JP2005084080A - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は特に射出成形により形成されるプラスチックレンズの製造方法に関するもので、ピックアップ装置における非点収差の調整が容易に行えるプラスチックレンズの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】射出成形によってプラスチックレンズ7の有効径部12に生じる複屈折に起因する非点収差を非有効径部13の外周側面に対して外部応力15を加えることで調整することで、射出成形後に非点収差を任意に調整でき、ピックアップ装置における非点収差の調整を容易に行えるようになるのである。
【選択図】図3
【解決手段】射出成形によってプラスチックレンズ7の有効径部12に生じる複屈折に起因する非点収差を非有効径部13の外周側面に対して外部応力15を加えることで調整することで、射出成形後に非点収差を任意に調整でき、ピックアップ装置における非点収差の調整を容易に行えるようになるのである。
【選択図】図3
Description
本発明は、特に射出成形により形成されるプラスチックレンズの製造方法に関するものである。
一般に樹脂の射出成形によって形成されたプラスチックレンズにおいては図4に示されるようにゲート1から光軸2に向かう矢印で示された射出方向3に対して複屈折が生じ、これに起因してプラスチックレンズ7に非点収差が発生し、そのスポット4の形状が楕円形状となってしまうことが知られている。
従来、このようにして形成されたプラスチックレンズの非点収差により楕円形状となったスポット4は、光ピックアップ装置における発光素子の非点収差を調整するために利用されているが、そのプラスチックレンズの非点収差自体を調整する点すなわちスポット4の形状を調整する点については、射出成形に用いられる成形金型の成形面を非点収差が生じるように回転非対称に形成し、転写された光学面自体に非点収差を形成しこの非点収差を用いて先に延べた射出成形によって生じる複屈折に起因する非点収差を調整するようにしていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平5−107467号公報
しかしながら、近年光ピックアップ装置におけるDVDなどの光学式情報記録媒体の高密度記録が進められる中、光学式情報記録媒体におけるピットサイズの小型化が進められるようになり、先に述べたように発光素子の非点収差をプラスチックレンズの非点収差をもって調整しようとしても、プラスチックレンズの非点収差量が射出成形の条件及び成形金型の条件によって決定されてしまうため、これらの条件を合わせることが非常に緻密な作業となってしまうため、非点収差を所望の値内に抑制することが困難なものとなっていた。
そこで、本発明はこのような問題を解決しピックアップ装置における非点収差の調整が容易に行えるプラスチックレンズの製造方法を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために本発明の請求項1に記載の発明は、特に、射出成形によってプラスチックレンズの有効径部に生じる複屈折に起因する非点収差をプラスチックレンズの非有効径部の外周側面に対して外部応力を加えることで調整することで、射出成形後に非点収差を任意に調整でき、ピックアップ装置における非点収差の調整を容易に行えるようになるのである。
請求項2に記載の発明は、特に、プラスチックレンズを射出成形時に形成されるゲートから分離した後に外部応力を加えることで、プラスチックレンズを射出ゲートから分離するときに加わる外部応力に応じた非点収差を見極めた後に調整できるので、より高度な制御ができるのである。
請求項3に記載の発明は、特に、非有効径部の外周端部分に対して切削加工で凹部を形成することにより外部応力を加えることで、容易に非点収差を調整することができるのである。
請求項4に記載の発明は、特に、凹部の幅により非点収差を調整することで、容易に非点収差を調整することができるのである。
請求項5に記載の発明は、特に、凹部の深さにより非点収差を調整することで、容易に非点収差を調整することができるのである。
請求項6に記載の発明は、特に、凹部の位置により非点収差を調整することで、容易に非点収差を調整することができるのである。
請求項7に記載の発明は、特に、凹部を複数設けて非点収差を調整することで、容易に非点収差を調整することができるのである。
本発明のプラスチックレンズの製造方法によれば、特に、射出成形によってプラスチックレンズの有効径部に生じる複屈折に起因する非点収差をプラスチックレンズの非有効径部の外周側面に対して外部応力を加えることで調整することで、射出成形後に非点収差を任意に調整でき、ピックアップ装置における非点収差の調整を容易に行えるようになるのである。
以下、本発明の一実施の形態について図を用いて説明する。なお、上述した背景技術と同様の構成については同じ符号を付して説明する。
図1はDVDなどの光学式情報記録媒体の記録/再生を行うための光ピックアップ装置を示す図であり、その構造は主として光学信号を生成する発光素子5と、光学信号を情報記録媒体6に集光する対物レンズ7と、情報記録媒体6からの反射信号を受光素子8に分岐するビームスプリッタ9から構成されている。また対物レンズ7は、低価格化や軽量化のために現在その大半がプラスチック材料を用いて成形されている。
そして、このようなプラスチック材料を用いた対物レンズ7を形成するには図2に示されるよう成形金型10により形成されたキャビティ11内に溶融樹脂を注入する、いわゆる射出成形によって形成されることが多く、この射出成形により形成された対物レンズ7は先に図4を用いて説明したように射出方向3に対して複屈折が生じて非点収差が付加されるため、結果的にそのスポット4の形状が楕円形状となってしまう。
そこで、この一実施の形態においては、図3に示すように射出成形により形成された対物レンズ7における光学機能面を形成する有効径部12の外周部分に位置し外部取り付けなどに用いられる非有効径部13に対して、射出成形後に図2に示す成形金型10から取り出した成形品に対して外部応力を加えることでスポット4の形状を調整するものとしたのである。
すなわち、図3に示されるような対物レンズ7は射出成形後において射出成形による非点収差の付加によりスポット形状14が破線で示されるような楕円形状に形成されてしまうため、射出成形後にそのスポット形状14が真円状に近づくよう対物レンズ7に外部応力15を加えて内部応力を発生させ、その内部応力により新たな非点収差を発生させるのである。
具体的には、楕円となったスポット形状14を真円状に調整するためには楕円の長手方向が直交する新たな楕円のスポット形状16を形成すればよく、射出成形後に射出成形によって形成された非点収差を打ち消す方向、つまり光軸2とゲート1を結ぶ射出方向3に直交する方向から外部応力15を加えることで、その外部応力15が対物レンズ7の内部に内部応力として蓄積され、その蓄積された内部応力によって新たに楕円のスポット形状16が形成されるような非点収差が付加されることとなる。よって対物レンズ7としてはそれら2つのスポット形状14,16の合成によりそのスポットの形状が決定するため、成形後において対物レンズ7のスポット形状を調整することができるのである。
つまり、図1に示された光ピックアップ装置において発光素子5が有する非点収差の度合いに応じた非点収差を対物レンズ7に付与することが可能となり、高密度化が進む情報記録媒体6に対して非常に小さなスポットを結ぶことが可能となるのである。
また、射出成形後の対物レンズ7に対して外部応力15を加えるにあたっては、図3に示されるよう非有効径部13の外周端部分にバイト加工などの切削加工により凹部17を形成する程度でよく、非点収差の付加量は凹部17の幅wや深さdや形成する位置、或いはそれらの組み合わせにより任意に調整することができるのである。
例えば、凹部17の幅wを変えることでスポット形状16の幅w方向の調整ができ、凹部17の深さを変えることでスポット形状16の深さd方向の調整ができ、凹部17を形成する位置を変えることでスポット形状16の長手方向の調整ができ、また、凹部17を複数形成することでより高度な調整が可能となるのである。
なお、外部応力15を加えるにあたっては、図3に示す対物レンズ7から破線で示すゲート1を分離した後に行うことが望ましく、これはゲート1の分離する際に加わる応力によるスポット形状の変化をも含めて調節することができるからである。
本発明にかかるプラスチックレンズの製造方法は、射出成形後に非点収差を任意に調整でき、ピックアップ装置における非点収差の調整を容易に行えるという効果を有し、特に射出成形により形成されるプラスチックレンズの製造方法に有用である。
1 ゲート
7 対物レンズ(プラスチックレンズ)
12 有効径部
13 非有効径部
15 外部応力
17 凹部
7 対物レンズ(プラスチックレンズ)
12 有効径部
13 非有効径部
15 外部応力
17 凹部
Claims (7)
- 樹脂の射出成形により形成されたプラスチックレンズにおいて、前記プラスチックレンズは光学機能面を形成する有効径部と、この有効径部の外周部分に設けられた非有効径部とからなり、前記射出成形によって前記有効径部に生じる複屈折に起因する非点収差を前記非有効径部の外周側面に対して外部応力を加えることで前記非点収差を調整することを特徴としたプラスチックレンズの製造方法。
- プラスチックレンズを射出成形時に形成されるゲートから分離した後に外部応力を加えることを特徴とした請求項1に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 非有効径部の外周端部分に対して切削加工で凹部を形成することにより外部応力を加えることを特徴とする請求項2に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 凹部の幅により非点収差を調整することを特徴とした請求項3に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 凹部の深さにより非点収差を調整することを特徴とした請求項3に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 凹部の位置により非点収差を調整することを特徴とした請求項3に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 凹部を複数設けて非点収差を調整することを特徴とした請求項3に記載のプラスチックレンズの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003312445A JP2005084080A (ja) | 2003-09-04 | 2003-09-04 | プラスチックレンズの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP (1) | JP2005084080A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009096230A1 (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-06 | Konica Minolta Opto, Inc. | 光学素子の製造方法及び光学素子 |
-
2003
- 2003-09-04 JP JP2003312445A patent/JP2005084080A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009096230A1 (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-06 | Konica Minolta Opto, Inc. | 光学素子の製造方法及び光学素子 |
JPWO2009096230A1 (ja) * | 2008-01-31 | 2011-05-26 | コニカミノルタオプト株式会社 | 光学素子の製造方法及び光学素子 |
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