JP2005088657A - 自動二輪車 - Google Patents
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Abstract
【課題】ねじり方向の剛性を高く保ちながら、簡単な構造によって車体フレームにユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持可能である。
【解決手段】車体フレーム4にユニットスイング式動力ユニット3を揺動自在に支持する自動二輪車であって、車体フレーム4に揺動端部を有する左右一対のリンク5を設け、左右一対のリンク5間に揺動端部を有する懸架ブラケット201を連結し、左右一対のリンク5の揺動端部と、懸架ブラケット201の揺動端部とでユニットスイング式動力ユニット3を揺動自在に支持する。
【選択図】図7
【解決手段】車体フレーム4にユニットスイング式動力ユニット3を揺動自在に支持する自動二輪車であって、車体フレーム4に揺動端部を有する左右一対のリンク5を設け、左右一対のリンク5間に揺動端部を有する懸架ブラケット201を連結し、左右一対のリンク5の揺動端部と、懸架ブラケット201の揺動端部とでユニットスイング式動力ユニット3を揺動自在に支持する。
【選択図】図7
Description
この発明は、ユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持する自動二輪車に関する。
自動二輪車には、車体フレームに左右一対の支持軸を設け、この左右一対の支持軸に懸架リンクを支持し、この懸架リンクに軸支した支持軸の両端側でユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持するものがある(例えば特許文献1)。
ユニットスイング式動力ユニットは、支持軸を中心にして上下方向に揺動する一方、車体フレームが左右方向に傾斜されたときには、ねじり方向の荷重が車体フレームの両側部から支持軸を介して懸架リンクに伝達され、この懸架リンクとともにユニットスイング式動力ユニットが車体フレームと同方向へ傾斜する。
特開平9−11961号公報
しかしながら、懸架リンクに軸支した支持軸の両端側でユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持し、支持軸が中央側のみで車体フレーム側に支持されているために、ねじり方向の剛性が保たれるように、何らかの対策を採らなければならない。
この発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、ねじり方向の剛性を高く保ちながら、簡単な構造によって車体フレームにユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持可能な自動二輪車を提供することを目的としている。
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明は、車体フレームにユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持する自動二輪車であって、
前記車体フレームに揺動端部を有する左右一対のリンクを設け、
前記左右一対のリンク間に揺動端部を有する懸架ブラケットを連結し、
前記左右一対のリンクの揺動端部と、前記懸架ブラケットの揺動端部とで前記ユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持することを特徴とする自動二輪車である。
前記車体フレームに揺動端部を有する左右一対のリンクを設け、
前記左右一対のリンク間に揺動端部を有する懸架ブラケットを連結し、
前記左右一対のリンクの揺動端部と、前記懸架ブラケットの揺動端部とで前記ユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持することを特徴とする自動二輪車である。
請求項2に記載の発明は、前記左右一対のリンク間に、前記懸架ブラケットを締付部材を介して連結可能であることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車である。
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
請求項1に記載の発明では、左右一対のリンクの揺動端部と、懸架ブラケットの揺動端部との3点でユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持することで、簡単な構造でねじり方向の剛性が保たれ、走行安定性が向上するとともに、ユニットスイング式動力ユニットの揺動時の摺動性が向上する。
請求項2に記載の発明では、左右一対のリンク間に、懸架ブラケットを締付部材を介して連結可能であり、懸架ブラケットを締付部材により仮止め状態にして左右一対のリンクの揺動端部と、懸架ブラケットの揺動端部とに動力ユニット連結用の支軸を組み付けて締付部材を締付固定し、簡単な構造で精度よくユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持することができる。
以下、この発明の自動二輪車の実施の形態について説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。また、この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明の用語はこれに限定されない。
この実施の形態は、スクータ型の自動二輪車について説明する。図1はスクータ型自動二輪車の側面図、図2は車体フレームの平面図、図3はシート部の側面図、図4はシート部の平面図、図5は吸気ダクト取付部の側面図、図6は吸気ダクト取付部の平面図、図7は図5のVII−VII線に沿う断面図、図8はユニットスイング式動力ユニットの支持部の側面図、図9は吸気ダクトとユニットスイング式動力ユニットの接続部の一部断面図、図10は吸気ダクトの側面図、図111は吸気ダクトの平面図、図12は図1のXII−XII線に沿う断面図、図13は車体フレームの側面図、図14は図13のXIV−XIV線に沿う断面図、図15は燃料タンク配置部の断面図、図16は電気機器の配置を示す図、図17は制御装置の配置を示す図、図18は図17のXVIII−XVIII線に沿う断面図、図19は制御装置の配置を示す斜視図である。
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態によるスクータ型自動二輪車である。このスクータ型自動二輪車1は、車体フレーム4のヘッドパイプ21にフロントフォーク7が旋回可能に設けられ、フロントフォーク7の下部に前輸6が支持され、上部に操向ハンドル8が設けられている。
車体フレーム4は、ヘッドパイプ21から足乗せ部22及びシート9の下方を通って車体の後端部まで延びる上部フレーム23と、この上部フレーム23の途中から下方へ延びる下部フレーム24とによって構成されている。上部フレーム23は、アルミニウム合金によって形成され、下部フレーム24は、鉄系合金によって形成されている。すなわち、車体フレーム4は、一部を相対的に軽量なアルミニウム合金により形成することによつて軽量化が図られている。
上部フレーム23は、ヘッドパイプ21から足乗せ部22まで延びる前側半部25と、この前側半部25の後端部に溶接して車体の後端部まで延びる後側半部26とに分けて形成されている。前側半部25は、ヘッドパイプ21と、このヘッドパイプ21から後下がりに延びる左右一対のダウンフレーム27と、これらのダウンフレーム27同士の間に介装した二つのクロスメンバ28,29とから構成され、いわゆるグラビティ鋳造によって成形されて前記各部が一体に形成されている。
上部フレーム23の後側半部26は、車幅方向の両端部において車体の前後方向へ延びる左側前後方向延在部31及び右側前後方向延在部32と、これらの前後方向延在部31,32同士を前端部と中央部と後端部とで接続する第1〜第3のクロスメンバ33〜35とから構成されており、真空ダイキャスト法によって成形されて前記各部が一体に形成されている
左右の前後方向延在部31,32は、車体の前後方向の中央部にそれぞれ後述する支持用リンク5を介してユニットスイング式動力ユニット3の前部が上下方向に揺動自在に連結され、車体左側の前後方向延在部31の後端部にほ、リヤクッションユニット15の上端部を接続するためのクッションユニット用ブラケット36が設けられている。また、左右の前後方向延在部31,32の前端部にほ、後述する下部フレーム24の中途部分を接続するためのブラケット37が下方に突出するように設けられている。
左右の前後方向延在部31,32は、車体の前後方向の中央部にそれぞれ後述する支持用リンク5を介してユニットスイング式動力ユニット3の前部が上下方向に揺動自在に連結され、車体左側の前後方向延在部31の後端部にほ、リヤクッションユニット15の上端部を接続するためのクッションユニット用ブラケット36が設けられている。また、左右の前後方向延在部31,32の前端部にほ、後述する下部フレーム24の中途部分を接続するためのブラケット37が下方に突出するように設けられている。
後側半部26の左側前後方向延在部31と右側前後方向延在部32とを接続する第1〜第3のクロスメンバ33〜35のうち両前後方向延在部31,32の前端部同士を接続する第1のクロスメンバ33と、中央部同士を接続する第2のクロスメンバ34は、これらの間にヘルメットを収納可能な大型の収納ボックス85を装着することができるように形成されている。収納ボックス85は、従来のスクータ型自動二輪車に搭載されるものと同等の構造を採っており、シート9によって上端の開口が開閉されるものである。
シート9は、シングルシート部9aとタンデムシート部9bからなる。収納ボックス85は、前側ヘルメット収納部85aと後側ヘルメット収納部85bを有し、前側ヘルメット収納部85aはシングルシート部9aの下方に位置し、後側ヘルメット収納部85bはタンデムシート部9bの下方に位置している。前側ヘルメット収納部85aは開口し、後側ヘルメット収納部85bはボックスカバー85cで覆われている。シングルシート部9aが前側ヘルメット収納部85aの蓋となっており、前側を支点にして開閉される。タンデムシート部9bは、後側ヘルメット収納部85bのボックスカバー85c上に載置されている。
シングルシート部9aは前側を支点にして前側に開け、前側ヘルメット収納部85aや後側ヘルメット収納部85bにヘルメットを収納する。ボックスカバー85cには、図3及び図4に示すように、孔85c1がボックスカバー85cの車幅方向の中央に複数個形成されている。
収納ボックス85はユニットスイング式動力ユニット3の上方位置で、比較的近接して配置され、熱の影響を受けて熱が内部にこもり、この熱を孔85c1から逃がすことができる。また、シングルシート部9aを閉じる時に、収納ボックス85から空気の逃げ場がないと閉じにくいが、孔85c1から空気が逃げるために、シングルシート部9aを円滑に閉じることができる。また、ボックスカバー85cには、図3及び図4に示すように、孔85c1が複数個形成されているが、孔85c1はボックスカバー85cの車幅方向の中央に位置し、しかもタンデムシート部9bによって覆われているために、水が孔85c1から収納ボックス85の内部に入ることを防止することができる。
前後方向延在部31,32の前部に接続する前側半部25のダウンフレーム27は後下がりに延びており、このダウンフレーム27に前後方向延在部31,32の前端部が上下方向に強固に支持されるから、前側半部25と後側半部26とを組み合わせることによって、ねじり方向の剛性が高い上部フレーム23を形成することができる。この実施の形態では、前後方向延在部31,32のみにおいてもねじり方向の剛性が高くなるように、断面横向きコ字状の前部におけるコの字の内側に、側面視においてX字状の補強用リブ38が一体に形成されている。 車体フレーム4の下部フレーム24は、上部フレーム23の下方で前後方向に延びる左右一対のパイプ81,82と、これらのパイプ81,82同士の間に横架させた第1〜第4のクロスメンバ83〜86とから構成されている。
両パイプ81,82は、図1に示すように、下方に向けて凸になる山形状に形成され、前端部が上部フレーム23の前側半部25に固定用ボルト87によって固定され、後端部が上部フレーム23の後側半部26に連結用ブラケット88を介して固定されている。
この実施の形態の下部フレーム24は、左右のパイプ81,82が図13及び図14に示すように、上部フレーム23の前側半部25に形成された取付ボス25aとの間にアジャストナット950を介在して固定用ボルト87によって締付固定する。上部フレーム23がアルミニウム合金によって形成され、下部フレーム24は、鉄系合金によって形成され、この上部フレーム23と下部フレーム24との組付けでは、両者の間に隙間951が生じるがアジャストナット950によって左右の隙間951を一致させることができ、しかも上部フレーム23と下部フレーム24とに過剰な締付力がかからないようにして強固に締付固定することができる。
この連結用ブラケット88は、パイプ81,82と同等の鉄系合金によって箱状に形成され、下端部がパイプ81,82に溶接されるとともに上端部が後側半部26に固定用ボルト89によつて固定されている。
また、両パイプ81,82における下側で前後方向に延びる部分の前端部は、連結板90が上方へ延びるように設けられており、この連結板90と、後側半部26の前端部に下方へ延びるように設けたブラケット37とを、図1、図13及び図14に示すように、固定用ボルト91で締結させることによって、上部フレーム23に支持されている。これにより、上部フレーム23と下部フレーム24とによる車体フレーム4の剛性が向上し、走行安定性を向上させることができる。
これらの左右のパイプ81,82には、車体力バー10の下部を支持するためのステー92と、サイドスタンド支持用ステー95などを溶接するとともに、ブラケット110を介してラジエータ96を支持させている。
ラジエータ96は、従来からよく知られているものと同等の横向き水流型のもので、図1に示すように、両パイプ81,82の後下がりに延びる前端部の下方に前上方を指向するように傾斜させて配置されている。ラジエータ96とエンジン11との間の冷却水通路の一部を両パイプ81,82によって形成している。ラジエータ96とパイプ81,82とを冷却水ホース97で接続し、パイプ81,82とエンジン11とを冷却水ホース98で接続する。
下部フレーム24の両パイプ81,82同士を接続するクロスメンバ85には、図1に示すように、燃料タンク99を支持させている。この燃料タンク99は、クロスメンバ85の上方であって収納ボックス85との間に形成される空問に収納されている。クロスメンバ86は、車体の後方から見て下方に向けて凸になるように形成され、車幅方向の中央部にメインスタンド用ブラケット100が溶接されている。
この実施の形態では、左右の上部フレーム23と下部フレーム24とにより車体フレーム4を構成しており、燃料タンク99は、図15に示すように、左右の上部フレーム23と下部フレーム24の間に配置される。左右の上部フレーム23と下部フレーム24の間には、空間960があり、燃料タンク99の左右の両側部99aを空間960に延出させている。このように、左右の上部フレーム23と下部フレーム24とにより車体フレーム4を構成することで、左右の上部フレーム23と下部フレーム24の間に空間960があり、この空間960に燃料タンク99の両側部99aを延出させる簡単な構造で、燃料タンク99の容量を増加させることができる。
足乗せ部22は、図12(a)に示すように、略水平方向に沿うステップ部22aと、このステップ部22aの内側端部から上方に延長された縦壁部22bとを有している。この左右―対の縦壁部22bは、上方に延びるに従って多少外側に広がるように傾斜している。この縦壁部22bの上側に、上カバー120が配設されることにより、上方に膨出するセンタートンネル部121が形成されている。このセンタートンネル部121は、下部側の幅Hlより、上部側の幅H2の方が広く形成されている。
ステップ部22aの下側には、サイドカバー122が接続されている。そのセンタートンネル部121内には、収納ボックス85の前側が配置されていると共に、下方には燃料タンク99が配置されている。
このようにセンタートンネル部121の上部側の幅H2を広く、下部側の幅Hlを狭く形成することにより、このセンタートンネル部121内には、上部側の体積が大きな収納ボックス85の前側の場合でも、有効に配置できると共に、足載せスペースH3を確保した上で、車幅を狭く抑えることにより足付き性及びデザイン性を良好とすることができる。しかも、センタートンネル部121の上部の幅広の部分を、足で抑えることによリグリップ性を向上させることができる。 また、足乗せ部22は、図12(b)に示すように、左右に分割し、ステップ部22aの内側端部から上方に延長された縦壁部22bを上方に延びるに従って多少外側に広がるように傾斜する形状が、一対のプレス型123,124をステップ部22aと縦壁部22bの曲げ部方向に型抜することで簡単に形成することができる。
車体フレーム4の上部フレーム23には、図1及び図5に示すように、フートレスト130が締付ボルト131〜134によって4箇所締付固定されている。このフートレスト130は、ユニットスイング式動力ユニット3をマウントする部分の前側に締付固定され、このフートレスト130の締付固定によって上部フレーム23はユニットスイング式動力ユニット3をマウントする部分近傍の剛性を向上させることができる。
後輪2を有するユニットスイング式動力ユニット3は、車体フレーム4の後部にリンク5を介して上下方向に揺動自在に支持されている。このユニットスイング式動力ユニット3は、図5、図7及び図8に示すように、左右の前後方向延在部31,32の車体内側の近傍にそれぞれ配置され、両前後方向延在部31,32に2つずつ設けた円筒状ボス51,52にダンパーゴム53,54を介してそれぞれ弾性支持されている。
リンク5は、打ち抜き加工によって板状に形成された側板58,59と、これらの側板58,59の長手方向の両端部と中途部との3箇所に溶接された引き抜き材からなるボス55〜57とによって形成されている。これら3箇所のボス55〜57のうち、最も上に位置するボス55がリンク5の揺動基部Slを構成し、下端部のボス57がリンク5の揺動端部S2を構成し、中途部のボス56がリンク5の中途支持部S3を構成している。
左右のリンク5の側板58には、車体内側に突出する取付板200が溶接され、この左右の取付板200の間に懸架ブラケット201が締付ボルト202,205によって固定されている。この懸架ブラケット201には、ボス203が溶接され、このボス203が揺動端部を構成している。右側のリンク5に溶接された下端部のボス57には、取付板200が溶接され、ボス57の支持強度を向上させている。
円筒状ボス51,52は、車体フレーム4の後側半部26にリンク5の側方で上下方向に延びるように延設された延設部26aに形成され、上下方向に並ぶとともに、上側のボス51が下側のボス52より車体前側に位置するように形成されている。このため、リンク5は、後下がりに延びるように傾斜されている。
リンク5の3箇所のボス55〜57のうち、揺動基部を構成する上端部のボス55と、中途部のボス56には、フレーム連結用の支軸61,62が車体外側へ向けて突出するようにそれぞれ立設され、揺動端部を構成する下端部のボス57及び懸架ブラケット201のボス203には、動力ユニット連結用の支軸63が挿通されている。フレーム連結用の前記支軸61,62は、ボルトからなり、リンク5のボス55,56を貫通するとともに、車体フレーム4の円筒状ボス51,52をも貫通して頭部が側方に突出しており、円筒状ボス51,52の内部に設けたダンパーゴム組立体64,65の中心部をリンク5に締結させている。これらのダンパーゴム組立体64,65は、支軸61,62が嵌入されてリンク5に締結される内筒66,67と、円筒状ボス51,52の内周面に圧入された外筒68,69と、これらの内筒66,67と外筒68,69との間に介装されたダンパーゴム53,54とによって構成されている。
ダンパーゴム53,54は、内筒66,67と外筒68,69の間に充填された状態で凝固され、内筒66,67の外周面と外筒68,69の内周面とに接着されている。すなわち、このダンパーゴム組立体64,65を円筒状ボス51,52に圧入するとともに、支軸61,62でリンク5に締結させることによって、リンク5より車体の外側に位置するダンパーゴム53,54を介してリンク5が車体フレーム4に弾性支持される。
リンク5の揺動端部に設けられた動力ユニット連結用の支軸63は、ボルトからなり、両ボス57同士の間にボス203が位置し、これらのボス57、ボス203を貫通して車体右側のリンク5から車体左側のリンク5に延びている。このため、車体左側のリンク5と車体右側のリンク5とが懸架ブラケット201によって連結され、さらに動力ユニット連結用の支軸63によって互いに接続され、リンク組立体74が形成されている。
この懸架ブラケット201の取付は、まず左右のリンク5の取付板200の間に懸架ブラケット201が締付ボルト202,205によって仮止めされる。この懸架ブラケット201が仮止めされた状態で、ユニットスイング式動力ユニット3の連結用ブラケット75を左右のリンク5のボス57と懸架ブラケット201のボス203の間に位置させ、動力ユニット連結用の支軸63をボス57、連結用ブラケット75、ボス203、ボス57に右側から貫通させ、左側のボス57から突出する支軸63の先端にナット150を螺着して締付固定し、仮止め状態の締付ボルト202,205を締付て固定する。これにより動力ユニット連結用の支軸63によって、公差に影響なくユニットスイング式動力ユニット3を精度よく組み付け支持することができる。
ユニットスイング式動力ユニット3の連結用ブラケット75に接続されるスリーブ76がすべり軸受77を介して回動自在に設けられている。すなわち、ユニットスイング式動力ユニット3は、スリーブ76が回動することにより、リンク5及び車体フレーム4に対して上下方向に揺動する。
この実施の形態では、ユニットスイング式動力ユニット3を動力ユニット連結用の支軸63を介して左右のリンク5のボス55と、左右のリンク5を連結する懸架ブラケット201のボス203との3点で支持する構造である。左右一対のリンク5の揺動端部と、懸架ブラケット201の揺動端部との3点で動力ユニット連結用の支軸63を介してユニットスイング式動力ユニット3を揺動自在に支持することで、簡単な構造でねじり方向の剛性が保たれ、走行安定性が向上するとともに、ユニットスイング式動力ユニット3の上下方向に揺動する時の摺動性が向上する。
ユニットスイング式動力ユニット3は、図9に示すように、エンジン本体300とVベルト式無段変速機301とを一体化してなる。エンジン本体300は、気筒軸を略水平前方に向けて配置されており、アルミニューム合金製のクランクケース307の前壁にシリンダブロック302、シリンダヘッド303を積層締結し、シリンダヘッド303の前側合面にヘッドカバー304を着脱可能に装着した概略構造を有する。シリンダブロック302には摺動自在に挿入配置されたピストン305はコンロッド306でクランクケース307内に車幅方向に向けて配置されたクランク軸308に連結されている。
Vベルト式無段変速機301は、エンジン本体300の左側部から車両左側を後方に延びる伝動ケース310の伝動室320内に変速機本体を収容したものである。変速機本体は、伝動ケース310内のエンジン本体300側に位置するクランク軸(駆動軸)308の左側端部に装着された駆動プーリ311と後輪2側に位置する従動軸314に装着された従動プーリ312とにVベルト313を巻回してなる概略構造を有する。なお、従動軸314の回転は、伝動室320内に配置された中間軸315を介して後輪軸316に、各ギヤの歯数比に応じて減速されつつ伝達される。
伝動ケース310は、クランクケース307と一体形成されて後輪軸316まで延びるケース本体317と、ケース本体317の外側(左側)に着脱可能に装着されたアルミニユーム合金製のケースカバー318と、ケースカバー318の外表面を覆う樹脂製カバー319とを備えている。
この実施の形態では、図5、図6、図9〜図11に示すように、ユニットスイング式動力ユニット3の伝動室320に冷却風を導入する吸気ダクト400を備えている。ユニットスイング式動力ユニット3には、伝動ケース310の前側を突出し、伝動室320の前側に冷却風を導入する導入開口部320aを形成している。駆動プーリ311の外側部に設けられた冷却ファン330の回転によって冷却風を導入開口部320aから吸入し、この冷却風は伝動室320を流れて冷却し、伝動ケース310の後側に形成された排気口部320bから排出される。 吸気ダクト400は、ダクト本体400aの後側に接続開口部400bを有し、前側に外気取入開口部400cを有する。ダクト本体400aの後側上部400a1が2個のボルト410によってフートレスト130のステップ部130aに固定され、フートレスト130を介して上部フレーム23に取り付けられている。また、ダクト本体400aの中央部には、取付孔400a2が貫通して形成され、取付ボルト411を取付孔400a2に外側から貫通させて下部フレーム24のブラケット420に取り付けている。
このように、吸気ダクト400は上部フレーム23と下部フレーム24とに取り付けることで、吸気ダクト400を簡単かつ確実に車体フレーム4に支持することができる。
この吸気ダクト400の接続開口部400bと、導入開口部320aとの間には隙間800があり、接続開口部400bはユニットスイング式動力ユニット3によって導入開口部320aが揺動可能であるように覆っている。また、吸気ダクト400の外気取入開口部400cは、ダクト本体400aから前側に延び、車体内側に向けて開口し、この外気取入開口部400cから外気が導入されてダクト本体400aに導かれ、このダクト本体400aから接続開口部400bを通って排気口部320bから伝動室320に送られる。
このように、吸気ダクト400の接続開口部400bが、導入開口部320aを揺動可能であるように覆うから、揺動するユニットスイング式動力ユニット3の伝動室320に冷却風を導入するための吸気通路の開口面積を容易に確保して冷却効率を向上させることができる。また、吸気ダクト400の外気取入開口部400cが、車体内側に向けて開口するから、走行時に車体外方から泥や水が侵入するこを防止できる。さらに、吸気ダクト400の外気取入開口部400cが燃料タンク99の上方位置に配置されており、燃料タンク99によって走行時に車体下方から泥や水が侵入するこを防止できる。
この実施の形態では、図1及び図16に示すように、上部フレーム23の前側半部25には、電気機器であるレギュレータ970がヘッドパイプ21の下方に近接して配置されている。このレギュレータ970の取付は、前側半部25の凹部25bに一対の締付ボルト971で締付固定し、カバー972で覆っている。前側半部25の凹部25bとカバー972の上下との間には開口が形成され、上部の開口973aから導入される冷却風がレギュレータ970を冷却し、下部の開口973bから排出してラジエータ96を冷却するようになっている。このように、レギュレータ970は、ラジエータ96を冷却する冷却通路に配置され、しかもレギュレータ970は、ヘッドパイプ21の下方に近接して比較的高い位置に配置されているから、泥等で汚れることが防止でき、かつ冷たい走行風で効果的に冷却することができる。
また、この実施の形態では、図17乃至図19に示すように、カウリング支持フレーム980が上部フレーム23の前側半部25に前側へ突出して設けられ、このカウリング支持フレーム980の先端にステー981が車幅方向に取り付けられている。カウリング支持フレーム980には、エンジン停止スイッチ982が車幅方向中心近傍の位置に配置され、車体が所定以上斜めになるとエンジン停止するようになっている。
ステー981の一端部には、警報フォーン983が取り付けられ、他端部にはエンジン制御装置(ECU)984が取り付けられている。このエンジン制御装置(ECU)984の取り付けは、盗難防止装置によってエンジン起動ができないように制御するため、外部から容易に取外ができないようになっている。すなわち、ステー981に支持ブラケット985を溶接し、この支持ブラケット985にエンジン制御装置(ECU)984を一対のボルト986により締付固定する。
支持ブラケット985は、一方側に一対の係合爪985aを有し、他方側の折り曲げ部に係合孔985bと、取付部985cとを有する。
一対のボルト986の頭部は、前側保護ブラケット987によって覆われている。この前側保護ブラケット987は、一方側に一対の係合孔987aを有し、他方側に係合爪987bと、取付ナット987cとを有する。前側保護ブラケット987の係合孔987aを支持ブラケット985の係合爪985aに係合し、係合爪987bを係合孔985bに係合し、取付ナット987cに取付部985c側から挿入した取付ボルト988を螺着し、前側保護ブラケット987を支持ブラケット985に固定し、外部から開部から一対のボルト986を取り外すことができないようにしている。
エンジン制御装置(ECU)984には、カプラ接続部984aが設けられ、このカプラ接続部984aには、ステー981に近接する側にロック孔984a1が形成されている。カプラ接続部984aに電気的に接続されるカプラ989は、ロック爪989aを有し、カプラ989をカプラ接続部984aに接続すると、ロック爪989aがロック孔984a1に係合してロックされる。このカプラ接続部984aとカプラ989とのロック部は、ステー981に近接する側に位置しており、ステー981が邪魔になってエンジン制御装置(ECU)984を容易に取り外して作動させることができないようになっている。
この発明は、ユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持するスクータ型の自動二輪車に好ましく適用できる。
3 ユニットスイング式動力ユニット
4 車体フレーム
5 リンク
4 車体フレーム
5 リンク
Claims (2)
- 車体フレームにユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持する自動二輪車であって、
前記車体フレームに揺動端部を有する左右一対のリンクを設け、
前記左右一対のリンク間に揺動端部を有する懸架ブラケットを連結し、
前記左右一対のリンクの揺動端部と、前記懸架ブラケットの揺動端部とで前記ユニットスイング式動力ユニットを揺動自在に支持することを特徴とする自動二輪車。 - 前記左右一対のリンク間に、前記懸架ブラケットを締付部材を介して連結可能であることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
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