JP2005069846A - 術後癌患者の予後判定方法 - Google Patents

術後癌患者の予後判定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005069846A
JP2005069846A JP2003299467A JP2003299467A JP2005069846A JP 2005069846 A JP2005069846 A JP 2005069846A JP 2003299467 A JP2003299467 A JP 2003299467A JP 2003299467 A JP2003299467 A JP 2003299467A JP 2005069846 A JP2005069846 A JP 2005069846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lectin
prognosis
cancer
fraction
patient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003299467A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4253233B2 (ja
Inventor
Shin Yazawa
伸 矢澤
Junko Takahashi
順子 高橋
Hiroko Yagihashi
裕子 八木橋
Toyo Nishimura
東洋 西村
Takayuki Asao
高行 浅尾
Shinji Hashimoto
信次 橋本
Naohisa Kochibe
直久 巨智部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2003299467A priority Critical patent/JP4253233B2/ja
Publication of JP2005069846A publication Critical patent/JP2005069846A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4253233B2 publication Critical patent/JP4253233B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

【課題】 癌に浸食された臓器や組織を摘出した術後癌患者の予後をより正確に且つ簡便に予測判定する方法を提供する。
【解決手段】 癌に侵食された臓器組織切除手術後の患者の予後を判定する方法であって、患者の血液中に存在するα1−酸性糖タンパク質について3鎖及び4鎖構造を有するN型糖鎖の存在比率と当該N型糖鎖に付加したフコースの修飾率を求め、健常人の算出値と比較した場合、術後癌患者の当該数値が健常人から割り出したカットオフ値を共に上回るときに、予後不良の可能性ありと判定することを特徴とする術後癌患者の予後判定方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、術後癌患者の予後を予測判定するための方法に関する。
癌に侵食された臓器組織は、外科的手段により当該臓器組織を切除して、それ以上の癌組織の拡大を阻むことが一般に行われている。しかしながら、癌組織の摘出手術が成功した患者であっても、その後、再発や転移を起こす事例も数多く存在する。従って、術後においても化学療法ならびに再発モニタリングを実施することが必要であり、この場合に再発や転移が起こる可能性を簡易に予測できれば治療方針を決定する上で極めて有用である。
現在、腫瘍マーカーを用いた癌診断方法が広く行われており、これにより癌の有無、癌種の絞り込み、或いは形成部位の判別ができる可能性が高いが、一方で多くの腫瘍マーカーには、癌に関係なく数値が高値を示す場合など不確実なところもあり、検査には慎重を要する。また、検査方法の多くは、抗体を用いたRIA法、ELISA法による血液検査が主体であり、現在少なくとも27種類の腫瘍マーカーが知られているが、ヒトに生じる全ての癌を網羅しているわけではない。さらに、低分化癌のグループに属する癌は、特徴的な腫瘍マーカーを産生せず、進行癌においても腫瘍マーカーは正常値を示すことが知られている。また、癌以外の疾患たとえば慢性肝炎、結核などにおいても腫瘍マーカーが陽性になることがあり注意を要する。
また最近では、肝癌(原発性、転移性問わず)及び胚細胞性腫瘍などの診断に以前から用いられてきたαフェトプロテインの糖鎖構造が癌種によって異なることが明らかになってきており、糖鎖構造の違いから癌種を特定しようという試みがなされている。しかし、特定できる癌種は肝癌等のαフェトプロテインの発現が認められるものに限定される。
このように、癌の種類を問わず、術後の再発をモニタリングできるマーカーは未だ見出されていない。
本発明は、癌に浸食された臓器や組織を摘出した術後癌患者の予後をより正確に且つ簡便に予測判定する方法を提供することを目的とする。
発明者らは、炎症マーカーの1つとして従来から知られているα1−酸性糖タンパク質の糖鎖構造の変化に着目し、癌組織を切除した患者の術後の癌再発、転移の状況を詳細に観察した結果、該タンパク質糖鎖構造の変化及びフコースの付加修飾率が、癌再発や転移と有意に相関し、これを用いて予後の判定が可能であることを見出し本発明を完成した。
すなわち本発明は、癌に侵食された臓器組織切除手術後の患者の予後を判定する方法であって、患者の血液中に存在するα1−酸性糖タンパク質について3鎖及び4鎖構造を有するN型糖鎖の存在比率と当該N型糖鎖に付加したフコースの修飾率を求め、健常人の算出値と比較した場合、術後癌患者の当該数値が健常人から割り出したカットオフ値を共に上回るときに、予後不良の可能性ありと判定することを特徴とする術後癌患者の予後判定方法を提供するものである。
また本発明は、癌に侵食された臓器組織切除手術後の患者の予後を判定する方法であって、患者の血液中に存在するα1−酸性糖タンパク質を交叉親和性免疫電気泳動により分画し、得られた画分Co、Aw及びAs(ここで、CoはCon Aレクチンに対して無反応である画分、AwはAALレクチンに対して弱く反応する画分、AsはAALレクチンに対して強く反応する画分を示す)についてその存在率を算出して以下のI〜Vにグレード分けし、グレードIV又はVの状態が持続したときに、予後不良の可能性ありと判定することを特徴とする術後癌患者の予後判定方法を提供するものである。
I)Co≦50%で、且つAw+As≦70%
II)Co≦50%で、且つAw+As>70%
III)Co>50%で、且つAw+As≦70%
IV)Co>50%で、且つ70%<Aw+As≦80%
V)Co>50%で、且つ80%<Aw+As
更に本発明は、マンノースと親和性を有するレクチン、フコースと親和性を有するレクチン、抗AGP抗体及び電気泳動用の試薬・器具類を含有する術後癌患者の予後判定用キットを提供するものである。
本発明の予後判定方法及び予後判定用キットによれば、特定の癌種を対象とした従来の腫瘍マーカーによる癌診断法とは異なり、癌全般を対象にした術後癌患者の再発や転移等の予後を客観的に且つ高い確率で予測することが可能であり、これにより術後の化学療法ならびに再発モニタリングを効率的に実施することができる。
本発明の術後癌患者の予後判定方法は、患者の血液中に存在するα1−酸性糖タンパク質について、3鎖及び4鎖構造を有するN型糖鎖の存在比率と当該N型糖鎖に付加したフコースの修飾率を指標として再発や転移等の予後を判定するものである。
α1−酸性糖タンパク質は、オロソムコイドとも呼ばれ、血液中に約0.5mg/mlと極めて多量に存在している糖タンパク質であり、炎症時速やかにその値が上昇することから炎症マーカーの1つとして従来から知られている。
本タンパク質はその45%が糖鎖から成り、分子中に5箇所のN型糖鎖結合部位が存在する。該糖鎖は、2鎖、3鎖及び4鎖構造の形態が存在し、3鎖及び4鎖にシアリルルイスX構造が1カ所乃至2カ所付加することによって形成される。そして、シアリルルイスX構造部分には、フコースの付加が起こる。
後記実施例において示したとおり、術後癌患者において、癌が転移、再発を起こす場合に、斯かる3鎖及び4鎖構造を有するN型糖鎖の存在比率が増加し、併せて当該N型糖鎖に付加したフコースの修飾率が増加することが、有意な相関を持って認められた。
従って、これらを測定・算出し、健常人の算出値と比較した場合、術後癌患者の当該数値が健常人から割り出したカットオフ値を共に上回るときに、予後不良の可能性ありと判定することができる。
3鎖及び4鎖のN型糖鎖を有するα1−酸性糖タンパク質の分離は、一般に糖鎖のヘテロジェネイティ(heterogeneity)に起因した不均一な糖タンパク質を糖鎖構造により分画する方法として汎用されている、糖又は糖鎖構造に対して親和性を有するレクチンタンパク質を利用する方法により行うことができる。すなわち、該α1−酸性糖タンパク質の糖鎖は、全てN型糖鎖構造であるためマンノースと親和性を有するレクチンタンパク質を用いることにより分離可能である。該レクチンとしては、例えばタチナタマメレクチン(Con A)、スイートピーレクチン(Lath−O)、ラシルスサチブスレクチン(Lath−S)、ラシルスチンジタヌスレクチン(Lath−T)、レンズマメレクチン(LCA)、イガマメレクチン(sainfoin)、エンドウマメレクチン(PSA)、クサフジレクチン(Vc/Man)、ビシアエルビリアレクチン、ソラマメレクチン(VFA)及びカラスノエンドウレクチンなどを用いることができるが、特にCon Aレクチンが好適に用いられる。
また、フコースの付加された各α1−酸性糖タンパク質の分離に関しては、ヒイロチャワンタケレクチン(AAL)、ウナギ血清由来レクチン(ESH)、ミヤコグサレクチン(lotus)、エニシダレクチン(SAS−F)、ストレプトマイセス エスピーレクチン(SFL 16−3)、ハリエニシダレクチン(UEA−I)などフコースに親和性を有するレクチンを用いることができ、特にAALレクチンを用いるのが好ましい。
α1−酸性糖タンパク質の分離手段としては、当該レクチンと当該タンパク質との親和性を利用した生化学的分離方法であれば特に制限はないが、好適には、例えば交叉親和性免疫電気泳動、抗体親和性ブロッテイング法、レクチンELISA、キャピラリー電気泳動、レクチンイムノセンサー等が挙げられ、特に交叉親和性免疫電気泳動を用いて分離するのが好ましい。以下に交叉親和性免疫電気泳動を用いた分離手法に関して詳述する。
交叉親和性免疫電気泳動は、上記レクチンを用いた糖タンパク質の分離工程である一次元電気泳動と、分離された各糖タンパク質の量を求める二次元目の免疫電気泳動の工程からなる。
まず、α1−酸性糖タンパク質を糖鎖構造により分離する場合、例えばCon Aレクチン5〜15mg/mlゲルを分離用ゲル内に含有した状態で電気泳動を行い、Con Aレクチンとの親和性により各α1−酸性糖タンパク質を分離する。次いで各々のα1−酸性糖タンパク質の含有量を求めるために泳動後一次元目とは直角に抗α1−酸性糖タンパク質抗体含有ゲルに対して二次元電気泳動を行う。この場合、ゲルとしては通常タンパク質の電気泳動に使用するアガロースゲル、アクリルアミドゲルを好適に使用することができ、一次元、二次元何れのゲルを用いても良いが、例えば一次元ゲルとしてアクリルアミドゲル、二次元ゲルとしてアガロースゲルを上げることができる。ゲル濃度に関しては、目的タンパク質の分子量に従って、適宜選択すればよいが、該α1−酸性糖タンパク質に関しては分子量約45kDaであるため、例えばアクリルアミドゲルを使用する場合であれば5〜15%の間でゲル濃度を好適に選択することができ、より好適には6〜8%の範囲で使用することができる。アガロースゲルであれば、0.5〜1.5%の間でゲル濃度を好適に選択することができ、より好適には0.8〜1.2%の範囲で使用できる。
二次元ゲルの泳動に際しては、直接一次元ゲルと直角に接触させることにより泳動を行っても良いが、ゲル間に緩衝用のゲルをセットすることにより、更に好適に電気泳動を実施することができる。該ゲルには、泳動時α1−酸性糖タンパク質がレクチンと複合体形成し泳動が妨げられるのを防止するために、Con Aレクチンの場合には、メチル−α−D−マンノシド又はメチル−α−D−グルコシド、又はこれらを組み合わせて使用することができ、例えばメチル−α−D−グルコシドとメチル−α−D−マンノシドの組み合わせにより良好に泳動を行い得る。また、個々の濃度に関しては、10〜200mMの範囲で設定でき、より好適には50〜100mMの間で使用できる。一方、AALレクチンの場合には、α−L−フコースをゲル内に包含することにより好適な泳動を行うことができ、濃度に関しては1〜20mMの範囲で設定でき、より好適には5〜10mMの間で使用できる。
泳動条件は、α1−酸性糖タンパク質が等電点pI=2.7であることを考慮したpHであれば特に制限はなく、好適にはpH7〜10、より好適にはpH8〜9で泳動を行うことができ、該pHを維持できる緩衝液を使用すれば特に問題はない。緩衝液としては、トリス緩衝液、ヘペス緩衝液、炭酸緩衝液、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液など好適に用いることができる。また、泳動条件あるいは分離条件を良好に保つために種々の塩、安定化剤を組み合わせることもでき、例えばバルビタール、乳酸カルシウムを含むトリス緩衝液等を使用すれば好適に泳動することができ、一次元、二次元共に同様の緩衝液にて泳動を行うことができる。
二次元電気泳動に用いる抗α1−酸性糖タンパク質抗体(「抗AGP抗体」ともいう)は、α1−酸性糖タンパク質を特異的に認識できる抗体であれば特に制限はなく、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体を問わない。モノクローナル抗体の場合は、腹水の状態でもあるいは精製抗体でもよく、ポリクローナル抗体にあっては抗血清の状態でも、力価が弱ければ精製濃縮された状態の抗体であっても良い。該二次元ゲルによる免疫電気泳動により、α1−酸性糖タンパク質は沈降線として量的に把握でき、沈降線から得られるピーク内の面積を求めることにより、各糖鎖構造の比率を求めることができる。沈降線は、そのままでも視覚的に観察できることが可能であるが、一般的にはゲルを乾燥させた後、タンパク質染色液にて染色を行い、脱色操作によりα1−酸性糖タンパク質の糖鎖構造をより視覚的に分離することができる。染色液としては、タンパク質染色に通常用いられている染色液ならば特に制限はないが、アミドブラック10B、クマーシーブリリアントブルー(CBB)R−250、及びG−250を好適に用いることができる。また、必要に応じて沈降線の感度を高めるために市販の標識化抗体を利用したタンパク検出用キットを用いることができ、好適にはペルオキシダーゼ標識−プロテインAを使用することができる。また、フコース付加修飾率を解析する場合にあっては、一次元に使用するゲル内にフコースと親和性を有するレクチン例えばO型赤血球に対する凝集価1:100〜1000の力価300μl/mlゲルを含有すればよい。
このようにして、交叉親和性免疫電気泳動によって糖鎖構造の違い又はフコースの付加によりα1−酸性糖タンパク質の分離がなされる。マンノースと親和性を有するレクチンとしてCon Aを用いた交叉親和性免疫電気泳動によれば、以下のピークを得ることができ、α1−酸性糖タンパク質を3種類に分画できる(図1)。
Co:Con Aレクチンに対して無反応である画分で、分子中に3鎖、4鎖糖鎖のみを含む。従って、2本鎖グリカン鎖は含まない。
Cw:Con Aレクチンに対して弱く反応する画分で、分子中に1本の2本鎖グリカン鎖を含む。
Cs:Con Aレクチンに対して強く反応する画分で、分子中に2本以上の2鎖グリカン鎖を含む。
また、フコースと親和性を有するレクチンとしてAALを用いた交叉親和性免疫電気泳動からは、以下の3種のピークを得ることができる(図1)。
Ao:AALレクチンに対して反応しない画分で、フコシル化糖鎖を含まない。
Aw:AALレクチンに対して弱く反応する画分で、フコシル化の度合いが低い。
As:AALレクチンに対して強く反応する画分で、フコシル化の度合いが強い。
これらピークの面積を求めることにより目的の糖鎖構造の比率を算出することが可能となる。具体的には、3鎖及び4鎖α1−酸性糖タンパク質のインデックスを「Co+Cw×4/5」、フコシル化α1−酸性糖タンパク質のインデックスを「As+Aw」とし、該インデックスを基に、健常人からカットオフ値を求める。尚、炎症時においては、α1−酸性糖タンパク質の量的変化、糖鎖構造の変動、フコースの付加が報告されているため、コントロールに用いる健常人は風邪気味の人或いは傷を負っている人など炎症を伴っている状態の人を除外することが望ましい。また、コントロール群は人数を多く取れば誤差も少なくカットオフ値のバラツキも少なくなるのは言うまでもない。更には、毎回多数の健常人の値を算出するのが困難な場合は、標準α1−酸性糖タンパク質を用意しておき診断毎に補正を行っても良い。
そして、同様の操作を癌術後患者に対して適応し、算出された値が上述カットオフ値を共に上回れば予後不良の可能性あり、即ち再発転移の危険性があると予測することができ、慎重な観察が必要となる。また、このような状態が長期間持続すればさらに予後不良の可能性が高まる。
また、上記Con AレクチンとAALレクチンを用いた交差親和性免疫電気泳動によれば、各分離画分の存在率は、健常人74例の計算値が、Co=42.7%、Cw=40.0%、Cs=17.3%、Ao=41.7%、Aw=37.9%、As=20.4%であった。フコースの付加は、3鎖及び4鎖からなるN型糖鎖において生じるため、3鎖及び4鎖のみを有するα1−酸性糖タンパク質を含有しているCo画分の値が低いほどフコース付加率が低く、逆にCo画分の値が高値であるほどフコースの付加している率も高くなる可能性が高い。
Co=42.7%から、測定誤差を考慮に入れ少なくとも50%以下又は以上の場合に分けることができる。次に、各場合においてフコシル化糖鎖を含む画分は、カットオフ値As+Aw=58.3%から、測定誤差を考慮に入れ少なくとも70%以下又は以上の場合に分けることができ、更に70%以上で非常にフコース修飾率の高まった状態を区別するために80%以上を区分すると、患者の状態を以下の5つのグレードに分けることができる。また、各グレードにおける交叉親和性電気泳動のパターンを図2に示した。
I)Co≦50%、且つAw+As≦70%、
II)Co≦50%、且つAw+As>70%、
III)Co>50%、且つAw+As≦70%、
IV)Co>50%、且つ70%<Aw+As≦80%、
V)Co>50%、且つ80%<Aw+As
この場合、健常人においては、ほとんどの場合グレードIに存在し、すべてグレードI及びIIに包含される。癌患者の場合、癌種や術後の進行過程などによりグレードIからグレードVまでの間で種々分布する。これに対して、グレードIV乃至Vの状態が少なくとも30日以上持続した場合は、すべて再発または転移が生じるとする予後不良の予測診断を行うことができる。また、短期間でもグレードIV以上の状態が持続した場合においては、再発、転移の可能性が高まった状態であると認識することができ、注意深い観察が必要となり、今後の治療の目安とすることができる。
以上、交叉親和性免疫電気泳動を例に取り本発明を実施するうえでの態様を説明してきたが、いうまでもなく糖鎖構造の分離とこれに基づく解析には、他の手法によっても良く、前述に記した種々の分離手法について簡単に以下に述べる。
まず、抗体親和ブロッテイング法に関しては、レクチン含有ゲル上に被検試料を塗布し電気泳動行った後、抗AGP抗体(例えば、ウマ抗血清由来)をコートしたニトロセルロース膜をゲル上に敷きブロッテイング操作を行う。その後抗AGP抗体(例えば、ウサギ抗血清由来)を反応させ、続いてペルオキシダーゼ標識−抗ウサギIgG抗体(例えば、ヤギ抗血清由来)を反応させた後、発色試薬を反応させることにより、抗α1−酸性糖タンパク質を糖鎖構造の違いにより検出する。なお、ブロッテイング用の膜としてはPVDF膜を用いてもよい。
レクチン ELISAにおいては、予め抗AGP抗体をコートしておいたプレートに被検試料を添加し、次いでビオチン標識レクチン例えばAALレクチンを反応させる。その後、ストレプトアビジン及び基質を加え比色定量を行い、患者におけるフコース付加修飾率を算定することができる。
レクチン−イムノセンサーに関しては、例えばビアコア2000バイオセンサーを用いて行う。予め抗AGP抗体をコートしておきα1−酸性糖タンパク質を結合させる。さらに、レクチンたとえばAALレクチン反応させフコース付加修飾率の測定を行う。
また、キャピラリー電気泳動では、精製したα1−酸性糖タンパク質をキャピラリー電気泳動で糖鎖のヘテロジェネイティ(heterogeneity)に基づき分画し、酵素消化により糖鎖を切り離した後、HPLCで各糖鎖を分離後質量分析などで直接糖鎖構造を決定する。
なお、HPLCに用いるクロマトグラフィーとしては、下記に述べる手法を適宜使用することができる。
一方、レクチンを用いない糖鎖構造の解析手段としては、α1−酸性糖タンパク質に対して、酵素的、又は化学的に糖鎖を切断した後、各種生化学的手法を用いて分離分画し、各糖鎖を、例えばNMR,質量分析により直接糖鎖構造あるいはフコース修飾の有無を解析することが可能である。
酵素的切断にあっては、N−グリカナーゼ、グリコペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ群酵素(Endo D,H,F,CI,CIIなど)などにより好適にタンパク質から糖鎖部分を切断することができる。糖鎖分離方法としては、カラムクロマトグラフィーにおいては、陰イオン交換クロマトグラフィー、ホウ酸陰イオン交換クロマトグラフィー、高pH陰イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー、アミン吸着クロマトグラフィー、逆層クロマトグラフィー、レクチンカラムクロマトグラフィー等を用いて分離することができ、分画部分を前述NMRもしくは質量分析解析等を用いて糖鎖構造を決定できる。したがって、該測定値を基に相対的糖鎖構造の比率を算出することが可能である。また、この他にフコースの付加修飾率の算出に関しては、αフコシダーゼ処理によりフコースを遊離せしめフコース量を上記機器により解析することによりフコース付加量を算出することも可能である。さらには、糖鎖部分を分離した後、前述フコース親和性レクチンを使用し回収することも可能であり、例えばAALレクチン固定化カラムに対しての吸着の有無により全糖鎖に対し、フコース付加糖の存在比率を算出することもできる。また、糖鎖末端をベンジル化標識することによっても好適に分離、解析することが可能である。
本発明における、術後癌患者とは、癌に侵食された臓器や組織の切除手術を受けた患者をいい、その癌種は問わない。すなわち、本発明の予後判定方法は、癌種によって測定が不能になることはなく、切除手術が施行された全ての担癌患者に適用できる。尚、好適には、術前からモニターを行うことが望ましい。
測定は定期的に行うことが望ましく、また、間隔の短いほど信頼性の良い結果が得られるが、好適には1日〜1ヶ月毎、より好適には1日〜2週間毎、もっとも好適には1日〜1週間毎に行うのが望ましい。
α1−酸性糖タンパク質の被検試料としては、血清又は血漿の何れを用いても良い。また、患者の状態によっては、血液中の成分のうち特定成分、例えば他の糖タンパク質などが高値或いは低値であり交差親和性免疫電気泳動又は他の分離法においてα1−酸性糖タンパク質の分離に悪影響を及ぼす恐れがあると判断した場合は、部分精製又は脱塩処理等の操作を行った後、被検試料とすることも可能である。また、前述糖鎖分離をまず行う場合は、予めα1−酸性糖タンパク質を精製しておく必要がある。
このような精製手段としては、タンパク質の物理化学的性質を利用した通常使用されている精製手法を制限なく使用することができ、または組み合わせることができる。例えば、硫安沈殿、エタノール沈殿、等電点沈殿、アセトン沈殿、電気泳動、各種陽イオン交換クロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィーまたは、疎水クロマトグラフィー及び逆層クロマトグラフィー、及び順層クロマトグラフィーを組み合わせることができる。また、この他にもタンパク質との親和性を利用した分離法を適用することができ、例えばα1−酸性糖タンパク質に対して抗体を取得している場合は、該抗体を担体に固定化させたものを好適に用いることができ、固定化に使用する試薬としては、例えばBrCN活性化セファロース4B(アマシャム)などを使用することにより簡便に抗体カラムを作製することができる。担体としては一般に市販されている担体であれば特に制限はなく、デキストラン誘導体、ポリアクリルアミドゲルおよびアガロースゲルなどのゲルを用いることができる。精製度のチェックに際しても、通常使用されている生化学的手法を使用することができ、例えば電気泳動法、HPLCによるゲルろ過法により純度を確認することができる。また、厳密を期す場合は、N末端アミノ酸配列分析、またはアミノ酸分析または、質量分析により純度をチェックすることも可能である。また、前述のように塩類の影響により泳動パターンに影響を及ぼす可能性のある場合には、透析、限外濾過等の前処理により、塩を除去した後泳動を行うことができる。
精製工程を例示すれば、以下の如く行うことにより達成されるが、もちろんこれに制限されるものではない。
まず、血漿を20mMクエン酸バッファー、pH4.0に対して透析操作を行う。次いで、該バッファーにて平衡化しておいたDEAE−Separose CL−6Bカラム(アマシャム)にかけ、カラム内を20mMクエン酸バッファー、pH7.0で交換した後、ゲル保持タンパク群を0.1M,0.2M,及び0.5MNaClを溶出する。ほとんどのα1−酸性糖タンパク質は、0.2Mに溶出される。該溶出画分を濃縮後、再び20mMクエン酸バッファー、pH4.0に対して平衡化し、SP−Separose CL−6Bカラム(アマシャム)にかける。殆どのα1−酸性糖タンパク質は、カラム内に結合保持され、20mMクエン酸バッファー、pH4.8にて溶出され精製することができる。
診断に使用する血液量は、α1−酸性糖タンパク質として3μg以上含んでいれば良く、上述したように血清の状態でも、血漿状態でも何れでも良い。従って、通常は血液中に0.5mg/ml程度のα1−酸性糖タンパク質が存在し、また癌患者においてはα1−酸性糖タンパク質量が上昇傾向にあることを考え合わせると、血液量としては6μl程度あれば本診断に用いることができる。このように本診断には極めて微量の血液により術後癌患者の診断が可能となる。また、前述のように癌状態においては血液中のα1−酸性糖タンパク質濃度が高まっていることも予想されるため、測定時に先立って血液中のα1−酸性糖タンパク質濃度を測定しておき、一定量を予後診断に用いることが望ましい。該α1−酸性糖タンパク質の測定法としては、特に制限はないが抗α1−酸性糖タンパク質抗体を利用したELISA法、RIA法などが高感度であり、簡便であることから好適に用いることができる。このように濃度測定用のために使用する血液量を考慮しても15μl以下で一連の操作が完了できる。
本発明の術後癌患者の予後判定用キットは、マンノースと親和性を有するレクチン、フコースと親和性を有するレクチン、抗AGP抗体及び電気泳動用の試薬・器具類を含有するものであり、上記の予後判定方法を実施するためのキットである。
ここで、電気泳動用の試薬・器具類としては、電気泳動用ゲル、ゲル作製用の試薬、ゲル作製用器具等が挙げられる。
電気泳動用ゲルは、一次元用及び二次元用のゲルを含み、アガロースゲルまたはアクリルアミドゲルを好適に用いることができる。また、ゲル濃度としては、α1−酸性糖タンパク質の分子量を勘案し最良の分離能を期待できる濃度であり、アガロースゲルであれば、0.5〜1.5%の範囲内で好適に用いることができ、より好適には0.8〜1.2%の範囲で用いることができる。アクリルアミドゲルにおいては、好適には5.0〜15%の範囲内のゲル濃度で好適に用いることができ、より好適には6.0〜8.0%の範囲で用いることができる。
泳動条件は、α1−酸性糖タンパク質の等電点pI=2.7であることを考慮に入れたpHであれば特に制限はなく、好適にはpH7〜10、より好適にはpH8〜9で泳動を行うことができ、該pHを維持できる緩衝液では特に問題はない。即ち、トリス緩衝液、ヘペス緩衝液、炭酸緩衝液、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液などを好適に用いることができる。また、泳動条件あるいは分離条件を好適に保つために種々の塩、安定化剤を組み合わせることもでき、例えばバルビタール、乳酸カルシウムを含むトリス緩衝液等を好適に使用することができる。従って、上記緩衝液、または緩衝液作製試薬を必要に応じてキットに含めることも可能である。
マンノースと親和性を有するレクチンとしては、好ましくはCon Aレクチンが挙げられ、二次元ゲル中にCon Aレクチンを5〜15mg/ml濃度、特に11〜13mg/ml濃度となるよう含有せしめるのが好ましい。
また、フコースと親和性を有するレクチンとしては、好ましくはAALレクチンが挙げられ、フコース付加率の算定のためには、AALをO型赤血球に対する凝集素価1:100〜1000濃度、より好適には1:400〜600濃度となるようにゲルを作製するのが好ましい。
抗AGP抗体は、二次元ゲル中に含有させるのが好ましく、α1−酸性糖タンパク質を特異的に認識できる抗体であれば、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体を問わない。モノクローナル抗体の場合は、腹水の状態でもあるいは精製抗体でもよく、ポリクローナル抗体にあっては抗血清の状態でも、力価が弱ければ精製濃縮された状態の抗体であっても良い。
また、必要に応じて二次元泳動を行う際に一次元と二次元ゲルの間に設置するゲルもキットに含めることができる。該ゲルには、泳動時α1−酸性糖タンパク質がレクチンと複合体形成を防止するために、Con Aの場合にはメチル−a−D−マンノシド、メチル−α−D−マンノシド、メチル−α−D−グルコシド及びメチル−α−D−グルコシド又はそれらを組み合わせて使用することができ、AALレクチンの場合には、α−L−フコースを添加することにより好適な泳動を行うことができる。従って、上記糖を含む試薬か、または糖含有ゲルをキットに含めることができる。
更に、得られる沈降線検出用として、タンパク染色用色素を含めることができるが、クマーシーブリリアントブルーR−250またはG−250、アミドブラック、あるいはマラカイトグリーンなどを好適に用いることができるため、該色素を試薬の状態で、又は酸及び/又はアルコールに溶かした溶液としてキットに加えることも可能である。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
交叉親和性免疫電気泳動によるα 1 −酸性糖タンパク質の糖鎖構造の解析
約3μgのα1−酸性糖タンパク質を含む血清サンプル(癌患者由来血液、インフォームドコンセントにより同意の基に供与)を一次元目のゲルに乗せ泳動を行う。この一次元ゲルは、7.9%(w/v)のアクリルアミドゲルであって、Con A 12mg/mlか、もしくはAAL(O型血液細胞に対する血球凝集反応が1:512)300μl/mlを含有しており、100V、3時間泳動を行った。二次元電気泳動では、抗α1−酸性糖タンパク質抗体30μlを含有する1%アガロースゲルを、1cm幅のゲルを間に設置することにより、一次元ゲルと分離して設置し、5℃にて2V、18時間泳動を行った。 この1cmゲルは、泳動時α1−酸性糖タンパク質がレクチンと複合体形成を防止するために、Con Aの場合には69mMメチル−α−D−マンノシド及び69mMメチル−α−D−グルコシド、またAALの場合には、8.1mM α−L−フコースを含有する。 また、一次元ゲルは二次元ゲルに対して直角となるように設置し泳動を行った。泳動バッファーは、一次元及び二次元電気泳動共に24.32mMバルビタール、0.34mM乳酸カルシウムを含む73.12mMトリスバッファー、pH8.6を用いた。泳動後、免疫沈降線をコマーシブリリアントブルーR250で染色し、曲線内の面積を測定プログラム(NIH Image software, NIH)を使用し算出した。この値を基に、各糖鎖構造相対量、即ちCo,Cw,Cs及びフコース付加修飾率Ao,Aw,Asを算出した。更に、該数値を基に、3鎖及び4鎖AGPインデックス:Co+Cw×4/5、フコシル化AGPインデックス:As+Awを求めた。また、Co及びAs+Awを基にグレード分けを行った。コントロールとしては、α1−酸性糖タンパク質標準品(ヒト血清タンパクキャリブレーター、DAKO)を用いた。
なお、患者血液は血清の状態で使用し、各血清は術後可能な限り患者同意のもと健康状態を考慮した上で定期的に採血したものを交叉親和性免疫電気泳動に供した。該電気泳動被検サンプル量は、血清を前以てELISAによりα1−酸性糖タンパク質の濃度を求めておき、3μgとなる血清量を電気泳動に供した。
以上より、術後癌患者のうち30日以上グレードIV以上の状態が続いた場合(P−12〜18)であり、全て予後不良、即ち全例において再発又は転移が認められ、内4名は死亡した。一方、グレードIV以上の状態になっても一過性であり30日以内にグレードがIII以下に下がった患者に関しては、予後は良好であった(表1)。図3Aには、予後良好であった患者P−7の結果を、また図3Bには予後不良であった患者P−15の結果を示す。
また、予後不良患者P−12〜18は、3鎖及び4鎖AGPインデックス:Co+Cw×4/5、フコシル化AGPインデックス:As+Awの算出値に基づくカットオフ値を何れも上回っていた。
図1は、ヒト血清中α1−酸性糖タンパク質の交叉親和性免疫電気泳動のパターンを示す。Con A:Con Aレクチンを用いた泳動パターン、AAL:AALレクチンを用いた泳動パターン。 図2は、5段階グレード分けした場合の、各グレードにおける交差免疫電気泳動のパターンを示している。 図3は、進行癌患者の術後におけるα1−酸性糖タンパク質のグレードの推移を示している。図3A:表1中の患者7を示す。図3B:表1中の患者15を示す。

Claims (6)

  1. 癌に侵食された臓器組織切除手術後の患者の予後を判定する方法であって、患者の血液中に存在するα1−酸性糖タンパク質について3鎖及び4鎖構造を有するN型糖鎖の存在比率と当該N型糖鎖に付加したフコースの修飾率を求め、健常人の算出値と比較した場合、術後癌患者の当該数値が健常人から割り出したカットオフ値を共に上回るときに、予後不良の可能性ありと判定することを特徴とする術後癌患者の予後判定方法。
  2. 3鎖及び4鎖構造を有するN型糖鎖の存在比率及び当該N型糖鎖に付加したフコースの修飾率を、交叉親和性免疫電気泳動により測定するものである請求項1記載の予後判定方法。
  3. 交叉親和性免疫電気泳動により得られるα1−酸性糖タンパク質画分Co、Cw、Aw及びAs(ここで、CoはCon Aレクチンに対して無反応である画分、Cw:ConAレクチンに対して弱く反応する画分、AwはAALレクチンに対して弱く反応する画分、AsはAALレクチンに対して強く反応する画分を示す)についてその存在率を算出し、Co+Cw×4/5の値を3鎖及び4鎖構造を有するN型糖鎖の存在比率とし、Aw+Asの値をN型糖鎖に付加したフコースの修飾率とするものである請求項2記載の予後判定方法。
  4. 癌に侵食された臓器組織切除手術後の患者の予後を判定する方法であって、患者の血液中に存在するα1−酸性糖タンパク質を交叉親和性免疫電気泳動により分画し、得られた画分Co、Aw及びAs(ここで、CoはCon Aレクチンに対して無反応である画分、AwはAALレクチンに対して弱く反応する画分、AsはAALレクチンに対して強く反応する画分を示す)についてその存在率を算出して以下のI〜Vにグレード分けし、グレードIV又はVの状態が持続したときに、予後不良の可能性ありと判定することを特徴とする術後癌患者の予後判定方法。
    I)Co≦50%で、且つAw+As≦70%
    II)Co≦50%で、且つAw+As>70%
    III)Co>50%で、且つAw+As≦70%
    IV)Co>50%で、且つ70%<Aw+As≦80%
    V)Co>50%で、且つ80%<Aw+As
  5. グレードIV又はVの状態が30日以上持続したときに、再発又は転移を生ずると判定するものである請求項4記載の予後判定方法。
  6. マンノースと親和性を有するレクチン、フコースと親和性を有するレクチン、抗AGP抗体及び電気泳動用の試薬・器具類を含有する術後癌患者の予後判定用キット。
JP2003299467A 2003-08-25 2003-08-25 術後癌患者の予後判定方法 Expired - Fee Related JP4253233B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003299467A JP4253233B2 (ja) 2003-08-25 2003-08-25 術後癌患者の予後判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003299467A JP4253233B2 (ja) 2003-08-25 2003-08-25 術後癌患者の予後判定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005069846A true JP2005069846A (ja) 2005-03-17
JP4253233B2 JP4253233B2 (ja) 2009-04-08

Family

ID=34404669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003299467A Expired - Fee Related JP4253233B2 (ja) 2003-08-25 2003-08-25 術後癌患者の予後判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4253233B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007212252A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Hirosaki Univ 膀胱癌の悪性度診断方法
JP2011137754A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Noguchi Institute 前立腺癌を判定する方法
CN101921336B (zh) * 2009-06-11 2013-02-27 北京华大蛋白质研发中心有限公司 一种抗人α1酸性糖蛋白的单克隆抗体及其制备方法
WO2014132869A1 (ja) * 2013-02-26 2014-09-04 和光純薬工業株式会社 乳癌の判定法
JP2015109857A (ja) * 2009-10-02 2015-06-18 ロシュ グリクアート アーゲー 抗体における非フコシル化の検出法
US9075063B2 (en) 2009-07-03 2015-07-07 The University Of Tokyo Methylation analysis to determine the presence of cancer cells
EP3605076A1 (en) 2018-08-03 2020-02-05 Shimadzu Corporation Electrophoretic separation data analyzing apparatus, electrophoretic separation data analyzing method, and computer program for causing a computer to execute the analyzing method

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007212252A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Hirosaki Univ 膀胱癌の悪性度診断方法
CN101921336B (zh) * 2009-06-11 2013-02-27 北京华大蛋白质研发中心有限公司 一种抗人α1酸性糖蛋白的单克隆抗体及其制备方法
US9075063B2 (en) 2009-07-03 2015-07-07 The University Of Tokyo Methylation analysis to determine the presence of cancer cells
JP2015109857A (ja) * 2009-10-02 2015-06-18 ロシュ グリクアート アーゲー 抗体における非フコシル化の検出法
US10352943B2 (en) 2009-10-02 2019-07-16 Roche Glycart Ag A-fucosylation detection in antibodies
JP2011137754A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Noguchi Institute 前立腺癌を判定する方法
WO2014132869A1 (ja) * 2013-02-26 2014-09-04 和光純薬工業株式会社 乳癌の判定法
JPWO2014132869A1 (ja) * 2013-02-26 2017-02-02 和光純薬工業株式会社 乳癌の判定法
EP3605076A1 (en) 2018-08-03 2020-02-05 Shimadzu Corporation Electrophoretic separation data analyzing apparatus, electrophoretic separation data analyzing method, and computer program for causing a computer to execute the analyzing method
US11379974B2 (en) 2018-08-03 2022-07-05 Shimadzu Corporation Electrophoretic separation date analyzing apparatus, electrophoretic separation data analyzing method, and computer program for causing a computer to execute the analyzing method

Also Published As

Publication number Publication date
JP4253233B2 (ja) 2009-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10480034B2 (en) Cancer biomarker and diagnostic
JP6612414B2 (ja) Pd−l1に対するsrmアッセイ
KR101559101B1 (ko) 혈액유래 암 진단용 펩티드 마커 및 이를 이용한 암 진단방법
WO2021076036A1 (en) Apparatuses and methods for detection of pancreatic cancer
AU2009343805A1 (en) Detection of fibrin and fibrinogen degradation products and associated methods of production and use for the detection and monitoring of cancer
WO2015168602A2 (en) Methods and compositions for the diagnosis and treatment of kawasaki disease
KR20120125157A (ko) 렉틴을 이용한 암 진단 방법
JP4253233B2 (ja) 術後癌患者の予後判定方法
EP2894477A1 (en) Method for determining breast cancer
EP2972344B1 (en) Methods and compositions for diagnosing preeclampsia
KR102328497B1 (ko) 자궁내막증 진단용 조성물 및 이를 이용한 자궁내막증 진단방법
EP2963420A1 (en) Breast-cancer determination method
KR20130012023A (ko) 임신중독증에 대한 초기 단계 마커로서 hbf 및 a1m
WO2014160237A2 (en) Methods of prognosing preeclampsia
US20140248637A1 (en) Composition for diagnosis of lung cancer and diagnosis kit of lung cancer
EP3467504A1 (en) Gastrointestinal cancer determination method
JP2000508074A (ja) 癌増殖状態の免疫組織化学的検出分析試験
EP3701049B1 (en) Diagnosis and/or prognosis of her2-dependent cancer using moesin as a biomarker
EP2728358B1 (en) Haptoglobin alpha-r as marker for diagnosing lung cancer
US6989240B2 (en) Method for detecting hemolysis
CN113406328B (zh) CST1、CEA及SCC-Ag在制备食管鳞状细胞癌早期诊断试剂盒中的应用
KR101247636B1 (ko) 편평상피세포암의 진단용 마커 및 이를 포함한 키트
Noyes et al. Affinity Chromatography of Amniotic Fluid Alphafetoprotein Using Concanavalin A-Sepharose
KR101889594B1 (ko) 혈관내피세포 기능 부전 진단용 조성물 및 이의 용도
CN113874526A (zh) 癌症的诊断和预后

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060419

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080624

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090120

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120130

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130130

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140130

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees