JP2005086631A - ビデオ信号処理装置及びビデオ信号の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、ビデオ信号処理装置及びビデオ信号処理方法に関し、例えばフォーマット変換装置に適用して、動きベクトルを用いた動き内挿処理等において、動きベクトルの誤検出による画像歪みを有効に低減することができるようにする。
【解決手段】 本発明は、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値より小さい場合に、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動きベクトルの分布状態に基づいて設定される判定基準値以上の場合、動きベクトルを所定値に設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明は、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値より小さい場合に、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動きベクトルの分布状態に基づいて設定される判定基準値以上の場合、動きベクトルを所定値に設定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ビデオ信号処理装置及びビデオ信号の処理方法に関し、例えばフォーマット変換装置に適用することができる。本発明は、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値より小さい場合に、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動きベクトルの分布状態に基づいて設定される判定基準値以上の場合、動きベクトルを所定値に設定することにより、動きベクトルを用いた動き内挿処理等において、動きベクトルの誤検出による画像歪みを有効に低減することができるようにする。
従来、ビデオ信号の各種処理においては、動きベクトルを用いる方法が種々に利用されるようになされている。
このような動きベクトルの検出においては、M画素×Nライン(M、Nは整数)のマクロブロック単位でビデオ信号を細分化した後、各マクロブロック毎に動きベクトルを検出するようになされており、この検出方法として、例えば特開昭55−162683号公報、特開昭55−162684号公報等にパターンマッチング法による動きベクトル検出方法が提案されるようになされ、また特開昭60−158786号公報等には、反復勾配法による動きベクトル検出方法が提案されるようになされている。
またこのような動きベクトルを用いたビデオ信号の処理の1つであるフォーマット変換においては、検出した動きベクトルによる動き内挿処理により、動きの不連続性を軽減するようになされている。すなわちこの処理においては、内挿フィールドのフィールド内挿比により、検出した動きベクトルを補正し、この補正した動きベクトルによりそれぞれ前フィールド、現フィールドを動き補正する。またこの動き補正した2つのフィールドによりフィールド間内挿演算し、内挿フィールドを生成するようになされている。
しかしながらこのような動きベクトルにおいては、対応する画像間で動きベクトルを正確に検出できない場合がある。すなわち図4(A)及び(B)に前フィールドG2の画像及び現フィールドG1の画像を示すように、背景Fの前面に静止物体による前景Eが存在し、矢印Aにより示すように背景Fが横方向に移動した場合、前景Eにそれまで隠されていた背景Fの領域aにおいては、対応する画像が前フィールドには存在しないことになる。これによりこの領域aに関しては、動きベクトルを正確に検出できなくなり、動きベクトルを誤検出することになる。
これにより従来のフィールド数の変換に係る動き内挿処理においては、画像歪みが発生する問題があった。
すなわち図4との対比により図5に示すように、前フィールドG2及び現フィールドG1よりフィールド内挿比γの内挿フィールドG0を生成する場合において、現フィールドG1の背景Fに属するマクロブロックA1で動きベクトルVが検出され、このマクロブロックA1に対応する前フィールドG2における領域A2が背景Fに属する場合、このマクロブロックA1については、このマクロブロックA1で検出される動きベクトルVの分だけ、マクロブロックA1の画像を偏位させて動き補正すると、この動き補正したマクロブロックA1が前フィールドG2の背景Fに属する領域A2の画像と重なり合うことになる。
これによりこれらマクロブロックA1及び領域A2の現フィールドG1及び前フィールドG2における位置を直線により結べば、内挿フィールドG0における対応する領域A2もこの直線上に位置することになる。これによりこの場合、動きベクトルVを内挿比γにより補正して、前フィールドG2及び現フィールドG1のマクロブロックA1及び領域A2を、内挿フィールドG0の領域A0の位置に動き補正し、これら動き補正した画像データをフィールド間内挿処理することにより、内挿フィールドG0の画像データを正しく生成することができる。
また現フィールドG1の前景Eに属するマクロブロックD1においては、静止していることにより動きベクトルVが値0により検出され、この動きベクトルVによる前フィールドG2の対応する領域D2においても、前景Eに属することになる。これによりこの場合も、動きベクトルVにより動き補正してフィールド間内挿処理することにより、内挿フィールドG0の画像データを正しく生成することができる。
これに対して現フィールドG1では背景Fに属しているマクロブロックB1、C1であっても、前フィールドG2では、対応する領域B2、C2が前景Eで隠されている場合、前フィールドG2より各マクロブロックB1、C1に対応する領域B2、C2の画像データを適切に取得できなくなる。この場合、動きベクトルが誤検出され、この動きベクトルにより動き補正してフィールド間内挿処理したのでは、画像歪みが発生することになる。
特開昭55−162683号公報
特開昭55−162684号公報
特開昭60−158786号公報
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、動きベクトルを用いた動き内挿処理等において、動きベクトルの誤検出による画像歪みを有効に低減することができるビデオ信号処理装置及びビデオ信号の処理方法を提案しようとするものである。
係る課題を解決するため請求項1の発明においては、動きベクトルによりビデオ信号を処理するビデオ信号処理装置に適用して、連続するフィールド又はフレームをビデオ信号から検出された動きベクトルの分だけ動き補正して、フィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出し、連続するフィールド又はフレームを動き補正することなくフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出し、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値と、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値との比較により、動きベクトルを所定値に設定し、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値より小さい場合でも、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が判定基準値以上の場合、動きベクトルを所定値に設定し、判定基準値は、動きベクトルの分布状態に基づいて設定されるようにする。
また請求項2の発明においては、請求項1の構成において、動きベクトルの分布状態が均一でない領域では判定基準値を小さく設定するようにする。
また請求項3の発明においては、請求項1又は請求項2の構成において、動きベクトルの分布状態は、動きベクトルの最大値及び最小値の差分に基づいて判断されるようにする。
また請求項4の発明においては、請求項1、請求項2又は請求項3の構成において、所定値が、値0であるようにする。
また請求項5の発明においては、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4の構成において、動きベクトルにより、フィールド又はフレームを動き補正した後、フィールド間又はフレーム間で内挿処理して内挿フィールド又は内挿フレームを作成することによりフィールド数又はフレーム数を変換する。
また請求項6の発明においては、動きベクトルによりビデオ信号を処理するビデオ信号の処理方法に適用して、連続するフィールド又はフレームをビデオ信号から検出された動きベクトルの分だけ動き補正して、フィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出し、連続するフィールド又はフレームを動き補正することなくフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出し、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値と、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値との比較により、動きベクトルを所定値に設定し、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値より小さい場合でも、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が判定基準値以上の場合、動きベクトルを所定値に設定し、判定基準値は、動きベクトルの分布状態に基づいて設定されるようにする。
請求項1の構成により、ビデオ信号処理装置に適用して、連続するフィールド又はフレームをビデオ信号から検出された動きベクトルの分だけ動き補正して、フィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出し、連続するフィールド又はフレームを動き補正することなくフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出する場合に、これら動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値と、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値とは、それぞれ動き補正した場合と、動き補正していない場合とについて、処理に係るフィールド間又はフレーム間の相違の程度を示すことになる。これにより動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値と、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間値差分値との比較により、動きベクトルを所定値に設定すれば、相違が小さくなる側の動きベクトルによりビデオ信号を処理し得、その分、画像歪み等を防止することができる。しかしながらこのような処理においても、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が一定値以上立ち上がっている場合、これらのフィールド間又はフレーム間にあっては、動きが無く、例えばそれまで前景に隠れていて表れた領域、さらにはシーンチェンジ等の場合であると判断することができる。これにより動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値より小さい場合でも、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動きベクトルの分布状態に基づいて設定される判定基準値以上の場合、動きベクトルを所定値に設定すれば、これらそれまで前景に隠れていて表れた領域、さらにはシーンチェンジ等の場合に、動き補正して処理することによる画像歪みを有効に低減することができ、これらにより動きベクトルを用いた動き内挿処理等において、動きベクトルの誤検出による画像歪みを有効に低減することができる。
また請求項2の構成により、請求項1の構成において、動きベクトルの分布状態が均一でない領域では判定基準値を小さく設定すれば、動きベクトルが誤検出される状態において動きベクトルを所定値に設定することができ、動きベクトルの誤検出による画像歪みを有効に低減することができる
また請求項3の構成により、請求項1又は請求項2の構成において、動きベクトルの最大値及び最小値の差分に基づいて動きベクトルの分布状態を判断するようにすれば、簡易な演算処理によって動きベクトルの分布状態を判断することができる。
また請求項3の構成により、請求項1又は請求項2の構成において、動きベクトルの最大値及び最小値の差分に基づいて動きベクトルの分布状態を判断するようにすれば、簡易な演算処理によって動きベクトルの分布状態を判断することができる。
また請求項4の構成により、請求項1、請求項2又は請求項3の構成において、所定値が、値0であるようにすれば、動画と静止画とで処理を切り換えることができる。
また請求項5の構成により、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4の構成において、動きベクトルにより、フィールド又はフレームを動き補正した後、フィールド間又はフレーム間で内挿処理して内挿フィールド又は内挿フレームを作成することによりフィールド数又はフレーム数を変換すれば、フィールドの数の変換の処理に適用して、動きベクトルの誤検出による画像歪みを有効に低減することができる。
また請求項6の構成により、ビデオ信号の処理方法に適用して、連続するフィールド又はフレームをビデオ信号から検出された動きベクトルの分だけ動き補正して、フィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出し、連続するフィールド又はフレームを動き補正することなくフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出する場合に、これら動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値と、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値とは、それぞれ動き補正した場合と、動き補正していない場合とについて、処理に係るフィールド間又はフレーム間の相違の程度を示すことになる。これにより動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値と、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値との比較により、動きベクトルを所定値に設定すれば、相違が小さくなる側の動きベクトルによりビデオ信号を処理し得、その分、画像歪み等を防止することができる。しかしながらこのような処理においても、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間の差分値が一定値以上立ち上がっている場合、これらのフィールド間又はフレーム間にあっては、動きが無く、例えばそれまで前景に隠れていて表れた領域、さらにはシーンチェンジ等の場合であると判断することができる。これにより動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値より小さい場合でも、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が動きベクトルの分布状態に基づいて設定される判定基準値以上の場合、動きベクトルを所定値に設定すれば、これらそれまで前景に隠れていて表れた領域、さらにはシーンチェンジ等の場合に、動き補正して処理することによる画像歪みを有効に低減することができ、これらにより動きベクトルを用いた動き内挿処理等において、動きベクトルの誤検出による画像歪みを有効に低減することができる。
本発明によれば、動きベクトルを用いた動き内挿処理等において、動きベクトルの誤検出による画像歪みを有効に低減することができる。
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
(1)実施例の構成
図1は、本発明の実施例に係るビデオ信号処理装置を示すブロック図である。このビデオ信号処理装置1は、動き内挿によるフィールド間内挿処理によりビデオ信号S1のフィールド数を変換してビデオ信号S0にフォーマット変換する。
図1は、本発明の実施例に係るビデオ信号処理装置を示すブロック図である。このビデオ信号処理装置1は、動き内挿によるフィールド間内挿処理によりビデオ信号S1のフィールド数を変換してビデオ信号S0にフォーマット変換する。
すなわちこのビデオ信号処理装置1において、前置フィルタ2は、二次元のローパスフィルタであり、ビデオ信号S1の輝度信号成分を入力して高域成分を抑圧し、これによりノイズによる動きベクトルの誤検出を防止する。なおこの前置フィルタ2は、省略することも可能である。
1フィールド遅延回路(1FD)3は、この前置フィルタ2から輝度信号成分を選択的に入力し、1フィールドの期間だけ遅延させて出力する。これにより1フィールド遅延回路3は、前置フィルタ2から出力される現フィールドのビデオ信号S2に対して前フィールドのビデオ信号S3を生成する。
動きベクトル検出回路4は、前置フィルタ2から出力されるビデオ信号S2にマクロブロックを順次設定して、1フィールド遅延回路3の出力信号との間で動きベクトルを検出することにより、現フィールドを基準にして動きベクトルVを検出する。なおこの動きベクトル検出回路4において、フレーム間で動きベクトルを検出する場合、1フィールド遅延回路3に代えて1フレーム遅延回路を適用し、ビデオ信号S2を1フレーム遅延させることになる。また動きベクトルの検出手法にあっては、ブロックマッチング法、反復勾配法、位相相関法等、種々の検出手法を広く適用することができる。また画素毎に動きベクトルを検出するようにしてもよい。なおこの実施例では、マクロブロックを8画素×8ラインの大きさに設定した。
動きベクトル検出回路4は、このようにして検出した動きベクトルに、内挿フィールドに係る内挿比γ、1−γをそれぞれ乗算して動きベクトルを補正し、現フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVa、前フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVbを生成して出力する。
遅延回路(D)5は、前置フィルタ2から出力される現フィールドのビデオ信号S2を一定時間遅延させて出力する。偏位回路6は、この遅延回路5から出力されるビデオ信号を内蔵のメモリに一時記録し、現フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVaに応じたタイミングにより出力する。これにより偏位回路6は、現フィールドを構成する画像の位置を動きベクトル検出回路4で検出された動きベクトルに応じて偏位させて出力するようになされている。以下、この偏位回路6から出力されるビデオ信号を現フィールドによる動き補正のビデオ信号SCと呼ぶ。
遅延回路(D)7は、この現フィールドによる動き補正のビデオ信号SCにタイミングが一致するように、現フィールドのビデオ信号S2を遅延させてビデオ信号SEを出力する。以下、このビデオ信号SEを、現フィールドによる動き補正していないビデオ信号と呼ぶ。
遅延回路(D)8は、1フィールド遅延回路3から出力される前フィールドのビデオ信号S3を一定時間遅延させて出力する。偏位回路9は、この遅延回路8から出力されるビデオ信号を内蔵のメモリに一時記録し、前フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVbに応じたタイミングにより出力する。これにより偏位回路9は、前フィールドを構成する画像データの位置を動きベクトル検出回路4で検出された動きベクトルに応じて偏位させて出力するようになされている。以下、この偏位回路9から出力されるビデオ信号を、前フィールドによる動き補正のビデオ信号SDと呼ぶ。
遅延回路(D)10は、この前フィールドによる動き補正のビデオ信号SDにタイミングが一致するように、前フィールドのビデオ信号S3を遅延させてビデオ信号SFを出力する。以下、このビデオ信号SFを、前フィールドによる動き補正していないビデオ信号と呼ぶ。
これらによりこのビデオ信号処理装置1では、前フィールド及び現フィールドのビデオ信号SF及びSE、前フィールド及び現フィールドのビデオ信号SF、SEを内挿フィールドに対応するように動き補正したビデオ信号SD及びSCを生成するようになされている。
動き判定回路11は、これらのビデオ信号SE〜SFにより、動きベクトル検出回路4から出力される動きベクトルVa、Vbを適宜補正して出力する。すなわち動き判定回路11は、前フィールド及び現フィールドの動き補正しないビデオ信号SF及びSE間で、フィールド間差分値を検出し、また前フィールド及び現フィールドの動き補正によるビデオ信号SD及びSC間で、フィールド間差分値を検出する。
この実施例では、これらフィールド間差分値の検出に、所定ブロックにおけるフィールド間差分の絶対値和が適用される。すなわち動き判定回路11は、動き補正しないビデオ信号SF及びSE間の対応する画素間で順次差分値を計算し、この差分値の絶対値を所定ブロック単位で加算し、これにより動き補正していないフィールド間差分値FDを検出する。また同様に、動き補正によるビデオ信号SD及びSC間の対応する画素間で順次差分値を計算し、この差分値の絶対値を所定ブロック単位で加算し、これにより動きベクトル検出回路4で検出した動きベクトルにより動き補正した際の動き補正によるフィールド間差分値DFDを検出する。なおこれら加算に供するブロックは、動きベクトル検出単位であるマクロブロックより小さなブロックが適用され、この実施例ではマクロブロックを細かく分割した、例えば1つのブロックが4画素×2ラインに設定される。なおこのような加算の処理を省略するようにして、画素単位で以降の処理を実行するようにしてもよい。
動き判定回路11は、このようにして検出した動き補正していないフィールド間差分値FD、動き補正によるフィールド間差分値DFDを図2に示す構成により判定する。
すなわちこの図2に示す動き判定回路11において、遅延回路(D)12は、動きベクトル検出回路4から出力される現フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVa、前フィールドから内挿フィールドの動きベクトルVbを、後述する判定基準値βが得られるまでの一定時間遅延させて出力する。
遅延回路(D)13は、動き補正によるフィールド間差分値DFDを一定時間遅延させて出力する。また遅延回路(D)14は、動き補正していないフィールド間差分値FDを一定時間遅延させて出力する。
比較回路15は、フィールド間差分値FD、DFDを入力して比較し、比較結果をスイッチ回路16に出力する。
比較回路17は、動き補正によるフィールド間差分値DFDを判定基準値βにより判定し、判定結果を出力する。
スイッチ回路16は、遅延回路12から出力される動きベクトルVa、Vbを一方の接点に受け、値0の動きベクトル(図2においては、スイッチ回路16の接点の接地により示す)を他方の接点に受け、比較回路15及び17の判定結果によりこれら接点入力を選択出力する。
この判定結果による選択出力においてスイッチ回路16は、動き補正していないフィールド間差分値FDが動き補正によるフィールド間差分値DFDより小さい場合、値0の動きベクトルを選択出力する。また動き補正していないフィールド間差分値FDが動き補正によるフィールド間差分値DFD以上の場合、現フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVa、前フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVbを選択出力する。
すなわち図5との対比により図3に示すように、このようにして検出されるフィールド間差分値FD、DFDのうち、動き補正していないフィールド間差分値FDにおいては、内挿フィールドG0の対応する領域C0が、現フィールドG1及び前フィールドG2において、何ら動きが無い領域B01及びB02の場合に、すなわちこれら現フィールドG1及び前フィールドG2における対応する領域B01、B02が一致する場合に、ほぼ値0となる。これとは逆に領域C0が、現フィールドG1、前フィールドG2において動きのある領域に対応する領域である場合、動き補正していないフィールド間差分値FDにおいては、値が大きくなり、これらにより動き補正しない場合について、処理に係るフィールド間の相違の程度を示すことになる。
これに対して動き補正によるフィールド間差分値DFDにおいては、前フィールドG2における領域A2が現フィールドG1の領域A1に移動した場合であって、この移動に係る動きベクトルVにより動き補正された場合に、ほぼ値0となる。またこれとは逆に、この動き補正に係る動きベクトルの値が、正しい値より異なると、動き補正によるフィールド間差分値DFDにおいては、値が大きくなり、これらにより動き補正する場合について、処理に係るフィールド間の相違の程度を示すことになる。なおこの図3の例では、内挿フィールドG0の領域C0に対して、それぞれこれら2つのフィールド間差分は、DFD=Σ|A1−A2|、FD=Σ|B01−B02|となる。
これにより動き補正していないフィールド間差分値FDが動き補正によるフィールド間差分値DFDより小さい場合、値0の動きベクトルを選択出力し、また動き補正していないフィールド間差分値FDが動き補正によるフィールド間差分値DFD以上の場合、現フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVa、前フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVbを選択出力することにより、動きのある領域については、動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルを出力し、動きの無い領域については、動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルを値0に補正して出力し得、動きベクトルの誤検出を補正することができる。
しかしながらこのようにして動きベクトルを補正する場合にあっても、例えばそれまで前景に隠れていた領域、さらにシーンチェンジが発生した場合にあっては、何らフィールド間で対応する領域が無いにも係わらず、動き補正していないフィールド間差分値FDより動き補正によるフィールド間差分値DFDが小さくなる場合も発生する。
すなわち動きが均一であり、動きベクトルが正常に検出された場合、現フールドを基準として検出された動きベクトルは均一になり、また動き補正によるフィールド間差分値DFDも小さくなる。
しかしながら動きベクトルが正しく検出されない領域では、動き補正によるフィールド間差分値DFDが大きくなり、このような場合にあって静止画でない場合、動き補正しないフィールド間差分値FDも大きくなり、動き補正によるフィールド間差分値DFDが動き補正しないフィールド間差分値FDより小さくなり、動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルが選択される場合が発生する。この場合、この動きベクトルにより動き補正して内挿処理したのでは、図5について上述したように、画像歪みが発生し、却って動き補正しない方が、画像歪みが小さくなる。
これにより動き判定回路11においては、動き補正によるフィールド間差分値DFDの値が判定基準値β以上の場合、動き補正によるフィールド間差分値DFDが動き補正していないフィールド間差分値FDより小さい場合であっても、値0により動きベクトルを所定値に設定して出力し、画像歪みを低減するようになされている。
ここでこの動き判定回路11は、動きベクトル検出回路4から出力される動きベクトルVの分布状態に基づいて判定基準値βを設定することにより、処理対象であるビデオ信号に応じて判定基準値βを適宜設定して、従来に比して画像歪みを低減できるようになされている。
すなわち動き判定回路11において、縦方向遅延回路(YD)18は動きベクトル検出回路4から出力されるマクロブロック毎の動きベクトルVを縦方向に1ブロック分遅延させて出力する。縦方向遅延回路(YD)19は、縦方向遅延回路18から出力される動きベクトルをさらに縦方向に1ブロック分だけ遅延させて出力する。
横方向遅延回路(XD)20は、縦方向遅延回路19から出力される動きベクトルを横方向に1ブロック分だけ遅延させて出力し、さらに横方向遅延回路(XD)21は、横方向遅延回路21から出力される動きベクトルを横方向に1ブロック分だけ遅延させて出力する。これにより最大最小判定回路22は、縦方向遅延回路19、横方向遅延回路20及び横方向遅延回路21からそれぞれ出力される動きベクトルを入力することにより、縦方向に2ブロック分だけ遅延した横3ブロック分の動きベクトルを得る。
また横方向遅延回路(XD)23は、縦方向遅延回路18から出力される縦方向に1ブロック分だけ遅延した動きベクトルを横方向に1ブロック分だけ遅延させて出力し、さらに横方向遅延回路(XD)24は、横方向遅延回路23から出力される動きベクトルを横方向に1ブロック分だけ遅延させて出力する。これにより最大最小判定回路22は、縦方向遅延回路18、横方向遅延回路23及び横方向遅延回路24からそれぞれ出力される動きベクトルを入力することにより、縦方向に1ブロック分だけ遅延した横3ブロック分の動きベクトルを得る。
また横方向遅延回路(XD)25は、動きベクトル検出回路4から出力される動きベクトルを横方向に1ブロック分だけ遅延させて出力し、さらに横方向遅延回路(XD)26は、横方向遅延回路25から出力される動きベクトルを横方向に1ブロック分だけ遅延させて出力する。これにより最大最小判定回路22は、動きベクトル検出回路4、横方向遅延回路25及び横方向遅延回路26からそれぞれ出力される動きベクトルを入力することにより、縦方向には遅延させない横3ブロック分の動きベクトルを得る。
かくして最大最小判定回路22は、縦3ブロック×横3ブロックでなる所定領域の動きベクトルを得ることができ、これらの動きベクトルのうちの最大値となる動きベクトル及び最小値となる動きベクトルVmax、Vminを検出し出力する。なお動きベクトルVは横方向の動きベクトルVx及び縦方向の動きベクトルVyからなり、この実施例の場合、これらの合成であるVx*Vx+Vy*Vyを各ブロック間で比較することにより動きベクトルの値を絶対値化して最大値及び最小値を求める。なおこのような合成結果に基づき最大値及び最小値を求める方法に代えて、横方向の動きベクトルVx及び縦方向の動きベクトルVyのそれぞれについて各ブロック間で比較し、その比較結果に基づいて最大値及び最小値を求めるようにしてもよい。
判定基準値発生回路27は、最大最小判定回路22から出力される動きベクトルの最大値及び最小値に基づいて、最大値と最小値との差分を演算し、この差分が0に近いしきい値α以下である場合に値の小さな判定基準値βを出力し、これに対して差分がしきい値αよりも大きい場合に値の大きな判定基準値βを出力する。すなわち被検出ブロックを中心とした縦3ブロック×横3ブロックについて検出された各動きベクトルの分布状態が均一であれば判定基準値βを大きくし、均一でなければ判定基準値βを小さくする。
これにより動きベクトルの分布状態が均一でない場合には、比較回路17において動き補正によるフィールド間差分値DFDの値が判定基準値β以上となる比較結果が得られる。動きベクトルの分布状態が均一でない場合とは、例えばそれまで前景に隠れていた領域、さらにシーンチェンジが発生した場合等のように、何らフィールド間で対応する領域が無い場合であり、このような場合には動きベクトルが正しく検出されないこととなる。動きベクトルが正しく検出されない領域では、動き補正によるフィールド間差分値DFDが大きくなる一方、このような場合にあって静止画でない場合、動き補正しないフィールド間差分値FDも大きくなり、動き補正によるフィールド間差分値DFDが動き補正しないフィールド間差分値FDより小さくなり、スイッチ回路16において動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルVa、Vbが選択される可能性が生じる。この場合であっても動きベクトルの分布状態に基づいて判定基準値βを小さくしておけば、比較回路17において動き補正によるフィールド間差分値DFDの値が判定基準値β以上となる比較結果が得られることにより、値0により動きベクトルを所定値に設定して出力し、画像歪みを低減することができる。
これらによりこのビデオ信号処理装置1では、この動き判定回路11から出力される動きベクトルVa1、Vb1により動き内挿処理を実行する。すなわちビデオ信号処理装置1において、1フィールド遅延回路(1FD)31は、ビデオ信号S1を1フィールドの期間だけ遅延させ、これにより前フィールドのビデオ信号を生成して出力する。
遅延回路32は、この前フィールドのビデオ信号を内蔵のメモリに一時記録した後、動き判定回路11から出力される対応する動きベクトルVb1に応じたタイミングで出力することにより、この前フィールドのビデオ信号を動き補正して出力する。
遅延回路33は、ビデオ信号S1を内蔵のメモリに一時記録した後、動き判定回路11から出力される対応する動きベクトルVa1に応じたタイミングで出力することにより、現フィールドのビデオ信号を動き補正して出力する。
動き内挿回路34は、これら遅延回路32、33から出力されるビデオ信号S1を内挿演算処理し、これによりフィールド数を変化してなるビデオ信号S0を出力する。
(2)実施例の動作
以上の構成において、このビデオ信号処理装置1では、処理対象のビデオ信号S1である現フィールドのビデオ信号が1フィールド遅延回路31により1フィールド遅延されて前フィールドのビデオ信号が生成され、これらのビデオ信号が動き内挿回路34によりフィールド間内挿処理され、これによりビデオ信号S1のフィールド数が変換される。この処理において、このビデオ信号処理装置1では、前フィールド及び現フィールドのビデオ信号がそれぞれ遅延回路32、33により動き補正されて内挿処理されることにより、連続するフィールドで動きを滑らかにすることができる。
以上の構成において、このビデオ信号処理装置1では、処理対象のビデオ信号S1である現フィールドのビデオ信号が1フィールド遅延回路31により1フィールド遅延されて前フィールドのビデオ信号が生成され、これらのビデオ信号が動き内挿回路34によりフィールド間内挿処理され、これによりビデオ信号S1のフィールド数が変換される。この処理において、このビデオ信号処理装置1では、前フィールド及び現フィールドのビデオ信号がそれぞれ遅延回路32、33により動き補正されて内挿処理されることにより、連続するフィールドで動きを滑らかにすることができる。
このビデオ信号処理装置1は、このビデオ信号S1の輝度信号成分が、1フィールド遅延回路3により1フィールド遅延されて前フィールドのビデオ信号S3が生成され、この前フィールドのビデオ信号S3と現フィールドのビデオ信号S2とが動きベクトル検出回路4で処理されて、現フィールドを基準にした動きベクトルが検出される。またこの動きベクトルが内挿フィールドの内挿比γ、1−γにより補正され、それぞれ遅延回路32、33における前フィールド及び現フィールドの動き補正用の動きベクトルVb及びVaが生成される。
ビデオ信号処理装置1では、この動き補正用の動きベクトルVb及びVaでそれぞれ前フィールド及び現フィールドのビデオ信号S3及びS2が偏位回路9、6で動き補正され、前フィールド及び現フィールドのビデオ信号S3及びS2と共に動き判定回路11に入力され、この動き判定回路11において、これらのビデオ信号から、動き補正によるフィールド間差分値DFDと、動き補正していないフィールド間差分値FDが検出される。ビデオ信号処理装置1では、この動き補正によるフィールド間差分値DFDと、動き補正していないフィールド間差分値FDとの比較により、これらフィールド間差分値が小さくなる側となるように、動きベクトル検出回路4で生成された前フィールド及び現フィールドの動き補正用の動きベクトルVb及びVaが直接に、又は値0に補正されて遅延回路33、32に出力される。
すなわち動き補正によるフィールド間差分値DFDの方が小さい場合には、動きベクトル検出回路4で生成された前フィールド及び現フィールドの動き補正用の動きベクトルVb及びVaが遅延回路32、33に出力されるのに対し、動き補正していないフィールド間差分値FDの方が小さい場合には、動きベクトルが値0に補正されて遅延回路32、33に出力され、これによりそれぞれ動画、静止画に対応するフィールド間内挿処理により、ビデオ信号S1のフィールド数が変換される。
ビデオ信号処理装置1では、このようにして動きベクトルVa、Vbを処理する際に、被検出ブロックを中心とした所定領域(縦3ブロック×横3ブロック)の動きベクトルの分布状態を検出し、動きベクトルの分布が均一である場合には判定基準値βを大きくし、これに対して動きベクトルの分布が均一でない場合には判定基準値βを小さくする。これにより、動きが均一でありフィールド間で対応する領域がある場合のように動きベクトルが正しく検出される場合には所定領域での動きベクトルの分布が均一となることにより判定基準値βが大きな値に設定され、この結果、動き補正によるフィールド間差分値DFDが動き補正していないフィールド間差分値FDより小さい場合には、動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルが選択される。これに対して、例えばそれまで前景に隠れていた領域、さらにシーンチェンジが発生した場合等のように、何らフィールド間で対応する領域が無い場合のように動きベクトルが正しく検出されない場合にあっては所定領域での動きベクトルの分布が均一ではなくなることにより判定基準値βが小さな値に設定され、この結果、動き補正によるフィールド間差分値DFDが判定基準値βよりも大きくなる結果が得られる。従ってこの場合には、動き補正によるフィールド間差分値DFDが動き補正していないフィールド間差分値FDよりも小さな値であっても値0により動きベクトルが設定される。
このようにビデオ信号処理装置1では、動きベクトルが正しく検出される状態、又は動きベクトルが正しく検出されない状態のいずれであるかを動きベクトルの分布状態によって判断し、この判断結果に基づいて動きベクトルが正しく検出されたと判断される場合には、動き補正によるフィールド間差分値DFDが動き補正していないフィールド間差分値FDよりも小さな値となった場合に、動きベクトル検出回路4で検出された動きベクトルを選択し、これに対して動きベクトルが正しく検出されなかったと判断される場合には、動き補正によるフィールド間差分値DFDが動き補正していないフィールド間差分値FDよりも小さな値となっても値0を選択する。これにより例えばそれまで背景に隠されていた領域、シーンチェジンジ等の場面のように動きベクトルが正しく検出されない場合には動き補正しないようにしてフィールド間内挿により内挿フィールドを生成することにより、従来に比して画像歪みが有効に低減される。
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、動き補正によるフィールド間差分値が動き補正していないフィールド間差分値より小さい場合に、動き補正によるフィールド間差分値が動きベクトルの分布状態に基づいて設定される判定基準値以上の場合、動きベクトルを所定値に設定することにより、動きベクトルを用いた動き内挿処理等において、最適な判定基準値により、動きベクトルの誤検出による画像歪みを低減することができる。
以上の構成によれば、動き補正によるフィールド間差分値が動き補正していないフィールド間差分値より小さい場合に、動き補正によるフィールド間差分値が動きベクトルの分布状態に基づいて設定される判定基準値以上の場合、動きベクトルを所定値に設定することにより、動きベクトルを用いた動き内挿処理等において、最適な判定基準値により、動きベクトルの誤検出による画像歪みを低減することができる。
またこのようにして補正してなる動きベクトルにより、動き補正した後、フィールド間内挿処理して内挿フィールドを作成することにより、フィールド数の変換に適用して、動きベクトルの誤検出による画像歪みを有効に低減することができる。
なお上述の実施例においては、フィールド間差分の絶対値和によりフィールド間差分値を検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばフィールド間差分の2乗和によりフィールド間差分値を検出する場合等、種々の検出手法を広く適用することができる。
また上述の実施例においては、被検出ブロックを含む周囲9ブロックの動きベクトルの分布状態に基づいて判定基準値βを設定する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の数のブロックでなる領域の動きベクトルの分布状態に基づいて判定基準値βを設定することができる。
また上述の実施例においては、動きベクトルの分布状態の検出方法として、所定領域の動きベクトルの最大値及び最小値の差を用いる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば動きベクトルの平均又は重心に対する変位量を用いる等、要は動きベクトルの分布状態を検出し、均一であれば判定基準値βを大きくし、均一でなければ判定基準値βを小さくするようにすればよい。
また上述の実施例においては、現フィールドのビデオ信号S2及び前フィールドのビデオ信号S3に基づいて得られる動きベクトルVの分布状態により判定基準値βを設定する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、現フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVa又は前フィールドから内挿フィールドへの動きベクトルVbの分布状態に基づいて判定基準値βを設定するようにしてもよい。
また上述の実施例においては、フィールド数の変換に係るフォーマット変換に本発明を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、フレーム数の変換処理に係るフォーマット変換にも適用することができ、さらにはインターレスとノンインターレスとに係るフォーマット変換におけるフィールド間内挿処理、動きベクトルを用いたノイズ低減処理、高能率符号化装置におけるフィールド内挿画像の生成処理等、動きベクトルを用いた内挿処理に広く適用することができる。
本発明は、ビデオ信号処理装置及びビデオ信号の処理方法に関し、例えばフォーマット変換装置に適用することができる。
1……ビデオ信号処理装置、3、31……1フィールド遅延回路、4……動きベクトル検出回路、5、7、8、10、12、13、14、32、33……遅延回路、6、9……偏位回路、11……動き判定回路、18、19……縦方向遅延回路、20、21、22、23、24、25、26……横方向遅延回路、22……最大最小判定回路、27……判定基準値発生回路、34……動き内挿回路
Claims (6)
- 動きベクトルによりビデオ信号を処理するビデオ信号処理装置において、
連続するフィールド又はフレームを前記ビデオ信号から検出された動きベクトルの分だけ動き補正して、フィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出し、
前記連続するフィールド又はフレームを動き補正することなくフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出し、
前記動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値と、前記動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値との比較により、前記動きベクトルを所定値に設定し、
前記動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が前記動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値より小さい場合でも、前記動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が判定基準値以上の場合、前記動きベクトルを所定値に設定し、
前記判定基準値は、前記動きベクトルの分布状態に基づいて設定される
ことを特徴とするビデオ信号処理装置。 - 前記動きベクトルの分布状態が均一でない場合には前記判定基準値を小さく設定する
ことを特徴とする請求項1に記載のビデオ信号処理装置。 - 前記動きベクトルの分布状態は、前記動きベクトルの最大値及び最小値の差分に基づいて判断される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のビデオ信号処理装置。 - 前記所定値が、値0である
ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のビデオ信号処理装置。 - 前記動きベクトルにより、前記フィールド又はフレームを動き補正した後、フィールド間又はフレーム間で内挿処理して内挿フィールド又は内挿フレームを作成することによりフィールド数又はフレーム数を変換する
ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載のビデオ信号処理装置。 - 動きベクトルによりビデオ信号を処理するビデオ信号の処理方法において、
連続するフィールド又はフレームを前記ビデオ信号から検出された動きベクトルの分だけ動き補正して、フィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出し、
前記連続するフィールド又はフレームを動き補正することなくフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出することにより、動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値を検出し、
前記動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値と、前記動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値との比較により、前記動きベクトルを所定値に設定し、
前記動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が前記動き補正していないフィールド間差分値又はフレーム間差分値より小さい場合でも、前記動き補正によるフィールド間差分値又はフレーム間差分値が判定基準値以上の場合、前記動きベクトルを所定値に設定し、
前記判定基準値は、前記動きベクトルの分布状態に基づいて設定される
ことを特徴とするビデオ信号の処理方法。
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JP2003318064A JP2005086631A (ja) | 2003-09-10 | 2003-09-10 | ビデオ信号処理装置及びビデオ信号の処理方法 |
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JP2003318064A Pending JP2005086631A (ja) | 2003-09-10 | 2003-09-10 | ビデオ信号処理装置及びビデオ信号の処理方法 |
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- 2003-09-10 JP JP2003318064A patent/JP2005086631A/ja active Pending
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