現在,半導体製造設備配管ライン,食品製造設備配管ライン,又は化学薬品製造設備配管ラインでは,化学薬品を製造設備に供給するための配管としては耐熱性,耐薬品性,成形性が優れており,低い収縮性を有する不飽和ポリエステル組成物,いわゆる弗素系樹脂製で形成されている配管が幅広く使用されている。このような配管ラインは必要に応じて分岐点で分岐され,多数の製造設備に気密に接続されている。ここで,接続点で分岐管として一般的に弗素樹脂製のT字形分岐管とマニュアルバルブ等が幅広く使用されている。
図1は,現在幅広く使用されている半導体製造設備の配管ラインを概略的に示す概念図である。
図1において,複数の化学薬品溶液貯蔵タンク(図示せず)から様々な種類の化学薬品溶液を複数の半導体製造装置5に連続又は断続的に提供するためには,複数の化学薬品溶液貯蔵タンクから各々のメイン供給配管(chemical main supplying pipe:9)及びサブメイン供給配管(chemical sub−main supplying pipe:8)が互いに交差しないように設置される。メイン供給配管9及びサブメイン供給配管8の分岐点では,図2aに示したようなT字形分岐管1が設置され,化学薬品の断続が必要な位置にはマニュアルバルブ2が設置されている。このようなT字形分岐管1及びマニュアルバルブ2などは,一般的にバルブ又は接続管取り付けでの漏洩を感知する目的で,センサ等が設置されたボックス内に内装されている。
図2aは,一般的なT字形分岐管の詳細な構造を示した斜視図である。図2bは,図2aに示したT字形分岐管の各端部に形成された接続管取り付けの構造の1つの例を示した断面図である。図2cは,2aに示したT字形分岐管の各端部に形成された接続管取り付け構造の他の例を示した断面図である。図2dは,従来のマニュアルバルブの詳細な構造を示した斜視図である。図2eは,図2dに示した従来のマニュアルバルブの構造を示した例を示した断面図である。図2fは,図2dに示した従来のマニュアルバルブの構造を示した他の例を示した断面図である。図3aは,図2a及び図2dに示したT字形取り付け構造とマニュアルバルブを1つのボックス内に統合させるため結合された形態を示した斜視図である。
図2aに示すT字形分岐管1は,弗素樹脂製で形成されており,メイン供給配管9から2つのサブメイン供給配管8に化学薬品の溶液を分岐させる。
以下,図2b及び図2cを参照して,メイン供給配管9とT字形分岐管1又はT字形分岐管1とサブメイン供給配管との間の接続管取り付け構造(pipe fitting structure)について簡単に説明する。ここで,接続管取り付け構造は,図2eで後述するマニュアルバルブの引入口又は排出口にも形成されている。
図2bは,日本国のクラボ産業株式会社で市販されている接続管取り付け構造の1つの例を示した図面であり,このような接続管取り付け構造は,気密性を向上させることにその焦点が合わせている。
図2cは,日本国のピラ株式会社で市販され,韓国特許公報第2002−92172号(特許文献1)に開示されたような構造である。上記公報に開示された接続管取り付け構造は,過締結を防ぐためにその焦点が合わせている。
しかしながら,上記図2bに示す気密性を向上させるための接続管取り付け構造や図2cに示す過締結を防止する技術は,一般的に締結専用器具を使用して接続管チューブを締結しているため,チューブ等を挿入する作業が非常に困難である。また,専用器具がない場合には,作業が不可能である場合も生じる。さらに,専用器具を必ず提供しなければならないので,製造単価が高くなる,という問題もある。
さらに,このような接続管取り付け構造は,配管ラインでの漏洩が感知された場合に,一般的に半透明な状態であるので接続管が緩むことを綿密にチェックしなければならない。さらに,漏洩テスターを使用して,全体配管設備を1つずつ点検しなければ,漏洩位置を認識することができない。このような理由により,配管の維持補修に相当な費用が要することになる。
したがって,本分野では,配管設備の接続締結管の締結状態が緩むこと等を視覚的に観測可能なようにすることがもっとも重要なことになっている。
一方,図2dに示したマニュアルバルブ2は,弗素樹脂製で形成されており,メイン供給配管又はサブメイン供給配管9との間に設置されて,必要に応じて配管内を流れる化学薬品溶液を断続する。
以下,図2e及び図2fを参照して,従来のマニュアルバルブの構造及びダイアフラムの構造に対して簡単に説明する。
図2d〜図2fにおいて,従来のマニュアルバルブ100は,バルブハンドル部20,上部本体部10,ダイアフラム30,下部本体部50などで構成されている。一般的にマニュアルバルブのバルブハンドル部20は,上部本体部10を貫通する軸によってダイアフラム30に連結されている。
バルブハンドル部20の回転によってダイアフラム30の開閉動作させるダイアフラム30は,流体の流量を制御可能なように円板形状を有している。上部本体部10は,ダイアフラム30と一緒に下部本体部50にネジ等を利用して気密結合される。
このようなマニュアルバルブの気密度は,通常ダイアフラム30と下部本体部50との結合構造によって異なるようになる。
図2eに示した従来のマニュアルバルブにおいて,マニュアルバルブの流量を開閉又は制御するためのダイアフラム30は,中央突出部32と,中央バルブホール閉鎖部37と,薄膜部35と,第1密閉突出部33と,第2密閉部39で構成されている。中央突出部32内側には,バルブハンドル部20に連結された軸11の下部に形成されたネジ部15に締結するため対応するネジ部31が形成される。中央バルブホール閉鎖部37は,中央突出部32から下部の直径が徐々に大きくなるように延長されて形成され,かつ下部本体部50の中間バルブホール50の直径より大きく形成され,傾斜された気密部39を有する。
薄膜部35は,中央突出部32と中央バルブホール閉鎖部37の中間境界から延長され形成された柔軟性を有する薄膜からなる。薄膜部の外側周辺部には,下部本体部50の締結部53に締結されるための第1密閉突出部33が形成されている。第1密閉突出部33は,階段形状の突起部で形成されている。これは,下部本体部50の締結溝部53に気密に締結されて配管内を流れる流体がバルブ外部に漏洩させないための構造となっている。
したがって,流体の引入口51に流入された流体は,ダイアフラム30の中央バルブホール閉鎖部37が中間バルブホール55を遮断することによって,流体の流れが遮断される。ハンドルの回転によってダイアフラム30の中央突出部32及び中央バルブホール閉鎖部が上昇することにより,バルブが開放されると,流体は矢印の方向に流れて排出口59の方に流れる。
図2fは,他の形態の従来のマニュアルバルブを示した分解断面である。ここで,説明を簡略化するために,図2eに示す従来のマニュアルバルブの構成要素の参照符号と図2fに示す他の形態のマニュアルバルブの対応する構成要素の参照符号と同一として,その説明を省略する。
図2fに示すマニュアルバルブを図2eに示すマニュアルバルブと比較すると,従来のマニュアルバルブの構成要素は,略同一である。したがって,以下の説明においては,バルブの全体的な構造に対しては説明を省略し,図2eと図2fに示しすマニュアルバルブの間の相違点のみ簡略に説明する。
図2eに示すマニュアルバルブと比較すると,図2fに示す他の形態のマニュアルバルブは,ダイアフラム30及びダイアフラムの下部本体部50との締結構造が異なる。
図2fにおいて,マニュアルバルブの流量を開閉又は制御するためダイアフラム30は,中央バルブホール閉鎖部37に鉄製ネジ31が挿入固定される。薄膜部35は,中央バルブホール閉鎖部37の上端部から水平に円板形に延長され,その薄膜部35の末端周辺部に第1密閉突出部33が形成されている。中央バルブホールの閉鎖部は,円形シリンダ形状から先端部分を面取りして傾斜された気密部39を形成する。
薄膜部35は,図2eに示した薄膜部35よりも遥かに厚い板厚であるため,柔軟性はそれほど大きくない。下部本体部50の中央バルブホール55の第2気密部57は,ダイアフラム30の気密部39に対応するように内側に傾斜するように形成されている。
このような他の形態のマニュアルバルブのバルブ本体及びダイアフラムの構造は,薄膜部35が厚い平板形状あり,第2密閉部57が内側に傾斜するように形成されていることにより,バルブが完全に閉鎖された状態では気密性は向上する。しかしながら,一定基準値以上に油圧が上昇した場合や,一定期間使用した場合には,第2密閉部57での流体の漏洩が発生するという問題や,一定期間が経過した場合に,マニュアルバルブを通過する流体圧力によって第2気密部が徐々に延びるのでマニュアルバルブの内部構成において深刻な影響を及ぶなどの問題が発生する。
さらに,このようなマニュアルバルブの構造は,ダイアフラム30の平板型薄膜部35が柔軟性が殆どないため,バルブ内を流れる流量の精密制御が困難である,という問題がある。
さらに,一般的に半導体製造設備においては,図2a〜図2cに示した配管ライン9,8,分岐管1及びマニュアルバルブ2は数十〜数百個が使用されて非常に複雑な構造となる。一般的に,半導体製造設備,化学薬品及び食料品製造設備においては,多数の配管ライン9,8,分岐管1,マニュアルバルブ2が複雑な構造になっているため,このような配管設備を維持補修することについては,相当な時間と人的資源を必要とする。さらに,化学薬品又はガスが漏洩された場合には,その原因を探すのに数多く分岐管1及び分岐管の接続状態,マニュアルバルブ2などの状態を1つずつ点検しなければならないため,多くの時間と人的資源が消耗されるという問題が生じる。
したがって,このような半導体製造設備,化学薬品及び食料品製造設備において,配管ライン等を単純化させ,ラインの間に設置される部品数,例えば,分岐管1又はマニュアルバルブ2の数を低減することが要求されてきた。このような問題を解決する方法として,図3に示すように,分岐管1とマニュアルバルブ2等を極めて近くに配置して,1つの枠内に内蔵しようとする改善が繰り返し行われてきた。
しかしながら,上記のような改善策では,根本的に配管ラインの設置部品数を低減できないばかりではなく,配管と分岐管,又は配管とマニュアルバルブとの間の接続点を低減することができない,という問題がある。さらに,上記改善策は,配管ラインと配管ラインとの間に交差配列等に無駄な空間が必要となり,むしろ空間活用において逆效果である,という問題がある。さらに,上記改善策は,分岐管1とマニュアルバルブ2間に配管9,又は8が存在するため,同じ配管9,8を介して他の化学薬品溶液を製造設備に順次的に供給する場合には,配管ライン9,8の中に化学薬品溶液が残存し,生産された最終製品(即ち,半導体,又は食料品等)に悪影響を与える恐れがある,という問題もある。
したがって,本発明の目的は,半導体製造設備の配管設備において配管ライン上に設置される部品数を画期的に低減されると共に,配管と分岐管と,又は配管とマニュアルバルブとの間の接続点を低減することが可能な新規かつ改良されたTSバルブを提供することにある。
また,本発明の他の目的は,従来の分岐管とマニュアルバルブを一体形のTSバルブに取替えることで半導体製造設備の配管設備において各々の分岐管とマニュアルバルブが占有していた空間を低減させることが可能な新規かつ改良されたTSバルブを提供することにある。
また,本発明の他の目的は,従来の分岐管とマニュアルバルブを一体形のTSバルブに取替えることで半導体製造設備の配管設備において同じ配管9,8を介して異なる化学薬品溶液を製造設備へ順次的に供給する場合にも配管ライン9,8の中に化学薬品溶液が残存せずに,生産された最終製品(即ち,半導体,又は食料品等)への悪影響が全く無く生産性を向上させることが可能な新規かつ改良されたTSバルブを提供することにある。
また,本発明の他の目的は,従来の分岐管とマニュアルバルブを一体形のTSバルブに取替えることで半導体製造設備の配管設備において配管ライン上に設置される部品数を低減することによって,最初設置及び維持補修に必要な時間及び人的費を低減させる効果と共に化学薬品溶液及びガスが漏洩する事故の際に早い段階で対処することが可能な新規かつ改良されたTSバルブを提供することにある。
また,本発明の他の目的は,TSバルブの引入口及び排出口に形成された接続管取り付け構造を改善したことによって,優れた気密性を維持しながら他の専用器具等を使用せずに容易に締結作業を行うことが可能な新規かつ改良された接続管取り付け構造を提供することである。
また,本発明の他の目的は,TSバルブの引入口及び排出口に形成された接続管取り付け構造に一組の補助リングを脱着することによって,配管設備の接続締結状態を解除することを容易に視覚的に見分けられることが可能な新規かつ改良された接続管取り付け構造を提供することにある。
また,本発明の他の目的は,TSバルブにおいてマニュアルバルブ本体部の構造及びダイアフラムの構造を改善することによって,ダイアフラムの第1密閉部及び第2密閉部にて気密度を向上させることが可能な新規かつ改良されたバルブ本体及びダイアフラムの構造を提供することにある。
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点においては,配管ラインから化学薬品溶液が流入される引入口と,1つの引入口と2つの排出口を備えており,第1排出口が前記引入口と水平に形成され,第2排出口がマニュアルバルブ部の引入口として作用するT字形分岐管と,前記分岐管の排出口のうち1つの排出口が,マニュアルバルブ部の引入口に連通され,前記引入口から流入される前記溶液の流れを遮断又は開放することによって,第2排出口に排出可能なマニュアルバルブ部とを備えて,配管ラインに設置され流路を形成する前記流路を分岐し,前記分岐された流路のうち1つの流路を遮断あるいは開放が可能な樹脂製配管ライン用TSバルブが提供される。
また,樹脂製配管ライン用TSバルブは,前記引入口,第1及び第2排出口は各々の樹脂製配管を接続可能な接続管構造を含めている,如く構成するのが好ましい。
また,脂製配管ライン用TSバルブの樹脂製配管接続管構造は,各々前記TSバルブ本体形成されたコネクタ,樹脂製配管,ナットを含めていて樹脂製配管を前記TSバルブ本体に気密で固く接続可能である,のが好ましい。
また,樹脂製配管ライン用TSバルブの樹脂製配管接続管は,前記コネクタ外表面に脱着可能な第1補助リング,及び前記ナット外表面に脱着可能な第2補助リングを有しており,前記配管接続管の接続状態を視覚的に監視可能である,如く構成するのが好ましい。
また,樹脂製配管ライン用TSバルブは,前記第1補助リング及び第2補助リングは各々円周の頂点部が有色に表示された矢印表示部を有しており,前記矢印表示部は配管が最適の状態で接続された上,各々一直線に配置されるように装着されている,如く構成するのが好ましい。
上記課題を解決するため,本発明の第2の観点においては,下部に1つの引入口と2つの排出口を有するT字形分岐管と,前記分岐管の排出口のうち1つの排出口がマニュアルバルブ部の引入口に連通され,前記引入口から流入される前記溶液の流れを遮断又は開放可能なので,第2排出口へ排出可能なマニュアルバルブ部を備えており,前記マニュアルバルブ部がハンドル部と,バルブ本体部と,バルブの排出口と,バルブ内に形成されたダイアフラムとで構成されることにより,バルブを介して排出される流路を遮断でき,配管ラインに設置されて流路を形成し,前記流路を分岐し,分岐された流路のうち1つの流路を遮断又は開放可能である,ことを特徴とする樹脂製配管ライン用TSバルブが提供される。
また,樹脂製配管ライン用TSバルブは,外部から化学薬品溶液が流入される引入口と,前記引入口から流入された化学薬品溶液が遮断されることなく,直接排出される第1排出口と,前記引入口から流入された化学薬品溶液の流れを遮断可能に設置された第2排出口と,前記第2排出口を介して流れる流路が溶液の流れを遮断又は開放するためのダイアフラムと,前記ダイアフラムに軸で連結され,回転によってダイアフラムの動作を制御して溶液の流れを遮断又は開放可能なように連結されたハンドルとを備え,配管ラインに設置されて流路を形成し,前記流路を分岐して,分岐された流路のうち1つの流路を遮断又は開放可能である,如く構成される。
また,樹脂製配管ライン用TSバルブは,1つの引入口と2つの排出口とを有するT字形分岐管と,1つの引入口と1つの排出口を有し,その引入口から流入される化学薬品溶液の流れを遮断又は開放可能なマニュアルバルブ部が,垂直一体化され,配管ラインに設置されて流路を形成し,前記流路を分岐して,分岐された流路のうち1つの流路を遮断又は開放可能である,如く構成される。
また,樹脂製マニュアルバルブは,バルブハンドルと,上部本体部と,ダイアフラムと,下部本体部とを備え,前記ダイアフラムが,上部本体部を貫通するバルブハンドル部に結合される軸と結合されるための凸ネジ部と,前記凸ネジ部の下部に一体に形成された棒形状の中央バルブホール閉鎖部と,前記中央バルブホール閉鎖部の下端部から延長される薄膜部と,前記薄膜部から延長される第1密閉突出部と,前記中央バルブホール閉鎖部が,下部低面が前記下部本体部中央に形成された中央バルブホールを開閉するための第2密閉部とを備え,前記下部本体部が,前記第1密閉突出部と締結される締結溝部と,流体流入口から延長され,前記下部本体部の中央に垂直に形成されている中央バルブホールと,前記中央バルブホールの末端部に形成された第2密閉部とを備えている,如く構成される。
また,上記課題を解決するため,本発明の第3の観点においては,内部に化学薬品などが通過されるシリンダ形状の樹脂製配管と,ナットと締結されるネジ山が形成された凸ネジ部と,前記凸ネジ部が延長されて形成された突出部と,この突出部の下部に略コの字形空間を形成するように延長され,前記 樹脂製配管を受容可能な内部結合部を備えているコネクタと,前記凸ネジ部の対抗して締結されるように内側に形成された凹ネジ部と,前記凹ネジ部の末端部から前記コネクタの前記突出部を受容可能なように略コの字空間を形成して延長されて形成された楔型突出部を内側に形成して,前記コネクタに結合される場合,前記樹脂製配管の外表面を加圧して維持するナットとで構成されている,ことを特徴とする半導体設備などの配管設備に使用される接続管取り付け構造が提供される。
また,接続管取り付け構造は,接続管取り付け構造の接続状態を視覚的に監視又は観察可能なように前記コネクタに脱着可能な第1補助リングと,前記ナットの外表面に脱着可能な第2補助リングをさらに備える,如く構成するのが好ましい。
従来の分岐管とマニュアルバルブを一体化させたことにより,半導体製造設備の配管設備において配管ライン上に設置される部品数を画期的に低減するともに配管と分岐管と,又は配管とマニュアルバルブとの間の接続点が低減される。
さらに,従来の分岐管と,マニュアルバルブを一体形のTSバルブに形成するので,半導体製造設備の配管設備において各々の分岐管と,マニュアルバルブが占める空間が低減される。
さらに,従来の分岐管と,マニュアルバルブを一体形のTSバルブに形成することで半導体製造設備の配管設備において同一配管9,8を介して互いに他の化学薬品溶液を製造設備へ順次的に供給する場合にも配管ライン9,8内に化学薬品溶液が残存せず,生産された最終製品,半導体,又は食料品等に悪影響を与えないので,最終生産性が向上される。
さらに,TSバルブの引入口及び排出口へ形成された接続管取り付け構造を改善するので,優れた気密性を維持しながら別の専用器具等を使用しなくても容易く締結作業を実行することができる。
さらに,TSバルブの引入口及び排出口へ形成された接続管取り付け構造に一対の補助リングを脱着するので,配管設備の接続締結状態の緩み等を容易く視覚的に判断することができる。
さらに,マニュアルバルブ本体部の構造及びダイアフラムの構造を改善するので,ダイアフラムの第1密閉部及び第2密閉部での気密度を向上させることができる。
さらに,従来の分岐管と,マニュアルバルブを一体形のTSバルブに形成することで,半導体製造設備の配管設備において配管ライン上に設置される部品数を低減し,最初設置及び維持補修へ必要な時間及び人的資源を低減でき,化学薬品溶液及びガスの漏洩事故時にも早い段階で対処することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
まず,図4〜図7を参照して,第1の実施の形態にかかるTSバルブ500の構成について説明する。
なお,図4は,本実施形態にかかるTSバルブの構造を詳細に示した斜視図である。図5aは,図4に示したTSバルブの部分切断断面斜視図である。図5bは,図5aに示したTSバルブのマニュアルバルブ部の分解断面である。図5cは,図5aに示したマニュアルバルブ部本体及びダイアフラム構造を示した結合断面図である。
図6aは,図4に示したTSバルブの引入口又は排出口に形成された接続管取り付け構造を詳細に示した分解斜視図である。図6bは,図6aに示した接続管取り付け構造の分解断面図である。図6cは,図6aに示した接続管取り付け構造の結合断面図である。図6dは,図6aに示した接続管取り付け構造の外観を示した平面図である。
まず,図4に示すように,TSバルブ500は,図2aに示したT字形分岐管1と,図2dに示したマニュアルバルブ2の引入口を止め,下部のT字形分岐管1へ流体引入口を形成したマニュアルバルブ本体部90を溶接などの方法で一体形に統合された形態で形成されている。
即ち,図4に示したTSバルブ500は,大きく分ければ,3つの流入/排出口151,152,150と,マニュアルバルブ本体部90と,下部のT字形分岐管部300とから構成されている。
図4及び図5aに示すように,3つの引入口/排出口151,152,150は,説明を容易にするため,引入口151,第1排出口152と,第2排出口150としている。なお,これは,本発明を限定させることではなくあくまで説明を容易にするためである。本実施形態にかかるTSバルブ500が設置される位置や方向によって,3つの引入口/排出口151,152,150の機能は,変わることもある。
3つの引入口/排出口151,152,150の各々には,樹脂製配管をTSバルブ500へ接続するための接続管取り付け構造(pipe fitting structure : 200,図6a参照)が形成されている。こいった接続管取り付け構造200については,図6a〜図6dを参照しながら詳細に後述することにする。
図4及び図5aにおいて,TSバルブ500は,配管ラインから引入口151を介して化学薬品溶液が流入されて第1排出口152及び第2排出口150へ分岐されて流れる。この過程において,引入口151へ流入された流体は,第1排出口150に排出される一方,マニュアルバルブ本体部90を介して第2排出口152へ排出される。ここで,マニュアルバルブ本体部90では,溶液の流れが開放又は遮断されることもあり得る。
図5aの部分切断面斜視図から理解されるように,TSバルブ500の下部には,T字形配管(厳密に言えば,逆T字形であるが,これを単純にT字形配管とする)が形成されている。このT字形配管は,平らな配管部64と垂直の配管部67に構成され,垂直の配管部67は,上部のマニュアルバルブ本体部90と直接繋がってマニュアルバルブ本体部90への引入口として作用する。マニュアルバルブ本体部90は,ハンドル部80を回転させることで,このハンドル部80に支えられたダイアフラム30(図5b参照)によって化学薬品の流れが開放又は遮断される。
以下,図5b及び図5cを参照して,本実施形態にかかるTSバルブ500を構成するマニュアルバルブ本体部90について詳細に説明する。
図5b及び図5cにおいて,本実施形態にかかるTSバルブ500を構成するマニュアルバルブ本体部90は,図2d〜図2fに示した従来のマニュアルバルブと同様に,バルブハンドル部20,上部本体部10,ダイアフラム30,下部本体部50などから構成されている。
本実施形態にかかるTSバルブ500を構成するマニュアルバルブ本体部90は,直下部のT字形分岐管からの引入口55が形成されている。この引入口55から流入された流体は,ダイアフラム30の動作によって第2排出口152へ排出又は遮断される。ここで,第2排出口152は,図面の右側に表示になっているが,これは必要によって図面の前,後,又は左側にも形成することができる。
バルブハンドル部20と,上部本体部10と,下部本体部50とは,弗素樹脂インテプロン(特に,PFA及びPVDF)を用いて射出成形され,ダイアフラム30はPTFEを用いて圧縮加工される。
図5b及び図5cに示すように,したがって,バルブハンドル部20の回転によってダイアフラム30の開閉動作させるダイアフラム30は,流体の流量を制御可能なように円板形状を有している。上部本体部10は,ダイアフラム30と一緒に下部本体部50にネジ等を利用して気密結合される。
マニュアルバルブ本体部での流量を開閉又は制御するために,ダイアフラム30は,凸ネジ部31と,中央バルブホール閉鎖部37と,薄膜部35と,第1密閉突出部33と,第2密閉部39とを備えている。
凸ネジ部31は,バルブハンドル部20へ連結された軸11の下部に形成された凹ネジ部15に繋ぐため形成されている。中央バルブホール閉鎖部37は,凸ネジ部31から一体に繋い全体的に円筒型になって,下部のT字形分岐管の引入口55より遥かに大きく形成されており,第2密閉部57に接触され流体の流れを開閉するため中央部にやや円錐形状に形成されている傾斜した気密部39を有する。
薄膜部35は,中央バルブホール閉鎖部37の下段部から繋がって形成された柔軟性の薄膜シートであり,その厚さは約0.5mm,幅は約8mm程度で形成されており,耐久性が向上されている。ダイアフラム30の薄膜部35の外側回りには,下部のT字形分岐管300に形成された締結部53へ緊密に締結されるよう第1密閉突出部33を有する。第1密閉突出部33は,下方向にテーパ形状の突起に形成されている。また,第1密閉突出部33は,この突起から延長された羽36を形成し,第1密閉突出部から気密性を一層向上させる構造になっている。
ここで,本実施形態において,例えば,ダイアフラム30の直径は約48mm,T字形分岐管からの引入口閉鎖部37の直径は約21mm程度に形成され,約15mmのT字形分岐管からの引入口55の直径より十分に大きく形成されている。T字形分岐管からの引入口閉鎖部37の直径が,T字形分岐管からの引入口55の直径よりも十分大きく形成している理由は,流体の供給圧力によってT字形分岐管からの引入口55の拡管などの変形にも安定的に気密性を維持するためである。
さらに,T字形分岐管からの引入口55の第2密閉部57は,外側階段形状に形成されている。このような外側階段形状は,ダイアフラム30のT字形分岐管からの引入口閉鎖部37の下降による圧力によって変形を吸収するための構造である。
第1密閉突出部33は,円板の中央部にテーパ形状の突起部に形成されている。これは,下部本体部53の締結溝部53により気密に締結されて配管内を流れる流体がバルブ外部に漏洩しないような構造となる。
図5bに示すように,下部のT字形分岐管300からの引入口55に流入された流体は,ダイアフラム30のT字形分岐管からの引入口閉鎖部37がT字形分岐管からの引入口55を遮断することで,流体流れが遮断される。また,ハンドルの回転によってダイアフラム30の中央突出部32及びT字形分岐管からの引入口閉鎖部が上昇することによりバルブを開放すると,流体の流れは矢印のように流れて第2排出口152へ流れることになる。
ここで,円板形状のダイアフラム30の第1密閉突出部33が下部本体部50の締結溝部53に気密に固定される。また,上部本体部10と下部本体部50とを気密に固定するため,ダイアフラム30のT字形分岐管からの引入口閉鎖部37は,流体の流れを開閉可能なように柔軟性を有する。
マニュアルバルブ本体部90の気密性は,第1密閉部及び第2密閉部で検査される。即ち,マニュアルバルブを完全に閉鎖して流体を流入させることで,第2密閉部からの流体の漏洩が発生するか否かを検査してダイアフラムの品質を検査する。
以下,図6a〜図6dを参照し,樹脂製配管をTSバルブ500へ接続するため接続管取り付け構造(pipe fitting structure:200,図6aを参照)について詳細に説明する。ここで説明する接続管取り付け構造200は,一般的なマニュアルバルブの液体引入口及び排出口又は,T字形分岐管,又は一字形配管接続管へ各々適用される。
図6aは,図4に示したTSバルブの接続管取り付け構造を詳細に示した分解斜視図である。図6bは,図6aに示した接続管取り付け構造の断面図である。図6cは,図6aに示した接続管取り付け構造の分解断面図である。図6dは,図6aに示した接続管取り付け構造の外観を示した平面図である。
図6aに示すように,TSバルブ500に形成された3つの流入/排出口151,152,150の各々には,樹脂製配管150を気密に締結するため締結管取り付け構造200を有する。TSバルブ500に形成された締結管取り付け構造200は,TSバルブ500の本体90に一体に各々突出形成されたコネクタ100と,コネクタ100に樹脂製配管150を接続締結するためのナット110と,コネクタに挿入装着される第1補助リング120と,ナット110へ挿入装着される第1補助リング130とを備えている。
まず,樹脂製配管150は,コネクタ100へ拡管挿入されて後ナット110によって気密で堅固に締結する。さらに,コネクタ100,樹脂製配管150,及びナット110が気密に締結されて,最上の締結状態からコネクタ100の円周へ第1補助リング120,ナット110の円周へ第2補助リング130が装着され締結の状態を視覚的に監視可能である。即ち,第1及び第2補助リング120,130は,頂点部が互い対抗する形に矢印表示部が形成されている。したがって,第1及び第2補助リング120,130は,接続締結管が最上の接続締結状態から第1及び第2補助リング120,130へ形成された矢印表示部を一致させるように装着しておくことにより,振動などでこの流路接続締結管のナット110が緩んだ場合に,矢印表示部が食い違うことで接続締結管の締結状態を視覚的に監視することができる。
図6a〜図6dに示すように,締結管取り付け構造200は,半導体製造設備,又は製薬及び食品などの配管設備等へ設置され,配管内部の薬品流れを高純度に維持しながら,高い気密性を維持可能なように,配管とバルブと,パイプとパイプ等を接続するため使用される。
締結管取り付け構造200は,コネクタ100に形成された口径が同一なコネクタ100の内部結合部108へ樹脂製配管150を加熱などの方法で拡管させ挿入し,ナット110をそのコネクタ100へ締結することにより,樹脂製配管150が気密に接続可能な接続管取り付け構造200を形成する。
図6bに示すように,本実施形態にかかるTSバルブ500の本体へ一体に形成されたコネクタ100は,第1補助リング挿入部107と,凸ネジ部109と,及び樹脂製配管150の内部結合部108で構成されている。
コネクタ100の片方端部には,ナット110を受容可能なように凸ネジ部109が形成され,凸ネジ部109の内側には,樹脂製配管150と結合可能な内部結合部108が形成されている。
ナット110は,コネクタ100の凸ネジ部109へ締結されるよう内側に凹ネジ部が形成され,樹脂製配管150がコネクタ100の端部へ形成された内部結合部108に挿入結合される。ナット110の凹ネジ(図示は省略)は,コネクタ110の凸ネジ部109へ締結されて,樹脂製配管150を堅固で気密に締結する機能を遂行する。
図6cに示すように,コネクタ100は,凸ネジが形成されている凸ネジ部109の先端部には突出部104が形成されている。突出部104の末端の下端部は,若干テーパ形状に上方に傾斜して形成される。さらに,突出部104の下段には,略コの字形のホムが形成されており,突出部104との間隔を置いて,樹脂製配管内部結合部108が突出部104より長く形成されている。
一方,樹脂製配管内部結合部108の末端部は,樹脂製配管150の接続が容易なように傾斜又はラウンド形になっている。
樹脂製配管150は,一般的に弗素樹脂及びエンジニアリング樹脂の複合材のため,熱に弱い。内部結合部108の末端部へ接続するためには,樹脂製配管を若干の熱を加え内部結合部108に挿入することで簡単に接続することができる。樹脂製配管150がコネクタ100の内部結合部108に接続された後,ナット110が,コネクタ100へ締結されて樹脂製配管を堅固に固定する。
ナット110の内部には,コネクタ100の凸ネジ部109に締結可能なように凹ネジ部117が形成されている。この凹ネジ117は,凸ネジ部109の先端に形成されている突出部104と受容して整合するように形成され,ネジ部下段に上面がテーパのくさび型の突出部115が形成されている。このくさび型の突出部115は,コネクタ100の突出部104と内部結合部108間に形成された略コの字形溝に正確に挿入するように形成されている。
一方,コネクタ100の突出部108は,ナット110の凹ネジ部117くさび型突出部115間に形成された溝に正確に挿入されるよう設計されている。このような設計によって気密性を向上させるばかりでなく,接続管取り付け構造の過締結を防ぐことができる。
換言すれば,コネクタ100の突出部104と内部結合部108との間に形成された略コの字形の溝は,ナット110の内側へ形成された突起115と樹脂製配管150とを一緒に受用可能な大きさに形成されている。したがって,樹脂製配管150が挿入されたコネクタ100にナット110が締結される際に,ナット110がコネクタ110方向へ前進することで,ナット110へ形成された砕器型の突出部115は,コネクタ100側に形成された突出部104の作用によって樹脂製配管150を圧迫する。このように,接続管取り付け構造200の気密性を向上させる役割をする。
一方,コネクタ100に形成された突出部104とナット110へ形成された突出部115が互い締結する場合には,突出部115は,内部結合部108と突出部104間に形成された略コの字溝の壁面がストッパの役割を果たすので,接続管取り付け構造200の過締結(over−coupling)を防止することができる。
一方,本実施形態にかかる締結管取り付け構造200においては,コネクタ100の第1補助リング挿入部107へ脱着可能な第1補助リング120と,ナット110のナット突起部113へ脱着可能な第2補助リング130で形成されている一対の補助リングを有する。こしたがって,締結管取り付け構造200の締結状態を容易に視覚的で判断できる。換言すれば,図6dに示すように,コネクタ100とナット110が締結する最適の気密状態を維持するためには,コネクタ100側に第1補助リング120を装着して,第1補助リングに対抗して一直線上に置けるように第2補助リング130を装着することにより,最適の気密状態を表せる第1及び第2補助リング120,130が一直線ではなく食い違い状態の場合には,ナット110が緩んでいる状態であることを即座に認識することができる。
既に完成させ設置された配管の接続管取り付け構造200にこのように一対の補助リング120,130を装着する目的は,配管が配管内を流れる液体の圧力差が原因で振動が発生し,ナット110を回転させてナット110が緩む。このようなナット110の緩みにより,締結管200から有毒ガスが漏洩することになる。当然ながら,様々な装置によってガス漏洩洩が探知可能であるが,半導体製造設備などのような生産ラインの場合には,何千もの接続締結管を状態を点検することは大変困難である。これを点検するために,正常的な締結管のナット110を締めすぎると,接続締結管200からの過締結によってチューブ150の密閉を逆に破壊する恐れもある。
このような場合を想定して,コネクタ100の本体部に第1補助リング120を挿入して装着し,ナット110の外側へ第2補助リング130を挿入しておくことで,振動などで流路ナット110が緩んだ場合にも,即座に認識することができる。
ここで,第1補助リング120及び第2補助リング130の頂点部へ赤色に着色された各々の矢印表示部121,131は,接続管取り付け構造200が完全に密封されて漏洩を防ぐ状態を表すよう図6dに示すように互いに対抗させて装着することができる。
コネクタ100へ脱着可能な第1補助リング120は,コネクタ120と一体に形成でき,第2補助リング130もナット110に一体に形成することができる。
第1補助リング120と第2補助リング130の頂点部へ形成された矢印表示部121,131は,図6dに示すように,ナット110がコネクタ100へ完全に締結され,最上の気密性を維持した際に可能な限る接近し,相互に対抗して一直線上に装着されるのが好ましい。
図6a及び図6bに示すように,第1補助リング120はコネクタ100の本体部105と凸ネジ部109の間に形成された第1補助リング装着部107に挿入可能なように半円形の形状に形成されている。その中央頂点部には,矢印表示部121を有しており,内側には約90度間隔で溝が形成されている。この溝は,コネクタ100の第1補助リング装着部107へ円筒の外面へ90度間隔に直線形状の形成された直線突起125へ装着するための溝である。一般的に,樹脂製配管150の場合には,上記の直線形の突起125が90度間隔で形成されている。これは第1及び第2補助リング120,130を作業者に視覚的に好適に装着するためである。
第2補助リング130は,ナット110の外部に形成された凹凸部113に挿入可能なように,円形の形状又は一部が開放されている円形形状に形成されており,その中央頂点部には矢印表示部131を有している,内側には,凹凸部133が形成されており,ナット110の外側に形成された凹凸部113に装着するための溝となっている。上記のように,ナット110の他,表面は,ナット凹凸部113と6角ネジ部115に形成されている。凹凸部113の内側の末端は,一般的に詰まっていて,ナット110の外側からコネクタ100方向にナット110の外表面に形成された凹凸部113に挿入装着される。第2補助リング130にも上記のように,必要な場合にはナット110の製造時ナットの外表面へ一体に製造可能なことは当然である。
一方,一般的に樹脂製配管及び接続締結管等が不透明の白色なので,矢印表示部121,131を赤,青などの色をつけることで,接続締結管の状態をさらに容易に監視することができる。換言すれば,配管設備において,接続締結管200が振動又は人によって一時的に回転する場合に,この赤色の矢印がずれるよう配置されるので,配管の緩みとその程度を視覚的に明確に認識でき,配管設備の接続締結管を視覚的に管理又は視覚的監視することができる。このような接続配管の目で管理(即ち,視覚的管理)ができるので,維持補修費が当然ながら低減される。
図7において本実施形態にかかるTSバルブ500を採用した半導体製造設備600において,配管設備は,図1に示した従来の配管設備と比較して,部品数が半分に低減される。
図1に示す半導体製造設備の配管において,メイン供給配管9からサブ供給配管8に分岐される分岐点に分岐管1が設置されて,サブ供給配管8の溶液流れをチェックするためのマニュアルバルブ2が各々分離されて設置されている。一方,図7は,分岐管とマニュアルバルブが一体形で形成されているTSバルブ500を採用した場合の半導体製造設備の配管において,メイン供給配管9からサブ供給配管8へ分岐される分岐点へTSバルブ500が設置されている。このTSバルブ500がサブ供給ライン8の溶液流れをチェックするためのマニュアルバルブ2を一体で有しており,配管ラインの構造が著しく単純で部品数が低減されたことにより,最初設置及び維持補修又は非常時に点検する部品の数が少なくなり,設置及び維持補修又は点検に必要な時間及び人的資源等を著しく低減することができる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。