JP2005079163A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機化合物からなる半導体層を備えた半導体装置として、キャリア移動度の高い縦型半導体装置を得る。
【解決手段】クオテリレン、ジベンゾコロネン、テトラベンゾコロネン、ヘキサベンゾコロネン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、サーコビフェニル、イソビオラントレン、およびイソビオラントロンから選択された少なくとも1つからなる薄膜を半導体層として形成する。この薄膜を、分子面が基板面に対して90度未満の角度で配向された構造となるように形成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、エレクトロニクス、フォトニクス、バイオエレクトロニクス等の分野で使用される半導体装置に関する。
有機化合物からなる半導体層を備えた有機薄膜半導体装置は、シリコン等の無機物からなる半導体層を備えた従来の半導体装置と比較して、半導体層をポリマーフィルム上に直接、常温で形成できる等の利点を有している。これにより、半導体装置の低コスト化やフレキシブル化が可能になると期待されている。
従来より研究されている有機半導体材料としては、ポリフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、オリゴチオフェン等の共役系高分子と、アントラセン、テトラセン、ペンタセン等のアセン系(ベンゼン環が線状に繋がっているタイプの)縮合多環芳香族化合物(以下、「ポリアセン化合物」と称する。)が挙げられる。
特に、ポリアセン化合物は、分子間凝集力が強いため高い結晶性を有し、これにより高いキャリア移動度が得られることから、半導体として優れた特性を発現することが報告されている。そして、ポリアセン化合物の蒸着膜または単結晶を用いた半導体装置として、トランジスタ、太陽電池、レーザー等への応用が検討されている(例えば、非特許文献1〜5参照)。
縮合多環芳香族化合物を有機半導体材料として使用することに関しては、さらに、アントラセン誘導体薄膜(例えば、非特許文献6参照)、ペリレン誘導体(例えば、非特許文献7参照)等についての報告がある。また、複雑な合成を経て得られるヘキサベンゾコロネン誘導体(例えば、非特許文献8参照)についての報告がある。
さらに、有機薄膜トランジスタの半導体層として、ドーピングが施された縮合ベンゼン環の数が4以上13以下である縮合多環芳香族化合物薄膜を使用することも報告されている(例えば、特許文献1参照)。
なお、これ以外の本発明に関する公知文献として下記の特許文献2が挙げられる。
一方、半導体層によるキャリア輸送方向が基板と垂直な方向である「縦型」半導体装置は、最近、電極間距離を膜厚程度に狭くできることと、電極間のキャリアパスを面にできることから、高速素子、大電流素子、パワー素子等としての利用が期待されている。この縦型半導体装置としては、SIT(スタティックインダクショントランジスタ:静電誘導)やTBC型(トップ・ボトムコンタクト型)素子が挙げられる。
ここで、分子構造が平面構造である縮合多環芳香族化合物からなる薄膜においては、化合物の分子面同士が平行に配向した状態で薄膜が形成され、分子面に垂直な方向に高いキャリア移動度と低抵抗が発現する。そのため、化合物の分子面が基板面と垂直に配向されている構造の薄膜は、キャリア輸送方向が基板に平行方向である「横型」半導体装置の半導体層として好ましい。化合物の分子面が基板面と平行に配向されている構造の薄膜は、キャリア輸送方向が基板と垂直な方向である「縦型」半導体装置の半導体層として好ましい。
したがって、キャリア移動度の高い縦型半導体装置を得るためには、基板面と垂直な方向に選択的に高い電導度を有する薄膜を、半導体層として形成する必要がある。
ショーンら,「サイエンス」,289巻,p.559,2000年 ショーンら,「サイエンス」,287巻,p.1022,2000年 ジミトラコポウラスら,「ジャーナル・オフ・アプライド・フィジクス」,80巻,p.2501,1996年 ショーンら,「ネイチャー」,403巻,p.408,2000年 クロークら,「IEEE・トランザクション・オン・エレクトロン・デバイシス」,46巻,p.1258,1999年 ローゼイら,「サイエンス」,296巻,p.328,2002年 スプリンガー,「オーガニック・エレクトロニック・マテリアルス(ファルチオニ,グロッソ編)」,p.320,2001 イトウら,「ジャーナル・オフ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー」,122巻,p.7698,2000年 特開平5−55568号公報 特開平9−232589号公報
しかしながら、前述の共役系高分子やポリアセン化合物を用いて、縦型半導体装置の半導体層として好適な配向の薄膜、すなわち、基板面と垂直な方向に選択的に高い電導度を有する薄膜が得られたという報告はない。例えば、ポリアセン化合物からなる薄膜は、ポリアセン化合物の分子構造が細長い平面構造であり、その分子面(共役二重結合を有する面)が基板面と垂直な方向に配向して形成されるため、基板面と平行な方向には高い電導度を有するが、基板面と垂直な方向の電導度は低い。
本発明の課題は、有機化合物からなる半導体層を備えた半導体装置として、キャリア移動度の高い縦型半導体装置を得ることにある。
上記課題を解決するために、本発明は、ベンゼン環が面状に繋がっている平面構造の分子からなる縮合多環芳香族化合物、またはその誘導体からなる薄膜を半導体層として有し、前記薄膜は、前記化合物の分子面が基板面に対して90度未満の角度で配向された構造であることを特徴とする半導体装置を提供する。
ベンゼン環が面状に繋がっている平面構造の分子からなる縮合多環芳香族化合物、またはその誘導体は、ベンゼン環が線状に繋がっているポリアセン化合物と比較して、分子面(共役二重結合を有する面)が基板面に対して傾いた状態で配向され易い。そのため、本発明の半導体装置を構成する薄膜の電導特性は、基板面に垂直な方向の電導度(σ1 )と基板面に平行な方向の電導度(σ2 )との比(σ1 /σ2 )が1を超える値になり、基板面と垂直な方向に選択的に高い電導度を有するものとすることができる。前記電導度の比(σ1 /σ2 )は3以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、20以上であることがさらに好ましい。
なお、本発明で使用する縮合多環芳香族化合物またはその誘導体からなる薄膜は、成膜条件によって前記分子面の配向状態が変化する。そのため、本発明の半導体装置においては、半導体層を構成する薄膜の構造を、前記化合物の分子面が基板面に対して90度未満の角度で配向された構造に特定している。例えば、真空蒸着法により成膜速度を極めて遅く(例えば、基板温度−50℃〜80℃で、0.01〜10nm/分)して成膜した場合に、前記化合物の分子面が基板面に対して90度未満の角度で配向された構造の薄膜を得ることができる。
前記角度は80度以下であることが好ましく、75度以下であることがより好ましく、70度以下であることがさらに好ましい。前記角度が小さいほど、すなわち、前記化合物の分子面が基板面と平行に近い状態で配向されているほど、基板面と垂直な方向に選択的に高い電導度を有する薄膜となる。
本発明で使用する縮合多環芳香族化合物およびその誘導体の例としては、テリレン、アンタンスレン、クオテリレン、オバレン、コロネン、ジベンゾコロネン、テトラベンゾコロネン、ヘキサベンゾコロネン、ベンゾジコロネン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、サーコビフェニル、イソビオラントレン、ビオラントレン、イソビオラントロンが挙げられる。これらのうち、、クオテリレン、ジベンゾコロネン、テトラベンゾコロネン、ヘキサベンゾコロネン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、サーコビフェニル、イソビオラントレン、およびイソビオラントロンから選択された少なくとも1つを使用することが、前記電導度の比(σ1 /σ2 )が高くなるため好ましい。
本発明の半導体装置において、前記特定の化合物からなる薄膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、レーザー蒸着法等のドライ成膜方法と、基板上に溶液や分散液を塗布した後に、溶媒や分散媒を除去することで薄膜を形成するウエット成膜方法が挙げられる。
本発明の半導体装置において、薄膜を形成する基板材料としては、種々の材料が利用可能であり、例えばガラス、石英、酸化アルミニウム、サファイア、窒化珪素、炭化珪素等のセラミックス基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素等半導体基板、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、環状ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリスチレン等の樹脂基板、紙、不織布等を用いることができる。
本発明の半導体装置の例としては、ダイオード、薄膜トランジスタ、メモリ、フォトダイオード、発光ダイオード、発光トランジスタ、ガスセンサー、バイオセンサー、血液センサー、免疫センサー、人工網膜、味覚センサー等が挙げられる。
本発明の半導体装置は、半導体層として特定の化合物を使用することに特徴があり、本発明の半導体装置を製造する方法としては、前記半導体層の形成方法以外の点では全て従来より公知の方法が採用できる。前記半導体層のパターニング方法としても、従来より公知のフォトリソグラフィ工程およびエッチング工程を採用することができる。なお、本発明の半導体装置を製造する方法において、溶液を用いた工程を行う場合には、前記半導体層をなす化合物に対して可溶性である溶媒を接触させないようにするが、溶液を用いる場合には、バリア層等を設けて接触しないようにすることが好ましい。
本発明の半導体装置の一例である薄膜トランジスタは、ディスプレイを構成する画素のスイッチング用トランジスタ、信号ドライバー回路素子、メモリ回路素子、信号処理回路素子等として好適に使用できる。ディスプレイの例としては、液晶ディスプレイ、分散型液晶ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ、粒子回転型表示素子、エレクトロクロミックディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、電子ペーパー等が挙げられる。
本発明によれば、前記特定の化合物からなり、特定の配向状態で形成された薄膜を半導体層として備えることで、キャリア移動度の高い縦型半導体装置が得られる。
以下、本発明の実施形態について、具体的な実施例を提示することにより説明する。
[第1実施例]
以下の手順で、本発明の半導体装置の一実施形態に相当する「縦型の電界効果トランジスタ」を形成した。
先ず、図1(a)に示すように、シリコン基板1の両面に熱酸化法により、厚さ200nmで酸化シリコン(SiO2 )膜2を形成した。次に、一方の酸化シリコン膜2上に、リフトオフ法により一対の電極3A,3Bを形成した。この状態を図1(b)に示す。
リフトオフ法による電極形成の際に、レジストとしては、東京応化製の「OFPR−100」を使用した。電極3A,3B形成用の薄膜としては、チタン薄膜10nmと金薄膜40nmを電子線蒸着法でこの順に形成した。また、レジストパターンの剥離後に、酸素プラズマを2分間照射する「デスカム処理」を行うことにより、レジスト残留物を除去した。
次に、Dr.Ehrenstorfer社製のイソビオラントレンを蒸着物質として用い、雰囲気圧力2×10-8Torr(バックプレッシャー3×10-9Torr)、成膜速度1.8nm/min、基板温度40℃の条件で、図1(b)の状態のシリコン基板1の電極3A,3Bが形成されている面に、真空蒸着法によりイソビオラントレン薄膜4を厚さ50nmで形成した。図1(c)はこの状態を示す。
イソビオラントレンは、下記の(1)式を構造式とする、平面構造の縮合多環芳香族化合物である。
Figure 2005079163
ここで、得られたイソビオラントレン薄膜のX線回折パターンを測定したところ、面間距離1.5nmの(001、002)面を示すピークが観測された。この面間距離1.5nmと、イソビオラントレン分子面の長軸の長さ1.68nmとから、得られた薄膜は、分子面が基板面に対して62度の角度で配向された構造であることが分かった。
次に、図1(d)およびその平面図に相当する図2に示すように、一方の電極3Aの上側に金薄膜からなる電極5を形成した。これにより、図1(b)で形成した2つの電極のうちの一方の電極3Aと、イソビオラントレン薄膜4の上に形成された電極5と、イソビオラントレン薄膜4の両電極3A,5の間の部分(チャネル)41と、シリコン基板1とにより、縦型の電界効果トランジスタが構成される。
また、イソビオラントレン薄膜4の基板面に垂直な方向の電導度(σ1 )を、電極3A,5の間の抵抗測定により求めたところ、1.2×10-5S/cmであった。イソビオラントレン薄膜4の基板面に平行な方向の電導度(σ2 )を、電極3A,3Bの間の抵抗測定により求めたところ、8×10-7S/cmであった。これらの値を用いて算出した電導度の比(σ1 /σ2 )は15である。
これらの結果から、キャリア濃度が一様と仮定した場合、この縦型の電界効果トランジスタのキャリア移動度は2.2×10-3cm2 /V・sと推定される。したがって、この実施例の方法でイソビオラントレン薄膜を形成した場合には、良好な特性の縦型の電界効果トランジスタが得られる。
なお、隣り合う電極3A,3Bをソース・ドレイン電極とし、シリコン基板をゲートとした横型の電界効果トランジスタのキャリア移動度は、9.8×10-5cm2 /V・sであった。
[第2実施例]
イソビオラントレン薄膜4に代えてベンゾジコロネン薄膜4を形成した以外は前記第1実施例と同じ方法で、図1(d)および図2に示す構造の「縦型の電界効果トランジスタ」を形成した。
ベンゾジコロネン薄膜4の形成は、以下のようにして行った。Dr.Ehrenstorfer社製のベンゾジコロネンを蒸着物質として用い、雰囲気圧力5×10-8Torr(バックプレッシャー3×10-9Torr)、成膜速度2nm/min、基板温度40℃の条件で、図1(b)の状態のシリコン基板1の電極3A,3Bが形成されている面に、真空蒸着法によりベンゾジコロネン薄膜4を厚さ50nmで形成した。
ベンゾジコロネンは、下記の(2)式を構造式とする、平面構造の縮合多環芳香族化合物である。
Figure 2005079163
ここで、得られたベンゾジコロネン薄膜のX線回折パターンを測定したところ、面間距離0.9nmの(00l)面(l=1,2)面を示すピークが観測された。この面間距離0.9nmと、ベンゾジコロネン分子面の長軸の長さ1.89nmとから、得られた薄膜は、分子面が基板面に対して73度の角度で配向された構造であることが分かった。
次に、図1(d)およびその平面図に相当する図2に示すように、一方の電極3Aの上側に金薄膜からなる電極5を形成した。これにより、図1(b)で形成した2つの電極のうちの一方の電極3Aと、ベンゾジコロネン薄膜4の上に形成された電極5と、ベンゾジコロネン薄膜4の両電極3A,5の間の部分(チャネル)41と、シリコン基板1とにより、縦型の電界効果トランジスタが構成される。
また、ベンゾジコロネン薄膜4の基板面に垂直な方向の電導度(σ1 )を、電極3A,5の間の抵抗測定により求めたところ、1×10-3S/cmであった。ベンゾジコロネ ン薄膜4の基板面に平行な方向の電導度(σ2 )を、電極3A,3Bの間の抵抗測定により求めたところ、3.7×10-5S/cmであった。これらの値を用いて算出した電導度の比(σ1 /σ2 )は27である。
これらの結果から、キャリア濃度が一様と仮定した場合、この縦型の電界効果トランジスタのキャリア移動度は0.78cm2 /V・sと推定される。したがって、この実施例の方法でベンゾジコロネン薄膜を形成した場合には、良好な特性の縦型の電界効果トランジスタが得られる。
なお、隣り合う電極3A,3Bをソース・ドレイン電極とし、シリコン基板をゲートとした横型の電界効果トランジスタのキャリア移動度は、2.9×10-2cm2 /V・sであった。
[第3実施例]
イソビオラントレン薄膜4に代えてジベンゾコロネン薄膜4を形成した以外は前記第1実施例と同じ方法で、図1(d)および図2に示す構造の「縦型の電界効果トランジスタ」を形成した。
ジベンゾコロネン薄膜4の形成は、以下のようにして行った。Dr.Ehrenstorfer社製のジベンゾコロネンを蒸着物質として用い、雰囲気圧力1×10-8Torr(バックプレッシャー3×10-9Torr)、成膜速度1.8nm/min、基板温度40℃の条件で、図1(b)の状態のシリコン基板1の電極3A,3Bが形成されている面に、真空蒸着法によりジベンゾコロネン薄膜4を厚さ50nmで形成した。
ジベンゾコロネンは、下記の(3)式を構造式とする、平面構造の縮合多環芳香族化合物である。
Figure 2005079163
ここで、得られたジベンゾコロネン薄膜のX線回折パターンを測定したところ、面間距離1.05nmの(001、002)面を示すピークが観測された。この面間距離1.05nmと、ジベンゾコロネン分子面の長軸の長さ1.54nmとから、得られた薄膜は、分子面が基板面に対して50度の角度で配向された構造であることが分かった。
次に、図1(d)およびその平面図に相当する図2に示すように、一方の電極3Aの上側に金薄膜からなる電極5を形成した。これにより、図1(b)で形成した2つの電極のうちの一方の電極3Aと、ジベンゾコロネン薄膜4の上に形成された電極5と、ジベンゾコロネン薄膜4の両電極3A,5の間の部分(チャネル)41と、シリコン基板1とにより、縦型の電界効果トランジスタが構成される。
また、ジベンゾコロネン薄膜4の基板面に垂直な方向の電導度(σ1 )を、電極3A,5の間の抵抗測定により求めたところ、6.7×10-6S/cmであった。ジベンゾコロネン薄膜4の基板面に平行な方向の電導度(σ2 )を、電極3A,3Bの間の抵抗測定により求めたところ、6.5×10-7S/cmであった。これらの値を用いて算出した電導度の比(σ1 /σ2 )は10.3である。
これらの結果から、キャリア濃度が一様と仮定した場合、この縦型の電界効果トランジスタのキャリア移動度は0.12cm2 /V・sと推定される。したがって、この実施例の方法でジベンゾコロネン薄膜を形成した場合には、良好な特性の縦型の電界効果トランジスタが得られる。
なお、隣り合う電極3A,3Bをソース・ドレイン電極とし、シリコン基板をゲートとした横型の電界効果トランジスタのキャリア移動度は、0.012cm2 /V・sであった。
実施形態において、縦型の電界効果トランジスタの形成方法を説明するための断面図である。 実施形態で形成した、縦型の電界効果トランジスタを示す平面図である。
符号の説明
1 シリコン基板
2 酸化シリコン膜
3A,3B 電極
4 半導体層
41 チャネル
5 電極

Claims (2)

  1. ベンゼン環が面状に繋がっている平面構造の分子からなる縮合多環芳香族化合物、またはその誘導体からなる薄膜を半導体層として有し、
    前記薄膜は、前記化合物の分子面が基板面に対して90度未満の角度で配向された構造であることを特徴とする半導体装置。
  2. クオテリレン、ジベンゾコロネン、テトラベンゾコロネン、ヘキサベンゾコロネン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、サーコビフェニル、イソビオラントレン、およびイソビオラントロンから選択された少なくとも1つからなる薄膜を半導体層として有する請求項1記載の半導体装置。
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