軸の影響度合いは、蒸発管に損傷が生じた場合の人的被害、装置補修費、プラント停止日数などから算出される。
また、ボイラ伝熱管の損傷時点における損傷の計測データに基づいて腐食疲労の進展の度合い、減肉損傷速度、伝熱管のき裂進展深さなどを求めて伝熱管の寿命を診断する方法(特開平11−294708号公報)や管の腐食の防止の原因になる伝熱管内の水質の異常状態を診断する方法(特開平5−264538号公報)などが知られている。
特開平11−294708号公報 特開平5−264538号公報 米国石油協会(API)のAPI581「Risk-Based Inspection Base Resource Document 」H1~H30ページ, May 2000年発行
上記API581によるアルカリSCCの損傷の起こりやすさは、図7のNACE炭素鋼及び低合金鋼のアルカリSCC発生域(NaOH濃度と温度の関係図)に示すように、雰囲気のアルカリ濃度や温度が設定できる場合は容易に判定できるが、ボイラで取り扱う水は純水を脱気し、Na3PO4などの清缶剤を微量添加したpH9〜10の弱アルカリ液であり、通常NaOH(アルカリ)は存在しないのに部位によってはアルカリSCCやアルカリ腐食が生じることがあり、現状のAPI手法では適正な診断ができない問題がある。
さらに、ボイラの場合には評価対象部位が数百から数千個あることが多く、表2で示したような割合の検査は不可能であり、検査数からの判定は困難なケースが多い。また材質の評価もできない問題点を有している。
そこで、本発明の課題は、的確なボイラを構成する装置などのアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ診断法及びアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷リスクベース診断法を提供することである。
上記本発明の課題は、図6のAPI581のアルカリSCC判定フローシートに対し、ボイラ水処理法、ボイラ水のpHとPO4イオン濃度、蒸気圧力と蒸気温度の関係から局所的に生成し得るアルカリ(NaOH)濃度を算定し、蒸発管などの損傷の起こりやすさの判定に用いることにより達成される。
さらに水質分析係数、検査係数及び材質係数を導入することにより、色々な材料に対し、高精度な指数算定ができるようになる。
請求項1記載の発明は、縦軸に装置の損傷の起こりやすさ、横軸に装置の損傷による影響度合いをとり、装置のリスクを評価するRBM(リスクベースメンテナンス)法での装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷損の起こりやすさ診断法において、損傷の起こりやすさ指数(ADPI)を、ボイラ水質のpHとアルカリ濃縮度から求められるアルカリ環境指数(EI)、応力除去焼鈍熱処理(SR)の有無で求められる指数、水質分析頻度を表す係数(WCI)及び非破壊検査の頻度を表す検査係数(IS)の積で算出し、アルカリ処理又はリン酸塩処理を行った後の温度と蒸気圧力の条件から生成するアルカリ(NaOH)の濃度を算定し、その濃度と温度条件から算定する装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ診断法である。
ここで、アルカリ環境指数(EI)は、(a)ボイラ水のpH、(b)ボイラ水のpH、PO4濃度、圧力から算定されるフリーアルカリ(NaOH)生成の有無と温度及び蒸気圧力から算定されるアルカリ濃縮度をそれぞれ複数段階に分類し、個々の条件で設定することができる。
また、請求項5記載の発明は、縦軸に装置の損傷の起こりやすさ、横軸に装置の損傷による影響度合いをとり、装置のリスクを評価するRBM(リスクベースメンテナンス)法での装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷損の起こりやすさ診断法において、装置の損傷の起こりやすさ指数(SADPI)を、ボイラ水質のpHとアルカリ濃縮度から求められるアルカリ環境指数(EI)、応力除去焼鈍熱処理(SR)の有無で求められる指数、水質分析頻度を表す係数(WCI)及び非破壊検査の頻度を表す検査係数(IS)の積で算出される損傷の起こりやすさ判定指数(ADPI)に、材質係数(MI)、部位係数(PI)を掛け合わせて算出する装置のアルカリ腐食損傷起こりやすさ診断法である。
また、本発明は、次の方法で、装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷リスクベースの診断を行うこともできる。
すなわち、図5に示すように縦軸に装置の損傷の起こりやすさ、横軸に装置の配管の損傷が生じた場合の影響度合いをとってリスクを評価するRBM(リスクベースメンテナンス)法を用いる装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷リスクベース診断法において、縦軸に請求項1又は5の方法で算出した装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ指数(ADPI又はSADPI)をとり、横軸に得られたプラント停止期間、発電出力、売電量、補償費、補修費、労災費、環境対策費及び二次被害対策費を含めた項目の係数と入力値の積の和からなる装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷による影響度合(CF)をとって、4×4又は5×5のますに分けて得られる、前記損傷の起こりやすさ指数(DPI)と損傷による影響度合(CF)の積の大小でリスクを評価する装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷リスクベース診断法である。
なお、本発明はステンレス鋼及びNi基合金からなる蒸発管の損傷に対して適用できる。
(作用)
ボイラのように、高温高圧水を取扱う装置においては、温度、圧力、構造や形状によりボイラ水中の清缶剤が化学変化し、腐食性を有しており、応力腐食割れ(SCC)を生じさせるNaOH(アルカリ)が生じることがある。
JIS B 8223−1999で規定されているボイラ水質のうち、揮発性物質処理(AVT)や酸素処理(CWT)では、NaOHは生じないが、リン酸塩処理ではアルカリが生じ、濃縮する可能性があり、アルカリ処理では、添加した以上に濃縮することがある。
低リン酸処理でのアルカリ生成は、使用する清缶剤のNa3PO4の溶解度の温度依存性と析出物のNa/PO4モル比変化によるものである。
循環型ボイラで清缶剤として多用されているNa3PO4は、150℃以上では溶解度が低下し、蒸気相が存在する部位などでは析出する。この現象をリン酸塩ハイドアウトと称されるが、その際の析出物は、Na/PO4のモル比が3のNa/PO4ではなく、低モル比(365℃では2.65)のものが析出する。そうすると下記の反応によりNaOHが生じ、温度と圧力の関係によってはNaOHが高濃度に濃縮することになる。
Na3PO4+0.35H2O→Na2.650.35PO4+0.35NaOH(365℃)
本発明は、ボイラ関連装置のアルカリSCCやアルカリ腐食の評価判定にあたり、ボイラ水の水処理法、pHとPO4イオン濃度の関係図、温度と圧力の関係から生成するアルカリ(NaOH)濃度を高精度に評価、判定しようとするものである。
さらに実機の運転と保守を考慮し、装置の損傷の診断精度には、水質分析頻度、検査頻度及び材質による感受性の差異、例えば低Cr鋼やステンレス鋼の感受性評価が不可欠である。
本発明によれば、蒸発管に限らずボイラ等の高温高圧水を取扱う装置でのアルカリSCCやアルカリ腐食損傷を高精度に診断でき、RBMでの損傷の起こりやすさを高精度に判定できる。RBMでのリスクを精度よく判定できると検査や補修などの予防保全計画の最適化が図れ、プラント稼働率の向上や運転、補修コストの低減につながる効果がある。
以下、本発明の具体的実施例を図面をもって説明する。
図1は、本実施例になる蒸発管のアルカリSCC及びアルカリ腐食を対象としたRBMの損傷の起こりやすさを判定するフローである。蒸発管の損傷の起こりやすさ判定指数は、以下のフローで算定される。
(1)ボイラ水処理によるふるい分け:揮発性処理(AVT)や酸素処理(CWT)はアルカリが生じないのでSCCやアルカリ腐食の感受性がなく、この評価フローから外す。
(2)リン酸塩処理の場合、ボイラ水のpHとPO4イオン濃度の関係から腐食性のあるフリーのアルカリが生じるかどうか判定できる。図3での危険な“D”領域は、ボイラの蒸気圧力(飽和温度)に依存する。
(3)アルカリ処理やリン酸塩処理でアルカリ(NaOH)が存在する可能性がある場合は、NaOHの沸点上昇線図(図4)を用い、蒸気温度と蒸気圧力条件からアルカリ濃縮度を算定する。
なお、図4の中央部の●:100ATA、325℃では20g(NaOH)/100g−H20、即ち16.7%のNaOH液になることを示している。
(4)ボイラ水のpH及びアルカリ濃縮度から表4を用い、アルカリ環境指数(EI)を求める。
(5)SR(応力除去焼鈍熱処理)の有無により、SRがあればSR係数を0.5として求める。次に水質分析頻度から水質分析係数(WCI)及び放射線検査又は超音波探傷検査の頻度から検査係数(IS)を判定する。
WCIは1回/日で「0.5」、1回/週で「1.0」、1回/月で「2.0」とし、ISは2回/年以上で「0.5」、1回/年で「1.0」、1回/2年で「2.0」とする。
(6)前述のようにして求めたアルカリ環境指数(EI)、SR係数、水質分析係数(WCI)、検査係数(IS)の乗数によりアルカリSCC、腐食損傷の起こりやすさ指数(ADI)を算定する。
このアルカリSCC、腐食損傷の起こりやすさ判定指数(ADI)をもって、RBMの縦軸の損傷の起こりやすさとするものである。
本発明の主旨は、アルカリSCCやアルカリ腐食の損傷の起こりやすさ指数(ADI)を
ADI=EI×SR×WCI×IS
として、各係数の積で算出し、EIをボイラ水のpHとPO4イオン濃度の関係及びアルカリ濃縮度から算定することにある。
ここでは、アルカリ環境指数(EI)は表4で設定しているが、この数値は固定する性格のものではなく、変化し得る値であり、その値は経験工学上妥当なものである。
Figure 2005091027
本発明の他の実施例として、ステンレス鋼やNi基合金などのボイラ構成材料からなる蒸発管などの評価手法を図2に示すフローで説明する。
API581では、アルカリSCCは炭素鋼や低合金鋼を対象としているが、ボイラなどの高温高圧機器では、ステンレス鋼やNi基合金でもアルカリSCCが生じるので、これらの材料に対しても評価手法が必要である。
図2のフローでは、材質、特にNi量を考慮した材質指数(MI)及び負荷応力や残留応力を考慮した部位係数(PI)を導入したものである。ステンレス鋼やNi基合金では、アルカリ腐食は生じないので応力が負荷されている部位でのアルカリSCCの起こりやすさを判定できるフローにしたものである。
まず、ボイラ水質のpHとアルカリ濃縮度から求められるアルカリ環境指数(EI)、応力除去焼鈍熱処理(SR)の有無で求められる指数、水質分析頻度を表す係数(WCI)及び非破壊検査の頻度を表す検査係数(IS)の積で算出される損傷の起こりやすさ判定指数(ADPI)と材質係数(MI)と部位指数(PI)の積からステンレス鋼及びNi基合金のアルカリSCCの起こりやすさ判定指数(SADPI)を求める。
ここで、材質係数(MI)はNi量20%以下のステンレス鋼では「0.6」、Ni量21〜40%の合金鋼では「0.4」、Ni量41%以上のNi基合金では「0.3」とし、部位係数(PI)は応力負荷部、溶接部及び加工部では「1.0」、耐力の1/2以下の負荷応力部では「0.01」とする。
本発明は、特にボイラの蒸発管などで生じ得るアルカリ応力腐食割れ(SCC)やアルカリ腐食損傷の危険度(リスク)を高精度に評価診断する方法に利用することができる。
本発明になる実施例でアルカリSCC及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ判定指数の評価フローである。 本発明の他の実施例であるステンレス鋼及びNi基合金のアルカリSCCの評価フローである。 ボイラ水のpHとPO4イオン濃度の関係を示す図である。 NaOH水溶液の平衡蒸気圧曲線図である。 従来技術になるAPI581RBM評価のうち、アルカリSCC起こりやすさ判定法を示す図である。 従来技術になるAPI581RBM評価のうち、アルカリSCC起こりやすさ判定法を示すフローである。 従来技術になるAPI581RBM評価のうち、アルカリSCC起こりやすさ判定法である。

Claims (8)

  1. 損傷の起こりやすさ指数(ADPI)を、ボイラ水質のpHとアルカリ濃縮度から求められるアルカリ環境指数(EI)、応力除去焼鈍熱処理(SR)の有無で求められる指数、水質分析頻度を表す係数(WCI)及び非破壊検査の頻度を表す検査係数(IS)の積で算出することを特徴とする装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ診断法。
  2. アルカリ環境指数(EI)は、(a)ボイラ水のpH、(b)ボイラ水のpH、PO4濃度、圧力から算定されるフリーアルカリ(NaOH)生成の有無と温度及び蒸気圧力から算定されるアルカリ濃縮度をそれぞれ複数段階に分類し、個々の条件で設定することを特徴とする請求項1記載の装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ診断法。
  3. ステンレス鋼やNi基合金などのボイラ構成材料からなる装置に適用したことを特徴とする請求項1記載の装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷起こりやすさ診断法。
  4. 縦軸に装置の損傷の起こりやすさ、横軸に装置の配管の損傷が生じた場合の影響度合いをとってリスクを評価するRBM(リスクベースメンテナンス)法を用いる装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷リスクベース診断法において、
    縦軸に請求項1の方法で算出した装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ指数(ADPI)をとり、
    横軸に得られたプラント停止期間、発電出力、売電量、補償費、補修費、労災費、環境対策費及び二次被害対策費を含めた項目の係数と入力値の積の和からなる装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷による影響度合(CF)をとって、
    4×4又は5×5のますに分けて得られる、前記損傷の起こりやすさ指数(ADPI)と損傷による影響度合(CF)の積の大小でリスクを評価する装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷リスクベース診断法。
  5. 装置の損傷の起こりやすさ指数(SADPI)を、ボイラ水質のpHとアルカリ濃縮度から求められるアルカリ環境指数(EI)、応力除去焼鈍熱処理(SR)の有無で求められる指数、水質分析頻度を表す係数(WCI)及び非破壊検査の頻度を表す検査係数(IS)の積で算出される損傷の起こりやすさ指数(ADPI)に、材質係数(MI)及び部位係数(PI)を掛け合わせて算出することを特徴とする装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ診断法。
  6. アルカリ環境指数(EI)は、(a)ボイラ水のpH、(b)ボイラ水のpH、PO4濃度、圧力から算定されるフリーアルカリ(NaOH)生成の有無と温度及び蒸気圧力から算定されるアルカリ濃縮度をそれぞれ複数段階に分類し、個々の条件で設定することを特徴とする請求項5記載の装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ診断法。
  7. ステンレス鋼やNi基合金などのボイラ構成材料からなる装置に適用したことを特徴とする請求項5記載の装置のアルカリ腐食損傷起こりやすさ診断法。
  8. 縦軸に装置の損傷の起こりやすさ、横軸に装置の配管の損傷が生じた場合の影響度合いをとってリスクを評価するRBM(リスクベースメンテナンス)法を用いる装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷リスクベース診断法において、
    縦軸に請求項5の方法で算出した装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷の起こりやすさ指数(SADPI)をとり、
    横軸に得られたプラント停止期間、発電出力、売電量、補償費、補修費、労災費、環境対策費及び二次被害対策費を含めた項目の係数と入力値の積の和からなる装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷による影響度合(CF)をとって、
    4×4又は5×5のますに分けて得られる、前記損傷の起こりやすさ指数(SADPI)と損傷による影響度合(CF)の積の大小でリスクを評価する装置のアルカリ応力腐食割れ及びアルカリ腐食損傷リスクベース診断法。
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