JP2005075994A - 耐熱性弾性材料およびその製造方法 - Google Patents

耐熱性弾性材料およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、電子写真装置用定着ロール等の耐熱性弾性部材に使用される耐熱性弾性材料を提供することにある。
【解決手段】耐熱性弾性材料として、金属アルコキシドと有機ケイ素化合物との反応によって得られる有機・無機ハイブリッドと、シラン変性ポリアミドイミド樹脂との混合物を使用する。

Description

本発明は、電子写真装置に使用される熱定着ロール、電子部材から発生する熱をヒートシンクに伝達する熱伝導シート、電子部品における絶縁膜等に使用される耐熱性弾性材料および該耐熱性弾性材料の製造方法に関するものである。
熱定着ロール、熱伝導シート、絶縁膜等に使用される材料は絶縁性、熱伝導性、耐熱性が良好であることが必要である。従来、上記材料としては、耐熱性を向上させるための無機化合物を混合したシリコーンゴムが提供されている。上記無機化合物として酸化鉄(ベンガラ)や酸化セリウムを用いたシリコーンゴムは200℃以上の温度下での連続使用にも耐えると云われている。しかし上記無機化合物の添加はシリコーンゴムの耐熱性を向上せしめる一方、熱伝導性や可撓性を劣化せしめ、機械的、電気的特性劣化の原因となる。
上記シリコーンゴムに対して有機・無機ハイブリットが可撓性の高い耐熱性材料として注目されている。上記有機・無機ハイブリットは金属アルコキシドと末端に水酸基を有する有機ケイ素化合物とのゾルゲル反応によって得られる。
上記有機・無機ハイブリットはシリコーンゴムに比べると低粘度であるから無機充填材の配合が容易であり、しかも酸化鉄や酸化セリウム等の耐熱性を向上せしめる無機化合物を添加することなく、無機成分による高い耐熱性を有するので、上記材料としての高い可能性を有している(例えば特許文献1および2参照)。
特開平9−96986号公報 特開2001−222176号公報
上記有機・無機ハイブリットは有機成分による可撓性は有するが、引張り強度や伸びと云う機械的特性ではシリコーンゴムに劣り、適切なフィラーを添加することによって材料特性を向上させる必要がある。しかし、フィラーの添加は、種類によって50質量%を超えた配合では極度の材料特性低下を招く。そのためにフィラー高配合でなおかつゴム弾性が要求される材料には適用することが困難である。
本発明は上記課題を解決するための手段として、シラン変性ポリアミドイミド樹脂と、金属アルコキシドと有機ケイ素化合物との反応によって得られる有機・無機ハイブリットからなることを特徴とする耐熱性弾性材料を提供する。
上記有機ケイ素化合物は片末端または両末端に金属アルコキシドと反応可能な官能基を有するオルガノシロキサンであることが望ましく、また上記金属アルコキシドの金属は、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、ランタン、セリウム、カドミウム、タンタル、タングステンのうちの一種または二種以上の金属であることが望ましい。また上記シラン変性ポリアミドイミド樹脂は、分子内に上記有機・無機ハイブリットの金属アルコキシドおよび/または有機ケイ素化合物と反応可能な官能基を有することが望ましく、また通常上記シラン変性ポリアミドイミド樹脂は、上記有機・無機ハイブリット100質量部に対して0.5〜50質量部添加されている。上記耐熱性弾性材料には良熱伝導材が混合されていることが望ましく、該良熱伝導材は金属および/または金属酸化物および/または金属窒化物および/または金属炭化物の微粒子であることが望ましい。
更に本発明では金属アルコキシドと有機ケイ素化合物とを反応させて有機・無機ハイブリットゾルとし、該有機・無機ハイブリットゾル中にシラン変性ポリアミドイミド樹脂溶液を添加混合し、得られた混合液を加熱ゲル化せしめる耐熱性弾性材料の製造方法が提供される。
上記シラン変性ポリアミドイミド樹脂と、有機・無機ハイブリットからなる耐熱性弾性材料は、熱伝導性、放熱性に優れる。特に窒化ホウ素等のセラミック微粒子を添加すると、放熱性に優れた材料が得られる。
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明の耐熱性弾性材料は、シラン変性ポリアミドイミド樹脂と、金属または半金属のアルコキシドと有機ケイ素化合物との反応によって得られる有機・無機ハイブリットと、良熱伝導材とを含むゾル液を加熱ゲル化せしめることによって得られる。
〔シラン変性ポリアミドイミド樹脂〕
本発明で使用されるシラン変性ポリアミドイミド樹脂とは、カルボキシル基および/または酸無水物基を分子末端に有するポリアミドイミド樹脂と、グリシドールとアルコキシシラン部分縮合物との脱アルコール反応によって得られるグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン縮合物とを、閉環エステル化反応させてなるものであり、例えば、該シラン変性ポリアミドイミド樹脂は特開2001−240670に開示されている。
該シラン変性ポリアミドイミド樹脂は、分子内に有機・無機ハイブリットの金属アルコキシドおよび/または有機ケイ素化合物と反応可能な官能基を有する。該官能基としては、例えば、シラノール基、カルビトール基等がある。
〔金属または半金属のアルコキシド〕
本発明で使用される金属または半金属アルコキシドの金属または半金属の種類としては、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、ランタン、セリウム、カドミウム、タンタル、タングステン等のアルコキシドを形成し得る金属または半金属が挙げられるが、特に望ましい金属はチタン、ジルコニウム、ケイ素である。
またアルコキシドの種類としては特に限定されることなく、例えばメトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド等が挙げられる。
上記金属または半金属アルコキシドはアセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸イソプロピル等のアセト酢酸エステル等の化学修飾剤によって化学修飾されることが望ましい。
〔有機ケイ素化合物〕
本発明の有機ケイ素化合物としては、例えば、ジアルキルジアルコキシシラン、望ましくは片末端または両末端シラノールポリジメチルシロキサンのような、片末端または両末端に金属または半金属のアルコキシドと反応可能な官能基を有するポリオルガノシロキサン等を使用することが出来る。
該ジアルキルジアルコキシシランとしては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジプロポキシシラン、ジプロピルジブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジプロポキシシラン、ジフェニルジブトキシシラン等が挙げられる。
上記ポリオルガノシロキサンは、一般に重量平均分子量が400〜80000の範囲にあるものが使用されるが、耐熱性の点からみて重量平均分子量は15000以上であるものが好ましい。
成形された弾性材料の使用状況が200℃以下の低温条件下では、重量平均分子量が400〜15000の範囲にあるにあるポリオルガノシロキサンを使用することが望ましい。また、200℃以上の高温条件下では、重量平均分子量が15000〜80000のポリオルガノシロキサンを使用することが望ましい。該オルガノシロキサンの重量平均分子量が15000を超えると、高粘度となり合成が困難となるため、溶剤により希釈等する必要がある。
該オルガノシロキサンの重量平均分子量が80000以上であると、ゾル液の粘度が高くなり過ぎて作業性が悪くなる。また該オルガノシロキサンの重量平均分子量が15000以下であると、得られる弾性材料の耐熱性が劣る。
該ポリオルガノシロキサンの片末端または両末端に存する金属または半金属のアルコキシドと反応可能な官能基とは、例えば以下に示される官能基(化学式1〜化学式13)である。なお化学式のRおよびR´は、メチレン、アルキレン、アルキルを示す。
Figure 2005075994
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このような官能基を有するポリオルガノシロキサンは、金属または半金属アルコキシドと円滑に反応し易い。
〔良熱伝導材〕
本発明で使用される良熱伝導材としては、例えば、銅、アルミニウム、銀、ステンレス等の金属粉、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化セリウム等の金属酸化物粉、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化クロム、窒化ケイ素、窒化タングステン、窒化マグネシウム、窒化モリブデン、窒化リチウム等の金属窒化物、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化タンタル、炭化チタン、炭化鉄、炭化ホウ素等の金属炭化物等の微粒子があり、通常粒度は0.1μm〜30μm程度である。
〔耐熱性弾性材料の製造〕
本発明の耐熱性弾性材料は、有機・無機ハイブリットゾル液にシラン変性ポリアミドイミド樹脂を混合し得られた混合液を、基材上に塗布後、加熱ゲル化せして製造される。
本発明の有機・無機ハイブリットは、上記有機ケイ素化合物の片末端または両末端の金属または半金属のアルコキシドと反応可能な官能基と金属または半金属のアルコキシドとの加水分解を伴う縮合反応によって合成される。該縮合反応は80℃以上に加熱して上記ケイ素化合物を低粘度化した状態で行われる。
有機・無機ハイブリットを製造するには、まず、所望の金属または半金属のアルコキシドの加水分解物と、上記有機ケイ素化合物等の有機成分とを反応させ、有機・無機ハイブリットゾル液を調製する。該有機成分は、加水分解前のアルコキシドに対して配合してもよいし、加水分解したアルコキシドに対して配合してもよい。
具体的には、上記有機ケイ素化合物の溶液中に上記金属または半金属アルコキシドあるいは所望なれば上記化学修飾剤によって修飾された金属または半金属アルコキシドを滴下する。
上記有機ケイ素化合物溶液に使用する溶液としては、例えばメタノール、エタノール等の各種アルコールの他、アセトン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン等が一般的に使用される。
なお上記有機ケイ素化合物溶液は、過剰に存在する水分や低分子量成分を除去するために加熱処理することが望ましい。水分除去を行えば、有機ケイ素化合物溶液中に金属または半金属アルコキシドを添加した場合、該金属または半金属アルコキシドの残存水分による加水分解が防止出来、金属または半金属アルコキシドの滴下速度を早めて有機・無機ハイブリットの合成を短時間に行うことが出来、また低分子量成分残存による有機・無機ハイブリットの表面のべたつき、機械的強度の劣化等の不具合を効果的に解消することが出来る。
上記有機ケイ素化合物溶液は塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸等を添加して酸処理されることが望ましい。該酸は、通常、有機ケイ素化合物溶液のpHが4〜7の範囲になるように有機ケイ素化合物溶液に添加される。
有機ケイ素化合物溶液に加えられる金属アルコキシドを化学修飾剤によって化学修飾する場合、該化学修飾剤は金属アルコキシド1モルに対して1.5モル以下の量、望ましくは0.5モル以上の量で使用される。
上記金属または半金属アルコキシドの上記有機ケイ素化合物に対する添加量は、通常モル比で1:0.1〜1:10の範囲とする。また該金属または半金属アルコキシドに対して該有機ケイ素化合物は80体積%程度であることが望ましい。上記比率よりも金属または半金属成分が多いと該金属または半金属成分が粒塊を形成して、得られる有機・無機ハイブリット材料にうねりや気孔が形成され、また有機ケイ素化合物が多いと無機成分によるシナジー効果が現れず、有機成分の特性に近づく。
上記有機・無機ハイブリットゾル液には、更に、上記シラン変性ポリアミド樹脂が添加、混合される。該シラン変性ポリアミドイミド樹脂の添加量は、有機・無機ハイブリット100質量部に対して0.5〜50質量部添加される。
また更に、有機・無機ハイブリットゾル液にシラン変性ポリアミドイミド樹脂を混合した混合液に、上記良熱伝導性材を添加しても良い。該良熱伝導材の添加量は、通常、有機・無機ハイブリットに対して0.5〜90質量%程度である。本発明の有機・無機ハイブリットゾル液は、フィラー分散性に優れるので、容易に該良熱伝導性材を均一に分散させることが出来る。
また上記良熱伝導材のうち数μm程度の粒子径を持つ微小粒子は、増粘剤としても作用するので、該ゾル液を増粘し、かつチクソトロピックな粘度特性を与える。従って、厚い塗膜を容易に形成することが出来る。
なお上記有機・無機ハイブリットゾル液には、該良熱伝導材以外に、所望により、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、粘度調節剤等の充填剤を添加してもよい。
以上のようにして得られる有機・無機ハイブリットゾル液は、白濁化することなく、かつポットライフの長いゾル液となる。
〔耐熱性弾性材料およびその製造方法〕
本発明の耐熱性弾性材料は、上記シラン変性ポリアミドイミド樹脂と有機・無機ハイブリットゾル液の混合液をゲル化させたものである。ゲル化は、通常基材上に該混合液を塗布し、加熱することによって行われる。該混合液は、注型成形、押出成形等によって形状化され、一定の雰囲気下にて焼成される。また芯型や基材となる部材表面に塗布され、加熱ゲル化することによって芯型や基材表面に所定形状の弾性材料を形成しうる。なお加熱条件は、通常60℃〜300℃、20秒〜8時間行われる。
本発明の耐熱性弾性材料は、耐熱性、導電性、弾性、密着性に優れる。
本発明の耐熱性弾性材料は、適度な柔軟性を有しており他の部材との密着性に優れる。他の部材との接触面積が大きくなるので、本発明の耐熱性弾性材料は放熱特性に優れる。
本発明の耐熱性弾性材料は、例えば、電子写真方式の定着部材(定着ロール、定着ベルト)等に使用される。
以下に本発明を更に具体的に説明するための実施例を記載する。
〔実施例1〕
ポリジメチルシロキサン(東芝シリコーン製、XF3905、重量平均分子量20000)0.7molを、容器内において、80℃、30分の条件で攪拌した。攪拌後、1molのジルコニウムポロポキシド(TPZR、日本曹達製)に1.5molの酢酸エチルで化学修飾された無機成分を、該容器へ滴下、混合して有機・無機ハイブリットゾル液を調製した。
該ゾル液に、等容量のDMFで希釈したシラン変性ポリアミドイミド樹脂(コンポラセンH901、荒川化学株式会社製)を、60℃で攪拌しながら30分かけて滴下、混合した。なお該シラン変性ポリアミドイミド樹脂の総滴下量は、10質量%であった。
シラン変性ポリアミドイミド樹脂を含むゾル液をポリテトラフルオロエチレン製型に流し込み、空気雰囲気下、80℃で30分、120℃で90分、250℃まで4時間かけて昇温し、250℃で30分焼成した。その後、該ポリテトラフルオロエチレン製型より弾性シート(厚さ3mm)を得た。該弾性シートの弾性率(N/mm2)、最大点応力(N/mm2)を測定した。結果は表1に示した。なお該弾性シートの比較例として、耐熱性シリコーンゴムからなるシート(比較例1)の弾性率(N/mm2)等も測定したので、その結果もあわせて表1にしめした。
Figure 2005075994
実施例1のシートは、比較例1のシートと比較して低硬度性、伸張性に優れることが確かめられた。
〔実施例2〕
ポリジメチルシロキサン(東芝シリコーン製、XF3905、重量平均分子量20000)0.35molを、容器内において、80℃、30分の条件で攪拌した。攪拌後、1molのジルコニウムポロポキシド(TPZR、日本曹達製)に1.5molの酢酸エチルで化学修飾された無機成分を、該容器へ滴下、混合して有機・無機ハイブリットゾル液を調製した。
該ゾル液に、等容量のDMFで希釈したシラン変性ポリアミドイミド樹脂(コンポラセンH901、荒川化学株式会社製)を、60℃で攪拌しながら30分かけて滴下、混合した。なお該シラン変性ポリアミドイミド樹脂の総滴下量は、20質量%であった。
シラン変性ポリアミドイミド樹脂を含むゾル液に、窒化ホウ素、アエロジル、触媒を適量添加、混合した。その後、該ゾル液をステンレスロール表面にディスペンサーで3mmの弾性被膜を形成した。その後、該皮膜を80℃で30分、120℃で90分、250℃まで4時間かけて昇温し、250℃で30分焼成し、さらに200℃で100時間放置し、表面処理を行った。得られたロールを電子写真装置の定着ユニットの定着ロールとして組み込み、該装置を作動させた。該定着ロールは、ある温度域にてトナー離型性に優れ、良好な画質を得ることが出来、実用化の可能性を示した。
〔実施例3〕
ポリジメチルシロキサン(東芝シリコーン製、XF3905、重量平均分子量20000)0.7molを、容器内において、80℃、30分の条件で攪拌した。攪拌後、1molのジルコニウムポロポキシド(TPZR、日本曹達製)に1.5molの酢酸エチルで化学修飾された無機成分を、該容器へ滴下、混合して有機・無機ハイブリットゾル液を調製した。
該ゾル液に、等容量のDMFで希釈したシラン変性ポリアミドイミド樹脂(コンポラセンH901、荒川化学株式会社製)を、60℃で攪拌しながら30分かけて滴下、混合した。なお該シラン変性ポリアミドイミド樹脂の総滴下量は、10質量%であった。
このゾル液に、アルミナ(昭和電工(株)製、粒子径40μm)を、ゾル液100gに対して500gを添加し、二軸混練機にて混練した。混練後、Tダイによる押出しシート成形を実施した。得られたゲルシートを120℃×2時間、200℃×4時間、250℃×30分の条件で焼成して、熱伝導性シートを得た。該熱伝導性シートの熱伝率は、4.5W/m・Kであった。
〔比較例〕
ポリジメチルシロキサン(東芝シリコーン製、XF3905、重量平均分子量20000)0.7molを、容器内において、80℃、30分の条件で攪拌した。攪拌後、1molのジルコニウムポロポキシド(TPZR、日本曹達製)に1.5molの酢酸エチルで化学修飾された無機成分を、該容器へ滴下、混合して有機・無機ハイブリットゾル液を調製した。
このゾル液に、アルミナ(昭和電工(株)製、粒子径40μm)を、ゾル液100gに対して500gを添加し、二軸混練機にて混練した。混練後、Tダイによる押出しシート成形を実施した。得られたゲルシートを120℃×2時間、200℃×4時間、250℃×30分の条件で焼成して、熱伝導性シートを得た。該熱伝導性シートの熱伝率は、3.8W/m・Kであった。
本発明の耐熱性弾性材料は、良好な熱伝導性、耐熱性、柔軟性を有し、電子写真装置の定着部材等の耐熱性弾性部材に使用することが出来る。

Claims (8)

  1. シラン変性ポリアミドイミド樹脂と、金属アルコキシドと有機ケイ素化合物との反応によって得られる有機・無機ハイブリッドからなることを特徴とする耐熱性弾性材料
  2. 上記有機ケイ素化合物は片末端または両末端に金属アルコキシドと反応可能な官能基を有するオルガノシロキサンである請求項1に記載の耐熱性弾性材料
  3. 上記金属アルコキシドの金属は、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、ランタン、セリウム、カドミウム、タンタル、タングステンのうちの一種または二種以上の金属である請求項1または2に記載の耐熱性弾性材料
  4. 上記シラン変性ポリアミドイミド樹脂は、分子内に上記有機・無機ハイブリッドの金属アルコキシドおよび/または有機ケイ素化合物と反応可能な官能基を有する請求項1〜3に記載の耐熱性弾性材料
  5. 上記シラン変性ポリアミドイミド樹脂は、上記有機・無機ハイブリッド100質量部に対して0.5〜50質量部添加されている請求項1〜4に記載の耐熱性弾性材料
  6. 上記耐熱性弾性材料には良熱伝導材が混合されている請求項1〜5に記載の耐熱性弾性材料
  7. 該良熱伝導材は金属および/または金属酸化物および/または金属窒化物および/または金属炭化物の微粒子である請求項6に記載の耐熱性弾性材料
  8. 金属アルコキシドと有機ケイ素化合物とを反応させて有機・無機ハイブリッドゾルとし、該有機・無機ハイブリッドゾル中にシラン変性ポリアミドイミド樹脂溶液を添加混合し、得られた混合液を加熱ゲル化せしめることを特徴とする請求項1〜7に記載の耐熱性弾性材料の製造方法
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