以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技システムのシステム構成図である。
遊技場の内部には内部ネットワークが設けられており、該内部ネットワークには台ユニット200、遊技用管理装置400及び会員管理サーバ450が接続されている。
遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、イーサネット(登録商標、以下同じ)によって構成されている。該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、各機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技用管理装置(ホール管理コンピュータ)400には、ディスプレイ(表示装置)441及びプリンタ443が接続されており、遊技場内部に設置された遊技機1から稼働情報を収集し、遊技機1の動作状況を監視する。そして、遊技機1から収集した稼働情報を分析して遊技場の営業分析をし、遊技機1の釘調整をし、遊技機1に対する不正を発見する。
遊技機1は島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機本体1aには会員カードユニット300が付加されて構成されている。また、遊技機1には後述するように生体情報端末装置160が内蔵されている。遊技機1毎又は複数(例えば、2台)の遊技機1に1台の台ユニット200(情報収集端末装置)が接続されており、台ユニット200は、遊技機1から出力される稼働情報を収集する。
台ユニット200は、遊技機1に接続されており、遊技機1から出力される稼働情報を収集して、所定期間の稼働情報の累積値(例えば、賞球信号に基づいて算出される賞球数の累積値)を生成し、稼働情報の累積値を遊技用管理装置400に送信する。この台ユニット200が生成する所定期間の稼働情報の累積値は、通常は一営業単位毎(一日の営業開始から営業終了まで)に累積算出されるが、週又は月を単位として累積算出してもよい。
また、台ユニット200は、生体情報端末装置160に接続されており、生体情報端末装置160から出力される遊技中の遊技者の生体レベル情報を収集して、該生体該生体レベル情報を遊技用管理装置400に送信する。この台ユニット200の構成は図4にて後述する。
なお、台ユニット200に、遊技機1の過去の稼働状況(スタート回数、大当たり回数等)を表示する情報開示機器や呼出ランプ等を併設してもよい。
また、台ユニット200には、会員カードユニット300が接続されている。会員カードユニット300には、遊技者に付与される会員カード(磁気カード、ICカードや、コイン型のICチップ等)から会員番号を読み取るカードリーダ/ライタが備わっている。
このカードリーダ/ライタによって、挿入された会員カードから会員番号を読み取り、会員カードに会員情報を書き込むことができる。また、ICカード読取部を設け、ICカード読取部に会員カードを近接させることによって、会員カードに内蔵された記憶部から会員番号を読み取り、会員カードに会員情報を書き込むように構成してもよい。そして、取得した会員番号を会員管理サーバ350に送信する。
また、会員カードユニット300には、表示部が備わっている。この表示部は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で構成されており、遊技機1の過去の稼働状況(スタート回数、大当り回数等)や、会員番号に基づいて会員管理サーバ350から取得した会員情報(会員の氏名、遊技履歴等)や、遊技場からの遊技者に通知される情報が表示される。
会員管理サーバ(会員管理コンピュータ)450は、ディスプレイ(表示装置)451、プリンタ452及び会員登録機454が接続されており、会員カードユニット300によって取得された会員番号に基づいて、会員の遊技内容(来店頻度、使用金額、大当たり回数等)を管理する。
なお、台ユニット200と遊技用管理装置400との間に中継端末(ルータ)を設けてもよい。中継端末は遊技場内の島設備毎に設けられており、該島設備に設置された台ユニット200からの情報を中継して、遊技用管理装置400や会員管理サーバ450に送信する。また、台ユニット200の代わりにリモートIOを置き、島設備毎に台ユニット200を設置することもできる。このように構成することで、従来、島コンピュータと称された方式での遊技システムにも対応することができる。
図2は、本発明の実施の形態の台ユニット200のブロック図である。
台ユニット200には、CPU201、プログラム等を予め格納したROM202、及び、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM203が設けられている。RAM203は、遊技機1から収集した稼働情報(大当たり情報、特図回転情報、出玉情報、入球情報)を記憶する稼働情報記憶部、生体情報端末装置160から収集した生体レベル情報を記憶する生体情報記憶部、及び、会員カードユニット300から収集した会員カード情報を記憶する会員情報記憶部が設けられている。
この出玉情報は、遊技機1から出力される賞球数信号や、遊技機1に併設された補給回収ユニット(補給タンクの補給数計数部)から出力される補給信号に基づいて記憶される。また、入玉情報は、遊技機1から出力される発射数信号や、遊技機1に併設された補給回収ユニット(アウトタンクの回収球計数部)から出力される回収信号に基づいて記憶される。なお、遊技機1から出力され入賞口信号にアウト玉信号を加えたものを入玉信号としてもよい。
また、台ユニット200には、情報収集対象の機器(遊技機1、生体情報端末装置160及び会員カードユニット300)が接続されるインターフェース(I/F)204が設けられている。また、台ユニット200には、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行う通信インターフェース(通信I/F)205が設けられている。この通信インターフェース205には、内部ネットワークを介して遊技用管理装置400及び会員管理サーバ450が接続されている。
台ユニット200は、遊技機1、生体情報端末装置160、会員カードユニット300から収集した情報に時間データを付して、RAM203に記憶する。そして、遊技用管理装置400からのデータ要求信号を受信すると、RAM203に記憶している情報を、遊技用管理装置400に送信する。
図3は、本発明の実施の形態の遊技機1の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入出力インターフェース102等から構成される。
遊技用マイクロコンピュータ101には外部通信用端子104が設けられており、外部通信用端子104からは、遊技用マイクロコンピュータ101に一意に設定された識別番号が出力可能であり、この外部通信用端子104に検査装置や遊技用管理装置400を接続することで、遊技機を識別することができる。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入出力インターフェース102を介しての各種検出装置(一般入賞口センサ51.1〜51.N、特別図柄始動センサ52、普通図柄始動センサ53、カウントセンサ54、継続センサ55)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。そして、入出力インターフェース102を介して、各従属制御装置(演出制御装置110、排出発射制御装置120)、普通電動役物ソレノイド9A、大入賞口ソレノイド10A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
演出制御装置110は、表示制御用CPU、VDP(Video Display Processor)等から構成され、画像表示装置8に対して出力するRGB信号を生成する。また、演出制御装置110は、遊技枠や遊技盤に設けられた装飾装置(装飾ランプ、装飾LED等)の点灯を制御する。また、演出制御装置110は、スピーカ27からの効果音の出力を制御する。
遊技制御装置100から演出制御装置110には、表示制御指令信号として変動表示コマンド、識別情報コマンド、確定コマンド、デモ表示コマンド、ファンファーレコマンド、大当たりコマンド、エラーコマンド等が送信される。さらに、通常の遊技状態、確率変動状態、変動時間短縮状態などの遊技状態の違いによって表示態様を変化させるための指令信号が送信される。
画像表示装置8は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面部分が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄、普通図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示(可変表示)して変動表示ゲームが行われ、画像表示装置8は可変表示装置として機能する。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像が表示される。
排出発射制御装置120は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、排出装置140の動作を制御し賞球を排出させる。また、遊技機に併設されるカード球貸ユニット(図示省略)からの貸球要求信号に基づいて、排出装置140の動作を制御し貸球を排出させる。
なお、遊技制御装置100から、各従属制御装置(演出制御装置110、排出発射制御装置120)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。
生体情報センサ56は、圧電素子による箔状圧力センサであり、血流の変化(脈拍)によって生じる生体表面の圧力変化を電圧変化に変換して、脈拍を測定する。
生体情報センサ56は、遊技者が遊技球の発射操作をする発射ハンドルの指掛け部の、遊技中の遊技者の指が常に触れている位置に設けられる。なお、生体情報センサ56は、発射ハンドルの指掛け部に限らず、遊技者の掌が触れるハンドルキャップ、遊技者の指先が触れるハンドルの裏面側等の、発射ハンドルの操作中に遊技者の手が接触しやすい位置に設ければよい。
また、生体情報センサ56を箔状圧力センサではなく、レーザ発光素子(例えば、赤外レーザ発光ダイオード)及びレーザ受光素子(例えば、赤外フォトトランジスタ)によって構成してもよい。この場合、発射ハンドルに設けられたレーザ発光素子から遊技者の手に向かって照射されたレーザ光は皮膚下約1mmの体組織に入射する。レーザ受光素子は、対組織からの反射光を検出して、ドップラー効果による反射光の波長の変化量から血液の流速と流量を検出する。そして、血流量の時間的変化から脈拍を検出する。
また、上皿のカード球貸ユニット(図示省略)の操作パネルも遊技者の手が触れる機会が多いことから、生体情報センサ56を発射ハンドル24にではなく、該操作パネルに設けてもよい。
また、パチンコ機(弾球遊技機)ではなく、パチスロ機(スロットマシン遊技機)では、リールを回転させるスタートレバー、リールを停止させるリール停止スイッチ、又は、リール停止スイッチが設けられる傾斜台部に生体情報センサ56を設けるとよい。
以上、遊技者の血流の測定によって、遊技者の生理状態を検出する生体情報センサ56について説明したが、この他に、生体情報センサ56をCCDカメラによって構成し、遊技機に正対する遊技者を撮影して、左右眼の瞳孔を検出し、瞳孔の移動を追跡して、輻輳縮瞳(近くのものを鮮明に見るために瞳孔を小さくする輻輳反射)の状態を検出することによって、遊技者の生体情報を取得することもできる。
生体情報端末装置160は、生体情報センサ56からの信号を取得し、遊技者の生体レベルを判定し、生体レベル情報を台ユニット200に送信する。なお、生体情報端末装置160は、別体の制御装置として遊技機に設けてもよいし、遊技制御装置100内に設けてもよい。なお、図16にて後述するように、生体情報端末装置160を、遊技機1ではなく、台ユニット200に設けることもできる。
タッチセンサ24aは、発射ハンドルの操作中に遊技者の手が常に接触している箇所に設けられており、遊技者が発射ハンドルに触れていることを検出する。発射停止スイッチ24bは、遊技者が打球の発射を止めるためにストップボタンを操作したことを検出する。
外部出力端子41には、遊技制御装置100の入出力インターフェース102、及び、生体情報端末装置160が接続されており、遊技制御装置100から出力される稼働情報、及び、生体情報端末装置160から出力される生体情報を出力する。
電源供給装置130は、電源回路の他に、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報)等をバックアップする。
遊技機1に設けられる遊技盤の表面には、ガイドレールで囲われた遊技領域が形成される。そして、打球発射装置(図示省略)から遊技領域に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われ、打ち出された遊技球は、遊技領域内の各所に配置された風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域を流下し、始動口、一般入賞口又は特別変動入賞装置10に入賞するか、遊技領域の最下部に設けられたアウト口から排出される。
また、遊技領域のほぼ中央には画像表示装置(特別図柄表示装置)8が設けられるセンターケースが配置され、遊技領域の下方には大入賞口を備えた変動入賞装置10が配置される。
センターケースの下方には、特別図柄始動センサ52が備わる始動口が配置される。この始動口には、普通変動入賞装置(普通電動役物)が設けられている。始動口の左右両側の所定の位置には、普通図柄始動センサ53が備わる普通図柄始動ゲートが配置される。
始動口への遊技球の入賞は、始動口に設けられた特別図柄始動センサ52によって検出され、一般入賞口15への遊技球の入賞は、一般入賞口毎に設けられたN個の入賞センサ51.1〜51.Nによって検出され、特別変動入賞装置10への遊技球の入賞は、特別変動入賞装置10に設けられたカウントセンサ54又は継続センサ55によって検出される。そして、入賞した入賞口に応じた数の賞球が排出装置140から排出され、遊技盤の下方に設けられた上皿に供給される。
始動口へ遊技球の入賞があると、遊技球の入賞タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄入賞記憶領域)に、特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した50回分)を限度に記憶される。なお、特別図柄入賞記憶数の上限を設けないこともできる。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、画像表示装置8の周囲のセンターケースに設けられた特別図柄記憶状態表示器に表示される。
遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、前述した数字等で構成される識別情報が順に変動表示する変動表示ゲームが開始し、画像表示装置8では変動表示ゲームに関する画像が表示される。始動口への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には大当たり状態となり、三つの識別情報が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置10は、大入賞口ソレノイド10Aへの通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、大入賞口が所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
さらに、特定の大当たりの組み合わせ(例えば、奇数のぞろ目)になると、特定遊技状態となり、大当たり遊技(特別遊技状態)終了後に、大当たり図柄の導出確率が通常より高められる確率変動状態(特別遊技状態の発生に対して遊技者に有利に作用する特定遊技状態)が発生する。確率変動状態になると、普通図柄の変動表示時間が通常よりも短くなり(例えば、30秒から5秒に短縮され)、普通図柄が当たりとなった場合に、普通変動入賞装置9の開放時間が通常よりも長くなる(例えば、0.5秒から3秒に延長されたり、複数回繰り返して開放される)。確率変動状態中には通常遊技状態中よりも始動口への入賞が容易となり、通常遊技状態中よりも特別図柄入賞記憶数を増加することができる。
また、確率変動終了後の100回の変動表示ゲームにおいて、普通図柄の時短遊技が行われる。
普通図柄始動ゲートを遊技球が通過すると、遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄入賞記憶領域)に、普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は画像表示装置8に設けられた普通図柄記憶状態表示領域に表示される。
遊技制御装置100は、普通図柄入賞記憶に基づいて、画像表示装置8の一部に設けられた普通図柄表示領域において普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄始動ゲートへの通過検出が所定のタイミングでなされたときには(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるときには)、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄で停止する。このとき、普通電動役物ソレノイド9Aへの通電により、始動口の手前に設けられた普通変動入賞装置は、始動口への入口が所定の時間(例えば、0.5秒)だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口への入賞可能性が高められる。
図4は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160の機能ブロック図である。
生体情報センサ56が検出した遊技者の生体情報(アナログ信号)は生体情報端末装置160に読み込まれ、A/D変換手段161によってディジタル信号に変換される。
そして、脈拍検出手段162によって生体情報検出処理(図14)が実行され、生体情報センサ56からの信号を取得し、1回の脈拍時間を測定して、1分間の脈拍数を求める。
脈拍読取手段163は、遊技制御装置100からの表示制御指令信号を取得する。この表示制御指令信号のうち、変動表示ゲームの終了時に出力される変動表示停止信号によって変動表示の終了を判定する。また、変動表示ゲームの開始時に出力される変動表示ゲーム演出態様信号(通常変動表示ゲームであるかを示す信号)によって、変動表示ゲームが通常変動であるのか通常変動以外であるのかを判定する。そして、脈拍読取手段163によって変動停止時脈拍検出処理(図7)が実行され、変動表示停止(変動表示ゲームの終了)から所定時間の間の、遊技者の脈拍値を検出する。
遊技中判定手段164によって遊技中検出処理(図15)が実行され、遊技中であるかが判定される。なお、遊技中判定手段164が、遊技制御装置100からの表示制御指令信号を取得して、変動表示ゲームが行われているかによって、遊技中であるかを判定してもよい。また、遊技中判定手段164が、タッチセンサ24aからのタッチ信号を取得して、遊技者が発射ハンドルを操作しているかによって、遊技中であるかを判定してもよい。
基準値設定手段165によって基準値設定処理(図8)が実行され、通常変動表示ゲームに対応する停止時脈拍値によって、生体レベルの判定に用いられる生体情報(脈拍値)の基準値が設定される。
生体レベル変換手段166によって、生体レベル判定処理(図9)が実行され、脈拍値の基準値と停止時脈拍値とを比較した結果に基づいて生体レベル値が求められる。そして、台ユニット200に対して、生体レベル情報として、生体レベル値及び生体レベル値を取得した変動表示ゲームの演出態様(通常変動表示ゲームであるのかの情報)が送信される。
図5は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160のメイン処理のフローチャートである。
まず、生体情報端末装置160では、電源投入時等に、メモリに記憶されたパラメータの初期設定をする初期設定処理を行う(S101)。
その後、生体情報処理(図6)を行って、検出された遊技者の脈拍数から生体レベル(遊技者の興奮度)を求める(S102)。そして、送信処理(図12)を行って、送信バッファに蓄積されたデータを送信する(S103)。その後、ステップS102に戻り、再び生体情報処理を実行して、遊技者の生体情報を取得する。
図6は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160で実行される生体情報処理のフローチャートであり、メイン処理(図5のS102)から呼び出されて実行される。
まず、遊技中フラグが”1”に設定されているかによって、遊技中であるか否かを判定する(S111)。この遊技中フラグは、遊技中検出処理(図15)において、遊技者が遊技中であると判定された場合に”1”に設定され、遊技が所定時間検出されなければ”0”にクリアされる。
遊技中フラグを判定した結果、遊技中でないと判定されると、遊技が中断しており、遊技者が入れ替わった可能性が高いので、初期化処理(図11)を実行して、遊技者毎に設定された生体情報を初期化して(S118)、ステップS119に移行する。
一方、遊技中であると判定されると、脈拍検出フラグが”0”にリセットされているかよって、停止時脈拍値が検出されているか否かを判定する(S112)。この脈拍検出フラグは、変動停止脈拍検出処理(図7のS125)において、停止時脈拍値を検出した場合に1に設定されており、S119において”0”にクリアされるもので、停止時脈拍値が検出されているかを示す。
この判定の結果、脈拍検出フラグが”0”にリセットされていれば、停止時脈拍値が検出されていないので、変動停止時脈拍検出処理(図7)を実行して、変動停止時の脈拍値を取得して(S113)、メイン処理に戻る。一方、脈拍検出フラグが0でなければ、停止時脈拍が取得されているので、ステップS114に進み、基準値が設定されているか否かを判定する(S114)。
この判定の結果、基準値が設定されていない場合には、基準値設定処理(図8)を実行して基準値を設定する(S115)。この基準値は、ステップS115で設定され、遊技が中断し、遊技者が入れ替わった可能性が高い場合に、ステップS118で初期化される。
一方、基準値が設定されている場合には、基準値と停止時脈拍値との差を判定する(S116)。すなわち、基準値が停止時脈拍値より大きく、かつ、基準値と停止時脈拍値との差が10を超えていれば(基準値>停止時脈拍値+10であれば)、基準値が不適切であると判断して、初期化処理(図11)を実行して基準値をクリアする(S118)。一方、基準値が停止時脈拍値+10以下であれば(基準値≦停止時脈拍値+10であれば)、基準値が適切であると判断して、生体レベル判定処理(図9)を実行して生体レベルを判定する(S117)。
なお、ステップS116で基準値が停止時脈拍値より10を超えて大きいかを判定しているのは、基準値は平常状態の脈拍値が設定されているので、基準値より停止時脈拍値が大幅に小さくなることはない。よって、基準値に比べて停止時脈拍値が大幅に小さい場合は、基準値が不適切であると判断するためである。
そして、取得した停止時脈拍値を用いた処理が終了したので、脈拍検出フラグを”0”にクリアして(S119)、メイン処理(図5)に戻る。
以上説明したように、生体情報処理では、遊技者が遊技中でないと判定されたときに(S111)、基準値や最高値等の生体レベルの判定に用いられるパラメータを初期化する(S118)。すなわち、遊技の中断によって、遊技者の交代を検出して、基準値を初期化することによって、遊技者毎に基準値を設定することができる。また、基準値が不適切と判定されたときに(S116)、基準値や最高値等の生体レベルの判定に用いられるパラメータを初期化する(S118)。すなわち、同じ遊技者でもその日の状態で生体情報が変化するので、停止時脈拍値が低下した場合であっても、基準値を初期化して適切な基準値を設定することができる。
そして、このように、生体情報端末装置160において生体情報処理から基準値設定処理が呼び出されて実行されることによって、前記基準値を再設定する基準値再設定手段が構成される。
図7は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160で実行される変動停止脈拍検出処理のフローチャートであり、生体情報処理(図6のS113)から呼び出されて実行される。
まず、遊技制御装置100からの変動表示制御指令信号によって、変動表示が停止直後であるか否かを判定する(S121)。そして、変動表示停止直後であれば、変動表示停止後の所定時間内に脈拍を検出するための検出有効タイマをセットする(S122)。
一方、変動表示停止直後でなければ、検出有効タイマをセットすることなく、ステップS123に進む。
ステップS123では、ステップS122でセットされた検出有効タイマによって、変動停止から所定時間が経過しているか否かを判定する。検出有効タイマがタイムアップしていれば、変動停止から所定時間が経過していると判定し、この変動停止脈拍検出処理を終了する。一方、検出有効タイマがタイムアップしていなければ、変動停止から所定時間内なので、変動停止時の脈拍を検出する。
この生体情報を検出するための所定時間(変動停止時の脈拍検出時間)は、変動表示ゲームの終了から、次の変動表示ゲームにおける高速変動が終了するまでの時間が定められる。すなわち、変動表示ゲームの終了から、次の変動表示ゲームにおける高速変動が終了する前の時間を定める。このように所定時間を定めると、高速変動中はその変動表示によってリーチが導出されるか否かが分からないため、遊技者が発射操作を継続するためである。
また、所定時間(変動停止時の脈拍検出時間)を、変動表示ゲームの終了から、次の変動表示ゲームにおける高速変動の開始までの時間を定めることができる。これは、遊技者は特別図柄入賞記憶が減ると、さらに特別図柄入賞記憶を記憶させようとするので、次の変動表示ゲームが開始すると、発射操作を開始することが多いことから、次の変動表示ゲーム開始後短い時間で生体情報を取得するのに十分だからである。
また、所定時間(変動停止時の脈拍検出時間)を変動表示ゲームの終了から、次の変動表示ゲームの開始までの時間を定めることもできる。
まず、脈拍値が”0”であるかによって、脈拍が検出できる状態であるか否かを判定する(S124)。これは、生体情報検出処理(図14のS193)において遊技者が発射ハンドル24から手を離した場合には、脈拍値を”0”に設定しているため、脈拍値が”0”である間は、脈拍が検出できない状態だからである。
この判定の結果、脈拍値が”0”であれば、脈拍が検出できない状態であると判定し、この変動停止脈拍検出処理を終了する。
一方、脈拍値が”0”でなければ、脈拍が検出できる状態であると判定し、脈拍検出フラグを”1”に設定する(S125)。
そして、生体情報検出処理(図14)において検出した脈拍値を停止時脈拍値に取得する(S126)。そして、停止時脈拍値を取得したので、検出有効タイマをタイムアップして、さらに停止時脈拍値を取得しないようにする(S127)。
そして、変動停止脈拍検出処理を終了して、生体情報処理(図6)に戻る。
以上説明したように、変動停止脈拍検出処理では、変動表示停止(変動表示ゲームの終了)から所定時間の間に、遊技者の脈拍値を検出する。これは、変動表示ゲームがリーチ表示態様になった場合又は予告演出が行われた場合には、遊技者が発射ハンドルから手を離して無駄に打球を発射をしないようにして、変動表示ゲームの結果が表示されると打球の発射を再開すること、また、特別図柄入賞記憶数の上限が設定されている場合には、入賞記憶が上限数に達した時点で、遊技者が発射ハンドルから手を離して無駄に打球を発射をしないようにして、変動表示ゲームが終了して、入賞記憶数が減少すると打球の発射を再開することから、遊技者が発射ハンドルから手を離している間は生体情報が検出できないことから、変動表示ゲームが終了して所定時間経過するまでの間に生体情報を検出するようにしたものである。
図8は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160で実行される基準値設定処理のフローチャートであり、生体情報処理(図6のS115)から呼び出されて実行される。
まず、検出された停止時脈拍値が通常変動表示ゲームに対応するものであるか否かを判定する(S131)。この通常変動表示ゲームとは、複数種類のリーチ態様、複数種類の予告態様、確変中、時短中等の特別な演出態様ではない通常の演出態様で変動表示をする変動表示ゲームである。すなわち、大当たりの発生の期待度が極めて低く、遊技者が大当たりに対する期待をしないために、遊技者の興奮が低い演出で変動表示をするものである。
この判定の結果、変動停止脈拍検出処理(図7)で検出した停止時脈拍値が通常変動表示ゲームの終了時のものでなければ、基準値の設定に用いることができないので、この基準値設定処理を終了する。
一方、変動停止脈拍検出処理(図7)で検出した停止時脈拍値は通常変動表示ゲームの終了時のものであれば、停止時脈拍値を記憶する記憶領域(通常の演出態様と判定された変動表示ゲームに対応する生体情報を複数記憶する生体情報記憶手段)の脈拍値1〜5のいずれかの領域に記憶して(S132)、脈拍記憶数に1を加算する(S133)。
そして、脈拍記憶数が”5”であるかによって、脈拍値1〜5の全ての記憶領域に停止時脈拍値が記憶されたか否かを判定する(S134)。この判定の結果、脈拍記憶数が”5”でなければ、脈拍値1〜5のいずれかの記憶領域に停止時脈拍値が記憶されていないので、さらに停止時脈拍値を取得すべく、この基準値設定処理を終了する。
一方、脈拍記憶数が”5”であれば、脈拍値1〜5の全ての記憶領域に停止時脈拍値が記憶されているので、脈拍値1〜5の記憶領域に記憶された5個の停止時脈拍値の平均を算出し、該平均値を基準値に設定する(S135)。
そして、基準値設定処理を終了して、生体情報処理(図6)に戻る。
以上説明したように、生体情報端末装置160において基準値設定処理が実行されることによって、検出された複数の生体情報を演算した結果に基づいて生体情報の基準値を設定する基準値設定手段が構成される。
なお、特別な演出態様を除いて通常変動表示ゲームに対応する停止時脈拍値によって基準値を求めるのではなく、特別な演出態様の変動表示ゲーム後の1回又は複数回の通常変動表示ゲームを除いて基準値を求めるようにしてもよい。
図9は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160で実行される生体レベル判定処理のフローチャートであり、生体情報処理(図6のS117)から呼び出されて実行される。
まず、停止時脈拍値が記憶されている最高値より大きいか否かを判定する(S141)。この判定の結果、停止時脈拍値が最高値より大きければ、停止時脈拍値を最高値に設定して、最高値を更新する(S142)。
そして、最高値と基準値とを比較して、両者の差を判定する(S143)。この判定の結果、最高値が基準値より大きく、かつ、最高値と基準値との差が35を超えていれば(最高値>基準値+35であれば)、判定基準2(図10(b))を適用して、停止時脈拍値と基準値との比較結果に基づいて生体レベルを決定する(S144)。一方、最高値が基準値+35以下であれば(最高値≦基準値+35であれば)、判定基準1((a))を設定して、停止時脈拍値と基準値との比較結果に基づいて生体レベルを決定する(S145)。
そして、生体レベルと、該生体レベルが通常変動表示ゲームに対応するものであるかの情報を送信バッファにセットして、生体レベル判定処理を終了し、生体情報処理(図6)に戻る。
生体レベル判定処理では、脈拍値の基準値と停止時脈拍値とを比較した結果に基づいて通常変動表示ゲームに対応する生体レベルを求める。このとき、脈拍値の最高値と基準値との差に基づいて遊技者の興奮しやすさを判定して判定基準を決定して、個人毎に異なる生体情報の変化に対応して、生体レベルが適切に判定できるようにしている。
図10は、本発明の実施の形態の生体レベル検出処理(図9)で用いられる判定基準を説明する図である。
図10(a)は、最高値≦基準値+35の場合に使用される判定基準1を示す。この場合には、遊技者の脈拍値の変動は大きくないので、図10(c)に示すように一つの生体レベルに判定される停止時脈拍値の幅を小さくして生体レベルを判定する。
図10(b)は、最高値>基準値+35の場合に使用される判定基準2を示す。この場合には、遊技者の脈拍値の変動幅は大きいので、図10(c)に示すように一つの生体レベルに判定される停止時脈拍値の幅を大きくして生体レベルを判定する。
このように、生体レベル検出処理(図9)では、停止時脈拍値の最高値と基準値との差に基づいて遊技者の興奮しやすさを判定して、判定基準を変更して生体レベルと判定するので、適切に生体レベルを判定することができる。
なお、以上説明したように、生体レベルの判定基準を変更するのではなく、生体情報(脈拍値)を補正し、その判定基準を変更するようにしてもよい。
また、最高値と基準値との差が所定値より大きいかによって二つの判定基準から選択したが、3以上の判定基準を設けて選択してもよい。
また、最高値と基準値との差が所定値より大きいことが所定回数あったことによって、判定基準を選択してもよい。
図11は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160で実行される初期化処理のフローチャートであり、生体情報処理(図6のS118)から呼び出されて実行される。
初期化処理では、遊技者が遊技中でないと判定された場合(図6のS111)、又は、基準値が不適切と判定された場合(図6のS116)に、基準値や最高値等の生体レベルの判定に用いられるパラメータを初期化する。
まず、基準値設定処理(図8のS135)で設定された基準値をクリアする(S151)。続いて、生体レベル判定処理(図9のS142)で設定された最高値をクリアする(S152)。続いて、基準値を設定するのに用いられる停止時脈拍値を記憶するために、脈拍記憶数を”0”にして、脈拍記憶数をクリアし(S153)、脈拍値1〜5の記憶領域に記憶されている停止時脈拍値をクリアする(S154)。続いて、生体レベルを”1”にして、生体レベルを初期化する(S155)。
そして、初期化処理を終了し、生体情報処理(図6)に戻る。
図12は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160で実行される送信処理のフローチャートであり、メイン処理(図5のS103)から呼び出されて実行される。
まず、送信バッファに、送信すべきデータ(コマンド等)が記憶されているか否かを判定する(S161)。そして、送信すべきデータが記憶されていれば、該データを送信バッファから読み出して、遊技制御装置100から送信する(S162)。
図13は、本発明の実施の形態のタイマ割込処理のフローチャートであり、生体情報端末装置160において所定時間間隔(例えば、1ミリ秒毎)で実行される。
まず、生体情報端末装置160では、生体情報センサ56が検出した生体情報を読み込んで脈拍値を求める生体情報検出処理(図14)を行う(S171)。そして、遊技中であるかを判定する遊技中検出処理(図15)を行う(S172)。そして、タイマを更新し、所定時間の経過を待つタイマ処理を行う(S173)。
図14は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160で実行される生体情報検出処理のフローチャートである。
生体情報検出処理は、タイマ割込処理(図13のS171)から呼び出されて所定時間間隔(例えば、1ミリ秒毎)で実行され、生体情報センサ56からの信号を取得し、1回の脈拍時間を測定して1分間の脈拍数を求める処理である。
まず、生体情報検出処理は、生体情報センサ56からの信号を取得し、該信号の電圧値をデジタル変換した生体情報を読み込む(S181)。そして、読み込んだ生体情報(電圧値)が判定値より小さいか否かによって、生体情報を検出するタイミングであるかを判定する(S182)。この判定値は予め定められた一定の値に設定したが、生体情報(電圧値)に基づいて設定し直すようにしてもよい。
この判定の結果、生体情報が判定値より小さければ、次に生体情報が判定値以上となったときを検出するため、判定値フラグを”1”に設定して(S183)、脈拍値を取得することなく、ステップS191に進む。この判定値フラグは生体情報(電圧値)が判定値を超えた直後であるかを判定をするために使用される。
一方、生体情報が判定値以上であれば、判定値フラグが”1”であるかによって、生体情報が判定値以上となった直後であるか否かを判定する(S184)。この判定の結果、判定値フラグが”1”でなければ、生体情報が判定値以上となった直後ではないので(ステップS182において、生体情報≧判定値と判定された後の2回目以後の判定なので)、脈拍値を取得することなく、ステップS191に進む。
一方、判定値フラグが”1”であれば、生体情報が判定値以上となった直後(ステップS182において、生体情報≧判定値と判定された後の1回目の判定)であり、生体情報の立ち上がりが検出されたので、脈拍値を取得する処理(S185〜S190)を行う。
そして、以後、生体情報が判定値以上となった直後ではない(S184で”N”)と判定するために、判定値フラグを”0”に設定する(S185)。
そして、検出中フラグが”1”であるか否かによって、脈拍値が検出可能状態であるかを判定する(S186)。ここで、検出中フラグが”1”であるかを判定しているのは、遊技者が発射ハンドル24の操作を始めた(再開した)直後には、カウンタ値(時間X)にはどの時点からの時間がセットされているかが不定であるため、次回の生体情報の立ち上がりから脈拍時間を算出するためである。この検出中フラグは、遊技者が発射ハンドル24を操作して、遊技者の生体情報が検出されて、初めて生体情報が判定値以上となってから、遊技者の生体情報が検出されなくなる(遊技者が発射ハンドル24の操作を止める)までの間で設定されるフラグである。
この判定の結果、検出中フラグが”1”でなければ、発射ハンドル24の操作開始直後なので、脈拍値を算出することなくステップS189に進む。一方、検出中フラグが”1”であれば、発射ハンドル24が継続して操作されているので、カウンタ値(ミリ秒単位の脈拍の周期である時間X)を、秒単位の脈拍の周期(脈拍時間)に変換して(S187)、1分間の脈拍値を算出する(S188)。
そして、次の生体情報の立ち上がりが検出されるまでの時間を計測するために、時間Xを”0”にリセットする(S189)。そして、脈拍値が検出可能状態であることを示すために、検出中フラグを”1”に設定する(S190)。
ステップS241では、脈拍時間(秒単位の脈拍の周期)を算出するためのカウンタ値(時間X)に1を加算する(S191)。生体情報検出処理を呼び出すタイマ割込処理(図13)は、1ミリ秒毎に実行されることから、カウンタ値(時間X)は、1ミリ秒毎に加算されている。
そして、所定時間(本実施の形態では、1.5秒間)生体情報の立ち上がりが検出されないことを、時間Xが1500を超えたかによって検出する(S192)。すなわち、時間Xが1500より大きいと(脈拍時間が1.5秒以上であると)、1分間の脈拍数が40回より小さいので、このような低い脈拍数は通常の生理状態では生じ得ないので、遊技者が発射ハンドルから手を離したことを判定する。
そして、所定時間(1.5秒間)生体情報の立ち上がりが所定時間検出されなければ、遊技者が遊技中でないと判定し、検出中フラグを”0”にリセットし(S193)、脈拍値を”0”に設定する(S194)。
そして、生体情報検出処理を終了し、タイマ割込処理(図13)に戻る。
図15は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160で実行される遊技中検出処理のフローチャートであり、遊技中検出処理は、タイマ割込処理(図13のS172)から呼び出されて所定時間間隔(例えば、1ミリ秒毎)で実行される。
まず、検出中フラグが”1”であるかによって、脈拍が検出されているかを判定する(S201)。検出中フラグは、脈拍値が検出可能状態である場合に”1”に設定されるものなので(図14のS190)、検出中フラグが”1”であれば、脈拍が検出されている(すなわち、遊技中である)と判定し、ステップS202に進む。
なお、タッチセンサ24aからの信号が検出できるか否か、演出制御装置110が遊技制御装置100から変動表示コマンドを受信したか、又は、遊技制御装置100に特別図柄入賞記憶が記憶されているかのいずれか一つ以上を用いて、遊技中であるかを判定してもよい。
遊技中であると判定された場合には、遊技の中断時間を計測するためのカウンタ値(時間Y)を”0”にリセットし(S202)、遊技中であることを示す遊技中フラグを”1”に設定して(S203)、この遊技中検出処理を終了し、タイマ割込処理(図13)に戻る。
一方、遊技中でないと判定された場合には、遊技の中断時間を計測するためのカウンタ値に1を加算して(S204)、時間Yが所定時間より大きいかによって、遊技の中断が所定時間継続しているかを判定する(S205)。
この判定の結果、時間Yが所定時間より大きければ、遊技の中断が所定時間以上なので、遊技の中断を示すために、遊技中フラグを”0”にリセットして(S206)、この遊技中検出処理を終了し、タイマ割込処理(図13)に戻る。一方、時間Yが所定時間より大きくなければ、遊技の中断が所定時間継続していないので、この遊技中検出処理を終了し、タイマ割込処理(図13)に戻る。
図16は、本発明の実施の形態の生体情報端末装置160の配置例の説明図である。 図16に示す生体情報端末装置160は、図3において前述したように遊技機1内に設けられることなく、台ユニット200に設けたものである。
生体情報端末装置160は、遊技機1の外部情報端子41を介して、遊技制御装置100及び発射ハンドル24に設けられたタッチセンサ24aと接続されている。そして、遊技制御装置100からは、変動表示ゲーム停止信号及び通常変動表示ゲームか否かを示す信号を取得する。また、タッチセンサ24aからはタッチ信号を取得する。
また、生体情報端末装置160には、生体情報センサ56からの信号も入力されている。図16に示す実施の形態では、生体情報センサ56は、遊技機の正面に設置された遊技者用座席に設けた荷重センサである。この生体情報センサ56(荷重センサ)は、遊技者の重心移動から、遊技者の姿勢の変化を検出する。そして、遊技者の姿勢(前方に乗り出しているか、後方の背もたれに寄り掛かっているか)や、姿勢変化の頻度によって遊技者の生体状態(落ち着き度、興奮度)を判断する。
なお、前述した荷重センサによって、遊技者の臀部の脈拍を測定してもよい。
生体情報端末装置160は、生体レベル判定処理(図9)にて判定した生体レベル、及び、通常変動であるか否かを示す信号を、台ユニット200に対して出力する。そして、台ユニット200は、生体情報端末装置160から収集した情報を遊技用管理装置400に出力する。
なお、生体情報端末装置160は、台ユニット200に設けることなく、遊技機1に設けたり、台ユニット200と独立して島設備に取り付けられてもよい。
図17は、本発明の実施の形態の遊技用管理装置400の構成を示すブロック図である。
遊技用管理装置400には、CPU431、プログラム等を予め格納したROM432、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM433、各種データを記憶するハードディスク、不揮発メモリ(フラッシュメモリ等)等の記憶装置434が設けられている。RAM433は、情報収集端末装置5が送信した稼働情報を記憶して、稼働情報記憶手段を構成する。これらのCPU431、ROM432、RAM433及び記憶装置434はバス438によって接続されている。このバス438はCPU432がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス438には、外部との入出力を司る通信インターフェース435、入力インターフェース436及び出力インターフェース437が接続されている。通信インターフェース435は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。入力インターフェース436には、遊技用管理装置400の操作のための入力手段442(キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置)が接続される。出力インターフェース437には、遊技機1等から収集したデータや、遊技用管理装置400の稼働状態を表示する表示装置(ディスプレイ)441、及び、データを印字するプリンタ443が接続される。
次に、本発明の実施の形態の会員管理サーバ450の構成を説明する。会員管理サーバ450は、図17に示すブロック図と等しい構成を有する。しかし、前述した遊技用管理装置400の構成と以下の点で異なる。
入力インターフェース436には、会員管理サーバ450の操作のための入力手段452(キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置)、及び、カードリーダ・ライタを備え、新たな会員の登録のために用いられる会員登録機454が接続される。出力インターフェース437には、遊技機1等から収集したデータや、遊技用管理装置450の稼働状態を表示する表示装置(ディスプレイ)451や、データを印字するプリンタ453が接続される。
図18は、本発明の第1の実施の形態の遊技用管理装置400の機能ブロック図である。なお、図18において説明する遊技用管理装置400の機能(各手段)は、遊技用管理装置400に設けられたCPU431において実行されるプログラム、及び、インターフェース回路によって実現される。
遊技用管理装置400の定時データ送信要求手段401は、所定のタイミングで(例えば、一定時間毎に)、台ユニット200にポーリングをすることによって、データ要求信号を送信し、稼働情報及び生体レベル情報を要求する。そして、定時データ受信手段402によって、台ユニット200から送信された稼働情報及び生体レベル情報を受信する。
受信した稼働情報及び生体レベル情報は、受信データ記憶手段403(例えば、記憶装置434)に記憶される。この受信データ記憶手段403の記憶内容は図19で後述する。
生体レベル情報分別判定手段404は、受信データ記憶手段403に記憶された生体レベル情報から、遊技機の機種毎にデータを読み出して、生体レベル情報を分別判定する。生体レベル演算手段405は、生体レベル情報分別判定手段404によって、遊技機の機種毎に分別判定された生体レベル情報を、遊技機の機種毎に集計して、遊技機の機種毎の生体レベルの平均値(又は、合計値)を演算する。
一方、受信データ記憶手段403に記憶された稼働情報は、収支データ演算手段406によって読み出される。収支データ演算手段406は、読み出した稼働情報(出玉情報及び入玉情報)によって収支データを演算する。
また、稼働率演算手段407は、遊技機からの回収球数の信号によって遊技機が稼働中かを判定し、遊技機の稼働率を演算し、遊技機の機種毎に集計する。なお、生体レベル情報や、変動表示ゲーム情報や、大当たり情報や、回収球数によって遊技機が稼働中であるかを判定してもよい。
グラフィックデータ作成手段408は、遊技用管理装置400の操作者の指示に従って、生体レベル演算手段405、収支データ演算手段406及び稼働率演算手段407によって演算されたデータを視覚化したグラフを作成する。例えば、第1の実施の形態においては、生体レベル演算手段405の演算結果(遊技機の機種毎の生体レベルの平均値)を用いて、機種毎の遊技機の性能に関わるグラフィックデータを作成する。
また、遊技用管理装置400には、遊技機の性能を判定する性能判定手段409が設けられている。そして、第1の実施の形態の性能判定手段409には、使用期限判定手段410、稼働率生体レベル判定手段411、稼働率生体レベル収支判定手段412及び入替判定手段413が設けられている。
使用期限判定手段410は、遊技機が新たに設置されたときの生体レベルに基づいて、該遊技機を使用して遊技店に収益が生じる期間(使用期限)を予想する。すなわち、特定の機種の遊技機が設置されてから所定期間中の(例えば、稼働率が低下しない期間中の)、該遊技機の平均生体レベルに基づいて、該遊技機の予想使用期限を判定し、該遊技機の入替時機を予想する。この使用期限判定手段410による判定は、自動的に(継続して、又は、所定のタイミングで)繰り返し行われるが、操作者からの指示によって行われるようにしてもよい(図20、図21参照)。例えば、使用期限判定手段410は、遊技機の生体レベルが低いと、該遊技機の予想使用期限を短く判定する。
稼働率生体レベル判定手段411は、生体レベル及び稼働率に基づいて遊技機の性能を判定する。すなわち、生体レベル演算手段405によって演算された遊技機の機種毎の生体レベルの平均値と所定の生体基準値とを比較判定する生体レベル情報判定手段と、稼働率演算手段407によって演算された遊技機の機種毎の稼働率と所定の稼働基準値とを比較判定する稼働率判定手段とを設け、生体レベル情報判定手段と稼働率判定手段とによって、遊技機の機種毎の性能を判定する(図22〜図25参照)。この稼働率生体レベル判定手段411による判定は、操作者の指示によって行われるが、自動的に(継続して、又は、所定のタイミングで)繰り返し行われるようにしてもよい。
稼働率生体レベル収支判定手段412は、生体レベル、稼働率及び収支データに基づいて遊技機の性能を判定する。すなわち、生体レベル演算手段405によって演算された遊技機の機種毎の生体レベルの平均値と所定の基準値とを比較し、稼働率演算手段407によって演算された遊技機の機種毎の稼働率と所定の基準値とを比較し、収支データ演算手段406によって演算された遊技機の機種毎の収支データと所定の基準値とを比較し、これらの比較結果に基づいて遊技機の機種毎の性能を判定する(図26、図27参照)。この稼働率生体レベル収支判定手段412による判定は、操作者の指示によって行われるが、自動的に(継続して、又は、所定のタイミングで)繰り返し行われるようにしてもよい。
入替判定手段413は、生体レベル及び稼働率に基づいて、遊技機を入れ替えるべきかを判定する。すなわち、生体レベル演算手段405によって演算された遊技機の機種毎の生体レベルの平均値と所定の基準値とを比較し、稼働率演算手段407によって演算された遊技機の機種毎の稼働率と所定の基準値とを比較した結果に基づいて、生体レベルの平均値が基準値より小さく、且つ、稼働率が基準値より小さい状態が所定期間続いたときに、その機種の遊技機を入れ替えた方がよいと判定する(図22、図23参照)。この判定は、自動的に(継続して、又は、所定のタイミングで)繰り返し行われるが、操作者の指示によって行われるようにしてもよい。なお、生体レベルの平均値が基準値より小さく、且つ、稼働率が基準値より小さい状態が所定期間続いた場合でも、収支データが大きい(収益を上げている)場合には、遊技機の入替を提案しないようにしてもよい。
なお、性能判定手段409(性能判定手段409を構成する各手段410〜413)は、通常の営業形態時に判定をし、特別な営業形態時(新規開店時やイベント時)を除いて判定するようにしてもよい。
営業方針提案手段415は、性能判定手段409による判定結果に基づいて、営業方針記憶手段に記憶された営業方針(遊技機の入替、イベントの実施等)を提案する。具体的には、使用期限判定手段410の判定結果に基づいて、遊技機の使用可能期間及び現在の営業方針を提案するすなわち、使用期限が短いと判定される場合には早めの回収を提案する。また、稼働率生体レベル判定手段411の判定結果に基づいて、現在の営業方針(例えば、遊技機の入替時期)を提案する。
稼働率生体レベル収支判定手段412の判定結果に基づいて、遊技機の使用可能期間が長いのか短いのか、及び、現在の営業方針を提案する。また、入替判定手段413の判定結果に基づいて、遊技機の入替タイミングを提案する。
遊技用管理装置400には、表示装置441、入力手段442及びプリンタ443が接続されている。具体的には、表示装置441は表示制御手段416に接続されており、表示制御手段416に制御されて、グラフィックデータ作成手段408によって生成されたグラフや、営業方針提案手段415によって生成された営業方針の提案内容を表示する。
入力手段442は入力制御手段417に接続されている。入力制御手段417は、遊技用管理装置400の操作者が入力手段442を操作した内容を解析して、性能判定手段409の各手段及びグラフィックデータ作成手段408に、操作者による指示を伝達する。
プリンタ443はプリンタ制御手段418に接続されており、プリンタ制御手段418に制御されて、グラフィックデータ作成手段408によって生成されたグラフや、営業方針提案手段415によって生成された営業方針の提案内容を印刷する。
図19には、本発明の第1の実施の形態の遊技システムの記憶内容を示す。
図19(a)は、遊技用管理装置400の記憶装置(ハードディスク)434に記憶された生体情報データベースの内容を示す。生体情報データベースには、生体レベル、その生体レベルが判定された際の変動表示ゲームの演出態様、その生体レベルが判定された時刻、及び、その生体レベルが判定された際に遊技をしていた遊技者の会員番号が、遊技機毎(台番号毎)に記憶されている。
図19(b)は、遊技用管理装置400の記憶装置(ハードディスク)434に記憶された稼働情報データベースの内容を示す。稼働情報データベースには、遊技機の機種、変動表示ゲーム回数(特図回転数)、大当たり回数、出玉数及び入球数が、遊技機毎(台番号毎)に記憶されている。
図19(c)は、会員管理サーバ450の記憶装置(ハードディスク)434に記憶された会員情報データベースの内容を示す。会員情報データベースには、年齢、性別、職業、氏名、住所及び当該会員に付与されたポイント等の会員情報が、会員番号毎に記憶されている。
図20、図21には、使用期限判定手段410による、生体レベルを用いた遊技機の使用期限の判定結果を示す。
遊技機の機種毎の平均生体レベルの時間(日数)の経過(図20)によると、機種Aの平均生体レベルは基準値より+1程度高いレベルにあるので、遊技者は新鮮味を感じているので、「1」と判定される。一方、機種Bの平均生体レベルは基準値程度なので、遊技者はそれほど新鮮味を感じておらず、「3」と判定される。この基準値は、予め定めた値を使用してもよいし、遊技場内の全遊技機の平均生体レベルを用いてもよい。
この判定結果に、使用期限の判定に用いられる基準(図21)を適用することによって、機種Aは、今後15週間以上使用可能であると判定でき、利益の上がるような釘調整(辛い釘調整)を提案する。また、機種Bは、今後9週間程度使用可能であると判定でき、中期的な回収を考慮した釘調整が望まれること提案する。
図22〜図25には、稼働率生体レベル判定手段411による、生体レベル及び稼働率を用いた遊技機の性能の判定結果を示す。
ある機種の遊技機の平均生体レベルの時間(週数)の経過による変化(図22)によると、この遊技機は、設置当初は、平均生体レベルは基準値を超えており、稼働率が良好であったが、設置後5週間を過ぎた頃から、平均生体レベルも稼働率も基準値を下回ってきている。そして、平均生体レベルが基準値以下で、且つ、稼働率が基準値以下の状態が連続した期間によって、性能判定基準(図23)に定められた営業方針を提示する。
また、稼働率生体レベル判定手段411は、生体レベルと稼働率との相関解析もする(図24)。そして、生体レベル及び稼働率の判定結果に性能判定基準(図25)を適用することによって、平均生体レベルも高ければ、利益が上がるような釘調整(辛い釘調整)を提案する。一方、稼働率も平均生体レベルも低ければ、イベントの実施や、遊技機の入替を提案する。
このように、稼働率生体レベル判定手段411では、稼働率及び生体レベルによって遊技機の入替時機を判定するので、適正な入替時機を判定し、的確な営業方針を提案することができる。
図26、図27には、稼働率生体レベル収支判定手段412による、生体レベル、稼働率及び収支データを用いた遊技機の性能を判定結果を示す。
ある機種の遊技機の平均生体レベル、稼働率及び収支データの時間(週数)の経過による変化(図26)によると、この機種の遊技機は、設置当初は、平均生体レベルは基準値を超えており、稼働率及び収支が共に良好であったが、設置後5週間を過ぎた頃から、平均生体レベルも稼働率も基準値を下回ってきている。そして、設置後10週間を過ぎた頃から、平均収支も±0になってきている。稼働率生体レベル収支判定手段412では、生体レベル、稼働率及び収支データの判定結果に性能判定基準(図27)を適用することによって遊技機の性能を判定する。
このように稼働率生体レベル収支判定手段412では、生体レベル、稼働率及び収支データを用いて遊技機の性能を判定するので、現在の釘の状態も考慮した判定をすることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図28は、本発明の第2の実施の形態の遊技用管理装置400の機能ブロック図である。
第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態(図18)と、遊技用管理装置400の機能が異なる。具体的には、性能判定手段409の構成が異なり、遊技者層別集計手段418及び来店時間帯判定手段421が設けられている点が相異する。なお、第2の実施の形態は、前述した第1の実施の形態や、後述する第3の実施の形態と排他的に成立するものではなく、一つの遊技用管理装置400に第1から第3の実施の形態の各手段が併存しうる。
生体レベル情報分別判定手段404は、受信データ記憶手段403に記憶された生体レベル情報を読み出す。そして、会員管理サーバ450に記憶された会員データを参照して、生体レベル情報に関連して受信データ記憶手段403に記憶されている会員番号から、該生体レベル情報を与えた遊技者の年齢及び性別を特定して、生体レベル情報を遊技者層毎に分別判定する。生体レベル演算手段405は、生体レベル情報分別判定手段404によって、遊技者の年齢毎及び性別毎に分別判定された平均生体レベル情報を集計して、(例えば、遊技機の機種毎の年齢毎及び性別毎の)生体レベルの平均値(又は、合計値)を演算する。
遊技者層別集計手段418は、会員管理サーバ450に記憶された会員データを参照して、年齢、性別毎に遊技者数を集計する。
第2の実施の形態の性能判定手段409には、遊技者層別比較判定手段419及び遊技者層適合判定手段420が設けられている。
遊技者層別比較判定手段419は、どの遊技者層(年齢層及び性別)の生体レベルが高いか判定する。すなわち、生体レベル演算手段405によって演算された遊技機の機種毎の年齢毎及び性別毎の平均生体レベルを比較して、該遊技機がどの遊技者層に好まれるかを判定する。
遊技者層適合判定手段420は、その遊技店の遊技者層(年齢層及び性別)に適する遊技機かを判定する。すなわち、遊技者層別集計手段418によって集計された各層別の遊技者数と、遊技者層別比較判定手段419によって判定された生体レベルが高い遊技者層とを比較して、その遊技店の遊技者層に合うか判定する(図29、図30参照)。
この遊技者層別比較判定手段419及び遊技者層適合判定手段420による判定は、操作者の指示によって行われるが、自動的に(継続して、又は、所定のタイミングで)繰り返し行われるようにしてもよい。
来店時間帯判定手段421は、遊技機の機種毎に、最適な遊技者層の来店時間帯を判定する。すなわち、遊技者層適合判定手段420によって、その遊技機に適すると判定された遊技者層の遊技者数(遊技者層別比較判定手段419によって集計された遊技者数)に基づいて、該遊技者層が多く来店する時間帯を判定する(図31参照)。また、特定の遊技者層が多く来店する曜日を判定してもよい。
営業方針提案手段415は、性能判定手段409による判定結果や、来店時間帯判定手段421の判定結果に基づいて、遊技機の入替、イベントの実施等の営業方針を提案する。具体的には、遊技者層別比較判定手段419の判定結果に基づいて、遊技機の使用可能期間が長いのか短いのか、及び、現在の営業方針を提案する。また、遊技者層適合判定手段420の判定結果に基づいて、その機種の遊技機を好む遊技者層に対するアプローチを提案する。また、来店時間帯判定手段421の判定結果に基づいて、その機種の遊技機を好む遊技者層に対してイベント(サービスタイム)を実施すると効果的な時間帯又は曜日を提案する。
図29、図30に、遊技者層適合判定手段420による適合する遊技者層の判定結果を示す。
ある機種の遊技機の遊技者層別の平均生体レベルと、その遊技店全体の遊技者層の割合の解析結果(図29)によると、この機種の遊技機の遊技者は40代(40〜50歳)の平均生体レベルが高いことが分かる。また、この年齢層(40代)では、男性より女性の方が生体レベルが高く、遊技中の興奮度が高いことが分かる。このことから、この機種の遊技機は、40代に好まれ、特に女性に好まれる遊技機であると分析できる。
また、この遊技店の全体の遊技者層と比較することによって、遊技店の遊技者層に適合しているかの分析もできる。すなわち、この遊技店では40代の遊技者層が多いことから、この機種の遊技機は、この遊技店の遊技者層に適合していると分析できる。
そして、これらの判定結果を営業方針提案内容(図30)に適用すると、生体レベルの高い遊技者層の割合によって遊技機の性能を判定することができる。すなわち、生体レベルの高い遊技者層の割合が多ければ、各層の遊技者に人気があるので、長期間の使用を考慮して営業をするよう提案する。一方、生体レベルの高い遊技者層の割合が少なければ、特定の遊技者層に限って人気があるので、稼働低下を防止し、早期の回収を考慮して営業をするよう提案する。
図31は、来店時間帯判定手段421による、遊技店全体の時間帯別の遊技者層別来店者の解析結果の一例を示す。
図31によると、40代(40〜50歳)の女性の来店者数は2時から4時の間が多いことが分かり、2時から4時の時間帯にイベントを実施すると効果的であるとの提案をすることができる。このイベントの例としては、イベント期間中に大当たりすると景品がもらえたり、期間中に遊技をしている人に抽選券を配ったりする。また、特定の遊技者層の専用台を設ける等がある。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図32は、本発明の第3の実施の形態の遊技用管理装置400の機能ブロック図である。
第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態(図18)と、遊技用管理装置400の機能が異なる。具体的には、性能判定手段409が、変動態様別生体レベル判定手段422及び時間帯別比較判定手段423によって構成されている点が相異する。なお、第3の実施の形態は、前述した第1及び第2の実施の形態と排他的に成立するものではなく、一つの遊技用管理装置400に第1から第3の実施の形態の各手段が併存しうる。
生体レベル情報分別判定手段404は、受信データ記憶手段403に記憶された生体レベル情報を読み出す。そして、生体レベル情報に関連して受信データ記憶手段403に記憶されている変動表示ゲームの演出態様から、該生体レベル情報を取得したときの変動表示ゲームの演出態様が通常変動であるのか否かを特定して、生体レベル情報を変動表示ゲームの演出態様毎に分別判定する。生体レベル演算手段405は、生体レベル情報分別判定手段404によって、変動表示ゲームの演出態様によって分別判定された平均生体レベル情報を集計して、変動表示ゲームの演出態様の区分毎の生体レベルの平均値(又は、合計値)を演算する。
第3の実施の形態の性能判定手段409には、変動態様別生体レベル判定手段422及び時間帯別比較判定手段423が設けられている。
変動態様別生体レベル判定手段422は、変動表示態様による生体レベルの違いによって、遊技機の性能を判定する。すなわち、生体レベル演算手段405によって演算された変動表示態様毎の平均生体レベルを用いて、通常変動の変動表示ゲームに対応する平均生体レベルと、通常変動以外の変動表示ゲームの平均生体レベルを比較して、遊技機の性能を判定する(図33、図34参照)。なお、変動態様別生体レベル判定手段422で、判定に用いる変動表示態様は、通常変動かの他に、リーチの種類や、予告の種類によって比較判定してもよい。
時間帯別比較判定手段423は、時間帯毎の生体レベル、稼働率、収支データ比較判定する。
営業方針提案手段415は、性能判定手段409による判定結果に基づいて、遊技機の入替、イベントの実施等の営業方針を提案する。具体的には、性能判定手段409の判定結果に基づいて、遊技機の使用可能期間が長いのか短いのか、及び、現在の営業方針を提案する。
図33、図34は、変動態様別生体レベル判定手段422による、変動表示態様の違いによる生体レベルの違いを用いた遊技機の性能判定結果を示す。
図33に示す、通常変動の変動表示ゲームと通常変動以外の変動表示ゲームとにおける平均生体レベルの変化の解析結果(図33)によると、遊技機A、D、Eの通常変動以外の変動表示ゲームにおける平均生体レベルは基準値1(通常変動以外の変動表示ゲームにおける生体レベルの基準値)より高い。また、遊技機A、B、Eの通常変動の変動表示ゲームにおける平均生体レベルは基準値2(通常変動の変動表示ゲームにおける生体レベルの基準値)より高い。
このことから、判定基準(図34)に定められるように、遊技機A、Eは、遊技中の遊技者の生体レベル(興奮度)が高く、遊技者に人気があるので、長期間の使用を考慮した営業をすることを提案する。また、遊技機Dは、通常変動の平均生体レベルは低いが、通常変動以外の平均生体レベルは高いので、イベントを行ったり、釘調整を甘くすることによって、ターゲットを絞った営業をすると、遊技機Dを長く使用できる可能性があることを提案する。
図35は、時間帯別比較判定手段423による、時間帯別の生体レベル、稼働率、収支データ比較判定結果を示す。
図35には2時から4時までの間、イベントを実施した場合を示す。このイベント時間に対応して、平均生体レベル、稼働率及び収支のいずれもが上昇していることが分かり、イベントが有効であったことが判定できる。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)前記遊技用管理装置は、各遊技機から収集した稼働情報に基づいて、遊技機の機種毎の収支データを演算する収支データ演算手段を備え、
前記性能判定手段は、前記生体レベル演算手段によって演算された生体レベル情報、前記稼働率演算手段によって演算された稼働率、及び、前記収支データ演算手段によって演算された収支データに基づいて、遊技機の機種毎の性能を判定する稼働率生体レベル収支判定手段を備えることを特徴とする遊技システム。
すなわち、稼働率生体レベル収支判定手段は、前記生体レベル演算手段405によって演算された平均生体レベル情報と所定の生体基準値とを比較判定する生体レベル情報判定手段と、前記稼働率演算手段407によって演算された稼働率と所定の稼働基準値と比較判定する稼働率判定手段と、前記収支データ演算手段406によって演算された収支データと所定の収支基準値とを比較判定する収支データ判定手段とを有し、前記性能判定手段409は前記生体レベル情報判定手段による判定結果、前記稼働率判定手段による判定結果及び前記収支データ判定手段による判定結果に基づいて遊技機の機種毎の性能を判定するので、現在の釘の状態も考慮した遊技機の性能を判定することができる。
(2)前記遊技用管理装置は、前記遊技者識別手段(例えば、会員カードを読み取ることによって会員を識別する会員カードユニット)によって識別された会員の会員情報に基づいて、当該遊技店の遊技者層(年齢層及び性別)毎の遊技者数を集計する遊技者層別集計手段を備え、
前記性能判定手段は、前記遊技者層別比較判定手段による判定結果、及び、前記遊技者層別集計手段による集計結果に基づいて、当該機種の遊技機が当該遊技店の遊技者層に適合するか否かを判定する遊技者層適合判定手段を備えたことを特徴とする遊技システム。
すなわち、遊技者層適合判定手段420によると、当該遊技機がその遊技店の遊技者層に適合するかが分かるため、遊技店にあった営業を提案することができる。
(3)前記遊技用管理装置は、遊技機の機種毎に、前記遊技者層別比較判定手段によって判定された遊技者層が多く来店する時間帯を、前記時間帯別遊技者層集計手段の集計結果から判定する来店時間帯判定手段を備え、
前記営業方針提案手段415は、該時間帯に当該機種の遊技機にサービスタイム等のイベントを行うように提案することを特徴とする遊技システム。
(4)前記性能判定手段は、特定の機種の遊技機の平均生体レベルが所定の生体基準値より小さいと判定され、且つ、当該特定の機種の遊技機の稼働率が稼働基準値より小さいと判定された状態が、所定期間続いたか否かを判定する入替判定手段を備え、
前記営業方針提案手段は、前記入替判定手段の判定結果に基づいて、当該特定の機種の遊技機の入替を提案することを特徴とする遊技システム。
すなわち、入替判定手段413は、稼働と生体レベルとによって遊技機の入替時機を判定するので、入替時機を的確に判定することができる。
(5)前記生体情報端末装置は、前記遊技機に備えられ、
前記生体情報検出手段は、前記遊技機の遊技領域に対する遊技球の発射勢を調整する発射操作部に設けたことを特徴とする遊技システム。
すなわち、生体情報検出手段56を遊技機の発射ハンドル24に、遊技機と一体に設けることができる。
(6)前記生体情報端末装置は、前記遊技機が設置される島設備に設けられ、
前記生体情報検出手段は、遊技機の前面側に設置される椅子に設けられることを特徴とする遊技システム。
すなわち、情報収集端末装置が島設備に設けられれることで、遊技機を交換しても設備として残すことができる。
(7)前記性能判定手段は、所定の時間帯の平均生体レベルを比較判定する時間帯別比較判定手段を備えたことを特徴とする遊技システム。
すなわち、時間帯別比較判定手段423によって、イベントを行った時間帯の平均生体レベルと他の時間帯の平均生体レベルを比較することにより、イベントが有効であったかや、どのイベントが有効であったかを判定することができる。
(8)前記生体レベル演算手段は、遊技機の機種毎の生体レベルの合計を演算することを特徴とする遊技システム。
すなわち、生体レベル演算手段405によって、生体レベルの合計値を演算することによって、生体レベルに稼働の要素(取得回数)を含んだ値を得ることができる。
(9)前記遊技用管理装置は、
前記遊技機の機種毎の稼働率を演算する稼働率演算手段と、
、前記生体レベル演算手段によって演算された平均生体レベルと、前記稼働率演算手段によって演算された稼働率とを時系列的に示すグラフィックデータを作成する前記グラフィックデータ作成手段と、を備えたことを特徴とする遊技システム。
すなわち、グラフィックデータ作成手段408が平均生体レベルと稼働率との時系列グラフを生成するので、遊技機の新規導入からの平均生体レベルと稼働率との変化を把握することができる。また、遊技機の入替時期を予想結果を考慮した釘調整をすることができる。
(10)前記遊技用管理装置は、
各遊技機の収支情報のデータ収集する受信データ記憶手段と、
前記受信データ記憶手段に基づいて、遊技機の機種毎の収支データを演算する収支データ演算手段と、
前記収支データ演算手段による収支データを時系列的に示すグラフィックデータを作成するグラフィックデータ作成手段と、を備えたことを特徴とする遊技システム。
すなわち、遊技機の機種毎の収支データから遊技機の釘の状態を把握することができ、営業方針の参考にすることができる。
(11)前記複数の遊技機に各々に対応して、前記遊技者識別手段(例えば、会員カードを読み取ることによって会員を識別する会員カードユニット)を備え、
前記遊技用管理装置は、前記会員識別手段によって識別された会員の会員情報(年齢、性別)を取得し、前記受信データ記憶手段に記憶されている生体レベル情報がどの遊技者層に対応するものかを判定する生体レベル情報分別判定手段を備え、
前記生体レベル情報分別判定手段によって分別判定された、遊技者の年齢と性別毎の平均生体レベルを演算する生体レベル演算手段と、
前記生体レベル演算手段による演算結果を年齢及び性別毎に示すグラフィックデータを作成するグラフィックデータ作成手段を備えることを特徴とする遊技システム。
すなわち、グラフィックデータ作成手段が、年齢及び性別毎に生体レベル情報を示すグラフを作成するので、どの遊技者層に人気のある遊技機かを把握することができ、的確な営業方針を提案することができる。
(12)前記遊技機は、変動表示ゲームを行う変動表示装置を備え、
前記生体情報検出手段は、前記変動表示ゲームに対応して遊技者の生体情報を検出し、
前記情報収集端末装置は、前記生体情報検出手段によって検出された生体情報に基づいて生成された生体レベル情報と共に、前記生体レベル情報に対応する変動表示ゲームの演出態様を前記遊技用管理装置へ送信し、
前記遊技用管理装置は、
前記情報収集端末装置から受信した生体レベル情報が通常変動の変動表示ゲームに対応するものか否かを判定する生体レベル情報分別判定手段と、
通常変動の前記変動表示ゲームに対応する生体レベルと、通常変動以外の変動表示ゲームに対応する生体レベルとで分けてグラフィックデータを作成するグラフィックデータ作成手段と、を備えることを特徴とする遊技システム。
(13)前記グラフィックデータ作成手段は、休日と平日とに分けてグラフィックデータを作成することを特徴とする遊技システム。