JP2005083827A - 蛍光x線分析方法及びその装置 - Google Patents
蛍光x線分析方法及びその装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005083827A JP2005083827A JP2003314433A JP2003314433A JP2005083827A JP 2005083827 A JP2005083827 A JP 2005083827A JP 2003314433 A JP2003314433 A JP 2003314433A JP 2003314433 A JP2003314433 A JP 2003314433A JP 2005083827 A JP2005083827 A JP 2005083827A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal component
- powder
- fluorescent
- collected
- liquid sample
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
Abstract
【課題】 キレート樹脂等で捕集しにくい状態で液体試料中に含まれているヒ素等の元素でも、それを効果的に濃縮して高感度測定、高精度分析が行えるようにする。
【解決手段】 水素化物発生器1によって液体試料中に含まれている測定対象金属成分を気化させ、その気化した金属成分を吸収する粉体および/または粒体7を、有機物もしくはフッ素で形成された網状薄膜6と気体の通過力に抗する力で粉体および/または粒体7を押圧可能な通気性基材8との間にサンドイッチ状に保持させてなる金属成分捕集体4で捕集させ、その捕集された金属成分を蛍光X線で成分分析する。
【選択図】 図1
【解決手段】 水素化物発生器1によって液体試料中に含まれている測定対象金属成分を気化させ、その気化した金属成分を吸収する粉体および/または粒体7を、有機物もしくはフッ素で形成された網状薄膜6と気体の通過力に抗する力で粉体および/または粒体7を押圧可能な通気性基材8との間にサンドイッチ状に保持させてなる金属成分捕集体4で捕集させ、その捕集された金属成分を蛍光X線で成分分析する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液体試料中に含まれている金属成分を、一次X線の照射に伴い放出される蛍光X線の強度測定により定量分析する蛍光X線分析方法及びその装置に関する。
微量な金属成分を含む液体試料に対する蛍光X線分析方法は、例えば原子吸光法(AAS)やICP等の他の分析方法に比べて測定感度、分析精度ともに低い。そのため、液体試料中の金属成分の蛍光X線による定量分析にあたっては、キレート樹脂を用いて金属成分を捕集して濃縮した後、そのキレート樹脂を蛍光X線で測定する方法が採用されている。
その一つとして、従来、図3に示すように、測定用セル21内の画成された空間部22内に細粒状のキレート樹脂23を充填した状態で、前記空間部22内に液体試料Sを供給することにより、その液体試料Sを強制的に細粒状のキレート樹脂23表面に広く接触させて接触反応を促進させることで、短時間のうちに液体試料を濃縮させ、この状態で一次X線を照射し蛍光X線を検出することによって、測定の迅速化及び高感度を達成するようにした蛍光X線分析方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記した接触反応方式の従来の蛍光X線分析方法でも、液体試料中に含まれているヒ素やアンチモン、セレン等の水素化物発生元素及び水銀はキレート濃縮したとしても、マトリックス元素の影響でそれら元素を高感度に測定し高精度に分析することができないという難点があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、キレート樹脂で捕集しにくい状態で液体試料中に含まれているヒ素等の元素であっても、それを効果的に濃縮して高感度測定、高精度分析を行うことができる蛍光X線分析方法及びその装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る蛍光X線分析方法は、液体試料中に含まれている測定対象金属成分を気化させ、その気化した金属成分を固体物質に吸収し捕集させた後、その捕集された金属成分に一次X線を照射して成分分析を行うことを特徴とする。
また、上記と同一の目的を達成するために、本発明の請求項2に係る蛍光X線分析装置は、液体試料中に含まれている測定対象金属成分を気化させる手段と、その気化した金属成分を吸収する粉体および/または粒体を、有機物もしくはフッ素で形成された網状薄膜と気体の通過力に抗する力で前記粉体および/または粒体を押圧可能な通気性基材との間にサンドイッチ状に保持させてなる金属成分捕集体と、この捕集体で捕集された金属成分に一次X線を照射して成分分析を行うX線発生管及びX線検出器とを備えていることを特徴とする。
上記のごとき構成を有する本発明に係る蛍光X線分析方法及びその装置によれば、液体試料中の金属成分を気化させて主成分元素から分離した金属成分を粉体および/または粒体等の固体物質に捕集させることにより、測定対象の金属成分のみを高濃度に濃縮することができ、その高濃度に濃縮された金属成分のみを蛍光X線で測定することにより、蛍光X線におけるマトリックス効果をなくして、キレート樹脂では捕集しにくい状態で液体試料中に含まれているヒ素等の元素を測定対象とする場合でも、非常に高感度な測定、高精度な分析を行うことができる。
特に、本発明に係る蛍光X線分析装置における粉体および/または粒体として、請求項3に記載のように、シリカゲルやモレキュラーシーブ、活性炭素などの軽元素で構成することによって、蛍光X線による高感度測定を確実に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る蛍光X線分析方法を実施するための装置のうち、液体試料中に含まれている金属成分の捕集に用いる装置Aの概略構成図であり、同図において、1は液体試料を収容する水素化物発生器で、ヒ素やアンチモン、セレン、水銀等の水素化物発生元素(金属成分)を含む液体試料が収容される。2はパイプライン3を介して前記水素化物発生器1に接続されたホッパー状の気化ガス受け容器であり、この受け容器2内には、後述する金属成分捕集体4が着脱自在に嵌合保持されている。
図1は本発明に係る蛍光X線分析方法を実施するための装置のうち、液体試料中に含まれている金属成分の捕集に用いる装置Aの概略構成図であり、同図において、1は液体試料を収容する水素化物発生器で、ヒ素やアンチモン、セレン、水銀等の水素化物発生元素(金属成分)を含む液体試料が収容される。2はパイプライン3を介して前記水素化物発生器1に接続されたホッパー状の気化ガス受け容器であり、この受け容器2内には、後述する金属成分捕集体4が着脱自在に嵌合保持されている。
前記金属成分捕集体4は、上下共に開口している筒状容器5内の底部に、例えば有機物もしくはフッ素で網状に形成された薄膜6が張設されているとともに、この網状薄膜6上にパイプライン3を経て上昇してくる気化金属成分(ガス成分)を吸収する固体物質として、シリカゲルやモレキュラーシーブ、活性炭素等の軽元素からなる粉体および/または粒体7が載置支持され、かつ、前記筒状容器5の上部に、例えば網や綿、多孔材からなり、粉体および/または粒体7に吸収された金属成分以外の気体の通過力に抗する力で粉体および/または粒体7を下方に押圧可能な通気性基材8が設けられており、これによって、前記粉体および/または粒体7を網状薄膜6と通気性基材8との間にサンドイッチ状に保持させて構成されている。なお、通気性基材8と粉体および/または粒体7との間には通気性を有する緩衝押材9が介在されている。
図2は本発明に係る蛍光X線分析方法を実施するための装置のうち、前記した捕集装置Aで捕集した金属成分を実際に蛍光X線分析する装置Bの概略構成図であり、本体容器10内に、この本体容器10の上面に形成されたX線照射孔11に向けて一次X線を照射するX線発生管12と発生した蛍光X線を検出して成分分析を行うX線検出器13とが収納されているとともに、前記本体容器10上面のX線照射孔11の直上部には、前記金属成分捕集体4を設置保持可能な試料台14が設けられている。
次に、上記各装置A,Bからなる蛍光X線分析装置を用いて液体試料中に含まれている測定対象金属成分を分析する方法について説明する。まず、捕集装置A側の水素化物発生器1内に投入パイプ15を通して還元剤rを投入するとともに、ポンプ16およびエアーパイプ17を介して水素化物発生器1内に収容の液体試料中にエアーを吹き込みバブリングさせて還元剤rと液体試料とを混合攪拌することにより、液体試料中に含まれている測定対象金属成分を還元気化させ、パイプライン3を経て気化ガス受け容器2にまで上昇してくる気化金属成分を前記捕集体4における粉体および/または粒体7に吸収させて捕集する。詳述すると、測定対象金属成分がヒ素、アンチモン、セレン等の水素化物発生元素である場合は、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウムを用い、また、測定対象金属成分が水銀等の金属原子蒸気発生元素である場合は、還元剤として塩酸と塩化スズとを用いて、水素化物生成反応により測定対象金属成分を還元気化させる。
このような還元気化に伴い粉体および/または粒体7に吸収され捕集された所定の測定対象金属成分は粉体および/または粒体7の表面に濃縮されており、その粉体および/または粒体7を含む金属成分捕集体4を気化ガス受け容器2から離脱し、そのまま図2に示す蛍光X線分析装置Bにおける試料台14に設置保持させた後、X線発生管12で発生させた一次X線をX線照射孔11を通して測定試料である捕集体4の粉体および/または粒体7表面に向けて照射し、それに伴って発生した蛍光X線をX線検出器13で検出することにより、測定対象金属成分を測定し分析する。
ここで、捕集体4における粉体および/または粒体7に吸収され捕集されているのは、還元気化によって液体試料の主成分元素から分離した測定対象の金属成分のみであり、蛍光X線におけるマトリックス効果がなくなって、キレート樹脂等では捕集しにくい状態で液体試料中に含まれているヒ素等の元素が測定対象である場合でも、非常に高感度な測定、高精度な分析を行うことができる。
また、粉体および/または粒体7を保持する薄膜6が有機物もしくはフッ素で網状に形成されているとともに、測定対象金属成分の捕集に用いられる粉体および/または粒体7も、シリカゲルやモレキュラーシーブ、活性炭素などの軽元素で構成されているため、薄膜6や粉体および/または粒体7が測定を妨害することもなく、蛍光X線による高感度測定を確実に行うことができる。
1…水素化物発生器(金属成分の還元気化手段)、4…金属成分捕集体、6…網状薄膜、7…粉体および/または粒体、8…通気性基材、12…X線発生管、13…X線検出器。
Claims (3)
- 液体試料中に含まれている測定対象金属成分を気化させ、その気化した金属成分を固体物質に吸収し捕集させた後、その捕集された金属成分に一次X線を照射して成分分析を行うことを特徴とする蛍光X線分析方法。
- 液体試料中に含まれている測定対象金属成分を気化させる手段と、その気化した金属成分を吸収する粉体および/または粒体を、有機物もしくはフッ素で形成された網状薄膜と気体の通過力に抗する力で前記粉体および/または粒体を押圧可能な通気性基材との間にサンドイッチ状に保持させてなる金属成分捕集体と、この捕集体で捕集された金属成分に一次X線を照射して成分分析を行うX線発生管及びX線検出器とを備えていることを特徴とする蛍光X線分析装置。
- 前記粉体および/または粒体が軽元素から構成されている請求項2に記載の蛍光X線分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003314433A JP2005083827A (ja) | 2003-09-05 | 2003-09-05 | 蛍光x線分析方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003314433A JP2005083827A (ja) | 2003-09-05 | 2003-09-05 | 蛍光x線分析方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005083827A true JP2005083827A (ja) | 2005-03-31 |
Family
ID=34415043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003314433A Pending JP2005083827A (ja) | 2003-09-05 | 2003-09-05 | 蛍光x線分析方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005083827A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103105407A (zh) * | 2011-11-15 | 2013-05-15 | 江苏天瑞仪器股份有限公司 | 测定液体样品中重金属的含量的装置、方法及应用 |
CN113552151A (zh) * | 2020-04-23 | 2021-10-26 | 北京安科慧生科技有限公司 | X射线荧光光谱仪及其离子富集装置 |
WO2023231385A1 (zh) * | 2022-06-01 | 2023-12-07 | 苏州佳谱科技有限公司 | 液体中痕量重金属元素的富集检测方法和装置 |
-
2003
- 2003-09-05 JP JP2003314433A patent/JP2005083827A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103105407A (zh) * | 2011-11-15 | 2013-05-15 | 江苏天瑞仪器股份有限公司 | 测定液体样品中重金属的含量的装置、方法及应用 |
CN113552151A (zh) * | 2020-04-23 | 2021-10-26 | 北京安科慧生科技有限公司 | X射线荧光光谱仪及其离子富集装置 |
CN113552151B (zh) * | 2020-04-23 | 2024-04-19 | 北京安科慧生科技有限公司 | X射线荧光光谱仪及其离子富集装置 |
WO2023231385A1 (zh) * | 2022-06-01 | 2023-12-07 | 苏州佳谱科技有限公司 | 液体中痕量重金属元素的富集检测方法和装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Pandey et al. | Measurement techniques for mercury species in ambient air | |
EP2921844A1 (en) | Method and instrument for simultaneously measuring mercury and cadmium by direct sample injection | |
CN109239117B (zh) | 直接测定样品中痕量铝、硅、磷、硫、氯含量的分析装置及方法 | |
JP6918072B2 (ja) | イオン検出方法 | |
CA2559516A1 (en) | Detection of diamonds | |
WO2008085500A2 (en) | Dual source xrf system | |
JP5583362B2 (ja) | 土壌中における含有多元素成分同時分析方法 | |
CA2883899A1 (en) | Mercury monitoring systems and methods | |
JP2004294329A (ja) | 土壌に含まれる重金属類の溶出量分析方法及び分析装置、並びにこれに用いる試料 | |
JP2010096753A (ja) | 水銀捕集剤、水銀捕集ユニットおよび水銀分析装置ならびにその方法 | |
JP2010096688A (ja) | 水銀分析のための加熱分解装置および水銀分析装置ならびにその方法 | |
JP4788000B2 (ja) | 水溶液中の微量元素分析方法 | |
JP2005083827A (ja) | 蛍光x線分析方法及びその装置 | |
Chen et al. | Rapid and nondestructive measurement of labile Mn, Cu, Zn, Pb and As in DGT by using field portable-XRF | |
JP5817372B2 (ja) | 重金属分析装置及び重金属の分析方法 | |
JPH09101263A (ja) | アミン類捕集剤、アミン類捕集装置及びアミン類の捕集・分析方法 | |
de la Calle et al. | Nanoparticle-assisted stabilization of metal species as an alternative to conventional approaches for avoiding volatilization errors in total reflection X-ray fluorescence: A review | |
Ballesta et al. | Validation and modelling of a novel diffusive sampler for determining concentrations of volatile organic compounds in air | |
Bindeman et al. | Rhyolitic and basaltic reference materials for TC/EA analysis: investigation of water extraction and D/H ratios | |
JP2008164547A (ja) | 蛍光x線分析方法 | |
US3805077A (en) | Method and apparatus for detecting the prsence and quantity of mercury in a sample of organic material | |
JP4199143B2 (ja) | 有害金属元素の分析方法、及びその前処理方法 | |
JP2003194722A (ja) | 重金属物分析方法およびその装置 | |
JP2005062134A (ja) | 試料の前処理方法および試料保持部材 | |
RU2225016C2 (ru) | Способ определения активности трития в контейнере с радиоактивными отходами |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060320 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080610 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081021 |