JP2005069588A - 空気調和機の集中制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】空気調和機運転開始時に換気装置の運転を開始することを忘れ換気量不足を生じることがある。この防止のため、空気調和機や換気装置の運転は集中遠隔操作装置からに限定して運用することも可能ではあるが個別遠隔操作装置がもつ利便性を失する。
【解決手段】複数台の空気調和機を遠隔制御する集中遠隔操作装置に個々の空気調和機を操作する手段を設けるとともに換気装置を操作する手段を設け、各空気調和機を個別に遠隔操作する個別遠隔操作装置から空気調和機を運転操作時に換気装置も自動的に運転させる制御構成としたものであるので、各部屋に設置した空気調和機の個別遠隔操作装置を操作して空気調和機を運転スタートするだけで換気装置も運転スタートするので換気装置の運転忘れを防止できる。また換気装置の運転忘れ防止のために空気調和機の運転を集中遠隔操作装置からの操作に限定するなどの個別遠隔操作装置の利便性を失することを防止できる。
【選択図】図2

Description

本発明は複数台の空気調和機と換気装置とを集中遠隔操作する制御システムに関するものである。
近年、少ないエネルギー消費量で居住者の快適性を得ることを目的として住宅の気密性能と断熱性能とを向上させた種々の省エネルギー住宅が建設されている。
省エネルギー住宅では特に冬期、風の強さの影響で住宅の隙間を原因として生じる自然換気量が大きく変化してそれに伴い暖房空調負荷が大きく変化しないように住宅の隙間を極力減らすべく気密性能を上げている。よって通常の住宅では風の影響を受け変化は大きいが換気量としては十分である自然換気量が減り、生活する上で必要な換気量は多くの場合、送風機などを使用し住宅全体の換気を考慮した換気装置で室内から室外への排気量や室外から室内への給気量あるいはその両方をコントロールすることで得ている。
このように省エネルギー住宅では換気装置が重要であり、これに種々の冷暖房機器とを組み合わせて各地域に適した冷暖房・換気システムを構成している。関東以西では冷暖房機器としてヒートポンプ式の空気調和機を使用する場合が多く、室内ユニットと室外ユニットとが対のシングルエアコンを各部屋にそれぞれ設置する場合もあるが、1台の室外ユニットに複数の室内ユニットを接続して構成される多室形空気調和機、いわゆるマルチエアコンがエクステリア性などから選ばれることも多い。
冷暖房時には各部屋に設置された空気調和機を個別の遠隔操作装置を利用して運転や停止また種々の設定などの操作をすることが通常であるが、空気調和機の台数が多くなると操作性の向上や運転状態の管理の容易性からも集中遠隔操作装置を追加して利用することがある。
集中遠隔操作装置を使用した空気調和機の集中制御システムとしては例えば特開2002−228236号公報に示されているものがある。第7図はその集中遠隔操作装置を示す構成図である。同図において150は各部屋に設けられた空気調和機を個別に運転や停止させるスイッチであり、146は全ての空気調和機を一括して運転や停止させるスイッチである。また「オプション」と記述されたスイッチは加湿器や換気装置などを個別に運転および停止させるスイッチである。空気調和機や「オプション」に接続された換気装置はそれぞれ単独の運転であり一つのスイッチで連動制御されていない。
一つのスイッチで連動制御されている空気調和機の集中制御システムとしては例えば特開2002−130772号公報に示されているものがある。第6図はその集中制御システムの全体像を示す斜視概念図であり、第5図は集中制御システムのモード設定に基づく機器の運転状況を示す図である。第6図において218は集中遠隔操作装置であり、この装置上に第5図に示す各種モードを選択できるスイッチが設けられている。モード1の「全館空調」を選択しスイッチをオンすれば住宅全体を冷暖房するエアコン203と住宅全体を換気するセントラル換気装置210などの種々の換気装置とが連動して運転を開始する。またモード5の「換気のみ」を選択しスイッチをオンすればセントラル換気装置210などの種々の換気装置のみが運転を開始する。
特開2002−228236号公報 特開2002−130772号公報
上記従来の集中遠隔操作装置を使用した空気調和機の集中制御システムでは集中遠隔操作装置が設置された場所で空気調和機と換気装置との連動運転や換気装置のみの単独運転などがそれぞれ一つのスイッチで操作可能となり便利である。
集中遠隔操作装置を設けた利点として一個所で全ての空気調和機や換気装置を操作できる利便性であるが、当然ながら空気調和機が設置された個々の部屋から空気調和機を運転開始する場合もある。動作としてはある部屋から空気調和機の個別遠隔操作装置上の運転スイッチをオンにして空気調和機を運転するととも集中遠隔操作装置が設置された場所に移動して、換気装置の単独運転スイッチを操作して換気装置を運転することになる。このような場合には個別の空気調和機は運転を開始したが換気装置の運転を開始することを忘れることも大いにあり得ることである。省エネルギー住宅で最も重要な換気装置の運転操作を忘れ、空気調和機は運転しているが換気装置は運転していなくて換気量が不足するなどの重大な問題が発生することを防止するために、空気調和機や換気装置の運転は集中遠隔操作装置からに限定して運用することも可能ではあるが個別遠隔操作装置がもつ利便性を失するものである。
そこで、本発明は従来の課題に対して、居住者の利便性を失することなく使い勝手よい集中遠隔操作装置を利用した集中制御システムを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の空気調和機の集中制御システムは複数台の空気調和機を遠隔制御する集中遠隔操作装置に個々の空気調和機を操作する手段を設けるとともに換気装置を操作する手段を設け、各空気調和機を個別に遠隔操作する個別遠隔操作装置から空気調和機を運転操作時に換気装置も自動的に運転させる制御構成としたものである。
この構成により、各部屋に設置した空気調和機の個別遠隔操作装置を操作して空気調和機を運転スタートするだけで換気装置も運転スタートするので換気装置の運転忘れを防止できる。また換気装置の運転忘れ防止のために空気調和機の運転を集中遠隔操作装置からの操作に限定するなどの個別遠隔操作装置の利便性を失することを防止できる。
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載するような効果を奏する。
請求項1記載の発明は、複数台の空気調和機を遠隔制御する集中遠隔操作装置に個々の空気調和機を操作する手段を設けるとともに換気装置を操作する手段を設け、各空気調和機を個別に遠隔操作する個別遠隔操作装置から空気調和機を運転操作時に換気装置も自動的に運転させる制御構成としたことにより、各部屋に設置した空気調和機の個別遠隔操作装置を操作して空気調和機を運転スタートするだけで換気装置も運転スタートするので換気装置の運転忘れを防止できる。また換気装置の運転忘れ防止のために空気調和機の運転を集中遠隔操作装置からの操作に限定するなどの個別遠隔操作装置の利便性を失することを防止できる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、個別遠隔操作装置に設けた空気調和機を停止操作する手段を操作時には空気調和機のみを停止させ、換気装置の運転は停止させない制御構成としたことにより、各部屋で空気調和機が、また住宅全体の換気装置が運転中の状態で当該部屋の空気調和機を個別遠隔操作装置で停止する時に、他の部屋で窓を閉じて冷暖房運転するために必要な住宅全体用の換気装置の運転をも停止してしまい換気量が不足するなど不安全な状態になることを防止できる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の構成において、少なくとも1台以上の空気調和機が運転時には集中遠隔操作装置に設けた換気装置を操作する手段で換気装置の運転を停止させない制御構成としたことにより、空気調和機が1台でも運転している場合には集中遠隔操作装置に設けた住宅全体用の換気装置を操作する手段を操作しても換気装置を停止できないようにすることで運転中の住宅全体用の換気装置を誤って停止してしまい換気量が不足するなど不安全な状態になることを防止できる。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の構成において、空気調和機の運転モードによって換気装置を同時に運転させる制御構成としたことにより、冷房や暖房などの運転モードによって換気装置の連動運転の「有無」の区別を設けた。つまり暖房時は各室の空気調和機の運転と連動して住宅全体の換気装置を運転させるが、冷房時には個々の部屋に設けた個別換気を使用するなどして住宅全体の換気装置を運転させないなど、状況に応じた換気装置の使い分けが可能となる。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の構成において、換気装置の運転を空気調和機の運転と連動制御させるか否かを選択可能な設定手段を集中遠隔操作装置に設けた制御構成としたことにより、空気調和機と換気装置とを連動運転させるか否かを選択できるため、全館運転が主体で住宅全体換気を採用なら連動有り、各部屋の間欠運転が主体で個別換気装置を採用なら連動無しなど種々の換気システムや冷暖房機器との組み合わせなど幅広い使用実態に合わせることが可能となる。
請求項1記載の発明は、複数台の空気調和機を遠隔制御する集中遠隔操作装置に個々の空気調和機を操作する手段を設けるとともに換気装置を操作する手段を設け、各空気調和機を個別に遠隔操作する個別遠隔操作装置から空気調和機を運転操作時に換気装置も自動的に運転させる制御構成とした。
この構成により、各部屋に設置した空気調和機の個別遠隔操作装置を操作して空気調和機を運転スタートするだけで換気装置も運転スタートするので換気装置の運転忘れを防止できる。また換気装置の運転忘れ防止のために空気調和機の運転を集中遠隔操作装置からの操作に限定するなどの個別遠隔操作装置の利便性を失することを防止できる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、個別遠隔操作装置に設けた空気調和機を停止操作する手段を操作時には空気調和機のみを停止させ、換気装置の運転は停止させない制御構成とした。
この構成により、各部屋で空気調和機が、また住宅全体の換気装置が運転中の状態で当該部屋の空気調和機を個別遠隔操作装置で停止する時に、他の部屋で窓を閉じて冷暖房運転するために必要な住宅全体用の換気装置の運転をも停止してしまい換気量が不足するなど不安全な状態になることを防止できる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の構成において、少なくとも1台以上の空気調和機が運転時には集中遠隔操作装置に設けた換気装置を操作する手段で換気装置の運転を停止させない制御構成とした。
この構成により、空気調和機が1台でも運転している場合には集中遠隔操作装置に設けた住宅全体用の換気装置を操作する手段を操作しても換気装置を停止できないようにすることで運転中の住宅全体用の換気装置を誤って停止してしまい換気量が不足するなど不安全な状態になることを防止できる。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の構成において、空気調和機の運転モードによって換気装置を同時に運転させる制御構成とした。
この構成により、冷房や暖房などの運転モードによって換気装置の連動運転の「有無」の区別を設けた。つまり暖房時は各室の空気調和機の運転と連動して住宅全体の換気装置を運転させるが、冷房時には個々の部屋に設けた個別換気を使用するなどして住宅全体の換気装置を運転させないなど、状況に応じた換気装置の使い分けが可能となる。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の構成において、換気装置の運転を空気調和機の運転と連動制御させるか否かを選択可能な設定手段を集中遠隔操作装置に設けた制御構成とした。
この構成により、空気調和機と換気装置とを連動運転させるか否かを選択できるため、全館運転が主体で住宅全体換気を採用なら連動有り、各部屋の間欠運転が主体で個別換気装置を採用なら連動無しなど種々の換気システムや冷暖房機器との組み合わせなど幅広い使用実態に合わせることが可能となる。
以下、図1〜図4を用いて、本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明の空気調和機の集中制御システムを住宅に取り付けた設置構成図であり、図2は同実施例の制御回路の構成を示す機能ブロック図、図3は図1および図2中の室内ユニットの構成図、図4は図1および図2中の集中遠隔操作装置の外観図である。
図1において住宅は平屋で、3つの居室1A、1B、1Cと風呂2、トイレ3、台所4の計6部屋からなる。居室1Aはリビングに、居室1Bと1Cは寝室に利用している。6つの部屋はそれぞれ扉6を介して住宅の内部に設けられた廊下5に通じており各扉6の下部にはガラリ等の開口部7が設けられている。3つの居室は開閉可能な窓8を介してそれぞれ外気に面している。
各居室には1台の室外ユニットPと複数の室内ユニットA、B、Cからなる多室空気調和機、いわゆるマルチエアコンの室内ユニットが設置されている。図3に示すように室内ユニットA、B、Cの内部には室内熱交換器21、送風機22および外気と連通しダクト23にて接続された給気用送風機24が備わっている。
室外ユニットPには圧縮機10、室外熱交換器11、送風機12を駆動するファンモータ13が備わっている。
天井裏9には住宅全体用の排気用換気装置30が設置されており風呂2、トイレ3、台所4の空間とダクト31を介して通じている。台所4には調理時に排気用換気装置30の排気量では排気量が不足のため別途、排気と同時に給気を行う同時給排気型の換気装置40を設けている。
排気用換気装置30の内部には排気用送風機32と駆動用のファンモータ33を設けている。また排気用換気装置30には換気制御ユニット50が接続されており、さらに風呂2およびトイレ3の各扉6横の壁面には排気用換気装置30を操作する換気操作スイッチ51がそれぞれ設けられている。
リビング1Aの壁面にはマルチエアコンの各室内ユニットA、B、Cと排気用換気装置30とを制御する集中遠隔操作装置Q(以下集中リモコンQと呼ぶ)が設置されている。
制御回路を図2および図4で説明する。
各室内ユニットA、B、C(室内ユニットBとCは図示せず)はそれぞれマイクロコンピュータおよびその周辺回路からなる室内制御部20を備える。これら
室内制御部20にリモートコントロール式の個別遠隔操作装置R(以下個別リモコンRと呼ぶ)室内送風機22を駆動するファンモータ25、給気用送風機24を駆動するファンモータ26、室内の空気温度を検知する吸込温度センサー27を接続する。
室外ユニットPにはマイクロコンピュータおよびその周辺回路からなる室外制御部14を備えている。この室外制御部14にインバータ回路15、冷媒の流れを切り換える4方弁16を接続する。室外制御部14には室内制御部20との接続用に3つの端子を有している。
インバータ回路15は交流電源17の電圧を整流し、それを室外制御部14の指令に応じた所定周波数の交流電圧に変換し、圧縮機モータ18に駆動出力として供給する。
換気制御ユニット50にはマイクロコンピュータおよびその周辺回路からなる換気制御部52を備えている。この換気制御部52に排気用換気装置30と換気操作SW51を接続する。換気制御部52には集中リモコンQとの接続用の端子を有している。
集中リモコンQにはマイクロコンピュータおよびその周辺回路からなる集中リモコン制御部60を備えている。この集中リモコン制御部60にマルチエアコンの室内ユニット個々の運転および停止を制御するSW61および排気用換気装置30の運転および停止を制御する換気SW62さらにエアコンと換気との連動運転制御の有無を選択可能とする設定SW63を接続する。集中制御ユニットQには各室内ユニットの室内制御部20との接続用に3つの端子および換気制御部52との接続用の端子を有している。
そして、室内制御部20は、次の機能手段を有している。
1)個別リモコンRの操作に基づくエアコンの運転および停止指令信号を受けて室内送風機22を駆動するファンモータ25を運転あるいは停止させる手段
2)個別リモコンRの操作に基づくエアコンの運転および停止指令信号を室外ユニットPに送信する手段
3)個別リモコンRで設定されるエアコンの運転モード設定信号(冷房・暖房・除湿など)を室外ユニットPおよび集中リモコンQに送信する手段
4)個別リモコンRで設定される室内設定温度と吸込温度センサー27の検知温度との差を室内空調負荷として求め、室外ユニットPに送信する手段
5)個別リモコンRで設定されるエアコンの運転モードが「冷房」の場合に給気用送風機24を駆動するファンモータ26を運転させる手段。
また、室外制御部14は、次の機能手段を有している。
1)各室内ユニットA、B、Cからの室内空調負荷を受けて圧縮機10の運転周波数を計算する手段。
2)室内ユニットからのエアコン運転モード信号、運転指令信号と室外制御部14で計算した運転周波数に基づいて室外送風機12を駆動するファンモータ13を運転する手段と4方弁16を切り換え制御する手段と圧縮機10を駆動する圧縮機モータ18の回転数を制御する手段。
また、集中リモコン制御部60は、次の機能手段を有している。
1)エアコン運転/停止SW61を操作時に当該室内ユニットに運転および停止指令信号を送信する手段。
2)換気運転/停止SW62を操作時に換気の運転および停止指令信号を換気制御ユニット50に送信する手段。
3)室内ユニットからのエアコンの運転指令信号と運転モード設定信号を受け、運転モードが「暖房」時に換気運転指令信号を換気制御ユニット50に送信する手段
4)室内ユニットからのエアコンの停止指令信号を受け付ける手段
5)室内ユニットからのエアコンの運転指令設定信号を受け付けている間は換気運転/停止SW62が操作されても換気停止信号を換気制御ユニット50に送信しない手段
6)エアコンと換気との連動運転制御を設定するSW63が連動有りの場合のみに室内ユニットからのエアコンの運転モード設定信号を受けて換気運転指令信号を換気制御ユニット50に送信する手段
さらに、換気制御部52は、次の機能手段を有している。
1)換気操作スイッチ51の操作で排気用換気装置30のファンモータ33を運転あるいは停止する手段
2)集中リモコンQからの換気の運転および停止指令信号を受け排気用換気装置30のファンモータ33を運転あるいは停止する手段
つぎに、上記の構成において第1図の空気調和機の集中制御システムを住宅に取り付けた設置構成図、第2図の制御回路の構成を示す機能ブロック図および第3図の室内ユニットの構成図さらに第4図の集中リモコンQの構成図を参照にして作用を説明する。
冬期の場合には、冷たい外気が屋内に侵入するのを防止するために終日、住宅の全ての窓を閉じている。この状態でリビング1Aのエアコンを暖房運転する場合を説明する。
リビング1A用の室内ユニットAを操作するために個別リモコンR上のモード設定を暖房運転、希望の温度設定にして運転/停止SWを押すと、室内ユニットAの室内制御部20はこれらの信号を受けて、室内送風機22を駆動するファンモータ25を運転させるとともに、運転指令信号と運転モード「暖房」信号と室内空調負荷を室外ユニットPの室外制御部14に送信する。
室外制御部14はこれらの信号を受けて、四方弁16を切り変えるとともに室外送風機12を駆動するファンモータ13を運転させ室内の空調負荷に応じて圧縮機10の運転周波数を計算し圧縮機モータ18を運転させ暖房運転を開始する。
また、室内ユニットAは運転モード「暖房」設定信号を集中リモコンQの集中リモコン制御部60に送信する。集中リモコン制御部60は「暖房」モード設定信号を受けて、換気運転指令信号を換気制御ユニット50の換気制御部52に送信する。
換気制御部52は集中リモコン制御部60からの換気運転指令信号を受け住宅全体用の排気用換気装置30のファンモータ33の運転を開始させる。
排気用換気装置30が運転することで、各室内ユニットの外気に通じたダクト23から屋外の清浄外気が居室に給気されるとともに、居室の扉6に設けた開口部7、廊下5さらに風呂2、トイレ3、台所4の各扉6に設けた開口部7を通じて排気される換気経路が形成される。
このように冬期のように住宅のすべての窓を閉めて生活するのが普通である場合には、ある部屋のエアコンを暖房運転すれば自動的に住宅全体の排気用換気装置が運転して当該部屋のみならず住宅全体が換気できることになり、使い勝手よくまた確実な換気運転が可能な集中制御システムを提供することができる。
なお、個別リモコンRの運転/停止SWを再度押すとエアコンは停止するが
換気装置に停止指令信号を送信することはない。また、集中リモコンQは室内ユニットからの運転指令信号を受け付けている間は換気運転/停止SW62を操作しても換気停止信号を換気制御ユニット50に送信しないので窓を閉じた暖房運転中に誤って換気運転を停止する事はない。
そして夏期の場合、早朝や夜間などの冷房負荷が小さい時は空調機を使わず各居室の窓8と扉6とを開けて通風を利用する場合がある。その後、外気の温度が高くなりリビング1Aの窓8と扉6を閉じて、この部屋のみを冷房運転する場合が生じた場合を説明する。
リビング1A用の室内ユニットAを操作するための個別リモコンR上のモード設定を冷房運転、希望の温度設定にして運転/停止SWを押すと、室内ユニットAの室内制御部20はこれらの信号を受けて、室内送風機22を駆動するファンモータ25を運転させるとともに、運転指令信号と運転モード「冷房」信号と室内空調負荷を室外ユニットPの室外制御部14に送信する。
室外制御部14はこれらの信号を受けて、室外送風機12を駆動するファンモータ13を運転させるとともに室内の空調負荷に応じて圧縮機10の運転周波数を計算し圧縮機モータ18を運転させ冷房運転を開始する。
また、室内ユニットAは運転モードが「冷房」であるため室内ユニットAに内蔵された給気用送風機24を駆動するファンモータ26を運転させて給気換気を行う。さらに、室内ユニットAは運転モード「冷房」設定信号を集中リモコンQの集中リモコン制御部60に送信する。
集中リモコン制御部60は「暖房」でなく「冷房」モード設定信号を受けたので換気運転指令信号を換気制御ユニット50に送信することなく住宅全体用の排気換気装置30は停止したままある。給気用送風機24が運転することで屋外から清浄な外気がリビング1Aの空間に供給され、その後扉6に設けた開口部7と通じて廊下5にいたる換気経路が形成される。寝室1Bと1Cはそれぞれ窓8および扉6が開いたままであるため、それぞれの部屋の給気用送風機24および住宅全体の排気用換気装置30は停止したままであっても換気については何ら問題ない。
このように冬期のように窓を閉めて生活するのが普通である場合と異なり、夏期の早朝や夜間などで多くの部屋の窓や扉が開いた状況で、ある部屋を閉め切って冷房したい場合などでは、各部屋に給気用換気装置を設けて換気運転することが省エネであり住宅全体の排気換気装置との連動運転制御を使い分けすることが可能となる。
なお、本実施例ではエアコンの運転モードによってエアコンと住宅全体の換気装置50との連動制御の有無を選択したが、切り換えSW63で全て連動無しとして各部屋に同時給排気の換気装置を設ける場合などに対応が可能である。
また、本実施形態においては給気用換気装置を空気調和機の各室内ユニットに内蔵した場合を例にとって説明したが、各室内ユニットには給気口だけを設けて別途設置した少なくとも一つ以上の給気用換気装置とダクトなどで接続した構成においても同様形態で採用できるものである。また本実施形態においては給気用換気装置を空気調和機の室内ユニットと組み合わせた場合を例に取って説明したが、空気調和機を省き各部屋に給気用換気装置を設けた場合や各部屋には給気口だけを設けて別途設置した少なくとも一つ以上の給気用換気装置とダクトなどで接続した構成においても同様形態で採用できるものである。
本発明の一実施例を示す空気調和機の集中制御システムの設置構成図 同実施例の制御回路の構成を示す機能ブロック図 図1および図2中の室内ユニットの構成図 図1および図2中の集中遠隔操作装置の構成図 従来の集中制御システムのモード設定に基づく機器の運転状況を示す図 従来の集中制御システムの全体像を示す斜視概念図 従来の集中制御システムの集中遠隔操作装置の構成図
符号の説明
A、B、C 室内ユニット
P 室外ユニット
Q 集中リモコン
R 個別リモコン
24 個別給気用送風機
30 住宅全体の排気用換気装置
50 換気制御ユニット
60 集中リモコン制御部

Claims (5)

  1. 複数台の空気調和機を遠隔操作する集中遠隔操作装置に個々の空気調和機を操作する手段を設けるとともに換気装置を操作する手段を設け、各空気調和機を個別に遠隔操作する個別遠隔操作装置から空気調和機を運転操作時に換気装置も自動的に運転させることを特徴とする空気調和機の集中制御システム。
  2. 個別遠隔操作装置に設けた空気調和機を停止操作する手段を操作時には空気調和機のみを停止させ換気装置の運転は停止させないことを特徴とする請求項1記載の空気調和機の集中制御システム。
  3. 少なくとも1台以上の空気調和機が運転時には集中遠隔操作装置に設けた換気装置を操作する手段で換気装置の運転を停止させないことを特徴とする請求項1記載の空気調和機の集中制御システム。
  4. 空気調和機の運転モードによって換気装置を同時に運転させることを特徴とする請求項1記載の空気調和機の集中制御システム。
  5. 換気装置の運転を空気調和機の運転と連動制御させるか否かを選択可能な設定手段を集中遠隔操作装置に設けたこと特徴とする請求項1記載の空気調和機の集中制御システム。
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