JP2005089289A - ガラスペースト及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い封止強度特性と信頼性のある封止状態を併せ持つガラスペーストを提供する。
【解決手段】本発明のガラスペーストは、無機酸化物ガラス粉末と有機成分とを含有するガラスペーストであって、該ガラスペースト中に存在する外形寸法が10μm以上の有機質異物の個数が30個/100g以下である。これにより、焼成時に異物から発生する気体によって気密封止の信頼性が損なわれるような封止形体となるのを防止することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、気密封止構造体を形成するガラスペースト及びその製造方法に関し、さらに詳しくはプラズマディスプレイパネル等の隔壁形成材料に適するガラスペースト及びその製造方法に関する。
気密封止構造体を構成するために使用されるガラスペーストは、無機酸化物ガラス粉末と有機成分とを含有しており、種々の成型法を利用して複雑な構造体を成形、焼成することで、所望とする性能を実現できるため、光部品用途や電子部品用途さらに画像表示デバイス用途等で多数使用されている。その中でも特に精細かつ緻密な構造体を形成するために、ガラスペーストにより精細な配列構造を形成するものとして、例えばプラズマディスプレイパネル(以下PDPと略す)を構成する隔壁(バリアリブ、障壁)形成用途で利用されるガラスペーストがある。
PDPは自己発光型の画像表示装置であって、軽量薄型、高視野角等の優れた特性を有するフラットディスプレイであるが、図1にその代表的な構造を部分断面図で示した様に、前面ガラス基板11と背面ガラス基板12の2枚の基板間を多数のガス放電部に仕切るための隔壁13が設けられている。また、ガラス基板11上には対をなすITO等よりなる透明電極16が形成され、この透明電極16間で電圧が印加されることによってプラズマ放電が発生する。そしてこの透明電極16上には、基板ガラスを被覆するように誘電体層17とMgO等よりなる保護膜4が形成されている。背面ガラス12上には、アドレス電極18が形成され、さらにそれを被覆するように蛍光体21が塗布されている。透明電極16間に電圧が印加されて、隔壁13によって仕切られた放電空間20内にプラズマが発生して、プラズマ放電によって紫外線が蛍光体21に照射され、蛍光体21が発光するというのが、このPDPの基本的な動作原理である。
上記のPDPパネルの隔壁を成形する方法としては、特許文献1に記載されているに、層状に形成したリブ層上に、所望のパターンを有するレジスト膜を形成し、その後にサンドブラスト加工で不要部を除去して隔壁を形成するサンドブラスト法、特許文献2に記載されているように、厚膜ペーストのスクリーン印刷と焼成を複数回繰り返すことによって隔壁を形成する印刷法、さらに感光性ペースト法やプレス法、転写法等がある。いずれの方法を採用するにしても、この隔壁13の大きさは、幅50〜120μm程度であって、その高さは70〜300μmという微細な障壁構造物である。そして、何らかの理由でこの隔壁が気密性、装置内部のガス純度、構造強度等を維持、確保することができなくなると、プラズマ放電をおこなうことができなくなり、蛍光体は発光せず、PDPとしての機能が損なわれることとなる。
特開平10−283938号公報 特開平05−101776号公報
前述したように、PDPでガラスペーストが利用される場合、精細な構造を有する隔壁等に使用されるガラスペーストにおいては、そのガラスペースト中に構成成分として意図的に添加されたものではないもの、すなわち気泡、隔壁形成後の傷、サンドブラスト等の加工方法に起因する残渣等の欠陥が隔壁部に存在していると、PDPを組み立てた後に気密性の低下、装置内部のガス純度低下、構造強度の脆弱化等の問題が発生する危険性がある。また、残渣に起因して放電空間20内の真空度が維持できなくなり、電極間に電圧を印加しても充分なプラズマ放電が得られず、結果としてPDPパネルとしての機能を十分に発揮することができなくなる虞もある。
このため、使用する粉末ガラスの粒径を精密に調整し、粉末ガラスの偏析等を防止するために、ガラス粉末と有機溶媒の混合方法や分散方法として各種の装置による調整方法が試用された。また、前述した各種の隔壁形成方法は、さらに種々の改良が施されて、より寸法精度の高い隔壁が形成可能となる方法が採用されるようになってきている。また、真空度を損なうものとして、隔壁を構成する材料中の吸着ガスや水分等についても、減圧状態では充分な配慮が必要であって、隔壁構成材料の加熱処理や特定気体雰囲気中による熱処理等の発明も行われた。
しかし、上述のような各種の取り組みにもかかわらず、PDPを大規模に生産する設備により、ガラスペーストを使用して隔壁を形成する際、組み立て成形品についての品質検査において、充分な真空状態が実現できず、PDPに所望の性能を発揮できない場合が発生した。このような不具合は、高品質で高い歩留まりの製造状態を構築し、安定した製造によって需要に見合う生産を実現するためには、大きな障害となるものであった。
本発明者らは、かかる状況に鑑み、PDP等の気密封止構造体に利用されるガラスペーストとして、これまで求められてきた諸特性に加え、高い封止強度特性と信頼性のある封止状態を併せ持つガラスペースト及びその製造方法の提供を課題とするものである。
本発明のガラスペーストは、無機酸化物ガラス粉末と有機成分とを含有するガラスペーストであって、該ガラスペースト中に存在する外形寸法が10μm以上の有機質異物の個数が30個/100g以下であることを特徴とする。
本発明のガラスペーストにおいて、より安定した構造体を形成するためには有機質異物の数量は、30個/100g以下であるが、より好ましくは20個/100g以下、10個/100g以下と少ない方がよい。そしてさらに好ましくは5個/100g以下とすることである。
ここで、有機質異物とは、C(炭素)、H(水素)、O(酸素)を主元素として構成される有機化合物{Cl(塩素)等のハロゲン元素やS(イオウ)、N(窒素)、P(燐)等、さらにマグネシウムや鉄等の微量金属を含有する場合もある}を主成分とするものであり、上記の有機化合物がC原子の共有結合を特徴とし、かつ、意図してガラスペースト中に添加していないものを意味する。
上記の有機質異物は、通常、ガラスペーストの製造工程内で使用される装置、工具等を発生源とするものであって、製造途中の工程の各段階において使用治具等からやむなく混入するものである。この有機質異物は、どのような装置、工具等を使用するかによって、その種類や発生量は異なる。このような有機質異物の例を幾つか示すと以下のようなものがある。例えば、凝集物の破砕に利用される3本ロールに搭載されているスキージと呼ばれる部品は、3本ロールで処理したガラスペーストをロールから引き剥がす役割を有するものであるが、ガラス粉末やフィラー粉末によって経時的に摩耗される。そして、この摩耗粉が有機質異物となる。また、ペーストを扱う際に使用するヘラや保管容器等の道具も有機質異物の発生原因となる場合がある。あるいは、ガラス粉末の製造工程において、粗砕ガラスを一時保管する容器等の内壁が経時的に摩耗することによって、有機質異物が発生する場合もある。
有機質異物の外形寸法は、平均粒径や、最大又は最小粒径のことではなく、個々の有機質異物粒子ついての長軸径を意味している。この長軸径とは、短軸径に直交する2本の平行線で粒子の投影像を挟んだときの間隔であって、短軸径は投影像を2本の平行線で挟み最小の間隔を示す時の間隔のことである。
また、本発明のガラスペーストは、上記の構成に加え、有機質異物が、無機酸化物ガラスの平均粒径の10倍以上大きい外形寸法を有することを特徴とする。
ここで、有機成分以外の有機質異物が、無機酸化物ガラスの平均粒径の10倍以上大きい外形寸法を有するとは、有機質異物の外形寸法が無機酸化物ガラスによる粉末の平均粒径に対して10倍以上であることを意味している。そして、有機質異物の外形寸法とは、上述のように、個々の有機質異物粒子の長軸径を意味している。
また、本発明のガラスペーストは、上記の構成に加え、有機質異物が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、テトラフルオロエチレンの重合体、セルロース、及びレーヨンの中から選択される1以上の成分を含むものであることを特徴とする。
好ましくは、ポリプロピレン(プロピレンC36の重合体 Polypropylen (CH3CH2CH)n)、ポリエチレン(Polyethylene (CH2CH2n)、ポリアミド(Polyamide)、テトラフルオロエチレンCF2CF2の重合体(Polytetrafluoroethylene (CF2CF2n)、セルロース(Cellulose (C6105n)、レーヨン(layon)の中から選択される1種類以上の成分を質量百分率で1%以上含有する。
また、有機質異物は、上記の成分に加え、アセテート、アクリル、アズロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロリド、ポリビニリデンクロリド、マニラアサ、アマ、ジュート、サイザル、羊毛、綿、絹、モヘア、カラムシ、リネン、ビキューナ、カボック、インドアサ、ポリ(1−ブテン)、ポリ(3−メチル−1ブテン)、ポリ(1−ペンテン)、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ジエンスチレンコポリマー、エチレンプロピレンコポリマー、ポリウレタンを質量百分率で2%以上含有するものであってもよい。
また、本発明のガラスペーストは、上記の構成に加え、有機質異物の外形寸法が、2.0mm以下であることを特徴とする。
ここで、有機質異物の外形寸法は、上述のように、個々の有機質異物粒子の長軸径である。10μm未満の外形寸法を有する有機質異物は、検出が困難となる場合が多く、除去できない場合が多いが、2.0mm(2000μm)以上の外形寸法を有する有機質異物は、通常の分級操作等によって充分除去が可能である。
また、本発明のガラスペーストは、上記の構成に加え、有機質異物が、繊維状、薄片状、又は塊状の形態であることを特徴とする。
ここで、有機質異物は、必ずしも、繊維状、薄片状、塊状のうちいずれか1の形態のみを択一的に呈している必要はなく、上記の3つの形態のうち、2つ以上又は全ての形態が複合されたような状態となっていても良い。上記の3つの形態のうち、特に精細な配列構造等を形成する場合に問題となるのは、繊維状、薄片状の形態を有する有機質異物であるが、塊状である場合にも、高温に加熱されて発泡の原因となる場合がある。
また、本発明のガラスペーストは、上記の構成に加え、無機酸化物ガラス粉末が40〜85質量%、有機成分が15〜60質量%であることを特徴とする。
無機酸化物ガラス粉末と有機成分の含有比率は、ガラスペーストの粘性、流動特性や成形性等の性質に大きく影響するものであって、気密封止構造体を所望の成形方法で製造するために重要である。無機酸化物ガラス粉末の比率が40質量%未満になると、気密封止構造体を焼成する際に緻密化した構造を形成しがたく、無機酸化物ガラス粉末の含有比が85質量%を越えると、ガラスペーストの成形性を他の条件等によって調節しにくくなる。したがって、無機酸化物ガラス粉末の配合比率は40質量%から85質量%までの範囲であることが好ましい。例えば、PDP等の微細な配列構造を形成する用途でガラスペーストが使用される場合には、この条件はさらに厳しくなり、無機酸化物ガラス粉末の配合比率は45質量%から70質量%の範囲とする方がよい。
また、有機成分の含有比率については、60質量%より多くなるとガラスペーストの粘性が小さくなりすぎ、また、成形後のガラスペーストの生地から焼成等する場合の脱気処理にも時間を要するため、60質量%以下とする方がよい。一方、有機成分の含有比率が15質量%より少なくなると、ガラスペーストの流動性が小さくなりすぎるため、ガラスペーストの成形性が阻害され、微細な形状を有する構造体などを形成することが困難となる。そして、20μm以下の平均粒径を有するガラス粉末を採用する場合には、このような傾向がより顕著になるため、有機成分の含有比率は18質量%から50質量%が好ましく、さらに好ましくは20質量%から45質量%の範囲とする方がよい。
また、本発明のガラスペーストは、上記の構成に加え、軟化点が620℃以下であることを特徴とする。
ここで、軟化点が620℃以下であることは、ガラスペーストの焼成によって、ガラス基板等の他の気密構造体を構成する部位に支障がでないようにするために必要となる条件であって、軟化点がこの温度より高くなると、ガラス基板の変形等に伴う機能低下といったような支障が生じる場合もある。また、620℃より高い軟化点を有する場合には、焼成時の泡切れ性が劣化する場合がある。さらに好ましくは、軟化点が570℃以下である方がよい。なお、ここでの軟化点は、ガラス粉末について、製品粒径の粉末を用いて計測するものであって、マクロ型示差熱分析計(MacroDTA)を使用して計測したものである。
また、本発明のガラスペーストは、上記の構成に加え、結晶化ガラス粉末及び/または無機結晶質粉末をフィラーとして含有することを特徴とする。
上記の結晶化ガラス粉末はガラスセラミックスよりなる粉末であり、無機結晶質粉末はセラミックス等よりなる粉末である。
ここで、結晶化ガラスとは、ガラス相中に結晶相を加熱処理等により析出させたものであり、無機結晶粉末は、ガラス質を含有しない結晶相のみの粉末である。そして、いずれの粉末を含有する場合でも、フィラーに必要とされる機能を満足すれば支障はない。
また、本発明のガラスペーストは、上記の構成に加え、フィラー中にチタニア、アルミナ、ジルコニア、シリカ、マグネシア及びムライトの何れかを少なくとも1質量%以上含有することを特徴とする。
すなわち、上記のフィラー中に、チタニアと称するTiO2(酸化チタニウム)、アルミナと称するAl23(酸化アルミニウム)、ジルコニアと称するZrO2(酸化ジルコニウム)、シリカと称するSiO2(二酸化珪素)、マグネシアと称するMgO(酸化マグネシウム)、ムライトと称するAl23−SiO2系化合物(3Al23・2SiO2と表記されることが多い)のうち何れかを少なくとも1質量%以上を含有させる。
フィラーは前述したような機能を実現するために添加するものであるが、気密構造体を構成するガラスペーストのフィラーとして特に好適なものは、チタニア、アルミナ、ジルコニア、シリカ、マグネシア、ムライトを含有させたものである。また、ガラスペーストによって精細な配列構造を形成する際には、ジルコニア、アルミナを含有させたフィラーを使用するのが好ましい。そして、本発明のガラスペーストでは、上記フィラーに加えて、ジルコン、ジルコン酸バリウム、コージエライト、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭化珪素、ウレマナイト等のフィラーを一種または2種以上添加してもよく、またその一部を必要に応じて無機顔料等に置換することも可能である。さらに、フィラー粒子の形状については、破砕物であっても、造粒などの処理によって所定形状に成形したものであってもよい。すなわち、球状体、多面体やフィラメント状体等の形体の粉末粒子を適宜選択することが可能である。尚、フィラーの調整方法としては、ボールミル等の各種粉砕、混合装置を必要に応じて併用することが可能である。
本発明のガラスペーストは、ディスプレイ表示素子の気密封着に使用するのに好適である。
例えば、代表的なディスプレイ表示素子であるブラウン管、すなわちCRTのフェースとファンネルの気密封着に、本発明のガラスペーストを適用することができる。
とりわけ、本発明のガラスペーストは、プラズマディスプレイパネル(PDP)、電子放出素子(FED)、蛍光表示管(VFD)に好適である。
プラズマディスプレイの隔壁等のように、非常に微細なミクロンオーダーの構造体を形成する必要のある用途に適用されることによって、本発明のガラスペーストは顕著な効果を奏する。
本発明の無機酸化物ガラス粉末は、有機成分と混合してガラスペーストを構成するための無機酸化物ガラス粉末であって、該無機酸化物ガラス粉末中に存在する外形寸法が10μm以上の有機質異物の個数が20個/100g以下であることを特徴とする。
無機酸化物ガラス粉末中の外形寸法が10μm以上の有機質異物の数は、ガラス粉末100g中で20個以下とすることで、ガラスペーストとして調整した後に所望の流動性を得るのに好都合であって、焼成後の安定した強度を実現するために好適なものである。そして、さらに高い焼成強度を得るためには有機質異物の数は、13個/100g以下とする方がよく、さらに好ましくは6個/100g以下とすることである。そして一層好ましくは、4個/100g以下とすることである。
また、該無機ガラス粉末は、破砕物を含有するのが好ましい。
破砕物は、何らかの機械的な衝撃力によって複数の粒子に粉砕されたものであり、生成した表面は反応性に優れ、活性な状態を有し表面積が大きいため、高温状態に加熱することによって、周囲の他の破砕物と速やかに共融状態となり易いため、好ましいものである。
また、破砕物の含有は、成形顆粒や造粒顆粒、気相や液相から成形された粉末の添加を妨げるものではない。必要とされる性能を実現するために、これらの性状を有するものを所定量を添加することが可能である。
また、本発明のガラスペーストの製造方法は、無機酸化物ガラス粉末と有機成分とを混合分散処理するガラスペーストの製造方法であって、有機質異物の個数が20個/100g以下である無機酸化物ガラス粉末と前記有機成分とを混合分散処理することで、有機質異物の個数が30個/100g以下のガラスペーストとすることを特徴とする。
また、本発明のガラスペーストの製造方法は、ガラス粉末の粉砕・保存時に、その保存容器内張に耐酸化性金属材料を使用することにより無機酸化物ガラス粉末を得ることを特徴とする。
上記の耐酸化性金属材料は、室温で空気中において保管容器として使用できるものであるならば、特に限定されるものではない。例えば、SUS304等のステンレス材料等によって構成され、気密性を確保できる容器であれば使用することができる。
ガラスペーストの混合分散処理は、例えば、ロールミル、ビーズミル、ボールミル等の一般的な混練装置で行うことができる。
ここでのロールミルは、3本ロールに代表される凝集粒子の解砕装置や、その応用装置であり、ビーズミルは、駆動されるビーズを媒体とする媒体撹拌ミルである。また、ボールミルは、セラミックス製のボール等を容器内で転動することによって凝集粒子を解砕する働きをする、いわゆる狭義のボールミルばかりでなく、振動ボールミルや媒体遊星ミル等をも含むものである。
また、本発明のガラスペーストを構成するガラス粉末のガラス組成は、特に限定されるものではないが、PbOを含有するガラスでなければ所望の特性を実現できない場合は、例えばPbO−B23−SiO2系ガラス等を採用することができる。またそれ以外にも、BaO−ZnO−B23系、ZnO−Bi23−B23系等を採用することも可能である。PbO−B23−SiO2系ガラスの例をあげれば、質量百分率でPbO 50〜75%、B23 0〜20%、SiO2 10〜30%、Al23 0〜6%、 ZnO 1〜10%、CaO+MgO+SrO+BaO 0〜10% SnO2+TiO2+ZrO2 0〜6%の組成を有するものが好適に使用できる。また、BaO−ZnO−B23系ガラスの例をあげれば、モル百分率で、BaO 5〜40%、ZnO 20〜55%、B23 15〜50%、SiO2 0〜2%の組成を有するものが好適に使用できる。さらに、ZnO−Bi23−B23系ガラスであれば、質量百分率でZnO 25〜45%、Bi23 15〜35%、B23 10〜30% SiO2 0.5〜8% CaO+SrO+BaO 8〜24%の組成を有するものが好適に使用できる。
また、上記のような組成系のガラスに、適宜必要性に応じた範囲内で、着色成分としてCu、Fe、Ni、Mn、Co、Cr、Ag、Au、Te等を添加することが可能である。これらの添加成分は、酸化物、炭酸塩、金属、硝酸塩、硫酸塩等としてガラス中に添加溶融して所定の機能を満足させることが可能であって、具体的な添加量としては、これらの添加物を酸化物として表して0.5質量%以下の含有量とすることで目的を達成することができる。
また、本発明のガラスペーストは、上記の有機成分として、熱可塑性樹脂、可塑剤、溶剤等を必要に応じて添加することができる。熱可塑性樹脂は、ペーストの乾燥後の強度を高め、また柔軟性を付与する成分であり、その含有量の範囲は、質量百分率で0.1〜20%であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリビニルブチラール、ポリブチルメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチルメタアクリレート、エチルセルロース等を単独、あるいは所定配合比で混合して使用することが可能である。また、可塑剤は、乾燥速度を調整するとともに柔軟性も付与できる成分であり、その含有量は質量百分率で0〜10%であることが好ましい。可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジブチルフタレート、ジカプリルフタレート等が使用可能であって、単独、あるいは所定配合比で混合して使用することが可能である。さらに、溶剤は、材料をペースト化するために必要となる成分であってその含有量は、質量百分率で5〜30%であることが好ましい。溶剤としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(別称ブチルカルビトールアセテート)、ターピネオール(別称テルピネオール)、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノイソブチレート、ジブチルフタレート(別称フタル酸ジブチル)、ジオクチルフタレート(別称フタル酸ジオクチル)、ポリエチレングリコール等を単独、あるいは所定配合比で混合して使用することが可能である。
また、本発明のガラスペーストに感光性を付与する場合、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマー等を少なくとも1種以上含有させ、さらに必要に応じて光重合開始剤、紫外線吸収剤、増感剤、増感助剤、重合禁止剤等を適宜添加して所定の機能を付与することもできる。
上記の諸材料、諸成分を用いてペーストを作成するには、それぞれの材料すなわちガラス粉末、フィラー粉末、樹脂、可塑剤、溶剤等を用意して、次いでそれぞれを配合比に見合う適量分だけ秤量して混合調整すればよい。この時、混合の手順や混合装置等は、必要に応じて選択することが可能であって、不用意に乾燥させたり、混合操作等が不十分であったりすることによって、ペースト内に凝集体が発生することないように管理することができるならば、特に限定されるものではない。
(1)以上のように、本発明のガラスペーストは、無機酸化物ガラス粉末と有機成分とを含有するガラスペーストであって、該ガラスペースト中に存在する外形寸法が10μm以上の有機質異物の個数が30個/100g以下であるため、焼成時に異物から発生する気体によって気密封止の信頼性が損なわれるような封止形体となるのを防止することが可能であり、ガラスペーストを使用する気密構造体の良品率の向上に寄与する。
(2) 有機質異物が、無機酸化物ガラスの平均粒径の10倍以上大きい外形寸法を有し、または、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、テフロン(登録商標)、セルロース、レーヨンを含み、または、2.0mm以下の外形寸法を有し、または、繊維状、薄片状、塊状のいずれかの形態を有することにより、ガラスペースト中の有機質異物を有機成分や無機酸化物ガラスと容易に識別することができ、品質検査等においても容易に有機質異物を特定することができる。そのため、異物発生品を早期に発見して除去することが可能あり、工程内の不良品駆除を速やかに行うことができる。
(3)有機無機酸化物ガラス粉末が40〜85質量%、有機成分が60〜15質量%であることにより、気密構造体を製造する際に必要となる最適な流動特性を満足する粉液比率を採用することによって、強固かつ高い気密性を有する構造体を容易に製造することが可能となる。
(4)軟化点が620℃以下であることにより、焼成時に気密構造体を構成する板ガラス等の構造部材に対し大きな負荷を与えることがなく、また、加熱処理等を行う設備等の経時的な劣化を遅延させ、設備費用に関わる定期的なメンテナンス費用負担等を抑制することが可能となる。
(5)結晶化ガラス粉末及び/または無機結晶質粉末をフィラーとして含有させることにより、ガラスペーストが使用される用途等に応じ、適切な性質を実現することのできるフィラーを採択することができ、それによって焼成後の気密構造体に所望の性能を付与することができる。
(6)フィラー中にチタニア、アルミナ、ジルコニア、シリカ、マグネシア及びムライトの何れかを少なくとも1質量%以上含有させることにより、気密構造体に求められる所要強度、耐薬品性、形状維持性等の特性をガラスペーストに付与することができる。
(7)本発明のガラスペーストは、ディスプレイ表示素子の気密封着に使用されることにより、気密性ばかりでなく封着後の封止部の形状を一定の形状にすることに大きく寄与し、これによってもたらされる強度、化学的耐久性、絶縁性等の性質向上に寄与する。したがって、気密封止体の寸法の大小に影響されない高い封着後特性を実現でき、今後の気密封止体の大型化にも容易に対応することが可能となる。例えば、PDP等の表示デバイスに使用される場合、その表示面積の増大にも適応することができる。
(8)とくに、本発明のガラスペーストは、プラズマディスプレイパネル、電子放出素子、及び蛍光表示管に適用されることにより、安定した封着構造を長期的に維持し、封着構造体に要求される性能を長時間に亘り発揮させることができる。
(9)本発明の無機酸化物ガラス粉末は、有機成分と混合してガラスペーストを構成するための無機酸化物ガラス粉末であって、該無機酸化物ガラス粉末中に存在する外形寸法が10μm以上の有機質異物の個数が20個/100g以下であるので、微細構造物を構成するために用いられるガラスペーストとして使用されると、ガラスペーストを焼成することで得られる焼成物に生じる欠陥を減らすことができ、また焼成物の構造強度を安定させることができる。
(10)無機ガラス粉末は、破砕物を含有するため、破砕方法や破砕装置を変更することによって所望の粒径、粒度分布を有する無機ガラス粉末を容易に調整することが可能であって、用途や性能に応じて最適な粒度の無機ガラス粉末を適宜選択して使用することによって、高い性能を実現する構造物を形成することを可能とする。
(11)本発明のガラスペーストの製造方法は、無機酸化物ガラス粉末と有機成分とを混合分散処理するガラスペーストの製造方法であって、有機質異物の個数が30個/100g以下である無機酸化物ガラス粉末と前記有機成分とを混合分散処理するものであるため、封着後に封着構造体の封着部に印加される外力によってもたらされる封着体内部の応力分布等が局所的に集中拡大されるようなことがなく、製品組み立て後の品質検査において重要視される強度特性を確実に確保することができる。
(12)さらに、ガラス粉末の粉砕・保存時に、その保存容器内張に耐酸化性金属材料を使用することにより無機酸化物ガラス粉末を得る構成とすることにより、ガラス粉末によって容器内壁が摩耗することで発生する異物を有機質ではなく、金属材質とすることができ、封着操作等で有機質異物より発生するガスを抑止することが可能となる。すなわち、有機質異物の発生源を排除することによって、ガラスペーストの信頼性を向上させ、安定した製品を製造することができる。
以下に本発明のガラスペーストとその製造方法について、実施例に基づいて説明する。
実施例に係るガラスペーストは、次のような手順で作製される。まず、ガラス粉末は表1に示したA〜Jの所定組成となるように各種無機原料を秤量して、所定量を小型ロッキングミキサーによって4時間混合し、原料混合バッチを作成する。この原料混合バッチを白金坩堝、あるいは石英坩堝中で1000℃以上の温度に加熱することによって、原料相互の化学反応を促進させ、ガラス化反応を起こさせて5時間以上溶融し、撹拌等の均質化手段も併用することによって、均質な溶融状態とする。次いで、この坩堝の底部に配設された溶融ガラス流出口より溶融ガラスを流出させ、約1mmのフィルム状ガラスにロール成形し、成形後まだ高温状態にあるフィルム状ガラスを、水を蓄えたSUS製の容器中に投入して、有機質異物の混入が防止された状態で熱衝撃を与えて粗粉砕を行う。付着した水分を除去するために、得られた粗粉砕ガラスを加熱炉中で10時間の脱水乾燥処理を行って乾燥粗砕ガラスを得る。得られたガラスを、耐酸化性金属材料としてのステンレス鋼で形成された容器内に一時的に保管する。そして、この乾燥した粗砕ガラスをアルミナ製ボールミル中に投入して6時間の粉砕処理を行う。得られたガラス粉末について、その平均粒度(D50)の計測を島津製作所製のSALD−2000Jを使用して行い、ガラスの軟化点の測定をマクロ型示差熱分析計により行い、変曲点の該当する温度を軟化点とした。以上の一連の計測の結果を表1にまとめた。また得られたガラス粉末中の有機質異物の計測をこの段階で行ったところ、粉末100g当たり0個であり、充分高い清浄度を有する状態であった。
Figure 2005089289
また、フィラーについては、表2に示した配合比のものを使用した。なお、アルミナについては前述同様の方法で平均粒度を測定したところ、D50=2.1μm、同様にチタニアについては、D50=0.6μm、α−石英については、D50=2.0μm、ジルコニアについては、D50=1.7μm、マグネシアについては、D50=2.2μmであった。
Figure 2005089289
次に、得られたガラス粉末を最終的なガラスペースト中の配合比として、表3にまとめて示したような比率で混合する作業を行った。具体的には、まず、ガラス粉末として71〜51質量%、フィラーとしてアルミナ、チタニア、ジルコニア等を適宜配分したフィラー7〜21質量%相当をそれぞれ秤量して準備した。また、有機成分としては、溶剤としてブチルカルビトールアセテート、ターピネオールを適量、可塑剤としてジオクチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジブチルフタレートを適量、さらに分散剤としてソルビタンセスキオレート、グリセロールモノオレートを適量調整して、併せてガラスペーストに対する配合比で22〜30質量%添加し、ホモジナイザーにより均質混合し、そこに上記のガラス粉末、フィラーを添加した。そして、得られた無機粉末と有機成分の粗混合ペーストについて、ロール間隙を隙間ゲージを使用することによって予め微調整し、SUS304製スキージを備えた3本ロールミルを使用して混練操作を行い、ガラスペーストを得た。また、以上の一連の製造工程については、有機物の介在を極力避けた工具や装置、保管容器等を特別に採用することによって、製造中に有機質異物の混入する可能性を排除することができるような環境下での製造を実現した。
Figure 2005089289
得られたガラスペーストを使用して、封止状態での有機質異物の数を計測する評価を行うため、スクリーン印刷装置を使用して、200mm×200mm×1mmの寸法を有する無アルカリ板ガラスの表面にスクリーン印刷によって100μmの厚みを有する積層構造体を形成した。そして、この構造物をサンドブラスト処理に掛けた後、形成された隔壁(リブ)構造物の表面を走査型電子顕微鏡によって200倍の倍率にて調査し、ガラスペースト100g当たりの有機質異物数を測定した。その結果、本発明のガラスペーストは表3に示す様に、いずれも有機質異物の数がまったく検出されないか、あるいは検出されたとしても1〜2個/100gと少なく高い清浄性を有する状態にあることが確認できた。また、これらの有機質異物の長軸径を計測したところ、その寸法は31〜68μmであった。表中NDと表記したのは、検出されないことを意味している。また、(リブ)構造物の表面におけるカケ不良等の構造強度に関する評価を行ったところ、カケやクラック等の強度低下によって発生する欠陥についても認められず、高い強度を有する状態であることを確認することができた。
(比較例1)製造工程において有機質異物に対する特別の対策を何ら行わずに、実施例1と同様の手順によって、実施例1と同様のガラスペーストを作製した。すなわち、ガラス粉末を保管する容器や工具等の対策を行わず、また、ロールミル等で使用する道具やスキージ等、有機質異物の発生源となるものを使用した状態で作製した。そしてこのガラスペーストを使用して同様の評価を行ったところ、表4に示す様な結果が得られた。すなわち、比較例1のガラスペーストは、有機質異物の数が31〜110個/100gであり、実使用に供することが困難な品位であることが判明した。
Figure 2005089289
次いで、実施例のガラスペーストを使用して封止構造体を形成した後のリーク性について、以下の手順で評価を行った。
まず、実施例1と同様の手順で、ガラス粉末、フィラー、有機成分を準備し、秤量、調合を行って、実施例1の試料No.1〜10のガラスペーストを作製した。次いで、これらガラスペーストを予め準備したPDP用の板ガラス(寸法10×10×0.7mm)にスクリーン印刷を使用して、板ガラスの透光面の一面側上に端縁に沿って幅100μm、高さ100μmの寸法を有する隔壁類似の印刷断面となるように、口の字形状の外観を呈する構造物を形成するため複数回に亘る積層印刷を行った。その後、この印刷を行った試料面を上方へ向けた状態で仮焼成をし、同寸法を有する別のPDP用板ガラスを、印刷によって形成したガラスペーストによる構造体を挟むように乗せて、PDPの製造工程で行われると同様の加熱焼成を行った。こうして得られた試験用焼成構造体を400検体(試料No.1〜10の各ペーストについて40検体ずつ作製した。)を使用して、グロスリーク試験、ファインリーク試験を行った。その結果、実施例のガラスペーストを使用した場合には、グロスリーク試験、ファインリーク試験のいずれについてもリークは認められず、問題の発生しない品位であることが判明した。
(比較例2)一方、比較例として試料No.11〜20のガラスペーストを使用して実施例2と同様の作成手順によって試験用焼成構造体を400検体作製した。この試験用焼成構造体を使用して、実施例2と同様にグロスリーク試験、ファインリーク試験を行った。その結果、グロスリーク試験において、400検体の内6検体にリークが認められた。また。グロスリークの後に行ったファインリーク試験では、400検体中3検体にリークが認められることが判明した。リーク発生試料について、顕微鏡によって原因追跡調査を実施したところ、リーク発生9検体の内の8検体に有機質異物の痕跡と有機質異物の発泡による隔壁の変形が確認された。また、残りの1検体は、有機質異物によるものではなく、印刷後の焼成中に取り扱いミスによって生じた割れによるものであることが確認できた。そして、このような実施例2と比較例2の評価を行うことによって、実施例のガラスペースト(試料No.1〜10)によって作成された気密構造体は、各種のリーク試験に充分に耐え得る品位を有することが判明した。
プラズマディスプレイパネルの構造を表す部分断面図。
符号の説明
4 保護膜
10 プラズマディスプレイパネル
11 前面ガラス基板
12 背面ガラス基板
13 隔壁
16 透明電極
17 誘電体層
18 アドレス電極
20 放電空間
21 蛍光体

Claims (15)

  1. 無機酸化物ガラス粉末と有機成分とを含有するガラスペーストであって、該ガラスペースト中に存在する外形寸法が10μm以上の有機質異物の個数が30個/100g以下であることを特徴とするガラスペースト。
  2. 有機質異物が、無機酸化物ガラスの平均粒径の10倍以上大きい外形寸法を有することを特徴とする請求項1に記載のガラスペースト。
  3. 有機質異物が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、テトラフルオロエチレンの重合体、セルロース、及びレーヨンの中から選択される1以上の成分を含むものであることを特徴とする請求項1に記載のガラスペースト。
  4. 有機質異物の外形寸法が、2.0mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のガラスペースト。
  5. 有機質異物が、繊維状、薄片状、又は塊状の形態であることを特徴とする請求項1に記載のガラスペースト。
  6. 無機酸化物ガラス粉末が40〜85質量%、有機成分が15〜60質量%であることを特徴とする請求項1に記載のガラスペースト。
  7. 軟化点が620℃以下であることを特徴とする請求項6に記載のガラスペースト。
  8. 結晶化ガラス粉末及び/または無機結晶質粉末をフィラーとして含有することを特徴とする請求項6に記載のガラスペースト。
  9. フィラー中にチタニア、アルミナ、ジルコニア、シリカ、マグネシア及びムライトの中から選択される何れかの成分を少なくとも1質量%以上含有することを特徴とする請求項8記載のガラスペースト。
  10. ディスプレイ表示素子の気密封着に使用されるものであることを特徴とする請求項1に記載のガラスペースト。
  11. ディスプレイ表示素子が、プラズマディスプレイパネル、電子放出素子、及び蛍光表示管の何れかであることを特徴とする請求項10に記載のガラスペースト。
  12. 有機成分と混合してガラスペーストを構成するための無機酸化物ガラス粉末であって、該無機酸化物ガラス粉末中に存在する外形寸法が10μm以上の有機質異物の個数が20個/100g以下であることを特徴とする無機酸化物ガラス粉末。
  13. 該無機ガラス粉末は、破砕物を含有することを特徴とする請求項12に記載の無機酸化物ガラス粉末。
  14. 無機酸化物ガラス粉末と有機成分とを混合分散処理するガラスペーストの製造方法であって、有機質異物の個数が20個/100g以下である無機酸化物ガラス粉末と前記有機成分とを混合分散処理することで、有機質異物の個数が30個/100g以下のガラスペーストとすることを特徴とするガラスペーストの製造方法。
  15. ガラス粉末の粉砕・保存時に、その保存容器内張に耐酸化性金属材料を使用することにより無機酸化物ガラス粉末を得ることを特徴とする請求項14に記載のガラスペーストの製造方法。

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