JP2005082632A - 異方導電性接着剤及び接続構造体 - Google Patents

異方導電性接着剤及び接続構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】 低接続抵抗、高絶縁信頼性、かつ微細回路接続性に優れた異方導電性接着剤の提供。
【解決手段】 少なくとも硬化剤、硬化性の絶縁性樹脂および導電性微粒子からなる異方導電性接着剤であって、前記導電性微粒子の70体積%以上が、平均粒径0.01〜3.0μmの略多面体状の金属微粒子であることを特徴とする異方導電性接着剤を用いる。
【選択図】 選択図なし

Description

本発明は、微細回路接続性に優れた異方導電性接着剤及び接続構造体に関する。
これまで、微細回路を接続するための異方導電性接着剤に関して、接続性改良、短絡防止のために、種々の導電性粒子の検討および、異方導電性接着剤構成の検討がなされている。例えば、導電性粒子と同等の熱膨張係数をもつ絶縁粒子を配合する方法(特許文献1参照)、短絡防止のため、導電性粒子の表面に絶縁性粒子を付着させる方法(特許文献2参照)、あるいは、導電性粒子の表面を電気絶縁性樹脂で被覆する方法(特許文献3参照)、導電性粒子を含む層と含まない層を積層し、隣接する回路間の短絡を防止する方法(特許文献4参照)等が公知である。
しかしながら、導電性粒子に絶縁性を持たせる等の従来技術においては、絶縁性被覆、あるいは絶縁性粒子付着のために、導電性粒子の粒径を微小化することには限界があり、微細回路接続の場合、絶縁性確保と接続粒子数確保の両立を満足できるものではなかった。また、接着剤構成による短絡防止等の従来技術においても、微細回路接続の場合は、絶縁性確保と電気接続性を同時に満足できるものではなかった。
特開平6−349339号公報 特許第2895872号公報 特許第2062735号公報 特開平6−45024号公報
本発明は、微細回路の隣接する回路間の絶縁性を損なうことなく、良好な電気的接続性を実現する異方導電性接着剤、その製造方法、およびそれを用いた接続構造体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、少なくとも硬化剤、硬化性の絶縁性樹脂および導電性微粒子からなる異方導電性接着剤であって、前記導電性微粒子として、平均粒径が0.01〜3.0μmである略多面体状の金属微粒子を用いた異方導電性接着剤が、その目的に適合しうることを見いだし、この知見に基づいて本発明をなすに至った。すなわち、
(1) 少なくとも硬化剤、硬化性の絶縁性樹脂および導電性微粒子からなる異方導電性接着剤であって、前記導電性微粒子の70体積%以上が、平均粒径0.01〜3.0μmの略多面体状の金属微粒子であることを特徴とする異方導電性接着剤。
(2) 略多面体状の金属微粒子が、ニッケル、銅、パラジウム、タングステン、モリブデン、コバルト、白金、ロジウム、金および銀からなる群から選ばれる1種あるいは2種以上の合金からなることを特徴とする(1)記載の異方導電性接着剤。
(3) 略多面体状の金属微粒子が、ニッケル、銅、パラジウム、タングステン、モリブデン、コバルト、白金、ロジウム、金および銀からなる群から選ばれる1種あるいは2種以上の合金からなるコア粒子に、ニッケル、パラジウム、白金、金およびロジウムからなる群から選ばれた1種あるいは2種以上を1層あるいは2層以上被覆したものであることを特徴とする(1)または(2)記載の異方導電性接着剤。
(4) 略多面体状の金属微粒子の粒度分布における幾何標準偏差が、1.2〜1.6であることを特徴とする(1)〜(3)記載の異方導電性接着剤。
(5) 化学気相反応法を用いて略多面体状の金属微粒子を作製することを特徴とする(1)〜(4)記載の異方導電性接着剤の製造方法。
(6) 接続する回路幅が略多面体状の金属微粒子の平均粒径の10倍〜100倍かつ、隣接する回路間隔が前記平均粒径の5倍〜200倍であり、接続される回路間が前記略多面体状の金属微粒子で電気的に接続されていることを特徴とする、(1)〜(4)記載の異方導電性接着剤により製造された接続構造体。
本発明の異方導電性接着剤及び接続構造体は、隣接回路間の良好な絶縁特性を有し、かつ接続回路間の良好な電気的接続性を有する。本発明の異方導電性接着剤及び接続構造体は、接続抵抗が低く、絶縁信頼性が高く、かつ微細回路接続性に優れる。
以下、本願発明について具体的に説明する。
本発明の異方導電性接着剤は、無溶剤ペースト状、溶剤含有ペースト状、インク状、フィルム状等の様々な形態をとることが出来る。
本発明において、導電性微粒子は、金属微粒子と、メッキ微粒子等を含む非金属微粒子に分類され、さらに金属微粒子は、略多面体状の金属微粒子とそうでないものに分類される。本発明に用いる導電性微粒子は、略多面体状の金属微粒子を含有し、略多面体状の金属微粒子の平均粒径は0.01〜3.0μmであることが好ましく、0.2〜2.0μmであることが特に好ましい。絶縁性の観点から3.0μm以下が好ましく、電気的接続性の観点から0.01μm以上が好ましい。
本発明の略多面体状の金属微粒子とは、電子顕微鏡等を用いて、無作為に100個の金属微粒子を観察し、各金属微粒子において3面以上の面が認められる金属微粒子のことであると定義する。本発明の略多面体状の金属微粒子は、前記導電性微粒子中の、70体積%以上配合することが好ましく、90体積%以上配合することがより好ましく、100体積%が略多面体状の金属微粒子であることが特に好ましい。電気的接続性の観点から70体積%以上配合することが好ましい。略多面体状の金属微粒子以外の導電性微粒子としては、公知のものを使用することができるが、その平均粒径は、0.01μm〜3.0μmが好ましく、0.1μm〜2.0μmが特に好ましい。
本発明の略多面体状の金属微粒子は、粒子生成時に結晶面が成長するので、化学気相反応法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法で作製することが好ましい。本発明の略多面体状の金属微粒子は、ニッケル、銅、パラジウム、タングステン、モリブデン、コバルト、白金、ロジウム、金および銀からなる群から選ばれる1種あるいは2種以上の合金を用いることが好ましく、導電性と入手の容易性とのバランスの点からニッケル、タングステン、コバルト、銅、パラジウムを用いることが特に好ましい。また、ニッケル、銅、パラジウム、タングステン、モリブデン、コバルト、白金、ロジウム、金および銀からなる群から選ばれる1種、あるいは2種以上の合金からなるコア粒子にニッケル、パラジウム、白金、金、ロジウムからなる群から選ばれた1種あるいは2種以上を1層あるいは2層以上被覆することも好ましい。金属表面の酸化による接続抵抗の上昇を抑制するため、貴金属メッキ(被覆)等の方法を用いることが効果的である。被覆する方法としては、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成法、乾式ブレンド法によるコーティング法、無電解めっき法、電解めっき法等の湿式法を用いることができる。量産性の点から、無電解めっき法が好ましい。無電解めっきの場合、ニッケルめっき後、金めっき、あるいはパラジウムめっき、あるいはロジウムめっきすることが好ましい。該金属微粒子の粒度分布の幾何標準偏差は、1.2〜1.6であることが好ましく、1.2〜1.4であることが特に好ましい。幾何標準偏差が上記値であると粒径のバラツキが小さくなる。通常、接続する2端子間に一定のギャップが存在する場合には、粒径が揃っているほど、導電性微粒子が有効に機能すると考えられる。
粒度分布の幾何標準偏差とは、粒度分布のσ値(累積84.13%の粒径値)を累積50%の粒径値で除した値である。粒度分布のグラフの横軸に粒径(対数)を設定し、縦軸に累積値(%、累積個数比、対数)を設定すると粒径分布はほぼ直線になり、粒径分布は対数正規分布に従う。累積値とは全粒子数に対して、ある粒径以下の粒子の個数比を示したもので、%で表す。例えば、粒径0.2μm以下の累積値1%、0.3μm以下累積値50%、0.42μm以下の累積値84.13%の場合、幾何標準偏差は1.4となる。粒径分布のシャープさはσ(累積84.13%の粒径値)と平均粒径(累積50%の粒径値)の比で表現される。σ値は実測値あるいは、前述グラフのプロット値からの読み取り値である。平均粒径及び粒度分布は、公知の方法、装置を用いて測定することができ、湿式粒度分布計、レーザー式粒度分布計等を用いることができる。あるいは、電子顕微鏡等で粒子を観察し、平均粒径、粒度分布を算出しても構わない。本発明の平均粒径及び粒度分布はレーザー式粒度分布計により求めることが出来るが、0.1μm程度を目安として、それよりも粒径が小さい場合は、電子顕微鏡等の高倍率顕微鏡を用いて粒径測定する方法により求めることも好ましい。レーザー式粒度分布計を用いる場合は、(JEOL社製、HEROS SYSTEM)により測定することが出来る。
略多面体状の金属微粒子の配合量としては、硬化剤及び硬化性の絶縁性樹脂を合わせた成分100質量部に対して、0.5質量部から50質量部であることが好ましく、1質量部から40質量部であることが特に好ましい。絶縁性の観点から40質量部以下が好ましく、電気的接続性の観点から0.5質量部以上が好ましい。
本発明に用いる硬化性の絶縁性樹脂としては、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、光及び熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等を用いることができる。取り扱いの容易さから、熱硬化性の絶縁性樹脂を用いることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等を用いることができるが、エポキシ樹脂が特に好ましい。エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であり、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、脂環式エポキシ基を有する化合物、分子内の二重結合をエポキシ化した化合物が好ましい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂あるいは、それらの変性エポキシ樹脂を用いることができる。
本発明に用いる硬化剤は、前記硬化性の絶縁性樹脂を硬化できるものであればよい。硬化性の絶縁性樹脂として、熱硬化性樹脂を用いる場合は、100℃以上で熱硬化性樹脂と反応し、硬化できるものが好ましい。エポキシ樹脂の場合は、保存性の点から、潜在性硬化剤であることが好ましく、例えば、イミダゾール系硬化剤、カプセル型イミダゾール系硬化剤、カチオン系硬化剤、ラジカル系硬化剤、ルイス酸系硬化剤、アミンイミド系硬化剤、ポリアミン塩系硬化剤、ヒドラジド系硬化剤等を用いることができる。保存性、低温反応性の点から、カプセル型のイミダゾール系硬化剤が好ましい。
本発明の異方導電性接着剤には、硬化剤及び硬化性の絶縁性樹脂以外に、熱可塑性樹脂等を配合しても構わない。熱可塑性樹脂を配合する場合には本発明の異方導電性接着剤をフィルム形態で用いることが出来る。この場合の配合量は、硬化剤及び硬化性の絶縁性樹脂を合わせた成分の200質量%以下であることが好ましく、100質量%以下であることが特に好ましい。本発明に配合できる熱可塑性樹脂は、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキル化セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等であり、それらから選ばれる1種または2種以上の樹脂を組み合わせても差し支えない。これらの樹脂の中、水酸基、カルボキシル基等の極性基を有する樹脂は、接着強度の点から好ましい。また、熱可塑性樹脂は、ガラス転移点が80℃以上である熱可塑性樹脂を1種以上含むことが好ましい。
本発明の導電性接着剤は、溶剤を含まない無溶剤型、あるいは溶剤型のどちらであっても構わない。溶剤を使用する場合は、極性溶剤、あるいは非極性溶剤、あるいは、極性溶剤と非極性溶剤を組み合わせた混合溶剤を用いることができる。極性溶剤としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、エタノール、プロパノ−ル、ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶剤、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジエチルエーテル等のジオール系溶剤等を用いることができる。非極性溶剤としては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族系溶剤を用いることができる。
本発明の異方導電性接着剤には、上記構成成分に添加剤を配合しても差し支えない。異方導電性接着剤と被着物との密着性を向上させるために、添加剤として、カップリング剤を配合することができる。カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミカップリング剤等を用いることができるが、シランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン等を用いることができる。カップリング剤の配合量は硬化剤および硬化性の絶縁性樹脂を合わせたもの100質量部に対して、0.01質量部から1質量部が好ましい。密着性向上の観点から0.01質量部以上が好ましく、信頼性の観点から1質量部以下が好ましい。
さらに、吸湿時において、異方導電性接着剤中のイオン性成分による絶縁性低下を防止するため、添加剤としてイオン捕捉剤を配合することができる。イオン捕捉剤としては、有機イオン交換体、無機イオン交換体、無機イオン吸着剤等を用いることができるが、耐熱性に優れる無機イオン交換体が好ましい。無機イオン交換体としては、ジルコニウム系化合物、ジルコニウムビスマス系化合物、アンチモンビスマス系化合物、マグネシウムアルミニウム化合物を用いることができる。交換するイオンのタイプとしては、陽イオンタイプ、陰イオンタイプ、両イオンタイプがあるが、イオンマイグレーション直接の原因になる金属イオン(陽イオン)、電気伝導度を上昇し、金属イオンの生成原因になる陰イオンを両方とも交換できるため両イオンタイプが好ましい。配合するイオン捕捉剤の平均粒径は、0.01μm以上5μm以下であることが好ましく、0.01μm以上1μm以下であることがより好ましい。
本発明の異方導電性接着剤を使用する回路基板の材質は、有機基板でも無機基板でも、差し支えない。有機基板としては、ポリイミドフィルム基板、ポリアミドフィルム基板、ポリエーテルスルホンフィルム基板、エポキシ樹脂をガラスクロスに含浸させたリジッド基板、ビスマレイミド−トリアジン樹脂をガラスクロスに含浸させたリジッド基板等を用いることができる。無機基板としては、シリコン基板、ガラス基板、アルミナ基板、窒化アルミ基板等を用いることができる。配線基板の配線材料は、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物等の無機配線材料、金メッキ銅、クロム−銅、アルミニウム、金バンプ等の金属配線材料、アルミニウム、クロム等の金属材料でインジウム錫酸化物等の無機配線材料を覆った複合配線材料等を用いることができる。本発明に用いる接続回路幅は、電気接続性の観点から略多面体状の金属粒子の平均粒径の10倍から100倍であることが好ましい。また、本発明に用いる接続回路において、隣接する回路間隔は、前記平均粒径の5倍から200倍であることが好ましい。
絶縁性の観点から5倍以上であることが好ましく、電気的接続性の観点から200倍以下であることが好ましい。
本発明の異方導電性接着剤を適応する用途、あるいは接続構造体を用いる用途としては、液晶ディスプレイ機器、プラズマディスプレイ機器、エレクトロルミネッセンスディスプレイ機器等の表示機器の配線板接続用途および、それら機器のLSI等の電子部品実装用途、その他の機器の配線基板接続部分、LSI等の電子部品実装用途に使用することができる。上記表示機器の中でも、信頼性を必要とされるプラズマディスプレイ機器、エレクトロルミネッセンスディスプレイ機器に用いるのが好ましい。
次に、実施例および比較例によって本発明を説明する。
[実施例1]
石英製の気化部及び反応部、さらには冷却部からなる化学気相反応装置の気化部に所定量の塩化ニッケルを入れ、気化部および反応部をそれぞれ1000℃に加熱し、塩化ニッケルを気化させる。そこにキャリアーガスとしてアルゴンガスを用いて、塩化ニッケルの1.5モル当量の水素ガスを導入し、ニッケル微粉末を作製し、冷却部を通過させ、粉末捕集器により回収する。このときのキャリアーガスの流量は1N/分であり、平均粒径0.5μmのニッケル微粒子を得た。このニッケル微粒子10gを塩酸50ml/L水溶液中で3分間撹拌する。その後、濾取し、2回水洗した後、公知の無電解金めっき法で400Åの金めっきを行う。得られた金めっきニッケル微粒子の内、無作為に100個を電子顕微鏡で観察し、略多面体状の金属微粒子であることを確認する。略多面体状の金属微粒子の割合は、導電性微粒子のうち98体積%である。レーザー式粒度分布計で粒度分布を測定する。略多面体状の金属微粒子の平均粒径は0.58μmである。この略多面体状の金めっきニッケル微粒子の粒度分布の幾何標準偏差は1.4である。
フェノキシ樹脂(ガラス転移点98℃、数平均分子量14000)37g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、25℃粘度、14000mPa・S)26g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.3gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とする。
マイクロカプセル型潜在性イミダゾール硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(マイクロカプセルの平均粒径5μm、活性温度125℃)37g、前述の略多面体状の金めっきニッケル粒子(平均粒径0.58μm)4gを前記固形分50%溶液に配合分散させる。その後、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚15μmのフィルム状の異方導電性接着剤を得る。
[実施例2]
キャリアーガスの流量を0.5N/分とする以外は実施例1と同様にして平均粒径0.9μmのニッケル微粒子を作製する。その後、実施例1と同様にして、厚み400Åの無電解金めっきを行い、金めっきニッケル微粒子を作製する。得られた金めっきニッケル微粒子の内、無作為に100個を電子顕微鏡で観察し、略多面体状の金属微粒子であることを確認する。略多面体状の金属微粒子の割合は、導電性微粒子のうち99体積%である。この略多面体状の金めっきニッケル微粒子の粒度分布の幾何標準偏差は1.5である。
この略多面体状の金めっきニッケル微粒子(平均粒径0.98μm)9gを用いる以外は実施例1と同様にして、15μm厚みのフィルム状の異方導電性接着剤を得る。
[比較例1]
平均粒径5μmの金めっきニッケル粒子(球状、金めっき厚み400Å)4gを用いる以外は実施例1と同様にして、15μm厚みのフィルム状の異方導電性接着剤を得る。このとき略多面体状の金属微粒子の割合は、導電性微粒子のうち0体積%である。
[比較例2]
平均粒径3.5μmの金めっきプラスチック粒子(球状)6gを用いる以外は実施例1と同様にして、15μm厚みのフィルム状の異方導電性接着剤を得る。略多面体状の金属微粒子は、導電性微粒子のうち0体積%である。
(接続抵抗値測定方法)
全面にクロム−銅−クロム(各厚みは0.1μm/0.5μm/0.1μm)の薄膜を形成した厚み0.7mmのガラス基板上に幅2mmのフィルム状異方導電性接着剤を仮張りし、2.5mm幅の圧着ヘッドを用いて、80℃、0.3MPa、3秒間加圧した後、ポリエチレンテレフタレートのベースフィルムを剥離する。そこへ、配線幅15μm、配線ピッチ40μm、厚み8μmの銅配線に0.3μmの金メッキ施した回路を200本有するフレキシブルプリント配線板(材質ポリイミド樹脂、厚み25μm)を仮接続した後、180℃、10秒間、2MPa加圧圧着する。圧着後、隣接端子間の抵抗値を四端子法の抵抗計で抵抗測定し、接続抵抗値とする。
(絶縁抵抗試験方法)
接続抵抗値測定法で使用したフレキシブルプリント配線板と同様のパターン形成したクロム−銅−クロム配線基板(各厚みは0.1μm/0.5μm/0.1μm、ガラス基板、厚み1.2mm)を用い、前記のフレキシブルプリント配線板と対向する位置になるように、接続抵抗値測定法と同様にして、圧着し、絶縁抵抗試験基板とする。この絶縁抵抗試験基板を60℃、90%相対湿度中に保持しながら、定電圧定電流電源を用いて、隣接する端子間に120Vの直流電圧を印加する。この端子間の絶縁抵抗を5分間毎に測定し、絶縁抵抗値が10MΩ以下になるまでの時間を測定し、その値を絶縁低下時間とする。この絶縁低下時間が100時間未満の場合を×、100時間以上の場合を○とする。
以上の結果を表1に示す。
[表1]
接続抵抗値 絶縁抵抗試験
(Ω)
実施例 1 2.4 ○
実施例 2 1.9 ○
比較例 1 3.2 ×(短絡)
比較例 2 168.0 ×(短絡)

表1から明らかなように、本発明の異方導電性接着剤は、非常に優れた接続抵抗、絶縁信頼性を示す。
本発明は、低接続抵抗、高絶縁信頼性を示し、微細回路接続が求められるベアチップ接続用材料および、高精細なディスプレイ装置等の接続材料として好適に用いることが出来る。

Claims (6)

  1. 少なくとも硬化剤、硬化性の絶縁性樹脂および導電性微粒子からなる異方導電性接着剤であって、前記導電性微粒子の70体積%以上が、平均粒径0.01〜3.0μmの略多面体状の金属微粒子であることを特徴とする異方導電性接着剤。
  2. 略多面体状の金属微粒子が、ニッケル、銅、パラジウム、タングステン、モリブデン、コバルト、白金、ロジウム、金および銀からなる群から選ばれる1種あるいは2種以上の合金からなることを特徴とする請求項1記載の異方導電性接着剤。
  3. 略多面体状の金属微粒子が、ニッケル、銅、パラジウム、タングステン、モリブデン、コバルト、白金、ロジウム、金および銀からなる群から選ばれる1種あるいは2種以上の合金からなるコア粒子に、ニッケル、パラジウム、白金、金およびロジウムからなる群から選ばれた1種あるいは2種以上を1層あるいは2層以上被覆したものであることを特徴とする請求項1または2記載の異方導電性接着剤。
  4. 略多面体状の金属微粒子の粒度分布における幾何標準偏差が、1.2〜1.6であることを特徴とする請求項1〜3記載の異方導電性接着剤。
  5. 化学気相反応法を用いて略多面体状の金属微粒子を作製することを特徴とする請求項1〜4記載の異方導電性接着剤の製造方法。
  6. 接続する回路幅が略多面体状の金属微粒子の平均粒径の10倍〜100倍かつ、隣接する回路間隔が前記平均粒径の5倍〜200倍であり、接続される回路間が前記略多面体状の金属微粒子で電気的に接続されていることを特徴とする、請求項1〜4記載の異方導電性接着剤により製造された接続構造体。
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