JP2005090783A - レンジフード - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、モータにより回転駆動されるファンが送り出す空気の風量の下限よりも少ない排気量にすることを課題とする。
【解決手段】排気用吸引口21と排気口22が設けられた排気流路20と、排気流路20の内部に設けられたファン30と、ファン30を回転駆動して室内の空気を排気用吸引口21から取り込んで排気流路20に通して排気口22から排出させるモータ40と、排気流路20に設けられて排気流路20の流路断面積を変更可能であるとともに、同流路断面積を縮小させたときに、排気口22から排出させる空気の流量を、モータ40がファン30を回転駆動可能な回転速度の下限でファン30を回転駆動するときにファン30にて送り出される空気の風量よりも少なくさせる流路断面積調節機構60とを設けた。
【選択図】図6

Description

本発明は、室内の空気を連続して室外に排出することにより室内全体の常時換気に使用可能なレンジフードに関する。
近年、室内の常時換気(24時間換気)が行われており、居室(居間)では100m3/h(あるいは一人当たり30m3/h)の換気量があれば十分であると言われている。ここで、居室と台所とが繋がった一つの空間となっていることが多くなってきたため、台所に設けられたレンジフードを室内全体の常時換気に用いる検討もされている。
一方、レンジフードのファンの排気量は200〜500m3/h程度であり、最も能力の小さい「弱」運転としても排気量が多すぎるという問題がある。これは、モータの鉄心(コア)のサイズに制限があったり、モータの出力を弱くしたときに起動時のトルクが不足したりすること等による。そこで、モータへの通電を制御することにより、排気量100m3/h程度の「微弱」運転を可能とする検討が行われている(特許文献1,2参照)。ここで、特許文献1に開示されたレンジフードは、一定のサイクルタイムの中でファンを駆動するモータへの通電をオンオフし、通電オフのときモータとファンの慣性により惰性回転させるものである。また、特許文献2に開示されたレンジフードは、「微弱」運転の巻線(コイル)以外の巻線にファン起動に必要な時間だけ通電させてファンを起動させた後「微弱」運転の巻線に通電を切り替えるものである。
特開平10−185254号公報 特開平10−238830号公報 特開平7−103526号公報 特開平6−257788号公報
居室の常時換気を、レンジフード以外のその他の換気扇等の機器と組み合わせて行う場合、排気量100m3/h程度の「微弱」運転でも風量が多すぎることがあり、50m3/h程度、好ましくは50m3/h以下の「極弱」運転が望まれている。しかし、上述した技術では、この「極弱」運転を実現することができなかった。
また、特許文献3に開示されたように給気ダンパの開度を調整する換気システムが知られているが、排気量ではなく給気量を調節する技術であり、また、外気を取り込む給気ダンパはファンと一体とはされていないため、上述した課題を解決することはできない。
さらに、特許文献4に開示されたように分岐チャンバー内の分岐口に夫々可変ダンパを取り付けたダクト式空調システムが知られているが、排気量ではなく給気量を調節する技術であり、また、送風ファンの送風量とは無関係に給気量を調節するため、上述した課題を解決することはできない。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、モータに対して複雑な通電制御を行う必要なく、簡易な構成で、モータにより回転駆動されるファンが送り出す空気の風量の下限よりも少ない排気量にすることが可能なレンジフードの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、室内の空気を取り込むための吸引口が設けられるとともに同取り込まれた空気を室外に排出するための排気口が設けられた排気流路と、この排気流路の内部に設けられたファンと、このファンを回転駆動して上記室内の空気を上記吸引口から取り込んで上記排気流路に通して上記排気口から排出させるモータと、上記排気流路に設けられて同排気流路の流路断面積を変更可能であるとともに、同流路断面積を縮小させたときに、上記排気口から排出させる空気の流量を、上記モータが上記ファンを回転駆動可能な回転速度の下限で同ファンを回転駆動するときに同ファンにて送り出される空気の風量よりも少なくさせる流路断面積調節機構と、から構成してある。
すなわち、流路断面積調節機構により排気流路の流路断面積が縮小されると、排気口から排出される空気の流量は、流路断面積調節機構が設けられていない場合においてモータが回転速度の下限でファンを回転駆動するときに同ファンにて送り出される空気の風量(ファンの送風量)よりも少なくなる。これにより、ファンの送風量の下限よりも排気量を少なくさせることが可能となる。その際、モータに対して複雑な通電制御を行う必要なく、排気流路の断面積を縮小させるという簡易な構成で、従来の排気量の下限よりも少ない排気量にさせることができる。
ここで、モータに通電することにより上記ファンを回転駆動させるとともに同モータへの通電のオンオフを繰り返すことにより同モータの回転速度を常時通電するよりも低い回転速度にさせる回転制御機構を設け、流路断面積調節機構により、排気流路の流路断面積を縮小させたときに、上記排気口から排出させる空気の流量を、上記回転制御機構により通電のオンオフが繰り返された上記モータが上記ファンを回転駆動可能な回転速度の下限で同ファンを回転駆動するときに同ファンにて送り出される空気の風量よりも少なくさせてもよい。モータへの通電のオンオフが繰り返されることにより排気量はある程度少なくなるが、排気流路の流路断面積が縮小されることによりさらに排気量を少なくさせることができる。また、モータへ常時通電されているときに排気流路の流路断面積を縮小させると排気量が少なくなるが、モータへの通電のオンオフが繰り返されることによりさらに排気量を少なくさせることができる。このように、排気流路の流路断面積を縮小させることと、モータへの通電を制御することとの両方を組み合わせることによって、さらに排気量を減少させることが可能となる。
上記流路断面積調節機構は、上記吸引口と上記排気口との少なくとも一方に設けられている構成としてもよい。流路断面積調節機構を含む部分をユニット化しやすくなり、レンジフードに流路断面積調節機構を取り付けやすくなる。ここで、吸引口に流路断面積調節機構を設けると、当該機構を排気口に設けた場合と比べて雨や虫の侵入対策が不要である点で有用である。一方、排気口に流路断面積調節機構を設けると、当該機構を吸引口に設けた場合と比べて室内に響く音が少なくなる点で有用である。
上記流路断面積調節機構は、上記排気流路内で上記空気の通過方向を基準とした角度を変更可能な開閉弁と、この開閉弁の角度を所定の流量減少角度に規制して上記排気流路の流路断面積を縮小させる角度調節機構とを備える構成としてもよい。汎用的な開閉弁を用いるという簡易な構成で、排気流路の流路断面積を変更可能に縮小させることができる。
上記角度調節機構は、様々な構成が考えられ、アクチュエータ等の動力を用いて自動的に開閉弁を所望の位置に制御可能な機構でもよいし、動力を用いずに開閉弁を所望の位置にさせる構造を有する機構でもよい。
上記角度調節機構は、上記排気流路の内部において位置を変更可能に設けられて上記開閉弁を上記流量減少角度に規制して上記排気流路の流路断面積を縮小させるストッパ部材を備えるという、簡易な構造としてもよい。
また、上記開閉弁を、所定の開位置と所定の閉位置との間で上記空気の通過方向を基準とした角度を変更可能とし、上記角度調節機構は、上記排気流路の内部に設けられるとともに上記回転駆動されるファンにより流れていく空気の中で上記開閉弁を上記閉位置方向に付勢して上記流量減少角度に規制して上記排気流路の流路断面積を縮小させる付勢部材を備えるという、簡易な構造としてもよい。
ここで、上記付勢部材は、様々なものが考えられ、ばねやゴム等の弾性部材でもよいし、おもりでもよい。
常時換気になると、開閉弁は少ない排気量であるときでも少し開いた状態となる。そこで、上記開閉弁には、上記排気流路内の空気を通過させるとともに上記室外からの虫の侵入を防ぐフィルタが取り付けられてもよい。このようなフィルタを設けると、虫が室外から排気流路内に入ってもフィルタを通り抜けず、排気流路内における開閉弁の部分を通過しない。
ところで、室内の空気を室外に排出するレンジフードであって、上記排気流路と、ファンと、モータと、上記排気流路に設けられるとともに、同排気流路が最も開かれる開位置と、同排気流路が最も閉じられる閉位置と、同開位置と同閉位置との間で上記排気口から排出させる空気の流量を同開位置にあるときの流量よりも少なくさせる流量制限位置と、の間で位置を変更可能な流路断面積調節機構とを具備する構成としてもよい。流路断面積調節機構が流量制限位置になると、排気口から排出される空気の流量は、流路断面積調節機構が開位置にあるときの流量よりも少なくなる。これにより、ファンの送風量の下限よりも排気量を少なくさせることが可能となる。
なお、請求項8記載の発明と、請求項1〜請求項7記載の発明と組み合わせることも可能である。
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、モータに対して複雑な通電制御を行う必要なく、排気流路の断面積を縮小させるという簡易な構成で、モータにより回転駆動されるファンが送り出す空気の風量の下限よりも少ない排気量にすることが可能となる。
請求項2にかかる発明では、さらに少ない排気量にすることが可能となる。
請求項3にかかる発明では、流路断面積調節機構を含む部分を容易にユニット化することができ、容易に流路断面積調節機構をレンジフードに組み付けることが可能となる。
請求項4にかかる発明では、簡易な構成で、排気流路の流路断面積を変更可能に縮小させることが可能となる。
請求項5、請求項6にかかる発明では、簡易な構造で、開閉弁を所定の流量減少角度に規制することができ、排気量を調節することが可能となる。
請求項7にかかる発明では、より確実に室外から虫の侵入を防ぐことが可能となる。
請求項8にかかる発明では、モータに対して複雑な通電制御を行う必要なく、流路断面積調節機構を流量制限位置にさせるという簡易な構成で、モータにより回転駆動されるファンが送り出す空気の風量の下限よりも少ない排気量にすることが可能となる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)レンジフードの構成:
(2)レンジフードの作用:
(3)第二の実施形態:
(4)第三の実施形態:
(1)レンジフードの構成:
図1は本発明の第一の実施形態にかかるレンジフード10の外観を示す斜視図であり、図2は本レンジフード10を正面(A1方向)から見て示す断面図であり、図3は本レンジフード10の電気回路の構成の概略を示す回路図である。なお、図1と図2の両矢印を基準として上下左右の位置関係を説明するが、上下左右前後と記載しても厳密な意味での位置関係のみならず、誤差等を含めた位置関係を含むものとする。
本レンジフード10は、例えばステンレスにて形成されたフードカバー11に運転切替スイッチ52等が取り付けられるとともに、同フードカバー11内に、フィルタ12、排気流路20、ファン30、モータ40、回転制御機構50、流路断面積調節機構60、等が設けられている。運転切替スイッチ52を切り替えることにより、空気の排気量設定を例えば500m3/h程度の「強」、350m3/h程度の「中」、100m3/h程度の「微弱」、50m3/h程度の「極弱」のいずれかに変更することが可能である。以下、単に「極弱」等と記載したときには対応する排気量設定を指すものとする。
フードカバー11の下部前側には下方に向かって開口した下部開口11aが形成され、この下部開口11aの後側縁部から前方上向きにフィルタ12が配設されている。このフィルタ12は、室内の浮遊粒子等を除去するために用いられる。同下部開口11aは室内側に設けられ、本実施形態においてレンジフード10の左側面上側とされた排気口22が室外に面して設けられている。室内の空気は、下部開口11aから吸い込まれ、フィルタ12、排気流路20を通って、室外へ排出されることになる。本レンジフード10は、台所や厨房の局所排気用として設置されるものであるが、室内の空気を連続して室外に排出することにより、台所や厨房と繋がった室内全体の常時換気に使用することが可能である。
排気流路20は、例えばステンレス製とされ、筒状に形成されている。この排気流路20は、室内の空気を取り込むための吸引口21が室内側に設けられるとともに、取り込まれた空気を室外に排出するための排気口22が室外側に設けられている。この排気流路20の内部には、吸引口21側において、ファン30が設けられている。本実施形態のファン30は、回転する羽根車31を有して同羽根車31の回転軸32方向(後方向)へ吸い込んで同羽根車31の径方向外側に送り出す遠心ファンであり、いわゆるシロッコファンが用いられている。羽根車は、前向き羽根、後向き羽根、径向き羽根のいずれでもよい。むろん、軸流ファン等、様々なファンを採用可能である。
モータ40は、ファン30の回転軸32に接続されており、ファン30を回転駆動することにより、室内の空気を吸引口21から取り込んで排気流路20に通して排気口22から室外へ排出させる。すなわち、フィルタ12を通過した室内の空気は、後方向に向かって円形の吸引口21から排気流路20内に流入し、ファン30の径方向外側へ移動しながら回転部20a内を図2において右回りに回転し、回転部20aの上部左側に繋がる円筒状の上昇部20b内を上昇し、方向転換部20cにて方向転換して水平部20d内を左方へ移動し、排気口22に設けられた流路断面積調節機構60内をさらに左方へ移動して排気口22から室外へ排出されるようになっている。
図3に示すように、回転制御機構50は、回転制御回路51、運転切替スイッチ52、等から構成され、商用交流電源(AC100V)を用いてモータ40に通電することによりファン30を回転駆動させる。また、モータ40への通電率を制御することにより同モータ40の回転速度を常時通電するよりも低い回転速度にさせることが可能である。モータ40には、「強」、「中」、「微弱」のそれぞれに対応する速度調節のタップ41,42,43が設けられ、各タップ41,42,43は運転切替スイッチ52の各接点52a,b,cに接続されている。なお、モータ40には、各タップに対応する巻線が設けられており、各巻線の一端がそれぞれのタップに接続されている。また、「微弱」用のタップ43は回転制御回路51の接続部「3」にも接続されているとともに、同回転制御回路51の接続部「1」が運転切替スイッチ52の接点52dに接続されている。
運転切替スイッチ52は、機械的オンオフ接点を有する押ボタンスイッチが複数設けられ、「強」、「中」、「微弱」、「極弱」に対応する各押ボタンスイッチはプッシュロック動作の機能(押されると押された状態に保持して回路を導通させる機能)を有するメカスイッチであり、「切」に対応する押ボタンスイッチはモーメンタリ動作の機能(押された後に押圧力が解除されると押されていない初期状態に戻る機能)を有するメカスイッチである。ここで、ある押ボタンスイッチが押された状態となっているときに当該押ボタンスイッチとは異なる押ボタンスイッチが押圧操作されると押された状態とされていた押ボタンスイッチは押されていない初期状態に戻るようにされており、押ボタンスイッチは一つしか押された状態に保持されないようになっている。そして、押された状態の押ボタンスイッチに対応して排気量が設定される。なお、常時換気専用として「切」に対応する押ボタンスイッチを省略することも可能である。
ここで、排気量設定が「微弱」にされると、モータ40はファン30を回転駆動可能な回転速度の下限でファン30を回転駆動する。
なお、運転切替スイッチに他のスイッチを用いてもよい。例えば、運転切替スイッチにメンブレムスイッチ等のソフトスイッチを用いることができる。この場合でも、図3に示した回路と同様の回路により回転制御機構を構成することができる。また、別のスイッチとしてロータリスイッチを用いる場合、共通の入力部に商用交流電源の配電線の一方(図3では53a)を接続し、個別の各出力部に各タップ(41〜43)と回転制御回路(51)とに接続すればよい。むろん、リレースイッチ、アナログスイッチを用いた切替回路、デジタル回路を用いた切替回路、等を採用してもよい。
回転制御回路51には、例えば特開平10−185254号公報に開示された風量調節ユニットを利用することができる。図4に示すように、回転制御回路51では、「極弱」の押ボタンスイッチが押された状態にされると、タイマIC1によって任意に設定したタイミングで電子スイッチTRC1をオンオフすることにより、配電線53a,bを流れる交流の導通遮断を繰り返し、モータ40への通電のオンオフを繰り返す。ここで、抵抗器RA,RBの抵抗値(RA,RBとする)を変更することにより、電子スイッチTRC1のオンオフのタイミングを調節することができる。コンデンサC4の静電容量をC4とすると、電源の交流を導通遮断させるサイクルタイムは、概略、(RA+2×RB)×C4/1.44となる。また、モータ40への通電オンのデューティ比(1サイクルタイムに対する通電オンの時間の比)は、概略、RB/(RA+2×RB)となる。
以上の構成により、回転制御回路51は、モータ40への通電をオンにしてモータ40を起動させてファン30を回転させ、一定時間経過後に通電をオフにしてモータのロータとファンの慣性による惰性でモータ40の回転駆動とファン30の回転を継続させる。この動作をサイクルタイム毎に繰り返すことになるが、惰性で回転している間に空気抵抗や摩擦により回転速度が低下するため、ファン30の送風量を、モータ40に常時通電されたときのファン30の送風量より少なくさせることができる。
なお、回転制御回路に他の回路を用いてもよい。例えば特開平10−185254号公報に開示されたように、リレーによって交流の導通遮断を行う回路を用いることができる。
また、特開平10−238830号公報に開示されたように、「極弱」設定とされたときより高出力となる「中」設定用または「強」設定用のタップに通電してモータによりファンを回転駆動させた後、「極弱」設定用のタップに通電してファンの回転駆動を継続させる回転制御機構を用いてもよい。
むろん、回転制御機構50を設けずに本発明のレンジフードを構成することもできる。
図5は排気流路20内に設けられた流路断面積調節機構60を室外側から見て示す斜視図であり、図6は図5のA2方向から見て示す断面図である。各図において、上段は開閉弁61が所定の開位置L1にあるときの様子を示してあり、下段は開閉弁61が所定の流量制限位置L2にあるときの様子を示している。
排気口22を形成する排気口形成部材22aは、円筒状に形成され、図6において空気が右側から左方向へ通り抜けるようになっている。流路断面積調節機構60は、排気口形成部材22aの内部に設置され、同部材22aとともにユニット化されている。流路断面積調節機構60は、排気流路20の流路断面積を変更可能であるとともに、同流路断面積を縮小させたときに、排気量を、モータ40がファン30を回転駆動可能な回転速度の下限でファン30を回転駆動するときのファン30の送風量よりも少なくさせるように構成されている。
なお、流路断面積調節機構を排気口に設けることにより、容易に流路断面積調節機構を含む部分をユニット化することができるので、レンジフードに流路断面積調節機構を組み込みやすくなる。
排気口形成部材22aの内側面から空気流路内方向であって空気の通過方向とは垂直な方向に向かって一対の円柱状の軸部材60a,60aが突出している。これらの軸部材60a,60aの突出方向は、互いに同じ直線上とされている。
開閉弁61は、例えばステンレス製とされ、本体部61aが略円形の板状に形成されている。開閉弁61には、本体部61aから垂直上向きに折り曲げられた一対の凸部61b,61bが突設されており、これらの凸部61b,61bにはそれぞれ軸部材60a,60aを挿入可能な貫通穴が形成されている。上記開閉弁61は、凸部61b,61bにそれぞれ軸部材60a,60aが挿入されることにより、排気流路の排気口形成部材22aに対して回転可能に支持されている。従って、開閉弁61は、排気流路20内で空気の通過方向を基準とした角度(θとする)を変更可能とされており、その結果、排気流路20の流路断面積(排気流路20内で空気の通過方向に対して垂直な断面に投影したときの開閉弁61以外の面積)を変更可能としている。
開閉弁61は、排気流路が最も開かれる開位置L1と、排気口から排出させる空気の流量を開位置L1にあるときの流量よりも少なくさせる流量制限位置L2と、の間で位置を変更可能とされている。ここで、排気口形成部材22aの内側面からは、開閉弁61を開位置L1にして同開閉弁61の角度を所定の流量最大角度θ1に規制する上側のストッパ部材60bが空気の通過方向とは垂直な方向に突設されるとともに、開閉弁61を流量制限位置L2にして同開閉弁61の角度を所定の流量制限角度θ2に規制する下側のストッパ部材60cが空気の通過方向とは垂直な方向に突設されている。そして、開閉弁61が流量最大角度θ1になると流路断面積は最大(例えば、開閉弁61が無いときの流路断面積に対して90%以上の断面積)となり、流路制限角度θ2になると流路断面積は最小(例えば、開閉弁61が無いときの流路断面積に対して10〜40%の断面積)となる。
なお、図6の断面図において、凸部61bから開閉弁61の空気流出側となる先端部61cまでの距離は、凸部61bから開閉弁61の空気流入側となる基部61dまでの距離より長くされ、その結果、開閉弁61における凸部61bから先端部61cまでの部分が凸部61bから基部61dまでの部分より重くされている。従って、空気が流れていないとき、開閉弁61の重量バランスにより、同開閉弁61の下面が軸部材60aを回転中心として左回りに回転して下側のストッパ部材60cに当接するようになっている。一方、排気流路20内を流れる空気の流量が多いと、同空気の風圧により開閉弁61の上面が上側のストッパ部材60bに当接する。本実施形態では、「微弱」以下の排気量で開閉弁61が下側のストッパ部材60cに接触し、かつ、「中」以上の排気量で開閉弁61が上側のストッパ部材60bに接触するように凸部61bの位置を決定している。
以上の構成により、開閉弁61は左回りに回転すると、流量減少角度θ2に規制され、排気流路の流路断面積を縮小させる。すなわち、各部60a〜cから角度調節機構が構成され、各部60a〜cと開閉弁61とから流路断面積調節機構60が構成される。そして、汎用的な開閉弁を用いるという簡易な構成で、排気流路の流路断面積が変更可能に縮小される。
(2)レンジフードの作用:
次に、本レンジフードの作用について説明する。
運転切替スイッチ52が「中」にされたとき、モータ40がファン30を回転駆動すると、ファン30は排気流路20内の空気を室外方向へ送り出す。すると、室内の空気は、まず、フィルタ12を通過して浮遊粒子が除去され、吸引口21から排気流路20内に取り込まれて、排気流路20内を移動し、開閉弁61が設けられた部分を通過して、排気口22から排出される。ここで、図6の上段に示したように「中」設定では排気流路20内を流れる空気の風圧により開閉弁61が上側のストッパ部材60bに当接するので、排気流路20の流路断面積は最大となる。従って、排気口22から排出される空気の流量は、排気流路20内に流路断面積調節機構が存在することによってはほとんど制限されず、流路断面積調節機構が設けられていない場合におけるファン30の送風量とほぼ同じになる。
運転切替スイッチ52が「微弱」に切り替えられたとき、モータ40は回転速度の下限でファン30を回転駆動する。このとき、ファン30は、排気流路20の内部において風量の下限で空気を送り出す。室内の空気は、フィルタ12を通過して排気流路20内に取り込まれ、開閉弁61が設けられた部分を通過し、排気口22から排出される。ここで、図6の下段に示したように「微弱」設定になると開閉弁61の重量バランスにより開閉弁61は下側のストッパ部材60cに当接するので、排気流路20の流路断面積は小さくなる。流路断面積が縮小されると、排出される空気の流量は、流路断面積調節機構が設けられていない場合においてモータ40が回転速度の下限でファン30を回転駆動するときのファン30の送風量(200m3/h程度)よりも少なくなる。従って、排気量をファンの送風量の下限よりも少なくさせる(例えば、150m3/h以下)ことが可能となる。ここで、モータに対して複雑な通電制御を行う必要なく、排気流路の断面積を縮小させるという簡易な構成で、従来の排気量の下限よりも少ない排気量にさせることが可能となる。また、開閉弁を開閉させるための動力を用いた機構が不要であるので、流路断面積調節機構を安価にて構成することができる。
さらに、運転切替スイッチ52が「極弱」に切り替えられたとき、モータ40への通電が回転制御機構50により繰り返しオンオフされ、モータ40は常時通電されたときの回転速度の下限よりも低い回転速度でファン30を回転駆動する。このとき、ファン30は、排気流路20の内部においてさらに少ない風量で空気を送り出す。室内の空気は、フィルタ12を通過して排気流路20内に取り込まれ、開閉弁61が設けられた部分を通過し、排気口22から排出される。ここで、「極弱」設定になっても重量バランスにより開閉弁61は下側のストッパ部材60cに当接したままであるので、排気流路20の流路断面積は小さくされたままとなる。流路断面積が縮小されていると、排出される空気の流量は、流路断面積調節機構が設けられていない場合においてモータ40が上記通電制御時の回転速度でファン30を回転駆動するときのファン30の送風量(100m3/h程度)よりも少なくなる。このように、モータに対して上記通電制御を行うことにより排気量はある程度少なくなるが、排気流路の流路断面積が縮小されることによりさらに排気量は少なくなる(例えば、70m3/h以下)。従って、建築基準法に定められた換気条件を確保しながら、簡易な構成で、従来の排気量の下限よりも少ない排気量にさせることが可能となる。
また、モータへの常時通電時に排気流路の流路断面積を縮小させると排気量が少なくなるが、モータに対する上記通電制御を行うことによりさらに排気量が少なくなる。言い換えると、排気流路の流路断面積を縮小させることと、モータへの上記通電制御を行うこととの両方を組み合わせることによってのみ、さらに排気量が減少する。
なお、本発明のレンジフードは、様々な変形例が考えられる。例えば、上記流路断面積調節機構60と同様の構造の流路断面積調節機構を吸引口に設けてもよい。この場合であっても、容易に流路断面積調節機構を含む部分をユニット化することができるので、レンジフードに流路断面積調節機構を組み込みやすくなる。むろん、流路断面積調節機構を吸引口と排気口の両方に設けてもよいし、吸引口と排気口以外の排気流路に設けてもよい。
ここで、排気口に流路断面積調節機構を設けると、当該機構を吸引口に設けた場合と比べて室内に音が響き難くなる点で有用である。一方、吸引口に流路断面積調節機構を設けると、当該機構を排気口に設けた場合と比べて雨や虫の侵入対策をとる必要がない点で有用である。
また、図7と図8に示すように、下側のストッパ部材62の位置を変更可能としてもよい。なお、図7は変形例において排気流路内に設けられた流路断面積調節機構60を室外側から見て示す斜視図であり、図8はストッパ部材62とストッパ部材固定用穴60dとを拡大して示す斜視図である。なお、上述した実施形態と構成が概略同じものについては、同じ符号を付して説明を省略する。以下も、同様である。
図に示すように、ストッパ部材62は例えばステンレスにて垂直断面においてコ字形に形成され、排気口形成部材22aとは別体とされている。断面コ字形のストッパ部材62は閉口側の基部62aと開口側の一対の端部62b,cとを有しており、両端部62b,cは互いに平行とされている。
一方、排気口形成部材22aには、上記一対の端部62b,cを貫通させてストッパ部材62を固定可能な複数(三以上)の貫通穴60d1からなるストッパ部材固定用穴60dが形成されている。各貫通穴60d1は、左右方向において両端部62b,cの幅B1よりごく僅かに広い幅とされるとともに、上下方向において各端部62b,cの厚みよりごく僅かに長くしてある。また、各貫通穴60d1どうしの間隔は、両端部62b,cの間隔と同じにしてある。
そして、各部60a,b、ストッパ部材62から角度調節機構が構成される。
以上の構成により、全貫通穴60d1の中から隣り合う二つの貫通穴60d1に一対の端部62b,cを挿入し、基部62aを排気口形成部材22aに当接させると、ストッパ部材62はストッパ部材固定用穴60dの部分において排気口形成部材22aに対して位置を変更可能に取り付けられる。排気流路の内部において位置を変更可能にストッパ部材62を設けることにより、開閉弁61の流量減少角度が変更されて「微弱」ないし「極弱」設定時の排気流路の流路断面積を変えることができる。従って、簡易な構造で、排気量を調節することが可能となり、利便性を向上させることができる。
また、図9に示すように、開閉弁61と排気口形成部材22aとの間に力を加える付勢機構63a〜cを設けてもよい。同図は、別の変形例において排気流路内に設けられた流路断面積調節機構60を室外側から見て示す斜視図である。上段は開閉弁61が所定の開位置L1にあるときの様子を示してあり、下段は開閉弁61が所定の閉位置L3にあるときの様子を示している。ここで、閉位置L3は、排気流路が最も閉じられる開閉弁61の位置である。そして、開閉弁61は、開位置L1と閉位置L3との間で空気の通過方向を基準とした角度を変更可能とされている。
図に示すように、排気口形成部材22aの内側面の下部から上方に向かって第一の掛止部材63bが突設されるとともに、開位置L1を基準として開閉弁61の空気流出側となる先端部61c近傍の下面から下方に向かって第二の掛止部材63cが突設されている。開閉弁の先端部61c近傍には空気の通過方向に向けて長くされた長穴61eが形成されており、掛止部材63cは長穴61eの部分において開閉弁61に対してねじにより位置を変更可能に取り付けられている。そして、弾性部材であるつる巻きばね(付勢部材)63aは、伸ばされた状態で一端が掛止部材63bに掛止され、他端が掛止部材63cに掛止されている。開閉弁61が開位置L1にある状態において、ばね63aは開閉弁の先端部61c近傍を閉位置L3方向に付勢力F1で付勢する。本変形例では、「中」以上の排気量で開閉弁61が上側のストッパ部材60bに接触するようにばね63aの強さを設定して付勢力を決定している。
そして、各部60a,b、63a〜cから角度調節機構が構成される。むろん、上述したストッパ部材を設けてもよい。
運転切替スイッチ52が「微弱」ないし「極弱」にされたとき、モータ40により回転駆動されるファン30により流れていく空気の中でばね63aが開閉弁61を閉位置L3方向に付勢するため、開閉弁61は、流れる空気からの風圧とばね63aからの付勢力とがつり合う角度にされる。これにより、開閉弁61は流量減少角度に規制されて流量制限位置とされ、排気流路の流路断面積を縮小させる。すなわち、ばね63aは、流れていく空気の中で開閉弁を閉位置方向に付勢して流量減少角度に規制して排気流路の流路断面積を縮小させている。ここで、流量制限位置は、開位置と閉位置との間で排気量を開位置にあるときの流量よりも少なくさせる位置である。
以上の構成により、掛止部材63cの位置を変更すると、ばね63aから開閉弁61に加えられる付勢力が変わるので、開閉弁61の流量減少角度が変更されて「微弱」ないし「極弱」設定時の排気流路の流路断面積を変えることができる。また、ばね63aの種類を変更することによっても、ばね63aから開閉弁61に加えられる付勢力が変わるので、開閉弁61の流量減少角度が変更されて「微弱」ないし「極弱」設定時の排気流路の流路断面積が変わる。従って、簡易な構造で、排気量を調節することが可能となり、利便性を向上させることができる。
さらに、図10に示すように、開閉弁61に力を加える付勢機構64a,bを設けてもよい。同図は、別の変形例において排気流路内に設けられた流路断面積調節機構60を室外側から見て示す斜視図である。図示の都合上、上段、下段ともに開閉弁61が所定の流量制限位置にあるときの様子を示している。本変形例ではストッパ部材が設けられていないため、開閉弁61は、所定の開位置(L1)と所定の閉位置(L3)との間で空気の通過方向を基準とした角度を変更可能とされている。
図に示すように、開閉弁の先端部61c近傍には空気の通過方向に向けて長くされた長穴61fが形成されており、雄ねじ64aと雌ねじ64bとが長穴61eの部分において開閉弁61に対して位置を変更可能に取り付けられるようになっている。ねじ64a,bは、おもりとして用いられており、開閉弁の先端部61c近傍を閉位置方向に付勢する。本変形例では、「中」以上の排気量で開閉弁61が上側のストッパ部材60bに接触するようにねじ64a,bの重量を設定して付勢力を決定している。
そして、各部60a,b、64a,bから角度調節機構が構成される。むろん、上述したストッパ部材を設けてもよい。
運転切替スイッチ52が「微弱」ないし「極弱」にされたとき、モータ40により回転駆動されるファン30により流れていく空気の中でねじ64a,bが開閉弁61を閉位置L3方向に付勢するため、開閉弁61は、流れる空気からの風圧とねじ64a,bからの付勢力とがつり合う角度にされる。これにより、開閉弁61は流量減少角度に規制されて流量制限位置とされ、排気流路の流路断面積を縮小させる。すなわち、ねじ64a,bは、流れていく空気の中で開閉弁を閉位置方向に付勢して流量減少角度に規制して排気流路の流路断面積を縮小させている。
以上の構成により、ねじ64a,bの位置を変更すると、ねじ64a,bから開閉弁61に加えられる付勢力が変わるので、開閉弁61の流量減少角度が変更されて「微弱」ないし「極弱」設定時の排気流路の流路断面積を変えることができる。従って、簡易な構造で、排気量を調節することが可能となり、利便性を向上させることができる。
さらに、開閉弁自体を空気の通過可能な孔が多数形成されたフィルタとし、同開閉弁を上記開位置と上記閉位置との間で位置を変更可能な構成としてもよい。この場合、流路断面積は閉位置で最も小さくなるが、同閉位置でも排気流路内の空気がフィルタの穴を通り抜けるため、簡易な構造で、モータにより回転駆動されるファンの送風量の下限よりも少ない排気量にすることが可能となる。
(3)第二の実施形態:
図11は第二の実施形態のレンジフード110を正面から見て示す断面図であり、図12と図13は排気流路120内に設けられた流路断面積調節機構160を室外側から見て示す斜視図である。図12の上段は開閉弁161が所定の開位置L11にあるときの様子を示してあり、下段は開閉弁161が所定の閉位置L13にあるときの様子を示している。図13の上段は開閉弁161が所定の流量制限位置L12にあるときの様子を示してあり、下段は開閉弁161の角度を制御するサーボ機構162の構成の概略を示している。
本レンジフード110は、図示しないフードカバーに運転切替スイッチ等が取り付けられるとともに、同フードカバー内に、フィルタ、排気流路120、ファン30、モータ40、回転制御機構、流路断面積調節機構160、等が設けられている。ファン30、モータ40、回転制御機構、フィルタの構成は、第一の実施形態と同じである。
本排気流路120は上記排気流路20と概略同じ筒状に形成されており、室内の空気を取り込むための吸引口121が室内側に設けられるとともに、取り込まれた空気を室外に排出するための排気口122が室外側に設けられている。吸引口121を形成する吸引口形成部材121aは、円筒状に形成され、空気が前側から後方向へ通り抜けるようになっている。流路断面積調節機構160は、吸引口形成部材121aの内部に設置され、同部材121aとともにユニット化されている。本流路断面積調節機構160も、排気流路120の流路断面積を変更可能であるとともに、同流路断面積を縮小させたときに、排気量を、モータ40がファン30を回転駆動可能な回転速度の下限でファン30を回転駆動するときのファン30の送風量よりも少なくさせるように構成されている。
なお、流路断面積調節機構を吸引口に設けることにより、容易に流路断面積調節機構を含む部分をユニット化することができるので、レンジフードに流路断面積調節機構を組み込みやすくなる。
以上の構成により、フィルタを通過した室内の空気は、後方向に向かって円形の吸引口121から排気流路120内に流入し、順に流路断面積調節機構160、ファン30の部分を通過して、排気口122から室外へ流れ出るようになっている。
吸引口形成部材121aの内側面から空気流路内方向であって空気の通過方向とは垂直な方向に向かって円柱状の軸部材160a(図12の左側)が突出している。また、サーボ機構162から吸引口形成部材121aを貫通して空気流路内方向であって空気の通過方向とは垂直な方向に向かって円柱状の軸部材162c(図12の左側)が突出している。これらの軸部材160a,162cの突出方向は、互いに同じ直線上とされている。
開閉弁61は、第一の実施形態と同様の形状とされており、本体部161aから垂直上向きに折り曲げられた凸部161b(図12では左側)、凸部161e(図12では右側)が突設されており、凸部161bには軸部材160aを挿入可能な貫通穴が形成され、凸部161eは軸部材162cに固定されている。これにより、開閉弁161は、排気流路の吸引口形成部材121aに対して回転可能に支持され、排気流路内で空気の通過方向を基準とした角度を変更可能とされており、その結果、排気流路の流路断面積を変更可能としている。
開閉弁161は、第一の実施形態と同様の開位置L11と、第一の実施形態の変形例と同様の閉位置L13と、排気口から排出させる空気の流量を開位置L11にあるときの流量よりも少なくさせる流量制限位置L12と、の間で位置を変更可能とされている。本実施形態ではストッパ部材を用いずに、サーボ機構162により開閉弁の角度(位置)を決定する。すなわち、サーボ機構162と軸部材160aとから角度調節機構が構成され、サーボ機構162と軸部材160aと開閉弁161とから流路断面積調節機構160が構成される。
図13の下段に示すように、サーボ機構162は、サーボモータ162a、同サーボ機構162に接続されて回転駆動される減速ギヤ162b、同減速ギヤ162bに接続されて回転可能とされた軸部材162c、商用交流電源から電力を供給されてサーボモータ162aの動作を制御する制御回路162d、同制御回路162dに接続されて運転切替スイッチの排気量設定「強」、「中」、「微弱」、「極弱」の各押ボタンスイッチの動作に連動するスイッチ群162e、等を備えている。制御回路162dは、スイッチ群162eの各スイッチがオン(導通状態)であるかオフ(非導通状態)であるかを検出可能である。なお、サーボモータは、ステッピングモータでもよい。
運転切替スイッチの押ボタンスイッチのいずれもが押されていないときには、スイッチ群162eがいずれもオフにされる。制御回路162dはスイッチ群162eがいずれもオフにされていることを検出すると、開閉弁161を閉位置L13にさせる信号をサーボモータ162aに対して出力する。運転切替スイッチの「強」または「中」の押ボタンスイッチが押されているときには、スイッチ群162eのうち対応する「強」用または「中」用のスイッチのみがオンとされる。制御回路162dはスイッチ群162eのうち「強」用または「中」用のスイッチがオンにされていることを検出すると、開閉弁161を開位置L11にさせる信号をサーボモータ162aに対して出力する。運転切替スイッチの「微弱」または「極弱」の押ボタンスイッチが押されているときには、スイッチ群162eのうち対応する「微弱」用または「極弱」用のスイッチのみがオンとされる。制御回路162dはスイッチ群162eのうち「微弱」用または「極弱」用のスイッチがオンにされていることを検出すると、開閉弁161を流量制限位置L12にさせる信号をサーボモータ162aに対して出力する。
サーボモータ162aは、入力された信号に基づいて減速ギヤ162bを回転駆動して軸部材162cを回転させ、開閉弁161の角度を入力された信号に対応する位置の角度にさせる。
次に、本レンジフードの作用について説明する。
運転切替スイッチが「中」にされたとき、制御回路162dにより開閉弁161は開位置L11にされ、排気流路120の流路断面積は最大となる。そして、モータ40がファン30を回転駆動し、ファン30は排気流路20内の空気を室外方向へ送り出す。すると、室内の空気は、フィルタを通過して吸引口121から排気流路120内に取り込まれ、開閉弁161が設けられた部分を通過して、排気流路120内を移動し、排気口122から排出される。ここで、開閉弁161が設けられた部分の排気流路の流路断面積は最大であるので、排気口122から排出される空気の流量は、排気流路内に流路断面積調節機構が存在することによってはほとんど制限されない。
運転切替スイッチが「微弱」ないし「極弱」に切り替えられたとき、制御回路162dにより開閉弁161は流量制限位置L12にされ、排気流路120の流路断面積は小さくなる。モータ40は回転速度の下限でファン30を回転駆動し、ファン30が排気流路120の内部において風量の下限で空気を送り出す。室内の空気は、フィルタを通過して排気流路120内に取り込まれ、開閉弁161が設けられた部分を通過し、排気口122から排出される。ここで、流路断面積が縮小されているので、排出される空気の流量は、流路断面積調節機構が設けられていない場合においてモータ40が回転速度の下限でファン30を回転駆動するときのファン30の送風量よりも少なくなる。従って、モータに対して複雑な通電制御を行う必要なく、排気流路の断面積を縮小させるという簡易な構成で、従来の排気量の下限よりも少ない排気量にさせることが可能となる。
排気量設定が「極弱」の場合、排気流路の流路断面積を縮小させることと、モータへの上記通電制御を行うこととの両方を組み合わせることによって、さらに排気量が減少する。
第二の実施形態においても、様々な変形例が考えられる。例えば、図14と図15に示すように、前後方向に向けられた所定の支軸163aに対して同支軸163aを回転中心として回転可能に取り付けられた楕円形状の開閉弁163と、この開閉弁163を所定の回転位置に動作させるアクチュエータ164と同アクチュエータ164の動作を制御する制御回路等からなる位置調節機構と、から流路断面積調節機構を構成してもよい。なお、図14は開閉弁163が所定の開位置にあるときのレンジフード110を正面から見て示す断面図であり、図15は開閉弁163が所定の閉位置にあるときのレンジフード110を正面から見て示す断面図である。
アクチュエータ164は、前後方向に向けられた所定の支軸164aに対して同支軸164aを回転中心として回転可能に取り付けられている。また、アクチュエータ164の可動軸164bの先端は、開閉弁163に形成された掛止部163bに対して回転可能に取り付けられている。ここで、掛止部163bは開閉弁163において支軸163aのある箇所とは反対側の位置に設けられているため、制御回路の制御によりアクチュエータ164が可動軸164bを所定の長距離位置まで伸ばすと図15に示すように開閉弁163は閉位置とされ、アクチュエータ164が可動軸164bを所定の短距離位置まで縮めると図14に示すように開閉弁163は開位置とされる。
以上の構成によっても、開閉弁163が閉位置にされると、排気流路120の流路断面積は小さくなり、排気量は、モータが回転速度の下限でファンを回転駆動するときの同ファンの送風量よりも少なくなる。従って、モータに対して複雑な通電制御を行う必要なく、簡易な構成で、モータにより回転駆動されるファンが送り出す空気の風量の下限よりも少ない排気量にすることが可能となる。
(4)第三の実施形態:
流路断面積調節機構を排気口に設ける場合、室外からの虫の侵入を防ぐことができると好適である。
図16は、第三の実施形態において、排気流路20内に設けられた流路断面積調節機構260を室外側から見て示す斜視図である。本流路断面積調節機構260は第一の実施形態の流路断面積調節機構60の代わりに排気口22に設けられたものであり、第一の実施形態と構成が同じものについては同じ符号を付して説明を省略する。
開閉弁61には、凸部61b,61bから先端部61c側の縁部と、排気口形成部材22aの内側面と、の間に多数の孔を有する第一のフィルタ262が取り付けられている。また、凸部61b,61bから基部61d側の縁部と、排気口形成部材22aの内側面と、の間に多数の孔を有する第二のフィルタ263が取り付けられている。これらのフィルタ262,263は、排気流路内の空気を通過させるとともに、虫を通過させないメッシュ(例えば、網の隙間が0.2〜1mm)とされ、室外からの虫の侵入を防ぐようになっている。フィルタ262,263は柔らかい素材とされているため、開閉弁163は所定の開位置(L1)と所定の流量制限位置(L2)との間で位置を変更可能とされている。
常時換気を行うと、開閉弁は排気量が少なくても少し開いた状態となる。開閉弁にフィルタ262,263を取り付けたことにより、排気流路内の空気は開閉弁が設けられた部分を通過する一方、開閉弁が開いた状態であっても室外の虫はフィルタを通り抜けないので、換気を行いながら室外の虫が室内へ侵入しない。従って、より確実に室外からの虫の侵入を防ぐことが可能となる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、有用なレンジフードを提供することができる。
第一の実施形態にかかるレンジフードの外観を示す斜視図。 レンジフードを図1のA1方向から見て示す断面図。 レンジフードの電気回路の構成の概略を示す回路図。 回転制御回路の回路の構成を示す回路図。 排気流路に設けられた流路断面積調節機構を室外側から見て示す斜視図。 図5のA2方向から見て示す断面図。 変形例において排気流路に設けられた流路断面積調節機構を室外側から見て示す斜視図。 ストッパ部材とストッパ部材固定用穴とを拡大して示す斜視図。 別の変形例において排気流路に設けられた流路断面積調節機構を室外側から見て示す斜視図。 別の変形例において排気流路に設けられた流路断面積調節機構を室外側から見て示す斜視図。 第二の実施形態のレンジフードを正面から見て示す断面図。 排気流路に設けられた流路断面積調節機構を室外側から見て示す斜視図。 排気流路に設けられた流路断面積調節機構を室外側から見て示す斜視図。 開閉弁が開位置にあるときのレンジフードを正面から見て示す断面図。 開閉弁が閉位置にあるときのレンジフードを正面から見て示す断面図。 第三の実施形態において排気流路に設けられた流路断面積調節機構を室外側から見て示す斜視図。
符号の説明
10,110…レンジフード
20,120…排気流路
21,121…吸引口
22,122…排気口
22a…排気口形成部材
30…ファン
40…モータ
50…回転制御機構
51…回転制御回路
52…運転切替スイッチ
60,160,260…流路断面積調節機構
60c,62…ストッパ部材
60d…ストッパ部材固定用穴
61,161,163…開閉弁
61e…長穴
63a…つる巻きばね(付勢部材)
64a,b…ねじ(付勢部材)
121a…吸引口形成部材
162…サーボ機構
262,263…フィルタ
L1,L11…開位置
L2,L12…流量制限位置
L3,L13…閉位置

Claims (8)

  1. 室内の空気を連続して室外に排出する常時換気に使用可能なレンジフードであって、
    上記室内の空気を取り込むための吸引口が設けられるとともに同取り込まれた空気を上記室外に排出するための排気口が設けられた排気流路と、
    この排気流路の内部に設けられたファンと、
    このファンを回転駆動して上記室内の空気を上記吸引口から取り込んで上記排気流路に通して上記排気口から排出させるモータと、
    上記排気流路に設けられて同排気流路の流路断面積を変更可能であるとともに、同流路断面積を縮小させたときに、上記排気口から排出させる空気の流量を、上記モータが上記ファンを回転駆動可能な回転速度の下限で同ファンを回転駆動するときに同ファンにて送り出される空気の風量よりも少なくさせる流路断面積調節機構とを具備することを特徴とするレンジフード。
  2. 上記モータに通電することにより上記ファンを回転駆動させるとともに同モータへの通電のオンオフを繰り返すことにより同モータの回転速度を常時通電するよりも低い回転速度にさせる回転制御機構が設けられ、
    上記流路断面積調節機構は、上記排気流路の流路断面積を縮小させたときに、上記排気口から排出させる空気の流量を、上記回転制御機構により通電のオンオフが繰り返された上記モータが上記ファンを回転駆動可能な回転速度の下限で同ファンを回転駆動するときに同ファンにて送り出される空気の風量よりも少なくさせることを特徴とする請求項1に記載のレンジフード。
  3. 上記流路断面積調節機構は、上記吸引口と上記排気口との少なくとも一方に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレンジフード。
  4. 上記流路断面積調節機構は、上記排気流路内で上記空気の通過方向を基準とした角度を変更可能な開閉弁と、この開閉弁の角度を所定の流量減少角度に規制して上記排気流路の流路断面積を縮小させる角度調節機構とを備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のレンジフード。
  5. 上記角度調節機構は、上記排気流路の内部において位置を変更可能に設けられて上記開閉弁を上記流量減少角度に規制して上記排気流路の流路断面積を縮小させるストッパ部材を備えることを特徴とする請求項4に記載のレンジフード。
  6. 上記開閉弁は、所定の開位置と所定の閉位置との間で上記空気の通過方向を基準とした角度を変更可能とされ、
    上記角度調節機構は、上記排気流路の内部に設けられるとともに上記回転駆動されるファンにより流れていく空気の中で上記開閉弁を上記閉位置方向に付勢して上記流量減少角度に規制して上記排気流路の流路断面積を縮小させる付勢部材を備えることを特徴とする請求項5に記載のレンジフード。
  7. 上記開閉弁には、上記排気流路内の空気を通過させるとともに上記室外からの虫の侵入を防ぐフィルタが取り付けられていることを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれかに記載のレンジフード。
  8. 室内の空気を室外に排出するレンジフードであって、
    上記室内の空気を取り込むための吸引口が設けられるとともに同取り込まれた空気を上記室外に排出するための排気口が設けられた排気流路と、
    この排気流路の内部に設けられたファンと、
    このファンを回転駆動して上記室内の空気を上記吸引口から取り込んで上記排気流路に通して上記排気口から排出させるモータと、
    上記排気流路に設けられるとともに、同排気流路が最も開かれる開位置と、同排気流路が最も閉じられる閉位置と、同開位置と同閉位置との間で上記排気口から排出させる空気の流量を同開位置にあるときの流量よりも少なくさせる流量制限位置と、の間で位置を変更可能な流路断面積調節機構とを具備することを特徴とするレンジフード。
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