JP2005077152A - 放射線検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体検出素子による放射線検出の精度を向上する。
【解決手段】 放射線が照射されると電荷を発生する半導体結晶に、計測電極とガード電極とを設ける。ガード電極は半導体結晶の周縁領域に発生する電荷をより多く収集する位置に設けられる。放射線の測定は、計測電極により収集された電荷を用いて行われる。こうした検出装置によれば、半導体結晶の加工面に近い領域における特性の異常に影響されずに放射線を測定することが可能になる。また、シールド電極やガード電極を設けた複数の検出素子の配列を有する半導体検出装置において、放射線検出の位置精度向上や指向性向上が可能となる。
【選択図】図3A

Description

本発明は、半導体を用いて放射線を検出する検出装置、及びそうした検出装置を用いた医療用の診断装置に関する。
γ線、X線に例示される放射線を検出する検出器として、化学式CdTe、あるいはCdZnTeで示される半導体を用いた検出器が注目されている。こうした半導体を用いた検出器は、フォトダイオードを用いた放射線検出器と比較して、放射線の検出効率が高く、小型である。こうした半導体を用いた検出器は、特にX線CT(Computed Tomography)、PET(Positron Emission Tomography)に例示される医療用の診断装置に使用されることが期待されている。
図1を参照すると、放射線検出装置に使用される検出素子の構成が示されている。検出素子1は、CdTeあるいはCdZnTe(以後CZTと略記する)に例示される半導体により形成される半導体結晶2を備えている。半導体結晶2が有する対向する二側面の各々には、電極4と電極6が接合されている。
図2を参照すると、放射線検出装置の構成が示されている。放射線検出装置10は、上記の検出素子1を備えている。検出素子1の電極4は、検出器動作電源12に接続されている。検出素子1の電極6は、電流電圧変換回路14に接続されている。電流電圧変換回路14の出力側端子は、記録計16に接続されている。
こうした構成を備えた放射線検出装置10が使用されるとき、検出器動作電源12が駆動され、電極4に所定の電圧が印加される。図2においては、Hボルトで示される正の電圧が印加されている。電極6の電位は、電極4の電位よりも低い。
検出素子1に放射線が入射すると、半導体結晶2の内部で電離現象が生じ、電子と正孔が発生する。電極4に印加された電圧により、電子は電極4に、正孔は電極6に収束される。
電極6に収束された正孔による電流の大きさは、電流電圧変換回路14において電圧の大きさに変換され、記録計16に記録される。記録計16に記録された電圧の履歴を観察することにより、検出素子1に入射した放射線に関する情報が得られる。
金属半導体接合(ショットキー接合)では、金属から半導体に拡散が起こること、接合部界面に新たな界面準位が現れることなどにより界面安定性に問題があり、また界面準位の発生によるキャリアのトラップ、金属と半導体による相互拡散によるリーク電流の発生などによって特性の安定した検出器を作成することは難しかった。こうした問題を解決するために、半絶縁性半導体と、その半絶縁性半導体の一方にエピタキシャル成長させ、P型に形成された半導体結晶と、その半絶縁性半導体の他方にエピタキシャル成長させ、N型に形成された半導体結晶と、それらのP型の半導体結晶、N型の半導体結晶の外側に各々形成された金属電極とからなる放射線検出器が知られている(特許文献1参照)。
特開平6−120549号公報
本発明の目的は、入射した放射線のエネルギー量を正確に測定することが可能な半導体検出装置を提供することである。
本発明の他の目的は、性能のばらつきが少ない半導体検出装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、放射線が照射された後に残留する電流を低減する半導体検出装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、経時的に変動するリーク電流を低減する半導体検出装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、複数の検出素子の配列を有する半導体検出装置において1素子当りのコストを低減する半導体検出装置を提供することである。
以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明による検出装置は、放射線が照射されると電荷を発生する半導体(38、58)と、電荷の一部を収集するガード電極(36、66)と、電荷の他の一部を収集する計測電極(32、62)とを具備している。ガード電極(36、66)は、計測電極(32、62)よりも半導体(38、58)の周縁領域の電荷をより多く収集する。
こうした検出装置によれば、検出素子の特性の時間変動が抑制される。更に、半導体結晶の製造過程において制御できない特性のばらつきによる放射線計測への影響が抑制される。
本発明による検出装置は、放射線が照射されると電荷を発生する半導体(38、68)と、半導体(38、68)が有する主面(S1)の周縁部に配置されたガード電極(36、66)と、主面(S1)に配置された計測電極(32、62)とを具備している。計測電極(32、62)は、ガード電極(36、66)よりも内側に配置される。
本発明による検出装置において、ガード電極(36、66)は計測電極(32、62)を包囲している。
本発明による検出装置において、半導体(38、68)は、平坦な主面(S1)と、主面(S1)に対向する平坦な従面(S3)とを有している。検出装置は更に、従面(S3)に配置されたバイアス電極(40、69)を具備している。計測電極(32、62)とガード電極(36、66)とは主面(S1)に配置され、かつ電位が同じである。
こうした検出装置によれば、主面と従面との間に平行な電場が発生する。そのため、放射線の入射により発生した電荷は、概ね主面に垂直な方向に移動する。その結果、主面の法線方向から見たときに計測電極と重なる領域で発生した電荷は計測電極に、ガード電極と重なる領域で発生した電荷はガード電極に収束するという望ましい特性が得られる。
本発明による検出装置において、計測電極(32、62)は複数である。検出装置は更に、一の計測電極(32、62)と他の計測電極(32、62)との間に配置されたシールド電極(67)を具備している。
こうした検出装置によれば、ひとつの半導体結晶を用いて、あたかも複数の独立な検出素子を有するかのような放射線検出装置が実現される。こうした検出装置によれば、製造コストが低減する。
本発明による検出装置において、シールド電極(67)とガード電極(36、66)とは電気的に接続されている。
本発明による検出装置は、放射線が照射されると電荷を発生する半導体(38、68)と、半導体(38、68)が有する主面(S1)に配置された複数の計測電極(32、62)と、一の計測電極(32、62)と他の計測電極(32、62)との間に配置されたシールド電極(67)とを具備している。
本発明による検出装置において、複数の計測電極(62)は平面上に配列されている。本発明による検出装置は、複数の計測電極(62)の各々により収集される電荷を個別に測定する測定部を具備している。
本発明による検出装置は、更に、放射線を遮蔽するコリメータ(72)を具備している。シールド電極(67)は、主面(S1)の法線方向から見たときにコリメータ(72)と重なる位置に配置される。
本発明による検出装置は、更に、計測電極(32、62)との間に電圧を印加するバイアス電極(40、69)と、放射線の照射により発生する電荷と電圧とにより生じる電流の時間平均を測定する電流測定部とを具備している。
本発明による検出装置はアフターグロー現象あるいはリーク電流による特性の時間変動が抑制されているため、電流モード(放射線の連続的な入射により発生する平均的電流を測定するモード)におけるドジメトリに好適に用いられる。
本発明による検出装置において、主面(S1)は成形加工された面(S2)に隣接している。
半導体結晶の成形加工された面の近傍領域は、加工によるストレスにより、他の領域と異なる特性を有していることがある。それにより検出素子の特性にばらつきが生じることがある。本発明の検出装置によれば、成型加工された面の近傍領域を除く領域で発生した電荷をより多く計測するため、検出の精度が高い。あるいは検出素子の特性のばらつきが抑制される。
本発明による検出装置において、半導体(38、68)は、Ge、Si、HgI、TlBr、CdTeまたはCdZnTeにより表現される半導体結晶である。
半導体(38、68)は、放射線が入射したときに電離現象を発生する半導体であれば、Ge、Si、HgI、TlBr、CdTeまたはCdZnTeに限定されない。
本発明によるX線CT(Computed Tomography)装置は、上記の検出装置を用いてX線を検出する。
本発明によるPET(Positron Emission Tomography)装置は、上記の検出装置を用いてγ線を検出する。
本発明によるX線CT−PET複合機は、X線を検出してX線画像を作成するX線CT装置と、γ線を検出してγ線画像を作成するPET装置と、X線画像とγ線画像とを位置合わせして重ね合わせた合成画像を作成する合成装置とを具備している。X線とγ線とのうちの少なくとも一方は、上記の検出装置により検出される。
本発明による検出装置は、計数モードによる検出に好適に用いられる。本発明による検出装置は上記のように電流モードによる検出に特に好適に用いられるため、X線CT、PET及びX線CT−PET複合機に好適に用いられる。
本発明によれば、入射した放射線のエネルギー量を正確に測定することが可能な半導体検出装置が提供される。
更に本発明によれば、性能のばらつきが少ない半導体検出装置が提供される。
更に本発明によれば、放射線が照射された後に残留する電流を低減する半導体検出装置が提供される。
更に本発明によれば、経時的に変動するリーク電流を低減する半導体検出装置が提供される。
更に本発明によれば、複数の検出素子の配列を有する半導体検出装置において1素子当りのコストを低減する半導体検出装置が提供される。
更に本発明によれば、複数の検出素子の配列を有する半導体検出装置において、計数モードの時、シールド電極に生じる信号と、計測電極に生じる信号の時間的な同時性を判別し、この同時性が成立する時の計測を除外する事でシールド電極と計測電極の近傍に入射した放射線の位置の曖昧さを除外することができ、位置精度が高い半導体検出装置が提供される。
更に本発明によれば、複数の検出素子の配列を有する半導体検出装置において、放射線が検出器の正規の入射軸に対して斜めに入射した場合、シールド電極、計測電極の境界を斜めに横切ることにより両方の電極に生じる信号を除外する事で、コリメータ無しでも、実質的に指向性を持たせた検出装置が提供される。
(実施の第1形態)
図3Aと図3Bとを参照すると、実施の第1形態における半導体検出装置に使用される検出素子の構成が示されている。検出素子31は、半導体結晶38を備えている。半導体結晶38は、Ge、Si、HgI、TlBr、CdTeあるいはCZTに例示される半導体単結晶である。
半導体結晶38は、平坦に成形された上面S1と、上面S1に隣接し平坦に成形された側面S2と、側面S2に隣接かつ上面S1に対向し平坦に成形された下面S3とを有している。上面S1の中央領域には計測電極32が設けられている。計測電極32の周囲には隙間34がある。隙間34の外側には、計測電極32を包囲してガード電極36が設けられている。下面S3にはバイアス電極40が設けられている。バイアス電極40は、下面S3の法線方向から見たときに計測電極32とガード電極36との両方に重なっている。
図4を参照すると、放射線検出装置の構成が示されている。放射線検出装置41は、検出素子31と、検出器動作電源42と、電流電圧変換回路44と、記録計46とを備えている。検出素子31は既述したように計測電極32と、ガード電極36と、バイアス電極40とを備えている。
バイアス電極40は、検出器動作電源42に接続されている。ガード電極36は接地されている。計測電極32は、電流電圧変換回路44に接続されている。電流電圧変換回路44は演算増幅器を用いて製作されており、その入力インピーダンスは極めて低く、計測電極32に接続された入力側の端子の電位はグラウンドと同じ0ボルトであると見なすことができる。
このような構成を備えた放射線検出装置41は、以下のように動作する。
検出器動作電源42が駆動され、バイアス電極40と、計測電極32及びガード電極36との間に電圧が印加される。バイアス電極40はHボルトで示される正の電位であり、計測電極32及びガード電極36は0ボルトである。電極40と、計測電極32及びガード電極36との電位の高低は、逆であってもよい。
計測電極32とガード電極36とは電位が同じであるため、バイアス電極40と、計測電極32及びガード電極36との間には、平行電場が発生する。
検出素子31に放射線が入射すると、電離現象が発生し、半導体結晶38の内部に移動可能な電子と正孔とが発生する。発生した正孔は、平行電場による力を受けて上面S1の方へ向って移動する。移動する方向は、半導体結晶38の内部における電場が平行であることにより、概ね上面S1及び下面S3に垂直である。従って、上面S1に垂直な方向から見て計測電極32と位置が重なる半導体結晶38の中央領域で発生した電子と正孔により発生する電流は、概ね計測電極32に収束する。上面S1に垂直な方向から見てガード電極36と重なる半導体結晶38の周縁領域で発生した電子と正孔により発生する電流は、概ねガード電極36に収束する。
計測電極32に収束する電流は、電流電圧変換回路44に導かれる。電流電圧変換回路44は、入力した電流の大きさに対応する大きさの電圧を記録計46に出力する。記録計46は入力した電圧を記録する。
こうした半導体検出装置は、次のような特性を有する。
図5を参照すると、半導体結晶に単位時間当り一定のエネルギーで放射線が照射されたときに検出される電流が通常示す特性が示されている。放射線は、時刻tから時刻tの間、照射されている。時刻tにおいて放射線の照射が止められた後、時刻t(>t)までの間、電流48が測定される。この現象は以降、アフターグロー現象と呼ばれる。放射線が照射されている期間中も、少し以前の時刻に照射された放射線によるアフターグロー現象が発生するために、検出される電流は次第に増加する傾向を示す。増加分の電流50が図5に示されている。アフターグロー現象は、個々の半導体結晶により異なる特性を示す。
本発明の発明者が行った実験により、半導体検出装置にガード電極36を設けることによりアフターグロー現象が低減することが確認された。
更に、通常、半導体結晶にバイアス電圧を印加すると、表面付近の汚染によると考えられる一定のリーク電流の他に、時間変動するリーク電流が観察される。本発明の発明者の実験によれば、半導体検出装置にガード電極を設けることにより、そうした時間変動するリーク電流が低減することが確認された。
すなわち、本発明の半導体検出装置によれば、アフターグロー現象とリーク電流が低減する。そのため、放射線をより正確に計測することが可能になる。更に、アフターグロー現象とリーク電流とは検出素子ごとの性能のばらつきの原因となるため、本発明の半導体検出装置によれば、性能のばらつきが抑制される。その結果として歩留まりが向上し、コストが低減する。
こうした半導体検出装置は、計数モードにおける測定に好適に用いられる。こうした半導体検出装置は、放射線が連続的に照射されたときの検出素子の特性の時間的変化を抑制するため、電流モードにおける測定に特に好適に用いられる。こうした半導体検出装置は、X線CT、PETあるいはX線CT−PET複合機に好適に用いられる。
本実施の形態における検出素子31を複数用いることにより、放射線の分布を測定する放射線検出装置を構成することが可能である。図6を参照すると、そうした放射線検出装置の断面図が示されている。放射線検出装置51は、半導体単結晶38、計測電極32、ガード電極36及びバイアス電極40を備え、二次元的に規則的に配列された複数の検出素子を備えている。各々の検出素子の間には、放射線を吸収する吸収体58が配置されている。半導体検出装置51は更に、コリメータ52を備えている。コリメータ52は、検出素子が配列された平面に垂直でない方向から入射する放射線を低減するように配置される。各々の検出素子には、図4に示される検出器動作電源、電流電圧変換回路及び記録計が接続されている。
こうした放射線検出装置は、複数の検出素子により照射される放射線の強度を記録する。ガード電極36が設けられていることにより、放射線が正確に計測される。
(実施の第2形態)
図7を参照すると、実施の第2形態における放射線計測装置61の断面図が示されている。放射線計測装置61は、半導体結晶68を備えている。半導体結晶68は平坦に成形された上面S1´を有しており、その上面S1´には複数の計測電極62が周期的に配列されている。任意の2個の計測電極62の間にはシールド電極64が設けられている。計測電極62とシールド電極64との間には隙間が設けられている。上面S1´に対向する下面S3´には、バイアス電極69が設けられている。
上面S1´の上方には、コリメータ72が設けられている。コリメータ72は、上面S1´に垂直な方向から見たときにシールド電極64と重なる位置に配置されている。
図8Aを参照すると、放射線計測装置61を上面S1´の側から見た上面図が示されている(コリメータ72は省略して描かれている)。図8AのA−A´における断面図が図7である。放射線計測装置61には、帯状の計測電極62とシールド電極67とが隙間64を介して交互に配列されストライプ状をなしている。半導体結晶68の周縁部における上面S1´には、ガード電極66が設けられている。計測電極62とガード電極66との間は絶縁されている。
図8Bを参照すると、放射線計測装置61の他の実施の形態における上面図が示されている。図8BのB−B´における断面図が図7である。放射線計測装置61´は、格子状のシールド電極67´を備えている。シールド電極67´により半導体結晶68の上面上に形成されるマトリックス状の領域に計測電極62´が設けられる。半導体結晶68の周縁部における上面上には、ガード電極66´が設けられている。計測電極62´とガード電極66´との間は絶縁されている。
図9を参照すると、半導体検出装置61は、検出器動作電源42と、電流電圧変換回路44と、記録計46とを備えている。バイアス電極69は、検出器動作電源42に接続されている。シールド電極67とガード電極66とは接地されている。
計測電極62は、電流電圧変換回路44に接続されている。電流電圧変換回路44は演算増幅器を用いて製作されており、その入力インピーダンスは極めて低く、計測電極32に接続された入力側の端子の電位はグラウンドと同じ0ボルトであると見なすことができる。
以上の構成を備えた放射線計測装置61は、次のように動作する。
検出器動作電源42が駆動され、バイアス電極69と、計測電極62、シールド電極67及びガード電極66との間に電圧が印加される。バイアス電極40はHボルトで示される正の電位であり、計測電極62、シールド電極67及びガード電極66は0ボルトである。計測電極62、シールド電極67及びガード電極66は電位が同じであるため、バイアス電極40と、計測電極62、シールド電極67及びガード電極66との間には、平行電場が発生する。
半導体結晶68に放射線が照射されると、電離現象が発生し、半導体結晶68の内部に移動可能な電子と正孔とが発生する。半導体結晶68の内部における電場が平行であることにより、発生した電子と正孔とは概ね上面に垂直な方向に移動する。従って、上面に垂直な方向から見て計測電極62と位置が重なる領域で発生した電子と正孔による電流は、概ね計測電極62に収束する。上面に垂直な方向から見てシールド電極64と重なる領域で発生した電子と正孔による電流は、概ねシールド電極64に収束する。
計測電極62に収束する電流は、各々の計測電極62に対応して設けられたチャンネルを経由して電流電圧変換回路44に導かれる。電流電圧変換回路44は、各々のチャンネル毎に、入力した電流の大きさに対応する大きさの電圧を記録計46に出力する。記録計46は入力した電圧を記録する。
シールド電極64が設けられていることにより、各々の計測電極62は、上面に垂直な方向から見てその計測電極62が設けられている領域と重なる領域の半導体結晶68における電離現象で発生した電流を主として集める。そのため、放射線検出装置61はあたかも計測電極62の数だけ独立した検出素子が設けられているかのように動作する。
こうした放射線検出装置によれば、半導体結晶を多数切り分けて加工することなく、多くの検出素子を備えた放射線検出装置を製造することが可能である。そのため、製造コストが低減する。更に、半導体結晶を多数切り分けたときの切断面付近における結晶の攪乱や汚染がないため、計測の精度が高い放射線計測装置が提供される。
図1は、背景技術に係る半導体検出素子の構成を示す。 図2は、背景技術に係る放射線検出装置の構成を示す。 図3Aは、検出素子の断面図を示す。 図3Bは、検出素子の上面図を示す。 図4は、放射線検出装置の構成を示す。 図5は、半導体結晶に放射線が照射されたときの電流を示す。 図6は、放射線検出装置の断面図を示す。 図7は、放射線検出装置の断面図を示す。 図8Aは、放射線検出装置の上面図を示す。 図8Bは、放射線検出装置の上面図を示す。 図9は、放射線検出装置の構成を示す。
符号の説明
1…検出素子
2…半導体結晶
4…電極
6…電極
10…放射線検出装置
12…検出器動作電源
14…電流電圧変換回路
16…記録計
31…検出素子
32…計測電極
34…隙間
36…ガード電極
38…半導体結晶
40…バイアス電極
41…放射線検出装置
42…検出器動作電源
44…電流電圧変換回路
46…記録計
51…半導体検出装置
52…コリメータ
58…吸収体
61…半導体検出装置
62…計測電極
64…シールド電極
68…半導体結晶
69…バイアス電極
72…コリメータ

Claims (16)

  1. 放射線が照射されると電荷を発生する半導体と、
    前記電荷の一部を収集するガード電極と、
    前記電荷の他の一部を収集する計測電極
    とを具備し、
    前記ガード電極は、前記計測電極よりも前記半導体の周縁領域の電荷をより多く収集する
    検出装置。
  2. 放射線が照射されると電荷を発生する半導体と、
    前記半導体が有する主面の周縁部に配置されたガード電極と、
    前記主面に配置された計測電極
    とを具備し、
    前記計測電極は、前記ガード電極よりも内側に配置される
    検出装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記ガード電極は前記計測電極を包囲している
    検出装置。
  4. 請求項1から3のうちのいずれか1項において、
    前記半導体は、平坦な主面と、前記主面に対向する平坦な従面とを有し、
    更に、前記従面に配置されたバイアス電極を具備し、
    前記計測電極と前記ガード電極とは前記主面に配置され、かつ電位が同じである
    検出装置。
  5. 請求項1から4のうちのいずれか1項において、
    前記計測電極は複数であり、
    更に、一の前記計測電極と他の前記計測電極との間に配置されたシールド電極
    を具備する
    検出装置。
  6. 請求項5において、
    前記シールド電極と前記ガード電極とは電気的に接続されている
    検出装置。
  7. 放射線が照射されると電荷を発生する半導体と、
    前記半導体が有する主面に配置された複数の計測電極と、
    一の前記計測電極と他の前記計測電極との間に配置されたシールド電極
    とを具備する
    検出装置。
  8. 請求項5から7のうちのいずれか1項において、
    更に、複数の前記計測電極の各々により収集される電荷を個別に測定する測定部
    を具備する
    検出装置。
  9. 請求項5から8のうちのいずれか1項において、
    更に、前記放射線を遮蔽するコリメータを具備し、
    前記シールド電極は、前記主面の法線方向から見たときに前記コリメータと重なる位置に配置される
    検出装置。
  10. 請求項1から9のうちのいずれか1項において、
    更に、前記計測電極との間に電圧を印加するバイアス電極と、
    前記放射線の照射により発生する前記電荷と前記電圧とにより生じる電流の時間平均を測定する電流測定部
    とを具備する
    検出装置。
  11. 請求項1から10のうちのいずれか1項において、
    前記主面は成形加工された面に隣接している
    検出装置。
  12. 請求項1から11のうちのいずれか1項において、
    前記半導体は、Ge、Si、HgI、TlBr、CdTeまたはCdZnTeである
    検出装置。
  13. 請求項1から12のうちのいずれか1項に記載された検出装置を用いてX線を検出するX線CT(Computed Tomography)装置。
  14. 請求項1から12のうちのいずれか1項に記載された検出装置を用いてγ線を検出するPET(Positron Emission Tomography)装置。
  15. 請求項1から12のうちのいずれか1項に記載された検出装置を用いてγ線を検出するγカメラ装置。
  16. X線を検出してX線画像を作成するX線CT装置と、
    γ線を検出してγ線画像を作成するPET装置と、
    前記X線画像と前記γ線画像とを位置合わせして重ね合わせた合成画像を作成する合成装置
    とを具備し、
    前記X線と前記γ線とのうちの少なくとも一方は、請求項1から12のうちのいずれか1項に記載された検出装置により検出される
    X線CT−PET複合機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008096321A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Hitachi Ltd 産業用x線ct装置及び産業用x線ct装置によるx線検出方法
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