JP2005090063A - 消融雪装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造を有して、風力の運動エネルギを電気に変換することなく、直接熱エネルギに変換する消融雪装置を提供する。
【解決手段】風を受けて振動する振動部材1と、前記振動部材に接して設けられ前記振動部材の振動による運動エネルギを熱に変換する衝撃吸収部材6と、前記衝撃吸収部材を収容する容器8とを備えている構成とする。
【選択図】図1
【解決手段】風を受けて振動する振動部材1と、前記振動部材に接して設けられ前記振動部材の振動による運動エネルギを熱に変換する衝撃吸収部材6と、前記衝撃吸収部材を収容する容器8とを備えている構成とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、風力を利用して消融雪する消融雪装置に関する。
一般に、風力を利用した消融雪装置は、主として次の方法を用いている。すなわち、風力を風車で受け、風車の回転を発電機に伝え、発電機で発生した電気を発熱線に通し、消融雪させる熱を発生させる方法である。すなわち、風から運動エネルギを得て、これを電気のエネルギに変換し、これを熱エネルギに変換する方法である。
従来の代表的な風力による消融雪システムは、例えば、下記特許文献1および2に示されている。
特開2003−35250号公報
特開平11−193505号公報
従来の風力を利用した消融雪装置においては、風から得られる運動エネルギを熱エネルギに変換する過程で、多くの機構を必要とするという問題がある。最終的に消融雪したい表面を加熱するためには、与えた運動エネルギを熱に変換し放出しなければならない。この運動エネルギを熱エネルギに変換するための媒体として電気を使用することには次のような欠点がある。第一に、発電機が必要になるため、設備が増えることである。
さらに、発電機への運動エネルギの入力の際には必ず回転軸を必要とし、回転軸周辺は多くの可動部分で構成される。例えば、回転を伝達する歯車、回転軸を支える軸受である。また、風を受ける風車は、最も高い効率を得るため、あるいは強風時に発電機を保護するための機構として、羽の角度を変化させる機構を備えているものも多く、可動部分を更に多くし、機構を複雑にしている。可動部分が増えることは、設備の構成を複雑にし、それに伴い、製作費を増加させる。また、設備の性能を維持するための保守、点検の工数も増える。
本発明はこのような従来の事情に対処してなされたものであり、簡単な構造を有して、風力の運動エネルギを電気に変換することなく、直接熱エネルギに変換する消融雪装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、風を受けて振動する振動部材と、前記振動部材に接して設けられ前記振動部材の振動による運動エネルギを熱に変換する衝撃吸収部材と、前記衝撃吸収部材を収容する容器とを備えている構成とする。
請求項2の発明は、前記容器の中に前記衝撃吸収部材が発生した熱を蓄える蓄熱部または蓄熱体を備えている構成とする。
請求項2の発明は、前記容器の中に前記衝撃吸収部材が発生した熱を蓄える蓄熱部または蓄熱体を備えている構成とする。
請求項3の発明は、前記振動部材は、板状の材料からなる受風板に多数の穴と庇状の補助板を設けてなる受風部を有し、前記受風部は風を受けて前記受風板がたわんで傾いた時に風を逃し、風速一定の状態でも前記受風板が連続して振動する構成である。
本発明によれば、簡単な構造を有して、風力の運動エネルギを電気に変換することなく、直接熱エネルギに変換する消融雪装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の3つの実施例を説明する。
本発明に係る消融雪装置の第1の実施例を図1,図2を用いて説明する。
図1に示すように、本実施例の消融雪装置は、風を受けて振動する振動部材1と、衝撃吸収部材6と、それを囲む容器8を備えている。容器8は道路10の表面付近に埋設されており、道路10の一部、すなわち車輪が通過する部分付近を消融雪する。振動部材1は、風を受ける部位である受風部2と、風による振動を衝撃吸収部材6に伝える部位である振動部5からなっている。これら両方の部位は剛接されており、一体物として動作、振動する。
図1に示すように、本実施例の消融雪装置は、風を受けて振動する振動部材1と、衝撃吸収部材6と、それを囲む容器8を備えている。容器8は道路10の表面付近に埋設されており、道路10の一部、すなわち車輪が通過する部分付近を消融雪する。振動部材1は、風を受ける部位である受風部2と、風による振動を衝撃吸収部材6に伝える部位である振動部5からなっている。これら両方の部位は剛接されており、一体物として動作、振動する。
受風部2は板状の材料からなる受風板2aに設けられた開口部3とルーバ(よろい戸板)状の補助板2bを有している。受風部2は図2に示すように、多数の穴の空いた鋼板(通称パンチングメタル)からなる受風板2aに幾枚もの薄板からなる補助板2bを溶接した構造であってもよい。受風部2は、冬期のその地域で、最も多い風向きにできる限り垂直になるように配置される。無風状態では受風部2はほぼ鉛直方向に直立する。
振動部5は、鋼板製の容器8で囲まれている。容器8と振動部5の間は、衝撃吸収部材6でほぼ占められている。ただし、図1に示すように、容器8と衝撃吸収部材6との間には衝撃吸収部材6の変形を妨げないための隙間11が設けられている。
容器8の内面には上部の一部を除き、断熱部材7が内張りされている。内張りされていない部分は断熱されていない部分9を形成し、道路10の消融雪すべき個所の下に配置される。衝撃吸収部材6の振動による変形が弾性変形域を超えて衝撃吸収部材6が破損することのないよう、衝撃吸収部材6の形状や硬さ、振動部材1の受風部2の面積などは適切に設計製作されている。
衝撃吸収部材6は主に高分子化合物からなり、衝撃の吸収、防振などの分野で主として使用されている材料を用いる。市販品では、例えば、(株)ジェルテック社製のαジェルという商品名の製品がある。これらの材料は、衝撃や振動などの運動エネルギを変形による材料の内部組織の摩擦を通して直接熱に変換し、発熱する作用を持つ。材料は柔軟であり、ヤング率が30kPa以下の製品もある。また、これらの材料は一般に放熱性能が良いという特徴も持つ。運動エネルギの吸収率は90%以上の製品もあり、そのほとんどを熱として放出する。
本実施例の消融雪装置は、例えば、降雪地帯の田園部の交差点の手前の下り坂部分の道路下に埋設されることを想定している。本実施例の消融雪装置の各部のサイズを大まかに次に示す。説明のため、装置を単位ユニットに分割し、その中での各部のサイズを示す。
受風部2は幅500mm×高さ4000mm、衝撃吸収部材6の道路10上への投影面積は500mm×500mm、衝撃吸収部材6の厚さは振動部5の上部が50mm、下部が50mmである。道路10上の消融雪幅50mmである。この単位ユニットが道路10に沿って必要な長さだけ並列に設けられる。
本実施例の消融雪装置の動作は下記の通りである。装置の付近を風速一定の風が吹いているとする。まず、風が受風部2に当たり、これに変位を与える。変位は水平方向の変位と、受風部2と振動部5の境界付近を回転中心とした回転変位であるが、後者の方が変位の割合は大きい。受風部2は風を受けて、この回転中心を見かけ上の軸として回転する。すると、徐々に受風部2のルーバ状の補助板2bの陰に隠れた開口部3が風向きに露呈するようになり、受風部2全体が風から受ける力は減少していく。ある所まで受風部2が回転変位すると、衝撃吸収部材6の反力が、この時の風から受ける力より勝り、受風部2は元の位置に復元しようとする。これらの動作が繰り返され、受風部2は往復振動する。
受風部2の振動は、振動部5を介して衝撃吸収部材6に伝達される。衝撃吸収部材6は、この振動を減衰しつつ発熱する。発生した熱は、容器8の断熱されていない部分9を通過し、道路10上に達する。熱が達する道路10上の部分は、車両が通過する付近であり、発熱はその部分の温度を上げる。この温度の上昇により道路10上の消融雪を行う。
この消融雪装置の性能の目安は次のとおりである。風速10m/sの風が受風部2に垂直に当たり続けているとした場合、消融雪すべき路上の一部分は常に外気よりも2℃加熱された状態となる。
次に本発明に係る消融雪装置の第2の実施例を図3を用いて説明する。本実施例が、第1の実施例と異なるところは、受風部2の形状と、容器8の内部に空気溜りからなる蓄熱部17が設けられている点である。
風が断続的に吹いている状況では、衝撃吸収部材6による発熱も断続的であり、消融雪状況にむらができる。衝撃吸収部材6の放熱性能が良いことから、発熱は材料に貯められることなく、すぐに放熱するためである。このむらを緩和するために、衝撃吸収部材6を幾分割かし、その隙間に空気溜りからなる蓄熱部17を設ける。図3では衝撃吸収部材6は2分割されている。蓄熱部17には衝撃吸収部材6で発熱した熱がある程度蓄熱され、振動がない状態でも徐々に放熱するため、放熱のむらを少なくする効果がある。
外部と接する部位には、振動部5の振動を阻害せずに容器8の密閉を確保し、さらに断熱効果の高い材料、本例では、柔軟な独立気泡スポンジからなる閉鎖部材16を設けてある。また、振動部5は回転可能な軸14により、容器8内部で容器8と結合されている。また、受風部2と容器8の端をピン15で固定できるようになっており、夏場などの発熱を必要としない時期には、容器8の端および容器8内部の軸14の2点で振動部5を拘束し、発熱させないようにする。
本実施例の消融雪装置によれば、消融雪の時間的変動を少なくすることができる。
本実施例の消融雪装置によれば、消融雪の時間的変動を少なくすることができる。
次に本発明に係る消融雪装置の第3の実施例を図4を用いて説明する。図4は、片側一車線、合計二車線の車道の下に埋設された消融雪装置を示す。受風部2は薄い鋼板で製作されている。容器8の露出部と受風部2の間には、装置内部に雨滴が浸入しないように、ゴムを使用した遮蔽部材18が設けられている。また、振動部5の下部には蓄熱体19として水の入った袋が置かれており、蓄熱効果を高めている。
本実施例の消融雪装置は蓄熱体19を備えているので、消融雪の経時変動を低減することができる。また、遮蔽部材18を備えているので耐候性が良い。
本実施例の消融雪装置は蓄熱体19を備えているので、消融雪の経時変動を低減することができる。また、遮蔽部材18を備えているので耐候性が良い。
1…振動部材、2…受風部、2a…受風板、2b…補助板、3…開口部、5…振動部、6…衝撃吸収部材、7…断熱部材、8…容器、9…断熱されていない部分、10…道路、11…隙間、14…軸、15…ピン、16…閉鎖部材、17…蓄熱部、18…遮蔽部材、19…蓄熱体。
Claims (3)
- 風を受けて振動する振動部材と、前記振動部材に接して設けられ前記振動部材の振動による運動エネルギを熱に変換する衝撃吸収部材と、前記衝撃吸収部材を収容する容器とを備えていることを特徴とする消融雪装置。
- 前記容器の中に前記衝撃吸収部材が発生した熱を蓄える蓄熱部または蓄熱体を備えていることを特徴とする請求項1記載の消融雪装置。
- 前記振動部材は、板状の材料からなる受風板に多数の穴と庇状の補助板を設けてなる受風部を有し、前記受風部は風を受けて前記受風板がたわんで傾いた時に風を逃し、風速一定の状態でも前記受風板が連続して振動する構成であることを特徴とする請求項1記載の消融雪装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003323931A JP2005090063A (ja) | 2003-09-17 | 2003-09-17 | 消融雪装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003323931A JP2005090063A (ja) | 2003-09-17 | 2003-09-17 | 消融雪装置 |
Publications (1)
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JP2005090063A true JP2005090063A (ja) | 2005-04-07 |
Family
ID=34454831
Family Applications (1)
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JP2003323931A Withdrawn JP2005090063A (ja) | 2003-09-17 | 2003-09-17 | 消融雪装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005090063A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102182158A (zh) * | 2011-06-24 | 2011-09-14 | 吉林省公路机械有限公司 | 多功能破冰除雪机 |
JP2015055124A (ja) * | 2013-09-13 | 2015-03-23 | 高橋 英雄 | 路面凍結防止設備 |
CN112195855A (zh) * | 2020-10-16 | 2021-01-08 | 浙江圣纳智能科技有限公司 | 一种自热型高效铲雪车 |
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2003
- 2003-09-17 JP JP2003323931A patent/JP2005090063A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102182158B (zh) * | 2011-06-24 | 2012-03-14 | 吉林省公路机械有限公司 | 多功能破冰除雪机 |
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