JP2005077096A - レールふく進測定装置及び測定方法並びに基準となるターゲットの設置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】左右の基準杭の前後のズレや測定車両の軌間中心線に対する回転ズレが発生している場合であっても正確且つ自動的にふく進を測定できようにする。
【解決手段】左右のレール8A,8Bを挟んだ両脇に設置した基準杭9A,9Bに基準杭ターゲット10A,10Bを設置し、これに対して角度の異なる二方向から光を照射してその反射光を受光する基準杭用測定光学装置2及び基準杭測距用光学装置20を準備する。また左右のレール側面に取り付けた反射面を備えた基準点ターゲット17A,17Bに対して光を照射してその反射光を受光する基準点用測定光学装置3を準備する。一方、測定車両1の走行位置を計測するエンコーダ4を準備し、これらの装置2〜4及び20からの出力信号に基づいて左右のレール8A,8Bの各ふく進を演算する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロングレールのふく進を光学的測定機器により自動的に測定する装置及び方法並びにその測定に際して基準点となるターゲットの設置方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、ロングレールにあっては、その伸縮量(ふく進)を定期的に測定し、ロングレールが座屈変形しないように保守点検を行っている。従来のふく進の測定は、レールを挟んだ左右の両脇に基準杭を打ち込んで固定し、当該基準杭どうしに水糸を張り(水糸を基準線とする)、水糸に定規を当てる等して左右の各レールの側面に付けたポンチマークが前記水糸からズレている量を測定し、過去の統計と比較することで、ふく進の度合いを検出するようにしている。
【0003】
ところが、従来のこれらの測定作業は、現場作業員が手作業で行わなければならず、非能率的であり、作業者個人によるバラツキが生じやすいという欠点があった。また基準杭が線路の両脇に設置されるものであるため、列車との接触事故を避けるために列車見張り員を多数必要とする等の欠点があった。しかも、測定箇所はロングレールの50〜200mごとに行わなければならず、測定する数が多く、作業に要する労力、時間及び移動距離が長くなり、作業員にかなりの負担を強いる結果となっていた。
【0004】
そのため、従来にあっては、特許文献1に示すように、光学的測定機器により自動的にレールのふく進を測定するようにしている。この特許文献1に記載された技術にあっては、先ず、走行中の車両の両側から光を照射し、基準杭からの反射光信号を受光して左右の反射信号の出力された時間の平均値を算出している。また同様に、左右のレール側面に設置した基準ブロックの立ち上がり及び立ち下がり信号を検出している。そして、前記基準杭からの反射信号が出力された時間の平均値から基準ブロックの立ち上がり信号発生時までの時間を演算し、当該時間に車両の速度を掛け算することで、レールのふく進を求めている。
なお、車両の速度は、基準ブロックの距離が予めわかっているので、基準ブロックからの反射光信号の立ち上がり信号及び立ち下がり信号が出力されたときの時間差から演算している。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−88711号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなレールのふく進測定方法であると、車両が軌間中心線に対して回転しているか又は車両の左右の光学的測定機器の設置位置が相互間で前後にズレていた場合には、これらのズレ量が検出誤差となって現れる欠点があった。
またレールの左右両脇に設けた基準杭の位置がレールの長手方向に対して前後にズレて位置していた場合にも両者間の平均値が光学的測定機器の設置位置であると認識されるので、前述のズレ量とは異なるズレ量が発生し、検出誤差となる欠点があった。
【0007】
本発明は従来の前記条件下においてもふく進の測定等ができるようにしたものであって、左右の基準杭の前後のズレや測定車両の軌間中心線に対する回転ズレが発生している場合であっても正確且つ自動的にふく進を測定することのできる装置及びこれによるふく進の測定方法並びに基準点となる位置へのターゲットの設置方法を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
而して、前記課題を解決するために本発明が採用した請求項1の手段は、線路の左右のレールを挟んだ両脇に設置された基準杭と、該基準杭に取り付けた反射面を備えた基準杭ターゲットと、この基準杭ターゲットに対して光を照射してその反射光を受光する基準杭用測定光学装置と、前記基準点ターゲットに対して前記基準杭用測定光学装置とは異なる角度で光を照射してその反射光を受光する基準杭測距用光学装置と、左右のレール側面に取り付けた反射面を備えた基準点ターゲットと、この基準点ターゲットに対して光を照射してその反射光を受光する基準点用測定光学装置と、測定車両の走行位置を計測するエンコーダと、該エンコーダからの出力信号及び前記両測定光学装置並びに基準杭測距用光学装置からの出力信号に基づいて左右のレールの各ふく進を演算する演算装置とで構成したことを特徴とするレールふく進測定装置である。
【0009】
この測定装置は、前記二つの測定光学装置及び基準杭測距用光学装置から発光される光を前記基準杭及びレール側面の基準点の各ターゲットに照射し、その反射光を受光することにより、各ターゲットの位置及び基準杭までの距離を測定演算している。そして、基準杭に対するレールの伸縮量を演算し、ふく進としている。このレールふく進測定装置は、請求項2及び3に示す以下の方法で使用される。
【0010】
すなわち、本発明が採用した請求項2の方法は、左右のレールの両脇に設置された基準杭からの反射光信号のうち、先に受光した基準杭からの反射光信号が出力された位置からレールに対して垂直な線を引き、該線の長さを軌間中心から左右の基準杭までの距離に設定して底辺とし、該底辺の両端と後に受光した基準杭からの反射光信号が出力された位置とを結んだ直角三角形を算出し、該直角三角形の斜辺と左右のレールとが交差する点の位置を求めると共に、左右のレール側面に取り付けたそれぞれの基準点ターゲットからの反射光信号が出力された位置を求め、前記直角三角形の斜辺と左右のレールとが交差する点の位置と左右の基準点ターゲットからの反射光信号が出力された位置とのズレ量を演算してレールのふく進としたことを特徴とするレールふく進の測定方法である。
【0011】
この測定方法の発明では、基準杭どうしを結んだ線を斜辺(従来の水糸に相当するものであり、基準線となる)とする直角三角形を求め、これに対するレールと接触する相似形の直角三角形を求めている。そして、レール側面のターゲットの位置と相似形の直角三角形の頂点の位置とのズレ量を求めることにより、ふく進としている。この測定方法は、従来の基準杭どうしを水糸で結んでこれに対するレール側面のポンチマークの位置を測定し、そのズレ量をふく進とする場合と同じ測定をしていることとなる。
【0012】
更に、本発明が採用した請求項3の方法は、レールのふく進測定位置において、レールの長手方向に対して垂直な面内に光線を発光させて、当該光線の位置で左右のレールの両脇の基準杭に基準杭ターゲットを設置すると共に、当該位置における左右のレール側面に光線を発光させ、レール側面の光線の位置に対し、現行の基準杭に水糸を張ってレール側面のポンチマークの位置を計測した現行のふく進量となるように基準点ターゲットの目盛りを合わせて設置するようにしたことを特徴とする基準となるターゲットの設置方法である。
【0013】
この発明によれば、基準杭に対して光線を照射し、その光線の位置に基準杭ターゲットを設置すればよい。一方、レール側面にあっては、当該レール側面に当てた光線の位置に対して現行のふく進量となるように基準点ターゲットの目盛りを合わせて設置することで、過去のふく進の統計をそのまま引き継いで利用することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の構成を図面に示す発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りである。図1乃至図3は本発明の第1の実施の形態のふく進測定装置に係るものであり、図1は全体の構成を模式的に表した斜視図、図2は各ターゲットからの反射光信号を受光したときのタイムチャート、図3はふく進の演算方法を示す図面である。図1に示す如く、この実施の形態のふく進測定装置は、測定車両の台車1に搭載された基準杭用測定光学装置2と、基準点用測定光学装置3と、基準杭測距用光学装置20と、台車1の走行位置を測定するエンコーダ4と、これらの各装置からの信号を入力してふく進を演算処理する演算装置5とを有している。
【0015】
図1に示す基準杭用測定光学装置2は、台車1上にレーザ光線の発光装置6を有し、これをハーフミラー7を介して左右に分光し、分光した左右のレーザ光線が一直線状となるようにしている。ふく進測定位置におけるレール8A,8Bの両脇には基準杭9A,9Bが設置されている。この基準杭9A,9Bのレール側の面には半円柱状の反射面を備えた基準杭用ターゲット10A,10Bが設置されており、前記レーザ光線の発光装置6から照射された光線の基準杭用ターゲット10A,10Bからの反射光をフォトセンサー11A,11Bで受光し、その信号をピーク検出器12を介して演算装置5へ出力するようになっている。
【0016】
また基準点用測定光学装置3も同様の構成を有している。すなわち、同装置3は、台車1上にレーザ光線の発光装置13を有し、これをハーフミラー14を介して左右に分光し、分光した左右のレーザ光線が一直線状となるようにしている。更に、左右に分光したレーザ光線は、ミラー15A,15B及び16A,16Bを介してレール側面に設けた基準点ターゲット17A,17Bへ照射されるようになっている。この基準点ターゲット17A,17Bには半円柱状の反射面を備えた基準点用ターゲット17A,17Bが設置されており、前記レーザ光線の発光装置13から照射された光線を反射させるようになっている。この基準点用ターゲット17A,17Bからの反射光は、フォトセンサー18A,18Bで受光され、その信号がピーク検出器12を介して演算装置5へ出力されるようになっている。
【0017】
一方、軌間中心から基準杭9A,9Bまでの距離を測定するための基準杭測距用光学装置20は、左右の基準杭9A,9Bに対して所定の角度でレーザ光線を照射する発光装置21A,21Bと、該発光装置21A,21Bから照射された光線の基準杭用ターゲット10A,10Bからの反射光を受光するフォトセンサー22A,22Bとからなる。フォトセンサー22A,22Bで受光した信号は、ピーク検出器12を介して演算装置5へ出力されるようになっている。
【0018】
更に、台車1の走行位置を測定するエンコーダ4は、レール上を走行する車輪19に連結されており、車輪19の回転量に応じて所定のパルスを演算装置5へ出力するようになっている。
【0019】
次に、このように構成されたレールふく進測定装置によるふく進の算出方法を説明する。基準杭用測定光学装置2及び基準点用測定光学装置3のレーザ光線発光装置6及び13は、それぞれレーザ光線を台車1の左右方向へ連続して発光している。台車1がレール上を走行すると、車輪19が回転し、その回転数に応じてエンコーダ4がパルスを発生する。従って、エンコーダ4からのパルス数を計測することにより、台車1の走行位置を求めることが可能である。
【0020】
台車1がふく進測定箇所に到達すると、基準杭用測定光学装置2及び基準点用測定光学装置3並びに基準杭測距用光学装置20から照射されたレーザ光線が、それぞれ基準杭9A,9B及び左右のレール8A,8Bの側面に設置されたターゲット10A,10B及び17A,17Bで反射する。そして、この反射光は、フォトセンサ11A,11B及び17A,17B並びに22A,22Bによって受光され、ピーク検出器12を介して演算装置5に出力される。この場合において、基準杭のターゲット10A,10Bは、半円柱状の反射面を有しており、台車1がレール中心線(軌間中心線)に対して平面視した状態でいずれかの方向へ回転ズレを発生させていたとしてもこれを受光することが可能である。
【0021】
図2は、各ターゲット10A,10B及び17A,17Bからの反射光信号を表したタイムチャートである。この例によれば、最初に左の基準杭9Aの基準杭ターゲット10Aから反射光信号KLが検知され、続いて右側レール8Bの基準点ターゲット17Bからの反射光信号RRが検知され、次に左側レール8Aの基準点ターゲット17Aからの反射光信号RLが検知され、最後に右側の基準杭9Bの基準杭ターゲット10Bからの反射光信号KRが検知されている。
【0022】
演算装置5は、これらの反射光信号と、エンコーダ4からの走行位置信号(パルス数)とからレールふく進を演算する。演算は、先ず、最初に検知された基準杭ターゲット10Aからの反射光信号KLが出力された位置において、レールに向かって垂直な線を引き、当該線を底辺の仮想線としている。そして、基準杭測定用光学装置2から照射されて基準杭ターゲット10A,10Bで反射し、フォトセンサー11A,11Bで受光されたレーザ光線と、基準杭測距用光学装置20のレーザ光線の発光装置21A,21Bから基準杭用光学装置2と異なる、ある決まった角度で照射されて基準杭ターゲット10A,10Bで反射し、フォトセンサー22A,22Bで受光されたレーザ光線とから三角測量の原理を利用して軌間中心から基準杭までの距離(LL及びLR)を算出している。
【0023】
これにより、前記底辺仮想線の両端D,Eが求められる(つまり、底辺の長さが求められる)。然る後は、この両端D,Eと、基準杭9Bのターゲット10Bの位置(図3では符号F)とを連結し、直角三角形DEFを形成する。今、前記底辺と左右のレール8A,8Bとが交差する点をM,Hとし、また直角三角形DEFの斜辺(従来の水糸に相当し、基準線となる)FDと左右のレール8A,8Bとが交差する点をJ,Nとし、左右のレール側面に設けた基準点ターゲット17A,17Bの反射光信号が得られる位置をS,Qとする。またエンコーダ4のパルス信号の1パルスの間隔をPとする。
【0024】
図3に示すように、この状態において、底辺の端点Eから基準杭9Bのターゲット10Bまで距離EFは(KR−KL)×Pとなり、底辺から右側レール8Bの基準点ターゲット17Bまでの距離HQは(RR−KL)×Pとなる。また底辺から左側レール8Aの基準点ターゲット17Aまでの距離MSは(RL−KL)×Pとなる。更に、底辺から三角形DEFの斜辺(基準線)と各レール8A,8Bとが交差する点までの距離は、右側レール8BのHJの場合が、
【0025】
【数1】
Figure 2005077096
となり、左側レール8AのMNの場合が、
【0026】
【数2】
Figure 2005077096
となる。
【0027】
演算装置5は、前記各距離FE、HQ、MSと、HJ及びMNとから、左右のレール8A及び8Bのふく進を求めている。左側レール8Aのふく進量XL(=NS)は、(MS−MN)により求めることができ、また右側レール8Bのふく進量XR(=QJ)は、(HJ−HQ)により求めることができる。これを数式で表すと、左側レール8Aのふく進量XLは、
【数3】
Figure 2005077096
となり、また右側レール8Bのふく進量XRは、
【数4】
Figure 2005077096
となる。
【0028】
これにより演算装置5は、自動的に左右のレール8A,8Bのふく進量を求めることが可能である。この演算装置5による上記ふく進の算出方法は、従来の基準杭に水糸を張り、定規を用いて作業員が測定する方法と同じ原理となる。つまり、三角形DEFの斜線DFが従来の基準杭に張設された水糸(基準線)と同じであり、斜線DFに対する左右のレール側面8A,8Bのターゲット17A,17Bのズレ量(ふく進)NS及びQJを求めることは、従来の水糸に対するポンチマークのズレ量を作業員が定規で測定していることと同じ結果が得られる。このような結果が得られるのは、底辺DEを引き、三角形DEFを作成し、これと相似形である三角形DHJと、三角形DMNとを作成してレールふく進量を演算しているためである。
【0029】
このようなレールふく進の演算方法であれば、台車1がレール8A,8Bの軌間中心線に対して回転(レールの向きに対して台車の向きが傾いている姿勢)している場合であっても、各レール8A,8Bにおけるふく進は常に同じ数値を示すようになり、回転の影響を受けることがない。これは前記各数式による演算方法で回転ブレのないときと、回転ズレを起こしているときのふく進量を演算して求めたことより明らかである。台車1の回転の影響を受けない理由は、本発明のふく進の演算方法が、底辺DEを引き、三角形DEFを作成し、これと相似形である三角形DHJと、三角形DMNとを作成してレールふく進量を演算しているためである。また軌間中心から基準杭9A,9Bまでの距離は、現場によって異なっているがこれを正確に測距することが可能である。更に、レーザ光線を利用した自動的なふく進の測定であり、測定台車1を走行させた状態で連続してふく進の測定が可能となるものである。
【0030】
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、前記測定光学装置2及び3により、基準杭及び左右のレール側面に基準となるターゲットを設置せんとするものである。ターゲットの設置に際しては、現行の基準杭に水糸を張り、作業員が手作業で定規をあててレール側面のポンチマークのズレ量を測定し、予めふく進を求めておくことが必要である。この実施の形態における測定光学装置2及び3はレールに対して垂直な同一平面内に設置されている。測定光学装置2及び3は、一つの発光装置から照射されたレーザ光線を四つに分光してレール両脇の基準杭へ照射する基準杭用光線と、左右のレールの側面へ照射するレール用光線とする方式のものであってもよい。なお、図示は省略する。
【0031】
先ず、ふく進の測定位置において、測定台車1の測定光学装置2から分光して一直線状となるようにしたレーザ光線をレールの両脇に固定設置された基準杭に対して照射する。そして、これに合わせて半円柱状の基準杭用ターゲットを設置すればよい。一方、レール側面に設置する基準点用ターゲットの場合は、測定光学装置3から分光してレール側面へ照射したレーザ光線の位置を仮の基準点(目盛りゼロ)とする。そして、予め水糸と定規とを用いて測定しておいた現行のふく進と同じ値になるように、基準点ターゲットの目盛りを合わせてレール側面へ設置すればよい。この設置は、自動化することも可能である。これにより、過去のふく進の統計を加工することなくそのまま利用することが可能である。
【0032】
ところで、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。例えば、基準杭用測定光学装置2及び基準点用測定光学装置3は、一つのレーザ光線を左右に分光して一直線状になるようにした場合を説明したが、左右にそれぞれ独立した発光装置を用いてレーザ光線を左右の各基準杭又は左右のレールの側面のターゲットへ照射するようにしてもよい。また基準杭用測定光学装置2と、基準点用測定光学装置3とは台車1の前後方向へ離れて設置した場合を説明したが、同一垂直面上において上下に設置することも可能である。更に、基準杭9A,9B等の反射面を半円柱状にした場合を説明したが、平面状であってもよい。それに加えて、反射面の材質を広範囲の入射角度に対しても受光することのできる例えばテープ材料等を用いることも可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にあっては、線路の左右のレールを挟んだ両脇に設置された基準杭と、該基準杭に取り付けた反射面を備えた基準杭ターゲットと、この基準杭ターゲットに対して光を照射してその反射光を受光する基準杭用測定光学装置と、前記基準点ターゲットに対して前記基準杭用測定光学装置とは異なる角度で光を照射してその反射光を受光する基準杭測距用光学装置と、左右のレール側面に取り付けた反射面を備えた基準点ターゲットと、この基準点ターゲットに対して光を照射してその反射光を受光する基準点用測定光学装置と、測定車両の走行位置を計測するエンコーダと、該エンコーダからの出力信号及び前記両測定光学装置並びに基準杭測距用光学装置からの出力信号に基づいて左右のレールの各ふく進を演算する演算装置とで構成したから、測定車両を走行させながらふく進の自動測定が可能である。
【0034】
また本発明にあっては、測定車両の回転ズレや基準杭の前後の位置ズレ等の影響を受けることなく、正確なふく進の測定が可能である。更に、測定車両を走行させて自動的に行うふく進の測定であり、作業員の個人差による測定結果のバラツキもなく、また列車見張り員が不要であり、多数の測定箇所があってもまたその作業範囲の距離が相当に長い場合であっても作業員の負担となる等のこともない。
【0035】
また本発明のふく進の測定方法は、左右のレールの両脇に設置された基準杭からの反射光信号のうち、先に受光した基準杭からの反射光信号が出力された位置からレールに対して垂直な線を引き、該線の長さを軌間中心から左右の基準杭までの距離に設定して底辺とし、該底辺の両端と後に受光した基準杭からの反射光信号が出力された位置とを結んだ直角三角形を算出し、該直角三角形の斜辺と左右のレールとが交差する点の位置を求めると共に、左右のレール側面に取り付けたそれぞれの基準点ターゲットからの反射光信号が出力された位置を求め、前記直角三角形の斜辺と左右のレールとが交差する点の位置と左右の基準点ターゲットからの反射光信号が出力された位置とのズレ量を演算してレールのふく進としたから、従来の基準杭どうしを水糸で結んでこれに対するレール側面のポンチマークの位置を定規で測定し、そのズレ量をふく進とする場合と同じ測定を自動化していることとなる。
【0036】
更に、本発明にあっては、レールのふく進測定位置において、レールの長手方向に対して垂直な面内に光線を発光させて、当該光線の位置で左右のレールの両脇の基準杭に基準杭ターゲットを設置すると共に、当該位置における左右のレール側面に光線を発光させ、レール側面の光線の位置に対し、現行の基準杭に水糸を張ってレール側面のポンチマークの位置を計測した現行のふく進量となるように基準点ターゲットの目盛りを合わせて設置するようにしたから、過去のふく進の統計をそのまま引き継いで利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る測定装置の全体構成を模式的に表した斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の測定装置に係るものであり、各ターゲットからの反射光信号を受光したときのタイムチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態の測定装置のふく進の演算方法を示す図面である。
【符号の説明】
1…測定車両(台車)、2…基準杭用測定光学装置、3…基準点用測定光学装置、4…エンコーダ、5…演算装置、6…レーザ光線発光装置、7…ハーフミラー、8A,8B…レール、9A,9B…基準杭、10A,10B…基準杭ターゲット、11A,11B…フォトセンサ、12…ピーク検出器、13…レーザ光線発光装置、14…ハーフミラー、15A,15B,16A,16B…ミラー、17A,17B…基準点ターゲット、18A,18B…フォトセンサ、
19…エンコーダ用の車輪、20…基準杭測距用光学装置

Claims (3)

  1. 線路の左右のレールを挟んだ両脇に設置された基準杭と、該基準杭に取り付けた反射面を備えた基準杭ターゲットと、この基準杭ターゲットに対して光を照射してその反射光を受光する基準杭用測定光学装置と、前記基準点ターゲットに対して前記基準杭用測定光学装置とは異なる角度で光を照射してその反射光を受光する基準杭測距用光学装置と、左右のレール側面に取り付けた反射面を備えた基準点ターゲットと、この基準点ターゲットに対して光を照射してその反射光を受光する基準点用測定光学装置と、測定車両の走行位置を計測するエンコーダと、該エンコーダからの出力信号及び前記両測定光学装置並びに基準杭測距用光学装置からの出力信号に基づいて左右のレールの各ふく進を演算する演算装置とで構成したことを特徴とするレールふく進測定装置。
  2. 左右のレールの両脇に設置された基準杭からの反射光信号のうち、先に受光した基準杭からの反射光信号が出力された位置からレールに対して垂直な線を引き、該線の長さを軌間中心から左右の基準杭までの距離に設定して底辺とし、該底辺の両端と後に受光した基準杭からの反射光信号が出力された位置とを結んだ直角三角形を算出し、該直角三角形の斜辺と左右のレールとが交差する点の位置を求めると共に、左右のレール側面に取り付けたそれぞれの基準点ターゲットからの反射光信号が出力された位置を求め、前記直角三角形の斜辺と左右のレールとが交差する点の位置と左右の基準点ターゲットからの反射光信号が出力された位置とのズレ量を演算してレールのふく進としたことを特徴とするレールふく進の測定方法。
  3. レールのふく進測定位置において、レールの長手方向に対して垂直な面内に光線を発光させて、当該光線の位置で左右のレールの両脇の基準杭に基準杭ターゲットを設置すると共に、当該位置における左右のレール側面に光線を発光させ、レール側面の光線の位置に対し、現行の基準杭に水糸を張ってレール側面のポンチマークの位置を計測した現行のふく進量となるように基準点ターゲットの目盛りを合わせて設置するようにしたことを特徴とする基準となるターゲットの設置方法。
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