JP2005086515A - カメラ及び情報機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電源投入指示がされてからカメラ等の情報機器が利用可能となるまでに要する時間を短縮する。
【解決手段】 CPU11は、カメラ10に対して着脱可能なカード30に記録されている情報に基づいてカード30を使用するための情報であってカード30自身には記録されていない情報である使用情報を作成する。そして、電源オフ指示が取得された時点でカメラ10に装着されていたカード30についての使用情報をバックアップRAM17に記憶させておく。その後、電源オン指示が取得されたときには、電力の供給が開始されたカメラ10の適切な動作のために必要な設定をバックアップRAM17に記憶されている使用情報に基づいて行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 CPU11は、カメラ10に対して着脱可能なカード30に記録されている情報に基づいてカード30を使用するための情報であってカード30自身には記録されていない情報である使用情報を作成する。そして、電源オフ指示が取得された時点でカメラ10に装着されていたカード30についての使用情報をバックアップRAM17に記憶させておく。その後、電源オン指示が取得されたときには、電力の供給が開始されたカメラ10の適切な動作のために必要な設定をバックアップRAM17に記憶されている使用情報に基づいて行う。
【選択図】 図1
Description
本発明はデータの記録機能を有する情報機器で用いられる技術に関し、特に、記録データを保持しておく記録媒体が他の機器によっても書き込むことのできるように構成されている情報機器における記録データの管理技術に関する。
データの記録機能を有する昨今の情報機器のうち、記録データを保持しておく記録媒体が着脱可能に構成されているものは数多く存在する。
例えばデジタルカメラは、撮影した画像を画像データの形式で半導体メモリに格納して記録するが、この半導体メモリはカメラに装着されている着脱可能なメモリカードに備えられているものが多い。
例えばデジタルカメラは、撮影した画像を画像データの形式で半導体メモリに格納して記録するが、この半導体メモリはカメラに装着されている着脱可能なメモリカードに備えられているものが多い。
このような着脱可能なメモリカードを用いるカメラにおいては、電源オン時に、装着されているメモリカードに記録されている各種のデータを読み出してその時におけるメモリカードの記録状況、例えば画像の記録枚数(記録されているデータ量)や更なる記録可能枚数(データを記録可能な空き容量)など、を正確に把握するための処理を行う必要がある。
これは、カメラの電源が直近にオフとされた後に、メモリカードの交換がなされる、あるいは装着されていたメモリカードが他の機器で使用されてそこに記録されているデータが変更される等の可能性があるためである。ここで、例えばその直近の電源オフ時におけるメモリカードの記録状況をカメラ側で単純に記憶しておくようにすると、その後の電源投入時にメモリカードの記録状況とそのことについてのカメラ側での記憶内容とが不一致になってしまうことにより、例えばその後の撮影によってメモリカードに記録済みの他の画像を上書きにより消去してしまうような問題を却って発生させてしまうおそれがある。
ところで、メモリカードの記録容量は近年飛躍的に増加している。これに伴い、前述したメモリカードの記録状況を把握するための処理には長い時間を要することとなってしまっている。これはすなわち電源をオンとする操作をカメラのユーザが行ってからそのカメラが撮影可能な状態となるまでに要する時間を長くしてしまっており、利便性を低下させている要因のひとつとなってきている。
このような問題に関し、例えば特許文献1には、電源がオフとされたときにメモリカードに記録されている自己の管理情報を読み出してカメラに記憶させておき、その後に電源がオンとされてカメラが再起動したときにその記憶されている管理情報を利用して撮影等の通常動作のための設定を行う技術が開示されている。
特開2002−237977号公報
上述した特許文献1に開示されている技術においては、電源オフ時にメモリカードに記録されている自己の管理情報の全てを読み出してカメラに記憶するようにしている。
この手法では、昨今はメモリカード等の記録媒体の記憶容量の著しい増大を考慮すると、この管理情報の記憶のためにカメラに備えておく記憶容量も予め大きくしておかなければならないという問題を抱えている。
この手法では、昨今はメモリカード等の記録媒体の記憶容量の著しい増大を考慮すると、この管理情報の記憶のためにカメラに備えておく記憶容量も予め大きくしておかなければならないという問題を抱えている。
また、カメラの再起動時にカードの管理情報がそのままの形式で与えられたとしても、撮影等の通常動作のための設定には必ずしも適切とは限らず、却ってその設定のために余分な処理を行わなければならないこともあり得る。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、電源投入指示がされてからカメラ等の情報機器が利用可能となるまでに要する時間を短縮することである。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、電源投入指示がされてからカメラ等の情報機器が利用可能となるまでに要する時間を短縮することである。
本発明の態様のひとつであるカメラは、被写体像の撮影を行って記録媒体に当該画像を表している画像データの記録を行うものを前提とする。
そして、このカメラが、当該カメラに対して着脱可能な記録媒体に記録されている情報に基づいて当該記録媒体を使用するための情報であって当該記録媒体自身には記録されていない情報である使用情報を作成する使用情報作成手段と、電力の供給を停止させる旨の電源オフ指示が取得された時点で当該カメラに装着されていた当該記録媒体についての使用情報を記憶させておく記憶手段と、電力の供給を開始させる旨の電源オン指示が取得されたときに、電力の供給が開始された当該カメラの適切な動作のために必要な設定を当該記憶手段に記憶されている使用情報に基づいて行う設定手段と、を有するように構成することを本発明の特徴とするものである。
そして、このカメラが、当該カメラに対して着脱可能な記録媒体に記録されている情報に基づいて当該記録媒体を使用するための情報であって当該記録媒体自身には記録されていない情報である使用情報を作成する使用情報作成手段と、電力の供給を停止させる旨の電源オフ指示が取得された時点で当該カメラに装着されていた当該記録媒体についての使用情報を記憶させておく記憶手段と、電力の供給を開始させる旨の電源オン指示が取得されたときに、電力の供給が開始された当該カメラの適切な動作のために必要な設定を当該記憶手段に記憶されている使用情報に基づいて行う設定手段と、を有するように構成することを本発明の特徴とするものである。
この構成によれば、カメラの適切な動作のために必要な設定を行うための使用情報が予め作成されていて記憶手段に記憶されているので、電源オン指示が取得されたときにこの使用情報をしないで済むこととなる結果、電源投入指示がされてからカメラが利用可能となるまでに要する時間が短縮される。
なお、上述した本発明に係るカメラにおいて、上述した使用情報を、画像データを記録媒体に記録する際に使用される情報とすることができ、より具体的には、例えば、記録媒体における未記録領域の位置若しくは量を示す情報とすることができる。
この情報は、カメラが画像データを記録媒体に記録する動作を、当該記録媒体に既に記録されている他のデータを破壊することなく適切に行うために必要な情報であり、設定手段はこの情報の設定を行う。
この情報は、カメラが画像データを記録媒体に記録する動作を、当該記録媒体に既に記録されている他のデータを破壊することなく適切に行うために必要な情報であり、設定手段はこの情報の設定を行う。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて、前述した使用情報を、記録媒体に記録されている画像データで表現されている画像を再生する際に使用される情報とすることができ、より具体的には、例えば、記録媒体の有する記録領域における前記画像データが記録されている位置を示す情報とすることができる。
この情報は、記録媒体に記録されている画像データで表現されている画像の再生を素早く開始するために有益な情報であり、設定手段はこの情報の設定を行う。
なお、このとき、前述した記憶手段には、画像データに係る画像が撮影されたときの撮影条件を示す撮影条件情報が記録媒体から読み出されて更に記憶されているようにし、設定手段が、前述した使用情報と共に当該記憶手段に記憶されている撮影条件情報にも基づいて前述した設定を行うようにしてもよい。
なお、このとき、前述した記憶手段には、画像データに係る画像が撮影されたときの撮影条件を示す撮影条件情報が記録媒体から読み出されて更に記憶されているようにし、設定手段が、前述した使用情報と共に当該記憶手段に記憶されている撮影条件情報にも基づいて前述した設定を行うようにしてもよい。
こうすることにより、画像の再生に併せ、当該画像の撮影条件の提示を素早く行うことができる。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて、記憶手段に、複数の記録媒体の各々についての前記使用情報を記憶可能としてもよい。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて、記憶手段に、複数の記録媒体の各々についての前記使用情報を記憶可能としてもよい。
こうすることにより、複数の記録媒体を対象として、電源投入指示がされてからカメラが利用可能となるまでに要する時間を短縮させることができるようになる。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて、電源オン指示が取得されたときに、当該カメラに装着されている記録媒体の記録状況が、電源オフ指示を直近に取得した時点で当該カメラに装着されていたものから変化しているか否かの判断を行う判断手段を更に有し、設定手段が、前述した記録状況が変化していないと当該判断手段が判断したときに、前述した設定を行うようしてもよい。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて、電源オン指示が取得されたときに、当該カメラに装着されている記録媒体の記録状況が、電源オフ指示を直近に取得した時点で当該カメラに装着されていたものから変化しているか否かの判断を行う判断手段を更に有し、設定手段が、前述した記録状況が変化していないと当該判断手段が判断したときに、前述した設定を行うようしてもよい。
こうすることにより、記録媒体が異なるものへと取り替えられていた場合等に起こり得る設定手段による誤った設定が防止される。
なお、このとき、判断手段は、記録媒体に対して個別に固有のものとして与えられている媒体固有識別情報を、電源オフ指示が直近に取得された時点で当該カメラに装着されていた記録媒体についてのものと電源オン指示が取得された時点で当該カメラに装着されている記録媒体についてのものとで比較する第一の比較と、当該記録媒体を使用する機器に対して個別に固有のものとして与えられている機器固有識別情報を、当該カメラに対して予め与えられているものと、当該電源オン指示が取得された時点で当該カメラに装着されている記録媒体に記録されていて当該記録媒体を直近に使用した機器に対して与えられていたものとで比較する第二の比較と、当該記録媒体に記録されている情報の変化を検知するために用いられる情報である検知情報を当該記録媒体に記録されている情報から生成する一方で、当該検知情報を、当該電源オフ指示が直近に取得された時点で当該カメラに装着されていた記録媒体についてのものと当該電源オン指示が取得された時点で当該カメラに装着されている記録媒体についてのものとで比較する第三の比較と、のうちのいずれか少なくとも1つを行い、その比較の結果に基づいて前述した記録状況が変化しているか否かの判断を下すようにしてもよい。
なお、このとき、判断手段は、記録媒体に対して個別に固有のものとして与えられている媒体固有識別情報を、電源オフ指示が直近に取得された時点で当該カメラに装着されていた記録媒体についてのものと電源オン指示が取得された時点で当該カメラに装着されている記録媒体についてのものとで比較する第一の比較と、当該記録媒体を使用する機器に対して個別に固有のものとして与えられている機器固有識別情報を、当該カメラに対して予め与えられているものと、当該電源オン指示が取得された時点で当該カメラに装着されている記録媒体に記録されていて当該記録媒体を直近に使用した機器に対して与えられていたものとで比較する第二の比較と、当該記録媒体に記録されている情報の変化を検知するために用いられる情報である検知情報を当該記録媒体に記録されている情報から生成する一方で、当該検知情報を、当該電源オフ指示が直近に取得された時点で当該カメラに装着されていた記録媒体についてのものと当該電源オン指示が取得された時点で当該カメラに装着されている記録媒体についてのものとで比較する第三の比較と、のうちのいずれか少なくとも1つを行い、その比較の結果に基づいて前述した記録状況が変化しているか否かの判断を下すようにしてもよい。
こうすることにより、当該カメラに装着されている記録媒体の記録状況が変化しているか否かの判断を判断手段が行えるようになる。
本発明の更なる別の態様のひとつである情報機器は、記録媒体にデータの記録を行うものを前提とする。
本発明の更なる別の態様のひとつである情報機器は、記録媒体にデータの記録を行うものを前提とする。
そして、この情報機器が、当該情報機器に対して着脱可能な記録媒体に記録されている情報に基づいて当該記録媒体を使用するための情報であって当該記録媒体自身には記録されていない情報である使用情報を作成する使用情報作成手段と、電力の供給を停止させる旨の電源オフ指示が取得された時点で当該情報機器に装着されていた当該記録媒体についての使用情報を記憶させておく記憶手段と、電力の供給を開始させる旨の電源オン指示が取得されたときに、電力の供給が開始された当該情報機器の適切な動作のために必要な設定を当該記憶手段に記憶されている使用情報に基づいて行う設定手段と、を有するように構成することを本発明の特徴とするものである。
このように構成された情報機器は、前述した本発明に係るカメラと同様の作用が生じるので、電源投入指示がされてから当該情報機器が利用可能となるまでに要する時間を短縮することができる。
以上のように、本発明のいずれの態様によっても、電源投入指示がされてからカメラ等の情報機器が利用可能となるまでに要する時間が短縮される効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1について説明する。同図は、本発明を実施する情報機器であるカメラ(デジタルカメラ)10のうちデータ記録に関係する部分の構成を示している。なお、同図において、カード30はこのカメラ10に対して着脱可能な半導体メモリカードであり、USB(Universal Serial Bus)ケーブル40はこのカメラ10を他の機器に接続して各種のデータ授受を行うための通信ケーブルである。
まず、図1について説明する。同図は、本発明を実施する情報機器であるカメラ(デジタルカメラ)10のうちデータ記録に関係する部分の構成を示している。なお、同図において、カード30はこのカメラ10に対して着脱可能な半導体メモリカードであり、USB(Universal Serial Bus)ケーブル40はこのカメラ10を他の機器に接続して各種のデータ授受を行うための通信ケーブルである。
CPU(Central Processing Unit )11は、カメラ10全体の動作を管理する中央演算装置であり、図1に示されている各構成要素はCPU11によってその動作が制御される。
フラッシュメモリ12には、CPU11が実行する制御プログラムが予め格納されており、CPU11はこの制御プログラムを実行することによってカメラ10全体の制御動作を行うようになる。また、フラッシュメモリ12にはこのカメラ10に対して個別に固有のものとして与えられている識別子であるカメラユニークIDも予め格納されている。
フラッシュメモリ12には、CPU11が実行する制御プログラムが予め格納されており、CPU11はこの制御プログラムを実行することによってカメラ10全体の制御動作を行うようになる。また、フラッシュメモリ12にはこのカメラ10に対して個別に固有のものとして与えられている識別子であるカメラユニークIDも予め格納されている。
カード制御装置13はCPU11の管理の下でカード30に対する各種のデータの書き込みや読み出しを行う。また、カード制御装置13はカード30に対する書き込みあるいは読み出しの対象となるデータのメッセージダイジェスト値を得ることができ、そのためのメッセージダイジェスト関数変換回路を有している。
SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)14は、CPU11が上述した制御プログラムを実行する際にワークメモリとして利用するメモリである。また、カード30に対する書き込みあるいは読み出しの対象となるデータを一時的に格納するバッファメモリとして使用される。また、カード30の記録領域の管理に使用される各種の情報も格納される。
カードコネクタ15はカード30を装着させるコネクタであり、カード30がこのカードコネクタ15に装着されているときに限りカード制御装置13はカード30に対する各種のデータの書き込みや読み出しを行うことができる。
カード挿抜検出装置16は、カード30のカードコネクタ15に対する挿抜がなされたことを検出する装置であり、例えば、カメラ10におけるカード30の収納室に設けられている蓋の開閉を検出する装置や、カード30の挿抜に応じて変化するカードコネクタ15のデータ端子のインピーダンスを検出する装置などを用いることができる。
カード挿抜検出装置16は、カード30のカードコネクタ15に対する挿抜がなされたことを検出する装置であり、例えば、カメラ10におけるカード30の収納室に設けられている蓋の開閉を検出する装置や、カード30の挿抜に応じて変化するカードコネクタ15のデータ端子のインピーダンスを検出する装置などを用いることができる。
バックアップRAM17は、少ない電力消費で記憶内容を保持することのできる小容量のメモリ、例えばスタティックメモリである。カメラ10は、電源オフの指示がなされている期間においても記憶保持に必要な電力がバックアップRAM17には供給されるように構成されており、バックアップRAM17には、電源オフの指示がなされたときにカード30の記録領域の管理のための情報の一部がCPU11によってSDRAM14から複写される。
電池18はカメラ10を動作させるために必要な電力を供給する。
電源残量検出回路19は、電池18の電圧を監視して電池18に残されている電力量を検出する。
USBコネクタ20は、USBケーブル40が嵌挿されるコネクタである。
電源残量検出回路19は、電池18の電圧を監視して電池18に残されている電力量を検出する。
USBコネクタ20は、USBケーブル40が嵌挿されるコネクタである。
USB制御装置21は、USBケーブル40を介して接続されている他の機器との間でUSB規格に則ったデータ通信を行って各種のデータの授受を行うためのものである。
USB接続検出装置22は、USBケーブル40を介して接続されている他の機器との間でUSB規格に則ったデータ通信路が確立されたことを検出する。
USB接続検出装置22は、USBケーブル40を介して接続されている他の機器との間でUSB規格に則ったデータ通信路が確立されたことを検出する。
次に図2について説明する。カメラ10に装着されるカード30において使用されるファイルシステムの構造を示している。
図2に示すように、カード30の記録領域は、カードユニークID記録欄31、機器ユニークID記録欄32、MBR領域33、PBR領域34、FAT1領域35、FAT2領域36、及びデータ領域37とに分けられている。ここで、カードユニークID記録欄31と機器ユニークID記録欄32とはカード30の予約領域として予め定められているカード30の記録領域上の位置に設けられている。
図2に示すように、カード30の記録領域は、カードユニークID記録欄31、機器ユニークID記録欄32、MBR領域33、PBR領域34、FAT1領域35、FAT2領域36、及びデータ領域37とに分けられている。ここで、カードユニークID記録欄31と機器ユニークID記録欄32とはカード30の予約領域として予め定められているカード30の記録領域上の位置に設けられている。
このファイルシステムでは、データ領域37上に記録される各種のデータファイルをFAT(File Allocation Table )情報で管理する。
データ領域37はセクタを単位とする小領域を統合したクラスタを更に統合して構成されている。ここで、単一のデータファイルを構成している複数のクラスタの物理的な位置がデータ領域37上で常に連続しているとは限らない。FATは、データファイルのデータ領域37上での格納位置を示すテーブルであり、それぞれのファイルがデータ領域37上のどのクラスタにどのような順序で配置されているのかを示すものである。ファイルのサイズが大きいために1クラスタに記憶しきれない場合、そのファイルの続きが記憶されている次のクラスタのデータ領域37上での位置を示すエントリ番号がFATに示される。ファイルがそのクラスタで終了するときには、そのことを示すエントリ番号がFATに示される。
データ領域37はセクタを単位とする小領域を統合したクラスタを更に統合して構成されている。ここで、単一のデータファイルを構成している複数のクラスタの物理的な位置がデータ領域37上で常に連続しているとは限らない。FATは、データファイルのデータ領域37上での格納位置を示すテーブルであり、それぞれのファイルがデータ領域37上のどのクラスタにどのような順序で配置されているのかを示すものである。ファイルのサイズが大きいために1クラスタに記憶しきれない場合、そのファイルの続きが記憶されている次のクラスタのデータ領域37上での位置を示すエントリ番号がFATに示される。ファイルがそのクラスタで終了するときには、そのことを示すエントリ番号がFATに示される。
カードユニークID記録欄31は、カード30に対して個別に固有のものとして与えられている識別情報であるカードユニークIDが予め記録されている記録領域である。
機器ユニークID記録欄32は、このカード30を最後に使用した機器に対して個別に固有のものとして与えられている識別情報である機器ユニークIDが記録される記録領域である。
機器ユニークID記録欄32は、このカード30を最後に使用した機器に対して個別に固有のものとして与えられている識別情報である機器ユニークIDが記録される記録領域である。
MBR(Master Boot Record)領域33は、本実施形態においては特に使用しない。
PBR(Partition Boot Record )領域34には、このカード30の記録様式に関する情報であるPBR情報、具体的にはFATの種別(エントリ番号の表示様式)、クラスタ当たりのセクタ数、FATのデータ数、FAT自体のデータサイズ、ルートディレクトリエントリの数、総クラスタ数、クラスタのサイズ、ブートセクタの位置、データ領域開始LBA(Logical Block Addressing)位置、書き込み禁止フラグ、等の情報が格納される。
PBR(Partition Boot Record )領域34には、このカード30の記録様式に関する情報であるPBR情報、具体的にはFATの種別(エントリ番号の表示様式)、クラスタ当たりのセクタ数、FATのデータ数、FAT自体のデータサイズ、ルートディレクトリエントリの数、総クラスタ数、クラスタのサイズ、ブートセクタの位置、データ領域開始LBA(Logical Block Addressing)位置、書き込み禁止フラグ、等の情報が格納される。
FAT1領域35には上述したFAT情報が格納される。また、FAT2領域36は、FAT1領域35と同一のFAT情報がバックアップとして格納される領域である。なお、以下の説明においては、簡単のため、FAT1領域35に対してのみFAT情報の読み書きを行うものとする。
以下、図1に示すCPU11がフラッシュメモリ12に格納されている制御プログラムを実行することによって行われる制御処理を説明する。
まず図3について説明する。同図は、カメラ10に対して電源オフの指示がなされたことが検知されたときにCPU11によって行われる電源オフシーケンスの処理内容をフローチャートで示したものである。
まず図3について説明する。同図は、カメラ10に対して電源オフの指示がなされたことが検知されたときにCPU11によって行われる電源オフシーケンスの処理内容をフローチャートで示したものである。
図3において、まず、S101では、SDRAM14に格納されているFAT情報のキャッシュデータとカード30のFAT1領域35に格納されているFAT情報とが比較され、FAT情報のキャッシュデータがカード30のFAT情報から変更されているか否かを判定する処理が行われる。そして、この判定結果がYesならばS102に、NoならばS104に処理が進む。
ここで、SDRAM14に格納されているFAT情報のキャッシュデータについて、図4を参照しながら説明する。同図は、図3に示す電源オフシーケンスがCPU11によって行われたときに生じる、カード30の記録状況に関する各種のデータの流れを図示したものである。
カメラ10が撮影や画像再生等の通常動作時にカード30に対して画像等のデータファイルの読み書きを行うときには、CPU11はカード30のFAT1領域35に格納されているFAT情報(以下、単に「FAT」と称することとする)35−1を参照する必要がある。CPU11は、FAT35−1のうちの一旦参照したものについては、カード30よりもデータアクセスに要する時間が短くて済むSDRAM14に格納しておくようにする。CPU11がその後の処理において同一のFAT35−1を参照するときにはこのSDRAM14に格納されているものを代用することにより、このFAT35−1の参照に要する時間が短縮される。このSDRAM14に格納されているFATがFAT情報のキャッシュデータ(以下、単に「FATのキャッシュ」と称することとする)14−1である。
カード30にデータの書き込みを行うときにはFAT情報35−1も書き換える必要が生じる場合があるが、このカメラ10においては、このような場合にはFATのキャッシュ14−1のみを書き換えるようにしてカード30へのデータの書き込みに要する時間を短くしている。このとき、FAT35−1とFATのキャッシュ14−1とが不一致となる。そこで、図3のS101でこのような不一致が発生しているかどうかを調べ、不一致であれば後述するS103の処理においてFATのキャッシュ14−1をFAT35−1に複写して、カード30内でのFAT35−1とデータ領域37に記録されているデータファイルとの関係を適正なものとする。
図3の説明へ戻り、前述したS101の判定結果がYesのときは、CPU11はカード制御装置13に指示を与え、FATのキャッシュ14−1のうちFAT35−1と不一致であったものをSDRAM14から読み出させてカード30へDMA(Direct Memory Access)転送させ、FAT1領域35に格納させる処理が行われる。このDMA転送の途中で、カード制御装置13の有するダイジェスト値生成部13−1はSDRAM14から読み出したFATのキャッシュ14−1の各々についてのダイジェスト値14−2を生成し、SDRAM14に格納する(S102、S103)。生成されたダイジェスト値14−2は、その元であるFATのキャッシュ14−1よりも少ないデータ量となる。
ここでダイジェスト値生成部13−1について説明する。ダイジェスト値生成部13−1は、カード制御装置13を通過するFAT情報のメッセージダイジェスト値を生成する。メッセージダイジェストとは、ハッシュ関数のうちの一方向性ハッシュと称されるものであり、出力値の内容から入力の内容を知ることが極めて困難であって、入力の内容がわずかでも変更されると全く違った出力値が得られ、異なった入力を与えたときに出力値が一致する確率が極めて小さいという特徴を有しており、公開鍵暗号方式における公開鍵の偽造の判定等に使用されているものである。
S104では、カメラ10に対して個別に固有のものとして与えられており、フラッシュメモリ12に予め格納されているカメラユニークIDをカード30の機器ユニークID記録欄32に書き込む処理が行われる。図4においては、フラッシュメモリ12に格納されているものをカメラユニークID12−1として示し、カード30に書き込まれたものをカメラユニークID32−1として示している。
S105では、SDRAM14に格納されている前述したFATダイジェスト値14−2と、カード利用情報14−3及びカードユニークID14−4とをバックアップRAM17に格納する処理が行われる。
図4においては、FATダイジェスト値14−2がバックアップRAM17上に格納されてFATダイジェスト値17−2として示されている。
図4においては、FATダイジェスト値14−2がバックアップRAM17上に格納されてFATダイジェスト値17−2として示されている。
カード利用情報14−3としては、前述したPBR情報33−1に加え、カード30のFAT毎の使用情報、再生用情報、及びカード30のデータ領域37におけるディレクトリエントリが格納されているクラスタを示す情報などがあり、いずれもカード30の記録状況に関する情報であってカード30に対する各種データの読み書きに要する時間を短くするためにSDRAM14に格納されている情報であり、本実施形態においての媒体記録情報である。図4においては、カード利用情報14−3がバックアップRAM17上に格納されてカード利用情報17−3として示されている。
ここで、カード30のFAT毎の使用情報としては、カメラ10の通常動作時にCPU11によってカード30のFAT35−1に基づいて算出される情報であって繰り返し使用されることがあるため必要となる度に算出するよりも覚えておいたほうが便利な情報、具体的には、カード30の空き容量や、FAT35−1の転送等の便宜のために分割した区分(ゾーン)の各々に属するFAT毎に、そのゾーン内における空きクラスタの位置や空き容量などを示す情報である。この空きクラスタの位置や空き容量を示す情報は、例えば、カメラ10が画像データをカード30に記録する動作を、カード30に既に記録されている他のデータを破壊することなく適切に行うために必要な情報である。
また、再生用情報は、カメラ10での画像再生動作時にCPU11によってカード30のからFAT35−1に基づいて読み出される情報であって繰り返し使用されることがあるため必要となる度に読み出すよりも覚えておいたほうが便利な情報、具体的には、再生対象のする画像データファイルが記録されている先頭のクラスタ番号を示す情報や、画像再生時に要求に応じて表示する画像撮影時の情報(例えばISO感度やシャツター速度の情報)等である。また、このような情報は、カメラ10の有する表示部(不図示)でカード30に記録されている画像データで表現されている画像の再生を開始する動作、あるいは当該画像の撮影条件を当該表示部に表示する動作を素早く行うために有益な情報である。
カードユニークID14−4は、カード30のカードユニークID記録欄に記録されていたカードユニークID31−1であって、後述する電源オンシーケンスの実行によってSDRAM14に格納されていたものである。図4においては、カードユニークID14−4がバックアップRAM17上に格納されてカードユニークID17−4として示されている。
以上までの処理を終えたならば図3のシーケンスは終了し、CPU11は、カメラ10の動作を停止させる。但し、このとき、カード挿抜検出装置16によるカード30のカードコネクタ15に対する挿抜の監視、及びUSB接続検出装置22による他の機器との間でのデータ通信路の確立の監視のための動作は停止させないようにする。
次に図5について説明する。同図は、カメラ10に対して電源オフの指示がなされて通常動作が定時状態にあるときにCPU11によって行われる監視シーケンスの処理内容をフローチャートで示したものである。
まず、S201では、カード30のカードコネクタ15に対する挿抜がなされたことをカード挿抜検出装置16が検出したか否かを判定する処理が行われ、続くS202では、他の機器との間でのデータ通信路が確立されたことをUSB接続検出装置22が検出したか否かを判定する処理が行われる。そして、このS201及びS202の判定処理の結果がどちらか一方でもYesならば、S203において、バックアップRAM17の所定の記憶領域位置に割り当てられている管理情報再チェックフラグ(後述)を「有効」を示す値に設定する処理が行われる。一方、このS201及びS202の判定処理の結果がいずれもNoならば、S203の処理を行うことなくS204に処理を進める。
まず、S201では、カード30のカードコネクタ15に対する挿抜がなされたことをカード挿抜検出装置16が検出したか否かを判定する処理が行われ、続くS202では、他の機器との間でのデータ通信路が確立されたことをUSB接続検出装置22が検出したか否かを判定する処理が行われる。そして、このS201及びS202の判定処理の結果がどちらか一方でもYesならば、S203において、バックアップRAM17の所定の記憶領域位置に割り当てられている管理情報再チェックフラグ(後述)を「有効」を示す値に設定する処理が行われる。一方、このS201及びS202の判定処理の結果がいずれもNoならば、S203の処理を行うことなくS204に処理を進める。
S204では、カメラ10に対して電源オンの指示がなされたことが検知されたか否かが判定され、検知されたとき(判定結果がYesのとき)にはこの図5に示した監視シーケンスを終了し、後述する電源オンシーケンスの実行が開始される。一方、検知されなかったとき(判定結果がNo)にはS201へ処理を戻して上述した処理が繰り返される。
次に図6について説明する。同図は、カメラ10に対して電源オンの指示がなされたことが検知されたとき(図5のS204の判定処理の結果がYesとなったとき)にCPU11によって行われる電源オンシーケンスの第一の例の処理内容をフローチャートで示したものである。
以下、電源オンシーケンスがCPU11によって行われたときに生じる、カード30の記録状況に関する各種のデータの流れを図示した図7を適宜参照しながら、図6について説明する。
図6において、まず、S301では、前述した電源オフシーケンス(図3)においてバックアップRAM17に格納されたカードユニークID17−4が読み出されてSDRAM14にカードユニークID14−4として一時的に格納され、このカードユニークID14−4とカメラ10に現在装着されているカード30に記録されているカードユニークID32−1とが比較されて両者が一致するか否かを判定する処理が行われる(第一の比較)。この判定の結果かNoならば、電源オフの指示がなされたときに装着されていたものとは異なるカード30がカメラ10に現在装着されているものとみなし、S307に処理を進める。一方、この判定結果がYesならばS302に処理を進める。
図6において、まず、S301では、前述した電源オフシーケンス(図3)においてバックアップRAM17に格納されたカードユニークID17−4が読み出されてSDRAM14にカードユニークID14−4として一時的に格納され、このカードユニークID14−4とカメラ10に現在装着されているカード30に記録されているカードユニークID32−1とが比較されて両者が一致するか否かを判定する処理が行われる(第一の比較)。この判定の結果かNoならば、電源オフの指示がなされたときに装着されていたものとは異なるカード30がカメラ10に現在装着されているものとみなし、S307に処理を進める。一方、この判定結果がYesならばS302に処理を進める。
S302では、カード30の機器ユニークID記録欄32にこのカメラ10自身のカメラユニークID12−1が記録されているか否かが判定される(第二の比較)。カメラ10に現在装着されているカード30が電源オフの指示がなされたときに装着されていた状態と同一の状態であれば、カード30の機器ユニークID記録欄32にはこのカメラ10自身のカメラユニークID12−1がカメラユニークID32−1として前述した電源オフシーケンスによって書き込まれているはずであるので、このS302の判定結果がNoならば、電源オフの指示がなされた期間中にカード30が一旦外されて他のカメラ等で使用されてから再度装着されたものとみなし、S307に処理を進める。一方、この判定結果がYesならば、電源オフの指示がなされたときに装着されていたカード30が同一の状態でカメラ10に現在装着されているものとみなし、S303に処理を進める。
S303では、バックアップRAM17の所定の記憶領域位置に割り当てられている管理情報再チェックフラグ17−5が「有効」を示す値に設定されているか否かが判定される。この管理情報再チェックフラグ17−5は、カメラ10に対して電源オフの指示が直近になされた後に、カード30のカードコネクタ15に対する挿抜がなされたことをカード挿抜検出装置16が検出したとき、または、他の機器との間でのデータ通信路が確立されたことをUSB接続検出装置22が検出したときに、前述した監視シーケンス(図5)によって「有効」を示す値に設定されるのであるから、このS303の判定結果がYesならば、カメラ10に現在装着されているカード30の記録内容が電源オフの指示が直近になされた後に変更されている可能性があるとみなし、S304に処理を進める。一方、この判定結果がNoならば、カメラ10に現在装着されているカード30の記録内容が電源オフの指示が直近になされた後も変更されていないとみなし、S306に処理を進める。
S304では、カード30の記録内容が変更されている可能性があるとみなされているので、カード35のFAT1領域35に格納されているFAT35−1をカード制御装置13に読み出させ、FAT35−1の各々のダイジェスト値をダイジェスト関数生成部13−1に生成させてSDRAM14にFATダイジェスト値14−2として格納させる処理が行われる。
S305では、前ステップの処理によって生成されてSDRAM14に格納されているFATダイジェスト値14−2とバックアップRAM17に格納されているFATダイジェスト値17−2とが一致するか否かが判定される(第三の比較)。そして、この判定結果がYesならば、カメラ10に現在装着されているカード30の記録内容が電源オフの指示が直近になされた後に変更されていないとみなし、S306に処理を進める。一方、この判定結果がNoならば、カメラ10に現在装着されているカード30の記録内容が電源オフの指示が直近になされた後に変更されたとみなし、S307に処理を進める。
このように、小さなデータであるダイジェスト値で比較するようにしたので、電源オフ前にカード35のFAT35−1をカメラに記録させておき、再度の電源オン時にカード35のFAT35−1と比較して変化の有無を判断する場合と比べ、カメラ10に装備すべきメモリ量が少なくて済み、更に、電源オン時の比較時間も短時間で済むという利点がある。
S306では、電源オフの指示がなされたときに装着されていたものと同一のカード30がカメラ10に現在装着されており、且つ、このカード30の記録内容が電源オフの指示が直近になされた後に変更されていないとみなされているので、バックアップRAM17に格納されているカード利用情報17−3をこの後も再利用すべく、カード利用情報14−3としてSDRAM14に転送して格納する処理が行われる。その後はこの電源オンシーケンスを終了して通常動作のための動作シーケンスへ処理を進める。この後、カメラ10の適切な動作のために必要な媒体記録情報として、SDRAM14に格納されているこのカード利用情報14−3が利用され、動作シーケンスの実行に必要な設定情報となる。
S307では、電源オフの指示が直近になされたときとはカード30の記録状況が異なっている(異なるカード30が装着されている、または、同一のカード30が装着されているが、記録内容が変更されている)とみなされているので、バックアップRAM17に格納されているカード利用情報17−3を廃棄し、その後はこの電源オンシーケンスを終了して通常動作のための動作シーケンスへ処理を進める。ここで、この後にカード利用情報14−3を利用する場合には、まずSDRAM14に必要なカード利用情報14−3が存在するかどうかが調べられる。そして、存在しなければ、カード利用情報14−3が新規に生成若しくはカード30から読み出され、カメラ10の適切な動作のために必要な媒体記録情報として利用されると共に、SDRAM14に記録される。一方、必要なカード利用情報14−3がSDRAM14に存在した場合には、そのカード利用情報14−3を利用する。
以上の図3、図5、図6に示した各シーケンスがCPU11によって行なわれることによって、直近の電源オフ指示を取得したときから電源指示オンの指示を取得するまでの期間にカード30の記録状況が変化していないと判断されたときに、バックアップRAM17に格納されているカード利用情報17−3がSDRAM14にカード利用情報14−3として格納される。ここで、SDRAM14からのカード利用情報14−3の読出しは高速に行うことができるので、CPU11が通常シーケンスを実行する際にカード利用情報14−3を利用するために要する時間が短縮される。従って、電源投入指示がされてからカメラ10が利用可能となるまでに要する時間が短縮される。
次に、上述した電源オンシーケンスの他の例について説明する。
まず、図8について説明する。同図は、カメラ10に対して電源オンの指示がなされたことが検知されたときにCPU11によって行われる電源オンシーケンスの第二の例の処理内容をフローチャートで示したものである。
まず、図8について説明する。同図は、カメラ10に対して電源オンの指示がなされたことが検知されたときにCPU11によって行われる電源オンシーケンスの第二の例の処理内容をフローチャートで示したものである。
図8において、S401では、バックアップRAM17の所定の記憶領域位置に割り当てられている管理情報再チェックフラグ17−5が「有効」を示す値に設定されているか否かが判定され、このS401の判定結果がYesならば、カメラ10に現在装着されているカード30の記録内容が電源オフの指示が直近になされた後に変更されている可能性があるとみなし、S402に処理を進める。一方、この判定結果がNoならば、カメラ10に現在装着されているカード30の記録内容が電源オフの指示が直近になされた後も変更されていないとみなし、直ちにS406に処理を進める。
S402では、前述した電源オフシーケンス(図3)においてバックアップRAM17に格納されたカードユニークID17−4が読み出されてSDRAM14にカードユニークID14−4として一時的に格納され、このカードユニークID14−4とカメラ10に現在装着されているカード30に記録されているカードユニークID32−1とが一致するか否かを判定する処理が行われる。この判定の結果がNoならば、電源オフの指示がなされたときに装着されていたものとは異なるカード30がカメラ10に現在装着されているものとみなし、S407に処理を進める。一方、この判定結果がYesならばS403に処理を進める。
S403では、カード30の機器ユニークID記録欄32にこのカメラ10自身のカメラユニークID12−1が記録されているか否かが判定される。このS403の判定結果がNoならば、電源オフの指示がなされたときに装着されていた状態とは異なる状態のカード30がカメラ10に現在装着されているものとみなし、S407に処理を進める。一方、この判定結果がYesならば、電源オフの指示がなされたときに装着されていたものと同一のカード30がカメラ10に現在装着されているものとみなし、S404に処理を進める。
以降のS404からS407にかけての処理は、図6に示した第一の例におけるS304からS307にかけての処理と同様であるので説明は省略する。
以上の処理が電源オンシーケンスの第二の例である。この例では、S401の判定処理の結果がNoの場合であれば、カメラ10に現在装着されているカード30の記録内容が電源オフの指示が直近になされた後も変更されていないとみなし、直ちにS406に処理を進めてバックアップRAM17に格納されているカード利用情報17−3をカード利用情報14−3としてSDRAM14に転送して格納する処理が行われるので、わずか2ステップの処理でこの電源オンシーケンスが完了する。従って、この場合には、電源投入指示がされてからカメラ10が利用可能となるまでに要する時間が大幅に短縮される。
以上の処理が電源オンシーケンスの第二の例である。この例では、S401の判定処理の結果がNoの場合であれば、カメラ10に現在装着されているカード30の記録内容が電源オフの指示が直近になされた後も変更されていないとみなし、直ちにS406に処理を進めてバックアップRAM17に格納されているカード利用情報17−3をカード利用情報14−3としてSDRAM14に転送して格納する処理が行われるので、わずか2ステップの処理でこの電源オンシーケンスが完了する。従って、この場合には、電源投入指示がされてからカメラ10が利用可能となるまでに要する時間が大幅に短縮される。
次に図9について説明する。同図は、カメラ10に対して電源オンの指示がなされたことが検知されたときにCPU11によって行われる電源オンシーケンスの第三の例の処理内容をフローチャートで示したものである。
図9のS501からS504にかけての処理は、図6に示した第一の例におけるS304からS307にかけての処理と同様である。つまり、この第三の例は、バックアップRAM17に格納されているカード利用情報17−3がこの後も利用可能であるか否かの判定を、現在装着されているカード30のFAT35−1に基づいて生成されるダイジェスト値14−2と、バックアップRAM17に格納されているFATのダイジェスト値17−2との比較のみ基づいて行うものであって、カードユニークID31−1、カメラユニークID12−1、及び管理情報再チェックフラグ17−5を用いないというものである。従って、この例によれば、ダイジェスト値が一致しない場合にカメラ10が利用可能となるまでに要する時間が、前述した第一の例よりも短縮される。また、管理情報を得るための、カード挿抜検出装置16やUSB接続検出装置17が、カメラから不要になる。
図9のS501からS504にかけての処理は、図6に示した第一の例におけるS304からS307にかけての処理と同様である。つまり、この第三の例は、バックアップRAM17に格納されているカード利用情報17−3がこの後も利用可能であるか否かの判定を、現在装着されているカード30のFAT35−1に基づいて生成されるダイジェスト値14−2と、バックアップRAM17に格納されているFATのダイジェスト値17−2との比較のみ基づいて行うものであって、カードユニークID31−1、カメラユニークID12−1、及び管理情報再チェックフラグ17−5を用いないというものである。従って、この例によれば、ダイジェスト値が一致しない場合にカメラ10が利用可能となるまでに要する時間が、前述した第一の例よりも短縮される。また、管理情報を得るための、カード挿抜検出装置16やUSB接続検出装置17が、カメラから不要になる。
次に図10について説明する。同図は、カメラ10に対して電源オンの指示がなされたことが検知されたときにCPU11によって行われる電源オンシーケンスの第四の例の処理内容をフローチャートで示したものである。
図10のS601からS604にかけての処理は、図6に示した第一の例におけるS303からS305にかけての処理を削除し、S302の判定処理の結果かYesであれば直ちにS306の処理を実行するようにしたものである。つまり、この第四の例は、バックアップRAM17に格納されているカード利用情報17−3がこの後も利用可能であるか否かの判定を、カードユニークID31−1及びカメラユニークID12−1に基づいて行うものであって、FATのダイジェスト値14−2及び及び管理情報再チェックフラグ17−5を用いないというものである。従って、この例によっても、カメラ10が利用可能となるまでに要する時間が、前述した第一の例よりも短縮される場合がある。また、第三の例と同様に、カード挿抜検出装置16、USB接続検出装置17が不要となる。
図10のS601からS604にかけての処理は、図6に示した第一の例におけるS303からS305にかけての処理を削除し、S302の判定処理の結果かYesであれば直ちにS306の処理を実行するようにしたものである。つまり、この第四の例は、バックアップRAM17に格納されているカード利用情報17−3がこの後も利用可能であるか否かの判定を、カードユニークID31−1及びカメラユニークID12−1に基づいて行うものであって、FATのダイジェスト値14−2及び及び管理情報再チェックフラグ17−5を用いないというものである。従って、この例によっても、カメラ10が利用可能となるまでに要する時間が、前述した第一の例よりも短縮される場合がある。また、第三の例と同様に、カード挿抜検出装置16、USB接続検出装置17が不要となる。
次に、カード30を記録媒体として使用可能とするために必要なフォーマットの手法について説明する。
記録媒体を使用する場合、記録データの管理を効率的に行うために記録媒体のフォーマット(初期化)が通常行われる。このフォーマットには、記録媒体に記録されているデータをその記録領域の全体に渡って一旦消去する「通常フォーマット」と、記録媒体に記録されているデータのうち、記録データの管理データ(例えばFAT)のみを消去するようにしてフォーマットに要する時間が短くて済む「クイックフォーマット」とが選択可能な場合が多い。
記録媒体を使用する場合、記録データの管理を効率的に行うために記録媒体のフォーマット(初期化)が通常行われる。このフォーマットには、記録媒体に記録されているデータをその記録領域の全体に渡って一旦消去する「通常フォーマット」と、記録媒体に記録されているデータのうち、記録データの管理データ(例えばFAT)のみを消去するようにしてフォーマットに要する時間が短くて済む「クイックフォーマット」とが選択可能な場合が多い。
本実施形態に係るカメラ10は、カード30のフォーマット機能を備えるようにし、この「通常フォーマット」と「クイックフォーマット」とを選択できるようにする。但し、この選択をユーザに行わせる前に電池18の残量を確認し、「通常フォーマット」を完了するために必要な電力量が電池18に残されていない場合には、「通常フォーマット」の選択が行えないようにする。
まず、図11について説明する。同図はCPU11によって行われるフォーマットシーケンスの処理内容をフローチャートで示したものである。このフォーマットシーケンスは前述した通常動作のシーケンスのうちのひとつであり、カード30のフォーマットの要求が取得されると開始される。
まず、S701において、図1には不図示である外部電源入力端子に対し、AC電源用アダプタ等から所定の電力の供給がなされているか否かが判定され、この判定結果がYesならば電力量不足の問題は生じないとみなして処理をS704に進め、一方、この判定結果がNoならばS702に処理を進める。
S702では、カード30の記録領域のサイズが調べられ、このサイズに基づいて推定される「通常フォーマット」に要する時間が所定の閾値時間以下であるか否かが判定され、この判定結果がYesならば、カード30の記録領域のサイズが小さいので電力量不足の問題は生じないとみなして処理をS704に進め、一方、この判定結果がNoならばS703に処理を進める。
S703では、電池残量検出装置19によって検出された電池18に残されている電力量が取得され、この残量が所定の閾値残量以上であるか否かが判定され、この判定結果がYesならば電力量不足の問題は生じないとみなして処理をS704に進め、一方、この判定結果がNoならばS705に処理を進める。
S704では、図12のフォーマット選択表示画面のうち、「通常フォーマット」の選択が可能であることを示す(a)の画面をカメラ10の表示部(不図示)に表示させ、その後はS706に処理を進める。
S705では、図12のフォーマット選択表示画面のうち、「通常フォーマット」の選択ができないことを示す(b)の画面をカメラ10の表示部(不図示)に表示させる。
S705では、図12のフォーマット選択表示画面のうち、「通常フォーマット」の選択ができないことを示す(b)の画面をカメラ10の表示部(不図示)に表示させる。
S706では、上述したS704またはS705の処理によって表示させた画面に従って選択された方式に従ってカード30をフォーマットする処理が行われ、その後はこのフォーマットシーケンスが終了する。
以上までの処理がフォーマットシーケンスである。
以上までの処理がフォーマットシーケンスである。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。
例えば、上述した実施形態においては本発明をデジタルカメラで実施する場合について説明したが、他の情報機器、例えばパーソナルコンピュータ、あるいは携帯電話等の携帯型情報端末などで本発明を実施することもできる。
例えば、上述した実施形態においては本発明をデジタルカメラで実施する場合について説明したが、他の情報機器、例えばパーソナルコンピュータ、あるいは携帯電話等の携帯型情報端末などで本発明を実施することもできる。
また、上述した実施形態においては、唯一つのカード30について、そのカード30についてのFATのダイジェスト値17−2、カード利用情報17−3、及びカードユニークID17−4をカメラ10への電源オフの指示に応じてバックアップRAM17に格納するようにしていた。この代わりに、CPU11が前述した電源オフシーケンスにおいてこれらの情報を複数のカード30の各々について対応付けてバックアップRAM17に格納するようにし、更に、前述した電源オンシーケンスにおいては、その時点でカメラ10に装着されているカード30についてのカードユニークID31−1と一致しているカードユニークID17−4に対応付けられている上述した情報をバックアップRAM17から読み出して利用するようにすることもできる。こうすることによって、複数のカード30を対象として、電源投入指示がされてからカメラ10が利用可能となるまでに要する時間を短縮させることができるようになる。
10 カメラ
11 CPU
12 フラッシュメモリ
12−1 カメラユニークID
13 カード制御装置
13−1 ダイジェスト値生成部
14 SDRAM
14−1 FATのキャッシュ
14−2 FATのダイジェスト値
14−3 カード利用情報
14−4 カードユニークID
15 カードコネクタ
16 カード挿抜検出装置
17 バックアップRAM
17−2 FATのダイジェスト値
17−3 カード利用情報
17−4 カードユニークID
17−5 管理情報再チェックフラグ
18 電池
19 電源残量検出装置
20 USBコネクタ
21 USB制御装置
22 USB接続検出装置
30 カード
31 カードユニークID記録欄
31−1 カードユニークID
32 機器ユニークID記録欄
32−1 カメラユニークID
33 MBR領域
33−1 PBR
34 PBR領域
35 FAT1領域
35−1 FAT
36 FAT2領域
37 データ領域
40 USBケーブル
11 CPU
12 フラッシュメモリ
12−1 カメラユニークID
13 カード制御装置
13−1 ダイジェスト値生成部
14 SDRAM
14−1 FATのキャッシュ
14−2 FATのダイジェスト値
14−3 カード利用情報
14−4 カードユニークID
15 カードコネクタ
16 カード挿抜検出装置
17 バックアップRAM
17−2 FATのダイジェスト値
17−3 カード利用情報
17−4 カードユニークID
17−5 管理情報再チェックフラグ
18 電池
19 電源残量検出装置
20 USBコネクタ
21 USB制御装置
22 USB接続検出装置
30 カード
31 カードユニークID記録欄
31−1 カードユニークID
32 機器ユニークID記録欄
32−1 カメラユニークID
33 MBR領域
33−1 PBR
34 PBR領域
35 FAT1領域
35−1 FAT
36 FAT2領域
37 データ領域
40 USBケーブル
Claims (10)
- 被写体像の撮影を行って記録媒体に当該画像を表している画像データの記録を行うカメラであって、
前記カメラに対して着脱可能な前記記録媒体に記録されている情報に基づいて当該記録媒体を使用するための情報であって当該記録媒体自身には記録されていない情報である使用情報を作成する使用情報作成手段と、
電力の供給を停止させる旨の電源オフ指示が取得された時点で前記カメラに装着されていた前記記録媒体についての使用情報を記憶させておく記憶手段と、
電力の供給を開始させる旨の電源オン指示が取得されたときに、電力の供給が開始された前記カメラの適切な動作のために必要な設定を前記記憶手段に記憶されている使用情報に基づいて行う設定手段と、
を有することを特徴とするカメラ。 - 前記使用情報は、前記画像データを前記記録媒体に記録する際に使用される情報であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記使用情報は、前記記録媒体における未記録領域の位置若しくは量を示す情報であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記使用情報は、前記記録媒体に記録されている前記画像データで表現されている画像を再生する際に使用される情報であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記使用情報は、前記記録媒体の有する記録領域における前記画像データが記録されている位置を示す情報であることを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
- 前記記憶手段には、前記画像データに係る画像が撮影されたときの撮影条件を示す撮影条件情報が前記記録媒体から読み出されて更に記憶されており、
前記設定手段は、前記使用情報と共に前記記憶手段に記憶されている撮影条件情報にも基づいて前記設定を行う、
ことを特徴とする請求項4に記載のカメラ。 - 前記記憶手段には、複数の記録媒体の各々についての前記使用情報が記憶可能であることを特徴とする請求項1から6のうちのいずれか一項に記載のカメラ。
- 前記電源オン指示が取得されたときに、前記カメラに装着されている前記記録媒体の記録状況が、前記電源オフ指示を直近に取得した時点で当該カメラに装着されていたものから変化しているか否かの判断を行う判断手段を更に有し、
前記設定手段は、前記記録状況が変化していないと前記判断手段が判断したときに、前記設定を行う、
ことを特徴とする請求項請求項1から7のうちのいずれか一項に記載のカメラ。 - 前記判断手段は、
前記記録媒体に対して個別に固有のものとして与えられている媒体固有識別情報を、前記電源オフ指示が直近に取得された時点で前記カメラに装着されていた記録媒体についてのものと前記電源オン指示が取得された時点で当該カメラに装着されている記録媒体についてのものとで比較する第一の比較と、
前記記録媒体を使用する機器に対して個別に固有のものとして与えられている機器固有識別情報を、前記カメラに対して予め与えられているものと、前記電源オン指示が取得された時点で当該カメラに装着されている記録媒体に記録されていて当該記録媒体を直近に使用した機器に対して与えられていたものとで比較する第二の比較と、
前記記録媒体に記録されている情報の変化を検知するために用いられる情報である検知情報を当該記録媒体に記録されている情報から生成する一方で、当該検知情報を、前記電源オフ指示が直近に取得された時点で前記カメラに装着されていた記録媒体についてのものと前記電源オン指示が取得された時点で当該カメラに装着されている記録媒体についてのものとで比較する第三の比較と、
のうちのいずれか少なくとも1つを行い、その比較の結果に基づいて前記記録状況が変化しているか否かの判断を下す、
ことを特徴とする請求項8に記載のカメラ。 - 記録媒体にデータの記録を行う情報機器であって、
前記情報機器に対して着脱可能な前記記録媒体に記録されている情報に基づいて当該記録媒体を使用するための情報であって当該記録媒体自身には記録されていない情報である使用情報を作成する使用情報作成手段と、
電力の供給を停止させる旨の電源オフ指示が取得された時点で前記情報機器に装着されていた前記記録媒体についての使用情報を記憶させておく記憶手段と、
電力の供給を開始させる旨の電源オン指示が取得されたときに、電力の供給が開始された前記情報機器の適切な動作のために必要な設定を前記記憶手段に記憶されている使用情報に基づいて行う設定手段と、
を有することを特徴とする情報機器。
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061205 |