JP2005090999A - 試料濃度検出方法、装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】CCDカメラ50から得た輝度値と励起光反射部位置との関係から反射励起光輝度データE(Xn,Yn)と蛍光輝度との理論上の検定線により全撮影箇所の理論上の理論蛍光輝度値データC(Xn,Yn)を演算する(S24)。次に、蛍光の画像輝度値を蛍光用CCDカメラ70で取得する(S26)。比較補正演算手段85はCCDカメラ70から実際の蛍光の輝度値データを得、理論輝度値演算手段84から送られた全撮影箇所の理論上の理論蛍光輝度値C(Xn,Yn)と比較し、その比較結果に基づいて実際の蛍光の輝度値データを補正し、その補正した蛍光輝度値データL(Xn,Yn)基づき、撮影箇所全体の酸素ガス濃度データO(Xn,Yn)を演算する(S30)。
【選択図】図1D
Description
「装置の全体構成」
図1には実施形態1に係る酸素ガス濃度検出装置100の構成図が示される。表面ガス濃度の分布の検出対象となるセパレータ12を基板とする検知材10がある。検知材10は励起光および蛍光を通過できる透過窓を有したケース18内に設置されている。検知材10とこの透過窓の間は空間19を有しており、この空間19が検知材10の表面に拡散される酸素ガスを通じるガス流路19となる。検知材10に励起光を照射可能となるように励起光源20が設置される。検知材10で反射した励起光および発生した蛍光を2方向へ分割する光分割手段としてのハーフプリズム30が検知材10の正面に設置される。ハーフプリズム30で分割された光が進行する2方向のうち1方向には、励起光の波長(約470nm)の光線を選択して通過させる励起光波長通過手段としての励起光透過フィルタ40が備えられている。フィルタ40の背後にはフィルタ40を通過した励起光の輝度値を検知する励起光検知手段としての励起光用CCDカメラ50が備えられている。ハーフプリズム30で分割された光が進行する2方向のうち残りのもう1つの方向には、蛍光の波長(約600nm)の光線を選択して通過させる蛍光波長通過手段としての蛍光透過フィルタ60が備えられている。フィルタ60の背後にはフィルタ60を通過した蛍光の輝度値を検知する蛍光検知手段としての蛍光用CCDカメラ70が備えられている。CCDカメラ50およびCCDカメラ70は、コンピュータ80と電気通信接続されている。コンピュータ80は、それぞれのCCDカメラからのデータを取得し、その取得データに基づいて内部で演算し、画像出力手段に画像データを送信する演算手段である。コンピュータ80から受け取った画像データを出力する画像出力手段としてはディスプレイ90を有している。
図1Aには測定対象となる検知材10のハーフプリズム30側から見た上面図が示される。図1Bには図1Aの検知材10をX−Y面で切断した場合の断面図が示される。セパレータ12に蛍光塗料が全面に塗布され、蛍光塗料層14が形成されている。蛍光塗料層14上には、励起光を反射する励起光反射層16が部分的に塗布されている。励起光反射層は白色塗料等、励起光を反射できる一般的塗料でよい。
図1Cにはコンピュータ80の内部構成を示すブロック図が示される。位置輝度演算手段81は、励起光用CCDカメラ50と電気通信接続され、CCDカメラ50から励起光の輝度値データを得る。また、位置輝度演算手段81は、位置記憶手段81Rと電気通信接続されている。位置記憶手段81Rには予め記憶されたCCDカメラ50の撮影箇所に対する励起光反射部領域の位置関係が予め記憶されている。位置輝度演算手段81は、位置記憶手段81Rから位置関係のデータを読み出し、反射励起光の輝度値データと位置関係から、検知材10のどの励起光反射部領域から反射されて来た励起光であるかという輝度値と位置関係を演算して整合させる。また、位置輝度演算手段81は、その演算結果を平均輝度演算手段82に送信する。平均輝度演算手段82は位置関係演算手段81からのデータに基づき、励起光反射部領域各々の励起光の輝度値平均を演算する。また、平均輝度演算手段82は内挿補間演算手段83に励起光反射部領域各々の励起光の輝度値平均のデータを送信する。内挿補間演算手段83は平均輝度演算手段82からのデータに基づき、励起光反射部領域間の内挿補間を行い、CCDカメラ50で撮影した全箇所の励起光輝度値を演算する。内挿補間演算手段83は撮影した全箇所と励起光輝度値の関係データを理論輝度値演算手段84に送信する。理論輝度値演算手段84は、内挿補間演算手段83と、検定線記憶手段84Rと電気通信接続されている。検定線記憶手段84Rは励起光輝度と蛍光輝度との理論上の検定線が予め記憶されている。理論輝度値演算手段84は内挿補間演算手段83からの撮影した全箇所と励起光輝度値の関係をデータに基づいて、検定線記憶手段84Rから検定線を呼び出し、その検定線により全撮影箇所の理論上の理論蛍光輝度値を演算する。理論輝度値演算手段84は全撮影箇所の理論上の理論蛍光輝度値を比較補正演算手段85へ送信する。比較補正演算手段85は理論輝度値演算手段84と、蛍光用CCDカメラ70と、補正関係記憶手段85Rと電気通信接続されている。補正関係記憶手段85Rには理論蛍光輝度値と実際の蛍光輝度値とのずれに対して実際の蛍光輝度値をいくらに補正すべきかという補正関係が予め記憶されている。比較補正演算手段85はCCDカメラ70から実際の蛍光の輝度値データを得、理論輝度値演算手段84から送られた理論上の理論蛍光輝度値と比較する。その比較結果に基づいて、補正関係記憶手段85Rから実際の蛍光輝度値をいくらに補正すべきかという補正関係を読み出し、その補正関係に基づいて実際の蛍光輝度値データを補正する。その補正処理を行った後の蛍光輝度値データを濃度演算手段86へ送信する。濃度演算手段86は比較補正演算手段85と、蛍光輝度値と酸素ガス濃度の関係を記憶した輝度濃度記憶手段86Rと接続されている。濃度演算手段86は輝度濃度記憶手段86から蛍光輝度値と酸素ガス濃度の関係を読み出し、比較補正演算手段85からの補正した蛍光輝度値データに基づき、撮影箇所全体の酸素ガス濃度を演算し、その濃度に応じて色を分けた画像データをディスプレイ90へと送信する。なお、上記一連の処理は上記通常は1つのコンピュータ内でなされる。通常、演算手段はCPU(Central Processing Unit)、記憶手段はメモリなどを用いる。予め記憶手段に記憶されている検定線等の相関関係は当業者であれば容易に測定できるものである。
図1Dに示されるフローチャートに基づいて、図1の酸素ガス濃度検出装置を用いた酸素ガス濃度分布の検出の方法について説明する。セパレータを基板12として、その上に蛍光塗料14に励起光反射層16を部分的に塗布した検知材10上に、ガス流路19を通じて酸素ガスを表面拡散させる(S10)。酸素ガスを拡散させると共に、励起光源20により、励起光を検知材10に照射して励起光反射部16で励起光を反射させる。励起光反射部16では、励起光は蛍光塗料の励起に用いられることなく、反射する。反射励起光は酸素濃度ガスに依存することがないので、反射励起光を検知することでガス濃度非依存の蛍光強度変動要因である励起光の照射ムラや励起光源の経時的な明暗変化の影響等を検知して、その影響を除去することが可能となる。また、励起光反射部16が塗布されておらず、蛍光塗料層14が表面に露出している箇所においては、励起光により蛍光を発生させる。酸素ガス濃度が濃い箇所においては酸素ガスにより蛍光が消光される。反射した励起光と発生した蛍光は混合し、これらが混合した混合光となる(S12)。混合光をハーフプリズム30によって、2方向に分離する(S14)。1方向は、励起光透過フィルタ40を通じる方向へ、残りの1方向は蛍光透過フィルタ60を通じる方向へと分離する。励起光透過フィルタ40を通じる方向へ進行する混合光を励起光透過フィルタ40を用い、励起光波長のみを選択して取り出す。取り出した反射励起光の画像輝度値を励起光用CCDカメラ50で取得する(S16)。反射励起光の画像輝度値はコンピュータ80によって処理する。
「装置の全体構成」
図2には実施形態2に係る酸素ガス濃度検出装置200の構成図が示される。表面ガス濃度の分布の検出対象となるセパレータ12を基板とする検知材110がある。検知材110は励起光および蛍光を通過できる透過窓を有したケース18内に設置されている。検知材110とこの透過窓の間は空間19を有しており、この空間19が検知材110の表面に拡散される酸素ガスを通じるガス流路19となる。検知材110に励起光を照射可能となるように励起光源20が設置される。検知材110で発生した蛍光の波長(約600nm)の光線を選択して通過させる蛍光波長通過手段としての蛍光透過フィルタ60が検知材110の正面に備えられている。フィルタ60の背後にはフィルタ60を通過した蛍光の輝度値を検知する蛍光検知手段としての蛍光用CCDカメラ70が備えられている。CCDカメラ70は、コンピュータ180と電気通信接続されている。コンピュータ180は、CCDカメラ70からのデータを取得し、その取得データに基づいて内部で演算し、画像出力手段に画像データを送信する演算手段である。コンピュータ180から受け取った画像データを出力する画像出力手段としてはディスプレイ90を有している。
図2Aには測定対象となる検知材110のカメラ70から見た上面図が示される。図2Bには図2Aの検知材110をX−Y面で切断した場合の断面図が示される。図1Aおよび図1Bの検知材10とは蛍光塗料層14上に形成されるのが励起光反射層16でなく、酸素不透過層116である点が主に相違する。すなわち、セパレータ12に蛍光塗料が全面に塗布され、蛍光塗料層14が形成されている。蛍光塗料層14上には、酸素ガスが蛍光反応層14と接触することを防止する酸素不透過層116が部分的に塗布されている。酸素不透過層116は600nm程度の蛍光を発しなく、蛍光反応層14と酸素ガスが接触できるのを防止できるものでよい。
図2Cにはコンピュータ180の内部構成を示すブロック図が示される。位置輝度演算手段181は、蛍光用CCDカメラ70と電気通信接続され、CCDカメラ70から蛍光の輝度値データを得る。また、位置輝度演算手段181は、位置記憶手段181Rと電気通信接続されている。位置記憶手段181Rには予め記憶されたCCDカメラ50の撮影箇所に対する酸素不透過部領域の位置関係が予め記憶されている。位置輝度演算手段181は、位置記憶手段181Rから位置関係のデータを読み出し、酸素不透過部の輝度値データと位置関係から、検知材110のどの酸素不透過部領域から反射されて来た蛍光であるかという輝度値と位置関係を演算して整合させる。また、位置輝度演算手段181は、その演算結果を平均輝度演算手段182に送信する。平均輝度演算手段182は位置関係演算手段181からのデータに基づき、酸素不透過部領域各々の蛍光の輝度値平均を演算する。また、平均輝度演算手段182は内挿補間演算手段183に酸素不透過部領域各々の蛍光の輝度値平均データを送信する。内挿補間演算手段83は平均輝度演算手段82からのデータに基づき、酸素不透過部領域間の内挿補間を行い、CCDカメラ70で撮影した全箇所の蛍光輝度値を演算する。内挿補間演算手段183は撮影した全箇所と蛍光輝度値の関係データを励起光演算手段187へ送信する。励起光演算手段187は、内挿補間演算手段183と、検定線記憶手段187Rと電気通信接続されている。検定線記憶手段187Rには酸素不透過部領域で得られた蛍光輝度と励起光輝度の関係が予め記憶されている。励起光演算手段187は内挿補間演算手段183からの撮影した全箇所と蛍光輝度値の関係データに基づいて、検定線記憶手段187Rから蛍光輝度と励起光輝度の検定線を呼び出し、その検定線により全撮影箇所の励起光輝度データを演算する。また、励起光演算手段187Rは、全撮影箇所の励起光輝度データを理論輝度値演算手段184に送信する。理論輝度値演算手段184は、励起光演算手段187と、検定線記憶手段184Rと電気通信接続されている。検定線記憶手段184Rは励起光輝度と蛍光輝度との理論上の検定線が予め記憶されている。理論輝度値演算手段185は励起光演算手段187からの撮影した全箇所と励起光輝度値の関係をデータに基づいて、検定線記憶手段184Rから検定線を呼び出し、その検定線により全撮影箇所の理論上の理論蛍光輝度値を演算する。理論輝度値演算手段184は全撮影箇所の理論上の理論蛍光輝度値を比較補正演算手段185へ送信する。比較補正演算手段185は理論輝度値演算手段184と、蛍光用CCDカメラ70と、補正関係記憶手段185Rと電気通信接続されている。補正関係記憶手段85Rには理論蛍光輝度値と実際の蛍光輝度値とのずれに対して実際の蛍光輝度値をいくらに補正すべきかという補正関係が予め記憶されている。比較補正演算手段185はCCDカメラ70から実際の蛍光の輝度値データを得、理論輝度値演算手段184から送られた理論上の理論蛍光輝度値と比較する。その比較結果に基づいて、補正関係記憶手段185Rから実際の蛍光輝度値をいくらに補正すべきかという補正関係を読み出し、その補正関係に基づいて実際の蛍光輝度値データを補正する。その補正処理を行った後の蛍光輝度値データを濃度演算手段186へ送信する。濃度演算手段186は比較補正演算手段185と、蛍光輝度値と酸素ガス濃度の関係を記憶した輝度濃度記憶手段186Rと接続されている。濃度演算手段86は輝度濃度記憶手段186から蛍光輝度値と酸素ガス濃度の関係を読み出し、比較補正演算手段185からの補正した蛍光輝度値データに基づき、撮影箇所全体の酸素ガス濃度を演算し、その濃度に応じて色を分けた画像データをディスプレイ90へと送信する。なお、上記一連の処理は上記通常は1つのコンピュータ内でなされる。通常、演算手段はCPU、記憶手段はメモリなどを用い、記憶手段はメモリなどを用いる。予め記憶手段に記憶されている検定線等の相関関係は当業者であれば容易に測定できるものであるのは実施形態1と同様である。
図2Dに示されるフローチャートに基づいて、図2の酸素ガス濃度検出装置を用いた酸素ガス濃度分布の検出の方法について説明する。セパレータを基板12として、その上に蛍光塗料14に酸素不透過部層116を部分的に塗布した検知材110上に、ガス流路19を通じて酸素ガスを表面拡散させる。酸素ガスを拡散させると共に、酸素不透過部領域116から発せられる蛍光を取得する。励起光源20により、励起光を検知材110に照射して、(S110)酸素不透過部層116下の蛍光塗料層14により、蛍光を発生させる(S112)。この部位で発生する蛍光は酸素不透過部層116によって酸素が介在しない状況で発生する蛍光であり、酸素ガス濃度に非依存である。よって、この部位で発生する蛍光を測定することにより励起光の照射ムラや励起光源の経時的な明暗変化の検出ノイズの影響を検知して、そのノイズを除去することが可能となる。酸素不透過部領域116の下層の蛍光塗料14で発生した蛍光を蛍光透過フィルタ60で蛍光波長のみを選択して取り出す。取り出した蛍光の画像輝度値を蛍光用CCDカメラ70で取得する(S114)。蛍光の画像輝度値はコンピュータ180によって処理する。
「装置の全体構成」
図3には実施形態3に係る酸素ガス濃度検出装置300の構成図が示される。基本的な構成は実施形態1と同様である。表面ガス濃度の分布の検出対象となるセパレータ12を基板とする検知材210がある。検知材210は励起光および蛍光を通過できる透過窓を有したケース18内に設置されている。検知材210とこの透過窓の間は空間19を有しており、この空間19が検知材210の表面に拡散される酸素ガスを通じるガス流路19となる。検知材210に励起光を照射可能となるように励起光源20が設置される。検知材210で反射した励起光および発生した蛍光を2方向へ分割する光分割手段としてのハーフプリズム30が検知材210の正面に設置される。ハーフプリズム30で分割された光が進行する2方向のうち1方向には、励起光の波長の光線を選択して通過させる励起光波長通過手段としての励起光透過フィルタ40が備えられている。フィルタ40の背後にはフィルタ40を通過した励起光の輝度値を検知する励起光検知手段としての励起光用CCDカメラ50が備えられている。ハーフプリズム30で分割された光が進行する2方向のうち残りのもう1つの方向には、蛍光の波長の光線を選択して通過させる蛍光波長通過手段としての蛍光透過フィルタ60が備えられている。フィルタ60の背後にはフィルタ60を通過した蛍光の輝度値を検知する蛍光検知手段としての蛍光用CCDカメラ70が備えられている。CCDカメラ50およびCCDカメラ70は、コンピュータ280と電気通信接続されている。コンピュータ280は、それぞれのCCDカメラからのデータを取得し、その取得データに基づいて内部で演算し、画像出力手段に画像データを送信する演算手段である。コンピュータ280から受け取った画像データを出力する画像出力手段としてはディスプレイ90を有している。
図3Aには測定対象となる検知材210ののハーフプリズム30側から見た上面図が示される。図3Bには図3Aの検知材210をX−Y面で切断した場合の断面図が示される。セパレータ12に励起光を反射する励起光反射層16が部分的に塗布されている。塗布の態様は実施形態1と同様である。励起光反射層16上には蛍光塗料層14が塗布され、励起光反射層16は蛍光塗料層14に埋め込まれており、検知材210の表面は蛍光塗料層14で全面が覆われている。
図3Cにはコンピュータ280の内部構成を示すブロック図が示される。位置輝度演算手段81は、励起光用CCDカメラ50と電気通信接続され、CCDカメラ50から励起光の輝度値データを得る。また、位置輝度演算手段281は、位置記憶手段281Rと電気通信接続されている。位置記憶手段281Rには予め記憶されたCCDカメラ50の撮影箇所に対する励起光反射部領域の位置関係が予め記憶されている。位置輝度演算手段281は、位置記憶手段281Rから位置関係のデータを読み出し、反射励起光の輝度値データと位置関係から、検知材10のどの励起光反射部領域から反射されて来た励起光であるかという輝度値と位置関係を演算して整合させる。また、位置輝度演算手段281は、その演算結果を平均輝度演算手段282に送信する。平均輝度演算手段282は位置関係演算手段281からの輝度値データに基づき、励起光反射部領域各々の励起光の輝度値平均を演算する。また、平均輝度演算手段282は内挿補間演算手段283に励起光反射部領域各々の励起光の輝度値平均のデータを送信する。内挿補間演算手段283は平均輝度演算手段282からのデータに基づき、励起光反射部領域間の内挿補間を行い、CCDカメラ50で撮影した全箇所の励起光輝度値を演算する。内挿補間演算手段283は撮影した全箇所と励起光輝度値の関係データを膜厚演算手段288に送信する。膜厚演算手段288は、内挿補間演算手段283と、検定線記憶手段288Rと電気通信接続されている。検定線記憶手段288Rは励起光輝度と蛍光輝度との理論上の検定線が予め記憶されている。膜厚演算手段288は内挿補間演算手段283からの撮影した全箇所と励起光輝度値の関係をデータに基づいて、検定線記憶手段288Rから検定線を呼び出し、その検定線により全撮影箇所の蛍光塗料膜厚を演算する。また、膜厚演算手段288は全撮影箇所の蛍光塗料膜厚のデータを理論輝度値演算手段284に送信する。理論輝度値演算手段284は、膜厚演算手段288と、検定線記憶手段284Rと電気通信接続されている。検定線記憶手段284Rは塗料膜厚と蛍光輝度との理論上の検定線が予め記憶されている。理論輝度値演算手段284は膜厚演算手段288からの膜厚データに基づいて、検定線記憶手段284Rから検定線を呼び出し、その検定線により全撮影箇所の理論上の理論蛍光輝度値を演算する。理論輝度値演算手段284は全撮影箇所の理論上の理論蛍光輝度値を比較補正演算手段285へ送信する。
図3Dに示されるフローチャートに基づいて、図3の酸素ガス濃度検出装置を用いた酸素ガス濃度分布の検出の方法について説明する。セパレータを基板12として、その上に励起光反射層16を部分的に塗布し、蛍光塗料層14をその上に被覆させた検知材210上に、ガス流路19を通じて酸素ガスを表面拡散させる。酸素ガスを拡散させると共に、励起光源20により、励起光を検知材210に照射して(S210)、蛍光塗料層14を通じて、励起光反射部16で励起光を反射させる。蛍光塗料膜が厚いほど励起光反射部16に届く、励起光量は減衰し、また、励起光反射層16で反射した反射励起光も減衰する。よって、反射励起光の減衰と蛍光塗料膜厚14には相関関係があり、反射励起光を検知することでガス濃度非依存の蛍光強度変動要因である塗料膜厚のムラを検知して、その影響を除去することが可能となる。
実施形態4は、実施形態1または実施形態2と、実施形態3の装置を組み合わせる構成である。検知材は実施形態3の蛍光塗料層14の上に実施形態1の励起光反射層16または、実施形態2の酸素不透過部層116を部分的に塗布する。
上記はガス濃度検出装置について実施形態を示したが同様のガス濃度検出方法およびガス濃度検出プログラムの提供も可能であり、当業者であれば上記実施形態に基づいて十分に実施することが可能である。
Claims (19)
- 試料雰囲気中のワーク表面上に塗布された蛍光塗料面上に励起光を照射することにより蛍光を発生させ、この蛍光強度を取得することにより、前記ワーク表面の試料濃度を検出する試料濃度検出方法であって、
励起光の照射により発生した蛍光の蛍光強度を取得する蛍光強度取得工程と、
この蛍光強度を取得すると同時に、前記ワーク表面から試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する変動要因演算工程と、
この蛍光強度変動要因の影響に基づいて、前記蛍光強度を補正する補正工程と、
補正後の蛍光強度に基づいて前記ワーク表面の試料濃度を判定する判定工程と、
を有する方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記変動要因演算工程は、
前記ワークの前記蛍光塗料面上に前記励起光を反射する励起光反射層を部分的に塗布する塗布工程と、
前記励起光反射層により反射した励起光の励起光強度を取得する励起光強度取得工程と、
この反射した励起光強度に基づいて、試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する影響演算工程と、
を有する方法。 - 請求項2に記載の方法であって、
前記影響演算工程は、
励起光反射層の位置と反射した励起光の励起光強度の関係を整合する整合工程と、
励起光反射層相互間を内挿補間してワーク表面全体の励起光を推定する推定工程と、
この推定された励起光からワーク表面全体の理論蛍光強度を推定する理論強度演算工程と、
この理論蛍光強度と前記蛍光強度とを比較する比較工程と、
を有し、
この比較結果に基づいて試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記変動要因演算工程は、
前記ワークの前記蛍光塗料面上に前記蛍光塗料面と前記試料の接触を防止する接触防止層を部分的に塗布する塗布工程と、
前記接触防止層において励起光の照射により発生した蛍光の蛍光強度を取得する蛍光強度取得工程と、
この蛍光強度に基づいて、試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する影響演算工程と、
を有する方法。 - 請求項4に記載の方法であって、
前記影響演算工程は、
前記接触防止層の位置と蛍光強度の関係を整合する整合工程と、
前記接触防止層相互間を内挿補間してワーク表面全体の蛍光強度を推定する蛍光強度推定工程と、
この推定された蛍光強度からワーク表面全体の励起光強度を推定する励起光強度演算工程と、
この推定された励起光からワーク表面全体の理論蛍光強度を推定する理論強度演算工程と、
この理論蛍光強度と前記蛍光強度とを比較する比較工程と、
を有し、
この比較結果に基づいて試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記変動要因演算工程は、
前記ワークの前記蛍光塗料面下に前記励起光を反射する励起光反射層を部分的に塗布する塗布工程と、
前記蛍光塗料層を通じて前記励起光反射層により反射した励起光の励起光強度を取得する励起光強度取得工程と、
この励起光強度に基づいて、試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する影響演算工程と、
を有する方法。 - 請求項6に記載の方法であって、
前記影響演算工程は、
励起光反射層の位置と反射した励起光の励起光強度の関係を整合する整合工程と、
励起光反射層相互間を内挿補間してワーク表面全体の励起光を推定する推定工程と、
この推定された励起光からワーク表面全体の理論蛍光強度を推定する理論強度演算工程と、
この理論蛍光強度と前記蛍光強度とを比較する比較工程と、
を有し、
この比較結果に基づいて試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記変動要因演算工程は、
前記ワークの前記蛍光塗料面上に前記蛍光塗料面と前記試料の接触を防止する接触防止層を部分的に塗布する第1の塗布工程と、
前記ワークの前記蛍光塗料面下に前記励起光を反射する励起光反射層を部分的に塗布する第2の塗布工程と、
前記接触防止層において励起光の照射により発生した蛍光の蛍光強度を取得する蛍光強度取得工程と、
前記蛍光塗料層を通じて前記励起光反射層により反射した励起光の励起光強度を取得する励起光強度取得工程と、
この蛍光強度および反射した励起光強度に基づいて、試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する演算工程と、
を有する方法。 - 請求項8に記載の方法であって、
前記影響演算工程は、
前記接触防止層の位置と蛍光強度の関係を整合する整合工程と、
前記接触防止層相互間を内挿補間してワーク表面全体の蛍光強度を推定する蛍光強度推定工程と、
この推定された蛍光強度からワーク表面全体の励起光強度を推定する励起光強度演算工程と、
この推定された励起光からワーク表面全体の理論蛍光強度を推定する理論強度演算工程と、
この理論蛍光強度と前記蛍光強度とを比較する第1の比較工程と、
を有し、
さらに、
励起光反射層の位置と反射した励起光の励起光強度の関係を整合する整合工程と、
励起光反射層相互間を内挿補間してワーク表面全体の励起光を推定する推定工程と、
この推定された励起光からワーク表面全体の理論蛍光強度を推定する理論強度演算工程と、
この理論蛍光強度と前記蛍光強度とを比較する第2の比較工程と、
を有し、
この第1の比較工程および第2の比較工程による比較結果に基づいて試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する方法。 - 試料雰囲気中のワーク表面上に塗布された蛍光塗料面上に励起光を照射することにより蛍光を発生させ、この蛍光強度を取得することにより、前記ワーク表面の試料濃度を検出する試料濃度検出装置であって、
励起光を前記蛍光塗料面上へ照射することにより発生した蛍光の蛍光強度を取得する蛍光強度取得手段と、
この蛍光強度を取得すると同時に、前記ワーク表面から試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する変動要因演算手段と、
この蛍光強度変動要因の影響に基づいて、前記蛍光強度を補正する補正手段と、
補正後の蛍光強度に基づいて前記ワーク表面の試料濃度を判定する判定手段と、
を有する装置。 - 請求項10に記載の装置であって、
前記変動要因演算手段は、
前記ワークの前記蛍光塗料面上に部分的に塗布された、前記励起光を反射する励起光反射層により反射した励起光の励起光強度を取得する励起光強度取得手段と、
この反射した励起光強度に基づいて、試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する影響演算手段と、
を有する装置。 - 請求項11に記載の装置であって、
前記影響演算手段は、
励起光反射層の位置と反射した励起光の励起光強度の関係を整合する整合手段と、
励起光反射層相互間を内挿補間してワーク表面全体の励起光を推定する推定手段と、
この推定された励起光からワーク表面全体の理論蛍光強度を推定する理論強度演算手段と、
この理論蛍光強度と前記蛍光強度とを比較する比較手段と、
を有し、
この比較結果に基づいて試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する装置。 - 請求項10に記載の装置であって、
前記変動要因演算手段は、
前記ワークの前記蛍光塗料面上に部分的に塗布された、前記蛍光塗料面と前記試料の接触を防止する接触防止層において、励起光の照射により発生した蛍光の蛍光強度を取得する蛍光強度取得手段と、
この蛍光強度に基づいて、試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する影響演算手段と、
を有する装置。 - 請求項13に記載の装置であって、
前記影響演算手段は、
前記接触防止層の位置と蛍光強度の関係を整合する整合手段と、
前記接触防止層相互間を内挿補間してワーク表面全体の蛍光強度を推定する蛍光強度推定手段と、
この推定された蛍光強度からワーク表面全体の励起光強度を推定する励起光強度演算手段と、
この推定された励起光からワーク表面全体の理論蛍光強度を推定する理論強度演算手段と、
この理論蛍光強度と前記蛍光強度とを比較する比較手段と、
を有し、
この比較結果に基づいて試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する装置。 - 請求項10に記載の装置であって、
前記変動要因演算手段は、
前記ワークの前記蛍光塗料面下に部分的に塗布された、前記蛍光塗料面を通じた前記励起光を反射する励起光反射層により反射した励起光の励起光強度を取得する励起光強度取得手段と、
この励起光強度に基づいて、試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する影響演算手段と、
を有する装置。 - 請求項15に記載の装置であって、
前記影響演算手段は、
励起光反射層の位置と反射した励起光の励起光強度の関係を整合する整合手段と、
励起光反射層相互間を内挿補間してワーク表面全体の励起光を推定する推定手段と、
この推定された励起光からワーク表面全体の理論蛍光強度を推定する理論強度演算手段と、
この理論蛍光強度と前記蛍光強度とを比較する比較手段と、
を有し、
この比較結果に基づいて試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する装置。 - 請求項10に記載の装置であって、
前記変動要因演算手段は、
前記ワークの前記蛍光塗料面上に部分的に塗布された、前記蛍光塗料面と前記試料の接触を防止する接触防止層において、励起光の照射により発生した蛍光の蛍光強度を取得する蛍光強度取得手段と、
前記ワークの前記蛍光塗料面下に部分的に塗布された、前記蛍光塗料面を通じた前記励起光を反射する励起光反射層により反射した励起光の励起光強度を取得する励起光強度取得手段と、
この蛍光強度および反射した励起光強度に基づいて、試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する演算手段と、
を有する装置。 - 請求項17に記載の装置であって、
前記影響演算手段は、
前記接触防止層の位置と蛍光強度の関係を整合する整合手段と、
前記接触防止層相互間を内挿補間してワーク表面全体の蛍光強度を推定する蛍光強度推定手段と、
この推定された蛍光強度からワーク表面全体の励起光強度を推定する励起光強度演算手段と、
この推定された励起光からワーク表面全体の理論蛍光強度を推定する理論強度演算手段と、
この理論蛍光強度と前記蛍光強度とを比較する第1の比較手段と、
を有し、
さらに、
励起光反射層の位置と反射した励起光の励起光強度の関係を整合する整合手段と、
励起光反射層相互間を内挿補間してワーク表面全体の励起光を推定する推定手段と、
この推定された励起光からワーク表面全体の理論蛍光強度を推定する理論強度演算手段と、
この理論蛍光強度と前記蛍光強度とを比較する第2の比較手段と、
を有し、
この第1の比較手段および第2の比較手段による比較結果に基づいて試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算する装置。 - 試料雰囲気中のワーク表面上に塗布された蛍光塗料面上に励起光を照射することにより蛍光を発生させ、この蛍光強度を取得することにより、前記ワーク表面の試料濃度をコンピュータによって検出する試料濃度検出プログラムであって、
励起光の照射により発生した蛍光の蛍光強度を取得し、
この蛍光強度を取得すると同時に、前記ワーク表面から試料濃度非依存による蛍光強度変動要因の影響を演算し、
この蛍光強度変動要因の影響に基づいて、前記蛍光強度を補正し、
補正後の蛍光強度に基づいて前記ワーク表面の試料濃度を判定するプログラム。
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