JP2005090009A - 地盤注入材の注入工法および注入装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】地盤注入材を所定深度の地盤中へ確実に注入することが可能な地盤注入材の注入工法および注入装置を提供する。
【解決手段】複数の注入口11dを有する外管1には、注入口11dに対応して磁性リング13を設け、吐出口23bとパッカー24を有する内管2には、パッカー24間に注入口11dが位置する状態で磁性リング13を検出する近接センサ28を設ける。掘削孔Hに外管1を設置して外管1内に内管2を挿入した後、内管2を引き上げて行く。近接センサ28が磁性リング13を検出すると、パッカー24を膨張させて内管2の引き上げを停止し、外管1内で内管2を固定する。この状態で、内管2内に地盤注入材を供給し、地盤注入材を吐出口23bと注入口11dとを通して地盤G中に注入する。所定量注入後、パッカー24を収縮させて、再び内管2を引き上げて行く。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の注入口11dを有する外管1には、注入口11dに対応して磁性リング13を設け、吐出口23bとパッカー24を有する内管2には、パッカー24間に注入口11dが位置する状態で磁性リング13を検出する近接センサ28を設ける。掘削孔Hに外管1を設置して外管1内に内管2を挿入した後、内管2を引き上げて行く。近接センサ28が磁性リング13を検出すると、パッカー24を膨張させて内管2の引き上げを停止し、外管1内で内管2を固定する。この状態で、内管2内に地盤注入材を供給し、地盤注入材を吐出口23bと注入口11dとを通して地盤G中に注入する。所定量注入後、パッカー24を収縮させて、再び内管2を引き上げて行く。
【選択図】 図1
Description
本発明は、地盤中へ地盤注入材を段階的に注入する地盤注入材の注入工法および注入装置に関するものである。
地盤中へ地盤注入材を注入する注入工法には、地盤の液状化防止対策や軟弱地盤の強化対策等として地盤改良用の薬液からなる地盤注入材を地盤中へ段階的に注入する注入工法がある。この注入工法は、例えば、下記の特許文献1に開示されているように、管軸方向に所定の間隔をおいて複数の注入口が形成された外管と、吐出口が形成され当該吐出口よりも先端側と後端側の外周面に膨縮自在なパッカーがそれぞれ設けられた内管とを備えた注入装置を用いて行われる。具体的には、外管を地盤に形成した掘削孔に設置し、内管をその外管内に挿入した後に、内管のパッカー間に所定深度にある外管の注入口が位置するように内管を上方に移動させ、その移動毎に内管内に地盤注入材を供給することにより、地盤注入材を内管の吐出口とパッカー間にある外管の注入口とを通して所定深度の地盤中へ順次段階的に注入する。このように注入された地盤注入材は、その後地盤中に浸透して硬化するので、地盤が強化される。
上述したように、従来の注入工法および注入装置では、地盤注入材を所定深度の地盤中へ注入するのに、内管のパッカー間に所定深度にある外管の注入口が位置するように内管を上方に移動させる必要がある。そのため、従来は、外管に形成された複数の注入口の間隔と略同一のピッチで内管を人手またはエアーシリンダ等の装置によって上方に引き上げることにより、パッカー間に注入口を位置させていた。しかし、このように内管を引き上げて行くと、始めのうちはパッカー間に注入口を位置させることができるが、次第に内管の引き上げピッチの誤差が累積して、何回目かにはパッカー間に注入口を位置させることができなくなる。また、一般に内管は、吐出口やパッカーが設けられている部分は地盤注入材やパッカー膨張用の流体からの圧力に耐えるために剛性を有する金属パイプ等で構成されているが、それ以外の部分は重量を軽減するために可撓性を有するホース等で構成されているので、内管を引き上げて行くとホース等が徐々に伸び、この伸びが蓄積することによっても、パッカー間に注入口を位置させることができなくなる。これらのようにパッカー間に注入口を位置させることができなくなると、内管内に地盤注入材を供給しても、地盤注入材を吐出口と注入口とを通して所定深度の地盤中へ注入することができないという問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するものであって、その課題とするところは、地盤注入材を所定深度の地盤中へ確実に注入することが可能な地盤注入材の注入工法および注入装置を提供することにある。
本発明に係る注入工法は、管軸方向に所定の間隔をおいて複数の注入口が形成された外管と、吐出口が形成され当該吐出口よりも先端側と後端側の外周面に膨縮自在なパッカーがそれぞれ設けられた内管とを用いて地盤注入材を地盤中へ段階的に注入する地盤注入材の注入工法であって、外管には、注入口に対応するように管軸方向に所定の間隔をおいて被検出体が設けられ、内管の吐出口の近傍には、パッカー間に注入口が位置する状態で被検出体を検出するように検出手段が設けられている。まず、地盤に形成した掘削孔に外管を設置して当該外管内に内管を挿入した後、内管を管軸方向に移動させて行く。そして、検出手段が被検出体を検出すると、パッカーを膨張させかつ内管の移動を停止し、内管内に地盤注入材を供給することにより当該地盤注入材を吐出口とパッカー間の注入口とを通して地盤中に注入する。内管内に地盤注入材を所定量供給すると、当該地盤注入材の供給を停止してパッカーを収縮させ、再び内管を管軸方向に移動させて行く。
上記のように、外管内で内管を管軸方向に移動させて行って、検出手段が被検出体を検出したときに、パッカーを膨張させかつ内管の移動を停止することで、内管のパッカー間に所定深度にある外管の注入口が位置した状態で、内管を停止させて外管内に固定することができる。このため、外管内に固定した内管内に地盤注入材を供給することにより、地盤注入材を吐出口とパッカー間にある注入口とを通して所定深度の地盤中へ確実に注入することが可能となる。
また、本発明の実施形態に係る注入工法では、掘削孔に設置した外管内に内管を挿入した後、内管を管軸方向に引き上げて行き、内管を引き上げてからパッカーを収縮させるまでの一連の工程を繰り返し行う。外管内に挿入した内管は、上記のように管軸方向に引き上げて移動させて行く以外に、管軸方向に押し下げて移動させて行くことも可能である。しかしながら、内管内に供給した地盤注入材は、殆どの量が上述したように吐出口とパッカー間にある注入口とを通って地盤中に注入されて行くが、一部の量は吐出口から吐出した後に外管内に残存して溜まってしまうので、内管を押し下げて移動させて行った場合は、先に供給して外管内に溜まった地盤注入材が邪魔になって、外管内で内管を下方へ移動させるのが困難になる。特に、地盤注入材として硬化性を有する材料を用いた場合は、先に供給して外管内に溜まった地盤注入材が徐々に硬化するので、外管内で内管を下方へ移動させることができなくなる。然るに、上述したように外管内で内管を引き上げて移動させて行くと、先に供給して外管内に溜まった地盤注入材が邪魔になることはなく、外管内で内管を下方から上方へと比較的容易に移動させて行くことが可能となる。このため、内管を引き上げてからパッカーを収縮させるまでの一連の工程を繰り返し行うことで、地盤注入材を地盤中の深度の深い位置から深度の浅い位置へと順次確実に注入することが可能となる。
また、本発明に係る注入装置は、管軸方向に所定の間隔をおいて複数の注入口が形成された外管と、吐出口が形成され当該吐出口よりも先端側と後端側の外周面に膨縮自在なパッカーがそれぞれ設けられた内管と、パッカーを膨張または収縮させるパッカー膨縮手段と、内管内に地盤注入材を供給する注入材供給手段とを備え、地盤注入材を地盤中へ段階的に注入する地盤注入材の注入装置であって、内管を管軸方向へ移動させる移動手段と、外管に注入口に対応するように管軸方向に所定の間隔をおいて設けられた被検出体と、内管の吐出口の近傍にパッカー間に注入口が位置する状態で被検出体を検出するように設けられた検出手段と、パッカー膨縮手段と注入材供給手段と移動手段とをそれぞれ制御する制御手段とを設けている。
上記の構成において、制御手段は、地盤に形成した掘削孔に外管を設置して当該外管内に内管を挿入した後に、移動手段によって内管を管軸方向に移動させて行く。そして、検出手段によって被検出体を検出すると、パッカー膨縮手段によってパッカーを膨張させ、かつ移動手段による内管の移動を停止し、注入材供給手段によって内管内に地盤注入材を供給して当該地盤注入材を吐出口とパッカー間の注入口とを通して地盤中に注入する。注入材供給手段によって内管内に地盤注入材を所定量供給すると、地盤注入材の供給を停止して、パッカー膨縮手段によってパッカーを収縮させ、再び移動手段によって内管を管軸方向に移動させて行く。
上述した注入装置によれば、外管内で内管を移動させて行って、検出手段が被検出体を検出したときに、パッカーを膨張させかつ内管の移動を停止することで、内管のパッカー間に所定深度にある外管の注入口が位置した状態で、内管を停止させて外管内に固定することができる。また、内管の吐出口の近傍に検出手段を設けているので、内管を移動させて行くことにより内管が伸びても、検出手段から吐出口までの伸びは極めて微小であるため、その伸びが蓄積して内管のパッカー間に外管の注入口を位置させることができなくなるということはない。よって、外管内に固定した内管内に地盤注入材を供給することにより、地盤注入材を吐出口とパッカー間にある注入口とを通して所定深度の地盤中へ確実に注入することが可能となる。
また、本発明の実施形態に係る注入装置では、地盤注入材を段階的に注入するための注入段階数を設定する設定手段を設けていて、制御手段は、設定手段で設定された注入段階数に基づいて、内管を移動させてからパッカーを収縮させるまでの一連の工程を繰り返し行う。このようにすると、地盤注入材の注入段階数を任意に設定することができ、設定した注入段階数で地盤注入材を地盤中へ自動的に注入することが可能となる。
また、本発明の他の実施形態に係る注入装置では、被検出体の管軸方向と平行な方向の幅を、パッカー間の間隔よりも小さい範囲で所定幅(例えばセンサの幅)より大きくしている。このようにした場合、制御手段は、パッカーを膨張させかつ内管の移動を停止した後に、検出手段によって被検出体を検出していれば、注入材供給手段によって内管内に地盤注入材を供給し、検出手段によって被検出体を検出していなければ、注入材供給手段によって内管内に地盤注入材を供給しないようにしてもよい。上記のように、被検出体の幅をパッカー間の間隔よりも小さい範囲で所定幅より大きくすることで、内管のパッカー間に外管の注入口が位置した状態で検出手段が被検出体を検出する時間を長くする(つまり検出範囲を広くする)ことができる。このため、検出手段によって被検出体を検出したことを受けてパッカーを膨張させかつ内管の移動を停止した後に、検出手段によって被検出体を検出していれば、パッカー間に注入口が位置した状態で内管が停止しているので、内管内に地盤注入材を供給することで、地盤注入材を所定深度の地盤中へ一層確実に注入することができる。また、内管の伸び等が原因で検出手段によって被検出体を検出していなければ、パッカー間に注入口が位置した状態で内管が停止していないので、内管内に地盤注入材を供給しないことで、地盤注入材の無駄な使用を防止することができる。
さらに、本発明の実施形態に係る注入装置では、被検出体は磁性体から構成され、検出手段は磁性体を検出可能な磁性体検出センサから構成されている。このようにすると、磁性体は、移動しない外管に設けるために多数必要となるが、磁性体よりも高価な磁性体検出センサは、外管内で移動する内管に設けるために少なくすむので、装置全体のコストを低く抑えることができる。また、磁性体と磁性体検出センサとの間に地盤注入材や異物が介在しても、磁性体検出センサによって磁性体を確実に検出することができる。
本発明によれば、内管のパッカー間に所定深度にある外管の注入口が位置した状態で、内管を停止させて外管内に固定することができるので、固定した内管内に地盤注入材を供給することにより、地盤注入材を吐出口とパッカー間にある注入口とを通して所定深度の地盤中へ確実に注入することが可能となる。
図1〜図5は、本発明の実施形態に係る地盤注入材の注入装置を示す図である。図1は注入装置の概略構造を示す全体図、図2は注入装置に備わる外管および内管の詳細構造を示す拡大図、図3〜図5は外管および内管の要部構造を示す拡大図である。図1において、100は地盤注入材の注入装置(以下、注入装置という)である。この注入装置100は、地盤Gに形成した掘削孔Hに設置されている外管1、外管1内に挿入されている内管2、地上に設置されている巻き取り機3、流体用ポンプ4、地盤注入材用ポンプ5、制御盤6等から主に構成されている。Cは掘削孔H内に充填されたシールグラウトであって、例えばセメントベントナイト等が用いられている。
巻き取り機3は、モータ31の駆動によってリール32を回転させて外管1内の内管2を巻き取りながら地上へ引き上げる。7は距離検出器であって、内管2の挿入量および引き上げ量を検出する。流体用ポンプ4は、内管2の先端側に設けられたパッカー24を膨張または収縮させるために、パッカー膨張用の流体を供給経路8を通してパッカー24内に所定の圧力で供給し、また流体の供給圧力を減圧する。パッカー膨張用の流体としては、例えば水や空気等を用いる。供給経路8中に設けられた81は流体の流量と圧力を検出する流量圧力検出器、82は流体の流量と圧力を調整する電磁弁である。地盤注入材用ポンプ5は、図示しないタンク等に貯留された地盤注入材を供給経路9を通して内管2内に供給する。地盤注入材としては、例えば水ガラス系の硬化性を有した溶液タイプの地盤改良用の薬液を用いる。供給経路9中に設けられた91は地盤注入材の流量と圧力を検出する流量圧力検出器、92は地盤注入材の流量と圧力を調整する電磁弁である。巻き取り機3は、本発明における移動手段の一実施形態を構成し、流体用ポンプ4は、本発明におけるパッカー膨縮手段の一実施形態を構成し、地盤注入材用ポンプ5は、本発明における注入材供給手段の一実施形態を構成する。
制御盤6には、CPU61、メモリ62、表示部63、操作部64等が備わっている。CPU61は、巻き取り機3やポンプ5、6等の注入装置100の各部をそれぞれ制御する。メモリ62は、CPU61の制御プログラムを記憶したROMや、CPU61の制御データを読み書き自在に記憶するRAMや、注入装置100の動作状態のログを記憶する不揮発性メモリ等からなる。表示部63は、注入装置100の動作状態を表示したり検出器7、81、91からの検出結果を表示したりするLED等のランプやディスプレイ等からなる。操作部64は、注入装置100の各部に電源を投入するスイッチや、注入装置100に動作を開始させたり停止させたりするボタンや、パッカー膨張用の流体や地盤注入材の供給量を設定するキーや、地盤注入材を地盤中へ段階的に注入するための注入段階数を設定するキー等からなる。CPU61は、本発明における制御手段の一実施形態を構成し、操作部64は、本発明における設定手段の一実施形態を構成する。
外管1は、図2に示すように複数のスリーブパイプ11から構成されている。各スリーブパイプ11は、D方向側の端部に雄ねじ部11a、U方向の端部に雌ねじ部11bがそれぞれ形成されていて、スリーブパイプ11同志の雄ねじ部11aと雌ねじ部11bとを螺合して接続することで所定長さの外管1が組み立てられる。つまり、外管1は接続するスリーブパイプ11の数により掘削孔Hにおける地盤改良範囲の深度に合わせて管軸方向U、Dの長さを調節できる。なお、本実施形態では、スリーブパイプ11を3個接続すると、外管1の管軸方向U、Dの長さは約1mとなるので、掘削孔Hにおける地盤改良範囲の深度が10〜40mの場合は、スリーブパイプ11は少なくとも30〜120個必要となる。各スリーブパイプ11の外周面11cには、地盤Gへ地盤注入材を注入するための複数の注入口11dが穿孔により形成されている。つまり、外管1には、図1に示すように管軸方向U、Dに所定の間隔をおいて複数の注入口11dが形成されている。なお、本実施形態では、注入口11dは小径であって、各スリーブパイプ11に図3(a)に示すように4つ形成されているが、注入口11dの径と数は地盤注入材の注入量等により適宜設定する。また、各スリーブパイプ11における注入口11dの数は単数であっても複数であってもよい。12はシリコンゴムや天然ゴム等の弾性体からなるスリーブであって、各スリーブパイプ11の注入口11dを覆うように外周面11cに装着されている。12aはスリーブ12に形成されたスリットである。スリーブ12は、スリーブ12自体の弾性力により外周面11cを締め付けて注入口11dを封止し、注入口11dからスリット12aを通して地盤Gへ注入した地盤注入材の逆流を防止する逆止弁として機能する。13は鉄等の磁性体金属からなる磁性リングであって、各スリーブパイプ11の外周面11cに装着されている。つまり、外管1には、図1に示すように各注入口11dに対応するように管軸方向U、Dに所定の間隔をおいて磁性リング13が設けられている。外管1の最下位置に示す14はキャップであって、最下位置にあるスリーブパイプ11のD方向側の端部を封止するために取り付けられている。外管1は、本発明における外管の一実施形態を構成する。
内管2は、合成ゴム等の可撓性を有する材料からなるホース21と、ホース21の先端(D方向側)に連結された金属や合成樹脂等の剛性を有する材料からなる吐出パイプ23から構成されている。ホース21および吐出パイプ23の内部には、図3(a)に破線で示すように可撓性を有する材料からなる小径のホース22が挿入されている(以下、ホース21を外ホース21、ホース22を内ホース22という)。吐出パイプ23の外周面23aには、吐出口23bが穿孔により形成されていて、当該吐出口23bよりも先端側(D方向側)と後端側(U方向側)の外周面23aには、ゴム製で弾性力を有する膨縮自在なパッカー24がそれぞれ設けられている。25はパッカー24を外周面23aに固定する固定部材、26はホース21と吐出パイプ23とを連結する連結部材、27は吐出パイプ23の先端を封止する封止部材である。内管2は、本発明における内管の一実施形態を構成する。
外ホース21は、先端が吐出パイプ23と連通していて、後端が巻き取り機3(図1)の内部で供給経路9(図1)と連通している。このため、地盤注入材用ポンプ5(図1)によって地盤注入材を供給経路9を通して外ホース21内へ供給すると、地盤注入材は外ホース21内と吐出パイプ23内とを通って吐出口23bから吐出する。内ホース22は、先端側で図3(a)に示すように2つのパッカー24とそれぞれ連通していて、後端が巻き取り機3の内部で供給経路8(図1)と連通している。このため、流体用ポンプ4(図1)によって流体を供給経路8を通して内ホース22内へ所定の圧力で供給すると、流体が内ホース22内を通って各パッカー24内に入り込むので、図3(a)の収縮状態の各パッカー24が、図3(b)に示すように膨張する。各パッカー24が膨張すると、内管2が外管1内で固定されて、パッカー24間の吐出パイプ23とスリーブパイプ11との間に閉鎖された空間部Vが形成される。図3(b)に示す状態で、流体用ポンプ4によってパッカー24内への流体の供給圧力を減圧すると、各パッカー24内に入り込んでいる流体がパッカー24自体の弾性力(収縮力)で内ホース22内に押し出されるので、各パッカー24が図3(a)に示すように収縮する。なお、上記に代えて、流体用ポンプ4によってパッカー24内の流体を吸引して外部に排出することにより、パッカーを収縮させてもよい。
また、図3(b)に示すように膨張したパッカー24間に外管1の注入口11dが位置した状態で、上述したように地盤注入材用ポンプ5によって地盤注入材を外ホース21内へ供給して吐出口23bから吐出させ続けると、地盤注入材は空間部Vを充填した後高圧化し、図4に矢印で示すように注入口11dからスリーブ12を押し上げてスリット12aから噴出する。そして、噴出した地盤注入材は、シールグラウトC中にクラックRを発生させながら地盤G中へ流出して行く。一旦シールグラウトC中にクラックRが発生すると、以降地盤注入材用ポンプ5によって供給される地盤注入材は、クラックRを通って地盤G中へ注入されて行く。
図5(a)に示す28は鉄等の磁性体を検出する高周波発振形の近接センサであって、コイル部28aと、当該コイル部28aを封止して保護するケース部28bとから構成されている。コイル部28aは、図5(c)に示すようにスリーブパイプ11と外ホース21との間でこれらの円周方向と平行に配置されている。(なお、図5(c)は図5(a)のY−Y断面図である。)ケース部28bは、非磁性体である合成樹脂から形成されている。図5(a)の29は近接センサ28のリード線であって、図5(a)、(b)に示すように外ホース21の外周面21aに沿うように配線されている。(なお、図5(b)は図5(a)のX−X断面図である。)リード線29は、先端がコイル部28aに接続され、後端が巻き取り機3を経由して制御盤6(図1)に接続されている。30は近接センサ28を外ホース21の外周面21aに固定する固定ボルトである。近接センサ28は、図1に示すように吐出パイプ23の吐出口23bの近傍の位置であって、図2に示すようにパッカー24間にスリーブパイプ11の注入口11dが位置する状態で磁性リング13を検出するような位置に設けられている。磁性リング13は、本発明における磁性体と被検出体の一実施形態をそれぞれ構成し、近接センサ28は、本発明における磁性体検出センサと検出手段の一実施形態をそれぞれ構成する。
図6−1〜図6−4は、本発明の実施形態に係る地盤注入材の注入工法を示す図である。図6−1(a)において、ケーシングパイプPを用いてボーリングにより地盤G中に所定深度の掘削孔Hを形成した後、ケーシングパイプP内にシールグラウトCを充填し、続けて外管1を挿入して行く。外管1を掘削孔Hの最下位置まで挿入すると、ケーシングパイプPを掘削孔Hから引き抜き、所定時間をおいてシールグラウトCを硬化させる。シールグラウトCが硬化して外管1が固定されると、外管1の設置が完了したので、巻き取り機3から内管2を引き出して、図6−1(b)に示すように内管2を外管1内に挿入して行く。このとき、パッカー24は収縮状態にしておく。そして、図6−1(c)に示すように内管2を外管1の最下位置まで挿入すると、制御盤6(図1)の操作部64を操作して地盤注入材の注入段階数を設定する。設定された注入段階数は制御盤6のメモリ62に記憶される。なお、注入段階数の設定は前もって行っておいてもよい。
続いて、地盤注入材を地盤G中へ注入するために、操作部64を操作して注入装置100に動作を開始させる。図7は、注入装置100による注入工法の手順を示すフローチャートである。各処理は、制御盤6のCPU61がメモリ62に記憶された制御プログラムに従って実行する。図7において、CPU61は、まず、設定された注入段階数Zをメモリ62から読み込み(ステップS1)、次に、巻き取り機3のモータ31を駆動して内管2を所定速度で引き上げて行く(ステップS2)。内管2を引き上げて行くことにより、図6−2(d)に示すように内管2に設けた近接センサ28が外管1に設けた磁性リング13に接近すると、磁性リング13を検出して検出信号を出力する。近接センサ28から検出信号を受けると、CPU61は、近接センサ28が磁性リング13を検出したので(図7のステップS3:YES)、前述したように流体用ポンプ4(図1)によって流体を内ホース22(図3(a))内に所定の圧力で供給することによりパッカー24を膨張させ、かつ、モータ31の駆動を停止して巻き取り装置3による内管2の引き上げを停止する(ステップS4)。なお、パッカー24の膨張開始タイミング(すなわちポンプ4による流体の供給開始タイミング)と、内管2の引き上げ停止タイミング(すなわちモータ31の駆動停止タイミング)とは、ずれていてもよいし、同時でもよい。
図6−2(e)に示すようにパッカー24が膨張し、かつ内管2の引き上げが停止すると、内管2のパッカー24間に外管1の注入口11dが位置した状態で内管2が外管1内で停止して固定される。続いて、CPU61は、前述したように地盤注入材用ポンプ5(図1)によって地盤注入材を外ホース21内および吐出パイプ23内に供給し、吐出口21bとパッカー24間の注入口11dとを通して地盤G中へ注入する(図7のステップS5)。これにより、図6−2(f)に矢印で示すように、最下位置の1つ上に設置されたスリーブパイプ11の注入口11dから周囲の地盤G中へ地盤注入材の1段階目の注入が行われる。そして、地盤注入材を所定量供給すると、CPU61は、地盤注入材用ポンプ5による地盤注入材の供給を停止した後に、前述したように流体用ポンプ4によってパッカー24内への流体の供給圧力を減圧することによりパッカー24を収縮させる(図7のステップS6)。図6−3(g)に示すようにパッカー24が収縮すると、内管2は外管1内で径方向に固定されていない状態(フリーな状態)になる。図6−3(g)に示すLは地盤G中へ注入されて浸透した地盤注入材である。
その後、CPU61は、設定された注入段階数Zでの地盤注入材の注入が完了したか否かを判定する(図7のステップS7)。このとき、地盤注入材の1段階目の注入は完了したが、設定された注入段階数Zの注入はまだ完了していないと判断すると(ステップS7:NO)、CPU61は、ステップS2へ移行して、再び巻き取り機3によって内管2を所定速度で引き上げて行く。そして、図6−3(h)に示すように近接センサ28が磁性リング13に接近すると、上述したように近接センサ28が磁性リング13を検出するので(図7のステップS3:YES)、CPU61は、流体用ポンプ4によってパッカー24内への流体の供給圧力を所定の圧力まで加圧することによりパッカー24を膨張させ、かつ巻き取り機3による内管2の引き上げを停止し(ステップS4)、その後、地盤注入材を地盤G中へ注入する(ステップS5)。これにより、図6−3(i)に矢印で示すように、最下位置の2つ上に設置されたスリーブパイプ11の注入口11dから周囲の地盤G中へ地盤注入材の2段階目の注入が行われる。地盤注入材を所定量注入すると、CPU61は、上述したようにパッカー24内への流体の供給圧力を減圧することによりパッカー24を収縮させて(図7のステップS6)、設定された注入段階数Zでの地盤注入材の注入が完了したか否かを判定し(ステップS7)、完了していなければ(ステップS7:NO)、上述したようにステップS2〜ステップS7の各処理を繰り返し実行する。
そして、ステップS2〜ステップS7の各処理を何回か繰り返し実行した後、ステップS7で、設定された注入段階数Zでの地盤注入材の注入が完了したと判断すると(ステップS7:YES)、CPU61は、巻き取り機3のモータ31を駆動して内管2を最上位置まで引き上げ(ステップS8)、処理を終了する。このとき、内管2は、図6−4(k)に示すような状態で停止しているため、当該内管2を外管1内から引き抜いて、地上に設置した巻き取り装置3等を撤去する。この後、地盤G中に浸透した地盤注入材Lが硬化すると、図7−4(l)に示すように外管1の周囲の地盤G’が強化される。
以上のように、外管1内で内管2を引き上げて移動させて行き、近接センサ28が磁性リング13を検出したときに、内管2のパッカー24を膨張させ、かつ内管2の移動を停止することで、パッカー24間に所定深度にある外管1の注入口11dが位置した状態で、内管2を停止させて外管1内に固定することができる。なお、パッカー24の膨張開始タイミングと内管2の移動停止タイミングとを略同時にすると、パッカー24間に注入口11dが位置した状態がずれることなく確実に保持されたまま、内管2を外管1内に即座に固定することができる。また、内管2の吐出口23b近傍に近接センサ28を設けているので、内管2を引き上げて行くことによりホース21、22が伸びても、近接センサ28から吐出口23bまでの伸びは極めて微小であるため、その伸びが蓄積してパッカー24間に所定深度にある注入口11dを位置させることができなくなるということはない。従って、外管1内に固定した内管2の外ホース21内および吐出パイプ23内に地盤注入材を供給することにより、地盤注入材を吐出口23bとパッカー24間にある注入口11dとを通して所定深度の地盤G中へ確実に注入することが可能となる。
また、外管1内に挿入した内管2は、上述したように下方から上方へと引き上げて移動させて行く以外に、上方から下方へと押し下げて移動させて行くことも可能である。しかしながら、内管2の外ホース21内や吐出パイプ23内に供給した地盤注入材は、殆どの量が上述したように吐出口23bとパッカー24間にある注入口11dとを通って地盤G中に注入されて行くが、一部の量は吐出口23bから吐出した後に外管1内に残存して溜まってしまうので、内管2を押し下げて移動させて行った場合は、先に供給して外管1内に溜まった地盤注入材が邪魔になって、外管1内で内管2を下方へ移動させるのが困難になる。特に、地盤注入材として薬液等を用いた場合は、先に供給して外管1内に溜まった地盤注入材が徐々に硬化し、外管1内で内管2を下方へ移動させることができなくなる。然るに、上述したように外管1内で内管2を引き上げて移動させて行くと、先に供給して外管1内に溜まった地盤注入材が邪魔になることはなく、外管1内で内管2を下方から上方へと比較的容易に移動させて行くことが可能となる。このため、内管2を引き上げてからパッカー24を収縮させるまでの一連の工程を繰り返し行うことで、地盤注入材を地盤G中の深度の深い位置から深度の浅い位置へと順次確実に注入することが可能となる。
また、制御盤6の操作部64を操作することにより、地盤注入材を段階的に注入するための注入段階数を任意に設定できるので、設定した注入段階数で地盤注入材を地盤中へ自動的に注入することが可能となる。さらに、外管1に磁性リング13を設け、内管2に近接センサ28を設けたことで、安価な磁性リング13は多数必要となる一方、磁性リング13よりも高価な近接センサ28は単一ですむので、注入装置100全体のコストを低く抑えることができる。
以上述べた実施形態では、外管1に設けられた磁性体として、磁性リング13をスリーブパイプ11の外周面11cに装着した場合を例に挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、例えば図8(a)に示すように磁性体金属からなる環状、棒状、または板状の磁性部材15を、スリーブパイプ11の内周面11eに装着してもよい。また、例えば図8(b)に示すような、ゴムに磁性体金属粉を混ぜ込んで成形した磁性スリーブ16を、スリーブパイプ11の注入口11dを覆うように装着し、この磁性スリーブ16を逆止弁および磁性体として兼用してもよい。
さらに、上記以外に磁性体として、例えば図9に示すように管軸方向U、Dと平行な方向の幅Waを所定幅より大きくした磁性部材17を用いてもよい。図9では、磁性部材17の幅Waは、パッカー24間の間隔Wbよりも小さくなっていて、近接センサ28の幅Wcよりも大きくなっている(Wc<Wa<Wb)。なお、所定幅としては、近接センサ28の幅Wcに代えて、近接センサ28の検知領域により決まる幅を用いてもよい。このような磁性部材17を用いることで、パッカー24間に注入口11dが位置した状態で近接センサ28が磁性部材17を検出する時間を長くする(つまり検出範囲を広くする)ことができる。このことを利用して、例えば図10に示すような手順で注入装置100による注入を行ってもよい。なお、図10では、前述した図7と同一処理については同一符号を付してある。図10において、CPU61は、まず、設定された注入段階数Zをメモリ62から読み込み(ステップS1)、次に、巻き取り機3によって内管2を引き上げて行く(ステップS2)。そして、近接センサ28が磁性部材17に接近して磁性部材17を検出すると(ステップS3a:YES)、CPU61は、パッカー24を膨張させ、かつ内管2の引き上げを停止する(ステップS4)。パッカー24を膨張させ、かつ内管2の引き上げを停止させた後に、近接センサ28が磁性部材17を検出していれば(ステップS4a:YES)、パッカー24間に注入口11dが位置した状態で内管2が停止しているので、CPU61は、地盤注入材を地盤G中へ注入し(ステップS5)、その後、図7で説明したのと同様に、ステップS6以降の処理を行う。このようにすると、地盤注入材を所定深度の地盤G中へ一層確実に注入することができる。一方、ステップS4aで、内管2の伸び等が原因で近接センサ28が磁性部材17を検出していなければ(ステップS4a:NO)、パッカー24間に注入口11dが位置した状態で内管2が停止していないので、CPU61は、地盤注入材を地盤G中へ注入することなく、異常停止して(ステップS4b)、処理を終了する。このようにすると、地盤注入材の無駄な使用を防止することができる。
また、以上の実施形態では、近接センサ28のリード線29を、外ホース21の外周面21aに沿うように配線した場合を例に挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、例えば図11(a)に示すように、近接センサのリード線29fを外ホース21と内ホース22との間に介挿して配線してもよい。また、図11(b)に示すように、近接センサのリード線29gと、地盤注入材を供給するためのホース21gと、パッカー膨張用の流体を供給するためのホース22gとを熱収縮チューブ71等で束ねて配線してもよい。
また、以上の実施形態では、外管1に設けられた被検出体として磁性体金属からなる磁性リング13を、内管2に設けられた検出手段として高周波発振形の近接センサ28をそれぞれ用いた場合を例に挙げているが、本発明はこの組み合わせのみに限定するものではない。これ以外に、例えば、被検出体として、鉄・ニッケル等の強磁性体や、アルミニウム・銅等の弱磁性体といった磁性体金属からなる部材を用い、検出手段として、高周波発振形・差動コイル形等の近接センサや、磁気抵抗素子と磁石またはホール素子と磁石からなる磁性体検出センサを用いて、相互に合わせてもよい。また、例えば被検出体として永久磁石を用い、検出手段としてリードスイッチ等を用いてもよい。また、例えば検出手段として静電容量形の近接センサ等を用いれば、金属だけでなく非金属も検出できるので、被検出体として非金属からなる部材を用いてもよい。さらに、例えば被検出体としてミラー等の反射板を用い、検出手段として反射型のフォトセンサ等を用いてもよい。つまり被検出体と検出手段としては、被検出体と検出手段が所定の距離に接近したときに、検出手段が被検出体を検出することができるものであればよい。なお、静電容量形の近接センサや反射型のフォトセンサ等を用いた場合は、被検出体とセンサとの間に地盤注入材や異物が介在すると、センサによって被検出体を検出できないおそれがある。これに対して、磁性体検出センサを用いた場合は、磁性体と磁性体検出センサとの間に地盤注入材や異物が介在しても、磁性体検出センサによって磁性体を確実に検出することができる。
さらに、以上の実施形態では、外管1内で内管2を移動させる移動手段として、内管2を巻き取りながら引き上げて行く巻き取り機3を用いた場合を例に挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に移動手段としては、例えば内管2を把持するアクチュエータを連結した空気式または油圧式のエアーシリンダや、ジャッキ等を用いてもよい。
1 外管
2 内管
3 巻き取り機
4 流体用ポンプ
5 地盤注入材用ポンプ
11d 注入口
13 磁性リング
15 磁性部材
16 磁性スリーブ
17 磁性部材
23b 吐出口
24 パッカー
28 近接センサ
61 CPU
64 操作部
100 注入装置
G 地盤
H 掘削孔
L 地盤注入材
U、D 管軸方向
Wa 磁性部材の幅
Wb パッカー間の間隔
Z 注入段階数
2 内管
3 巻き取り機
4 流体用ポンプ
5 地盤注入材用ポンプ
11d 注入口
13 磁性リング
15 磁性部材
16 磁性スリーブ
17 磁性部材
23b 吐出口
24 パッカー
28 近接センサ
61 CPU
64 操作部
100 注入装置
G 地盤
H 掘削孔
L 地盤注入材
U、D 管軸方向
Wa 磁性部材の幅
Wb パッカー間の間隔
Z 注入段階数
Claims (6)
- 管軸方向に所定の間隔をおいて複数の注入口が形成された外管と、吐出口が形成され当該吐出口よりも先端側と後端側の外周面に膨縮自在なパッカーがそれぞれ設けられた内管とを用いて、地盤注入材を地盤中へ段階的に注入する地盤注入材の注入工法であって、
前記外管には、前記注入口に対応するように管軸方向に所定の間隔をおいて被検出体が設けられ、前記内管の前記吐出口の近傍には、前記パッカー間に前記注入口が位置する状態で前記被検出体を検出するように検出手段が設けられていて、
地盤に形成した掘削孔に前記外管を設置して当該外管内に前記内管を挿入した後、内管を管軸方向に移動させて行き、前記検出手段が前記被検出体を検出すると、前記パッカーを膨張させかつ内管の移動を停止し、内管内に地盤注入材を供給することにより当該地盤注入材を前記吐出口と前記パッカー間の前記注入口とを通して地盤中に注入し、地盤注入材を所定量供給すると、当該地盤注入材の供給を停止して前記パッカーを収縮させ、再び前記内管を管軸方向に移動させて行くことを特徴とする地盤注入材の注入工法。 - 請求項1に記載の地盤注入材の注入工法において、
前記掘削孔に設置した前記外管内に前記内管を挿入した後、内管を管軸方向に引き上げて行き、内管を引き上げてから前記パッカーを収縮させるまでの一連の工程を繰り返し行うことを特徴とする地盤注入材の注入工法。 - 管軸方向に所定の間隔をおいて複数の注入口が形成された外管と、吐出口が形成され当該吐出口よりも先端側と後端側の外周面に膨縮自在なパッカーがそれぞれ設けられた内管と、前記パッカーを膨張または収縮させるパッカー膨縮手段と、前記内管内に地盤注入材を供給する注入材供給手段とを備え、地盤注入材を地盤中へ段階的に注入する地盤注入材の注入装置であって、
前記内管を管軸方向へ移動させる移動手段と、
前記外管に前記注入口に対応するように管軸方向に所定の間隔をおいて設けられた被検出体と、
前記内管の前記吐出口の近傍に前記パッカー間に前記注入口が位置する状態で前記被検出体を検出するように設けられた検出手段と、
前記パッカー膨縮手段と前記注入材供給手段と前記移動手段とをそれぞれ制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
地盤に形成した掘削孔に前記外管を設置して当該外管内に前記内管を挿入した後に、前記移動手段によって前記内管を管軸方向に移動させて行き、
前記検出手段によって前記被検出体を検出すると、前記パッカー膨縮手段によって前記パッカーを膨張させ、かつ前記移動手段による内管の移動を停止し、前記注入材供給手段によって内管内に地盤注入材を供給して当該地盤注入材を前記吐出口と前記パッカー間の前記注入口とを通して地盤中に注入し、
前記注入材供給手段によって地盤注入材を所定量供給すると、地盤注入材の供給を停止して、前記パッカー膨縮手段によって前記パッカーを収縮させ、再び前記移動手段によって内管を管軸方向に移動させて行くことを特徴とする地盤注入材の注入装置。 - 請求項3に記載の地盤注入材の注入装置において、
地盤注入材を段階的に注入するための注入段階数を設定する設定手段を備え、
前記制御手段は、前記設定手段で設定された前記注入段階数に基づいて、前記内管を移動させてから前記パッカーを収縮させるまでの一連の工程を繰り返し行うことを特徴とする地盤注入材の注入装置。 - 請求項3または請求項4に記載の地盤注入材の注入装置において、
前記被検出体の管軸方向と平行な方向の幅を、前記パッカー間の間隔よりも小さい範囲で所定幅より大きくし、
前記制御手段は、前記パッカーを膨張させかつ前記内管の移動を停止した後に、
前記検出手段によって前記被検出体を検出していれば、前記注入材供給手段によって内管内に地盤注入材を供給し、前記検出手段によって前記被検出体を検出していなければ、前記注入材供給手段によって内管内に地盤注入材を供給しないことを特徴とする地盤注入材の注入装置。 - 請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の地盤注入材の注入装置において、
前記被検出体は磁性体から構成され、前記検出手段は前記磁性体を検出可能な磁性体検出センサから構成されていることを特徴とする地盤注入材の注入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003322264A JP2005090009A (ja) | 2003-09-12 | 2003-09-12 | 地盤注入材の注入工法および注入装置 |
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JP2003322264A JP2005090009A (ja) | 2003-09-12 | 2003-09-12 | 地盤注入材の注入工法および注入装置 |
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ID=34453671
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011153401A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-08-11 | Kyokado Kk | 注入管装置および注入工法 |
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-
2003
- 2003-09-12 JP JP2003322264A patent/JP2005090009A/ja active Pending
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