JP2004244885A - セグメント - Google Patents

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Masanori Matsuura
正典 松浦
Takayoshi Aoyanagi
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Abstract

【課題】止水性を確保しつつ円形のセグメントリングを拡幅できるセグメントを提供すること。
【解決手段】固定部材3と、その両側に配置されたスライド部材5からなる拡幅用セグメントを有するセグメントリング1を組立てる。また、固定部材3に、固定部材3とスライド部材5との間の止水のために、板状部材9を溶接する。スライド部材5は、ボルト39を用いて、板状部材9の内周面13側に設けられた凹部15に固定される。このボルト39を取り外し、固定部材3に固定された板状部材9に沿ってスライド部材5をスライドさせてセグメントリング1を拡幅した後、再度ボルト39でスライド部材5を板状部材9の凹部15に固定する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セグメントリングの所定の部分に設けられる拡幅用のセグメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路トンネルの分岐・合流部や非常駐車帯、共同溝や下水道等の断面拡幅部などの施工には、トンネルの掘削断面を変化させることができるシールド掘削機が用いられている。従来、矩形断面のトンネルを覆工するための、拡幅可能なセグメントが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−200791号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、円形断面トンネルでは、円形に設置したセグメントリングを拡幅する必要がある。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、止水性を確保しつつ円形のセグメントリングを拡幅できるセグメントを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための第1の発明は、セグメントリングの所定の部分に設けられるセグメントであって、固定部材と、前記固定部材に対してトンネルの断面拡幅方向にスライド可能なスライド部材とを具備することを特徴とするセグメントである。
【0007】
セグメントは、例えば断面がコの字状の固定部材及びスライド部材を入れ子型に配置したものや、固定部材とスライド部材をトンネルの断面拡幅方向に直列に並べたものとする。スライド部材は、固定部材に対してトンネルの断面拡幅方向にスライド可能とする。スライド部材は、必要に応じて、トンネル断面拡幅方向に垂直な面で2つに分割され、分割された2つの部分は、夫々固定部材に対してスライドする。固定部材とスライド部材は、鋼製とするのが好ましい。
【0008】
スライド部材とトンネル軸方向に隣接する他のセグメントとの間には、地山からの漏水を防止するための第1の止水機構が設けられる。第1の止水機構とは、例えば、他のセグメントからスライド部材の方向に張り出した板状部材と、板状部材とスライド部材との間に設けられた弾性止水材とで構成される。板状部材と弾性止水材は、スライド部材をスライドさせたことによりスライド部材と他のセグメントとの間に生じる隙間を塞ぐものである。止水機構として、固定部材の側端部に沿って、スライド部材に凸部を設けてもよい。凸部を設けることにより、スライド部材をスライドさせても、スライド部材と他のセグメントとの間に隙間が生じない。
【0009】
スライド部材と固定部材との間には、地山からの漏水を防止するための第2の止水機構が設けられる。第2の止水機構とは、例えば、固定部材に固定され、トンネル軸方向の長さがスライド部材より長い板状部材である。
【0010】
第1の発明では、セグメントリングの所定の部分に、固定部材と、固定部材に対してトンネルの断面拡幅方向にスライド可能なスライド部材からなるセグメントを設置する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の第1の実施の形態について詳細に説明する。図1は、トンネル4の斜視図、図2は、拡幅用セグメント付近の斜視図、図3は、拡幅用セグメントのトンネル周方向の断面図を示す。
【0012】
拡幅用セグメントを用いてトンネル4の拡幅を行うには、まず、図1に示すように、トンネル4の通常断面部分にセグメントリング1aを設置し、拡幅部分にセグメントリング1を設置する。図1に示すように、トンネル4は、セグメントリング1、セグメントリング1a等からなる。セグメントリング1、セグメントリング1aは、掘削断面の拡幅機能を有する円形のシールド機の内部で組立てられる。
【0013】
セグメントリング1aは、図2に示す複数のセグメント2を環状に組立てたものである。セグメント2は、鋼製、コンクリート製等である。セグメントリング1は、図2に示す通常のセグメント7と拡幅用セグメントを環状に組立てたものである。セグメントリング1には、拡幅後の止水のための部材6(図1)が設けられる。
【0014】
セグメント7は、図2、図3に示すように、側面37、側面33、外周面35で構成される。側面37は外周面35の向かい合う1対の辺に、側面33は残りの1対の辺に設けられる。セグメント7は、鋼製、コンクリート製等である。
【0015】
拡幅用セグメントは、図2、図3に示すように、トンネル軸方向の断面がコの字状の部材である固定部材3と、スライド部材5からなる。スライド部材5は、固定部材3の両側に1つずつ配置される。固定部材3は、外周面17、側面19、側面23、縦リブ21で構成される。側面19は、外周面17の向かい合う1対の辺に、側面23は残りの1対の辺に設けられる。縦リブ21は、側面19に平行な部材であり、ジャッキ推力伝達材として設置される。
【0016】
スライド部材5は、外周面27、側面25、側面31、縦リブ29で構成される。側面25は、外周面27の向かい合う1対の辺に、側面31は外周面27の残りの1対の辺に設けられる。縦リブ29は、側面25に平行な部材であり、ジャッキ推力伝達材として設置される。固定部材3、スライド部材5は、鋼製等とするのが好ましい。
【0017】
図2に示すように、スライド部材5の側面25bとセグメント7の側面33とは、セグメント継手41で固定される。セグメント7と一体化されたスライド部材5は、トンネル拡幅方向、すなわち図2、図3の矢印Cに示す方向にスライド可能である。固定部材3とスライド部材5からなる拡幅用セグメントは、セグメントリング1の上端部(図1のAに示す部分)と下端部の2ヶ所に設けられる。
【0018】
図2、図3に示すように、固定部材3の外周面17には、コーキングと溶接11によって、板状部材9が固定される。板状部材9は、固定部材3やスライド部材5よりトンネル軸方向の長さが長く、両端部10(図2)がセグメントリング1の前後のセグメントリングに重なる。板状部材9の内周面13の2ヶ所には、凹部15が設けられる。板状部材9は、鋼製等とする。
【0019】
トンネル4の拡幅前、すなわち図1に示す状態では、スライド部材5は、図3に示すように、ボルト39を用いて板状部材9に固定される。ボルト39は、スライド部材5の内側から外周面27を貫通して設置される。
【0020】
図4は、拡幅後の拡幅用セグメントのトンネル周方向の断面図、図5は、拡幅後のトンネル4の斜視図を示す。図4は、図5のDに示す部分の拡大図である。図3に示す状態から、スライド部材5を板状部材9に固定しているボルト39を取り外し、セグメント7と一体化されたスライド部材5を矢印Cに示す方向にスライドさせる。そして、図4に示す位置で、ボルト39を用いて、スライド部材5を板状部材9に再度固定する。
【0021】
このとき、図1に示すセグメントリング1は矢印Bに示す方向に拡幅され、図5に示す状態となる。部材6は、セグメントリング1の拡幅により、セグメントリング1aとセグメントリング1との間に生じる隙間を塞ぐ。固定部材3の側面19とスライド部材5の側面25aとの間に形成される空間38への地山からの漏水は、板状部材9によって防止される。
【0022】
このように、第1の実施の形態では、固定部材3と、固定部材3の両側に配置されるスライド部材5からなる拡幅用セグメントを、拡幅予定の円形のセグメントリング所定の部分に設置し、セグメントリング1を形成する。固定部材3に固定された板状部材9に沿ってスライド部材5をスライドさせることにより、セグメントリング1を拡幅させることができる。
【0023】
また、止水機構として、板状部材9を設けることにより、セグメントリング1の拡幅時および拡幅前後に、地山からトンネル4の内部への漏水を防止できる。
【0024】
次に、第2の実施の形態について説明する。図6、図7は、拡幅用セグメント付近の斜視図、図8は、拡幅用セグメントのトンネル軸方向の断面図を示す。図6は、図1のAに示す部分の拡大図である。図10は、図6のFに示す部分を切り取った図である。
【0025】
第2の実施の形態の拡幅用セグメントを用いてトンネル4の拡幅を行うには、まず、第1の実施の形態と同様に、図1に示すように、トンネル4の通常断面部分にセグメントリング1aを設置し、拡幅部分にセグメントリング1を設置する。セグメントリング1、セグメントリング1aは、掘削断面の拡幅機能を有する円形のシールド機の内部で組立てられる。
【0026】
セグメントリング1aは、図6に示す複数のセグメント2を環状に組立てたものである。セグメント2は、図7に示すように、側面71、側面73、外周面75で構成される。側面71は外周面75の向かい合う1対の辺に、側面73は残りの1対の辺に設けられる。セグメント2は、鋼製、コンクリート製等である。
【0027】
セグメントリング1は、図6に示す通常のセグメント45と拡幅用セグメントを環状に組立てたものである。セグメントリング1には、拡幅後の止水ための部材6(図1)が設けられる。セグメント45は、図7に示すように、側面61、側面63、外周面59で構成される。側面61は外周面59の向かい合う1対の辺に、側面53は残りの1対の辺に設けられる。セグメント45は、鋼製、コンクリート製等である。
【0028】
拡幅用セグメントは、図7、図8に示すように、トンネル軸方向の断面がコの字状の部材である固定部材43と、スライド部材51からなる。拡幅用セグメントは、固定部材43と、その内側に入れ子に配置されるスライド部材51との二重構造である。固定部材43は、外周面47、側面49で構成される。側面49は、外周面47の向かい合う1対の辺に設けられる。
【0029】
スライド部材51は、外周面53、側面55、側面57で構成される。側面55は、外周面53の向かい合う1対の辺に、固定部材43の側面49に沿って設けられる。側面57は外周面53の残りの1対の辺に設けられる。スライド部材51は、側面57に垂直な面で切断され、スライド部材51aとスライド部材51bに分割される。固定部材43、スライド部材51は、鋼製等とするのが好ましい。
【0030】
スライド部材51の側面57とセグメント45の側面63とは、セグメント継手67で固定される。スライド部材51の側面57とセグメント45の側面63との間には、弾性止水材58(図11)が設けられる。セグメント55と一体化されたスライド部材61a、スライド部材61bは、固定部材53の軸方向、すなわち図6の矢印Eに示す方向にそれぞれスライド可能である。固定部材43とスライド部材51からなる拡幅用セグメントは、セグメントリング1の上端部(図1のAに示す部分)と下端部の2ヶ所に設けられる。
【0031】
図7、図8に示すように、固定部材43の側面49とスライド部材55の側面51との間には、弾性止水材50が設けられる。また、固定部材43の側面49とセグメント2の側面71との間には、弾性止水材52が設けられる。弾性止水材50、弾性止水材52は、ゴム等である。
【0032】
セグメントリング1の組立てと前後して、図6に示すようにセグメント2の外周面75に、溶接66(図12)によって板状部材65を固定する。板状部材65のセグメント5側の面には、ゴム等の弾性止水材79(図12)が設けられる。板状部材65は、鋼製等とする。
【0033】
図9、図10は拡幅用セグメント付近の斜視図を示す。図9は、図5のDに示す部分の拡大図である。図10は、図9に示すセグメントリング1に、新設のセグメント2を設置する工程を示す図である。図11は、拡幅用セグメント付近のトンネル周方向の断面図、図12はスライド部材41付近のトンネル軸方向の断面図である。図11、図12は、セグメントリング1にセグメント2a、セグメント2b…からなる新設のセグメントリングを固定した状態での断面図を示す。図11は、図12のI−Iによる断面図である。図12は、図11のH−Hによる断面図である。
【0034】
図6に示す状態から、セグメント45と一体化されたスライド部材51a、スライド部材51bを、矢印Eに示す方向にスライドさせ、図9に示す状態にする。すると、図1に示すセグメントリング1は矢印Bに示す方向に拡幅され、図5に示す状態となる。部材6は、セグメントリング1の拡幅により、セグメントリング1aとセグメントリング1との間に生じる隙間を塞ぐ。
【0035】
図11に示すように、固定部材43の外周面47の端部70付近では、スライド部材51の外周面53との間にゴム等の弾性止水材69(パッキン)が設置される。弾性止水材69、前述した弾性止水材50(図7から図9)によって、固定部材43のスライド時に、固定部材43とスライド部材51との間の止水性が確保される。
【0036】
また、図12に示すように、セグメント2の外周面75には、板状部材65が溶接66により固定される。板状部材65のセグメント5側の面には、ゴム等の弾性止水材79(パッキン)が設けられる。板状部材65と弾性止水材79からなる止水機構は、スライド部材41のスライドによりスライド部材41の側面55とセグメント2の側面71との間に生じる隙間77への、地山からの漏水を防止する。
【0037】
セグメントリング1を拡幅した後、図10、図12に示すように、固定部材43の外周面47とセグメント45の外周面59に板状部材81を固定する。板状部材81とスライド部材51の外周面53との間には、ゴム等の弾性止水材83(図12)が設けられる。
【0038】
セグメントリング1の前方には、セグメント2aが設置され、さらに矢印Gに示すようにセグメント2b…が設置され、新設のセグメントリング(図示せず)が形成される。板状部材81は、セグメント2a、セグメント2bの外周面75に固定される。
【0039】
板状部材81と弾性止水材83からなる止水機構は、スライド部材51の側面55とセグメント2a(2b)の側面71との間の隙間75への、地山からの漏水を防止する。図12に示す隙間77、隙間85には、コーキング材が充填される。
【0040】
このように、第2の実施の形態では、断面がコの字の固定部材43と、固定部材43の内側に配置されるスライド部材51からなる拡幅用セグメントを、拡幅予定の円形のセグメントリング所定の部分に設置し、セグメントリング1を形成する。固定部材43に沿ってスライド部材51をスライドさせることにより、セグメントリング1を拡幅させることができる。
【0041】
また、止水機構として、板状部材65と弾性止水材79、板状部材81と弾性止水材83、弾性止水材69を設けることにより、セグメントリング1の拡幅時および拡幅前後に、地山からトンネル4の内部への漏水を防止できる。
【0042】
次に、第3の実施の形態について説明する。図13は、第3の実施の形態の拡幅用セグメント付近の斜視図、図14は、第3の実施の形態の拡幅用セグメントを構成する各部材の斜視図を示す。図13は、図1のAに示す部分を拡大した図である。
【0043】
第3の実施の形態の拡幅用セグメントを用いてトンネル4の拡幅を行うには、まず、第1の実施の形態と同様に、図1に示すように、トンネル4の通常断面部分にセグメントリング1aを設置し、拡幅部分にセグメントリング1を設置する。セグメントリング1、セグメントリング1aは、掘削断面の拡幅機能を有する円形のシールド機の内部で組立てられる。セグメントリング1aは、第1の実施の形態と同様の複数のセグメント2を、環状に組立てたものである。
【0044】
セグメントリング1は、図13に示す通常のセグメント93と拡幅用セグメントを環状に組立てたものである。セグメントリング1には、拡幅後の止水のための部材6(図1)が設けられる。セグメント93は、図13に示すように、側面111、外周面113等で構成される。セグメント93は、鋼製、コンクリート製等である。
【0045】
拡幅用セグメントは、図13に示すように、トンネル軸方向の断面がコの字状の固定部材91、スライド部材95からなる。拡幅用セグメントは、固定部材91と、その内側に入れ子に配置されるスライド部材95との二重構造である。固定部材91は、外周面97、側面99で構成される。側面99は、外周面97の向かい合う1対の辺に設けられる。
【0046】
スライド部材95は、外周面103、側面101、側面105で構成される。側面101は、外周面103の向かい合う1対の辺に、固定部材01の側面99に沿って設けられる。側面105は外周面103の残りの1対の辺に設けられる。側面101のトンネル内周側の辺には、止水機構として凸部107が設けられる。凸部107には、ゴム等の弾性止水材108が設けられる。
【0047】
図13に示すように、固定部材91の内部にスライド部材95を配置すると、凸部97の面位置は、固定部材91の側面99やセグメント93の側面111と同じ位置となる。スライド部材95は、側面101に垂直な面で切断され、スライド部材95aとスライド部材95bに分割される。固定部材91、スライド部材95は、鋼製等とするのが好ましい。
【0048】
スライド部材95の側面105とセグメント93の側面111とは、セグメント継手67(図16)で固定される。スライド部材95の側面105とセグメント93の側面111との間には、弾性止水材104、弾性止水材106(図14、図16)が設けられる。弾性止水材104、弾性止水材106は、ゴム等とする。
【0049】
セグメント93と一体化されたスライド部材95a、スライド部材95bは、固定部材91の軸方向、すなわち図13の矢印Jに示す方向にそれぞれスライド可能である。固定部材91とスライド部材55からなる拡幅用セグメントは、セグメントリング1の上端部(図1のAに示す部分)と下端部の2ヶ所に設けられる。
【0050】
図15は、拡幅後の拡幅用セグメント付近の斜視図を示す。図15は、図5のDに示す部分の拡大図である。図16は、拡幅用セグメント付近のトンネル周方向の断面図、図17は、スライド部材95付近のトンネル軸方向の断面図である。図16、図17は、セグメントリング1にセグメント2c、セグメント2d(図15)等からなる新設のセグメントリングを固定した状態での断面図を示す。図16は、図17のM−Mによる断面図である。図17は、図16のL−Lによる断面図である。
【0051】
図13に示す状態から、セグメント93と一体化されたスライド部材95a、スライド部材95bを、矢印Jに示す方向にスライドさせ、図15に示す状態にする。すると、図1に示すセグメントリング1は矢印Bに示す方向に拡幅され、図5に示す状態となる。部材6は、セグメントリング1の拡幅により、セグメントリング1aとセグメントリング1との間に生じる隙間を塞ぐ。
【0052】
図16に示すように、固定部材91の外周面97の端部110付近では、スライド部材95の外周面103との間にゴム等の弾性止水材109(パッキン)が設置される。止水部材69によって、固定部材91のスライド時に、固定部材91とスライド部材95との間の止水性が確保される。
【0053】
また、図17に示すように、スライド部材95の側面101の端部には、弾性止水材108を有する凸部107が設けられる。弾性止水材108を有する凸部107は、スライド部材95のスライド時およびスライド後に、スライド部材95の側面101とセグメント2の側面71との間の止水性を確保する。
【0054】
セグメントリング1を拡幅した後、セグメントリング1の前方には、図15の矢印Kに示すように、セグメント2c、セグメント2d…が設置され、新設のセグメントリング(図示せず)が形成される。
【0055】
このように、第3の実施の形態では、断面がコの字状の固定部材91と、固定部材91の内側に配置されるスライド部材95からなる拡幅用セグメントを、拡幅予定の円形のセグメントリング所定の部分に設置し、セグメントリング1を形成する。固定部材91に沿ってスライド部材95をスライドさせることにより、セグメントリング1を拡幅させることができる。
【0056】
また、止水機構として、弾性止水材108を有する凸部107、止水部材109等を設けることにより、セグメントリング1の拡幅時および拡幅前後に、地山からトンネル4の内部への漏水を防止できる。
【0057】
なお、第1から第3の実施の形態では、セグメントリング1の上端部と下端部に拡幅用セグメントを設置したが、他の個所に設置してもよい。また、第2、第3の実施の形態では、固定部材43(固定部材91)の内側にスライド部材51(スライド部材95)を配置したが、固定部材43(固定部材91)の外側にスライド部材51(スライド部材95)を配置し、スライドさせてもよい。この場合、板状部材65と弾性止水材79(板状部材81と弾性止水材83)や弾性止水材108を有する凸部108等の止水機構は、トンネル拡幅時およびトンネル拡幅後に固定部材43(固定部材91)とセグメント2との間の止水性が確保されるように設置される。
【0058】
さらに、スライド部材51(スライド部材95)を分割せずにトンネルの片回りにスライドさせてセグメントリング1を拡幅してもよい。固定部材、スライド部材のトンネル軸方向の断面形状は、コの字状に限らず、L字状の部材と矩形部材としてもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、止水性を確保しつつ円形のセグメントリングを拡幅できるセグメントを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル4の斜視図
【図2】拡幅用セグメント付近の斜視図
【図3】拡幅用セグメントのトンネル周方向の断面図
【図4】拡幅後の拡幅用セグメントのトンネル周方向の断面図
【図5】拡幅後のトンネル4の斜視図
【図6】拡幅用セグメント43付近の斜視図
【図7】拡幅用セグメント43付近の斜視図
【図8】拡幅用セグメントのトンネル軸方向の断面図
【図9】拡幅用セグメント43付近の斜視図
【図10】拡幅用セグメント43付近の斜視図
【図11】拡幅用セグメント付近のトンネル周方向の断面図
【図12】スライド部材51付近のトンネル軸方向の断面図
【図13】第3の実施の形態の拡幅用セグメント付近の斜視図
【図14】第3の実施の形態の拡幅用セグメントを構成する各部材の斜視図
【図15】拡幅後の拡幅用セグメント付近の斜視図
【図16】拡幅用セグメント付近のトンネル周方向の断面図
【図17】スライド部材95付近のトンネル軸方向の断面図
【符号の説明】
1、1a………セグメントリング
2、2a、2b、2c、2d、5、53………セグメント
3、43、91………固定部材
5、51、51a、51b、95、95a、95b………スライド部材
9、65、78………板状部材
50、52、69、79、83、104、106、108、109………弾性止水材
107………凸部

Claims (8)

  1. セグメントリングの所定の部分に設けられるセグメントであって、
    固定部材と、
    前記固定部材に対してトンネルの断面拡幅方向にスライド可能なスライド部材と、
    を具備することを特徴とするセグメント。
  2. 前記固定部材及び前記スライド部材は、断面がコの字状であることを特徴とする請求項1記載のセグメント。
  3. 前記スライド部材とトンネル軸方向に隣接する他のセグメントとの間に第1の止水機構が設けられることを特徴とする請求項1記載のセグメント。
  4. 前記第1の止水機構は、
    前記他のセグメントから前記スライド部材の方向に張り出した板状部材と、
    前記板状部材と前記スライド部材との間に設けられた弾性止水材と、
    であることを特徴とする請求項3記載のセグメント。
  5. 前記第1の止水機構は、
    前記固定部材の側端部に沿って、前記スライド部材に設けられた凸部であることを特徴とする請求項3記載のセグメント。
  6. 前記スライド部材と前記固定部材との間に第2の止水機構が設けられることを特徴とする請求項1記載のセグメント。
  7. 前記第2の止水機構は、
    前記固定部材に固定され、トンネル軸方向の長さが前記スライド部材より長い板状部材であることを特徴とする請求項6記載のセグメント。
  8. 前記スライド部材は2つに分割され、夫々が前記固定部材に対してスライドすることを特徴とする請求項1記載のセグメント。
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