JP2005078605A - 制御装置用監視手段、制御装置、およびその制御装置を用いた遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】収納ケースを開放して制御素子をすり替える不正を効果的に防止することができる上、収納ケースを容易に開放して基板の修理・メンテナンスや制御素子のチェックを行うことが可能な制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置1は、LSI等を搭載した基板2が、上ケース3と下ケース4とからなる収納ケースCによって覆われている。収納ケースCには、ICタグ26が取り付けられているとともに、監視手段である監視ユニット74が、ベルト80を収納ケースCの外周に弛みなく捲回させた状態で取り付けられている。そして、監視ユニット74のハウジングHに収納されたアンテナ32が、無線通信可能な所定距離を隔ててICタグ26と対峙した状態になっている。
【選択図】図2
【解決手段】制御装置1は、LSI等を搭載した基板2が、上ケース3と下ケース4とからなる収納ケースCによって覆われている。収納ケースCには、ICタグ26が取り付けられているとともに、監視手段である監視ユニット74が、ベルト80を収納ケースCの外周に弛みなく捲回させた状態で取り付けられている。そして、監視ユニット74のハウジングHに収納されたアンテナ32が、無線通信可能な所定距離を隔ててICタグ26と対峙した状態になっている。
【選択図】図2
Description
本発明は、パチンコ機、スロットマシーン等の遊技機をはじめとする各種の機器に用いる制御装置に関するものであり、詳しくは、不正行為を効果的に防止することが可能な遊技機用の制御装置に関するものである。
パチンコ機用の制御装置として、動作内容を制御するLSIやROM等の制御素子を分割式の収納ケースで覆ったものが知られている。かかる制御装置においては、収納ケースを開放しLSIやROM等の制御素子を偽造されたものにすり替える不正行為が行われることがある。それゆえ、そのような不正行為を防止可能な制御装置として、固有の識別情報を記憶したICタグを収納ケースの表面に貼着するとともに、ID読取装置をICタグの近傍に設置し、そのID読取装置によってICタグの識別情報を一定の周期毎に読み取る(確認する)ようにしたものが考案されている(たとえば、特許文献1参照)。
ところが、特許文献1に開示された制御装置は、ID読取装置を自由に移動させることができるため、そのID読取装置とICタグとの相対位置を変化させることなく収納ケースを開閉することができるので、収納ケースが開放されて、LSIやROM等の制御素子がすり替えられてしまう虞れがある。
それゆえ、出願人らは、ICタグとそのICの情報を読み取る装置との相対位置を変化させることなくICタグが取り外されてしまう事態を防止すべく、ICタグを分割式収納ケースの片方に貼着し、剥がされると自己破壊して信号の送受信をする機能を果たさなくなるアンテナ(ICタグと無線による送受信を行うアンテナ)を、分割式収納ケースのすべてのパーツに跨がってICタグを覆うように貼着してなる制御装置を発明した(特願2002−346385)。
しかしながら、特願2002−346385に係る制御装置は、内蔵された基板の修理・メンテナンスや制御素子のチェックのために収納ケースを開放する場合に、アンテナを剥がさなければならない。また、剥がすとアンテナが自己破壊してしまうため、基板の修理・メンテナンスや制御素子のチェックの後には、新しいアンテナを貼着し、配線をし直さなければならない。それゆえ、基板の修理・メンテナンスや制御素子のチェックの作業が煩わしかった。
本発明の目的は、上記従来の制御装置が有する問題点を解消し、収納ケースを開放して制御素子をすり替える不正を効果的に防止することができる上、収納ケースを容易に開放して基板の修理・メンテナンスや制御素子のチェックを行うことが可能な制御装置を提供することにある。また、そのような制御装置に好適に用いることが可能な制御装置用監視手段を提供することにある。
かかる本発明の内、請求項1に記載された発明の構成は、非接触式のID通信による呼出波を受信すると記憶している識別情報を含む反射波を出力するICタグと、アンテナを介して前記ICタグに対して呼出波を送信しICタグからの反射波を受信する監視装置とからなる制御装置用監視手段であって、前記監視装置が、長手方向に沿って前記アンテナの配線を敷設した長尺なベルト部材と、前記アンテナを収納するとともに前記ベルト部材の基端を固着した状態でベルト部材の先端を係着可能なハウジングとを有していることにある。
請求項2に記載された発明の構成は、請求項1に記載された発明において、ハウジング内に、監視装置の回路を遮断するためのスイッチが設けられていることにある。
請求項3に記載された発明の構成は、請求項1、または請求項2に記載された発明において、ハウジングに、ベルト部材の先端との係着状態の保持および係着状態の解除をするための可動式の係脱摘みが設けられていることにある。
請求項4に記載された発明の構成は、請求項1〜3のいずれかに記載された発明において、ベルト部材の先端が係着された状態になるように係脱摘みを操作すると、スイッチが連動して、監視装置の回路が通電した状態となることにある。
請求項5に記載された発明の構成は、所定の動作を行う機器の動作内容を制御するための制御素子が、収納ケースによって外部と遮断された状態で収納された制御装置であって、請求項1〜4のいずれかの制御装置用監視手段が、ICタグを前記収納ケースに取り付けるとともに、ベルト部材を収納ケースの外周に弛みなく捲回させ、係脱摘みの操作によりベルト部材の先端をハウジングに係着させた状態で装着されており、装着された制御装置用監視手段のハウジングに設置されたアンテナが、ICタグとの間で、非接触式のID通信をすることが可能な状態になっていることにある。
請求項6に記載された発明の構成は、請求項5に記載された発明において、ICタグが、ベースシート上に送受信回路を積層したものであり、収納ケースから剥離すると、送受信回路が断線するようになっていることにある。
請求項7に記載された発明の構成は、請求項5、または請求項6に記載の制御装置を備えた遊技機にある。
請求項1に記載された制御装置用監視手段は、アンテナを介してICタグに対して呼出波を送信しICタグからの反射波を受信する監視装置が、長手方向に沿ってアンテナの配線を敷設した長尺なベルト部材と、アンテナを収納するとともにベルト部材の基端を固着した状態でベルト部材の先端を係着可能なハウジングとを有しているため、ICタグを制御装置の収納ケースに固着し、そのICタグとアンテナとが対峙するように(非接触式のID通信をすることができるように)ベルト部材を制御装置の収納ケースに捲回させるだけで、制御装置の不正開放を監視することが可能となる。また、すでにパチンコホールに設置されている遊技機の制御装置や、各メーカーによって製造される異なるタイプの制御装置等にも非常に容易に取り付けることができる。
請求項2に記載された制御装置用監視手段は、ハウジング内に、アンテナと外部の監視装置とを接続した回路を遮断するためのスイッチが設けられているため、不必要なときには、スイッチの操作によって監視状態を解除することができる。
請求項3に記載された制御装置用監視手段は、ハウジングに、ベルト部材の先端との係着状態の保持および係着状態の解除をするための可動式の係脱摘みが設けられているため、制御装置の修理、メンテナンスや、チェックの際には、係脱摘みを操作して、ハウジングとベルト部材の先端との係着状態の解除をするだけで、非常に容易に制御装置の収納ケースを開放することができる。
請求項4に記載された制御装置用監視手段は、ベルト部材の先端が係着された状態になるように係脱摘みを操作すると、スイッチが連動して、監視装置の回路が通電した状態となるため、制御装置に装着しただけで自動的に監視装置が作動状態になるので、スイッチの入れ忘れによる監視ミスを起こす心配がない。
請求項5に記載された制御装置は、請求項1〜4のいずれかの制御装置用監視手段が、ICタグを収納ケースに取り付けるとともに、ベルト部材を収納ケースの外周に弛みなく捲回させ、係脱摘みの操作によりベルト部材の先端をハウジングに係着させた状態で装着されており、装着された制御装置用監視手段のハウジングに設置されたアンテナが、ICタグとの間で、非接触式のID通信をすることが可能な状態になっているため、収納ケースが不正に開放された場合(すなわち、制御装置用監視手段が剥ぎ取られた場合)には、ICタグとアンテナとが送受信不能となり、不正に開放された事態を直ちに(リアルタイムで)検知することができる。したがって、LSI等の制御素子の不正取り替え、不正改造等の不正行為を、効果的に防止することができる。
請求項6に記載された制御装置は、ICタグが、ベースシート上に送受信回路を積層したものであり、収納ケースから剥離すると、ICタグの送受信回路が断線するため、ICタグが収納ケースから無理矢理剥がされた場合には、ICタグとアンテナとが送受信不能となり、送受信可能な状態に復元し得ないため、不正行為の防止機能の信頼性が高い。
請求項7に記載された遊技機は、請求項5、または請求項7に記載の制御装置を備えたものであるため、制御装置の収納ケースが不正に開放された場合には、ICタグとアンテナとによって、直ちにその事態を検知することができるので、LSI等の制御素子の不正取り替え、不正改造等の不正行為を、効果的に防止することができる。
以下、本発明に係る遊技機用監視手段(以下、単に監視手段という)、制御装置、および遊技機について、図面に基づき、次の目次の順序にしたがって、詳細に説明する。
(1)実施例の制御装置の概要
(2)実施例の制御装置の構造
(3)実施例の制御装置の特徴部分の説明
(4)実施例の制御装置の使用態様
(5)実施例の制御装置を設置したパチンコ機の動作内容
(6)実施例の監視手段、制御装置、および遊技機の効果
(7)本発明の変更例の説明
(1)実施例の制御装置の概要
(2)実施例の制御装置の構造
(3)実施例の制御装置の特徴部分の説明
(4)実施例の制御装置の使用態様
(5)実施例の制御装置を設置したパチンコ機の動作内容
(6)実施例の監視手段、制御装置、および遊技機の効果
(7)本発明の変更例の説明
(1)実施例の制御装置の概要
本発明に係る制御装置は、収納ケースにICタグが設置されているとともに、収納ケースの外周に、アンテナを内蔵した締着部材が捲回されており、ICタグとアンテナとが、無線通信を定期的に繰り返すことによって、収納ケースの状態(不正開閉の有無等)を常時監視するようになっている。そして、ICタグとアンテナとの無線通信が途切れた場合には、所定の信号を外部に出力し、収納ケースが不正に開放された可能性があることを報知するようになっている。
本発明に係る制御装置は、収納ケースにICタグが設置されているとともに、収納ケースの外周に、アンテナを内蔵した締着部材が捲回されており、ICタグとアンテナとが、無線通信を定期的に繰り返すことによって、収納ケースの状態(不正開閉の有無等)を常時監視するようになっている。そして、ICタグとアンテナとの無線通信が途切れた場合には、所定の信号を外部に出力し、収納ケースが不正に開放された可能性があることを報知するようになっている。
(2)実施例の制御装置の構造
図1、図2は、それぞれ、本発明に係る制御装置の正面図、斜視図であり、制御装置1は、各種の制御素子を搭載した基板2、その基板2を覆うための上ケース3と下ケース4とからなる分割式の収納ケースC、ICタグ26、アンテナ32を内蔵した監視ユニット74等によって構成されている。
図1、図2は、それぞれ、本発明に係る制御装置の正面図、斜視図であり、制御装置1は、各種の制御素子を搭載した基板2、その基板2を覆うための上ケース3と下ケース4とからなる分割式の収納ケースC、ICタグ26、アンテナ32を内蔵した監視ユニット74等によって構成されている。
図3は、収納ケースCを開放して基板2を取り外した状態を示したものであり、上ケース3は、透明な合成樹脂(アクリル樹脂等)によって開口した箱状に形成されており、長方形状のフロントパネル5の周囲が、略直角に後方に折り返された状態になっている。フロントパネル5の右側の折返し部6の後端縁際には、3個の縦長な係止孔7,7・・が等間隔で穿設されている。また、フロントパネル5の左側の折返し部8には、2個の係合翼9a,9bが設けられている。さらに、上側の係合翼9aの上端、および、下側の係合翼9bの下端には、それぞれ、係合孔12が穿設されている。また、フロントパネル5の上端際には、コネクタ挿通窓14が設けられている。
また、下ケース4は、透明な合成樹脂(アクリル樹脂等)によって扁平な直方体状に形成されている。そして、長方形状の基板支持板16の表面に、補強用のリブ17,17・・が格子状に立設されており、基板支持板16の周囲が略直角に後方に折り返された状態になっている。また、下ケース4の右端縁際には、後述する効果音制御装置56を覆うように中空状の音基板カバー19が設けられており、その音基板カバー19の内側面には、嵌合突起20,20・・が突設されている。さらに、左側の折返し部21には、2個の支持翼22a,22bが連設されている。加えて、上側の支持翼22aの上端、および、下側の支持翼22bの下端には、それぞれ、先端を矢尻状に形成した係合体24,24が突設されている。
一方、基板2は、縦長な長方形に形成されており、中央部分の表面に、パチンコ機1の動作内容を制御するためのLSI25等の各種の制御素子が搭載されている。なお、LSI25は、各種の演算処理を行うCPU、データやプログラム等を一時的に記憶するRAM、各種のデータや制御プログラム等を記憶したROM等を一体にモールディングしたものである。また、基板2の上端際には、各種の装置に接続するためのコネクタ13,13・・が設置されている。かかる基板2は、リブ17,17・・に支えられた状態で、下ケース4に螺着されている。
制御装置1は、下ケース4に螺着された基板2上のコネクタ13,13・・を、上ケース3のコネクタ挿通窓14に挿通させ、下ケース4の右側の音基板カバー19の内側面に突設された嵌合突起20,20・・を、上ケース3の右側の折返し部6に穿設された係止孔7,7・・に嵌合させた状態で、下ケース4の左側の各支持翼22a,22bに突設された各係合体24,24を、上ケース3の左側の各係合翼9a,9bに穿設された各係合孔12,12に係止させることによって、下ケース4と上ケース3とが一体になっており、下ケース4と上ケース3とで基板2を覆い、基板2と外部とを遮断した状態になっている。
(3)実施例の制御装置の特徴部分の説明
図3の如く、上ケース3のフロントパネル5の外側には、扁平な長方形状のICタグ26が貼着されている。図4は、ICタグ26の外観を示したものであり、図5は、ICタグ26の制御機構を示したものである。また、図6は、上ケース3に貼着したICタグ26の断面(図4におけるA−A線断面)の様子を示したものである。ICタグ26は、合成樹脂(ポリエステル等)製のフレキシブルプリント基板27の表面に、アンカーコート層(エステル樹脂系の接着剤層)72,72・・が横縞状に塗布されており、そのアンカーコート層72,72・・の上に、粘着剤層(アクリル樹脂系の粘着剤層)73が積層されている。そして、その粘着剤層73中に送受信回路31が形成されている。また、粘着剤層73は、フレキシブルプリント基板27よりも下ケース4の表面と強固に接着するとともに、下ケース4の表面よりもアンカーコート層72,72・・と強固に接着するように調整されている。さらに、下ケース4と粘着剤層73との接着強度よりもフレキシブルプリント基板27とアンカーコート層72,72・・との接着強度が高くなるように調整されている。さらに、フレキシブルプリント基板27の左側の端縁際には、ICチップ30が設置されている。ICチップ30は、呼出波に応答して反射波を放出するRF回路28と、不揮発性の記憶手段であるEEPROM29とを一体にしたものであり、EEPROM29と接続されたRF回路28が、送受信回路31に接続されている。また、EEPROM29の上書消去禁止区域には、ICタグ26を他のICタグと識別するためのIDコード等の識別情報が記憶されている。
図3の如く、上ケース3のフロントパネル5の外側には、扁平な長方形状のICタグ26が貼着されている。図4は、ICタグ26の外観を示したものであり、図5は、ICタグ26の制御機構を示したものである。また、図6は、上ケース3に貼着したICタグ26の断面(図4におけるA−A線断面)の様子を示したものである。ICタグ26は、合成樹脂(ポリエステル等)製のフレキシブルプリント基板27の表面に、アンカーコート層(エステル樹脂系の接着剤層)72,72・・が横縞状に塗布されており、そのアンカーコート層72,72・・の上に、粘着剤層(アクリル樹脂系の粘着剤層)73が積層されている。そして、その粘着剤層73中に送受信回路31が形成されている。また、粘着剤層73は、フレキシブルプリント基板27よりも下ケース4の表面と強固に接着するとともに、下ケース4の表面よりもアンカーコート層72,72・・と強固に接着するように調整されている。さらに、下ケース4と粘着剤層73との接着強度よりもフレキシブルプリント基板27とアンカーコート層72,72・・との接着強度が高くなるように調整されている。さらに、フレキシブルプリント基板27の左側の端縁際には、ICチップ30が設置されている。ICチップ30は、呼出波に応答して反射波を放出するRF回路28と、不揮発性の記憶手段であるEEPROM29とを一体にしたものであり、EEPROM29と接続されたRF回路28が、送受信回路31に接続されている。また、EEPROM29の上書消去禁止区域には、ICタグ26を他のICタグと識別するためのIDコード等の識別情報が記憶されている。
かかるICタグ26は、アンテナとの間で、所定の周波数(ここでは、13.56MHz)を利用して、ノイズの影響が比較的に少ないRF送受信を行うことができ、呼出波を受信すると、予め登録された識別情報を含む反射波を、所定の通信範囲(約3mm)内に出力(返信)する。なお、反射波の返信は、EEPROM29からIDコード等の識別情報を読み出し、その識別情報を反射波に乗せてRF回路28から送信することによって行われる。また、ICタグ26は、所定波長の呼出波が送信されると、その呼出波を送受信回路31が受信し、呼出波に含まれた搬送波成分をRF回路28で整流することによって直流電圧を得ることができる。したがって、ICタグ26は、外部からの電源供給を受けることなく必要なときにいつでも反射波を返信することができる。また、呼出波に乗せて送信された特定のデータ(異常の履歴等)をEEPROM29に記憶しておくこともできる。
また、ICタグ26は、粘着剤層73によって上ケース3に貼着(粘着)されており、剥離すると、図7の如く、送受信回路31の一部が粘着剤層とともに分離して接着面(上ケース3の表面)に残存し、送受信回路31が切断され、アンテナ32とRF送受信を行うアンテナとしての機能を果たさなくなる(すなわち、自己破壊する)。
一方、図8は、監視ユニット74の分解斜視図であり、監視ユニット74は、ベルト80、アンテナ32、ベース体75とカバー76とからなるハウジングH、支持体77、係合体78、スイッチ79等によって構成されている。ベルト80は、柔軟性を有する合成樹脂(ポリアミド、ポリ塩化ビニル等)によって一体的に形成されており、長尺状のベルト本体81の基端に、固着孔83,83を穿設した固着部82が、ベルト本体81より幅広に設けられている。また、ベルト本体81の外周には、ベルト本体81の基端の上側から上端縁際、先端、下端縁際を通って基端の下側まで到達するように、リード線110が内蔵されている。さらに、ベルト本体81の先端際には、複数の縦長の係合リブ84,84・・が、所定間隔を隔てて平行に突設されている。また、固着部82には、端子85a,85bが設けられており、上側の端子85aは、リード線110の片端縁(ベルト本体81の基端の上側に位置した部分)と接続されており、下側の端子85bは、リード線110の他端縁(ベルト本体81の基端の下側に位置した部分)と接続されている。
ベース体75は、合成樹脂によって扁平な直方体状に一体成形されており、アンテナ収納部109が凹状に設けられている。さらに、アンテナ収納部109の中央には、リード線導出部108が凹状に設けられている。一方、ベース体75の表面には、ベルト本体81を挿通させるための挿通リブ86,86が水平方向に沿って平行に突設されている。また、それらの挿通リブ86,86の外側には、位置決めピン113,113が突設されている。さらに、ベース体75の中央の上端際には、リード線挿通孔87が穿設されており、ベース体75の表面の四隅には、固着ピン88,88・・が立設されている。加えて、右端際の固着ピン88,88の間には、固定ピン89,89が上下に設けられている。
アンテナ32は、合成樹脂製のプリント基板90の表面に、送受信回路35が渦巻き状に形成されている。そして、送受信回路35の両端縁に端子114a,114bが設けられており、それらの端子114a、114bから、リード線115a,115bが導出されている。
カバー76は、合成樹脂によって扁平な直方体状に一体成形されている。そして、右端縁際の中央部分には、ガイド溝116が刻設されており、そのガイド溝116の左端縁際には、ベルト挿通孔111が穿設されている。一方、中央のやや左側には、摘み挿通孔104が穿設されている。また、裏面の四隅には、ピン挿通孔107,107・・が穿設されている。
支持体77は、合成樹脂によって平板状に一体成形されており、左端縁際に、上ガイド孔91、下ガイド孔92が穿設されている。また、表面の右端縁際の下方には、2つの固着ピン93a,93bが立設されており、下側の固着ピン93bの方が上側の固着ピン93aより内側に位置した状態になっている。さらに、左上方と右下方には、位置決め孔94,94が貫設されており、裏面には、ガイド溝112が水平方向に沿って凹状に設けられている。
係合体78は、合成樹脂によって一体成形されており、縦長な長方形状のベース板95の表面に、摘み96が突設されている。また、ベース板95の裏面の上側には、係合リブ97が、逆U字状に突出するように設けられており、その係合リブ97の下側には、ガイド突起98が、水平な直線状に突出するように設けられている。
スイッチ79は、扁平な直方体状に形成されたスイッチ本体99の右側面に、端子106a,106bが設置されている。また、スイッチ本体99の左側面には、スイッチ本体99に内蔵された板バネ(図示せず)によって外向きに付勢された突起体102が、出没自在に突設されているとともに、短冊状の押止片101が回動自在に(スイッチ本体99の左側面に対して近接・離反するように)枢着されている。そして、押止片101を、突起体102の付勢力に抗してスイッチ79の左側面に対して近接させることによって、端子106a,106b間が電気的に接続されるようになっている。また、スイッチ本体99の右端縁際には、2つの固着孔100,100が穿設されている。
監視ユニット74は、ベルト80の固着部82の固着孔83,83に、ベース体75の固定ピン89,89を挿入し、支持体77の位置決め孔94,94に、ベース体75の位置決めピン113,113を挿入し、支持体77の上ガイド孔91,下ガイド孔92に、係合体78の係合リブ97、ガイド突起98を挿入し、スイッチ部材79の固着孔100,100に、支持体77の固着ピン93a,93bを挿入し、カバー76の摘み挿通孔104から係合体78の摘み96を突出させた状態で、カバー部材76の裏面のピン挿通孔107,107・・に、ベース体75の固着ピン88,88・・を挿入することによって、一体的に組み付けられている。なお、支持体77の固着ピン93bが固着ピン93aより内側に位置しているため、ハウジングH内に設置されたスイッチ79のスイッチ本体99の左側面が、上から下にかけて内向きに傾斜した状態になっている。
また、アンテナ32が、前面をベース体75のリード線導出部108の周囲に当着させることによって、ベース体75のアンテナ収納部109内に収納されている。そして、アンテナ32のリード線115a,115bが、ベース体75のリード線挿通孔87を挿通して、ベース体75の表面側まで導出されている。そして、アンテナ32の片方のリード線115aは、ベルト80の端子85aに接続されており、アンテナ32の他方のリード線115bは、スイッチ部材79の端子106bに接続されている。さらに、ベルト部材80の端子85b、および、スイッチ79の端子106aは、それぞれ、リード線によって、監視ユニット74の外部へ導出されている(後述する図12参照)。
かかる監視ユニット74は、一体となった収納ケースCの周囲にベルト本体81を捲回させ、係合体78を上方にスライドさせて、ベルト本体81の先端をカバー76のベルト挿通孔111に挿入しハウジングHの内部を貫通させてから引き出し、ベルト本体81と制御装置1との間の弛みをなくした状態で、係合体78を下方にスライドさせて係合体78の係合リブ97をベルト本体81の係合リブ84と係合させることによって、収納ケースCの外周に設置されている。そして、収納されたアンテナ32が、上ケース3の外面に貼着されたICタグ26と対峙した状態になっている。
また、監視ユニット74は、係合体78を上方にスライドさせると、係合体78の係合リブ97とベルト本体81の係合リブ84との係合状態が解除されるため、収納ケースCから取り外すことが可能となる。さらに、そのように係合体78を上方にスライドさせると、スイッチ部材79の押止片101が、スイッチ本体99の左側面から離反するように回動して、スイッチ79の端子106aと端子106bとの間が開いた状態となる(電気的に断線した状態となる)。逆に、係合体78を下方にスライドさせると、スイッチ部材79の押止部材101が、スイッチ本体99の左側面に近接するように回動して、スイッチ79の端子106aと端子106bとの間が閉じた状態となる(電気的に接続された状態となる)。
(4)実施例の制御装置の使用態様
上記の如く構成された制御装置1は、パチンコ機等の遊技機に設置されて使用される。図9、図10は、制御装置1を設置したパチンコ機の正面、裏面を示したものであり、パチンコ機36は、中央よりやや上側に遊技盤39が設けられており、その遊技盤39の表面には、ガイドレールで囲まれた略円形の遊技領域41が設けられている。また、遊技盤39の下側には、内蔵された発射装置に遊技球を供給するための供給皿42が設けられており、その供給皿42の下側には、供給皿42から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿43が設けられている。さらに、供給皿42と貯留皿43との間には、効果音を発生させるスピーカ44が設けられており、貯留皿43の右側には、発射装置を操作するための発射ハンドル45が設けられている。また、遊技領域41の略中央には、図柄表示装置46が設けられており、液晶画面47に、種々の動画やメッセージ等を表示することができるようになっている。また、図柄表示装置46の下側には、図柄始動口48が設けられており、その図柄始動口48の下方には、扉部材を開閉するアタッカ部材49が設けられている。
上記の如く構成された制御装置1は、パチンコ機等の遊技機に設置されて使用される。図9、図10は、制御装置1を設置したパチンコ機の正面、裏面を示したものであり、パチンコ機36は、中央よりやや上側に遊技盤39が設けられており、その遊技盤39の表面には、ガイドレールで囲まれた略円形の遊技領域41が設けられている。また、遊技盤39の下側には、内蔵された発射装置に遊技球を供給するための供給皿42が設けられており、その供給皿42の下側には、供給皿42から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿43が設けられている。さらに、供給皿42と貯留皿43との間には、効果音を発生させるスピーカ44が設けられており、貯留皿43の右側には、発射装置を操作するための発射ハンドル45が設けられている。また、遊技領域41の略中央には、図柄表示装置46が設けられており、液晶画面47に、種々の動画やメッセージ等を表示することができるようになっている。また、図柄表示装置46の下側には、図柄始動口48が設けられており、その図柄始動口48の下方には、扉部材を開閉するアタッカ部材49が設けられている。
一方、パチンコ機36の裏面の左下方に、制御装置1が設けられており、その制御装置1の上側のセンターカバー50の内部には、アンテナ32を介してICタグ26と周期的な無線通信を実行することにより制御装置1の状態を監視するリーダ/ライタユニット(以下、R/Wユニットという)38が設置されている。図11は、R/Wユニット38の制御機構を示したものであり、R/Wユニット38は、CPU51、RAM63、ROM64、EEPROM52、タイマ53、ICタグ26との間でRF送受信を行うためのRF回路58等を有している。また、CPU51が、I/Oインタフェイス59を介して、LANカード60、入力ポート61、表示器62等と接続されている。なお、R/Wユニット38は、パチンコ機36が設置される島設備から電源供給を受けるようになっている。また、図12は、監視ユニット74とR/Wユニットとの接続状態を示す回路図であり、監視ユニット74の外部に導出されたリード線117a(すなわち、スイッチ79の端子106aと接続されたリード線)、および、リード線117b(すなわち、ベルト部材80の端子85bと接続されたリード線)が、R/Wユニット38のRF回路58に接続された状態になっている。
さらに、図10に示すように、R/Wユニット38の上側には、図柄表示装置46の表示内容を制御するための図柄制御装置54が設置されており、R/Wユニット38の右側には、スピーカ44から発生させる効果音の内容を制御するための効果音制御装置56が設置されている。加えて、センターカバー50の右側には、賞球時や貸球時に遊技球を払い出すための遊技球払出装置57が設置されている。
また、図13は、パチンコ機36の制御機構を示したものであり、制御装置1は、基板2に搭載されたLSI25が、I/Oインタフェイス67を介して、図柄制御装置54、効果音制御装置56、各種の入賞装置への入賞を検出する入賞検出装置66、アタッカ部材49を作動させるための作動装置65、遊技球払出装置57等と接続されている。
(5)実施例の制御装置を設置したパチンコ機の動作内容
パチンコ機36は、制御装置1のLSI25に記憶されたプログラムにしたがい、図柄制御装置54、効果音制御装置56、遊技球払出装置57等と信号の送受信を行うことによって、主たる遊技動作を実行する。そして、発射ハンドル45の回転操作によって遊技領域41に打ち出された遊技球が図柄始動口48に入賞すると、「抽選」を実行し、「大当たり」を生起させるか否かを決定する。また、「抽選」を実行すると略同時に、図柄表示装置46に表示された図柄を変動させ(他の図柄と順々に入れ替わる動画を表示し)、所定時間後に停止させて新たな図柄を表示する。さらに、「抽選」において「大当たり」が生起した場合には、図柄の変動後に、予め設定された「大当たり図柄」を表示し、しかる後に、「大当たり状態」を生起させる。「大当たり状態」においては、アタッカ部材49の扉部材を所定回数だけ断続的に開成させるとともに、各種の発光部材を所定の態様で発光させ、スピーカ44から所定の効果音を発生させる。一方、各種の入賞装置に遊技球が入賞した場合には、遊技球払出装置57が、所定数の遊技球を賞品球として供給皿42に払い出す。
パチンコ機36は、制御装置1のLSI25に記憶されたプログラムにしたがい、図柄制御装置54、効果音制御装置56、遊技球払出装置57等と信号の送受信を行うことによって、主たる遊技動作を実行する。そして、発射ハンドル45の回転操作によって遊技領域41に打ち出された遊技球が図柄始動口48に入賞すると、「抽選」を実行し、「大当たり」を生起させるか否かを決定する。また、「抽選」を実行すると略同時に、図柄表示装置46に表示された図柄を変動させ(他の図柄と順々に入れ替わる動画を表示し)、所定時間後に停止させて新たな図柄を表示する。さらに、「抽選」において「大当たり」が生起した場合には、図柄の変動後に、予め設定された「大当たり図柄」を表示し、しかる後に、「大当たり状態」を生起させる。「大当たり状態」においては、アタッカ部材49の扉部材を所定回数だけ断続的に開成させるとともに、各種の発光部材を所定の態様で発光させ、スピーカ44から所定の効果音を発生させる。一方、各種の入賞装置に遊技球が入賞した場合には、遊技球払出装置57が、所定数の遊技球を賞品球として供給皿42に払い出す。
また、パチンコ機36は、制御装置1の状態を監視するために、R/Wユニット38のRF回路58が、監視ユニット74のアンテナ32を介して、制御装置1のICタグ26に対して、所定の周波数(13.56MHz)の呼出波を送信(RF送信)する。ICタグ26は、呼出波を受けると、直ちに、EEPROM29内から識別コードを呼び出し、その識別コードを含めた反射波を送信(RF送信)する。ICタグ26が反射波を送信すると、R/Wユニット38は、監視ユニット74内のアンテナ32によって、その反射波を受信(RF受信)する。R/Wユニット38は、反射波に含まれる識別コードが登録されたものであると確認すると、再度、直ちに呼出波を送信することにより、監視動作を、短時間(約数十ms)の周期で繰り返し実行する。
一方、R/Wユニット38は、呼出波を送信してから所定時間(たとえば、50ms)内に反射波を受信しなかった場合(すなわち、制御装置1が不正に開放された場合)に異常と判断し、異常を検知した旨をEEPROM52に記憶し、LANカード60を介して、所定の異常検知信号を外部に出力するとともに、異常を検知した旨を表示器62に表示する。
したがって、監視ユニット74が無理矢理動かされて、アンテナ32とICタグ26との距離が、アンテナ32から出力される呼出波の出力範囲やICタグ26から出力される反射波の出力範囲を超えてしまった場合には、アンテナ32およびICタグ26が、呼出波・反射波の送受信をすることができなくなるため、R/Wユニット38は、異常を検知した旨をEEPROM52に記憶し、所定の異常検知信号を外部の端末や警報器等に出力するとともに、異常を検知した旨を表示器62に表示する。
また、監視ユニット74の係合体78を上方にスライドさせると、スイッチ部材79の押止片101が、スイッチ本体99の左側面から離反するように回動して、スイッチ79の端子106aと端子106bとの間が開いた状態となるため、R/Wユニット38は、アンテナ32へ呼出波を送信することができなくなる。この場合にも、R/Wユニット38は、異常を検知した旨をEEPROM52に記憶し、所定の異常検知信号を外部の端末や警報器等に出力するとともに、異常を検知した旨を表示器62に表示する。同様に、監視ユニット74が剥ぎ取られたり、ベルト本体81が切断されたりした場合も、R/Wユニット38は、アンテナ32へ呼出波を送信することができなくなるため、異常を検知した旨をEEPROM52に記憶し、所定の異常検知信号を外部の端末や警報器等に出力するとともに、異常を検知した旨を表示器62に表示する。
一方、ICタグ26が、下ケース4から剥がされた場合には、図7の如く、ICタグ26の送受信回路31が切断されるため、ICタグは、アンテナ32からの呼出波に応答して反射波を送信できなくなる。このため、R/Wユニット38は、アンテナ32へ呼出波を送信しても、ICタグ26から所定時間内に反射波を受信することができないため、異常を検知した旨をEEPROM52に記憶し、所定の異常検知信号を外部の端末や警報器等に出力するとともに、異常を検知した旨を表示器62に表示する。
(6)実施例の監視手段、制御装置、および遊技機の効果
実施例の監視手段(ICタグ26、監視ユニット74、およびR/Wユニット38)は、上記の如く、監視装置であるR/Wユニット38が、長手方向に沿ってアンテナ32の配線を敷設した長尺なベルト部材であるベルト80と、アンテナ32を収納するとともにベルト80の基端を固着した状態でベルト80の先端を係着可能なハウジングHとを有しているため、ICタグ26を制御装置1の収納ケースCに固着し、そのICタグ26とアンテナ32とが対峙するようにベルト80を制御装置1の収納ケースCに捲回させるだけで、制御装置1の不正開放を監視することが可能となる。また、すでにパチンコホールに設置されている遊技機の制御装置や、各メーカーによって製造される異なるタイプの制御装置等にも非常に容易に取り付けることができる。
実施例の監視手段(ICタグ26、監視ユニット74、およびR/Wユニット38)は、上記の如く、監視装置であるR/Wユニット38が、長手方向に沿ってアンテナ32の配線を敷設した長尺なベルト部材であるベルト80と、アンテナ32を収納するとともにベルト80の基端を固着した状態でベルト80の先端を係着可能なハウジングHとを有しているため、ICタグ26を制御装置1の収納ケースCに固着し、そのICタグ26とアンテナ32とが対峙するようにベルト80を制御装置1の収納ケースCに捲回させるだけで、制御装置1の不正開放を監視することが可能となる。また、すでにパチンコホールに設置されている遊技機の制御装置や、各メーカーによって製造される異なるタイプの制御装置等にも非常に容易に取り付けることができる。
また、実施例の監視手段は、ハウジングH内に、監視装置(監視ユニット74およびR/Wユニット38)の回路を遮断するためのスイッチ部材であるスイッチ79が設けられているため、不必要なときには、スイッチ79の操作によって監視状態を解除することができる。
さらに、実施例の監視手段は、ハウジングHに、ベルト80の先端との係着状態の保持および係着状態の解除をするための可動式の係脱摘みである摘み96が設けられているため、制御装置の修理、メンテナンスや、チェックの際には、摘み96を操作して、ハウジングHとベルト80の先端との係着状態の解除をするだけで、非常に容易に制御装置1の収納ケースCを開放することができる。
加えて、実施例の監視手段は、摘み96によって、ベルト80の先端の係着状態を解除すると、スイッチ79が連動して、アンテナ32と外部の監視装置(上記実施形態ではR/Wユニット38)とを接続した回路を遮断するため、制御装置1の修理、メンテナンスや、チェックの際には、自動的に監視状態が解除されるので、それらの作業を効率的に行うことができる。
一方、制御装置1は、上記の如く、監視手段が、ICタグ26を収納ケースCに取り付けるとともに、ベルト部材であるベルト80を収納ケースCの外周に弛みなく捲回させ、係脱摘みである摘み96の操作によりベルト80の先端をハウジングHに係着させた状態で装着されており、装着された監視手段のハウジングHに設置されたアンテナ32が、ICタグ26との間で、非接触式のID通信をすることが可能な状態になっている(すなわち、無線通信可能な所定距離(約3.0mm以下)を隔ててICタグ26と対峙した状態になっている)ため、収納ケースCが不正に開放された場合(すなわち、監視ユニット74が剥ぎ取られたり、監視ユニット74のベルト本体81が切断されたりした場合)には、ICタグ26とアンテナ32とが送受信不能となり、不正に開放された事態を直ちに(リアルタイムで)検知することができる。したがって、LSI25等の制御素子の不正取り替え、不正改造等の不正行為を、効果的に防止することができる。
さらに、制御装置1は、ICタグ26が、ベースシートであるフレキシブルプリント基板27上に送受信回路31を積層したものであり、収納ケースCから剥離すると、送受信回路31が断線するようになっているため、ICタグ26が収納ケースCから無理矢理剥がされた場合には、ICタグ26とアンテナ32とが送受信不能となり、送受信可能な状態に復元し得ないため、不正行為の防止機能の信頼性が高い。
一方、パチンコ機1は、上記の如く、監視手段を装着した制御装置1を備えているので、制御装置1の収納ケースCが不正に開放された場合には、ICタグ26とアンテナ32とによって、直ちにその事態を検知することができるので、LSI等の制御素子の不正取り替え、不正改造等の不正行為を、効果的に防止することができる。
(7)本発明の変更例の説明
本発明の制御装置は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、ICタグ、アンテナ、ベルト部材、ハウジング、制御素子、収納ケースの材料、形状、構造等の構成を本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することができる。
本発明の制御装置は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、ICタグ、アンテナ、ベルト部材、ハウジング、制御素子、収納ケースの材料、形状、構造等の構成を本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することができる。
たとえば、制御装置は、上記実施形態の如く、ICタグとアンテナとがきわめて短い距離(約3.0mm以下)を隔てて対峙するものに限定されず、ICタグとアンテナとの距離を必要に応じて適宜変更することができる。なお、ICタグの反射波の出力範囲(通信距離)は、コイルの巻き数の変更等によって、適宜調整することが可能である。
さらに、制御装置の収納ケースは、上記実施形態の如く、シンプルな係合機構のみを設けたものに限定されず、片方のケースの端縁に、ワンウェイタイプのネジを保持した切断可能な複数のネジ保持部を設ける(たとえば、小径の連結体を介して片方のケースの本体にネジ保持部が繋がった形状となるように、片方のケース、連結体、ネジ保持部を合成樹脂によって一体的に成形する)とともに、他方のケースの端縁に、ネジ保持部に保持されたネジを螺着させるネジ孔を形成したもの等に変更することも可能である。かかる構成を採用した場合には、収納ケースが不正に開放されると、収納ケースに不正に開放された痕跡が残り、目視によっても、その事態を速やかに把握することができるため、収納ケースの不正開放が一層困難なものとなる、というメリットがある。なお、収納ケースを、上記の如くネジ保持部を設けたものとする場合には、必要に応じて、上ケース(あるいは下ケース)に設けるネジ保持部の個数を、適宜変更することができる。また、ネジ保持部の設置位置は、収納ケースの左右に限定されず、収納ケースの上下に設置することも可能である。
また、制御装置は、1組のICタグとアンテナとを設置したものに限定されず、2組以上のICタグとアンテナとを設置したものでも良い。さらに、ICタグを収納ケースの外側に取り付けたものに限定されず、収納ケースの内側面や基板上に取り付けたものでも良い。なお、ICタグを収納ケースの内側に取り付ける場合には、ICタグの設置方法として、接着剤による接着や、ICタグを構成する樹脂を収納ケースに融着させる方法等を採用することができる。加えて、シート状のICタグを、裏面に粘着剤を塗布したシールとするとともに、粘着剤層の表面に剥離紙を貼着しておき、設置する際に剥離紙を剥離して貼着するようにすれば、ICタグの設置が非常に容易になる、というメリットがある。さらに、制御装置は、上記実施形態の如く、遊技機の主たる遊技動作を制御するためのものに限定されず、遊技球の払出動作を制御するためのものや、複数の基板を統合して制御するためのもの等でも良い。
また、監視手段のベルト部材の先端部分をハウジングに係着させるための方法は、上記実施形態の如く、ベルトの先端際の係合リブにハウジング内の係合体の係合リブを係合させる方法に限定されず、ベルトの先端際に設けた係合凹部にハウジング内の係合体の係合突起を係合させる方法や、ベルトの先端際に設けた係合突起にハウジング内の係合体の係合凹部を係合させる方法等でも良い。
さらに、監視手段のスイッチは、上記実施形態の如く、ハウジング内の係合体と連動して作動するものに限定されず、ハウジング内の係合体と別個に作動するものでも良い。加えて、スイッチ自体の構成や、スイッチをハウジング内の係合体と連動させるための構成も、上記実施形態の構成に何ら限定されない。
一方、収納ケースに貼着されるICタグは、他のICタグと識別するためのIDコードのみならずメーカーIDやホールID等の識別情報をも記憶させたものに変更することも可能である。
また、ICタグを自己破壊タイプのものとする方法は、上記実施形態の如きフレキシブルプリント基板の表面に積層する粘着剤層中に送受信回路を形成する方法に限定されず、剥離によって所定量以上の応力が加わると短絡するような回路をICタグに設ける(内蔵させる)方法等でも良い。
加えて、R/Wユニットは、制御装置の定期的な監視のみを行うものに限定されず、テンキー等の入力手段が設けられており、所定の入力をすることによって、任意のタイミングで制御装置の監視を行うことができるものに変更することも可能である。なお、R/Wユニットを、上記実施形態の如く、ごく短期間の周期の定期的な監視を行うものとした場合には、不正行為が行われた事態をリアルタイムで把握することができる、というメリットがある。また、R/Wユニットは、異常を検知した旨を不揮発性の記憶手段であるEEPROMに記憶するものに限定されず、通常のROM,RAM、ハードディスク、光メディア等の記憶手段に記憶するもの等でも良い。さらに、R/Wユニットは、パチンコ機が設置される島設備から電源供給を受けるものに限定されず、パチンコ機から電源供給を受けるもの等でも良い。
また、R/Wユニットは、営業時間中には異常事態の報知のみを行い、パチンコ機が稼働していない夜間等には監視履歴情報をEEPROM等の記憶手段に記憶させるものに変更することも可能である。
さらに、R/Wユニットは、携帯端末(たとえば、PDAや携帯電話)等の外部の機器からの呼び出しに応じて、記憶手段に記憶させた監視履歴に関する情報を出力するものとすることも可能である。
加えて、上記実施形態においてはパチンコ機に用いられる制御装置について説明したが、本発明の制御装置が用いられる機器は、スロットマシーンやテレビゲーム等のパチンコ機以外の遊技機でも良いし、工作機械や産業用ロボット等の所定の動作を行う別の機器でも良い。また、本発明の監視手段を設置する制御装置も、遊技機の制御装置に限定されず、工作機械や産業用ロボット等の機器の制御装置でも良い。
本発明の監視手段は、パチンコ機、スロットマシーン等の各種の機器に搭載される制御装置の監視手段として好適に用いることができる。また、本発明の制御装置は、パチンコ機、スロットマシーン等の各種の機器の制御装置として好適に用いることができる。さらに、本発明の遊技機は、パチンコ機、スロットマシーン等の遊技機として好適に利用することができる。
1・・制御装置、3・・上ケース、4・・下ケース、25・・LSI(制御素子)、26・・ICタグ、27・・フレキシブルプリント基板(ベースシート)、31・・送受信回路、32・・アンテナ、36・・パチンコ機(遊技機)、79・・スイッチ、80・・ベルト(ベルト部材)96・・摘み、H・・ハウジング、C・・収納ケース。
Claims (7)
- 非接触式のID通信による呼出波を受信すると記憶している識別情報を含む反射波を出力するICタグと、アンテナを介して前記ICタグに対して呼出波を送信しICタグからの反射波を受信する監視装置とからなる制御装置用監視手段であって、
前記監視装置が、長手方向に沿って前記アンテナの配線を敷設した長尺なベルト部材と、前記アンテナを収納するとともに前記ベルト部材の基端を固着した状態でベルト部材の先端を係着可能なハウジングとを有していることを特徴とする制御装置用監視手段。 - ハウジング内に、監視装置の回路を遮断するためのスイッチが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の制御装置用監視手段。
- ハウジングに、ベルト部材の先端との係着状態の保持および係着状態の解除をするための可動式の係脱摘みが設けられていることを特徴とする請求項1、または2に記載の制御装置用監視手段。
- ベルト部材の先端が係着された状態になるように係脱摘みを操作すると、スイッチが連動して、監視装置の回路が通電した状態となることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の制御装置用監視手段。
- 所定の動作を行う機器の動作内容を制御するための制御素子が、収納ケースによって外部と遮断された状態で収納された制御装置であって、
請求項1〜4のいずれかの制御装置用監視手段が、ICタグを前記収納ケースに取り付けるとともに、ベルト部材を収納ケースの外周に弛みなく捲回させ、係脱摘みの操作によりベルト部材の先端をハウジングに係着させた状態で装着されており、
装着された制御装置用監視手段のハウジングに設置されたアンテナが、ICタグとの間で、非接触式のID通信をすることが可能な状態になっていることを特徴とする制御装置。 - ICタグが、ベースシート上に送受信回路を積層したものであり、収納ケースから剥離すると、送受信回路が断線するようになっていることを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
- 請求項5、または請求項6に記載の制御装置を備えたことを特徴とする遊技機。
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