JP2005089999A - トンネル用セグメント - Google Patents
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Abstract
【選択図】 図2
Description
このため、通水部端部における通水量が多くなるように、通水部端部のセグメント厚さ方向の寸法を大きくすると、機械式連結部をトンネル内周側に偏らせて設けて、その機械式連結部と通水部端部との間にシール材を装着する必要があるので、シール材のセグメント厚さ方向での装着幅が狭くなって、シール性を確保しにくい欠点があるとともに、トンネル周方向で隣り合うセグメントの突合せ部に、その突合せ部におけるトンネル内周側端部を支点にして、トンネル外周側端部どうしの間隔を拡げる方向のモーメントが作用したときに、トンネル内周側に偏らせて設けた機械式連結部に大きな引っ張り力が作用するおそれがあり、連結強度を確保しにくい欠点がある。
また、機械式連結部に大きな引っ張り力が作用しても連結強度を確保できるように、機械式連結部をセグメント厚さ方向に並べて配置したり、大型の機械式連結部を配置し、シール性も確保し易いように、シール材のセグメント厚さ方向での装着幅を大きくすると、通水部端部のセグメント厚さ方向の寸法が小さくなって、通水部端部における通水量が少なくなる欠点がある。
更に、通水部端部における通水量が多くなるように、通水部端部のセグメント厚さ方向の寸法を大きくし、機械式連結部に大きな引っ張り力が作用しても連結強度を確保できるように、機械式連結部をセグメント厚さ方向に並べて配置したり、大型の機械式連結部を配置し、シール性も確保し易いように、シール材のセグメント厚さ方向での装着幅も大きくすると、セグメント厚さが極厚になって、セグメントが大型化するとともに、トンネル外径が大きくなって地中掘削量が増大するなどの欠点がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、セグメント厚さを特に厚くすることなく、通水部端部における通水量を多くすることができる上、機械式連結部の連結強度も、突合せ部のシール性も確保し易いトンネル用セグメントを提供することを目的とする。
機械式連結部と通水部端部とをトンネル長手方向に位置をずらせてトンネル周方向端部に設けて、トンネル周方向端部どうしの突合せ部をシールするシール材を一連に装着可能に設けてあるので、シール材と機械式連結部とがセグメント厚さ方向に並んで重複する部分と、シール材と通水部端部とがセグメント厚さ方向に並んで重複する部分とをトンネル長手方向に並べた状態で、シール材をトンネル周方向端部に一連に装着することができ、機械式連結部に大きな引っ張り力が作用しても連結強度を確保できるように、機械式連結部をセグメント厚さ方向に並べて配置したり、大型の機械式連結部を配置しても、また、通水部端部のセグメント厚さ方向の寸法を大きくしても、セグメント厚さが厚くならないように、シール材のセグメント厚さ方向での装着幅を大きくすることができる。
また、シール材を、機械式連結部のトンネル外周側と通水部端部のトンネル内周側とに沿って一連に装着可能に設けてあるので、地下水などの機械式連結部側への流入を防止できる。
従って、セグメント厚さを特に厚くすることなく、通水部端部における通水量を多くすることができる上、機械式連結部の連結強度も、突合せ部のシール性も確保し易く、機械式連結部の耐久性も向上させることができる。
図1〜図3は、ダクタイル鋳鉄製の本発明によるトンネル用セグメントAを示し、トンネル周方向端部aを形成する二枚の端板1と、トンネル長手方向端部bを形成する二枚の側板2とで、平面視で略矩形、かつ、トンネル長手方向視で円弧状の枠体3を一体形成し、その枠体3の内側に、トンネル内側に向けて開口させる内向き凹溝部4をトンネル周方向に沿わせた円弧溝状に形成してトンネル長手方向の両側に位置するように一体に設けるとともに、トンネル外側に向けて開口させる外向き凹溝部5をトンネル周方向に沿わせた円弧溝状に形成して両内向き凹溝部4間に一体に設けてある、いわゆるコルゲート型に形成し、内向き凹溝部4と外向き凹溝部5との各々に、多数の縦リブ6a,6bをトンネル長手方向に沿わせるように一体に設けてある。
1.本発明によるトンネル用セグメントは、桁板を溶接や鋳造で格子状に設けた、いわゆる主桁型のセグメントや角筒状のいわゆるボックス型のセグメント、或いは、コンクリート製のセグメント、或いは、鋼とコンクリートとの合成セグメントであっても良い。
2.本発明によるトンネル用セグメントは、道路や鉄道用のトンネルを構築するために使用するもの以外に、上下水道や地下河川などの導水用や貯水用の空間,共同溝などを地中に構築するために使用するものであっても良い。
3.本発明によるトンネル用セグメントは、空洞状の通水部を設けてあっても良い。
4.本発明によるトンネル用セグメントは、砂や砂利,多孔質の硬質材,パイプ状の金属材料,繊維などの透水性材料を充填してある通水部を設けてあっても良い。
5.本発明によるトンネル用セグメントは、トンネル周方向で隣り合うセグメントの各トンネル周方向端部に設けた蟻溝に亘って嵌合する連結部材でトンネル周方向端部どうしを互いに連結可能な機械式連結部や、トンネル周方向で隣り合うセグメントの一方のトンネル周方向端部に設けた凹部に、他方のトンネル周方向端部に設けた凸部を嵌合してトンネル周方向端部どうしを互いに連結可能な機械式連結部を設けてあっても良い。
6.本発明によるトンネル用セグメントは、樹脂またはゴム系のペースト状のコーキング材(シーリング材)等のシール材を、機械式連結部のトンネル外周側と通水部端部のトンネル内周側とに沿って一連に装着可能に設けてあっても良い。
10a 通水部端部
12 機械式連結部
18 シール材
A セグメント
a トンネル周方向端部
W 地下水
Claims (1)
- トンネル外周側の地下水が流出入自在な通水部をトンネル周方向に沿わせて一連に設けるとともに、その通水部端部をトンネル周方向端部に臨ませ、
トンネル周方向で隣り合うセグメントの前記トンネル周方向端部どうしを突き合わせて、前記通水部端部どうしが連通するように、互いに連結可能な機械式連結部を設けてあるトンネル用セグメントであって、
前記機械式連結部と前記通水部端部とをトンネル長手方向に位置をずらせて前記トンネル周方向端部に設け、
前記トンネル周方向端部どうしの突合せ部をシールするシール材を、前記機械式連結部のトンネル外周側と前記通水部端部のトンネル内周側とに沿って一連に装着可能に設けてあるトンネル用セグメント。
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